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脳の悪性腫瘍の診断と治療 - 長野メディカルサポート

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脳の悪性腫瘍の診断と治療 - 長野メディカルサポート
2012.11.28
わかりやすい悪性腫瘍のお話し
その②
脳の悪性腫瘍の診断と治療
脳腫瘍の診断は、造影剤を使った CT、MRI が一般的で、これである程度は腫瘍のタイプ
を診断できます。最近では PET/CT 検査が有効とされています。
画像検査の精度が高くなったことから、小さな腫瘍も発見しやすくなり、脳ドックで無症
状の腫瘍が見つかることも多くなりました。
しかし、最終的には腫瘍の組織を顕微鏡で見る病理検査で診断(確定診断)されます。
脳腫瘍の治療は、従来はどの脳腫瘍も手術による切除が治療の中心でしたが、最近では
再発を予防する目的で、放射線治療や抗がん剤治療を併用することが増えてきました。
特に、比較的良性の髄膜腫、下垂体腺腫、神経鞘腫や転移性脳腫瘍などは、正確で安全な
ガンマナイフ(放射線療法の一種)の実績により治療成績が向上しています。
脳腫瘍の診断
●頭部 CT 検査
コンピューター断層撮影検査ともいいます。X 線を頭の外周から照射し、組織に吸収され
た X 線量をコンピューターで処理し、頭蓋骨内の断層像(輪切り像)を 5mm~1cm 間隔の
画像で映し出す検査です。病変の大きさ、位置、広がりを把握することができます。
●頭部 MRI 検査
磁気共鳴画像検査ともいいます。体に強い電磁波を作用させることで、電子が共鳴して
放出したエネルギーをコンピューターで処理し、画像化する検査です。2~3mm の小さな
病巣を発見することができ、また腫瘍の形から良性か悪性かをある適度推測することもで
きます。脳の画像検査で最も有効とされる検査です。
髄膜腫の MRI
埼玉県厚生連久喜総合病院
2012.11.28
脳腫瘍の治療
悪性度の高い神経膠腫の治療は、周囲の脳にしみ込むように広がっていき(浸潤)正常
脳との境界が不鮮明で、手術で全部摘出することは困難なため、放射線治療や抗がん剤治
療を併用します。
転移性脳腫瘍は、身体にできた「がん」が脳に転移したもので、全がん患者の約 10%にな
ります。特に、肺がん、乳がん、消化器がんなどが高確率で脳に転移します。
一度に 12~13 個脳に転移したものも、ガンマナイフで治療が可能です。
ガンマナイフは、長野県では 12 年前に相澤病院に設置され、これまでに 2500 例以上の治
療が行われました。201 個のコバルト 60 線源を半球状に並べて、そのコバルトから四方八
方に放出されるガンマ線(放射線の一種)の細いビームを 1 点に集中させて照射する装置
です。平成 25 年 1 月中旬より最新型のパーフェクションに更新され治療時間が短くなりま
すので、さらに多くの患者さんを治療することが可能になります。
肺がんの多発脳転移
(画像の白い部分)
兵庫県立がんセンター
治療成績
脳腫瘍全体の 5 年生存率(治療して 5 年後に生存している確率)は 75%を超えるようにな
りました。良性の脳腫瘍である髄膜腫では 93%、下垂体腺腫では 96%、神経鞘腫では 97%
が生存しています。
一方、悪性度の高い神経膠腫全体では 38%、最も悪性度の高い神経膠芽腫では 6%、その
次に悪性度の高い悪性星細胞腫では 23%、星細胞腫では 66%程度です。
神経膠芽腫
がんサポートセンター
HP より
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