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管理会計システム標準テンプレート

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管理会計システム標準テンプレート
管理会計システム標準テンプレート
真の経営者ニーズを実現するための管理会計システム設計のポイント
1. 管理会計の目的: どんぶりの世界からの脱却
どんぶりで全体の損益を見ていても、何が良いのか悪いのか、どうすれば良いのかがわかりません。どこが儲かっ
ているか、損しているか、個別に分けていって初めてどうすれば良いかが分かります。
経営者の必要としている経営情報。一言で言えばこの個別管理情報ということができます。
どんぶりの世界
実は…
製 品
製品
A~E
利益
50
A
B
C
D
E
個別管理の世界
利 益
30
20
50
▲40
▲10
50
まあ何とか
やっています
一生懸命損をするため
の努力をしている
製 品
利 益
A
B
C
D
E
30
20
50
切捨
切捨
100
仕事を減らして
利益倍増?
残念ながら、世の中には無駄な努力というものがあるのです。
無駄を見つけ、儲かるためのビジネスを行う。経営情報とはこの個別管理情報といっても過言ではありません。
何を個別管理対象にするか、どのように管理するかということが管理会計システム構築の最大のポイントです。
Copyright© S. Sakaguchi All rights reserved
2. 管理会計情報とは
企業活動に必要な情報には様々なものがありますが、ここでは「計数化できる情報」を幅広く「会計情報」と呼び
ます。企業の決算も業績評価も事業計画もこの計数化できる情報がその中核となります。
企業情報の構造
業務情報
経営情報
計数化できる情報 = 会計情報
過去情報
計数化できる
業務情報
計数化できる
経営情報
計数化できな
い業務情報
計数化できな
い経営情報
日々の業務に使用
未来情報
要
約
財務会計
情報
要
約
事業計画
情報
詳
細
個別管理
情報
詳
細
詳細計画
情報
確定した事実
不確実な未来
経営判断と管理に使用
外部情報と内部情報
基本的には内部情報
会計情報というと思い浮かぶ財務会計情報は過去の実績情報を要約レベルで報告するものであり、
会計情報全体の一部に過ぎません。それ以外の情報が一般的に「管理会計情報」と呼ばれるものです。
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3.会計情報の流れ
会計情報は日々の業務活動で発生し、蓄積され、マネジメントに活用されます。この流れを全て把握しなければマ
ネジメントの必要とする管理会計情報を提供することはできません。
その中でも最も重要なのが会計情報データベースです。
発生
蓄積
活用
日々の
業務活動
計数化できる情報 = 会計情報
受注
過去情報
調達
要
約
財務会計
情報
詳
細
個別管理
情報
仕訳情
報
納品
確定した事実
未来情報
要
約
事業計画
情報
詳
細
詳細計画
情報
財務会計
報告
・単体
・連結
総合管理
不確実な未来
管理会計
報告
回収
会計情報データベース
個別管理
・事業連結
・部門損益
・市場セグメント損益・CF
・製品セグメント損益・CF
・通貨ポートフォーリオ
・事業計画
:
・原価計算
・活動原価計算
・単品損益
・製品ライフサイクル損益・CF
:
会計情報データベースの構築が出来れば、様々な会計情報をタイムリーに報告できる
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4.管理会計システムの位置づけ
前記の会計情報の流れを実現するのが「管理会計システム」の役割です。基幹業務システムや現場で管理され
ている情報を収集し、マネジメントに必要な情報を届けます。
財務会計は既存システムで管理されているため、「管理会計システム」は管理会計報告に焦点を絞ります。
既存システム
基幹業務シ
ステム
(ERP等)
個別財務
会計
連結財務
会計
管理会計システム
現場にある
情報
管理会計
システム
管理会計報告は、蓄積された「会計
情報データベース」より行います。
財務会計との整合性を保つことが報
告の信頼性のための必須条件です。
管理会計
報告
管理会計システム
設計のポイント
現場には様々な情報が埋もれて
います。この現場情報を引き出し、
活用することにより、管理会計の
精度は飛躍的に向上します。
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会計情報
データベース
管理会計報告の精度は
会計情報DBの精度に依
存します。
1.報告要件を定義する
2.会計情報DBを設計する
3.情報入手方法を決定する
5.様々な視点での会計情報の活用
会計情報データベースに蓄積された会計情報は、様々な視点で分析・集計することができます。また、それぞれ
の視点に対して、予実績対比、時系列比較を行うことにより、マネジメントに必要な情報をリアルタイムで把握す
ることができます。
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6.必要スキルと標準テンプレート
管理会計システムを構築するためには、業務、経営、会計、ITの4つの領域の専門知識を併せ持つ人材が求め
られますが、残念ながらそのような人材は極めて少ないのが現状です。
「管理会計標準テンプレート」を使用することによりこの課題を解決し、品質の高い管理会計システムの構築を可
能にします。
従来型アプローチ
標準テンプレートの活用
業務プ
ロセス
の知識
業務プ
ロセス
の知識
会計の
知識
ギャ
ップ
経営管
理の知
識
ITの
知識
専門領域しかわからない人材を
集めても管理会計システムの
構築は不可能
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会計の
知識
管理会計標準
テンプレート
経営管
理の知
識
ITの
知識
「管理会計標準テンプレート」を使用す
ることにより、異なる専門知識を融合し
たチームプレーが実現できます。
7.標準テンプレート活用の効果
「管理会計システム標準テンプレート」を活用することにより、従来型アプローチでは決して実現することの出来な
かったレベルの、真に経営者が求める管理会計システムを実現することが可能になります。
何故実現できるのか。その理由は以下のような点にあります。
ゴールの姿を描く
どのような管理会計報告が実現できるのかを「ゴールの姿」として描き、マネジメントの事前確
認を得てから開発をスタートすることができます。
道に迷わない
管理会計システム構築プロジェクトでは、迷路に迷い込むリスクが基幹業務系に比べればは
るかに高くなります。標準テンプレートが道しるべとなり、迷わずゴールに向かうことができま
す。
五合目からのスタート
標準化・体系化したアプローチと「標準テンプレート」の使用により、一合目からではなく、五合
目からのスタートが可能になります。
異なるスキルの融合
標準テンプレートを媒体として異なる専門スキルの人材を融合し、必要なチーム編成を組むこ
とが容易になります。
必要スキルの緩和
「標準テンプレート」をベースに要件定義、設計を行うことができる為、チームメンバーの必要
スキルが大幅に緩和され、また属人性の排除が出来ます。
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参考.満たされない経営者のITに対するニーズ
調査によると、IT投資で解決したい経営課題として「業務プロセスの効率化(省力化、業務コスト削減)」、「迅速な業績把握(リアルタ
イム経営)」が1位、2位を占めています。
しかもこの調査では、5年以上前からこの2つの課題は常に上位を占めています。つまり何も変わっていないのです。
2015年調査
2010年調査
この5年間にシステムを更新した企業は少なくないはずですが、それらは真のニーズを満たしていないということがうかがえます。
出典:日本情報システムユーザー協会「企業IT動向調査2015年版、同2010年版」
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