Comments
Description
Transcript
(57)【要約】 【課題】高い抗がん活性を有し、副作用が少ない抗がん剤を
JP 2005-232079 A 2005.9.2 (57)【 要 約 】 【課題】高い抗がん活性を有し、副作用が少ない抗がん剤を提供すること。 【解決手段】上記課題は、一般式(I): 【化1】 10 1 2 3 (式中、Aは酸素原子または硫黄原子を; R 、R 、およびR はそれぞれ独立して水素 原子、ハロゲン基によって置換されてもよい、低級アルキル基、低級アルケニル基もしく 4 は低級アルキニル基を; R は水素原子、アミノ基又はモノ−又はジ−低級アルキルアミ 5 1 ノ基を; そしてR は水素原子、水酸基又は低級アルコキシ基を表す。ただし、R 、R 3 4 5 、R およびR が水素原子である場合は、R は水酸基でない。)で示される化合物又は 2 20 (2) JP 2005-232079 A 2005.9.2 【特許請求の範囲】 【請求項1】 一般式(I): 【化1】 10 1 2 3 (式中、Aは酸素原子または硫黄原子を; R 、R 、およびR はそれぞれ独立して水素 原子、ハロゲン基によって置換されてもよい、低級アルキル基、低級アルケニル基もしく 4 は低級アルキニル基を; R は水素原子、アミノ基又はモノ−又はジ−低級アルキルアミ 5 1 ノ基を; そしてR は水素原子、水酸基又は低級アルコキシ基を表す。ただし、R 、R 3 4 2 5 、R およびR が水素原子である場合は、R は水酸基でない。)で示される化合物又は 20 その薬学的に許容され得る塩を有効成分として含有する抗がん剤。 【請求項2】 1 2 3 Aは酸素原子または硫黄原子を; R 、R 、およびR はそれぞれ独立して水素原子又は 4 C1 ∼C4 アルキル基を; そしてR は水素原子又はアミノ基である前記請求項1記載の 抗がん剤。 【請求項3】 一般式(I)で示される化合物が2−アミノ−6−(2−チエニル)−9−(2−デオキ シ−β−D−リボフラノシル)プリンである請求項1に記載の抗がん剤。 【請求項4】 一般式(I)で示される化合物が2−アミノ−6−(2−チエニル)−9−(β−D−リ 30 ボフラノシル)プリンである請求項1に記載の抗がん剤。 【請求項5】 一般式(I)で示される化合物が6−(2−チエニル)−9−(2−デオキシ−β−D− リボフラノシル)プリンである請求項1に記載の抗がん剤。 【請求項6】 一般式(I)で示される化合物が2−アミノ−6−(2−フリル)−9−(2−デオキシ −β−D−リボフラノシル)プリンである請求項1に記載の抗がん剤。 【請求項7】 一般式(I)で示される化合物が2−アミノ−6−(2−フリル)−9−(β−D−リボ フラノシル)プリンである請求項1に記載の抗がん剤。 40 【請求項8】 一般式(I)で示される化合物が6−(2−フリル)−9−(2−デオキシ−β−D−リ ボフラノシル)プリンである請求項1に記載の抗がん剤。 【請求項9】 請求項1に記載の化合物又はその薬学的に許容され得る塩、及び薬学的に許容し得る担体 を含有する抗がん剤組成物。 【請求項10】 さらに他の抗がん剤を含有する前記請求項9記載の抗がん剤組成物。 【請求項11】 前記他の抗がん剤が、ゲフィチニブ、塩酸イリノテカン、塩酸トポテカン、ドセタキソー 50 (3) JP 2005-232079 A 2005.9.2 ル、パクリタキセル、硫酸ビンブラスチン、硫酸ビンクリスチン、硫酸ビンデシン、エト ポシド、テニポシド、酒石酸ビノレルビン、ブスルファン、カルボコン、チオテパ、シク ロホスファミド、メルファラン、リン酸エストラムスチンナトリウム、塩酸メクロレタミ ンオキシド、イホスファミド、ラニムスチン、塩酸ニムスチン、塩酸ブレオマイシン、硫 酸ペプロマイシン、ジノスタチンスチマラート、アクチノマイシンD、塩酸アクラルビシ ン、塩酸ドキソルビシン、塩酸イダルビシン、塩酸アムルビシン、塩酸ダウノルビシン、 ピラルビシン、塩酸エピルビシン、マイトマイシン、バルルビシン、メトトレキサート、 メルカプトプリン、リン酸フルダラビン、クラドリビン、フルオロウラシル、テガフール 、シタラビン、塩酸ゲムシタビン、シタラビンオクホスファート、カペシタビン、ドキシ フルリジン、カルモフール、エノシタビン、ネダプラチン、カルボプラチン、シスプラチ 10 ン、塩酸ファドロゾール、アナストロゾール、エキセメスタン、ビカルタミド、フルタミ ド、クエン酸タモキシフェン、クエン酸トレミフェン、トレチノイン、ペントスタチン、 L−アスパラギナーゼ、ダカルバジン、塩酸プロカルバジン、塩酸ミトキサントロン、ソ ブゾキサン、トラスツズマブ、リツキシマブ、メシル酸イマチニブ、5−フルオロ−2’ −デオキシウリジン、アスクレ、カルボクリン、キノレスパン、クレスチン及びピシバニ ールから選択される一種以上の化合物である前記請求項10記載の抗がん剤組成物。 【請求項12】 前記他の抗がん剤が5−フルオロ−2’−デオキシウリジンである前記請求項11記載の 抗がん剤組成物。 20 【発明の詳細な説明】 【技術分野】 【0001】 本発明は、特定の(6−ヘテロアリールプリン)ヌクレオシド化合物を有効成分として 含有する抗がん剤及び抗がん剤組成物に関する。 【背景技術】 【0002】 ヌクレオシド誘導体には抗がん作用を持つものが多数知られており、そのうち幾つかは 有用な医薬品として臨床に供されている。例えばエノシタビン、塩酸ゲムシタビン、カペ シタビン、クラドリビン、シタラビン、シタラビンオクホスファート、ドキシフルリジン 30 、ペントスタチン、リン酸フルダラビンなどが知られている。しかしながらこれらの抗が ん剤は適用範囲、副作用などに多くの問題を残している。 【0003】 一方、特定の(6−ヘテロアリールプリン)ヌクレオシド化合物が2−オキソ(1H) ピリジン−3−イルヌクレオシドと相補的塩基対を形成するとの報告はあるが(非特許文 献 1 : T.Fujiwara et al., Bioorganic & Medicinal Chemistry Letters, 11, 2221-2223 (2001) ) 、 そ れ ら の 化 合 物 が 抗 が ん 作 用 を 有 し て い る と す る 報 告 は 殆 ど な い 。 唯 一 、 M. Hocek et al., Collect. Czech. Chem. Commun., 66, 483-499 (2001)( 非 特 許 文 献 2 ) 1 2 3 4 5 に 後 述 の 式 ( I)の 化 合 物 で あ っ て 、 R 、 R 、 R お よ び R が 水 素 原 子 で ; そ し て R が 水酸基である化合物が細胞増殖抑制活性を有することが示されているに過ぎない。 40 【 非 特 許 文 献 1 】 T.Fujiwara et al., Bioorganic & Medicinal Chemistry Letters, 11, 2221-2223 (2001) 【 非 特 許 文 献 2 】 M.Hocek et al., Collect. Czech. Chem. Commun., 66, 483-499 (2001 ) 【発明の開示】 【発明が解決しようとする課題】 【0004】 上記のように現在多くの抗がん剤が上市されているが、副作用が少なく適用範囲の広い 抗がん剤は未だ知られておらず、そのような優れた抗がん剤の開発が望まれている。 【課題を解決するための手段】 50 (4) JP 2005-232079 A 2005.9.2 【0005】 本発明者らは、上記課題を解決するために鋭意研究した結果、ある特定の化合物ががん 細胞増殖抑制活性を有し、しかもこの作用が正常細胞に対する増殖抑制活性と乖離してい ることを見出し本発明を完成させた。 【0006】 本発明は、一般式(I): 【化2】 10 1 2 3 (式中、Aは酸素原子または硫黄原子を; R 、R 、およびR はそれぞれ独立して水素 20 原子、ハロゲン基によって置換されてもよい、低級アルキル基、低級アルケニル基もしく 4 は低級アルキニル基を; R は水素原子、アミノ基又はモノ−又はジ−低級アルキルアミ 5 1 ノ基を; そしてR は水素原子、水酸基又は低級アルコキシ基を表す。ただし、R 、R 3 4 2 5 、R およびR が水素原子である場合は、R は水酸基でない。)で示される化合物又は その薬学的に許容され得る塩を有効成分として含有する抗がん剤を提供する。 【0007】 本発明において好ましい化合物は、一般式(I)において、Aが酸素原子または硫黄原 1 2 3 子; R 、R 、およびR がそれぞれ独立して水素原子又はC1 ∼C4 アルキル基; そ 4 してR が水素原子又はアミノ基である化合物である。 【0008】 30 本発明においてさらに好ましい一般式(I)の化合物は、具体的には次のものが挙げら れる。 (1)2−アミノ−6−(2−チエニル)−9−(2−デオキシ−β−D−リボフラノシ ル)プリン(以下化合物1という); (2)2−アミノ−6−(2−チエニル)−9−(β−D−リボフラノシル)プリン(以 下化合物2という); (3)6−(2−チエニル)−9−(2−デオキシ−β−D−リボフラノシル)プリン( 以下化合物3という); (4)2−アミノ−6−(2−フリル)−9−(2−デオキシ−β−D−リボフラノシル )プリン(以下化合物4という)、 40 (5)2−アミノ−6−(2−フリル)−9−(β−D−リボフラノシル)プリン(以下 化合物5という);及び (6)6−(2−フリル)−9−(2−デオキシ−β−D−リボフラノシル)プリン(以 下化合物6という) 【0009】 また、本発明は、一般式(I)の化合物又はその薬学的に許容され得る塩、及び薬学的 に許容し得る担体を含有する抗がん剤組成物にも関する。 【0010】 さらに、本発明は、一般式(I)の化合物又はその薬学的に許容され得る塩、及び薬学 的に許容し得る担体に加えて、他の抗がん剤を含有する抗がん剤組成物にも関する。その 50 (5) JP 2005-232079 A 2005.9.2 ような他の抗がん剤としては、例えば、ゲフィチニブ、塩酸イリノテカン、塩酸トポテカ ン、ドセタキソール、パクリタキセル、硫酸ビンブラスチン、硫酸ビンクリスチン、硫酸 ビンデシン、エトポシド、テニポシド、酒石酸ビノレルビン、ブスルファン、カルボコン 、チオテパ、シクロホスファミド、メルファラン、リン酸エストラムスチンナトリウム、 塩酸メクロレタミンオキシド、イホスファミド、ラニムスチン、塩酸ニムスチン、塩酸ブ レオマイシン、硫酸ペプロマイシン、ジノスタチンスチマラート、アクチノマイシンD、 塩酸アクラルビシン、塩酸ドキソルビシン、塩酸イダルビシン、塩酸アムルビシン、塩酸 ダウノルビシン、ピラルビシン、塩酸エピルビシン、マイトマイシン、バルルビシン、メ トトレキサート、メルカプトプリン、リン酸フルダラビン、クラドリビン、フルオロウラ シル、テガフール、シタラビン、塩酸ゲムシタビン、シタラビンオクホスファート、カペ 10 シタビン、ドキシフルリジン、カルモフール、エノシタビン、ネダプラチン、カルボプラ チン、シスプラチン、塩酸ファドロゾール、アナストロゾール、エキセメスタン、ビカル タミド、フルタミド、クエン酸タモキシフェン、クエン酸トレミフェン、トレチノイン、 ペントスタチン、L−アスパラギナーゼ、ダカルバジン、塩酸プロカルバジン、塩酸ミト キサントロン、ソブゾキサン、トラスツズマブ、リツキシマブ、メシル酸イマチニブ、5 −フルオロ−2’−デオキシウリジン、アスクレ、カルボクリン、キノレスパン、クレス チン及びピシバニールから選択される一種以上の化合物である。 【0011】 なお、本発明においては、前記他の抗がん剤として5−フルオロ−2’−デオキシウリ ジンを配合することが好ましい。 20 【0012】 本明細書中、「ハロゲン」とは、フッ素、塩素、臭素およびヨウ素由来の基を意味する ものである。また、「低級」とは炭素数1∼6個を有することをいう。 【0013】 本明細書中、「アルキル」は、一価の直鎖状炭化水素、または分枝鎖状炭化水素の基を 意味するもので、メチル、エチル、n−プロピル、イソプロピル、n−ブチル、イソブチ ル、s−ブチル、t−ブチル等が挙げられるが、これらに限定されるものではない。 【0014】 本明細書中、「アルケニル」は、二重結合を持つ一価の直鎖状炭化水素及び分枝鎖状炭 化水素の基を表す用語として用いられており、エテニル、1−及び2−プロペニル、2− 30 メチル−1−プロペニル、1−及び2−ブテニル等を包含するが、これらに限定されるも のではない。「アルキニル」は、三重結合を持つ一価の直鎖状炭化水素及び分枝鎖状炭化 水素の基を表す用語として用いられており、エチニル、プロピニル、ブチニル等を包含す るが、これらに限定されるものではない。 【0015】 本明細書中、「アルコキシ」は−O−アルキルを表す用語として用いられており、メト キシ、エトキシ、プロポキシ、イソプロポキシ、n−ブトキシ、イソブトキシ、s−ブト キシ、t−ブトキシ等を包含するが、これらに限定されるものではない。 【0016】 本明細書中、「抗がん剤」とは、殺がん、ガン細胞増殖抑制、がん転移防止、がん再発 40 防止または発がん予防等の目的で使用されるものをいう。 【0017】 本明細書中、「ヌクレオシド」とはプリン塩基またはピリミジン塩基のような窒素を含 む有機塩基と糖の還元基とがグリコシド結合によって結合した配糖体化合物をいう。 【0018】 なお、本発明の医薬組成物の有効成分である化合物は全て少なくとも1個の不斉中心を 持っているため、種々の光学異性体または配置のものが存在し得る。したがって、本発明 の化合物は、(+)および(−)の別々の光学活性体として、およびラセミ体または(± )混合物として存在し得る。また、不斉中心を2個以上持つ化合物の場合には、さらにそ れぞれの光学異性によるジアステレオマーも存在し得る。本発明はこれらすべての型をそ 50 (6) JP 2005-232079 A 2005.9.2 の範囲に包含するものである。たとえば、ジアステレオマーは当業者によく知られた方法 、たとえば分別結晶法等によって分離することができ、また、光学活性体はこの目的のた めによく知られた有機化学的手法によって得ることができる。 【発明の効果】 【0019】 本発明の抗がん剤及び抗がん剤組成物は、副作用が少なく、有効な抗がん活性を有する ので新規抗がん剤として好適に用いられる。本発明の抗がん剤及び抗がん剤組成物は、例 えば、悪性黒色腫、悪性リンパ腫、咽頭がん、喉頭がん、胃癌、カポジ肉腫、肝臓がん、 筋肉腫、結腸がん、血管腫、骨髄腫、甲状腺がん、睾丸腫瘍、膵臓がん、消化器がん、食 道がん、大腸がん、上顎がん、舌癌、口唇がん、口腔がん、胆嚢がん、胆管がん、胆道が 10 ん、直腸がん、乳癌、尿管腫瘍、肉腫、骨肉腫、脳腫瘍、白血病、肺癌、神経芽腫、真性 多血症、膀胱腫、卵巣がん、子宮がん、前立腺がん、筋肉腫、皮膚がん、基底細胞がん、 皮膚付属器がん、皮膚転移がんおよび皮膚黒色腫などの各種良性および悪性腫瘍の治療に 用いることができる。 【発明を実施するための最良の形態】 【0020】 本発明の化合物は、物質としては公知であるか公知の出発物質から種々の公知の反応を 利用して合成することができる。例えば、本発明の化合物は下記スキームIの方法で合成 することができる。 【0021】 20 スキームI 【化3】 30 1 2 3 4 5 (式中、A、R 、R 、R 、R 及びR は上記の通りであり、R 護によりR 4 となる基、R 7 はR 5 と同じか脱保護によりR 5 6 はR 4 と同じか脱保 となる基、R 8 およびR 9 は水酸基の保護基であり、Xはハロゲン基等の脱離基、そしてYはトリブチルスタニル等 の金属含有基である。) 【0022】 スキームIに示す方法においては、まず、ヌクレオシド化合物(II)とチオフェン又 40 はフラン化合物(III)とを、ジクロロビス(トリフェニルホスフィン)パラジウム( II)等の触媒の存在下、アルゴン等の不活性気体雰囲気下、ジメチルホルムアミド等の 溶 媒 中 で 、 0 ℃ か ら 12 0 ℃ の 範 囲 の 温 度 で 、 1 0 分 か ら 9 6 時 間 反 応 さ せ る 。 か く し て 得 ら れ た ヌ ク レ オ シ ド 化 合 物 ( IV) の 保 護 基 を 脱 離 す る こ と に よ り ( I) が 得 ら れ る 。 こ こで、水酸基の保護基としては、例えば、アセチル基、ベンゾイル基、ベンジルオキシカ ル ボ ニ ル 基 、 エ ト キ シ カ ル ボ ニ ル 基 、 ベ ン ジ ル 基 、 テ ト ラ ヒ ド ロ ピ ラ ニ ル 基 、 t-ブ チ ル 基 等 が 用 い ら れ る 。 ア ミ ノ 基 の 保 護 基 と し て は 、 例 え ば 、 B o c 、 F m o c、 4 − メ ト キ シ ベンジルオキシカルボニル基、トリフルオロアセチル基、フタロイル基などが用いられる 。脱保護反応条件は保護基により異なるが、例えばアセチル基を保護基とした場合は水酸 化ナトリウム溶液と0℃で15分間処理することで十分である。具体的な合成例を参考例 50 (7) JP 2005-232079 A 2005.9.2 として後述する。 【0023】 また、本発明の化合物は他の合成法によっても合成可能であり、例えば、一般式(I) 5 で R が 水 素 原 子 で あ る 化 合 物 は 、 Fujiwara等 に よ る 報 告 の 方 法 に よ り 合 成 す る こ と が 可 能 で あ る ( T.Fujiwara et al., Bioorganic & Medicinal Chemistry Letters, 11, 22212223 (2001) ) 。 【0024】 上記化合物(II)及び(III)は公知であるか、あるいは公知の化合物から容易に 合成することができる。また、上記合成法によって得られる最終生成物は、既知の方法、 例えば、再結晶、クロマトグラフィーなどによって単離、精製することができる。 10 【0025】 また、本発明の有効成分である化合物(I)は必要に応じて、「薬学上許容され得る塩 」にすることができる。「薬学上許容され得る塩」は、例えば、塩酸塩、臭化水素酸塩、 ヨウ化水素酸塩、リン酸塩、硫酸塩、硝酸塩のような鉱酸塩;メタンスルホン酸塩、エタ ンスルホン酸塩、ベンゼンスルホン酸塩、p−トルエンスルホン酸塩のようなスルホン酸 塩;シュウ酸塩、酒石酸塩、クエン酸塩、マレイン酸塩、コハク酸塩、酢酸塩、安息香酸 塩、マンデル酸塩、アスコルビン酸塩、乳酸塩、グルコン酸塩、リンゴ酸塩のような有機 酸塩等の酸付加塩、好適には塩酸塩、臭化水素酸塩、リン酸塩、硫酸塩、メタンスルホン 酸塩、p−トルエンスルホン酸塩、シュウ酸塩、酒石酸塩、クエン酸塩、酢酸塩、乳酸塩 である。 20 【0026】 また、本発明の有効成分である化合物(1)は、水溶液から凍結乾燥したり、又は、再 結晶をすることにより、水分を吸収し、あるいは吸着水がついて水和物となる場合があり 、そのような塩も本発明の有効成分に包含される。 【0027】 本発明の抗がん剤には例示した化合物に加えて他の抗癌剤、例えばゲフィチニブ、塩酸 イリノテカン、塩酸トポテカン等のカンプトテシン誘導体、ドセタキソール、パクリタキ セル等のタキサン誘導体、硫酸ビンブラスチン、硫酸ビンクリスチン、硫酸ビンデシン、 エトポシド、テニポシド、酒石酸ビノレルビン等のアルカロイドおよび誘導体、ブスルフ ァン、カルボコン、チオテパ、シクロホスファミド、メルファラン、リン酸エストラムス 30 チンナトリウム、塩酸メクロレタミンオキシド、イホスファミド、ラニムスチン、塩酸ニ ムスチン等のアルキル化剤、塩酸ブレオマイシン、硫酸ペプロマイシン、ジノスタチンス チマラート、アクチノマイシンD、塩酸アクラルビシン、塩酸ドキソルビシン、塩酸イダ ルビシン、塩酸アムルビシン、塩酸ダウノルビシン、ピラルビシン、塩酸エピルビシン、 マイトマイシン、バルルビシン等の抗腫瘍性抗生物質および誘導体、メトトレキサート等 の葉酸誘導体、メルカプトプリン、リン酸フルダラビン、クラドリビン等のプリン誘導体 、フルオロウラシル、テガフール、シタラビン、塩酸ゲムシタビン、シタラビンオクホス ファート、カペシタビン、ドキシフルリジン、カルモフール、エノシタビン等のピリミジ ン誘導体、ネダプラチン、カルボプラチン、シスプラチン等の白金誘導体、塩酸ファドロ ゾール、アナストロゾール、エキセメスタン等のアロマターゼインヒビター、ビカルタミ 40 ド、フルタミド等の抗アンドロゲン剤、クエン酸タモキシフェン、クエン酸トレミフェン 等の抗エストロゲン剤、トレチノイン、ペントスタチン、L−アスパラギナーゼ、ダカル バジン、塩酸プロカルバジン、塩酸ミトキサントロン、ソブゾキサン、トラスツズマブ、 リツキシマブ、メシル酸イマチニブ、5−フルオロ−2’−デオキシウリジン、アスクレ 、カルボクリン、キノレスパン、クレスチン、ピシバニール等を配合することが可能であ り、さらにこれら抗がん剤との併用療法も可能である。 【0028】 本発明抗がん剤の投与形態は特に制限は無く、経口的あるいは非経口的に投与すること が出来る。本抗がん剤の有効成分である式(I)の(6−ヘテロアリールプリン)ヌクレ オシド化合物は単独で配合されても良いが、これに製薬学的に許容しうる担体あるいは製 50 (8) JP 2005-232079 A 2005.9.2 剤用添加物を配合して製剤の形態で提供することもできる。この場合、本発明の有効成分 である式(I)の化合物は、例えば、製剤中、0.1∼99.9重量%含有することがで きる。本発明においては、このような製剤にさらに、上記他の抗がん剤を配合することも できる。この場合、式(I)の化合物と他の抗がん剤との配合比は、がんの種類、患者の 年齢や症状、投与経路、治療の目的などによって適宜選択されるが、例えば、1:99∼ 99:1の範囲で選択することができる。 【0029】 製薬学的に許容しうる担体あるいは添加剤としては、例えば賦形剤、崩壊剤、崩壊補助 剤、結合剤、滑沢剤、コーティング剤、色素、希釈剤、溶解剤、溶解補助剤、等張化剤、 p H調 整 剤 、 安 定 化 剤 等 を 用 い る こ と が 出 来 る 。 10 【0030】 経口投与に適する製剤の例としては、例えば散剤、錠剤、カプセル剤、細粒剤、顆粒剤 、液剤またはシロップ剤等を挙げることが出来る。経口投与の場合、微晶質セルロース、 クエン酸ナトリウム、炭酸カルシウム、リン酸ジカリウム、グリシンのような種々の賦形 剤を、澱粉、好適にはとうもろこし、じゃがいもまたはタピオカの澱粉、およびアルギン 酸やある種のケイ酸複塩のような種々の崩壊剤、およびポリビニルピロリドン、蔗糖、ゼ ラチン、アラビアゴムのような顆粒形成結合剤と共に使用することができる。また、ステ アリン酸マグネシウム、ラウリル硫酸ナトリウム、タルク等の滑沢剤も錠剤形成に非常に 有効であることが多い。同種の固体組成物をゼラチンカプセルに充填して使用することも できる。これに関連して好適な物質としてラクトースまたは乳糖の他、高分子量のポリエ 20 チレングリコールを挙げることができる。経口投与用として水性懸濁液および/またはエ リキシルにしたい場合、活性成分を各種の甘味料または香味料、着色料または染料と併用 する他、必要であれば乳化剤および/または懸濁化剤も併用し、水、エタノール、プロピ レングリコール、グリセリン等、およびそれらを組み合わせた希釈剤と共に使用すること ができる。 【0031】 非経口投与に適する製剤としては、例えば注射剤、坐剤等を挙げることが出来る。非経 口投与の場合、本発明の有効成分をゴマ油または落花生油のいずれかに溶解するか、ある いはプロピレングリコール水溶液に溶解した溶液を使用することができる。水溶液は必要 に応じて適宜に緩衝し(好適にはpH8以上)、液体希釈剤をまず等張にする必要がある 30 。このような水溶液は静脈内注射に適し、油性溶液は関節内注射、筋肉注射および皮下注 射に適する。これらすべての溶液を無菌状態で製造するには、当業者に周知の標準的な製 薬技術で容易に達成することができる。さらに、本発明の有効成分は皮膚など局所的に投 与することも可能である。この場合は標準的な医薬慣行によりクリーム、ゼリー、ペース ト、軟膏の形で局所投与するのが望ましい。 【0032】 本発明抗がん剤の投与量は特に限定されず、がんの種類、患者の年齢や症状、投与経路 、治療の目的、併用薬剤の有無等の種々の条件に応じて適切な投与量を選択することが可 能 で あ る 。 例 え ば 、 経 口 投 与 の 場 合 に は 成 人 ( 例 え ば 、 体 重 6 0 k g ) 1 日 当 た り 100か ら 5000mg程 度 、 好 ま し く は 150か ら 1000mgで あ る 。 こ れ ら の 1 日 投 与 量 は 2 か ら 4 回 に 分 40 けて投与されても良い。 【0033】 実施例及び参考例 以下、本発明を実施例と参考例に基づいてより具体的に説明するが、本発明はこれら実 施例に何ら限定されるものではない。 【0034】 参考例1 2−アミノ−6−(2−チエニル)−9−(β−D−リボフラノシル)プリン(化合物2 )の合成 2 − ア ミ ノ − 6 − ク ロ ロ − 9 − ( 2 , 3 , 5 − ト リ − O − ア セ チ ル − β − D− リ ボ フ ラ 50 (9) JP 2005-232079 A 2005.9.2 ノ シ ル ) プ リ ン は Canadian Journal of Chemistry, 59, 2601-2607 (1981)記 載 の 方 法 で 合成した。2−アミノ−6−クロロ−9−(2,3,5−トリ−O−アセチル−β−D− リ ボ フ ラ ノ シ ル ) プ リ ン 2.14 gお よ び ジ ク ロ ロ ビ ス ( ト リ フ ェ ニ ル ホ ス フ ィ ン ) パ ラ ジ ウ ム ( I I ) 175 mgを ジ メ チ ル ホ ル ム ア ミ ド 30 mlに 溶 解 し 、 ア ル ゴ ン 雰 囲 気 下 2 − ( ト リ ブ チ ル ス タ ニ ル ) チ オ フ ェ ン 1.91 mlを 滴 下 す る 。 100 ℃ で 4時 間 加 温 後 水 100 mlに あ け ジ クロロメタンで抽出する。抽出液を硫酸ナトリウムで乾燥後溶媒を留去する。残留物をシ リ カ ゲ ル の フ ラ ッ シ ュ ク ロ マ ト に 付 し 、 ジ ク ロ ロ メ タ ン : 酢 酸 エ チ ル ( 5:1) で 溶 出 し 2 −アミノ−6−(2−チエニル)−9−(2,3,5−トリ−O−アセチル−β−D−リ ボ フ ラ ノ シ ル ) プ リ ン 1.96 gを 得 る ( 収 率 88%) 。 Rf :0.58(ジ ク ロ ロ メ タ ン : 酢 酸 エ チ ル = 1 1:1)。 H NMR(CDCl3 ) δ : 8.61(1H, d, J=3.5Hz), 7.93(1H, d, J=4.6Hz), 7.87(1H, s), 10 7.25(1H, dd, J=3.5 and 4,6Hz), 6.05(1H, d, J=4.9Hz), 5.98(1H, dd, J=5.3 and 4.9 Hz), 5.80(1H, m), 5.14(2H, bs), 4.42(3H, m), 2.13(3H, s), 2.08(3H, s), 2.07(3H, s). 【0035】 2−アミノ−6−(2−チエニル)−9−(2,3,5−トリ−O−アセチル−β−D − リ ボ フ ラ ノ シ ル ) プ リ ン 2.08 gに 1M 水 酸 化 ナ ト リ ウ ム (ピ リ ジ ン : メ タ ノ ー ル : 水 = 1 3:6:1 v/v)47 mlを 加 え 0 ℃ で 15分 間 攪 拌 す る 。 5%塩 化 ア ン モ ニ ウ ム 56 mlを 加 え 溶 媒 を 留去する。残留物をシリカゲルのフラッシュクロマトに付しジクロロメタン:エタノール ( 97:3∼ 90:10) で 溶 出 し 2 − ア ミ ノ − 6 − ( 2 − チ エ ニ ル ) − 9 − ( β − D − リ ボ フ ラ ノ シ ル ) プ リ ン 1.50 gを 得 る ( 収 率 91%) 。 Rf :0.25( ジ ク ロ ロ メ タ ン : エ タ ノ ー ル = 9:1 20 1 ) 。 H NMR(DMSO-d6 ) δ : 8.53(1H, dd, J=3.2 and 0.9Hz), 8.38(1H, s), 7.81(1H, dd, J=4.9 and 0.9Hz), 7.27(1H, J=4.9 and 3.2Hz), 5.85(1H, d, J=5.4Hz), 5.46(1H, bd, J=5.9Hz), 5.16(1H, bd, J=4.6Hz), 5.16(1H, bt, J=5.3Hz), 4.54(2H, bs), 4.51(1H, m), 4.13(1H, m), 3.91(1H, m), 3.59(2H, m). 【実施例1】 【0036】 細胞増殖抑制活性試験(1) 本 発 明 化 合 物 の 培 養 ヒ ト 線 維 肉 腫 細 胞 ( fibrosarcoma) HT-1080お よ び ヒ ト 胎 児 肺 線 維 芽 細 胞 ( normal diploid fibroblast) WI-38の 増 殖 に 対 す る 抑 制 効 果 を 、 MTTア ッ セ イ ( 今 堀 和 友 お よ び 山 川 民 夫 監 修 生 化 学 辞 典 第 3版 220頁 、 株 式 会 社 東 京 化 学 同 人 、 2000年 発 行 30 )により、調べた。なお、本発明化合物として上記化合物番号1∼4及び6の化合物を用 い た が 、 こ れ ら の 化 合 物 は 上 記 参 考 例 と 同 様 に し て 合 成 し た 。 細 胞 を 1 x 10 4 cell/mlに 調 製 し 、 96穴 マ イ ク ロ プ レ ー ト ( IWAKI) に 90 μ l/wellず つ 播 種 し た 。 37 ℃ で 3-4時 間 培 養 し た の ち 、 PBS-5%DMSOに 溶 解 し 目 的 の 濃 度 に 調 製 し た 被 験 化 合 物 溶 液 を 10 μ l添 加 し 37 ℃ で 72時 間 培 養 し た 。 MTTの PBS溶 液 ( 5 mg/ml) を 各 ウ ェ ル に 25 μ lず つ 添 加 し 、 さ ら に 3 7 ℃ で 2時 間 培 養 し た 。 50%DMF-20%-SDS溶 液 を 各 ウ ェ ル に 100 μ lず つ 加 え た 。 引 き 続 き 37 ℃ で 16時 間 培 養 後 マ イ ク ロ プ レ ー ト リ ー ダ ー を 用 い 570 nm の 吸 光 度 を 測 定 し た 。 下 式 よ り %阻 害 活 性 を 計 算 し た 。 【0037】 % Inhibition = 100 x [1 − (Abss c k g r o u n d a m p l e -Absb a c k g r o u n d ) / (Absn e g a t i v e c o n t r o l -Absb )] Abss a m p l e :被験化合物を添加した時の吸光度 Absb a c k g r o u n d Absn e g a t i v e :細胞および被験化合物を含まぬ時の吸光度 c o n t r o l :被験化合物を含まぬ時の吸光度 【0038】 細 胞 増 殖 を 50%阻 害 す る 各 被 験 化 合 物 の 濃 度 ( IC5 、標準偏差と共に表1に示す。 【0039】 0 = μ M) を 濃 度 − 阻 害 曲 線 か ら 算 出 し a 40 (10) JP 2005-232079 A 2005.9.2 【表1】 10 【0040】 表 1に 示 す よ う に 本 坂 発 明 化 合 物 は ヒ ト 胎 児 肺 線 維 芽 細 胞 ( normal diploid fibroblast ) WI-38に 対 し て よ り 低 濃 度 で 培 養 ヒ ト 線 維 肉 腫 細 胞 ( fibrosarcoma) HT-1080に 対 し 増 殖 抑制活性を有していた。 【実施例2】 【0041】 細胞増殖抑制活性試験(2) 化 合 物 1 と 5 − フ ル オ ロ − 2 ’ − デ オ キ シ ウ リ ジ ン ( FUDR) の 併 用 に よ る 培 養 ヒ ト 線 維 肉 腫 細 胞 ( fibrosarcoma) HT-1080お よ び ヒ ト 胎 児 肺 線 維 芽 細 胞 ( normal diploid fibrob last) WI-38 に 対 す る 増 殖 抑 制 活 性 を 、 実 施 例 1 と 同 様 、 MTTア ッ セ イ に よ り 調 べ た 。 細 胞 を 1 x 10 4 20 cell/mlに 調 製 し 、 96穴 マ イ ク ロ プ レ ー ト ( IWAKI) に 90 μ l/wellず つ 播 種 し た 。 37 ℃ で 3-4時 間 培 養 し た の ち 、 PBS-5%DMSOに 溶 解 し 目 的 の 濃 度 と な る よ う に 調 製 し た 被 験 化 合 物 溶 液 を 10 μ l添 加 し 37℃ で 72時 間 培 養 し た 。 MTTの PBS溶 液 ( 5 mg/ml) を 各 ウ ェ ル に 25 μ lず つ 添 加 し 、 さ ら に 37 ℃ で 2時 間 培 養 し た 。 そ し て 、 50%DMF-20%-SDS溶 液 を 各 ウ ェ ル に 100 μ lず つ 加 え た 後 、 引 き 続 き 37 ℃ で 16時 間 培 養 し 、 マ イ ク ロ プ レ ー ト リ ー ダ ー を 用 い 570 nm の 吸 光 度 を 測 定 し た 。 下 式 よ り 、 そ れ ぞ れ の 被 験 化 合 物 の 濃 度 で の 生 細 胞 数 ( %) を 計 算 し た 。 尚 、 被 験 化 合 物 を 含 ま ぬ 時 の 生 細 胞 数 を 100% と し た 。 【0042】 生 細 胞 数 ( %) = 100 x [(Abss r o u n d a m p l e -Absb a c k g r o u n d ) / (Absn e g a t i v e c o n t r o l -Absb a c k g )] 30 Abss :被験化合物を添加した時の吸光度 a m p l e Absb a c k g r o u n d Absn e g a t i v e :細胞および被験化合物を含まぬ時の吸光度 c o n t r o l :被験化合物を含まぬ時の吸光度 HT-1080に 対 す る 試 験 に つ い て は 、 独 立 に 2回 行 っ た 。 そ の 結 果 を 表 2 に 示 す 。 【0043】 【表2】 40 【0044】 表 2 に 示 す よ う に HT-1080の 増 殖 を 、 本 発 明 化 合 物 は 既 知 の 抗 が ん 剤 で あ る FUDRと 相 乗 的に抑制した。 【産業上の利用可能性】 50 (11) JP 2005-232079 A 2005.9.2 【0045】 本発明の抗がん剤及び抗がん剤組成物は、副作用が少なく、有効な抗がん活性を有する ので新規抗がん剤として好適に用いられる。本発明の抗がん剤及び抗がん剤組成物は、例 えば、悪性黒色腫、悪性リンパ腫、咽頭がん、喉頭がん、胃癌、カポジ肉腫、肝臓がん、 筋肉腫、結腸がん、血管腫、骨髄腫、甲状腺がん、睾丸腫瘍、膵臓がん、消化器がん、食 道がん、大腸がん、上顎がん、舌癌、口唇がん、口腔がん、胆嚢がん、胆管がん、胆道が ん、直腸がん、乳癌、尿管腫瘍、肉腫、骨肉腫、脳腫瘍、白血病、肺癌、神経芽腫、真性 多血症、膀胱腫、卵巣がん、子宮がん、前立腺がん、筋肉腫、皮膚がん、基底細胞がん、 皮膚付属器がん、皮膚転移がんおよび皮膚黒色腫などの各種良性および悪性腫瘍の治療に 用いることができる。 10 (12) JP 2005-232079 A 2005.9.2 フロントページの続き (72)発明者 平尾 一郎 神奈川県横浜市鶴見区末広町一丁目7番22号 独立行政法人理化学研究所 横浜研究所内 (72)発明者 横山 茂之 神奈川県横浜市鶴見区末広町一丁目7番22号 独立行政法人理化学研究所 横浜研究所内 Fターム(参考) 4C057 BB02 BB05 DD01 LL12 LL19 LL28 4C084 AA19 ZB261 ZB262 4C086 AA01 AA02 EA16 MA01 MA02 MA04 ZB26 【要約の続き】 その薬学的に許容され得る塩を有効成分として含有する抗がん剤等によって解決される。 【選択図】なし