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物理化学第5章(その2)
物理化学ー第5章ー 界面化学(その2) 物理化学演習の成績評価 • レポート(10回)をすべて提出:50点 (期日までに提出した場合は:プラス 2x10=20点 1:春休み宿題 2:自由課題中間報告 3:問題B−4 4:GW宿題 5:問題C 6:吸着 7:DLVO計算 8:問題D 9:技術倫理 10:自由課題最終報告 ・出席点:10点 ・理解度確認テスト: 20点 (7月1日 実施予定) 計 100点で評価 Aが大→θは小 3−2 濡れの三つの型 現在の状態 前の状態 濡れの仕事が σl と θ のみで求められる 重力場 ガラス 水銀 水 ガラス 無重力場 水銀 水 3−3 濡れの現象の応用 浮選 気泡 粒子 疎水性表面の粒子 ⇒気泡に付着 フロス層 石炭の浮選 イランの銅・Mo鉱山における 浮選工場 水中における固体と気泡の付着(1) ・ W>0のとき 付着は起こる ・ Θ ⇒ 大(疎水性) W ⇒ 大 付着 ⇒ 容易 W:付着仕事 Θ:接触角 γ:界面張力(界面エネルギー) 添字 WV:気−液 SV:固−気 SW:固−液 水中における固体と気泡の付着(2) ・ 水溶液中の固体粒子が気泡と衝突し,気泡表面に付着 する時の仕事(W) = 固体−水界面と空気−水界面が固 体−空気界面に置き換わる時の界面自由エネルギーの減 少分(−ΔG) W =−ΔG =γS/W +γW/A −γS/A ・・・ (1) ・ また,固体−水―空気の系では,Youngの式が成り立つ。 γS/A =γS/W +γW/A・cosθ ・・・ (2) ・ 式(1)と式(2)より,式(3)が得られる。 W =γW/A(1 − cosθ) ・・・ (3) ・ Θが大きい固体の表面 ⇒ 疎水性表面 ・ グラファイト,ダイヤモンド,輝水鉛鉱物など ⇒ 疎水性 ・ 大部分の固体表面 ⇒ 親水性 ⇒ 捕収剤により特定の固体表面を疎水性に 親水基 疎水基 表面の約10%程度被覆 すれば気泡に付着可能 アルキル基=疎水基 陰イオン性 陽イオン性 代表的な捕収剤 アルキル基=疎水基 陰イオン性 陽イオン性 代表的な捕収剤 ミニテスト1 世界の界面活性剤生産量を世界の総人口で 割ると(1人あたりの平均使用量,いくらになる か? 解答 約10 kg/人 ミニテスト2 水に浮かぶ1円硬貨の 左端の水面に希薄な界 面活性剤水溶液を少量 落としたとき,1円硬貨は 1)右へ動く どうなる? 3)変化なし 2)左へ動く 4)その他 4.界面動電現象 表面で水和→表面水酸基を生成 酸性領域で起きやすい アルカリ性領域で起きやすい 界面電位の発生(その2) ・イオン性結晶粒子の場合 正、負二種のイオンからなる結晶粒子 (例:AgI,BaSO4) →それぞれの結晶構成イオンの吸着により帯電 →電位決定イオン ・水和熱からの説明 水和熱 Ag+ > I- Ag+ の方が少し多く溶け出す → 負に帯電 界面電位の発生(その3) ・表面解離基を持つ粒子の場合 カーボンブラック(黒色顔料) → 表面にある –OH(フェノール性)、-COOHが 解離 -OH →-O- + H+ -COOH → -COO- + H+ 界面電位の発生(その4) ゼータ電位 (個数/cm3) (1.60x10-19 クーロン) (8.73 x 10-18 cm-3 g-1 s4 A2) (8.73 x 10-16 erg/K ) (298K) C(10-3 mol/dm3=10-6mol/cm3 ) N:アボガドロ数 とすると n=6x1023x10-6C=6 x 1017 C 従って 4−2 ζ電位の測定法 + + - 顕微鏡電気泳動法 ― ― ― ― ― + ― ― ― ― 流動電位法 等電点 (iep) 捕収剤の吸着機構:静電的吸着 ゲーサイト(水和酸化鉄) 等電点(pH6.7) 陽イオン性捕収剤 ⇒ 負に帯電して いる表面に吸着 陰イオン性捕収剤 ⇒ 正に帯電して いる表面に吸着 無機電解質 限界凝集濃度 ある添加濃度 になると 浸 透 圧 Π:浸透圧 T:絶対温度 純 溶 媒 溶 液 C:溶液のモル濃度 Π=RTC 半透膜 純溶媒が移動 → 純溶媒の浸透を抑えるために溶 液の方に余分の圧力(π)を加える ( 補 足 64nkT κ 64 n εk 3T 3 1 / 2 = ( ) ev 8π 64 6 × 1020 C 8.73 × 10−18 k 3T 3 1 / 2 = ( ) −19 1.60 × 10 v 8π C = 48.1 v 1 x sinh x = ( e − e − x ) 2 1 x cosh x = (e + e − x ) 2 (e x − e− x ) tanh x = x (e + e− x ) イオン雰囲気 の圧縮 : DLVO理論 Vt = VR + VA 電解質濃度→ 大→ VR → 小 →Vt → 小→凝集 (Vt) 分子数の増加→浸透圧の増加 or高分 子鎖の運動が阻害→エントロピー低下→ 自由エネルギー増加 課 題 7 ・ 表面電位(ψ0)が76.8mVの固体粒子が0.1M のNaCl水溶液中に懸濁している。 ・ この固体粒子間に働く全相互作用ポテンシャ ルエネルギー(Vt)を粒子間距離(κd)の関数と して計算して,Vtと粒子間距離の関係を図で示 しなさい。 ・ なお,Hamaker定数は2x10-13ergである。 課 題 8 テキストp.68の問題D 締め切り: いずれも 7/2 固液分離(凝集の効果) D u D 凝集 u u u 粒子径Dpが大 ⇒ 沈降速度uが大 ( ρ P − ρ )g 2 u= D 18µ 液体密度ρ,粘性係数μ 粒子密度ρp,重力加速度g u 固液分離(無機凝集剤) Fe2(SO4)3,FeCl3, Al(SO4)3 など3価金属の塩 + + + + + ++ + + + + + + + + − + + − + − +++− + + + − − + + + + + +++− + − + ++− + + + + + + + + + + + + ++ +++++ + + + ++ + + + + + ++ + + + + + ++ + + + + + + ++ + + + + ++ + + + + + ++ ++ + +− + + +++− + + + + + − − +++ ++−− + + + + + + +−++ +−+ + − + + + ++ + ++ + + + + + + + ++ + + + + + ++ + + 反発 −− − − − − −− − − −− − − − − −− − − 水中の粒子は帯電 ⇒ 静電反発 ⇒ 分散 イオン強度Iの増大 ⇒ 静電反発力の低下 ⇒ 凝集 1 2 Ci:イオン濃度 I = Σ ( C iZ i ) Zi:イオン価数 2 固液分離(有機高分子凝集剤) 高分子鎖 固液分離(シックナー) 原液:汚濁水 清澄水 レーキ 懸濁粒子の沈降・濃縮 濃縮スラリー Source http://www.japanits.co.jp/supaflo.htm シックナーにおける面積の原理 • 沈降操作は,施設・装置の違いにもかかわら ず面積の原理による • A = Q/Umin A:沈降の行われる水面の面積(m2) Q:オーバーフローの流量(m3/h) Umin:沈降する限界粒子の終末沈降速度 (m/h)