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看 護 学 部
■看護学部 科 目 名 解剖学 I 科 目 概 要 到達目標 人体を理解するための第一歩として,構成する細胞,組織,器官,器官 人体の正常構造と生命維持のメカ 系,個体(細胞から個体)がどのような階層性にあり,それらがどのよう ニズムを理解するために,人体を に統合されて人体が成り立っているかを学ぶ。さらに解剖学用語の理 構成するさまざまな器官(臓器)の 解,人体の素材としての細胞・組織(組織学)の理解,系統解剖学(肉眼 形態,構造を組織学的および肉眼 解剖学)による人体の理解を深める。「解剖学 I」においては,解剖学総 解剖学的観点から学び,各器官相 論と解剖学各論として運動器系,消化器系,呼吸器系について学ぶ。 互 の つ ながり を統 合的 に 把握 す 履修条件 なし る。 解剖学 II 「解剖学 II」では前期の「解剖学 I」につづいて,循環器系,神経系,感覚 人体の正常構造と生命維持のメカ 器系,内分泌系,泌尿器系,生殖器系および体表解剖学について学ぶ ニズムを理解するために,人体を ことにより,細胞,組織,器官,器官系によりどのようにして人体が成り 構成するさまざまな器官(臓器)の 立っているかを理解する。さらに解剖学用語の理解,人体の素材として 形態,構造を組織学的および肉眼 の細胞・組織(組織学)の理解,系統解剖学(肉眼解剖学)による人体 解剖学的観点から学び,各器官相 の理解を深める。 互 の つ ながり を統 合的 に 把握 す なし る。 生理学 I 生理学では,ヒトの体やそれを構成している部分がどのように働いてい るのかを探求し学ぶ。解剖学の授業と連携し,機能系ごとにヒトの体の 正常な働きの仕組みを学ぶ。複雑にみえる生体の営みも物理や化学の 法則に則して成立していること,また個別の細胞や器官に観察される働 きも体全体の統合され合目的化された機能の中で巧妙に調節されてい ることなどを学び,看護を実践する上で根拠となる生理学的基礎知識 の修得を目指す。生理学 I では,主に細胞・栄養・呼吸・循環・体液・内 臓機能について学ぶ。 生理学 I では,主に細胞・栄養・呼 吸・循環・体液・内臓機能について 学ぶが,生理学 II で学ぶ骨格・神 経・皮膚・生殖も含め,これらの器 官が協調し,正常な生命活動を維 持していることを説明できる。 なし 生理学 II 生理学では,ヒトの体やそれを構成している部分がどのように働いてい るのかを探求し学ぶ。解剖学の授業と連携し,機能系ごとにヒトの体の 正常な働きの仕組みを学ぶ。複雑にみえる生体の営みも物理や化学の 法則に則して成立していること,また個別の細胞や器官に観察される働 きも体全体の統合され合目的化された機能の中で巧妙に調節されてい ることなどを学び,看護を実践する上で根拠となる生理学的基礎知識 の修得を目指す。生理学 II では,主に骨格・神経・皮膚・生殖について 学ぶ。 生理学 II では,主に骨格・神経・皮 膚・生殖について学ぶが,生理学 I で学ぶ細胞・栄養・呼吸・循環・体 液・内臓機能も含め,これらの器官 が協調し,正常な生命活動を維持 していることを説明できる。 なし 生化学 生化学は,生体を構成している生体物質と,生体物質が相互に化学変 生化学の基礎知識を学ぶことによ なし 化する代謝について,分子レベルで研究し,生命現象を解明する学問 り,生命現象を理解し,疾患と人体 である。また,栄養学,生理学,病理学を理解するための基礎学問でも の異常との関係につき述べること ある。人体にとっては,糖質,脂質,タンパク質,核酸などのいろいろな ができる。 生体物質とその代謝によって生命活動が維持されていること,さらに最 先端領域である遺伝情報の仕組みを理解することなど,生化学の基礎 的知識を学習する。生化学の知識は,健康の維持のためだけでなく, 疾患の原因の理解,疾患を早期発見するための検査,疾患の予防や 治療,医薬品の開発のためにも役立つことも学ぶ。 病理学 疾病の基本的な原因と病態の発生過程を病理学的観点から把握する 1.病理診断科の役割りを述べるこ 大学での学習は,基 ため,人体を構成する細胞,組織,臓器における病変をカテゴリーごと とができる。2.細胞,組織,臓器の 本的に自分から行う に学ぶ。病気の原因とその結果生じる器官組織の形態,機能の変化を 病変を列挙できる。3.器官組織の べきものであって,試 病理総論的に学び,目で見える肉眼像から顕微鏡で見える組織像ま 肉眼的および顕微鏡的の病理組 験のためにするもの で,健康像と病像の比較において正確な知識を養い,病気の理解を深 織像を健康像と比較し説明できる。 ではない。学生には めるための基礎知識を養う。 1に勉強,2に勉強, を求める。三井記念 病院のホームページ に,“病理診断科”の 説 明が ある 。第1 回 の授業までによく読 んでおくこと。 ■看護学部 科 目 名 臨床心理学 科 目 概 要 到達目標 心理的に不健康な面,すなわち問題行動をもつクライエントをより健康 1.心身医療の特質と患者・医療者 な方向に導くために,心理学並びに関連諸科学の知見と方法を用いて 関係を説明できる。2.心理評価法 行う専門的な援助について学ぶ。また,それらの知識と理解をもとに, の種類と方法につき説明できる。 心理的に不健康な面を持つ人や悩みを抱いている人の支援,よりよい 3.心理療法の原理と方法を説明 環境(家庭・教育・職場など)を整えるプロセスを学び,かかわりの中で, できる 。4 .摂食 異常 症 ,気 分障 その問題を軽くしたり解消したりするための援助の方法・実践を学習す 害,神経症,パーソナリティ障害, る。 神経作用物質関連障害について 履修条件 なし 病態・症状と対応法について説明 できる。5.小児期の精神心理障害 の臨床像について説明できる。 発達心理学 人は生涯を通して変化,成長を続け,発達する存在であり,多様な社会 (1)発達心理学の専門用語を用い 的文化的な環境において人はさまざまな人やものごとと出会い,経験を て,人間の発達プロセスを表現す 積み重ねその生き方を模索している。この科目では人間の発達を生涯 ることができる。(2)生涯発達の視 発達の視点で捉え,各発達段階における認知発達,社会・情動的発達 点から,現在の自分の発達段階に の特徴を具体的に理解する。また,各々の時期の発達課題を明らかに ついて解釈することができる。 なし し,その過程で陥りやすい危機状況やその回避などを学習することで, 人への更なる理解を構築し,人間の発達と人々の健康状態や健康支 援とを関連付けて考えられるように学習する。 微生物学 看護に関連する各種の病原微生物につき理解を深める。その前提とし 看護師として安全で適切な医療活 て,微生物学は生物学,生化学,免疫学,感染症学など複数の分野の 動ができるようになるための到達 関連していることから,当該授業においては,まず生物学,生化学の基 目標 1. 微生物の構造や増殖様式 礎を確認したうえで,微生物学の歴史,微生物の構造と性質について について説明できる。2. ヒトの免疫 学習する。さらに,免疫学の基礎的な事項を学習し,感染と感染症,感 機構の基本を説明できる。3. 主な 染予防・治療法,病原微生物と感染症などについて学習する。 感染症の種類と特徴および原因微 なし 生物について説明できる。4. 感染 症の予防や治療の基本的事項に ついて説明できる。 栄養学 看護においては,対象の健康生活への援助における栄養に関するアセ 生命維持に必要な栄養素の消化・ スメント・プランニングは,重要な役割である。本教科においては,この 吸収・代謝,ライフステージごとの 役割を遂行するための基礎となる理論について学ぶ。具体的には,食 栄養学的特徴,健康の維持および 物の摂取にかかわる生理機能,栄養の吸収・代謝・異化の過程につい 疾病の予防や治療のための食事 て学習する。さらに,健康障害時における栄養療法について,疾患系統 の役割を説明できる。 なし 別の食事療法の具体について学び,健康回復に必要な基礎となる知識 を修得する。 薬理学 看護活動において,有効かつ安全な薬物投与をする際に必要となる薬 1.薬物の作用機序,体内動態,代 物体内動態や作用・副作用の知識を習得する。また,疾患領域別の薬 謝・排泄について説明できる。2. 物療法の現状と動向についても理解する。特に,医療において薬物の 薬物の有害作用と管理について説 果たす役割と安全に使用するための基本的な知識や種々の疾患にお 明できる。3.抗感染症薬,抗がん ける薬物療法(腫瘍,造血器腫瘍,精神疾患,循環器疾患,疼痛緩和, 薬,免疫治療薬,抗アレルギー,抗 糖尿病ほか)の概要について理解し,看護の実践場面に活用できる薬 炎症薬,および神経系,心臓血管 理学の修得を目指す。さらにチーム医療の観点からも薬剤部と看護部 系,呼吸器,消化器,生殖器,代謝 門の連携について理解する。 などに対する薬物について,分類, 作用,注意点を詳説できる。4.皮 膚,眼に対する薬物,消毒薬につ いて説明できる。5.救急医療にお ける薬物につき説明できる。6.看 護業務における薬に関連 する 事 項,および医師,薬剤師との連携 について説明できる。 なし ■看護学部 科 目 名 科 目 概 要 到達目標 病態と治療 I(臓器 呼吸器,循環器,消化器,腎臓・泌尿器などの各臓器の特性を理解し 1.消化管の構造・機能および代表 疾患) た上で,それぞれの疾患についての病因,病態につき学ぶ。症状の特 的な10疾患の病態,治療について 徴,必要な検査,基本的対応,最新の治療について学習する。主として 説明できる。2.外科的治療を要す 内科・外科領域から成人を対象とし,看護学の各専門分野において,こ る疾患につき,症状,手術および管 れらの疾患に対する適切な看護アセスメントを学ぶ際の基礎的な知識 理につき説明できる。3.気管支喘 の修得や,実際の現場において看護を実践するための重要事項を理 息 ,慢 性 閉 塞 性 肺 疾 患 ,肺 線維 解することを目的とする。 症,肺炎の病院,症状,治療につ 履修条件 なし いて説明できる。4.肺癌,自然気 胸の治療と管理上の注意点を説明 できる 。5 .高血 圧 ,虚 血性 心疾 患,心不全の病態と治療について 説明できる。6.外科的治療を必要 とする心疾患の種類と手術法につ いて説明できる。7.腎の機能と主 要な疾患の病態と治療につき説明 できる。 看護学入門 看護学部に入学した学生は看護師になるという明確な意識をもって入 1.看護への興味・関心を高め,看護 学している。入学時から卒業時あるいは卒業後の自分を見据えて,目 学を学ぶ動機づけできる。2.社会 的意識をもって 4 年間を過ごすため,初年次教育で看護学への興味や の中における看護活動の多様性と 関心をもってもらうために,看護学の全容を俯瞰することをテーマに掲 魅力について述べることができる。 げて,看護学の発展と社会的ニーズ,専門職の役割拡大,看護学の専 3.看護の実践者としての基本的態 門分野の特徴についての理解を深める。また,看護学を学ぶ上で必要 度(マナー・接遇等)について生活 な基本的姿勢やマナー,看護職に必要な接遇等について学習する。 過程の中で実践できるよう,指標を なし もつことができる。 看護学概論 看護学とはいかなる学問であるのか,その導入に位置づけられる科目 1)看護の理念を構成する主な要 であり,看護学が対象とする事象について多角的に探究する視点を学 素(看護,人間,健康,環境)につ ぶ。具体的には,看護・看護学の歴史的発展過程,看護実践を導くため いて,現時点での自分の考えを述 の理論的根拠となる看護理論の変遷とその内容について学ぶ。これら べることができる。2)看護の歴史 の学びを通して,看護・看護学について自ら主体的に考えていくための の概要を説明できる。3)主要な看 土台を形成することを学習の中心課題とし,発展的な学習姿勢の基礎 護 理 論 に つ いて概要 を説 明 でき をつくる。 る。4)看護活動の基本概念,なら びに法的基盤の概要を説明でき る。5)看護の機能と役割の概要を 説明できる。6)保健医療福祉シス テムとチーム医療の概要を説明で きる。7)看護職に求められる倫理 について,自分の考えを述べること ができる。 なし ■看護学部 科 目 名 科 目 概 要 到達目標 コミュニ ケーシ ョン 看護師は対人援助職として,ケアの対象並びにケアの関係者との人間 1.自己理解・他者理解の体験を通 論 関係を築き,円滑なコミュニケーションを図るとともに,効果的な健康支 して,人間関係を築くうえでのコミュ 援が行えるようになることが必要である。このため,本講義では,人間 ニケーションが果たす役割につい 関係を築くうえでの自己理解・他者理解に関する基本的な考え方,コミ て説明できる。2.コミュニケーショ ュニケーションの概念・機能・チャンネルの用い方を理解するとともに, ンの構成要素,チャンネル,機能に 事例を通じてコミュニケーション行動が対人反応に及ぼす影響について ついて説明できる。3.カウンセリン 学習する。 グの技法を基盤にしたコミュニケー 履修条件 なし ション・スキルとして,基本的かか わり技法(マイクロカウンセリング) について説明できる。4.看護ケア 場面におけるコミュニケーションの 問題について列挙できるようにな る。 保健医療福祉論 現代社会における人々の健康・疾病の特徴,保健・医療・福祉の理念 1.保健・医療・福祉の基本の概念, や制度や目的を説明する。また,人々がより健康的な生活を実現し, 理論を説明ができる。2.わが国の Quality of life の向上を図るために必要な,保健・医療・福祉の役割や関 健康・疾病の特徴,社会福祉の歴 係者の連携の重要性および社会資源資源の効果的な活用方法につい 史的背景を述べ,専門職がめざす て具体例を通して学習する。加えて社会保障制度が人々の生活と健康 活動・支援とは何か,その基礎を説 支援,高齢者福祉,障害者福祉に果たす役割と機能を例示し具体的に 明できる。3. 社会資源マネジメン 学習する。将来,保健医療福祉分野で活躍される学生が,現行の保険 ト,社会福祉の法制,サービス内容 医療制度や社会福祉制度,各種の社会保険制度,また,その背景を理 と専門職の活動をそれらの関連も 解することができる。 含めて述べることが出来る。4.保 なし 健・医療・福祉など,関連領域につ いての学習を深め,高質なケア提 供と連携を実践できる基礎につき 説明できる。 医療情報論 基礎看護技術論 I 医療の現場においては,インターネットを利用した情報の提供・発信, 1.看護実践に伴う患者のデータ,情 電子カルテシステムやオーダリングシステムなど,情報化の迅速かつ 報及び知識を統合的に管理でき 着実な活用が進んでいることから,多くの情報を的確に判断・処理し, る。2.適切なコミュニケーションとリ 適切な医療・看護が実践されるために必要となる基礎知識・理論を学 スク管理を行うことにより,看護師 ぶ。具体的には,EBN(Evidence Based Nursing)の理念,医療情報の検 として様々な状況の中で的確な意 索・提供方法,情報の保護と倫理について学ぶ。 思決定を行える。 看護実践に共通の基盤となる看護技術の実践方法について学習する。 (1)看護援助過程における人間関 具体的には,看護援助過程における人間関係形成に必要な知識,コミ 係形成に必要な知識・理論を説明 ュニケーション技術や自己・他者理解を深めるための技法をロールプレ できる。(2)看護におけるコミュニケ イやプロセスレコードなどの演習を用いて修得する。また,看護の対象 ーション技法について説明できる。 となる人の健康状態を的確に判断するために必要な知識を修得すると (3)看護の対象の健康状態を的確 ともに,フィジカルイグザミネーションを用いたフィジカルアセスメント能 に判断するために必要な知識・理 力を獲得する。 論が列挙できるようになる。(4)基本 的なフィジカルイグザミネーションを 用いた,フィジカルアセスメントの一 部が実施・評価できるようになる。 *具体的な各単元目標は授業時 提示する。 なし なし ■看護学部 科 目 名 科 目 概 要 到達目標 基礎看護技術論 II 看護実践に共通の基盤となる看護技術の実践方法について学習する。 (1)看護実践の原則である安全・安 具体的には,看護実践の原則である安全や安楽について思考し,看護 楽に必要な知識・理論について説 実践における感染予防の基礎的知識,スタンダードプリコーションなど 明できる。(2)看護実践における感 基本となる技術について修得する。また,対象者の健康や,健康障害 染予防の基礎的な事項を述べ,技 に伴う症状・状態を的確にアセスメントし苦痛を緩和するために必要な 術を示すことができるようになる。 知識を修得するとともに,フィジカルイグザミネーションを用いたフィジカ (3)看護の対象の健康や健康障害 ルアセスメント能力を獲得する。 に伴う症状や状態を的確に判断す 履修条件 なし るために必要な知識・理論につい て説明できるようになる。(4)基本的 なフィジカルイグザミネーションを修 得し,症状を呈する対象者のフィジ カルアセスメントの一部が実施・評 価ができるようになる。*具体的な 各単元目標は授業時提示する。 日常生活援助技術 本科目では,対象者が健康状態に応じた日常生活を営めるよう,日常 1.対象が健康的な生活を営むこと 論I 生活行動に関する欲求を充足する援助に必要な基本的知識・技術・態 ができるよう,基本的欲求充足へ 度を学ぶ。具体的には「環境を整える援助技術」「姿勢・体位・活動を促 の援助技術を実施できる(1)環境を す援助技術」である。日常生活援助技術論 I~III の授業では,一事例を 整える援助技術を実施できる(2)姿 通して対象の理解や配慮,科学的根拠に基づく援助技術の修得を目指 勢・体位・活動を整える援助技術を す。 実施できる 日常生活援助技術 本科目では,対象者が健康状態に応じた日常生活を営めるよう,日常 1.対象が健康的な日々の生活を 論 II 生活行動に関する欲求を充足する援助に必要な基本的知識・技術・態 営むことができるよう,基本的ニー 度を学ぶ。具体的には「食事を整える援助技術」「睡眠・休息を整える援 ドの充足を図るための援助技術を 助技術」である。日常生活援助技術論 I~III の授業では,一事例を通し 行える。(1)食事を整えるための援 て対象の理解や配慮,科学的根拠に基づく援助技術の修得を目指す。 助技術が行える。(2)学習した諸知 なし なし 識を,学内における看護援助場面 で統合することができる。(3)睡眠・ 休息を整える援助技術を行える。 日常生活援助技術 本科目では,対象者が健康状態に応じた日常生活を営めるよう,日常 1.健康的な日常生活を営む上で 論 III 生活行動に関する欲求を充足する援助に必要な基本的知識・技術・態 の身体の清潔・排泄の意義を述べ 度を学ぶ。具体的には「排泄を整える援助技術」「清潔を整える援助技 ることができる。2.清潔を整える援 術」である。日常生活援助技術論 I~III の授業では,一事例を通して対 助技術・排泄を整える援助技術に 象の理解や配慮,科学的根拠に基づく援助技術の修得を目指す。 ついて,基本的な援助技術とその なし 根拠を説明し,援助技術を行える。 3.清潔・排泄の具体的援助場面 において,アセスメントを行い必要 な援助を実施・評価できる。 回復促進援助技術 看護の対象がより安全で安楽な療養生活のもとに回復過程を促進でき 1 ) BLS : 論I るよう,診療の補助業務の観点から必要な知識・援助技術・態度を修得 ACLS : Basic Life Support する。授業においては,できる限り臨場的なイメージに基づいた学習と Support について説明し,BLS に なるよう,臨地の場に即した場面・状況設定事例を教材として用いる。 ついては実施できる。2)診察・診療 救急時における援助,診察・検査時における援助,治療処置時(特に与 における基本的な知識・援助につ 薬)の援助について,状況判断や根拠のある看護が提供できるよう,正 いて説明できる。3)与薬における 確かつ確実性のある基礎看護技術の修得を目指す。 基本的な事項を説明し,技術につ Advanced Cardiac Life いて実施できる。※具体的な単元 目標は授業時提示する。 なし ■看護学部 科 目 名 基礎看護学実習 I 科 目 概 要 到達目標 健康生活を支えている看護活動の場や医療施設における看護援助場 1.相手を尊重した態度で,患者と 面の見学や体験を通し,看護の機能・役割を理解し,看護の魅力が発 コミュニケーションを図ることができ 見できるようにする。また,対象の日常生活に関するニードを把握し,必 る。2.受け持ち患者の生活状況 要な援助計画の立案,実施を通して看護実践者としての基礎を築く。具 (生活環境,食事,排泄,等の状 体的には,①対象の療養環境について,生活者の視点から理解でき 況)を説明できる。3.受け持ち患 る。②看護の思考のプロセスに基づき,受け持ち患者の日常生活に関 者が健康障害や入院による生活の するニードを把握し,援助計画の立案,実施,評価をする必要性がわか 変化をどう受け止めているかに関 る。③看護を実践する者として基本的な実習態度を身につけることを目 心を向けることができる。4.受け 標とする。 持ち患者の日常生活行動に関する 履修条件 なし 援助の必要性を説明できる。5.看 護を実践する者として責任ある態 度で行動することができる。6.実 習グループメンバーと学習内容を 共有することができる。7.看護の 機能・役割について考えたことを述 べることができる。 成人看護学概論 成人期にある対象を身体の変化並びに心理的・社会的発達,就業を中 1.成人期にある対象の身体的変 心とした生活,健康の観点から理解し,成人の健康障害の特徴を学習 化,心理的・社会的発達,就業を中 する。また,成人が健康を保持増進するための国家的戦略,法的基 心とした生活,多様な健康観につ 盤,各産業保健における取組みについて学ぶ。さらに,成人の健康レベ いて,学生が説明できる。2.成人の ルに応じた多様なアプローチについて,基盤となる理論も含めて理解を 生活と健康障害の特徴を関連付け 深める。 て,学生が説明できる。3.成人が なし 健康を保持増進するための国家的 戦略,法的基盤,各産業保健にお ける取組みについて,学生が説明 できる。4.成人の健康レベルに応 じた多様なアプローチの基盤となる 理論を学生が説明できる。 高齢者看護学概論 我が国の高齢社会の現状を統計学的に捉え,高齢者を支える社会のし ①老年期を生きることの意味と価 くみを,老人保健・医療・福祉に関する制度と現状から学習する。また, 値について,要点を列挙できる。② 高齢者の一般的な加齢現象について,身体的・精神的・社会的な側面 老年期の発達課題を説明できる。 より正しく学習し,加齢現象には個別性があることを,身近な高齢者に ③わが国の高齢化率および高齢 接することで理解する。加えて,高齢期の特徴は「衰退するもの」もある 者のいる世帯構成割合とその変 が長年培って「獲得したもの」が多くあることを学び,その力を最大限に 化,ならびに受療率,有訴者率,主 生かしていくことが高齢者看護学の本質であることを理解する。ここで 要死因等の特徴を説明できる。④ の学習が,援助論,援助演習,実習の科目の基盤となる。 老年差別等,高齢社会における倫 理的課題について説明できる。⑤ 老人福祉法制定以降の高齢者保 健福祉施策の流れを説明できる。 ⑥各器官系の主要な加齢変化を 説明できるようになる。⑦高齢者な らびに高齢社会に貢献する老年看 護の役割を,自らのことばで説明で きる。 なし