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第1回開催レポート (PDF形式, 88.59KB)

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第1回開催レポート (PDF形式, 88.59KB)
めいとうまちづくりフォーラム 開催レポート
第1回「立ち上げ、想いの分かち合い、テーマの設定」を開催しました
【日 時】2009 年 9 月 7 日(月)13:30-16:00
【場 所】名東区役所 第1会議室
【参加者】29 名
「めいとうまちづくりフォーラム」は、名東区でまちづくり活動をしている&何かに取り組み
たいと思っている市民の皆さんが、活動の分野や地域を越えて「わいわいがやがや」と自由に
意見交換し、行動につなげていくための場です。今年度はじめての試みですが、5回の話し合
いを重ねる中で、具体的な行動計画を生み出したり、想いを実現していくための仕組みを構想
することを目指していきます。
「区民のつどい」企画運営部会員やまちづくりスタッフなどの公
募区民など計 29名が集まり、第 1 回目のフォーラムが行われました。
1 趣旨説明と参加者自己紹介
加藤里香・名東区役所区民生活部主幹より趣旨説
明がされました。昨年度の「区民のつどい」を発展
するものとして、このフォーラムを実施すること、
「特に、①地域活動の担い手を掘り起こして育んで
いく、②地域団体・市民活動グループのつながりを
つくっていく」視点を持ちながら、話し合い、行動
につながる具体的な提案にまとめていきたい、とい
うねらいや、来年2月までのスケジュールが示され
ました。
続いて、参加者が知り合うための自己紹介。短い時間でしたが、地域で活動する中で感じた
課題、こんな切り口で地域の関係をつくっていけたら、といった想いが語られました。
2 プログラム説明と話題提起
このフォーラムの総合ファシリテートを行う、
吉村輝彦さん(日本福祉大学准教授)から、「フォ
ーラムの話し合いは、称して『わいわいがやがや会
議』。自由闊達な話し合いの場とするが、問題解決
の提案につながるような前向きな話し合いをして
いきましょう」という心構えと3テーマに分けて議
論を行う本日の進め方について説明がありました。
続いて、
「
“子どもの安全”という課題を解決する
ために地域・市民活動・行政が連携し実行委員会を
作って、マップづくりや啓発を行った事例」などを話題提起し、フォーラムの成果イメージ紹
介した後、いよいよ、フォーラムでの話し合いが始まりました。
1
3 わいわいがやがや会議
「担い手」と「連携」を視点におきながら、2 回目以降話し合いを深めていくテーマが見つけ
られるよう、3つのテーブル各々に仮テーマを設定し、参加者がテーブルを移動していく形で
(20 分×3テーブル)話し合いを行いました。
Aテーブル「こんなことをしていきたい」
Bテーブル「こんな人や団体とつながりたい」
Cテーブル「こんな仕組みがあったらいいな」
以下、話し合いの結果をご報告します。
(複数のテーブルで重複して出された意見については、多少調整を加えてあります。また「∼
していきたい」
「∼とつながりたい」を実現するために「こんな仕組みがあったらいいな」と
いう順序で報告をまとめているため、実際の意見交換会でのテーブル名を変更しています。
)
Aテーブル
こんなことをしていきたい
【全体傾向】
内容としては、主に「居場所づくり」「環境と市民の憩い」「子ども・青少年の教育」に関心
が集まりました。また、いずれも、その方法論としては、
「特に地域とのつながりが薄くなっ
てきた人たちにうまく働きかけ参加を促進すること」
「同じ価値観や既存の集まりの垣根を越
えて交流・連携し、その中で各々の役割が見出され、いきいきと行動できること」の重要さ
が意識されていました。
○多世代が交流できる場(居場所)づくりをしたい
・世代を超えて集まれる居場所づくり
・若い人も集まれて、情報発信の拠点となる居場所づくり
・居場所づくりの具体的方法
「デイサービスで夜の集い」「料理持ち寄りの居酒屋」
・違う価値観の人が仲良くなれる場をつくりたい
(例;独身男性と子連れのお母さんとの交流の場など)
・高齢者も参加できる(例えば、おばあちゃんの料理を教える)中高生カフェやおやじカフェ
・3世代が交流できる場づくり
・元気な年寄りの立つ瀬(役割)がある場づくり
・月に1回、いろいろな人が、何でもしゃべり、飲み食いできる場の提供。
(具体的な提案とし
て、「西山商店街内にあるデイサービスの場を開放する」)
・情報が集まる場づくり(情報が集まる場所には人が参加し、つながりができる)
・人を集める(人が集まる)仕組みづくり(いかに魅力ある場としていけるか、どうしたら自
然と人が集まり、コミュニケーションが発生していく場にできるか)
・一般の人の横のつながりづくり
・地域団体と協力しながらの場づくり
・交流の場に本を置くことで横のつながりづくり
2
○人々がつながって取り組める活動をつくりたい
・中高生が小学生の勉強を見てあげる場や活動
・子どもを地域の高齢者が見てくれる場や活動
・30 代・40 代の世代の人が地域とつながれる場をつくることで、子育てで気が楽になれるよ
うにする
・親たちが交流できるこども会のやり方を考える
○学校を地域に開き、地域の人と学ぶ取り組みをつくりたい
・週休 2 日制により、小中学・高校が地域から離れてしまうことに対し、色々な年代の人が学
校に入っていく関係づくりをしたい
・総合学習でまちづくりを扱う
・福祉教育に地域の人や組織が入っていく
・80 代の人が 10 代の頃どう暮らしたかなど、若い人と共有できるテーマを設定する
・学校の総合学習で「まちづくり」の単元を設けるなど、学生を地域活動に参加させる
・体験すればその後の活動につながるのでは?
・NPOの側から学校に働きかけることができる、開かれた学校の仕組みをつくる
・体験することが大事。また、学んだことを中高生が地域に活かしていく場をつくることが必
要(例;車椅子体験
⇒
地域のお祭りで車椅子の参加者の補助をする)
○名東区の特色「自然豊かな」まちづくりに取り組みたい
・クリーン活動に高齢世代と子ども会が協力した形で取り組む
→マナーの問題・防犯にもつながり、子ども達の心の教育にもつながる
・「緑豊かな環境」を活かして市民の憩いの場・散策の場にしたい
・置き去りにされた果樹を地域に開く
・手があまり入れられない畑を手伝う人のつながりをつくる
・公園で野菜づくり。年に 1∼2 回ではなくて子ども会とも協力した形で継続して行う
・区内の自然環境を活用した親子の体験活動を促す情報提供ポストの設置(自然系志縁団体の
ノウハウなどの情報を誰もが見ることができるように)
・親子体験で、父親、母親を活用(サポーターとして自己実現の場を提供)
・イベントを超えた主体的な活動を促す仕組みづくり
○名東区の特色「文化薫る」まちづくりに取り組みたい
・まちづくりは、問題解決型が基本ではあるが、それと並行して、住んでいる人たちが誇りを
持てるまち(例えば、文化度の高い名東区ならではの「文化薫るまち」)を全体として打ち出
し、バックアップする仕組みづくり
○「景観向上」のまちづくりに取り組みたい
・ごみや犬の糞の始末など、まちを美しくする取り組み
・公園や街路樹の管理、季節の花植えなど、まちの景観整備に参加できる取り組み
・土手やごみが多い場所に花を植える活動(綺麗なところにはごみを捨てない、花が咲けば人
も集まる)
3
○「防災」のまちづくりに取り組みたい
・防災のイベントを実施する
・防災をみんなの問題としていく方策
・防災カフェ(毎日、防災の知恵を学べるところ)
※Aテーブルでは、下記の内容も話し合われましたが、別テーブルの議論に組み込んで整理しました。
「地域に出てきにくい人の参加を促進したい」
⇒B の記録へ
「若い人たちの地域での役割さがしを応援したい ⇒B の記録へ
「つながる方法をつくり出す」
⇒B の記録へ
Bテーブル
こんな人・団体とつながりたい
【全体傾向】
特定の人・団体とのつながりをもっとつくっていきたいという意見と、様々な場を通じて、
「自
然と」多様な人とつながっていくことが大事という意見がありました。各活動の中で新たな「広
がり」を求めており、多様な人々が、多様なカタチで関わる中で、新しい風を吹き込んで、活
動自体が、新たな展開を生み出すことが大事です。
そのためにどのような場を作っていくかを考えた時、従来のイベントや協議体では、一過性
であったり、柔軟性に欠けるという課題があり、もう少し緩やかな自由な形での出会い(きっ
かけ・つながり)の場がいるのではないかという意見がありました。
「緩やかな関わり(入り口)
の一方で長続きするカタチとして、「自然体」というキーワードが浮かび上がりました。
○つながりたい団体【既存のネットワーク】
・
「学校と」民生委員の活動をしていて、学校と連携をとりたいが、学校側は学校のみの予定の
中で動くため連携がとれていないので、もっと学校とつながりたい
○つながりたい人【既存のネットワーク】
・グラウンドゴルフの会や老人クラブなどはあるが 40∼60 歳代の人が少ない
・川の清掃活動で高齢者と子どもたちがともに活動しているが、その間の世代を巻き込みたい
(年齢層を幅広く)
4
○つながりたい人【若い人たち
=地域での役割さがしを応援したい】
・若い人たちのつぶやきを形にすることを支えたい
・若い人に情報が届けば自分の役割が見えてくる。そのためにしゃべる場が必要
・今は大人が全てやってしまっている。世代ごとの役割が見えるとよい
・若い人が高齢者とのコミュニケーションを築けるように、上下関係があまりない関係づくり
を工夫しながらつくる
○つながりたい人【地域に出てきにくい人
=参加の促進】
・団塊世代の人の力を地域に活かしたい
・地域役員で学べることは色々あるが、面倒だといって出てこない人が多い
・強制になるとわずらわしいので、個人の自由を尊重しつつ関われるような、しなやかなやり
方、関わり合いを考えたい
・細かく目的を区分けしないようにして、垣根を低くする。趣味の分野など、楽しく集まれる
ことからはじめ、アクションは後からでも OK
・一度集まれば別の活動ともリンクできる
○つながるための新たなネットワーク【ネットワークの形】
・若者から高齢者まで幅広い年齢層・世代のネットワーク
・団塊の世代のネットワーク
・親父の会(小学生の父親 40 代の男性中心。一部で結成されている)
・子育て中の親、特に 20∼30 歳代の若いお母さんたち(PTA などの既存のネットワークの
中ではなかなか話せない人たち)のつながり
・縦割りの既存のネットワークをすべて壊して、新しいネットワークをつくっては?
○つながるための手法・方法【ネットワークの目的】
・自分の所属するところのつながりしか感じない。地域とのつながりを実感することができる
ネットワーク
・子どもたちに「植育」を。植物について教える人のネットワーク
・イベントに向けてネットワークをつくるのは不可能(一過性)
○つながるための手法
①参加しやすい仕組み・働きかけ
・子育て世帯の親はまちづくりにまで手がまわらないが意欲はある。それをサポートする仕組
みが必要
・意欲はあるが時間はない人たちではなく、時間のある人たちが主体として動き、時間がない
人たちとも交流していくことが必要
・40∼60 歳男性のネットワークは現実的ではない。しめつけず、できる人・やりたい人がで
きる時にというスタイルがネットワークを成長させる。「ムリのない」ネットワークづくり
・30∼40 歳代の男性・女性(働いている世代)をひっぱってくるのが難しいなら、企業を巻
き込んではどうか
・小学生くらいの子どもを呼び込むとその子の親も一緒に動き出す。地域のイベントなどに参
加させれば盛り上がる。若い人を巻き込んでいけば活気がでる
5
②環境・根底として出会いの場が必要
・まじめな「出会い系サイト」ができれば良い。知り合うきっかけづくり
・出会いの場を行政が主唱してもつまらなさそうと敬遠される。
「おもしろそう」なものから始
めないといけない
・各方面のスペシャリストの得意なものについて、どこに行けば情報の共有ができるか、集ま
る場所や、一緒にできる場があればいい
・若者は共有する場を求めている。
(例えば、ルームシェアリングのネット募集)交流したい気
持ちはある。目的があって集まるのではなく、集まる中で目的を見いだしていく。あらかじ
め目的を設定するのではないきっかけが大切
③他団体と知り合うことが必要
・他の団体がどのような考え・方向性をもっているのかを知ることができる仕組み「知る機会」
をつくる方が誰とつながりたいかより大切では
・学区によって温度差はある。得意なジャンルが分かれる。上手な学区と連携することが必要
④地域に目を向けよう
・地域に目を向けることが必要
・団体の目的はバラバラでも「名東区をよくしたい」という同じ目標に向かえば手を組めるは
ず。コミュニケーションをとることから始める必要がある。「出会い系」の場づくり
・場も大切だが自ら動かなくては始まらない。共にやろうと働きかけることが必要
○ポイント
・「あの人とつながりたい」も大切だが「あの人とつながってしまった」も大切
・そのために必要になるのが出会いの場
・目的が先ではなく集まる中で目的を生み出す「つながってしまう」のも大切
・多くの人はネットワークの広がりを求めている。自然体でいられるネットワークでなくては
いけない
Cテーブル
こんな仕組みがあったらいいな
【全体傾向】
「景観づくり」、「自然を残す」、「文化を高める」など、名東区のよさを活かしたまちづくりへ
の取組みへの意欲が感じられました。そして、そうした活動に市民が取組むための手がかりと
なる「場所づくり」や「情報を提供」する仕組みを整える必要性が出されました。
また、まちづくりへの市民の関心を地域に活かしていくため、地域団体へ参加していける仕
組みづくりが求められていました。
6
○地縁団体(地域団体)とボランティアグループ(市民活動グループ)がつながる
仕組み
・市民活動グループが地域団体に受け入れてもらえる仕掛け
・地域団体の困っていること(スタッフ不足など)を市民活動グループが助けることができる
仕掛け
・ボランティア NPO センター名東支部の設置(ボランティアと地域団体を繋ぐ仕組み)
・色々な団体がつながる方法が見つかるといい
・活動見本市を行い、市民に情報を伝える場をつくる
・イベントを通して人の交流の場をつくる
・エネルギーはあるのに継続しない。どうしたらいい?
・色々な施設で同じようなことを個別にしている。横のつながりをつくりたい
○一般の地域住民が地域団体へ参加できる仕組み
・普通の人が、みんな、地域団体の運営や活動などに、気軽に参加できる仕組み
(広報の充実などにより、普通の人が、どんどん参加や提案をできるようにし、こういった
新しい担い手やアイデアを取り入れながら、地域団体が母体となって実施していくなど)
・地域団体や旧住民が、新住民とキャッチボールできる仕組み
・新住民へ丁寧に地域の情報(防災情報など)を提供する
・地域団体の会議の内容を、一般の地域住民に公開する
○必要な資金が確保できる仕組み
・活動資金を集めて分配する仕組み
・(財)名古屋都市センターの「まちづくり活動助成金」の活用(最大500万円)
・地域団体や市民活動グループがもっと自由に使えるお金の予算化
○必要な情報が確保できる仕組み
・情報のデータベース化(例えば、物知りおばあさんのリスト)
・市民放送局で生活に役立つ情報を伝える仕組み
・情報交換できる仕組みや場所
○つながるための場所の確保
・時にサロンであるとか、ギャラリーにもなるような場が区内にない。そのため区の外に活気
が逃げる。文化活動や交流の拠点が必要
・身近に目に触れる場所、人が集まる場所に拠点が必要。商店街の中など
・個人の家の開放
・昔はあったような家の外に井戸端会議ができる場所
○既存の仕組みを変える
・行政の仕組みを見直す(地域団体との関係など)
・地域団体の仕組みを考え直す(行政の下請け伝達からの脱却)
・町内会同士で交流する仕組み
・地域団体の課題(担い手不足、役員への加重な負担)へ対応できる仕組み(地域がやらない
7
といけないことが多くてたいへん。一般の地域住民が、要求ではなく、支援に入れる仕組み)
・地域の資源を見直す、理解する仕掛け
○行政間の連携
・県と市が連携できる仕組み
※C テーブルでは、下記の内容も話し合われましたが、別テーブルの議論に組み込んで整理しました。
「多世代が交流できる場(居場所)」
⇒A の記録へ
「個別の課題に対応する(自然、文化、景観、防災) ⇒A の記録へ
4 まとめの話し合い
テーブルごとに、出された意見を整理し、話し合われた内容を全体で共有しました。
各テーブルで仮テーマを設けましたが、例えば「居場所をつくりたい=こんなことをやりた
い」を考えても、「誰の参加・協力を得て取り組むか」「その人たちと出会うためにはどんな仕
組みがあったらよいのか」を考えていくと、3つの切り口は自然につながってきます。
「交流豊かなまちづくり」
「自然に親しみ大切にするまちづくり」など、名東区のまちをよく
していくための具体的な活動を活発に展開することが重要ですが、テーマを前面に掲げすぎる
ことで「自分とは関係ない」と感じてしまう人をたくさんつくってしまわないように・・・入り口
は広げ、その場の【対話】を大切にする「出会い系まちづくり」のあり方をデザインしていけ
ないだろうか・・・。そうした視点を据えつつ、第 2 回目以降では、3つ位の具体的な活動テーマ
を念頭に置きながら、「どんな人・組織の参加・交流・連携のあり方を目指すのか」「それを促
進するための資源・手法のあり方、機能のさせ方」を切り口に、話し合いを深めていく予定で
す。
「【場をつくっていくこと】が、早い段階でできる感触がありました!」
「趣味のグループと思っていた団体も、地域とのつながりを持ちたいと考えて
いるのは、発見でした」
「どうしたら、自然と人が集まり、集まるだけでなく、コミュニケーションが
発生していく場にできるかを考えていきたい」
「【地縁】と【志縁】のつなげ方について、深めていきたい」
「今日話し合われたまとめを、幾つか絞り込んで話し合い、目的に向けての課
題を共有し、クリアすべき創造性・想像性を持った話し合いができれば」
「人、団体、情報のデータベース化ができれば」
「得意・不得意がある中で、まだ見ぬ目的を中心に、名東区をよくする集いが
このフォーラムを通して生まれる様子が楽しいと思った」
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