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平成18年度委託業務成果報告書

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平成18年度委託業務成果報告書
海洋開発及地球科学技術調査研究促進費
地球観測システム構築推進プラン
Japan EOS Promotion Program (JEPP)
海大陸レーダーネットワーク構築
Hydrometeorological ARray for ISO-Monsoon AUtomonitoring
(HARIMAU)
平成18年度委託業務成果報告書
平成19年3月
主管研究実施機関
独立行政法人海洋研究開発機構
共同研究実施機関
北海道大学・京都大学
文部科学省研究開発局
本報告書は、文部科学省の海洋開発及地球科学技術調査研究促進費による委託業
務として、独立行政法人海洋研究開発機構が実施した平成18年度「海大陸レーダ
ーネットワーク構築」の成果を取りまとめたものです。
従って、本報告書の複製、転載、引用等には文部科学省の承認手続きが必要です。
目
次
I. 研究計画の概要 ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・
1. 研究の趣旨・概要 ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・
2. 年次計画とその変更点 ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・
3. 平成18年度研究計画 ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・
4. 平成18年度研究実施体制 ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・
5. 平成18年度研究運営委員会・研究連絡会議 ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・
1
1
3
5
7
9
II. 研究成果の概要 ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・
1. サブ課題I「海大陸レーダー拠点観測による対流雲の監視・生成機構解明」 ・・・・・・・・
サブサブ課題Ⅰ−1: プロファイラ観測・実時間データ発信 ・・・・・・・・・・・・・・・・・・
サブサブ課題Ⅰ−2: 陸上対流性降水雲レーダー観測 ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・
サブサブ課題Ⅰ−3: 海上対流性降水雲レーダー観測 ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・
2. サブ課題Ⅱ「海大陸観測ネットワーク運用による季節内変動の解明」 ・・・・・・・・・・・・
サブサブ課題Ⅱ−1: 雲クラスター形成・変質過程 ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・
サブサブ課題Ⅱ−2: 陸面・大気相互作用過程 ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・
サブサブ課題Ⅱ−3: 大気熱収支・水蒸気輸送過程 ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・
サブサブ課題Ⅱ−4: 季節内・気候変動励振過程 ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・
3. 研究成果の発表状況 ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・
4. 波及効果等 ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・
33
33
33
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III. 研究成果の詳細報告 ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・ 59
資料1: JAMSTEC-BPPT覚書(MOU)最終版 ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・ 59
資料2: HARIMAU2006(MISMO連携MIA・Tiku・Tabing・Sibert集中観測)報告 ・・・・・・・・ 65
資料3: ウインドプロファイラ観測点(Pontianak、Biak)設置報告 ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・ 83
資料4: インドネシア政府感謝状 ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・ 89
資料5: インドネシア国内報道状況 ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・ 94
資料6: 季節内変動のスマトラ島上陸 ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・ 100
資料7: 赤道大気レーダーによる雨滴の観測 ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・ 115
資料8: スマトラ島上の対流雲群の階層構造 ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・ 130
資料9: スマトラの雨滴粒径分布 ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・ 143
資料10: スマトラ島上の対流雲の内部構造 ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・ 158
資料11: スマトラ島の対流雲に伴う鉛直流変動 ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・ 182
資料12: ジャワ島の日周期変動 ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・ 201
資料13: スマトラ島上陸前の季節内変動 ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・ 225
I. 研究計画の概要
II. 研究成果の概要
III. 研究成果の詳細報告
I. 研究計画の概要
1.研究の趣旨・概要
本研究は、海洋開発及地球科学技術調査研究促進費「地球観測システム構築推進プラン」
の(2)「アジアモンスーン地域水循環・気候変動観測研究プロジェクト」、
(テーマ 2-1)
「イ
ンド洋又はインドネシア陸・海域における研究観測ネットワークの構築」の一課題として
平成 17 年度に採択された.本報告書では,その第二年度である平成 18 年度における研究
成果についてまとめる.本研究の趣旨・概要については初年度である平成 17 年度の報告書
に述べてあるので,ここでは要点のみを略述するにとどめる.
海洋研究開発機構地球環境観測研究センター(IORGC/JAMSTEC)では,GEOSS の構想の初期
段階から故杉ノ原伸夫前センター長の指導下に具体的な推進課題の検討が行われた1.その
中で,現象としては Madden-Julian 振動(東西スケール=数千 km,時間スケール=数十日)
など赤道域に生じる積乱雲の巨大集団(「季節内変動」と総称)の未解明,また領域として
は既に 1990 年代からブイ網が構築・維持されてきた赤道太平洋域の西側に位置するインド
ネシア「海大陸域」,およびさらに西側のインド洋域に存在する広大な観測的空白が指摘さ
れ,このうち前者の領域を埋めるものとして JEPP に応募し 2005 年から最長 5 ケ年の計画
として採択されたのが本課題である.すなわち本課題は,
「海大陸」にレーダー・プロファ
イラ網を展開し、「季節内変動」を解明,全球気候予測高精度化に貢献しようとするもので
ある(図 I.1 参照).
MIA/Sumatera
Kototabang
Manado/Sulawesi
Pontianak/Kalimantan
Jakarta
Biak
Palau
インド洋ブイ網(一部JEPP水野課題)
太平洋ブイ網(1990年代TOGA-COAREで構築)
図 I.1 海大陸レーダーネットワーク計画と 18 年度観測開始域(赤丸)
杉ノ原伸夫前センター長は在職中の 2007 年 1 月 29 日逝去された.本研究担当者一同,
本研究の計画・準備段階から頂いてきた数々の御助言・御高配に心より感謝するとともに,
本研究を完遂し最大限の成果を挙げることを謹んで御霊前にお誓い申上げる次第である.
1
-1-
インド洋と太平洋を分割する「海大陸」の出現は地球史的に極めて特異なものであり,
ここを通過する海洋大循環(千年以上かけて地球一周)に関する海洋学的重要性,南北両
半球間やアジア・オーストラリア両大陸と海洋間のモンスーン(1 年周期)の気象・気候学
的重要性はかなり以前から指摘されてきた(図 I.2 参照).また大気中を吹く風が海流を駆
動し,海洋から蒸発する水蒸気が大気中に雲を作るという大気と海洋の相互作用が,太平
洋エルニーニョやインド洋ダイポールモードなど数年スケールの全球的気候変動を生んで
いることもわかっている.一方,これらよりずっと時間スケールの小さい現象として,「海
大陸」の大島嶼上で顕著に現れる「巨大日変化」の存在が近年の本課題担当者らの観測研
究で明らかになってきた.
水循環
海大陸
大気循環
AO
年周期(モンスーン)
水循環
日周期
季節内変動
海大陸
経年変動(ENSO, IOD)
海洋循環
図 I.2
海大陸の大気・海洋・水循環における重要性を示す模式図
上に述べた長短の時間スケールの中間に存在するのが「季節内変動」であり,一般にイ
ンド洋上で発生し,「海大陸」に上陸後、変質しつつ(あるものは消滅し、あるものは)東
進して太平洋上へと抜ける(図 I.3 参照).発生(雲集団の組織化)過程は大気海洋相互作
用による言わば「ミニエルニーニョ」として捉えられ,「海大陸」への上陸はこの地域の気
候において最も基本的な雨季(インド洋モンスーン)のオンセットに関与するが,この雨
季の雨をもたらしているものは雲集団に内包される(ずっとスケールの小さい)対流性降
水雲(積乱雲群)であるので,当然前述の「巨大日変化」との関連が予想される.つまり,
「季節内変動」を仲介として,大島嶼上で毎日繰返される積乱雲発生の振舞(活発化ある
いは沈静化)と,全球的な季節(年周期)変化や数年スケール気候変動とが互いに関係し
あっているというシナリオである.
雲の振舞は気象衛星観測で明瞭に認められるが,そのメカニズムを解明するためには,
赤道域の特殊性(地衡風近似が成立たない,低気圧には組織化されない)を考えると,風
-2-
の直接観測が必須となる.雲に対応した変動を捉えるためには,風観測は対流圏全層にわ
たり,かつ少なくとも時間的に(でき得れば水平的にも)高分解能でなければならない.
これらの要請を満たすためには,ドップラーレーダーやウインドプロファイラーの(可能
な限りネットワーク的な)投入が必須になる.そのような観測機器を用いて本課題担当者
らにより過去に行われた 1 点あるいは 2 点観測でも,「季節内変動」に伴うモンスーンオン
セットや強い西風域の東進が検出されているが,これらを本課題ではより組織的・連続的
に観測することを目指す.
インド洋
海大陸
暖水
暖水
大気海洋
相互作用
地形性
日周期
潜熱
顕熱
図 I.3
太平洋
“ミニエルニーニョ”
季節内変動の海大陸通過に関する模式図
2.年次計画とその変更点
研究組織(I.5 節参照)は,レーダー・プロファイラ観測そのものを主内容とする課題Ⅰ
(京大・北大および JAMSTEC 大気対流システムグループからなる)と,ネットワーク観
測を主内容とした課題Ⅱ(JAMSTEC 広域水循環グループの研究者が担当)とで構成され
ている.担当研究者は殆どが 40 歳台以下の若い世代であるが,いずれも観測機器・手法の
技術開発的側面や豊かな現地フィールド経験を持っており,我が国においては勿論,国際
的に見ても本課題を担当するのに最適かつ最強の研究者集団となっている.実際には,班
構成にはこだわらずに共同で作業を進めており,また個々の研究者の実績を活かして,手
法的にはレーダー・プロファイラ以外に気球観測,GPS(可降水量)観測や雨水サンプリ
ング(同位体分析による起源推定)
,地域的にも狭義の海大陸つまりインドネシア諸島以外
に周辺のインドシナ半島や海上などについても並行して相補的な観測を実施している.
計画実施期間は 2005(平成 17)年度から最長 5 ケ年(実質的には 4 年半)であり,3 年
目の本年度(のまさにこの発表会)において中間評価を受けた結果に基いて,4 年目以降は
-3-
継続が認められることになっている(図 I.4 参照).当初計画では,前半 3 年間(20 年 3 月
まで)に,図4に示した気象レーダー(スマトラ島パダン)・プロファイラ(カリマンタン
島ポンティアナ,スラウェシ島マナド,パプア島の属島ビアクの 3 箇所)観測網を建設す
る(図 I.1 参照)とともに,これらを統括しデータ収集やキャパシティビルディングなど
の拠点ともなる現地観測推進本部(ジャワ島ジャカルタ)の開設まで完了する予定であっ
た.これらの観測点の選定は, インドネシア気象庁の気象レーダー網計画(スマトラ地震
津波復興予算の転用)などの進捗状況も見ながらそれらとの整合を考えて決めた.
〔
(CPEA)
FORSGC
EAR
IORGC
XDR 製作
CPEA XDR XDR installation
ASEAN
諸国
〕
JEPP-HARIMAU
FY2005
2006
当初計画作成: 2005年8月
予算削減に伴う修正: 2007年3月
WPR 開発・製作
IOMICS
トライトンブイ
MISMO
WPR-Pontianak
WPR-Biak
2007
CDR-Serpong
2008
WPR-Manado
MAHASRI集中観測 (AMY=アジアモンスーン観測年)
海大陸センター?
2009
図 I.4
研究実施計画
しかし予算削減(本書で報告する 18 年度は当初申請額の約 8 割,本書執筆時には既に開
始されている 19 年度は約 6 割)のため,マナドプロファイラ設置ならびにジャカルタ本部
開設は 4 年度に伸ばさざるを得なくなっている.一方,自助努力として,過去に投入した
JAMSTEC の各種観測点のほかいずれもスマトラ島内にある京都大学赤道大気レーダー(EAR、
大型ウィンドプロファイラ),北海道大学気象レーダー(可搬)などを最大限活用している
ほか,情報通信研究機構から比較的大型の気象レーダー1 基を無償譲渡して頂き,これは本
年度後半にジャカルタ本部建設予定地に設置することにしている.
中間評価を経て後半 2 年間(20 年 4 月∼22 年 3 月)の継続が認められれば,上記の延期
事項の達成(ジャカルタ本部建設においてはインドネシア政府予算も援用)のほか,当初
から計画していた各観測点からのリアルタイムデータ公開(衛星回線とインターネット利
用,パダンについては昨年度内に完了)およびジャカルタ本部経由の国際気象通報網(GTS)
へのデータ送信システム構築を行う.こうして完成する観測網を用いて,まずはこれまで
-4-
スマトラ島内の一点で行ってきたのと同様な観測を「海大陸」の他地点でも行い,これに
より日変化の地域的異同ならびにそれに伴う「季節内変動」雲集団の崩壊や(再)組織化
については直ちに成果を出せる.また数値モデル(領域と全球の両方)も最大限援用し,
既にスマトラ・カリマンタン両島については初期成果が得られている.
MAHASRI
津田JEPP=GPS
石川JEPP=チベット
IORGC広域水循環
沖JEPP=タイ
松本JEPP=南アジア
京大COE=教育
postAPEX?
THORPEX
水野JEPP=インド洋
山中JEPP=海大陸
IORGC-MISMO
特定領域CPEA
図 I.5 本計画(HARIMAU=山中 JEPP)と他計画の対象領域
本課題を含め,JEPP の最大の主眼(最低限の達成義務)はその名の通り観測システムの
構築にあり,従って建設した観測点や取得したデータはより広範な観測事業・観測研究に
供されてこそ意味をもつ.上記の後半 2 年間の観測は,GTS を通じて日々の世界各国の数値
予報に貢献するほか,データ統合化(DIAS;東京大学と JAMSTEC)の中核的データともなり,
また世界気候研究計画水循環エネルギー観測副計画(WCRP-GEWEX)で企画されている「モン
スーンアジア国際共同観測」(MAHASRI)の「アジアモンスーン強化観測年」(AMY)への重要
な貢献ともなる(図 I.5 参照).さらに観測データベースやモデル結合研究は,JAMSTEC 地
球フロンティア研究センターや東京大学の CREST や‘ポスト共生’による高分解能数値大
循環モデル研究(NICAM)や,京都大学や気象庁による予報インパクト研究(THORPEX)にも
供される.
3.平成 18 年度研究計画
●達成目標
(1) 全体的目標
① 当該年度における実施計画を立案し、現地政府と締結した合意書を履行する。
-5-
② 現地推進本部をジャカルタに開設し、観測点展開の現地政府調整を開始する。
③ スマトラ島などへ気象レーダー等の輸送・設置を行い,試験観測を開始する
(2)(サブ課題I)
①(サブサブ課題 I-1)ウィンドプロファイラをカリマンタン島などへ輸送・設置
し、風速変動(乱流、対流、波動など)の試験観測を開始する。
②(サブサブ課題 I-2) スマトラ島西岸に北大気象ドップラーレーダー設置を行
い、サブサブ課題Ⅰ-3 およびⅡ-1 と共同した雲物理観測を実施する。
③ (サブサブ課題 I-3)モルジブ島やインド洋上など海大陸周辺地域における雲・
対流観測をサブサブ課題Ⅰ-2 およびⅡ-Ⅰと共同して実施する。
(3)(サブ課題Ⅱ)
①(サブサブ課題 II-1)スマトラ島に本課題で新規導入した気象ドップラーレー
ダー設置を行い、サブサブ課題Ⅰ-3 等と共同した降水雲活動観測を開始する。
②(サブサブ課題 II-2)海大陸各地および周辺地域における GPS 受信機を用いた
陸面・大気間水蒸気輸送の観測研究を実施する。
③(サブサブ課題 II-3)海大陸周辺域における放射ゾンデ観測やエアロゾンデ観
測など水蒸気水平輸送、大気成層構造の観測研究を開始する。
④(サブサブ課題 II-4)海大陸および周辺域における水安定同位体を用いた水蒸気の
起源を探る観測研究を進展すると共に、大気モデル出力結果などから気候変動との
関係を考察する。
●研究実施方法
(1)サブ課題 I:各観測点において、レーダー・プロファイラならびに他測器を組み合
わせたスーパーステーション方式の観測研究を行う。
①(サブサブ課題 I-1)新規導入のウィンドプロファイラならびに既存の京都大学
赤道大気レーダーを用いた観測技術開発ならびに観測を行う。
②(サブサブ課題 I-2)新規導入の気象ドップラーレーダーならびに既存の北海道
大学レーダーを用いた観測手法の開発ならびに観測研究を行う。
③(サブサブ課題 I-3)海大陸周辺の海上においてモルジブレーダー、観測船みら
い搭載レーダーなどを用いた観測研究を行う。
(2) サブ課題Ⅱ:広域かつ長期間にわたる各種観測データ解析や数値モデル研究などと
も組み合わせたネットワーク方式の観測研究を行う。
① (サブサブ課題 II-1)地上・高層気象観測、気象ドップラーレーダー観測等を
行い、現業気象観測、衛星観測、客観解析データなどを組み合わせて解析する。
② (サブサブ課題 II-2)GPS 可降水量観測を行い、局地循環モデル計算などと組
み合わせて研究を行う。
③ (サブサブ課題 II-3)高層気象・物質分布観測を行い、全球客観解析データな
どを組み合わせて解析する。
④ (サブサブ課題 II-4)降水サンプルの同位体分析、全球大循環モデル計算等と
-6-
組み合わせて解析する。また、本研究成果を総括して気候変動機構を研究する。
●項目別実施区分
項
目
実施場所
担当責任者
(1)サブ課題 I
①
サブサブ課題 I-1(プロファイラ)
②
③
京都、信楽、スマトラ、ビアク他
橋口
浩之
サブサブ課題 I-2(陸上レーダー) 札幌、スマトラ他
川島
正行
サブサブ課題 I-3(海上レーダー) 横須賀、パラオ、モルジブ、みらい他
城岡
竜一
(2)サブ課題 II
①サブサブ課題 II-1(高層気象)
横須賀、スマトラ、ジャワ、みらい他
森
修一
②サブサブ課題 II-2(GPS)
横須賀、横浜、スマトラ、カリマンタン、
伍
培明
横須賀、横浜、タイ、ベトナム他
立花
義裕
横須賀、神戸、スマトラ、ジャワ、バリ、
山中
大学
タイ、ミャンマー他
③サブサブ課題 II-3(成層構造)
カリマンタン、スラウェシ、ビアク他
④サブサブ課題 II-4(同位体、総括)
4.平成 18 年度研究実施体制
●研究運営委員会: 研究担当者以外に、以下の4名の外部有識者に研究遂行上の助言を仰ぐ。
氏
名
所
属
職
深尾昌一郎 京都大学・生存圏研究所
安成
哲三 名古屋大学・地球水循環研究センター
木村富士男 筑波大学・地球科学系
中澤
名
業
務
項
目
教授
I-1, II-1, 観測技術開発連携
教授
II-4, 水循環研究連携
教授
II-2, II-3, モデル研究連携
研究室長 I-2, I-3, 現業気象観測連携
哲夫 気象庁・気象研究所
上記の外部有識者 4 名と研究担当者のうちサブサブ課題代表者以上の 7 名とによ
って当課題の研究運営委員会を組織し(委員長は研究代表者)、18 年度には当課題
単独で 2 回、他課題と合同で 1 回開催した(5 節参照)
。オブザーバーとして、主管
研究実施機関ならびに委託者(文部科学省海洋地球課)も出席した。
●本課題代表者:
海洋研究開発機構特任研究員
山中大学
[email protected]
●(サブ課題Ⅰ)「海大陸レーダー拠点観測による対流雲の監視・生成機構解明」
代表者:京都大学助教授
橋口浩之
[email protected]
サブサブ課題Ⅰ−1: プロファイラ観測・実時間データ発信
担当者:京都大学助教授
島根大学助手
橋口浩之(サブ課題 I 代表)
下舞豊志
大阪電気通信大学助教授
[email protected]
柴垣佳明
-7-
[email protected]
京都大学助手
山本真之
[email protected]
サブサブ課題Ⅰ−2: 陸上対流性降水雲レーダー観測
担当者:北海道大学助手
川島正行
[email protected]
北海道大学教授
藤吉康志
[email protected]
大井正行
[email protected]
協力者:
サブサブ課題Ⅰ−3: 海上対流性降水雲レーダー観測
担当者:海洋研究開発機構サブリーダー
海洋研究開発機構研究員
城岡竜一
勝俣昌己
[email protected]
[email protected]
●(サブ課題Ⅱ)「海大陸観測ネットワーク運用による季節内変動の解明・予測」
代表者:海洋研究開発機構特任研究員
山中大学(課題代表者)
サブサブ課題Ⅱ−1: 雲クラスター形成・変質過程
担当者:海洋研究開発機構サブリーダー
海洋研究開発機構研究員
森
濱田純一
修一
[email protected]
[email protected]
海洋研究開発機構ポスドク研究員 櫻井南海子
[email protected]
サブサブ課題Ⅱ−2: 陸面・大気相互作用過程
担当者:海洋研究開発機構サブリーダー
伍 培明
海洋研究開発機構ポスドク研究員 佐々木太一
[email protected]
[email protected]
サブサブ課題Ⅱ−3: 大気熱収支・水蒸気輸送過程
担当者:海洋研究開発機構研究員
立花義裕
[email protected]
海洋研究開発機構研究員
荻野慎也
[email protected]
サブサブ課題Ⅱ−4: 季節内・気候変動励振過程
担当者:海洋研究開発機構特任研究員
海洋研究開発機構研究員
山中大学(課題代表者)
一柳錦平
海洋研究開発機構ポスドク研究員 筆保弘徳
[email protected]
[email protected]
●経理担当者(責任者及び事務担当者)
氏
名
役
職
名(Eメ-ルアドレス)
電話番号
FAX番号
関根
正夫 経理部経理課長
([email protected])
046-867-9130
046-867-9125
竹田
健児 経営企画室評価交流課長
([email protected])
046-867-9230
046-867-9195
泉 経営企画室評価交流課研究協力係長
([email protected])
046-867-9233
046-867-9195
辰之介 地球環境観測研究センター研究推進室長
([email protected])
046-867-9398
046-867-9372
坂本
續
-8-
5.研究運営委員会・研究連絡会議
●第1回研究連絡会議
日時:2006年8月25日(金) 11時00分-12時30分
場所:海洋研究開発機構東京事務所 大会議室
参加者(敬称略):
山中大学(JAMSTEC/神戸大)
、橋口浩之(京大)
、川島正行(北大)
、森修一
(JAMSTEC)、城岡竜一(JAMSTEC)、伍培明(JAMSTEC)、立花義裕(JAMSTEC/
東海大)
、藤吉康志(北大)
、下舞豊志(島根大)
、一柳錦平(JAMSTEC)、濱田純
一(JAMSTEC)、佐々木太一(JAMSTEC)、筆保弘徳(JAMSTEC)、桜井南海
子(JAMSTEC)、廣辻日出夫(JAMSTEC)、内田環(JAMSTEC)、荻野慎也
(JAMSTEC)
1.
研究運営委員会の内容
1) MOU+概要(山中)
2) XDR(森、川島)
3) MISMO(城岡)
4) WPR(橋口)
5) CDR(山中、森)
6) その他
2.
予算状況(森、山中)
•
現時点での状況: マイナス1,620万円。
•
他からの埋め合わせ: 増額要求1,600万円、または間接経費1,000万円+山中科
研費200万円。
•
WPRを来年度設置、来年度支払いにできるか? → できないことはない。もう
少し様子を見る。
•
BPPTの日当が高すぎる(200,000-300,000Rp./日)のでは? LAPANが格安。
•
BPPTの日当は現地の公務員標準.LAPANは現地マネージャークラスが自らの
日当を低く設定(50,000Rp./日)。
3.
MISMO連携観測準備状況(森)
1) JEPP-XDR
i)
発送済み、到着待ち(9月8日予定)。
ii)
通関に2ヶ月かかる。MISMOまで実質1ヶ月しかなく、早くして欲しい
とBPPTに依頼中。
iii)
設置場所はミナンカバウ国際空港隣接地。借地契約交渉中。
2) 北大XDR
i)
Tiku に移設完了(8月24∼30日)。
ii)
MISMOまでに運用可能の見込み。
-9-
3) MISMO連携観測の人員配置、準備状況について、宿泊地の候補について。
4) 渡航に際してのビザ取得について
CDRの設置場所(山中)
4.
•
ジャカルタ近郊のプンチャックを第一候補と考えている。スルポンは第二候補。
•
プンチャックでは標高が高すぎて俯角を取らないとジャカルタが見えないので
は? チビノンはどうか?
•
5.
このレーダーは現地若手科学者や技術者に対するキャパビルの役割が強い。
インドネシアにもリアルタイムでデータを送信して欲しい(日本と同じデータ
をインドネシアにも置きたい)というリクエストがある(橋口)。
•
レーダー画像BPPTの作るWebにリアルタイムでアップ予定であるが、データ
は難しい(インフラが整っていないので)。
•
6.
ジャカルタオフィスをデータセンターとしても機能させてはどうか?
インドネシア独自で計画して観測を行なうための予算的サポートを頼まれた
(橋口)。
•
来年度以降はできるかもしれない。
•
文科省が認めてくれるならむしろ積極的に支援すべき。
•
JICAをうまく利用できれば良いのでは?
7.
今後の運営委員会の予定。あと2回。
第2回: 12月下旬。MISMO実施状況、WPR設置直前。
第3回(全体): 2月下旬。今年度のまとめと来年度計画。
●第1回研究運営委員会
日時:2006年8月25日(金) 14時00分-17時00分
場所:海洋研究開発機構東京事務所 大会議室
参加者(敬称略):
委員:山中大学(JAMSTEC/神戸大)、木村富士男(筑波大)、深尾昌一郎(京大)、
安成哲三(名古屋大)
、中澤哲夫(気象研)
、橋口浩之(京大)
、川島正行(北
大)、森修一(JAMSTEC)、城岡竜一(JAMSTEC)、伍培明(JAMSTEC)、
立花義裕(JAMSTEC/東海大)
オブザーバ:宮内克政(文科省)
、森下秀昭(文科省)
、藤吉康志(北大)
、大塚清
(JAMSTEC)、續辰之助(JAMSTEC)、島倉信雄(JAMSTEC)、松本淳
(JAMSTEC/首都大)
、下舞豊志(島根大)
、一柳錦平(JAMSTEC)、佐々木
太一(JAMSTEC)、筆保弘徳(JAMSTEC)、桜井南海子(JAMSTEC)、廣
辻日出夫(JAMSTEC)、内田環(JAMSTEC)、荻野慎也(JAMSETC/神戸
大)
1.委員長挨拶・全体計画進捗状況(山中)
-10-
1) 前年度について: 成果報告を取りまとめ、監査では予算の執行が計画通りに進
んでいると確認された。計画は順調に推進されている。
2) 今年度計画の進捗状況:
i)
インドネシア技術評価応用庁BPPTとの間にMOUを締結した。
ii)
レーダー(XDR)、ウィンドプロファイラー(WPR)等の輸送・設置作業が
進行中である。
3) 今後の計画
i)
2007年度中にレーダー、ウィンドプロファイラーの設置、運用開始
ii)
2008年度 MAHASRI 集中観測期間
4) その他の情報:
インドネシア独自の Cバンドレーダーネットワークの紹介。
i)
質疑:
中澤: 雨は 5,000 mm, 6,000 mm も降るのか?
山中: 10,000 mm 以上降るところもある。生態の分野などでは以前より断片的
に知られていた。スマトラの西と東で違うなどまだまだ知らないことも
多い。まさに空白域。
中澤: インドネシア独自のネットワークはこのプロジェクトとどのようなつな
がりを持つのか?
山中: 正式にはこれからインドネシア側と話をする。既存のレーダーもあるが
ほとんど動いていない。このプロジェクトの目的はレーダーネットワー
クがあれば降水をリアルタイムに把握できる、ということをインドネシ
ア上層部に理解してもらうこと。
2.XDR現地工事開始状況
1)
JEPP-XDR・北大XDR設置進捗状況報告(森)
i) JEPP-XDR
•
8月8日に工場出荷、8月21日出港、9月8日ジャカルタ入港予定。通関
には2ヶ月かかる予定。通関を早く済ませてMISMO観測に間に合わすよ
う現地と調整中。
•
ミナンカバウ国際空港(MIA)に隣接して設置予定。借地交渉中。ジャカ
ルタからの輸送には陸路で5日間。
ii) 北大XDR:
•
7月末に設置完了。
•
設置サイト: Tiku。停電発生頻度が高いためMISMO観測時には非常用
発電機を準備することを検討中。セキュリティー対策も対応済み。
iii) MISMO観測期間には JEPP-XDRと北大XDRでデュアルドップラー観測
を実施する。JEPP-XDRの設置が遅れた場合でも少なくとも北大XDR1台で
観測が可能。全体的な計画はほぼ予定通りに進行中である。
2) MISMO連携観測中のレーダー運用体制について(川島)
-11-
i) 運用体制
•
MIA: JEPP-XDR
•
Tiku: 北大XDR
•
モルジブGan島: 北大XDR
ii) 観測モード
•
MIA、Tiku 同期観測→3次元風速場の推定
•
15∼20のコニカルスキャンからなるボリュームスキャン(所要時間
6分、個々の対流の寿命は数10分)。
•
モルジブも同様。
iii) プロダクト
•
スマトラ: レーダー反射強度(降水強度)、風速3成分の3次元分布
•
モルジブ: レーダー反射強度(降水強度)、動径風速の3次元分布
これらのデータより、MJOオンセットおよび東進に伴う積雲対流および対
流システムの構造の変化が把握可能。
3.MISMO観測準備状況
1) MISMO観測の概要(城岡)
i)
観測の目的: MJOに伴う積雲対流活動のオンセットを捉え、大気と海洋
の変動を調べる。
ii)
観測体制
•
みらい停船観測: ラジオゾンデ、レーダー、その他
•
水野JEPP: ブイ(80E、90E)、Argo-type float(80E)
•
モルジブ諸島: XDR(ガン)、ラジオゾンデ(マレ、ガン) (藤吉補足: 他に
ドップラーソーダー、マイクロ波放射計も設置。雨が降らなくてもデータ
取得可)
2) MISMO同期スマトラ島観測準備状況報告(森)
i)
現地研究体制の構築
•
現地カウンターパート(インドネシア技術評価応用庁BPPT)とのIA締
結
•
京大(生存圏研究所RISH)との共同研究締結
•
JAXA(TRMM RA)、CPEA(EAR共同利用)、CREST(地フロ佐藤)等と
も協力体制
iii)
観測準備状況
•
北大XDR(10月26日∼11月24日): 観測要員の選定、出張日程、宿泊場
所等について現在調整中。
•
Tabing高層ゾンデ(10月26日∼11月24日): 観測要員、出張日程等ほぼ
確定。観測機材の輸出手続中。
•
Siberut高層ゾンデ(11月4日∼14日): 担当者による現地事前調査を終
了。電気の確保など観測体制の詳細を調整中。
-12-
•
JEPP-XDR((10月26日)∼11月24日): 通関終了時期により観測開始日
が大きく変更される可能性も。
質疑:
木村: インド洋領域はまだスカスカである。LEO衛星との連携、例えば衛
星とマッチングさせてゾンデをあげることなどは考えていないの
か?
城岡: MISMO領域でNHM予報もどき実験により水蒸気場を捉えることを
計画している。
安成: 地上の降水観測はどうなっている?
山中: パダンからブキティンギにかけて15箇所。レーダーアメダス的なデー
タセットを作りたい。MJOの出現が地形の違いによりどう変わるか、
興味深い。
安成: 防災的な視点からも重要である。
中澤: Siberutでの高層ゾンデ観測の目的は? 日周期を見るならWPRをお
いた方が良いのでは?
森: 予算があればそうしたい。
中澤: 連続観測を行なうことが大事である。
森: AWSは設置する。離島であるため連続運用はなかなか難しい。今回の高
層ゾンデは第一歩。パイロットバルーンも一つの手だと思う。
山中: JAMSTECの船を並べることもできる。
森: これまでも試みようとした、海賊の問題があるので無理。インドネシア
では津波にお金がついたので沿岸にブイが設置される。気象観測装置
も配備されると聞いている。
中澤: ガン島ではWMOの1日2回のゾンデ観測やっているのか?
城岡: やっている。今年の8月でWMOの支援が切れる予定だったが、予算
を確保して1日2回の観測を続けている。MISMO期間中はガン島では
1日2個のゾンデを供給して1日4回観測を、マレには受信機を持ち込
んで1日2回の観測を行なう予定。
安成: MISMO観測の10∼11月というのは国際的に何かと同期しているの
か?
城岡: 基本的にJAMSTECのみ。フランスは1∼2月にインド洋西側で観測
を行なう。
藤吉: 外部評価委員の皆さんに伺いたい。ガン島ではMISMO以降も機材を
設置したまま観測を行なったほうが良いか、それともMISMO終了後
は撤収すべきか。
安成: そもそも、MISMOが10∼11月の理由は?
城岡: MJOのオンセット時である。
安成: 1ヶ月は少し短い。
-13-
城岡: インド洋は遠いので、みらいでは現地1ヶ月が精一杯。XDRなど現地
に設置してある装置であればもっと長期も可能。
藤吉: スマトラのJEPP-XDRと北大XDRのデュアルも来年度の8月ぐらい
までは、やろうと思えばやれる。
安成: 境界層の構造などは下層の西風と東風で違う。1サイクル取れると良
い。
木村: 日変化は統計を取ることにより見えてくる。長期観測が大事。
4.ウインドプロファイラ関連報告(橋口)
1) ウィンドプロファイラ(住友電工製LQ-7)を信楽MU観測所にて試験運用。
i)
4ヶ月余り、ほとんど切れ目なく連絡観測ができた。
ii)
MUレーダーと比較しても良く合っている。
iii)
10分平均値のデータ取得率は高度 2 km までほぼ100%。それ以上の高
度も湿度が高い時は取得率高い。熱帯に持っていくと良く取れるだろう。
2) 進捗状況
今年度中に2台設置する予定で準備を進めている。
i)
5月23日: 入札 → 住友電気工業(株)が落札。
ii)
7月25日∼26日: Pontianakの現地調査。→ LAPANの観測所を使う。
観測室の一部に室内機器を設置。室外機器は観測室の北、5m x 5m の
敷地に設置。停電時に備えて発電機を導入する(来年度)。
iii)
7月27日: Padangで衛星ネットワークの調査
iv)
7月30日∼31日: Biakの現地調査。→ LAPANの観測所、NOAAのレー
ダー(すでに撤去されている)が置いてあった場所を使用する。基礎とコ
ンテナはNOAAのものを流用。停電時に備えて発電機を導入する(来年
度)。
3) 今後のスケジュール
i) 9月末: 住友電工の工場にて検収
ii) 10∼11月: 現地を訪問して、電源工事
iii) 10月中旬: 輸出手続、コンテナ船にて輸送
iv) 11月中旬: Jakarta着、通関手続き
v) 12月頃: Pontianak、Biakへ輸送
vi) 12∼1月: 設置作業(3日間ずつ)、連続運用開始
vii) 来年度初めまでにManadoの現地調査
5. CDR譲渡・設置計画(山中)
1)
譲渡手続きは完了。
2) 分解、梱包、輸送はこれから。
3) 観測場所はジャカルタ近郊を考えている。
4) 詳細はXDR、WPRの設置などが峠を越えてから。
6. その他
-14-
1) HP開設・パンフ作成
i) ホームページを開設した。今後充実させる。
ii) データの公開にも使う。
iii) 各種ドキュメントはWEBで公開する。
質疑:
安成: データ公開に関連して、WCRP、CLIVER との関係は? これからは
国際的な評価が重要。少なくともCLIVERコミュニティーには将来的
な連携も見据えて認知してもらった方が良いのではないか。
山中: HARIMAUのデータ公開はMAHASRI公開データの一つとして位置
付けたいと考えている。今はデータ公開ではなく測器を作るフェーズ。
安成: それはそれで良いが、海外の研究コミュニティーに認知してもらえる
よう宣伝していくことも大事。
山中: 機会があれば紹介していくつもり。
中澤: THORPEXでは今は台風の予測を中心に活動を行なっている。MJO
は捉えどころがなく手をこまねいている状態。しかし、少なくともモ
デルからは、予測に重要な観測ターゲットが出てくる。インド洋など
が出てくる可能性もある。
山中: 日本では温帯低気圧の通過に伴い雨が降る、というのと同様に熱帯で
はMJOの通過に伴い雨が降る、といった概念の開発をしたい。
安成: 季節変動によるモンスーンのオンセット、という言い方をすることが
あるが、むしろ季節内変動の活発な時期が雨季である、と捉えるべき
であろう。
山中: 違う季節で観測を行なうことが重要。インドネシア域では観測プラン
の枠組みでやれる。
2) MAHASRIの現状について(松本)
i) Scientific issue:
•
大気-海洋-陸面カップリング
•
スケール間相互作用
•
地形の影響
•
境界層の役割
4つの領域
ii)
•
北東アジア
•
チベット/ヒマラヤ
•
東アジア
•
熱帯
iii) 最近の経過
•
6月、日本学術会議にMAHASRI小委員会発足。
•
7月14∼15日: 第2回国内研究集会。第1回MAHASRI小委員会。
-15-
MAHASRI実行委員会。
•
8月6∼9日: 中国北京を訪問。国家気象局、大気物理研、地理資源研に
協力を依頼。2008∼2009年を他の国を含めてのAsian Monsoon Year と
して、今後集中観測を具体的に検討していくことで基本的に合意。中国で
は南シナ海を含む海洋観測の計画があり、HARIMAUと連携した観測実
施の可能性がある。
iv) 今後
•
10月16∼18日: APHW。GEOSS and MAHASRI スペシャルセッショ
ン。引き続いて、19∼20日には 1st ISC meeting。
•
2006年10月∼2010年3月: Research phase I
•
2006年∼2007年: Build-up new observation systems
•
2008年∼2009年: IOP (Asian Monsoon Year)
•
2011年∼2014年: Research Phase II
•
2015年: Concluding phase
7. 最後に一言ずつ
深尾: 国際的な枠組みに対応付けること(対応付けとは?)が重要。貴重なリソー
スを活かして最大限の成果をあげて欲しい。また、安全確保に最大限の努
力をお願いしたい。
木村: 全体計画は良くできている。期待している。一つ一つの計画を実行していく
とき、学術成果として逐次出していくよう目配りをお願いしたい。
安成: 国際的な枠組みに宣伝をお願いしたい。長い目で見たら、国際的な貢献が国
内での評価に繋がる。また、研究の成果を share できる人をインドネシア
で育てることも重要。
山中: ジャカルタオフィスでやりたいと思っている。来年度以降になってしまうが、
一緒に論文を書けるようにしたい。日本で学位を取った人間が今は現地で
中堅どころ。彼らの力を糾合すればできる。
安成: もっとローカルで仕事をしている人も(何を?)
。防災にどう役立てるか、
現地の豪雨予測などは重要なコンポーネントである。
山中: このプロジェクトでレーダーを設置し、WEBで降雨の状況がリアルタイムで
見られるようになる。後はそれを見てどう解釈して防災に繋げていくか。
それに役立つ気象の概念を定着させていきたい。
中澤: 最近、MJOの理解が進んでいないことを再認識している。そもそもMJOと
は何か。周期だけで決めるようなものではないのでは? 海洋大陸での観測
はMJOの理解のために重要であり、期待している。
森下: サブ課題間の情報交換を密に、また観測プランどうしの連携も積極的に行な
って欲しい。一般の人々にもわかるような成果の出し方も考えて欲しい。
山中: 文科省が主催してアウトリーチの催しを行なうことはないのか?
森下: 今のところはない。
-16-
大塚: JAMSTECでは現在データ公開のポリシーをまじめに考えている。そういう
活動にも積極的に関わって欲しい。
(この一文意味不明)
今後の運営委員会の予定。あと2回。
第2回: 12月下旬。MISMO実施状況、WPR設置直前。
第3回(全体): 2月下旬。今年度のまとめと来年度計画。
●第2回研究連絡会議
日時:2006年12月28日(木) 13時00分-14時30分
場所:海洋研究開発機構東京事務所 大会議室
参加者(敬称略):
山中大学(JAMSTEC/神戸大)
、橋口浩之(京大)
、川島正行(北大)
、森修一
(JAMSTEC)、伍培明(JAMSTEC)、藤吉康志(北大)
、勝俣昌己(JAMSTEC)、
一柳錦平(JAMSTEC)、山本真之(京大)
、佐々木太一(JAMSTEC)、櫻井南海
子(JAMSTEC)、廣辻日出夫(JAMSTEC)、内田環(JAMSTEC)、荻野慎也
(JAMSTEC/神戸大)
1.
研究運営委員会の全体的な流れについて打ち合わせ
1)
本年度の経過報告: 今回は(1)XDRs観測開始とHARIMAU-MISMO連携観
測の報告を中心として、(2)GPS・領域モデル、(3)大気成層・熱輸送、(4)同位
体分析は簡単に。
2)
今後の研究計画: 山中PIから以下の点について説明する予定。
i)
業務計画の達成度。Cバンドレーダーの輸送、設置のみ来年度送り。
この程度なら問題ないと承認された。
ii)
全体の流れは滞りなし。3年目までに全ての観測装置の設置完了。残
り2年で観測を実施する。
iii) 観測以外の主要事項。ポジティブな評価を得ている。
3)
総合討論: 以下の事項について議論の予定。
i)
中間評価は来年5∼6月。評価委員はすでに決まっている。この頃
はモルジブ、スマトラでレーダー観測の可能性があるが、基本的に
山中PI(+橋口、森)で対応。今年度、昨年度の成果報告書がきち
んとできていれば問題ない。
ii) 来年度予算の見通し。JEPP総額で37%減(おそらく2年で50%減)
。
理由はCSTPでのB評価を覆す成果が出ていない、ということ。何
もしていない段階でのB評価が尾を引いている。全ての課題で3
7%減ではないようだが、最も配分の多い当計画で大幅な減額がな
い訳はない。
iii) JEPP間連携・統括(PO)、MAHASRIと本計画の位置づけ等。JEPP間
-17-
の連携は推奨されているらしい。JEPP統括(PO)を決めようとして
いる。
iv) 本音で議論すれば良いこと:
2.
•
通関・輸送の問題点
•
出来上がった地点でどのように観測を打てば良いか
•
データ公開に関する問題点と対策。データ統合とのタイアップ。
「本年度の経過報告」の発表者より発表内容の紹介と調整
1)
XDRs観測開始とHARIMAU-MISMO連携観測概要とMIA-XDR(森)、
Tiku-XDR(川島,藤吉)、Tabing-Siberutゾンデ(濱田,櫻井)、海上及びMISMO本
体(勝俣,城岡)
2)
GPS・領域モデル(伍・佐々木)
3)
大気成層・熱輸送(立花・荻野)
4)
同位体分析(一柳・筆保)
●第2回研究運営委員会
日時:2006年12月28日(木) 15時00分-17時30分
場所:海洋研究開発機構東京事務所 大会議室
参加者(敬称略):
委員:山中大学(JAMSTEC/神戸大)、木村富士男(筑波大)、深尾昌一郎(京大)、
安成哲三(名古屋大)
、橋口浩之(京大)、川島正行(北大)、森修一(JAMSTEC)、
勝俣昌己(JAMSTEC)、伍培明(JAMSTEC)、荻野慎也(JAMSETC/神戸
大)
、一柳錦平(JAMSTEC)、櫻井南海子(JAMSTEC)
オブザーバ: 宮内克政(文科省)
、森下秀昭(文科省)
、大畑哲夫(JAMSTEC)、谷
口麻衣子(JAMSTEC)、坂本泉(JAMSTEC)、松本淳(JAMSTEC/首都大)
、
藤吉康志(北大)、山本真之(京大)
、佐々木太一(JAMSTEC)、廣辻日出夫
(JAMSTEC)、内田環(JAMSTEC)
1.
委員長挨拶(山中)
1)資料確認
2)全体状況
i)
今年度の進捗状況と今後の研究計画の概要が紹介された。
ii)
集中観測のバックグラウンド的な話として、観測期間はエルニーニョフ
ェイズにあり、普通とは少し異なる状況で観測が展開された旨、説明が
あった。
iii)
観測研究と併行して日本インドネシア両国社会との繋がりや学会外の
グループとの繋がりも大事にしつつあること、インドネシア政府の独自
予算による協力体制ができつつあることなどが紹介された。
質疑:
深尾: NSFの人とはどのような話を?
-18-
山中: 海洋観測などを含めたJAMSTECの観測研究の on of them として本計
画を紹介した。JAMSTECの様々なグループが主導的な観測研究を行な
っていることに感銘を受けたということだった。
2.
本年度の経過報告(計画達成状況)
1) XDRs観測開始とHARIMAU-MISMO連携観測
i) 概要とMIA-XDR(森)
a) スケジュール: Xバンドレーダーの輸送はほぼ予定通り。通関は2ヶ月を
予定していたところが関係者の努力により1ヶ月で終了。設置作業も問題
なく終了し、約1ヶ月のMISMO同期観測を実施することができた。
b) HARIMAUの名前にもなっているオートモニタリングの主題である、レ
ーダーのデータ公開用のWEBサイトを開設した。また集中観測用の多地
点観測情報交換用のブログを開設した。今後プロファイラのデータも追
加される予定。
c) 期間中、インドネシア国民会議々員団(科学技術政策担当第7委員会)
の現地視察があった。
d) HARIMAU2006スマトラ島観測体制
(ア) 北大Tiku-XDR、10月26日∼11月27日、日本人4人+現地2人
(イ) 高層ゾンデTabing、10月26日∼11月27日、日本人4人+現地5人
(ウ) 高層ゾンデSiberut島、11月4日∼14日、日本人2人+現地2人
(エ) JEPP MIA-XDR、(10月26日)∼11月24日、日本人2人+現地1人
e) 観測期間中のMJO動向
(ア) MJO予報では当初,10月下旬にActive域東進を予報していたが
100E手前で消滅.
(イ) 2回目のMJO活発域は11月下旬に予報されたため,11月24日まで
のオリジナル観測期間を帰国日ぎりぎりの11月27日一杯まで延長.
(ウ) 結果として期間終了間際に対流活発化を見るが,最盛期を捉え
たとは言い難い.
f)
MIA-XDRスナップショット(11月19日の例)
g)
MIA-XDR観測データ初期解析結果
(ア)期間後半にはまとまった雨。
(イ) それ以外は日変化が卓越。
h) 今後の計画・課題
(ア) データポリシー ( 管理,配布,公開,利用条件等)
(イ) ウインドプロファイラ(WPR)の設置(2007 年中にPontianak,
Biak, and Manado の3地点)
(ウ) C バンドレーダー設置(2007 年中ジャカルタ市内)
(エ) 全てのレーダー,プロファイラをネットワーク化
-19-
(オ) BMG(インドネシア気象局)レーダー網との協同
(カ) 鋭意HARIMAU2006 集中観測データの解析,インドネシア側研
究者との共同研究推進,地球環境データ統合解析システムへの協
力等々
i) Padang BMG(インドネシア気象局)レーダーも建設中。
質疑:
深尾: 森林火災の予測への貢献はこのプログラムの延長線上にあるの
か?
森: このプログラムの延長線上にはない。他の森林火災と関係の深い
プログラムとの連携をどうやって作っていくか。
山中: 輸送だけなら、すでに公開されている客観解析や予報データを
使ってやろうと思えばやれる。しかし問題はこの地域の計算や予
測がちゃんとできていないということであり、それがこのプロジ
ェクトのそもそもの動機。観測を積み重ねていくことで初めて客
観解析や予報データも正しくなる。また、このプロジェクトで進
めている、局地循環を正しく再現できる領域モデルなどを現地の
人が受け継いでくれれば、地域予報が可能になってくるのではな
いだろうか。
木村: 降水の実時間モニターとそれの例えば1ヶ月前までの統計そのも
のがかなり役に立つのではないか?
森: 過去のデータが参照できるシステムを作るとともに、インドシナ
政府、西スマトラ州政府、農業関係者、電力会社、航空会社など
にもデータの存在、利用方法を宣伝していく。
山中: これまで丹念に集めてきた雨量データと今回取り始めたレーダ
ーデータを組み合わせることにより、ちゃんとしたデータベース
を作れるのではないかと考えている。
ii) TikuサイトXDR観測概要(川島)
a) Tikuサイト観測参加者
-
川島正行 (北大低温研, 10/23- 11/11)
-
大井正行 (J-Tsu, 10/23 ‐ 10/27)
-
南雲信宏 (北大院地球環境, 11/6 ‐ 11/26)
-
吉田一穂 (GODI, 11/4 ‐ 11/17)
-
Arief Darmawan (BPPT, 11/4 – 11/9)
-
藤吉康志 (北大低温研, 11/18 ‐ 11/26)
-
阿部義子 (北大院地球環境, 11/18 ‐ 11/26)
-
Wendi Harjupa (LAPAN, BPPT, 不定期)
b) 観測モード等: 三次元風速場の推定のためJAMSTEC-XDR(MIA)と同
期観測を行った.
-20-
(ア) 観測モード:19仰角(0.6∼50°)のVADスキャン
(イ) RHI、Long-rangeモード観測はなし
(ウ) 基本的に24時間連続運用
c) 観測期間中の主なトラブル
(ア) レーダー信号処理系の電源ユニットの破損(交換)
(イ) 制御用PCのモニター、HDDの故障(新品と交換)
(ウ) 衛星通信用ルーターの電源故障(新品と交換)
(エ) 停電・瞬電(頻発)
(オ) 発電機の不調(二回交換)
d) TIKU XDR データ欠測期間:機器のトラブルにより、また停電・発電機の
トラブルにより欠測が生じたが、だいたいの期間は観測を行なうことができ
た。
e) 観測された主な現象
(ア) 観測期間はMJO-Active phase の雲群は到達せず。正午頃山岳域
で発生し、夕刻にかけ西進する日周期性の降水系が観測された。降水
系は沿岸付近で一旦弱まるが、多くの場合夜間に海上で再発達した。
(イ) 降水に伴ってガスト(突風)が度々観測された。例えば、11月1
日に非常に強い風が観測された。AWSでは 20 m/s に達するほど
の強い風。家への被害もあった。気温は4℃下がった。このような突
風は日変化する降水系によってもたらされるものだと思われる。今後、
日周変化のメカニズムをレーダー解析により明らかにしたい。
iii) Tabing-Siberutゾンデ(濱田,櫻井)
a) 観測地点: MIAレーダーサイトから 10 km 離れた Tabing とその 150
km 沖の Siberut 島。
b) 観測実施内容
(ア) ラジオゾンデ
(イ) AWS
(ウ) 同位体
(エ) GPS (Siberut のみ)
c) 広域の場の状態: 観測期間の始めと終わりに大規模な対流活動が活発化。中
盤は大規模な対流活動は見られず局地的な日変化が卓越。全体的に東風。大
規模対流が活発な時には西風も見られた。
d) 観測結果
(ア) 下層は日変化(午後の西風、夜間の東風)が顕著。上層は東風。
(イ) 雨量は観測期間前半少なく後半に多い。
(ウ) 高度 8 km あたりに乾燥した層が Tabing と Siberut の両サ
トで観測された。
(エ) 降水のあった11月14日の観測例: 夜間 110 mm の降水があった。
-21-
降水システムは海上で夜間に発達し、Siberut に到達した。このよ
うな現象はよく見られる。今後詳しく調べる予定。
iv)海上及びMISMO本体(勝俣,城岡)
a) 観測実施体制の紹介
(ア) みらい(80E): レーダー、ラジオゾンデなど。その周りにブイネ
ットワーク。
(イ) モルジブ諸島(73E): 計3地点。
b) みらいでの観測結果: ラジオゾンデ、1日8回、34日間
(ア)
11月16日頃に東西風の鉛直構造が顕著に変化し、その後で対流が
よく発達して上空まで湿っている、という状況が見られた。
(イ) ドップラーレーダーのデータを見ると、層状性降雨が増えたこと
がわかる。
(ウ) 海洋では、海面水温の数度にわたる大きな日変化が観測された。
水深による最高温度のピーク時刻の違いも捉えられた。
c) モルジブでの観測結果
(ア) ガン島のラジオゾンデでは、11月16日以降の雨雲の発達が、みら
い観測と同様によく捉えられた。
(イ) 南北方向の構造を捉えるために、4Nのフルレ島でもラジオゾンデ
観測を行なった。
d) モルジブ、みらい、スマトラ(HARIMAU)の3地点を並べることで以下の
ことがわかった。
(ア) 11月16日の東西風の激変は、西の2地点では明瞭だが、スマトラに
は達していない。
(イ) スマトラで見えている2つの乾燥期間の内、最初の方はみらい、
モルジブでも見えているが、後の方ははっきりしない。共通して乾燥
している時期は東風が強い。
e) MISMOデータポリシー
(ア) 完全公開は2007年末(集中観測期間終了1年後)、外部向けWeb
にて
(イ) 完全公開前も関係者間でのデータ利用は妨げない
質疑
深尾: 小さな島なのに毎日対流がなぜあんなに顕著に見えるのか。
勝俣: この日周期の対流は、島ではなく海洋上の特性である。
木村: 上層の乾燥域の意味は? トレーサーとしての意味はあるが。
山中: 気象学的意義はこれから考えていく必要がある。最初は観測エラ
ーではないかという話もあったが、3地点でちゃんと見えている。
安成: 日変化はどんなパターンをしているか。モルジブとみらいで違い
はあるか?
-22-
勝俣: 対流が発達するのは夜から明け方。きちんとした解析はこれから
だが、印象としては2地点間の違いはない。
木村: 島の大きさは? 20 km あると島の影響が出てくるかもしれない。
勝俣: 2 km 程度。むしろ小さい島を選んだ。
安成: 対流活発期と不活発期で日変化に違いはあるか?
勝俣: まだ見ていない。
安成: 海のほうはあまり観測がないので面白いのではないか。
2) GPS・領域モデル(伍・佐々木)
i) 観測: カリマンタン中央部の Putussibau において2006年11月からGPSと
AWSによる観測を行なっている。
ii) なぜ中央部か?
a) カリマンタンは深夜、中央部で雨が降る。この理由がわかっていない。
b) 衛星以外にデータがない。
iii) 観測結果
a) ポンティアナの4月(雨季)の1ヶ月を見ると、3日に2日は降水が観測さ
れている。
b)
しかし、気温と放射は日変化が顕著。
c)
GPSの可降水量は午前中に減少する。
d)
雨季にも関わらず、海陸風のようなものがある。陸風は遅い時間(午前)
に現れる。
iv) モデル計算の結果
a)
7月17日∼18日のケースがモデルでよく再現された。
b)
陸地での対流が循環と朝雨の形成に大きな役割を果たすことがわかっ
た。
v) 今後
a)
プロファイラが稼動すれば、データを用いてモデルの検証が可能。
b)
逆に、プロファイラの風データをモデルに入れてモデルや予報を良く
することができる。
質疑:
木村: 海側のガストは薄いが、プロファイラで見えるのか?
伍: 内陸から来るので、結構高さはあると思われる。もう一つ気になるのは
プロファイラが1箇所にしかないこと。もっと予算があれば、プロファイ
ラだけじゃなくラジオゾンデやパイバルの観測もやりたい。
3) 大気成層・熱輸送(立花・荻野)
i) 冬のインドシナ半島における逆転層の生成・消滅を調べるため、コンポジ
ット解析および熱収支解析を行なった。
ii) 冬のインドシナ逆転層は、シベリアからのコールドサージにより形成され
る。
-23-
iii) これは赤道付近の対流活動とも関係している。対流活発期にインドシナ逆
転層が強化される。
iv) バランスの仕組みはわかるが、変動のメカニズムが不明。
4) 同位体分析(一柳・筆保)
i) 軽いものから蒸発し、重いものから凝結するという水の同位体の性質とモ
デルとを組み合わせて、水の起源を調べている。
ii) 観測地点は5地点。インドネシアを東西にカバーしている。
iii) 結果
a) インド洋から大きな雲が来ているときには軽い雨も降っており、東に
行くほどだんだん軽くなる。雲が来ていないときには重い水しか降って
いない。
b) モデルを使った起源の推定を行い、インドシナの雨がどの地域で蒸発
した水蒸気によるかを定量的に推定した。季節進行に伴う水蒸気起源の
変化も明瞭に認められる。
iv) データはJAMSTECのサーバで公開している。
2.今後の研究計画
1) WPRs設置計画進捗状況(橋口)
i)
今年度はポンティアナ、ビアク、来年度はマナドに設置する予定。
ii)
9月末に住友電工の工場で検収
iii)
12月にポンティアナの基礎工事の最終チェック
iv)
今後のスケジュール
a)
12月下旬: 在日インドネシア大使館から輸入免税のための許可状を取
得
b)
1月中旬: Jakarta着、通関手続き
c)
2月中旬: Pontianak、Biak着
d)
2月下旬: 設置作業(3日間ずつ)、連続観測開始
e)
来年度の早い時期にManadoの現地調査
2) BPPT-LAPAN-BMG連携と来年度(CDR・現地本部等)以降の計画(山中)
i)
今年度の業務計画の達成度: 予想しなかった費用増加のため来年度に
延期したCDRの輸送を除き、全ての計画を予定通り遂行した。
ii)
今年度の残り期間には2台のWPRを、来年度にはもう1台を新たに設置
し、CDRの輸送、設置も行ない、観測ネットワークを完成させる。
iii)
2008年、2009年の後半2年には、このネットワークを総動員して、
MAHASRI-AMY の観測に参加する。今までなかった多くの気象パラメ
タに関する高精度の観測が可能となる。これらを用いて精度の高い気候
解析、気候予測ができるようになるのではないかと期待している。
3.
総合討論
深尾: データを自動転送するということだが、それは簡単にできるのか?
-24-
山中: すでに今回のIOPのラジオゾンデデータはGTSに載っている。同じことを適
用すれば、レーダー、プロファイラデータも世界へリアルタイムに発信する
ことが十分に可能。
深尾: 大変素晴らしい。
森下: 4年目、5年目の予定は?
山中: 観測をやる。しかし、今年の集中観測と同規模の観測を、新たな観測点にお
いても行なうためには、今年の4倍、5倍の予算が必要。予算次第のところは
大きい。
安成: 今年はエルニーニョで特殊な年であった。これはこれで面白いが、もともと
の目的である典型的なMJOは捉えていない。来年も観測を?
山中: そこを議論している。プロファイラを設置する各地点での1週間程度の強化
観測ならば可能かと思う。しかしMISMO規模の観測は例えば今年度の6割、7
割の予算では難しい。まずは今年度取得した貴重なデータを解析することか
ら。1年おいて2008年に Asian Monsoon Year となるのは良いタイミングで
ある。
松本・安成: 2008年は非常に大事な年であることを理解していただいて、予算の手
当てをお願いしたい。
森下: 予算次第ということだが、こちらの立場とすると今までの結果と今後の計画
次第となる。他にお金が取れるならその方向になるかもしれない。逆に、こ
れだけないとこれまでの計画が無駄になる、ということであればそれも考慮
されるかもしれない。どこまで考慮できるかはわからない。
山中: 中間評価が来年5月か6月頃にあると聞いている。その時期に向けて、成果の
中間まとめをやることを考えている。昨年度はお金ももらっていない段階で
CSTPのB評価を受けたが、我々としてはそのような成果を見てから評価して
欲しい。CSTPの委員の前で、5分でも10分でもいいから話をさせて欲しい。
宮内: CSTPの評価対象は今年から変更され、新規のものは1億円以上、継続は10億
円以上、となっている。観測プランは去年は評価対象だったが、今年からは
対象ではない。仕組み上評価を受けるチャンスはない。今は日本の観測研究
にとっては逆風。財政が厳しい状況において、国内においても国際的にも貢
献できる予測とからめたものを早く出すように、と言われている。来年の予
算について財務の主査に説明する際も、B評価がネックになって、説明すらさ
せてもらえない状況である。小さな財布で大きな成果を挙げていただきたい。
来年度は厳しいが、再来年度はわからない。同額要求はするが、財務省の理
解次第。例えばエルニーニョの予測などに関する成果が出て報道できたりす
ると説明しやすい。
山中: これまではあまりマスコミに出さなかったが、今後は努力したいと思ってい
-25-
る。
安成: CSTPでは初年度に何を評価したのか? 中間評価ならわかるが、始まっても
ないのに何を見て評価するのか。
宮内: CSTPの評価はプランそのものの趣旨などに対するもの。
安成: それであれば本来は、通すか通さないか、の段階で評価するものでは?
宮内: そうだが、CSTPの評価を受けた財務の判断でこういう状況になっている。
大畑: 一旦B評価を受けると挽回できないのか。財務から見るとJEPPはずっとB評
価なのか。
安成: 中間評価でそれを変えるチャンスはないのか?
宮内: CSTPの評価そのものを変えることは無理。評価対象の条件が変われば可能性
はあるが、今のところ仕組み上無理である。
深尾: 2週間ほど前にインドで大気レーダーのワークショップがあり、参加した。イ
ンドの研究者が言っていたのは、南アジアの研究を充実させたい、できれば
大気レーダーだけではなく、様々なものを含んだ国際センターを作りたい、
ということだった。南アジアや東南アジアの研究は、これまで日本が主導権
を持ってインフラを充実させてきた。日本の研究者が築き上げてきた基盤を
政府はもう少し考えていただきたい。最近力をつけてきたインドや中国が、
我々がこれまで整備してきたものをパッと持っていってしまう可能性もない
ことはない。こういうことは学者ではなく、政府が考えるべき次元の話。も
し政府がアジアのことを真剣に考えるなら、そういうことにも配慮して予算
のことを考えてほしい。
松本: MAHASRIをやっていると、中国とインドの勢いを強く感じる。東南アジア
はこれまで日本しかやってなかったこともあり、日本のリーダーシップを発
揮しやすいところだ。しかし予算の関係で一旦失うと、再構築できない。強
い危機感を持っている。
安成: WCRPにおいても、MAHASRIはアジアモンスーンのプロジェクトとして正
式に認められている。それにも関わらず、MAHASRI には独自の予算がない。
山中、松本のJEPPで実質的にカバーしている状態である。これがさらにカッ
トされると、MAHASRIは何をやっているのか、ということになりかねない。
文科省の方にもMAHASRIの会議に来て現状を見ていただきたい。国際的に
も期待が大きいことがわかっていただけると思う。JEPPがくずれると
MAHASRIが国際的にも弱い形になってしまう。できるだけご協力をお願い
したい。
松本: 次回の合同運営委員会について。昨年は個々の運営委員会の後で、合同運営
委員会を行なうという形だったが。
森下: 次回は最初から全体で、という話になったはず。
-26-
山中: プログラムディレクターを置く、と聞いているが、プログラムディレクター
が招集していただければ良いのではないか。
宮内: 来年度からプログラムディレクターを置くことで準備が進んでいる。毎回で
はなくても、何回かに一回はテーマごとに代表者が集まる会合を持つ仕組み
が良いと考えている。
●第3回研究連絡会議
日時:2007年3月8(木) 10時30分-12時00分
場所:東京大学生産技術研究所
参加者(敬称略):
山中大学(JAMSTEC)、森修一(JAMSTEC)、伍培明(JAMSTEC)、立花義裕
(JAMSTEC)、川島正行(北大)
、筆保弘徳(JAMSTEC)、廣辻日出夫(JAMSTEC)、
濱田純一(JAMSTEC)
A) 研究運営委員会での発表内容の確認及び調整
1) 本年度の経過報告:
まず、以下の報告内容について山中PIより紹介
i) ウィンドプロファイラ2基の設置状況(橋口(山中代読))
:
・ 設置が完了したポンティアナでの作業状況、初期観測結果(2月25日)につ
いて紹介。現在、通信トラブルが発生しているので、原因調査中。通信に
は現地プロバイダ及び無線LANを使用。
・ ビアクでのプロファイラ設置日程について説明(3月1日機材到着、8日∼11
日設置作業、11日以降観測開始)
。通信には現在Tikuで使用している衛星
通信を今後転用。
ii) Cバンドドップラーレーダー設置計画及び現地観測本部状況(山中)
:
・ 輸出管理法の厳密な適用のため、通関処理に苦労している段階。
・ 現地観測本部をジャカルタ郊外の Serpong にある BPPT 研究施設
(PUSPITEK / GEOTECH)に開設予定(現在要求中で、早くて来年開始)。
その他の報告として、
iii) Xバンドドップラーレーダーの連続運用状況(森)
iv) HARIMAU-MISMO連携観測データ解析状況(城岡(森代読)、川島(森代読)
、
森)
v) GPS、領域モデル、ジャカルタ豪雨への応用(伍)
とすることを確認。
2)今後の研究計画:
・ 来年度予算は1億5千万。当初、ウィンドプロファイラをマナドに置く予定だ
ったが、予算の関係で再来年度送りとし、ジャカルタへのCバンドレーダー
設置を優先する。
-27-
・ 年次計画に沿って順調に計画を実施。予算の問題もあるが、2008年に集中観
測を予定。
B) 今後の予定について
・ 課題間の連携のため、JEPP全課題に関する全体とりまとめ研究者を置くこと。
・ 中間評価(2007年6月)及び合同成果発表会(2007年6月、2008年3月)の実施。
評価方法については、3月2日に開催された地球環境科学技術委員会で議論され、
6月にヒアリングを兼ねた成果発表会が実施される見込みであること(4月下旬に
日程・内容が決定)
。
C) 総合討論等で議論が必要なことについて
・ 今後のマグネトロン、クライストロンなど消耗品の維持:
Xバンドレーダーの連続運用で、マグネトロン3機/年、450万円程度必要。予
算によっては、連続運用を止めるという方法も考えられる。
Cバンドレーダーは、2年間は連続運用可能.科学的に意味を持たせなければ(観
測精度を考えなければ)
、より長期の観測が可能。
・ Tiku 設置の北大Xバンドレーダーの輸送:
台湾での観測に使用する可能性があるので、輸送時期(6月末か?)及び輸送ルー
トを早めに決定し、事前に必要な調整・事務手続きを取る必要がある。今後、森、
川島、藤吉で相談。
●合同研究運営委員会
日時:2007 年 3 月 8 日(木) 13:00−18:00
場所:東京大学生産技術研究所An301/302号室
出席者:JEPP課題21-01,22-01∼04の代表者、課題21-01,22-01∼03の研究運営委員会
委員・分担者等
オブザーバー:宮内・森下(文部科学省研究開発局海洋地球課)
[13:03-] 挨拶(松本)
[13:06-] 山中 JEPP
<山中>概要,インドネシア海大陸における観測網
- 観測範囲:インドネシア海大陸東西 4000km の 1000km 格子毎にウィンドプロファイラ
を設置。
<森>X バンド気象レーダ連続運用昨年 10 月末から開始
<伍>30Jan2007 の Jakarta での洪水。コールドサージがジャワ島の北側まで流入してい
る(QuikScat データより)。
- 夜間に集中豪雨(多い時で 70mm/h),このコールドサージは 1 週間ほど持続していた。
- コールドサージによる北風成分が対流システムに吹き込む。
-28-
<総合討論>
- (木村)上空が乾燥しているのはコールドサージによるのか?また,スマトラの日変化メカ
ニズムと同様なことがジャカルタで起こっていると考えていいのか?
- (伍)対流の立ち方はスマトラと似ているが,他はデータがまだ得られていないので,今後
検討する必要がある。
- (山中)予算削減状況もあり,ウィンドプロファイラ設置を後回しし,社会的なインパクト
も考慮してジャカルタへの C バンド気象レーダの設置を優先することにした。
- (松本)どのくらい遅れる?
- (山中)再来年度の頭に設置見込で,MAHASRI-IOP には間に合う予定。
- (山中)本課題は来年度に中間評価を受ける必要がある。また,合同成果発表会を 13 課題合
わせて来年度に行ってはどうか,という本庁からの提案あり。
- (小池)この JEPP は社会にどんな情報を提供できるか,が大切。中間評価の際には、この
点を強調してほしい。観測から情報提供へのリンクを明確にするロードマップ作りが重要。
- (山中)現在,X バンド気象レーダデータをインターネット上にリアルタイムで公開してい
る。これはインドネシアで初めて。また,科学が実生活にどのように役立つか,知っても
らうことは重要。ジャカルタの豪雨に関する研究は,現地の人々にも評価されている。こ
れらと日本との関係に対する日本国民への説明は今後努力する。また,公開する気象情報
の使い方として,ハザードマップを作ることなどを検討する。
- (小池)これは,「政策的課題」。どんな社会的利益が生み出されるか,ということが大事。
そういう意味で現地貢献になっていれば十分である。ハザードマップはどのように実現す
るのか?
- (山中)日本であった災害を経験的に現地に伝え,また雨量の重要性を現地に伝えつつ,イ
ンドネシアの技術評価応用庁(BPPT),気象地球物理庁(BMG)などの省庁間コンソーシ
アムと我々とが協調してやっていく。
[14:03-] 石川 JEPP
<石川>概要,データアーカイブ,衛星データ(FY2C)の取得
- FY2C はシンガポール上空
<藤井(東京大学)>水蒸気観測網の展開(JICA 技術協力プロジェクト)
- 「日中気象災害協力センタープロジェクト」
- (松本)データ転送のシステムは?
- (藤井)現地業務でも使用している,インターネット用専用回線。
<玉川>衛星データ収集とアーカイブ
- リファレンスサイト 35 箇所では最高解像度でアーカイブ。
- JAXA, UT ではすでに衛星データのサブセットが完成した。
- これらのデータを利用してチベット高原上の水・エネルギーフローの解析中。
- (石川)登録システムの運用は?
- (玉川)書類上の取り決めができたら運用可能。
<高薮>地域気候モデルへの陸面プロセスモデルの組み込み
-29-
- 東大では LDAS システムに気象研の陸面プロセスモデル(MJ-SiB)の組み込みを終えてい
る。
- MJ-SiB による積雪の再現性
<小池>四次元データ同化
- チベット高原の陸面加熱とインド洋によりその間の水蒸気供給を活発にさせる。
- (木村)大気のデータ同化と土壌のデータ同化は,直接的には結びつかないのではないか(時
空間スケールの隔たり)
- (小池)このシステムでは,陸面のパラメタを同化により修正している。また,土壌水分量
の初期値も求められる。これで長期の予報を行い,ダウンスケールして短期の予報をし,
そこで大気データも同化する。
<総合討論>
- (山中)この課題で,予算削減の悪影響は?
- (石川)観測点の「消極的維持」が多くなった。空白域を埋めるという目的では,大きなダ
メージ。
[15:01-15:15] 休憩
[15:20-] 沖 JEPP
<里村>
- 1 シーズンで,河川敷中で川の流路が大きく変化していたりする。水位計のチェックはま
めにする必要あり。
- リアルタイム水文気象観測データ転送およびユーザインターフェース(東大空間情報・生
駒)を作成
- 北タイメーワン流域の流出予測精度向上に対する地球観測データの有効性の検討(京大防
災研・田中)
- 100m メッシュの Degital Elevation Map から流域界の切り出し
- 流域平均雨量が分かれば,流出量は精度良く計算できそう。
- でも,沖 JEPP での Mae Wang 雨量計展開網でも,流域平均雨量を十分に表現できては
いない。
<総合討論>
- (小池)雨の情報だけではなく,それを流量に変換するという点はすばらしい。せっかくの
合同運営委員会なので,各研究課題の成果をお互いに有効利用できないだろうか?
- (山中)タイはインドネシアに比べて,インフラは進んでいる。タイは大陸国なので,大河
のほとりに町が発展する。インドネシアは川も小さい。タイや日本で培われた知識をその
ままインドネシアにあてはめていいのかどうか疑問?
- (小池)環太平洋系急流河川という意味では,日本で発達した水文学の知識は使えるはず。
川が沖積平野に出たところで町が発展している。
- (山中)インドネシアでは日周期が一番卓越する。季節はほとんどない。インドネシアは,
まだまだ観測そのものが未開発。そのため他の地域と同等の成果を求められるのは正直苦
-30-
しい。
- (里村)研究課題間の交流という意味では,インドネシアでもレーダアメダスのようなもの
を連携して開発できるのではないか?
- (木村)有効性のとらえ方だと思う。リスクアセスメントをするのか?,どういった情報を提
供していくのか?,その国の人にとって本当に有効なのか?,何が現地に求められているか?
といったそういった議論が大事なのだと思う。
- (里村)実際にそういった研究を始めている。
- (立花)小池先生の考える「社会」と山中先生の「社会」は異なるのではないか?
せっか
くの合同運営委員会なのでこういった議論をすべきではないだろうか?
[16:06-] 松本 JEPP
<松本>概要,東南アジアにおける降雨観測システムの構築
<横井>オムコイレーダデータを用いた降水量推定の試み
- (小池)レーダ降水量推定に,「Dynamic window 法」というのがある。結構有効な手段。
<総合討論>
- (高薮)大気モデルは使うのか?
- (松本)使わない予定。
- (石川)雨量計同士の correlation の距離依存性は調べているか?
- (松本)データが出てきたところなので,これから行う予定。
- (?)沖 JEPP など雨量計がたくさんタイにあるようだが、精度検定も含めデータ交流とか
できないのか?
- (松本)是非行いたいと思う。
[16:49-] 津田 JEPP
<津田>概要,GPS 掩蔽による水蒸気量測定
- GPS 掩蔽データ解析アルゴリズムの開発
- 数値モデルへの同化
→ゾンデなどの観測で検証
→数値モデルへの同化により精度がかなり上昇
- GPS 掩蔽データの化学利用
<総合討論>
- (山中)時間分解能は?
- (津田)200km 四方で 1 日に 1 回くらい。2-3 週間で全ての地方時をカバーするので,日変
化の統計的な研究はできる。
- (木村)TRMM のときと同じで,5 年分もデータが蓄積すればいろいろわかる。グリッド値
だけではなく生の鉛直プロファイルデータもアーカイブしてほしい。
- (津田)データ量が多いため容易ではないが,いずれアーカイブをするつもりである。
- (藤吉)衛星から同位体の鉛直分布を測れるようになった。このデータと組み合わせると面
白い。
- (津田)鉛直分解能が高いのがこのデータのメリット。
- (藤吉)高緯度でもデータセットがあるのか?
-31-
- (津田)もちろんある。
[17:20-17:30] 休憩
[17:30-] 総合討論
(宮内)予算が削減されてしまったが,できる限り成果を出していただけることを希望。
(宮内)平成 19 年度には 6 月と年度末に成果報告会を設ける。またプログラム統括を置き,
次回の成果報告会にも出てもらう。
(宮内)合同運営委員会は有意義。来年度も運営委員会のうち 1 回は合同での開催をしてほし
い。
(松本)成果発表会とは別に運営委員会を年 3 回設けるべきなのか?
(宮内)そうである。
(山中)成果報告会を 6 月上旬に行うなら,もうアナウンスを出さなければならない。
(宮内)検討する。
(小池)どうしたら予算 3 割減という事態を避けれたのか?モデルと観測の統合,同化,社会
の意思決定に必要な情報の提供,などの情報が表に出ないまま JEPP の募集をしてしまっ
たのは反省点である。しかし,この GEOSS は他の課題と異なり「政策的課題」なので,
これらの求める成果を前面に出してほしい。6 月の成果発表会では,ぜひこの側面からの成
果がほしい。
(小池)3 年の観測で何ができるかは疑問が大きい。そういう意味で合同成果報告会があるの
は非常に大きい。次のステップを考えたときに,こういった合同会議で GEOSS の存在意
義を討論し,また成果を作り,研究者から政策的課題に提案できるようになると素晴らし
い。
(松本)平成 19 年度は早めに合同成果報告会を開催した方がよさそう。6 月上旬あたりが良
いのでは?
(藤谷)このような政策的課題に対して,今後は大学の役割が非常に重要になると感じている。
(木村)途上国では,レーダにしてもデータを十分蓄積されておらず、研究への活用がない。
一刻も早くデータを蓄積し,誰でもアクセスできるようにし災害防止に役立てられるよう
にできれば,それが社会貢献のひとつになる。
(松本)MAHASRI も WCRP の国際的な枠組みの中でデータを蓄積・公開していく。これが
プロトタイプになりうる。
(小池)今回の 5 課題はすべてキャパシティビルディングを行っている。これも社会貢献であ
り,この成果を前面に押し出して良い。
(寺川)現地の方々が,このプロジェクトがどのように自分たちのために役立つのか,知らな
いのではないか。これからの観測協力体制の構築にも役立つ。
(寺川)洪水は恵みの側面でもある。どこでどのような予警報をすることが現地で求められて
いるのか,社会的な意義を考えながら研究を進めていく必要がある。
-32-
II.研究成果の概要
1.サブ課題Ⅰ「海大陸レーダー拠点観測による対流雲の監視・生成機構解明」
●サブサブ課題Ⅰ−1:
プロファイラ観測・実時間データ発信
(1) 赤道大気レーダー観測と技術開発
ウィンドプロファイラネットワーク構築のための基礎データ収集のため,京都大学赤道
大気レーダー(EAR)及び併設の境界層レーダー(BLR)による観測を実施した.図 II.1 にこれ
までの EAR の観測期間を示す.矢印はラジオゾンデとの同時観測期間を,黒く塗りつぶし
た部分は電離圏 FAI モードと標準モードで切替観測した期間を示している.観測データを
衛星回線を通じて準リアルタイムに日本に自動転送するシステムを構築し,データを
http://www.rish.kyoto-u.ac.jp/ear/data/で公開している.赤道大気レーダーによる主な観測
結果を以下に示す.
図 II.1. EAR の観測期間.矢印の範囲はラジオゾンデ観測期間を,黒く塗りつぶした部
分は FAI 観測が行われた期間を示す.
(a) CPEA-I 特別観測期間の雲・降水活動に関連した UTLS 領域の特徴
- 33 -
2004 年 4 月 10 日∼5 月 9 日に実施された CPEA-I 特別観測データを用いて,インドネ
シア・スマトラ島赤道域での鉛直流と雲・降水活動との対応や,そのような対流活動と上
部対流圏・下部成層圏(UTLS)の大気波動との関係を調べた.
CPEA-I 期間中,季節内振動(ISV)に伴う総観規模雲システムがインドネシア海洋大陸を
通過した.雲システム通過前の 4 月 10 日∼22 日を ISV の対流抑制期,雲システム通過の
4 月 23 日∼5 月 6 日を ISV の対流活発期と区分けして解析を行った.図 II.2(a)は,コトタ
o
o
o
o
o
バン(100.32 E, 0.20 S)・ジャンビ(103.65 E, 1.6 S)・クアラルンプール(101.70 E,
2.73 N)の高層観測データから求めたスマトラ赤道域(7.2 × 10 km )の鉛直流( ω )の時
4
o
2
間・高度変化である.また,100-103 E × 1.5 S-1.5 N 領域の雲頂温度(TBB)のヒストグラ
o
o
o
ムの時系列を図 II.2(b)に示す.対流抑制期では,4 月 15・18 日のみ雲システムの日周期変
化と比較的大きな上昇流域がみられる.一方,対流活発期では,ISV 内のスーパー雲クラ
スタ(SCC)に対応した 2-3 日持続する雲システムやそれに対応した顕著な上昇流域が対流圏
全域で観測された.
SCC1
SCC2
SCC3
(a)
%
(b)
図 II.2. (a)コトタバン・ジャンビ・クアラルンプール 3 点の高層観測ネットワークデータか
ら計算された鉛直流( ω )の時間-高度変化.(b)スマトラ赤道域の雲頂温度のヒストグ
ラムの時間変化.
図 II.3 は,コトタバンの高層観測で得られた 6 時間毎の温度偏差の時間・高度変化を示
o
o
す.ただし,データに欠測のある時間は,パダン(100.35 E, 0.88 S)の高層データを代わり
- 34 -
に用いた.この図から,UTLS 領域ではケルビン波の位相の降下が 5-7 日周期でみられる.
対流活動との比較から,対流抑制期ではケルビン波の位相構造がはっきりしているが,対
流活発期では鉛直波長の短い温度変動成分が卓越するため,その位相構造は抑制期に比べ
て不明瞭となる.図 II.4 では,ハイパスフィルタを用いて 1 日以下・鉛直波長 3km 以下の
温度成分を検出した.その結果,図 II.3 でみられたケルビン波付近と圏界面(□印)から高度
1km の間で大きな温度振幅域が分布していた.後者の温度振幅は,対流による mechanical
oscillator effect により励起された重力波を表していると考えられる.このような対流と
Altitude (km)
UTLS 領域の重力波との関係は,赤道域周辺の他の高層観測地点でも同様にみられた.
図 II.3. コトタバンで観測された温度偏差の時間・高度変化(ただし,データが欠損の場合
は,代わりにパダンの高層データを用いた).□印は,対流圏界面高度を示す.
図 II.4. コトタバンの 1 日以下,鉛直波長 3km 以下の温度成分の時間・高度変化.
2
図 II.5 は,CPEA-I 期間の鉛直流変動(W )の時間・高度変化である.対流抑制期(上図)
では,積雲対流の日周期変化に対応した鉛直方向に伸びた擾乱(大きな鉛直流変動)がみられ
る.対流活発期(下図)では,積雲対流に対応した背の高い擾乱の他に,雲活動に関連した擾
乱が高度 12-16km に分布している.このような圏界面下側で卓越した大きな鉛直流変動は
- 35 -
UTLS 領域の重力波励起に強く関わっているが示唆される.
事例解析として,対流活発期に高度 18kmまで伸びた擾乱の微細構造を調べた.図 II.6
は,5 月 4∼5 日の鉛直流の時間・高度変化である.図中の□印は,TBB・高層観測データ
から求めた雲頂高度を 1 時間毎に示す.4 日 12∼18 時には,コトタバン周辺で積雲対流が
次々と現れた.これらの対流セルは,レーダー上空では観測されなかったが,周辺の対流
発生に伴い下部・中部対流圏では鉛直流が数十分周期で大きく変動していた.また 18 時以
降には,雲クラスタの発生に伴い雲頂高度が 16km 付近までに達し,その高度前後では大
きな鉛直流変動が観測された.高層観測の温度データに対して鉛直波数スペクトルを求め
たところ,解析期間を通して UTLS 領域では 2-3km の鉛直波長を持つ波が卓越し,雲頂付
近に大きな鉛直流変動がみられた時刻には鉛直波長 1km 以下にもピークを持つ波成分が現
れた.
(a)
(b)
Local Time
2
図 II.5. EAR で観測された鉛直流変動(W )の時間・高度変化.
- 36 -
図 II.6. 2004 年 5 月 4∼5 日の鉛直流の時間・高度変化(□印は,雲頂高度)と UTLS 領域
の 6 時間毎の温度プロファイルの鉛直波数スペクトル.
以上,CPEA-I 特別観測データを用いて,スマトラ赤道域での ISV に対応した対流活動
とそれに関連した UTLS 領域の特徴を調べた結果,ISV の対流活発期の対流活動によって
鉛直波長の短い重力波が圏界面上側で検出された.この期間の対流活動と特徴としては,
対流圏全域で大きなメソスケール上昇流が支配的であり,かつ圏界面下側でほぼ連続的な
大きな鉛直流変動が起こっていた.
(b) 赤道大気レーダーとライダーによる熱帯対流圏中層の非降水雲の観測
積雲対流活動が活発なインド洋から西太平洋にかけては,雲が大気の放射収支に重要な
影響を与えるため,その頻度分布や光学的特性の把握が地球環境モニタに非常に重要であ
る.西太平洋で実施された TOGA COARE におけるラジオゾンデや気象レーダーの観測に
より,熱帯域の対流の到達高度は,対流圏界面近傍(高度 15∼16km)・trade inversion に対
応する高度 2km 前後・0℃層近傍の高度 5km 付近にもピークを持つことや,対流の到達高
度に対応した温度構造が示されている.また,最近の''みらい''に搭載されたライダー・ミリ
波帯レーダーなどの観測により対流圏中層に降水を伴わない雲(非降水雲)が高い頻度で存
在することが示されている.このような非降水雲は赤道域の広い範囲をカバーするため放
射収支に大きく影響すると考えられるが,対流圏中層の非降水雲の生成・維持メカニズム
は観測が十分でないため理解が進んでいない.非降水雲内の諸過程の理解には,高い時間・
- 37 -
空間分可能での力学場の観測が重要である.特に,物質の鉛直方向の輸送を決定する鉛直
流の測定手段は限られており,鉛直流観測の重要性は高い.本節では,赤道大気レーダー
とミーライダーによる非降水雲内の鉛直流変動に関する初期観測結果について述べる.
図 II.7. EAR で観測された 2004 年 5 月 8 日 1600LT から 9 日 0600LT の期間におけるスペ
クトル幅(半値全幅)の時間高度断面図.白線はミーライダーで観測された後方散乱比 5 の領
域を示している.図中の黒実線はゾンデの観測高度を示す.
図 II.7 に 2004 年 5 月 8 日 1600LT から 9 日 0400LT の期間におけるスペクトル幅の時
間高度断面図を示す.雲と考えられる高度 7-8km の後方散乱比 5 以上の領域で 0.6m/s 以
上の鉛直流擾乱(スペクトル幅)の増大が見られる.後方散乱比は最大で 400 以上に及んでい
た.これらの雲のほぼ全層は,9GHz 帯の気象レーダーでは観測されず,雲が粒径の小さい
非降水雲である.19LT から 22LT には,後方散乱比 5 である領域より上方(8km 付近)にも
スペクトル幅の増大が見られるが,レーザー信号の減衰のため雲の全層を観測していない
可能性があり,注意が必要である.9 日 00LT 以降に観測された非降水雲に注目する.図 II.8
に,2004 年 5 月 8 日 2200LT から 9 日 0400LT の期間における高度 7.9km での鉛直流と
スペクトル幅の時系列を示す.非降水雲が存在した 00LT から 02LT の期間に,-1.2∼0.7m/s
の大きい鉛直流変動と±0.5∼1.0m/s の大きいスペクトル幅が顕著である.このことは,凝
結加熱が顕著でない非降水雲内でも大きな鉛直流変動が発生し得る事実を示している.
- 38 -
図 II.8. EAR で観測された 2004 年 5 月 8 日 2200LT から 9 日 0400LT の期間における高度
7.9km における鉛直流の時系列.図中の△は鉛直流を,エラーバーはスペクトル幅をそれ
ぞれ示す.
雲内で大きな鉛直流変動が観測される状況下では受信エコー強度の減少が観測された.
図 II.9(b)に 9 日 0050LT から 0110LT の期間で平均した EAR のエコー強度の高度プロファ
イルを示す.エコー強度は距離の 2 乗の補正を実施している.高度 7.5∼7.9km 付近に 90dB
以下に及ぶ顕著なエコー強度の減少が見られる.エコー強度の減少の要因を調べるため,
ラジオゾンデで観測された温度と水蒸気の観測データを用いて,エコー強度を決定する要
因である屈折率の鉛直勾配(Mn2)を計算した.図 II.9(c)に 5 月 9 日 0041LT に放球されたラ
ジオゾンデで観測された Mn2 を示す.ラジオゾンデは高度 8km を 0100LT 付近に通過して
いる(図 II.7).やや高度にずれが見られるものの,高度 7.3∼7.8km 付近での,Mn2 の減少
が顕著である.高度 7.5∼8.0km では,比湿(q)はほぼ一様であり dq/dz は小さい(図 II.9(e)).
この事実は,EAR のスペクトル幅に観測されるような大きい鉛直流擾乱による大気の混合
により高度 7.5∼8.0km 付近で,q の一様性が高くなることを示唆している.また,大気擾
乱(大気乱流)が発生しているにもかかわらず,屈折率擾乱の原因となる q の非一様性が発生
しにくいことを示唆している.また,ブラントバイサラ振動数(N2)も,高度 7.5∼8.0km で
小さい(図 II.9(d)).このことは,大きいレーダーエコーの源となる分反射の発生条件である
成層状態が非降水雲内では卓越しないことを示唆している.
- 39 -
図 II.9. 2004 年 5 月 9 日 0050LT から 5 月 9 日 0110LT の期間で平均した EAR の(a)鉛直
流(b)エコー強度の高度プロファイル.2004 年 5 月 9 日 0041LT に放球されたラジオゾンデ
で観測された(c)屈折率の鉛直勾配の 2 乗(Mn2) ,(d)ブラントバイサラ振動数の二乗(N2),(e)
水蒸気混合比(q)の高度プロファイル.
以上,インドネシア・スマトラ島の赤道大気観測所に設置された赤道大気レーダーとミ
ーライダーの観測データを用いて,対流圏中層の非降水雲内に大きい鉛直流擾乱が存在す
ること,その擾乱は非降水雲内の小さい q の変化によりレーダーエコーの増大には寄与し
ない可能性を示した.雲内で大きな鉛直流擾乱を生む要因としては,小規模の対流セルの
発生,放射効果(観測時期は夜間であり,強い放射冷却が期待される)などが考えられる.
(2) ウィンドプロファイラの試験観測と現地設置
ウィンドプロファイラの主要諸元を表 II.1 に示す.昨年度に信楽 MU 観測所に導入した
ウィンドプロファイラ試作機による試験観測を実施し,高時間(1 分)・高度(100m)分解能で,
下部対流圏の風速三成分の高度プロファイルを連続観測できることを確認した.図 II.10 に
2006 年における風速 3 成分の観測結果を示す.
- 40 -
表 II.1. ウィンドプロファイラーの主要諸元
中心周波数
1357.5 MHz
アンテナ
アクティブ・フェーズド・アレイ
開口面積
3.5 m2
ビーム幅
6度
利得
29 dBi
ビーム方向
5 方向固定 (天頂角: 14 度)
送信機
ピーク電力
2800 W
平均電力(最大)
980 W (デューティ比 35%)
占有帯幅(最大)
10MHz
パルス幅
0.67, 1, 1.33, 2, 4 μs
パルス繰返し周期
50, 80, 100, 120, 150, 200 μs
パルス圧縮
最大 16 ビット
2 月 19∼22 日にポンティアナ,3 月 8∼11 日にビアクにおいてウィンドプロファイラの
設置作業を実施し,連続観測を開始した (設置の様子については付録参照) .ポンティアナ
にはインターネット回線を整備し,観測データを準リアルタイムに日本に転送している.
図 II.11 にポンティアナにおける,設置当初から 4 月 16 日までの風速 3 成分の観測結果を
示す.3 月 6∼13 日に現地オペレータの不慣れによる欠測があるが,それ以外は停電時を除
いて連続にデータを取得できている.
(3) 実時間データ送信のための現地調査
インドネシアではブロードバンドネットワークの普及が遅れているため,データのリア
ルタイム発信のためには衛星回線を利用する必要がある.ポンティアナにおいては衛星設
備を有する街のプロバイダーとの間を無線 LAN で結ぶことで,比較的安価にインターネッ
ト接続を実現できた.ビアクにおいては,プロファイラサイトに衛星回線システムを導入
する以外に方法はなく,2007 年度に商用の衛星回線システムを導入する予定である.
- 41 -
図 II.10. 2006 年 3 月 30 日∼12 月 31 日に信楽 MU 観測所で観測された鉛直流(上)・東西
風(中央)と南北風(下)の時間高度変化.
- 42 -
図 II.11. 2007 年 2 月 22 日∼4 月 16 日にポンティアナで観測された鉛直流(上)・東西風(中
央)と南北風(下)の時間高度変化.
- 43 -
● サブサブ課題Ⅰ−2: 陸上対流性降水雲レーダー観測
スマトラ島西岸の Tiku(00o24’11”S, 99o54’54”E)において北海道大学 X 帯ドップラーレ
ーダー(図 II.12)を用い,Padang に設置された JAMSTEC X 帯ドップラーレーダーとの同
期観測を平成 18 年 10∼11 月の1ヶ月間にわたって実施した.観測期間の前半は,レーダ
ー機器等の故障や発電機のトラブルなどが頻発し,観測データに若干の欠測は生じた(図
II.13)が,その他の期間はほぼ順調に観測を行うことができ, 降水雲の詳細な水平・鉛
直構造と時間変化を示す観測データを得た.
図 II.12.Tiku サイトと北大低温研ドップラーレーダー
図 II.13. データの欠測期間.青線
はレーダー機器のトラブル,赤線は商用電
源の停電や発電機の故障によるもの.
- 44 -
観測期間中は MJO の対流活発域はスマトラ島には到達せず,明瞭なスーパークラウドク
ラスター(SCC) は観測されなかった.そのため,観測点では全期間を通し顕著な日周期変
化が観測された.ほぼ全ての日に,観測点の東にあるマニンジャウ湖の周辺で正午頃に対
流が発生し,夕刻にかけて組織化される様子が観測された.組織化された対流システムは
その後西に移動し,多くの場合は沿岸部で層状化して一旦衰弱し,その後再発達した.
図 II.14 は 11 月 23 日に観測された海上で再発達した降水システムについて,仰角 1.5 度
の反射強度を示したものである.山岳域で発生した対流システムの衰弱に伴い作られた弱
い層状性降水域(緑色)の中に,再発達した活発な対流域(黄∼赤)が埋め込まれている
のが見て取れる.
図II.14. 海上で再発達した降水シス
テムの例 (2006年11月23日19時のレー
ダー反射強度)。
図 II.15. AWS で観測された気温
と風速の変化(2006 年 11 月
19 日)。
こうして観測された日周期性の対流システムのいくつかは下層に強い突風(ガスト)を
伴い,2006 年 11 月 19 日には観測サイトの周囲の複数の建物がその風により倒壊した.図
II.15 は AWS で観測された気温と風速の時間変化で,22 時過ぎ(矢印)に5℃にもおよぶ
急激な気温の低下と風速の増加が見られる.これまで,大気が比較的湿潤な熱帯域では降
水の蒸発冷却が弱く,大きな温度降下を伴うガストは殆ど起こらないと考えられていたが,
この前日にも同様のガストが観測されている.
今後は,取得された X 帯レーダーデータとその他各種観測データを用いて日周期性の対
流システムの構造の変化について調べるとともに,このような強いガストが生じた原因を
明らかにすべく解析を行ってゆく.
-45-
●サブサブ課題Ⅰ−3:
海上対流性降水雲レーダー観測
2006 年 10 月から 12 月,海洋地球研究船「みらい」とモルディブ共和国の陸上観測
点を中心として実施した,
インド洋における大気と海洋の集中観測 MISMO (Mirai Indian
Ocean cruise for the Study of the MJO-convection Onset)に参加し,レーダーを用
いることにより,雲群が発生し「季節内変動」として集団化する過程についての観測研
究を行った.
この観測では,熱帯インド洋の赤道上,東経 80 度の「みらい」と,東経 73 度のモル
ディブ共和国ガン島でドップラーレーダーを運用して降水システムの動態を観測する
とともに,同時に高層ラジオゾンデ観測を行い,季節内変動(MJO)活発域が形成され
る際の大気場の構造を捉えた.
図 II.16 は観測期間中の熱帯インド洋の雲対流活動の衛星写真である.11 月 16 日頃
にインド洋中央部に大規模雲群が発現し,11 月下旬から 12 月上旬にかけてゆっくりと
東進してインドネシアに到達する様子を,モルディブ及び「みらい」のドップラーレー
ダーで捉えることができた.
図 II.16
MISMO 集中観測期間の雲群の時間変化.青と赤の円はモルディブと「みらい」
のレーダー観測点,橙の楕円は大規模雲群を示す.
-46-
今回の集中観測で得られた MJO の構造の一例を次に示す.図 II.17 はモルディブ及び「み
らい」のレーダー・高層ゾンデ観測,雲対流活動の時系列である.高層ゾンデ観測による
東西風の変動に,モルディブと「みらい」では時間差がみられている.特に,11 月 16 日前
後には 2 点間での顕著な東西風収束が認められたが,これは衛星雲画像の時間経度断面上
で東方に伝播する擾乱の通過とよく一致していた.この後,観測領域には活発な雲活動が
みられることから,この東方伝播した擾乱が MJO 対流活発期本体の先頭部分であったと考
えられる.
図 II.17
左からモルディブレーダー(橙線)と「みらい」レーダー(青線)のエコー面積
の時間変化,Meteosat による雲画像の時間経度断面,及びモルディブと「みらい」間の東
西風風速差の時間高度断面.
-47-
3.(サブ課題Ⅱ)「海大陸観測ネットワーク運用による季節内変動の解明・予測」
●サブサブ課題Ⅱ−1:
雲クラスター形成・変質過程
インドネシア域における自記雨量計ならびに BMG の地上雨量データの収集・整理を
進め,スマトラ島周辺における ITCZ の南北変移に伴う降水日変化の季節性,及び積嶺
山脈を挟んだ東西での地域性について明らかにした.
インドネシア気象地球物理庁による定常気象観測資料の収集・データベース化,なら
びにスマトラ島を中心とした地上気象(雨量)連続観測に昨年度に引続き実施し,TRMM
PR による降水観測結果との比較の上で,スマトラ島周辺の降水日変化の地域性及びそ
の季節変化について明らかにした. 平均日変化として,衛星観測より示されていた大
規模降水域の海陸日変化移動に対応する降水極大時刻の地理的な特徴が得られた. ま
た,インド洋沿岸島嶼部や,スマトラ島東部平野域においては降水極大が日中午後と深
夜から早朝に掛けての2度見られることが分かった.
スマトラ島周辺では,大規模な降水域の南北季節変移が明瞭で,東南アジアモンスー
ンがオンセットする5月頃に,南半球にある降水域が急激に北進すること,その後,翌
年の4月に掛けて降水域が連続的に南進する特徴がみられるが(図II.18),地上雨量観測
点の多くが,大規模降水域がスマトラ上にある時期に多雨となり,特に東部平野域にお
いて,深夜から早朝に掛けての降水日変化極大がより顕著となることが分かった.
図II.18
TRMM3G68 PR データに基づくスマトラ島周辺の降水域の南北季節変化
(1998年5月∼2004年5月, 東経94度∼108度の平均). 縦の点線は各年の5月,横の点線
はスマトラ島南北の範囲を示す.
-48-
第2年度としてスマトラ島パダン近郊(MIA)にXバンドドップラーレーダーを設置す
ると共に,北大低温研レーダー(ティク)との同時観測(デュアル観測)を含む1ヶ月
間のHARIMAU2006集中観測(XDR2台,高層ゾンデ観測2地点,2006年10-11月)を実施し,
季節内変動に伴う大規模対流活動抑制期における降水システムの日変化構造およびそ
の動態を詳細に知ることができた(図II.19).また,HARIMAU2006は海大陸プロジェク
トおよび気候変動プログラムによるMISMO(Mirai Indian ocean Study for MJO Onset)
とも同期することにより,当初の年度研究計画通り中部インド洋からスマトラ島に掛け
て赤道東西3000kmに渡る貴重な大気・海洋観測データセットを得ることができた.また,
インドネシアにおける現業気象観測データの収集や,連続観測を実施してきた地上気象
観測データ等の整理を継続して実施し,データ統合・解析システムへのデータ投入も予
定するなど, 段階的にデータ公開を実施してきた.
図II.19
スマトラ島におけるデュアルドップラーレーダー観測結果の一例(2006年11月
19日).MIAレーダーにより捉えられた急速西進する線状降水システムを示し,ティクレー
ダー観測点(+印)付近では約20m/sの突風が吹き,複数の民家が倒壊する被害が発生した.
●サブサブ課題Ⅱ−2:
陸面・大気相互作用過程
本研究での重点課題の一つである,海大陸域における対流雲活動の顕著な日周変化に
ついて,過去の静止気象衛星(GMS)の雲画像データ解析等では解明できない,雲生成の
エネルギー源となる水蒸気の変動を把握するため,既存の GPS,AWS 連続観測を継続す
ると共に,平成 18 年度には,新たにカリマンタン島中央部に GPS 観測点を展開し,水
蒸気量変動のモニタリングを開始した.
また,インドネシア,タイなどで観測されたデータを解析し,その結果を国際会議お
よび国内学会で研究発表を行った.とくに,地球環境フロンティア研究センターとの研
究協力により,領域気象モデルを用いた雲解像度気候実験を行い,スマトラ島付近の降
水の日変化をよく再現し,西方海上に多量の降水を引き起こす主な要因はスマトラ島の
山岳域に午後から夕方に起こる雲対流にあることがわかった.
さらに,カリマンタン島における局地循環及び雲対流の日変化について,観測に基づ
-49-
いた研究を行った.カリマンタン島西岸に雨期に顕著な海陸風が観測された.降水は主
に午後から夕方にかけて,海風の進入に伴って発生する.数値実験を行った結果,図
II.20 に示すように,カリマンタン島近海に起きる早朝の雲対流をよく再見ができ,午
後から夜にかけて陸地上の降水による下層大気冷却によってもたらされる深夜からの
強い海岸から沖に向かう風が,近海早朝の雲対流を引き起こす要因であることが分かっ
た.また,午前 7-9 時に沿岸で強い陸風が観測され,その陸風は深夜に内陸の降水の下
層大気冷却に起因することが分かった.これらの成果は国際誌に(Wu et al., JAS) 投
稿中である.
図 II.20 熱帯降雨観測衛星(TRMM)で観測された降雨の分布(1998-2003 年の平均)(左)および
数値実験で再現した 2004 年4月(雨季)降雨と風の分布(右).
●サブサブ課題Ⅱ−3:
大気熱収支・水蒸気輸送過程
本サブサブ課題では,種々の鉛直プロファイル観測手段を用いて,海大陸を含む東南
アジア域における力学量と(水を含む)物質量,放射量の同時高層観測を実施し,モンス
ーンに伴う水循環の実態把握と変動メカニズムの解明を目指す.
本年度は,冬季インドシナ半島における逆転層と雲,対流活動の相互作用系の生成過程
を明らかにするため,ベトナム・ハノイでのこれまでの集中観測データなどを用いて熱収
支解析を行なった.その結果,逆転層生成消滅の仕組みと,それがより広域の場と密接に
関係していることが明らかとなった.逆転層の強度は季節内の時間スケール(2週間程度)で
顕著に変動する.熱収支解析によると,逆転層の生成は逆転層下層への北からの寒気移流
により起こる.この北からの移流はコールドサージとして知られているシベリア高気圧か
らの寒気吹き出しである.より南方の場を見ると,逆転層の生成は赤道インドネシア域の
対流強化と同期している.このような逆転層生成と結びついた広域循環の維持機構は図
-50-
II.21に模式的に示すように,シベリアからのコールドサージ(下層冷却)に伴う上層の放射
冷却が,赤道での上昇流を補償するインドシナでの下降流に伴う断熱加熱とバランスする,
という形で理解できる.
また,2008∼2009年の Asian Monsoon Year に向けた観測拠点整備および測器開発を行
なった.タイ・ピマイ大気科学観測所におけるウィンドプロファイラ−の主要コンポーネ
ントをアメリカ・バイサラ社に送付し,故障箇所の診断を依頼した.また,ベトナム・ハ
ノイにおける高層観測システムを更新し,これまで問題となっていた受信ノイズの影響を
減少させ,より安定してデータが取得できる体制を整えた.
図II.21
インドシナ半島における逆転層とその生成に関係する循環,およびそれらの維
持機構を示す模式図.
●サブサブ課題Ⅱ−4:
季節内・気候変動励振過程
本サブサブ課題では,広域に分布する水蒸気の起源を同位体分析を用いて探るととも
に,本研究の最終段階において中核部分となる,海大陸季節内変動による全球気候変動
の監視・予測システムを確立する.18 年度には,前年度に引続き,海大陸周辺域の限
定的観測点における過去の降水同位体観測データから水蒸気起源の経年変動の解析を
試みるとともに,本研究の現地観測点・活動拠点について具体的な配置計画を立案した.
(1) 水の同位体分析
タイの降水同位体比の観測と同位体循環モデルを組み合わせて,インドシナ半島にお
ける降水起源の変化からモンスーンの新定義を行い,1979 年から 2004 年までのモンス
ーンの開始,終了の年々変動を明らかにした.
ネパール全域の 1987 年から 1996 年までの月降水データを解析し,降水分布の気候値
と季節変化のグリッドデータを作成した.また,降水量と標高との関係,長期変動,ENSO
との関係を解析した.
-51-
気象庁全球予報(GPV)を用いたリアルタイムの全球水蒸気起源・同位体比推定を開始
し,データのアーカイブを行っている.それらの水蒸気推定等の検証用に降水の安定同
位体比データベースを JAMSTEC の地球環境観測研究センター,水循環データベースに構
築した.流域スケールに適用するためのメソスケール水同位体・トレーサ輸送モデルの
プロトタイプを作成した.2006 年 9 月 15−16 日に石垣島に直撃した台風 13 号につい
ての予備解析・観測を行い,おそらく世界初である台風の目の水蒸気サンプリングに成
功した.また,降水と水蒸気の同位体解析と領域モデルを使った解析を行い,壁雲とそ
の外側の降水システムの違いを明らかにした.
(2)海大陸観測網の全体計画
観測点配置計画と本年度の配置地点については,既に図 I.1 に示した通りである.設
置済みの各レーダー(但し C 帯レーダーについては,予算面な理由でまだ国内保管して
おり,19 年度前半にインドネシアへ輸送して設置する予定である)については図 II-22
に示す(さらに詳細は付録を参照)
.
図 II.22.HARIMAU 計画で利用・
使用中のレーダー群:
(上段)気象レーダー
(左)ティク(パダン北方)X 帯
北海道大学所有・可搬
(中)MIA(パダン北郊)X 帯
(右)ジャカルタ移設予定,C 帯
情報通信研究機構より譲渡
(下段)ウィンドプロファイラ
(左)コトタバン(パダン北東方)
VHF 帯,2001 年京都大学設置
(中)ポンティアナ, UHF/L 帯
(右)ビアク, UHF/L 帯
ジャカルタ地域では 2007 年 1∼2 月に大洪水(被災者 30 万人以上,死者百名以上)が発
生し,このことも考慮してジャカルタ地域への C 帯気象レーダー設置を優先して実施する
こととした.レーダー網でのみ詳細な観測が可能な日周期変化は,殆ど毎日繰り返し起き
ているのであるが,それが特に顕在化して甚大な災害を生じるに至るには,地球規模のモ
ンスーン循環や,中間的な規模をもって移動する「季節内変動」と相乗的に起きるからで
ある.今回のジャカルタ豪雨に関しては,北半球冬季モンスーン(シベリア高気圧からの
吹出しで我が国を襲う寒波と同起源)が日変化と相乗的に作用して引き起こしたことをつ
きとめつつある.また「季節内変動」によって組織化された積乱雲集団の移動は,半世紀
以上前に中緯度域の温帯低気圧や亜熱帯における熱帯低気圧が位置づけられたように,
「海
大陸」域の天候変化の鍵を握る概念として,広く普及・啓蒙していくべきである.
以上のような本計画の初期成果と今後のさらなる可能性について,インドネシアではマ
スコミが大きく取り上げており(確認されたものだけでも記事掲載は 20 件ほどある),2007
-52-
年 3 月にはインドネシア政府からも文科省や JAMSTEC に宛てて感謝状が出された.
Pondok Betung Observatory (Jakarta)
Rainfall (mmhr-1)
80
31 17:27 LT
60
02 06:30
LT
40
20
29-01-07
30-01-07
31-01-07
01-02-07
02-02-07
07:00
19:00
07:00
19:00
07:00
19:00
07:00
19:00
07:00
19:00
07:00
19:00
07:00
0
03-02-07
Date and Time (local time)
31 12 LT
31 17 LT
31 16 LT 31 18 LT
01 04 LT
31 20 LT
01 00 LT
01 12 LT
01 16 LT
01 17 LT
01 19 LT
01 20 LT
02 04 LT
02 03 LT
図 II.23 赤道を越えて襲来したアジアモンスーンと日周期変動の相乗効果
によって生じた 2007 年 1∼2 月ジャカルタ豪雨
このような観測対象地域における成果にとどまらず,地球規模の気候・環境変動予測へ
の貢献も次第に目に見えるようになってきている.2006 年 10∼11 月,本計画によるパダン
近郊の気象レーダー設置および集中観測ならびにインド洋上での観測船みらい・ブイ網を
用いた観測が連携して約1ケ月間にわたって実施され,高層気象観測データは直ちに現業
気象機関間通報網(GTS)によりリアルタイムで世界に流されたが,その結果今まで検出で
きなかったインド洋上の細かい水蒸気・風速変動分布が得られるようになってきた(図
II.24).本報告執筆時点において,本計画は,GEOSS 計画の初期成功事例(計 28 例)の一
つにノミネートされている.
ネットワークを用いての科学的成果は,まだこれから本格化されるところであるが,初
期的な成果は既に得られつつある.海大陸域では年周期・日周期の日射強制と高温海面か
らの豊富な水蒸気供給により対流雲が活発に発生し,それらが組織化して大気・海洋・陸
面結合系すなわち気候の平衡状態を維持している.個々の雲は対流不安定による鉛直対流
であるが,組織化した結果として現れるのは局地循環から大規模子午面(Hadley)・東西
(Walker)循環に至る各種の湿潤水平対流である.日周期(伍らの観測と領域モデルの結合研
究など)では,日出∼正午の晴れ間の日射加熱で午後陸上に作られた雲が,日没∼深夜の
降雨でリセットされる(熱帯に熱帯夜はない!
図 II.25 参照).定在水平対流を構成する東
西伝播性対流がほぐれたものが日周期雲移動や「季節内変動」である.このシナリオに基
づく原著論文数件が,現在投稿されつつある.
19 年度以降に構築するジャカルタ観測本部についても,基本的構想を得た(図 II.26).
-53-
湿度・風速の客観解析
GTS
日
MISMO-HARIMAU期間の湿度の時間高度変化
TOGA-COARE期(2点)とHARIMAUの東西風速の時間高度変化
図 II.24 本計画およびインド洋観測の連携期間中に送信された観測データを取り入れて
米国海洋大気庁(NOAA)が客観解析した水蒸気・風速分布(左)
.本計画の完成後はさ
らに「海大陸」に上陸後の「季節内変動」の通過・消長が刻々と捉えられることにな
る(右).
雨季 であっても 陸上 では
朝方の晴れ上がり,
日射最強
↓
午後の対流雲活発化,
海風「的」循環,
陸向き水蒸気輸送
↓
夜の強い降雨,
エアロゾル洗浄,
大気透明度リセット
自励的な雨季の日変化
カリマンタン島Pontianak雨量・気温・全天日射
(2002年4月の例) (Wu et al., 2007, 準備中)
(a) Rainfall (mm hr -1)
(sum 439 mm)
40
20
0
(b) Air temperature (O C)
32
ジャワ島Serpong11-13LT日射
(1993-2002) (Araki et al., 2007, 準備中)
28
24
Astronomical calculation
熱帯に熱帯夜はない!
20
1200
(c) Global solar radiation (W m-2)
Decadal-Monthly maximum
Decadal-Monthly maximum temp.
800
400
0
01
05
09
13
17
21
25
29 April 02
図 II.25. 晴天日に卓越する教科書的な海陸風と異なり,雨季に顕著な「海大陸」日変化.
-54-
図 II.26
ジャカルタ南西郊
外のスルポン研究学園都
市にインドネシア政府が
建設予定の気候変動科学
総合研究センター内に設
置される HARIMAU 現地
観測本部.C 帯気象レーダ
ーもここに設置され,ジャ
カルタ首都圏一円を対象
とした観測研究と水害監
視に当たる.
3.研究成果の発表状況
平成 18 年度中に印刷刊行(あるいは受理)された,査読付国際誌収録論文 37 件のリストを
以下に示す:
Alexander, S., T. Tsuda, J. Furumoto, T. Shimomai, T. Kozu, and M. Kawashima, 2006: A statistical
overview of tropospheric convection during CPEA, J. Meteor. Soc. Japan, 84A, 57-93.
Araki, R., M. D. Yamanaka, F. Murata, H. Hashiguchi, Y. Oku, T. Sribimawati, M. Kudsy and F.
Renggono, 2006: Seasonal and interannual variations of diurnal cycles of local circulation and
cloud activity observed at Serpong, West Jawa, Indonesia. J. Meteor. Soc. Japan, 84A,
171-194.
Dhaka, S. K., M. K. Yamamoto, Y. Shibagaki, H. Hashiguchi, S. Fukao and H.-Y. Chun, 2006:
Equatorial Atmosphere Radar observations of short vertical wavelength gravity waves in the
upper troposphere and lower stratosphere region induced by localized convection. Geophys.
Res. Lett., 33, L19805, doi:10.1029/2006GL027026.
Fudeyasu, H., S. Iizuka, and T. Hayashi, 2007: Meso-β-scape pressure dips associated with typhoons.
Mon. Wea. Rev., 135, 1225-1250.
Fudeyasu, H., S. Iizuka, and T. Matsuura, 2006: Impact of ENSO on landfall characteristics of
tropical cyclones over the western north Pacific during the summer monsoon season. Geophys.
Res. Lett., 33, L21815, doi:10.1029/2006GL027449.
Fudeyasu, H., S. Iizuka, and T. Matsuura, 2006: Seasonality of westward-propagating disturbances
-55-
over southeast and south Asia originated from typhoons. Geophys. Res. Lett., 33, L10809,
doi:10.1029/2005GL025380.
Fujita, M., T. Sasaki and F. Kimura, 2006: A dramatic daytime decrease in water vapor over coastal
Thailand. SOLA, 2, 49-52, doi:10.2151/sola.2006-013.
Hashiguchi, N. O., M. D. Yamanaka, S.-Y. Ogino, M. Shiotani and T. Sribimawati, 2006: Seasonal
and interannual variations of temperature in tropical tropopause layer (TTL) over Indonesia
based on operational rawinsonde data during 1992-1999. J. Geophys. Res., 111, D15110,
doi:10.1029/2005JD006501R.
Ichiyanagi, K., M. D. Yamanaka, Y. Muraji and B. Vaidya, 2007: Precipitation in Nepal between
1987 and 1996. Int. J. Climatol., 27, in press.
Iwasaki, S., K.-I. Maruyama, M. Hayashi, S.-Y. Ogino, H. Ishimoto, Y. Tachibana, A. Shimizu, I.
Matsui, N. Sugimoto, K. Yamashita, K. Saga, K. Iwamoto, Y. Kamiakito, A. Chabangborn, B.
Thana, M. Hashizume, T. Koike and T. Oki, 2007: Characteristics of particle size distributions
in the tropical tropopause based on optical particle counter and lidar measurements. Atmos.
Chem. Phys. Discuss., 7, 1595-1622, SRef-ID:1680-7375/acpd/2007-7-1595.
Kawashima, M., Y. Fujiyoshi, M. Ohi, T. Honda, T. Kozu, T. Shimomai and H. Hashiguchi, 2006:
Overview of Doppler radar observations of precipitating cloud systems in Sumatera Island
during the first CPEA campaign. J. Meteor. Soc. Japan, 84A, 33-56.
Kozu, T., K. K. Reddy, S. Mori, M. Thurai, J. T. Ong, D. N. Rao and T. Shimomai, 2006: Seasonal
and diurnal variations of raindrop size distribution in Asian monsoon region. J. Meteor. Soc.
Japan, 84A, 195-209.
Kubota, H., R. Shirooka, T. Ushiyama, J. Chen, T. Chuda, K. Takeuchi, K. Yoneyama and M.
Katsumata, 2006: Observations of the structures of deep convections and their environment
during the active phase of an Madden-Juilan Oscillation event over the equatorial western
Pacific, J. Meteor. Soc. Japan, 84, 115-128.
Maekawa, Y., T. Fujiwara, Y. Shibagaki, T. Sato, M. Yamamoto, H.Hashiguchi, and S.Fukao, 2006:
Effects of tropical rainfall on the Ku-band satellite communications links to the Equatorial
Atmosphere Radar Observatory. J. Meteor. Soc. Japan, 84A, 211-225.
Mori, S., Hamada J.-I., M. D. Yamanaka, Y.-M. Kodama, M. Kawashima, T. Shimomai, Y. Shibagaki,
H. Hashiguchi and T. Sribimawati, 2006: Vertical wind characteristics in precipitating cloud
systems over west Sumatera, Indonesia, observed with Equatorial Atmosphere Radar: Case
study of 23-24 April 2004 during the first CPEA campaign period. J. Meteor. Soc. Japan. 84A,
113-131.
Murata, F., M. D. Yamanaka, H. Hashiguchi, S. Mori, M. Kudsy, T. Sribimawati, B. Suhardi, and
Emrizal, 2006: Dry intrusions following eastward- propagating synoptic-scale cloud systems
over Sumatera Island. J. Meteor. Soc. Japan. 84, 277-294.
Nakamura, T., Y. Tachibana, M. Honda, S. Yamane, 2006: Influence of the Northern Hemisphere
annular mode on ENSO by modulating westerly wind bursts. Geophys. Res. Lett., 33, L07709,
doi:10.1029/2005GL025432.
Nishi, N., M.K. Yamamoto, T. Shimomai, A. Hamada, and S. Fukao, 2007: Fine structure of vertical
motion in the stratiform precipitation region observed by a VHF Doppler radar installed in
Sumatera, Indonesia. J. Appl. Meteor. Climat., 46, in press.
Nodzu, M. I., S.-Y. Ogino, Y. Tachibana and M. D. Yamanaka, 2006: Climatological description on
seasonal variations in lower-troposperic temperature inversion layers over the Indochina
Peninsula. J. Climate, 19, 3307-3319.
Ogi, M., and Y. Tachibana, 2006: Influence of the annual Arctic Oscillation on the negative
correlation between Okhotsk Sea ice and Amur River discharge. Geophys. Res. Lett., 33,
L08709, doi:10.1029/2006GL025838.
-56-
Ogino, S.-Y., K. Sato, M. D. Yamanaka and A. Watanabe, 2006: Lower-stratospheric and
upper-tropospheric disturbances observed by radiosondes over Thailand during January 2000.
J. Atmos. Sci., 63, 3437-3447.
Ramesh Kumar, M. R., S. M. Pednekar, M. Katsumata, M. K. Antony, Y. Kuroda, and A. S.
Unnikrishmnam, 2006: Seasonal variation of diurnal cycle of rainfall in the eastern equatorial
Indian Ocean. Theor. Appl. Climatol., 85, 117-122, 10.1007/s00704-005-0179-3.
Renggono, F., M. K. Yamamoto, H. Hashiguchi, S. Fukao, T. Shimomai, M. Kawashima and M.
Kudsy, 2006: Raindrop size distribution observed with the Equatorial Atmosphere Radar
(EAR) during the Coupling Processes in the Equatorial Atmosphere (CPEA-I) observation
campaign. Radio Sci., 41, RS5002, doi:10.1029/ 2005RS003333.
Sato, N., H. Tokinaga, R. Shirooka and N. Suginohara, 2006: Influence of mechanical mixing on a
low summertime SST in the western North Pacific ITCZ region, Geophys. Res. Lett., 33,
L14608, doi:10.1029/2006GL025997.
Seto, T. H., M. K. Yamamoto, H. Hashiguchi, S. Fukao, M. Abo, T. Kozu, and M. Kudsy, 2006:
Observational study on westerly wind burst over Sumatera, Indonesia by the Equatorial
Atmosphere Radar: A case study during the first CPEA observation campaign. J. Meteor. Soc.
Japan, 84A, 95-112.
Shibagaki, Y., T. Kozu, T. Shimomai, S. Mori, F. Murata, Y. Fujiyoshi, H. Hashiguchi and S. Fukao,
2006: Evolution of a super cloud cluster and the associated wind fields observed over the
Indonesian maritime continent during the first CPEA Campaign. J. Meteor. Soc. Japan. 84A,
19-31.
Shibagaki, Y., T. Shimomai, T. Kozu, S. Mori, Y. Fujiyoshi, H. Hashiguchi, M. K. Yamamoto, S.
Fukao and M. D. Yamanaka, 2006: Multi-scale convective systems associated with an
intraseasonal oscillation over the Indonesian maritime continent. Mon. Wea. Rev., 134,
1682-1696.
Sridharan, S., T. Tsuda, T. Nakamura, T. Kozu, S. Mori and J. M. Russell, 2006: Observations of the
7-day Kelvin wave in the tropical atmosphere during CPEA campaign period. J. Meteor. Soc.
Japan. 84A, 259-275.
Tsuda, T., M. Venkat Ratnam, T. Kozu, and S. Mori, 2006: Characteristic of 10-day Kelvin wave
observed with radiosondes and CHAMP/GPS occultation during the CPEA campaign
(April-May, 2004). J. Meteor. Soc. Japan, 84A, 277-293.
Ukita, J., M. Honda, H. Nakamura, Y. Tachibana, D. J. Cavalieri, C. L. Parkinson, H. Koide and K.
Yamamoto, 2007: Northern hemisphere sea ice variability: Lag and proagation. Tellus, 59,
261-272.
Ushiyama, T., R. Shirooka, T. Chuda, H. Kubota, S. Iwasaki, J. Chen, K. Takeuchi, and H. Uyeda,
2006: A convective roll cloud associated with a typhoon in the western tropical Pacific,
Geophys. Res. Lett., 33, doi:10.1029/2006GL026100.
Venkat Ratnam, M., T. Tsuda, Y. Shibagaki, T. Kozu and S. Mori, 2006: Gravity wave characteristics
over the equator observed during the CPEA campaign using simultaneous data from multiple
stations. J. Meteor. Soc. Japan, 84A, 239-257.
Venkat Ratnam, M., T. Tsuda, T. Kozu and S. Mori, 2006: Long-term behavior of the Kelvin waves
revealed by CHAMP/GPS RO measurements and their effects on the tropopause structure.
Ann. Geophys., 24, 1355-1366.
Venkat Ratnam, M., T. Tsuda, S. Mori and T. Kozu, 2006: Modulation of tropopause temperature
structure revealed by simultaneous radiosonde and CHAMP GPS measurements. J. Meteor.
Soc. Japan, 84, 989-1003.
Yamamoto, M. K., N. Nishi, T. Horinouchi, M. Niwano and S. Fukao, 2007: Vertical wind
observation in the tropical upper troposphere by VHF wind profiler: A case study. Radio Sci.,
42, RS3005, doi:10.1029/2006RS003538.
-57-
Yamamoto, K., Y. Tachibana, M. Honda and J. Ukita, 2006: Intra-seasonal relationship between the
northern hemisphere sea ice variability and the North Atlantic oscillation. Geophys. Res. Lett.,
33, L14711, doi:10.1029/2006GL026286.
Yasuanga, K., K. Yoneyama, H. Kubota, H. Okamoto, Y. Kuroda, A. Shimizu, H. Kumagai, M.
Katsumata, N. Sugimoto and I. Matsui, 2006: Melting-layer cloud observed during
MR01-K05 cruise of Res/V Mirai. J. Atmos. Sci., 63, 3020-3032.
4.波及効果等
前項で述べた原著論文刊行以外に,以下のような成果が得られている:
・
国内外の学会等での発表: 約 200 件
GEOSS Capacity Building Symposium (2006 年 9 月), Asia Monsoon Workshop(同),
MAHASRI Workshop (2006 年 10 月, 07 年 1 月), CPEA Symposium,(2007 年 3 月),
Pacific Science Conference (2007 年 6 月), AOGS(2007 年 8 月)等で招待講演
・
インドネシア国内での報道(主にジャカルタ水害に関するアセスメント関係)
雑誌 GATRA(2007 年 2 月 6 日)
雑誌 TEMPO(2007 年 2 月 6 日, 7 日)
新聞 KOMPAS(2007 年 2 月 7 日, 8 日, 10 日, 他)
新聞 Republika(2007 年 2 月 8 日)
英文紙 Jakarta Post(2007 年 2 月 7 日)
和文紙「じゃかるた新聞」(2007 年 2 月 9 日),他
・
インドネシア政府からの感謝状交付(両国研究全体,本計画を特に明記)
Kusumayanto Kadiman 科学技術大臣より伊吹文部科学大臣宛(2007 年 3 月 16 日付)
Said Jenie 技術評価応用庁長官より加藤海洋研究開発機構理事長宛(同 2 月 28 日付)
・
GEOSS Early Achievements 候補 28 件の中にノミネート(2007 年 5 月 16 日付)
上記の一部は付録に収録している.
-58-
Preliminary Report for HARIMAU2006 Intensive Observation
Original: December 08, 2006
Rev. 1:
May 01, 2007
Shuichi Mori, IORGC/JAMSTEC
1. Background
Five years (FY2005–2009) program of “Japan Earth Observation System [EOS]
Promotion Program (JEPP, PI: Prof. M. D. Yamanaka)” was started practically in
FY2006 in addition to successive IROGC/JAMSTEC research activities which have
been conducted in Indonesia collaborated with BPPT and BMG. We named this
project “Hydrometeorological ARray for ISV-Monsoon AUtomonitoring (HARIMAU)”
and extend our further collaboration with Kyoto and Hokkaido Universities from
Japan and LAPAN from Indonesia. Successful results from HARIMAU will bring you
not only new insight for meteorology and climatology in Indonesian maritime
continent but also a great chance of capacity building for young scientists regarding
knowledge and skills of sophisticated radar-profiler observation system.
We planned and have successfully carried out an intensive observation in 2006
(HARIMAU2006) over west Sumatera during October 26 – November 27, 2006 using
the HARIMAU radar-profiler network in collaboration with "MIRAI Indian Ocean
cruise for the Study of the MJO-convection Onset (MISMO)". This report presents an
overview of the HARIMAU2006 and preliminary scientific results we have obtained.
2. Overview
HARIMAU2006 consists of intensive rawinsonde observations at Tabing (Padang)
BMG station (PI: N. Sakurai) for 33 days and Siberut TNS office (PI: Dr. Hamada J.I.)
for 10 days, continuous dual X-band Doppler Radar (XDR) observations at Tiku (PI:
Prof. Y. Fujiyoshi) and Minangkabau International Airport (MIA) (PI: S. Mori), and
operational Equatorial Atmosphere Radar (EAR) observation (PI: Prof. H.
Hashiguchi) simultaneously. This project have collaboration with MISMO (PI: Dr. K.
Yoneyama) which deployed R/V Mirai over the Indian Ocean (EQ, 80E) with C-band
Doppler Radar (CDR), Lower Troposphere Radar (LTR: a kind of L-band wind
profiler), and intensive rawinsonde sounding. Simultaneous observations were also
conducted over Maldives (EQ, 73E) as a MISMO sub-program by using another XDR
and rawinsonde sounding systems to investigate zonal structure and evolution of the
first Madden-Julian Oscillation (MJO) onset.
Since this is the first campaign observation of HARIMAU project, we have shipped
the new XDR from Japan and installed it at MIA site to prepare the HARIMAU2006.
Furthermore, the other XDR, which has been used during Coupling Process of
Equatorial Atmosphere (CPEA) project in 2004-2005, was moved from Sungai Puar to
Tiku. Location of the observation and equipments are summarized in Fig. 2.1.
1
Fig. 2.1: Location of observations and equipments deployed over Sumatera island, Indian Ocean, and Maldives during
HARIMAU2006 (October 26 – November 27, 2006) in collaboration with MISMO.
2
3. Summary of Observation
3.1 Tabing BMG station
a. Principal Investigator (PI)
- Namiko Sakurai, Dr. (JAMSTEC)
b. Period
- October 26 – November 27, 2006 (33 days)
c. Item
- Rawinsonde observation with Vaisala RS92-SGP and Totex 600g balloon
Basic launch: 4 times/day
Extended launch 8 times/day (November 4 – 14, 25 – 26: 13 days)
- Automatic weather station (MAS201): Continuous operation
- Rain water sampling for isotope analysis
3.2 Siberut National Park (TNS) office
a. Principal Investigator (PI)
- Hamada Jun-Ichi, Dr. (JAMSTEC)
b. Period
- November 4 – 14, 2006 (10 days)
c. Item
- Rawinsonde observation with Vaisala RS92-SGP and Totex 600g balloon
Basic launch: 4 times/day
Extended launch 8 times/day (November 9 – 13: 5 days)
- Automatic weather station (MAS201): Continuous operation
- GPS precipitable water: Continuous operation
- Rain water sampling for isotope analysis
3.3 Tiku XDR site
a. Principal Investigator (PI)
- Masayuki Kawashima, Dr. (ILTS, Hokkaido University)
b. Period
- October 26 – November 27, 2006 (33 days)
c. Item
- X-band Doppler radar (XDR): Continuous operation
- Automatic weather station (MAS201): Continuous operation (after October 30)
3.4 MIA XDR site
a. Principal Investigator (PI)
b. Period
- October 26, 2006 – (Continuous operation without operator)
c. Item
- X-band Doppler radar (XDR): Continuous operation
- Automatic weather station (MAS201): Continuous operation
- Sky-view camera (PSV-100): Continuous operation
3
4. Observations at BMG Tabing Station
Prepared by Namiko Sakurai and Hironori Fudeyasu (JAMSTEC)
4.1 Objective
Intense rawinsonde observation was
carried out by HARIMAU Project from
the end of October to November 2006
at Tabing (0.79S, 100.28E) in the
western and central part of Sumatera
Island
(Fig.
4.1).
This
intensive
observation period (IOP) falls from the
end of dry season to rainy season
climatologically. The objective of this
intense rawinsonde observation is to
investigate
when
atmospheric
the
first
variations
Madden-Julian
Oscillation (MJO) approached and
passed over Sumatera Island.
Fig. 4.1: Map of western and central part of
4.2 Observation
Sumatera Island. Tabing and Siberut are
This IOP held for 33 days from
rawinsonde observation stations and MIA
October 26 to November 27, 2006.
and Tiku are X-band Doppler Radar (XDR)
Originally this IOP planned for 30
observation sites. Red(blue) circle shows
days from October 24 to November 26.
observation area of MIA (Tiku) XDR.
However extended observation was
conducted during November 25 – 27,
because MJO might come to Sumatera Island. Observation frequency was 4 times
per day, however 8 times/day observation was carried out during November 4 – 14,
25 – 26. We employed the receiver and transmitters of a GPS-rawinsonde system
(Vaisala RS92-SGPW) with meteorological balloons (TOTEX TA-600) (Fig. 4.2). The
rawinsonde system recorded vertical profiles of temperature, relative humidity,
pressure, and zonal and meridional winds at 2-sec. resolutions.
Rainwater sampling for stable isotope analysis (H218O, HDO) was also carried out in
simultaneously with the rawinsonde observation (Fig. 4.3).
4
Receiver etc.
Antenna
Balloon
Gas Cylinder
Fig. 4.2: Rawinsonde observation at BMG Tabing.
Fig. 4.3: Rain water sampling at BMG Tabing.
5
4.3 Observation members
This intense rawinsonde observation was carried out by 28 members.
JAMSTEC:
Namiko Sakurai (PI), Shuichi Mori, HAMADA Jun-Ichi, Taichi Sasaki, Hironori
Fudeyasu, Kazuho Yoshida (GODI), Yoshikazu Tabata (RISH, Kyoto University)
BPPT:
Reni Sulistyowati, Winarno, Sulaeman, Evie, Susialita Doang
BMG Tabing:
Amlizal, Anwar, Erwin, Bambang, Anizar, Khairil, Rosihan, Umar, Juned, Syafrijal,
Yanuar, Noviardi, Umarhasan, Desmon, Budi, Fadly, Sajhbang
4.4 Results
(1) Convective activities
Time
series
of
Outgoing
Longwave Radiation (OLR)
anomaly is shown in Fig. 4.
Strong negative anomaly can
be seen around 60E before
this IOP. It seems that the
strong
negative
propagated
anomaly
eastward,
however it declined around
90E. Another strong negative
anomaly is seen at the end of
this IOP around 60E. It was
predicted that it would pass
over Sumatera Island around
25 November 2006. However
Fig. 4.4: Time-longitude section of OLR anomaly
it did not pass over Sumatera
averaged from 7.5S to 7.5N. Shaded were
Island in this IOP. Thus
anomaly run for 3days. This figure was
convection
downloaded
was
inactive
during almost all of this IOP.
from
following
website:
http://www.cdc.noaa.gov/map/clim/olr_mod
es/hovEa.html
(2)Rawinsonde observation
Zonal wind (upper panel)
and relative humidity (lower panel) are shown in Fig. 5.
It should be noted that
easterly wind was dominant in the lower troposphere during the whole of this IOP,
6
however
westerly
wind
is
generally dominant below 6
km in this period (Okamoto et
al. 2003). Sea-land breeze
circulation,
westerly
(easterly) wind in daytime
(nighttime),
was
observed
below 1 km almost every day.
It seems that easterly wind
speed below 8 km fluctuated
approximately each 5 days:
easterly wind became weak,
westerly
wind
was
occasionally observed during
October 27 – November 02,
November 06 – 09, and 11 –
14. Relative humidity also
became wet associated with
the weak easterly wind. In
the latter half of IOP, strong
easterly wind with a peak
around 2.5 km was observed
during November 15 – 21 and
convective
activities
were
suppressed (relative humidity
Fig. 4.5: Time − height sections of horizontal wind
more than 80 % was seen only
(upper panel) and relative humidity (lower
below 4 km.). After that, zonal
panel). Upward (right-ward) arrow is southerly
wind
from
(westerly) wind and color shows zonal wind in
easterly to westerly below 3.5
the upper panel. 5% (red) and 80% (black) are
km and convection became
contoured in the lower panel.
was
changed
active. Finally it should be
noted that dry (less than 5 %) and strong easterly layer was sometimes observed
around 8 km. It was also observed over Siberut Island. It is expected to investigate
the origin and scale of that layer.
(3) Rain water sampling
173 rain water samples were collected in this IOP. Isotopic composition of H218O and
HDO for rain water samples will be determined by the Isotopic Ratio Mass
Spectrometry (IRMS) in JAMSTEC. The inventory and digital data will be available
from H. FUDEYASU of JAMSTEC.
7
5. Observations at Siberut Island (Siberut TNS Office)
Prepared by Hamada Jun-Ichi
5.1 Personnel
HAMADA Jun-Ichi (JAMSTEC), Principal Investigator
Peiming WU (JAMSTEC)
Hironori FUDEYASU (JAMSTEC), not in site
Fadli SYAMSUDIN (BPPT)
Susialita DOANG (BPPT)
KHAIRIL (BMG Tabing)
BAMBANG (BMG Tabing)
MATEUS (TNS)
ARIUS (TNS)
5.2 Objective
The objective of this observation is to examine diurnal characteristics of
precipitating cloud systems over the western coast of Sumatera Island and their
intraseasonal variations
with Madden-Julian Oscillation based on Doppler Radar,
rawinsonde soundings and surface meteorological observations.
5.3 Methods
Atmospheric sounding by rawinsonde (pressure, temperature, humidity and wind
speed/direction) was carried out every 6 hours (3 hours) in Siberut National Park
office (99.20E, 1.58S, 7m MSL) from 12UTC November 03 through 00UTC
November 15, 2006 (from 00UTC November 09 through 06UTC November 13, 2006).
In total, 70 soundings (includes test observations) were carried out. The main
system consists of processor (VAISALA, DigiCORA MW15), GPS/UHF antenna
(GA20/RM) and GPS rawinsonde sensor (RS92-SGP). The location and conditions of
observational site are shown in Figs. 5.1 and 5.2.
Surface
meteorological
observation
(pressure,
temperature,
humidity,
precipitation, sun radiation and wind speed/direction by VAISALA, MAWS201) has
been carried out every 1 minute in Siberut National Park Office since 1 November,
2006. GPS atmospheric precipitable water vapor observation was carried out from
01 November through 15 November, 2006. Rain water sampling for stable isotope
analysis (H218O, HDO) was also carried out in simultaneous with the time interval
of rawinsonde observation.
5.4 Preliminary results
Time-height cross section of relative humidity and horizontal wind are shown in
Fig. 3. Dry air was observed in middle troposphere with easterly wind. Total rainfall
8
amount during the observation period (November 4 – 14) was 137 mm (maximum
daily rainfall was 110 mm in November 14 as shown in Fig. 4). Rainy days (equal or
more than 0.5mm/day) were 6 days during the period. 16 rain water samples were
collected.
5.5 Data archive
Raw data of rawinsonde sounding is recorded as ASCII format every 2 seconds
during ascent. Corrected and projected onto regular height interval datasets will be
available from HAMADA J.-I. of JAMSTEC.
Raw data of surface meteorological observation is recorded as CSV format every 1
minute (1 day in 1 file). Atmospheric precipitable water vapor amount will be
calculated with an analyzing software in JAMSTEC and be available as ASCII
format every 1 minute data by P. Wu of JAMSTEC. Isotopic composition of H218O
and HDO for rain water samples will be determined by the Isotopic Ratio Mass
Spectrometry (IRMS) in JAMSTEC. The inventory and digital data will be available
from H. FUDEYASU of JAMSTEC.
5.6 Remarks
We used some generators for daytime rawinsonde observation (03, 06 and 09UTC)
every day and nighttime observation in even day (12, 15, 18, 21 and 00UTC)
because power cut in this area had been scheduled. The transmitted signal of
rawinsonde were weak and the raw data, especially for wind data, were lost above
middle troposphere at many times
in these observations. This may be caused by
an interference of UHF signal with noises generated by the generators.
Surface meteorological data were not recorded during 1:30 am – 9:30 am of 15
November because of data logger trouble. The humidity sensor has observed
unrealistic value (more than 100%) since 0:37 of 15 November. The sensor might be
wet with rain.
9
Fig. 5.1: Locations of observational sites of JEPP-HARIMAU Intensive Observation
(left panel). Atmospheric sounding and surface meteorological observation
site in Siberut National Park office (right panel).
Fig. 5.2: Pictures of rawinsonde observation in Siberut National Park office.
10
Fig. 5.3: Time-height cross section of relative humidity (contour) and horizontal wind
(arrow) in Siberut.
Fig. 5.4: Surface meteorological observation in Siberut in November 09 (left panels,
only one rainy day during 3-hourly rawinsonde observation period) and
November 14 (right panels, the maximum rainfall day).
11
6. XDR Observation at Tiku Site
Prepared by Yasushi FUJIYOSHI and Masayuki KAWASHIMA
(Inst. Low Temp. Sci., Hokkaido Univ., JAPAN)
6.1 Objective
The convections over the Maritime Continent play an important role in the
variability of the tropical climate and hydrological cycle. The X-band Doppler radar
(XDR, Fig. 6.1) observation was conducted to understand the structure, evolution
and diurnal cycle of precipitating cloud systems over West Sumatera, where the
convective activity is especially intense in that region, and their relation to the
Madden-Julian Oscillation (MJO).
Fig. 6.1: Outlook of Hokkaido Univ.-XDR at Tiku site.
Radar site: (S 00°,24’11”, E 99°,54’54”)
Observation Period: October 26 – November 27, 2006
6.2 Participants
- Masayuki Kawashima (PI; ILTS, Hokkaido Univ., October 23 – November 11)
- Masayuki Ohi (J-Tsu, October 23 – November 27)
- Nobuhiro Nagumo (ILTS, Hokkaido Univ., November 06 – 26)
- Kazuho Yoshida (GODI, November 04 – 17)
- Arief Darmawan (BPPT, November 04 – 09)
- Yasushi Fujiyoshi (ILTS, Hokkaido Univ., November 18 – 26)
- Yoshiko Abe (ILTS, Hokkaido Univ., November 18 – 26)
- Wendi Harjupa (LAPAN, BPPT, irregularly)
12
6.3 Observation overview
Throughout the observation period, well-defined super-cloud clusters (SCCs)
associated with the MJO-active phase was not observed to reach the Sumatera
Island and the low-level westerly wind was rather weak. As a result, significant
diurnal cycle of precipitation was observed throughout the observation period. In
many days, scattered convective echoes were observed to develop around Maninjau
lake, around at 12 LST (=UTC+7), which subsequently organized into mesoscale
convective systems. These systems then migrated westward and became stratiform
type around the coastal area in the evening. Some precipitation systems were
sometimes observed to develop again in the evening over the sea (Fig. 6.2).
Fig. 6.2: An example of horizontal
distribution of radar echo (PPI) that
developed over the sea (November
Fig. 6.3: Change with time of air
23, 2006).
temperature (upper panel) and wind
speed (lower panel) on November 19,
2006.
As for a specific event, an intense gust (> 17 m s-1) was observed on November 19.
(Fig.6.3), which caused severe damage to some houses in Tiku area. The abrupt
temperature drop of 5 K was also observed associated with the gust.
6.4 Troubles etc.
We had several troubles with the XDR system during half of the first
observation (from November 01 – 03, see Fig. 6.2). These include the breakdowns of
the power unit of the signal processor (RVP8), the monitor of the PC, and a HDD of
the PC. We had PLN failures many times (two times/day on average) throughout
the observation period. In many cases, they were of short period (less than a few
minutes), but sometimes they were longer than a few hours.
13
We also had many troubles with generators of electric power. The output
frequency of a generator became higher/lower than the acceptable limit of frequency
and voltage of UPSs after 1 week of observation. We changed the generator twice.
Fig. 6.4 Periods of no data due to radar system troubles and/or operation mistakes
(blue bars) and PLN failure and/or generator trouble (red bars).
Fig. 6.4: Periods of no data due to radar system troubles and/or operation mistakes
(blue bars) and PLN failure and/or generator trouble (red bars).
14
7. Observations at Minangkabau International Airport (MIA) Site
7.1 Personnel
- Shuichi Mori (JAMSTEC): PI
- Kazuho Yoshida (Global Ocean Development Inc.: GODI)
- Fadli Muhammad (BMG Tabing Station)
- Wendi Harjupa (LAPAN EAR Station)
7.2 Objective
The XDR (X-band Doppler Radar) installed at MIA site is one of the fundamental
equipment of “HARIMAU radar-profiler network”. Therefore, this radar is expected
not only for intensive observation during HARIMAU2006 to study Madden-Julian
Oscillation (MJO) or intraseasonal variation (ISV) but also for long term continuous
observation of convective activity over west Sumatera and the eastern Indian Ocean.
For this purpose, we designed it can be operated automatically without an operator.
Observed real-time data (images) are distributed through the internet not only for
researchers in institutions/universities but also for regional communities, e.g., local
government, commercial electricity company (PLN), and airline companies.
7.3 Methods
The XDR was installed at MIA site on October 13, 2006, and had been tested by
JRC (Japan Radar Co. Ltd.) and Sigmet engineers until the beginning of
HARIMAU2006. An outlook of the MIA-XDR is shown in Fig. 7.1. The MIA-XDR
site consists of a radar shelter container, a 6 meter tower with parabolic antenna,
a VSAT (satellite communication) antenna, an automatic backup generator, and
storage house. A Mobile Automatic Weather Station (MAWS) and Sky View
Camera were also installed.
Fig. 7.1: Outlook of the
MIA-XDR site located at
(0.79S, 100.30E, 5 m above
MSL[Mean Seal Level]).
A: Shelter container
B: 6 m tower with antenna
C: VSAT antenna
D: Backup generator
E: Storage house
F: MAWS
G: Sky View Camera
B
G
F
C
A
D
E
15
Fig. 7.2: Sample web page of “HARIMAU MIA-XDR Data Site” on the Internet.
16
The observation was performed continuously with operators from October 26
through November 27, 2006. During the observation, the programmed “tasks”
were repeated every 6 minutes (10 minutes until October 27). One cycle “tasks”
consists of a “volume scan” (consists of PPIs [Plane Position Indicator] for 16
elevations) with Doppler-mode (83 km range for radar reflectivity and Doppler
velocity), one-elevation “surveillance” PPI with Intensity-mode (166 km range
only for radar reflectivity). In the interval of the cycles, RHI (Range Height
Indicator) scans were operated to obtain detailed vertical cross sections with
Doppler-mode. The observed data were analyzed automatically to produce CAPPI
(Constant Altitude PPI), VVP (Velocity Volume Processing) winds, and VAD
(Velocity Azimuth Display) wind profile. These products were uploaded
“HARIMAU MIA-XDR Data Site” web page (http://203.88.86.149/mia_xdr/)
automatically every 6 minutes. Figure 7.2 shows a sample web page.
7.4 Preliminary results
Continuous observation of the MIA-XDR has been carried out successfully
without any major trouble during this period. Results show quite dry condition
during the observation period because the MJO and its associated super-cloud
clusters stayed 60-80E and did not reached Sumatera Island (100E) until the end
of the period. Thus, weak easterly wind was prevailed throughout the period in
the lower troposphere.
We observed frequent convections which were generated around the
mountainous region along the coastline in the afternoon to late evening almost
everyday. Some of them were developed into large clusters, and then moved
westward. Most clusters extended stratiform region over the coastal sea, and
disappeared by the middle of the night. Another convections were observed
frequently over the coastal sea region from middle of the night through the early
morning. Most of them developed into mesoscale convective systems (MSCs) with
both active convective and broad extended stratiform regions. They were
sometimes well defined more than a couple of hours at specific locations.
Figure 7.3 shows an example of long-lasted MCS observed in the middle of the
night (03 LST) on October 29. The MCS showed a convective leading edge in its
most eastern side and trailing anvil region in the western side (Figs. 7.3a and
7.3b). A convergence zone was shown below 5 km between incoming wind (Fig.
7.3c: green colored region) in the broad anvil region (western side) and outgoing
wind (Fig. 7.3c: yellow colored region) in the narrow leading edge. The incoming
wind, which was weak but enough for generating the convergence; it might be
caused by land breeze from the coastline. A clear divergence wind flows were also
shown above them. This structure was maintained until 06 LST.
Other specific examples observed by the MIA-XDR were presented at
“HARIMAU2006 Web Log” (http://harimau2006.at.webry.info/) as well as other
reports from Tiku-XDR site, Tabing BMG station, and Siberut Island.
17
(a)
(b)
(c)
Fig. 7.3: Example of CAPPI image at 2km for radar reflectivity (a), corresponding
RHIs for reflectivity (b) and Doppler radial velocity (c) along the solid red
line in panel (a).
7.5 Data archive
The inventory information of the Doppler radar data obtained during the
HARIMAU2006 is uploaded at the “HARIMAU MIA-XDR Data Site” with their
snapshot images. The original data will be archived at and available from
Institute of Observational Research for Global Change (IORGC)/JAMSTEC.
Contact address: [email protected]
18
Installation of Wind Profilers in Pontianak and in Biak
1. Background
The HARIMAU plans to deploy meteorological radars and wind profilers
in Indonesia as follows: 1) a new X-band Doppler radar (XDR) was already
installed near the Minangkabau International Airport (MIA) in west
Sumatera in October 2006, 2) another XDR was relocated at the Tiku
beach in west Sumatera in September 2006, 3) three wind profilers (WPRs)
are installed at Pontianak (western Kalimantan), Manado (Sulawesi), and
Biak (Papua) during FY2006-2008, 4) a C-band Doppler radar is installed
at Jakarta metropolitan region in FY2007. Distribution of these radars and
profilers are shown in Figure 1 in addition to preinstalled Japanese
equipment which has been operated in collaboration with Indonesian
institutions.
Kototabang
Manado
Pontianak
Padang
Biak
XDRs & CDR
ITRC
EAR
BLR
New Wind Profilers
Figure 1: Distribution of radars and profilers planned by HARIMAU in
addition to preinstalled Japanese equipment which has been operated
in collaboration with Indonesian institutions. VHF Equatorial
Atmosphere Radar (EAR) and UHF Boundary Layer Radar (BLR) have
been operated in Kototabang, west Sumatera. ITRC shows
International Tropical research center planned to be established in
Jakarta.
2. System Description of Wind Profiler
The wind profiler is a pulsed Doppler radar to measure wind profiles in
the lower atmosphere. The major system parameters are summarized in
Table 1. An antenna unit consists of seven spherical antennas with the
diameter of 80 cm each. The antenna beams are electrically steered in five
directions of the vertical and north, east, south, west with a zenith angle of
14 degrees.
Table 1: Major parameters of the wind profiler.
Items
Description
Transmit frequency
1357.5 MHz
Transmit peak power
2,800 W
Antenna gain and beam width
29 dBi and 6 degrees
Pulse width
0.67, 1, 1.33, 2, 4 microseconds
Band width
10 MHz
Inter-pulse period
50, 80, 100, 120, 150, 200 microseconds
3. Installation and Operation
Two wind profilers were shipped to Pontianak and Biak on December 28,
2006. Installations at Pontianak and Biak were conducted on February
19-22 and March 8-11, 2007, respectively. (Another wind profiler will be
shipped to Manado in FY2008.) The wind profilers have been continuously
operated by Indonesian staffs.
3.1 Installation at Pontianak
WPR site is as follows:
SPD-LAPAN Pontianak
Jl. 28 Oktober Siantan Hulu, Pontianak 78241, Kalimantan Barat
Tel/Fax: +62-561-883306 (Tel: 883685, 743742)
0.00S, 109.37E, 1 m above sea level
Figure 2 shows the photos during the installation at Pontianak.
Figure 2: Photos at Pontianak.
3.2 Installation at Biak
WPR site is as follows:
SPD-LAPAN Biak
Jl. Angkasa Trikora, Po. Box. 271, Biak, Papua 98101, Indonesia
Tel. +62-981-22056, Fax: +62-981-25512
1.18S, 136.10E, 15 m above sea level
Figure 3 shows the photos during the installation at Biak.
Figure 3: Photos at Biak.
Tempointeraktif.com - Jepang Bawa HARIMAU ke Indonesia
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Jepang Bawa HARIMAU ke Indonesia
Selasa, 06 Pebruari 2007 | 17:03 WIB
Komentar Anda
TEMPO Interaktif, Jakarta:Badan Pengkajian dan Penerapan
Teknologi (BPPT) dan koleganya di Jepang, JAMSTEC, melakukan
kerjasama riset dinamika atmosfer lewat pemasangan beragam
radar cuaca di wilayah Indonesia. Riset berjudul
Hydrometeorological Array for Intraseasonal Variation Monsoon
Automonitoring (HARIMAU) ini bertujuan memperbaiki teknik
peramalan cuaca sehingga fenomena hujan yang mendatangkan
banjir seperti sekarang ini bisa lebih baik diantisipasi.
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berita ini melalui SMS. Ketik
TIJAWAB [spasi] brk92618
[spasi] komentar dan kirim
ke 9333
• Kerugian Banjir Diperkirakan Rp 8
Triliun
Dalam lokakarya yang memperkenalkan HARIMAU siang tadi,
Profesor Manabu Yamanaka dari JAMSTEC mengatakan, radar yang • Walhi Gugat Lapindo dan Pemerintah
akan dipasang bisa memantau angin hingga radius 300 kilometer.
• Garuda: Tak Ada Markup Pembelian
Pesawat
Satu radar diantaranya yang akan dipasang di Serpong, misalnya,
akan mampu memantau peta angin secara realtime sekaligus di
• Sugiharto: Hati-hati Merombak
Direksi PT Kereta Api
atas kota-kota Jakarta, Bogor, Bekasi, dan Tangerang.
Yamanaka menyatakan, pemasangan enam radar terdiri dari X dan
C-band Doppler Radar serta Wind Profiler Radar di berbagai
wilayah Indonesia itu tidak bisa bekerja sendiri. "Harus
dikombinasikan dengan radar dan stasiun-stasiun cuaca milik
BMG," katanya.
Selain memantau anomali cuaca seperti yang saat ini melanda
Jakarta, informasi yang dihasilkan HARIMAU juga bisa digunakan
untuk kepentingan lain seperti waktu tanam, transportasi, dan
monitoring polusi udara.
• Asing Tak Diatur Dalam Aturan Pasar
Modern
<< February,2007
M Sn Sl R
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(wuragil)
INDEKS BERITA LAINNYA :
Pilih
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file:///C|/Documents and Settings/Administrator/デスク...teraktif_com - Jepang Bawa HARIMAU ke Indonesia.htm [2007/02/12 21:19:18]
Radar Cuaca Baru Sarana Peringatan Dini Banjir - KOMPAS CYBER MEDIA
Rabu, 07 Februari 2007 - 14:07 wib
BERITALAIN
Arkeolog Temukan Pasangan yang
Berpelukan Dalam Kubur
Pasangan yang dikuburkan 5000 hingga 6000
tahun lalu itu dijumpai berpelukan dalam
istirahat abadinya.
93 Persen Fasilitas STO Semanggi-2 Pulih
Selasa sore sebagian besar jaringan
telekomunikasi Telkom yang mencatu ke STO
Semanggi-2 dinyatakan sudah pulih.
Banjir Bandang Potensi Diperparah
"Backward"
Fenomena banjir yang menimpa wilayah
Jakarta dan sekitarnya tidak semata dipicu
banjir bandang dari wilayah hulu.
Radar Cuaca Baru Sarana Peringatan Dini Banjir
Jakarta, Kompas - Prakiraan cuaca di Indonesia, terutama dalam skala lokal, akan ditingkatkan dengan penempatan
22 radar cuaca merata di berbagai wilayah Tanah Air.
Pembangunan radar cuaca baru dari Jepang jenis Doppler C band ini mampu memantau awan hujan hingga radius 100
kilometer, jelas Deputi Sistem Data dan Informasi Badan Meteorologi dan Geofisika, Prih Harjadi, Selasa (6/2) di
Jakarta, mulai tahun lalu hingga tahun 2010.
Penempatan radar yang dapat menampilkan pergerakan awan hujan setiap 6 menit ini melengkapi radar yang sudah
dimiliki Badan Meteorologi dan Geofisika (BMG).
Ia menjelaskan itu pada jumpa pers tentang Program Harimau atau Hydrometeorological Array for Intraseasonal
variation Monsoon Automonitoring dan aplikasinya.
Kepala Badan Pengkajian dan Penerapan Teknologi (BPPT) Said D Jenie mengemukakan, pihaknya juga bekerja sama
dengan Japan Agency for Marine-Earth Science and Technology atau Jamstec dalam pembangunan radar cuaca sejak
tahun lalu.
Enam radar cuaca akan didirikan dengan dana hibah dari Pemerintah Jepang melalui Japan Earth Observation System
(EOS). Radar ini terdiri dari radar jenis Doppler X-band (XDR) dan C-band (CDR), serta jenis Wind Profiler (WDR).
"Pemasangan tiga jenis radar untuk makin memahami dinamika iklim. Diharapkan pemantauan, intepretasi data, dan
ramalan cuaca ke depan lebih tepat, cepat, dan lengkap," kata Said.
Saat ini telah terpasang XDR di Pantai Tiku, Kabupaten Agam, dan di kompleks Departemen Perhubungan di Bandara
Internasional Minangkabau, Padang. Pemasangan WPR di Pontianak dan Biak dijadwalkan pada bulan Februari dan
Maret 2007. Pemasangan WPR di Manado dijadwalkan pada November 2007.
Untuk CDR yang akan ditempatkan di Serpong, yaitu di Laboratorium Teknologi Kebumian dan Mitigasi Bencana
file:///C|/Documents and Settings/Administrator/デスクトップ/Banjir/Radar Cuaca Baru Sarana Peringatan Dini Banjir - KOMPAS CYBER MEDIA.htm (1/2) [2007/02/12 18:29:56]
Radar Cuaca Baru Sarana Peringatan Dini Banjir - KOMPAS CYBER MEDIA
(Geostech) BPPT, dijadwalkan Juni mendatang. " Radar di Serpong nantinya akan membantu dalam memprediksi
kejadian banjir di kawasan Jabodetabek," jelas Fadli Syamsudin dari BPPT selaku koordinator tim peneliti Indonesia
pada program Harimau.
Dengan fasilitas ini dan pemasangan alat tomografi di hulu Sungai Ciliwung nantinya dapat membantu bagi peringatan
dini banjir di DAS Ciliwung 12 jam sebelum kejadian. Uji coba sistem ini akan dimulai tahun 2008.
Program kerja sama
Pemasangan radar ini dalam program Harimau melibatkan peneliti dari Universitas Kyoto dan Universitas Hokaido,
Jepang, yang dikoordinasi oleh Shuichi Mori. Peneliti utama dari Jepang adalah Manabu Yamanaka. Selain itu juga
menyertakan peneliti dari BMG serta Lembaga Penerbangan dan Antariksa Nasional (Lapan).
Program Harimau, jelas Fadli, untuk mengetahui proses yang terkait dengan aktivitas awan konveksi atau awan yang
terbentuk dari penguapan air serta curah hujan di Benua Maritim Indonesia (BMI). Proses tersebut mempunyai
implikasi terhadap perubahan iklim global, seperti El Nino dan La Nina, serta Indian Ocean Dipole (IOD).
Seluruh radar pada program Harimau nilai pembangunan dan pengelolaannya menelan dana 4 juta dollar AS per unit
dan akan selesai dibangun Maret 2010. Setelah itu akan diserahkan kepada BMG untuk dioperasikan, jelas Fadli.
(NAW/YUN)
Sumber: Kompas
file:///C|/Documents and Settings/Administrator/デスクトップ/Banjir/Radar Cuaca Baru Sarana Peringatan Dini Banjir - KOMPAS CYBER MEDIA.htm (2/2) [2007/02/12 18:29:56]
The Jakarta Post - Indonesia hopes radars will improve weather forecasting
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State of the
Nation Address
2006
President's
Inauguration
Speech
Tsunami
Declaration
Links
Where to go
Headline News
Indonesia hopes radars will improve weather
forecasting
Alvin Darlanika Soedarjo and M. Taufiqurrahman, The
Jakarta Post, Jakarta
Indonesia has developed an automatic weather radar
system that provides real-time data to increase the
accuracy of weather study in various fields, experts said
Tuesday.
"The system can help the government create an
operational system that monitors or predicts weather or
climate conditions," said project leader Fadli Syamsuddin.
The system is called Harimau, which stands for
Hydrometeorological Array for Intraseasonal variation
Monsoon Automonitoring. It was jointly developed by the
Agency for the Assessment and Application of Technology
(BPPT) and the government of Japan.
February 07, 2007
More News
Cleanup begins, but
worries not over yet
Services deliver in spite
of flooding
W. Sumatra to require
Koran skills
Analysts say flood
impact on real estate
will be brief
Flood hampers food
distribution
House mulls ways to
fight smuggling
Harimau examines variations between seasons and their
relation to cloud-forming activity and rainfall in Indonesia.
Data from the system can be used to create accurate
forecasts. It can also factor into decisions on when to
cultivate plants and how to manage transportation and
water resources.
The Meteorology and Geophysics Agency, the National
Aeronautics and Space Institute, the National Coordination
Agency for Surveying and Mapping and the Maritime and
Fishery Research Agency can also use data from the
project.
The data can be publicly accessed at
http://203.88.86.149/mia_xdr/index.html.
BPPT, with the help of expertise and a grant from Japan's
Agency for Marine-Earth Science and Technology, built
radars on the Tiku coast in Agam Regency and at
Minangkabau International Airport in Padang Pariaman
regency, both in West Sumatra, in July and October last
year.
More radars are planned for Pontianak in West
file:///C|/Documents and Settings/Administrator/デスク...a hopes radars will improve weather forecasting.htm (1/3) [2007/02/12 21:14:28]
The Jakarta Post - Indonesia hopes radars will improve weather forecasting
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Kalimantan, Biak in Papua and Manado in North Sulawesi
this year.
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In light of the recent flooding, BPPT will also build an
additional radar in Serpong, Banten, in June, to predict
floods.
"The reason for building the radars on places along the
equator is scientific, as the climate is hotter and the clouds
are more likely to evaporate," Fadli told The Jakarta Post.
Each radar costs about U$1 million to build, including an
associated computer. The operational cost is about Rp 25
million (US$2,700) per month for each station, Fadli said.
BPPT plans to keep collaborating with Japan, which is
allocating $2.5 million each year to the project, until March
2010.
Associates
Google
Search
In addition to this cooperative effort, BPPT Deputy
Chairman of Technology for Natural Resources
Development Jana Anggadiredja said Indonesia should
develop its own model as the needs here were different
from those in other countries.
In related news, State Minister for National Development
Planning Paskah Suzetta estimated that aggregate losses
from the recent flooding totaled Rp 4.1 trillion (US$455
million).
"That includes the disruption of economic activities, and
services that failed to reach the public," Paskah told
reporters after a cabinet meeting Tuesday at the State
Palace.
Greenomics Indonesia, however, estimated much higher
losses of Rp 7.3 billion.
The executive director of Greenomics Indonesia, Elfian
Effendi, said in a statement that the losses accounted for
1.7 percent of the capital's gross domestic product.
printer friendly
file:///C|/Documents and Settings/Administrator/デスク...a hopes radars will improve weather forecasting.htm (2/3) [2007/02/12 21:14:28]
首都圏の洪水 冬季モンスーンに異常か
海洋開発機構とBPPT 気候変動のワークショップ
日本の独立行政法人・海洋研究開発機構(JAMSTEC)とインドネシア科学技術応
用評価庁(BPPT)はこのほど、気候変動の観測に関するワークショップを開催した。
ワークショップで、海洋研究開発機構の地球環境観測研究センター・水循環観測研
究プログラム・グループリーダーの山中大学(まなぶ)氏は「本来、シベリアからフィリピ
ン、マレーシアを経由し、スマトラ島に向かう冬季モンスーンがフィリピンからジャワ島
へ流れ込んでいる」と指摘。首都圏を襲った今回の洪水の原因になっていると語っ
た。
「ハリマウ計画」と名付けられたこのプロジェクトは昨年開始された。日本政府の海洋
開発及び地球科学技術調査研究促進費「地球観測システム構築推進プラン」(JEP
P)を利用する。
バンテン州タンゲランのスルポン、西スマトラ州ミナンカバウ空港、西カリマンタン州
ポンティアナック、パプア州ビアク、北スラウェシ州マナドなどに各種レーダーを設置し
て、特に乾期と雨期の変わり目の気候を観測する。
この時期の気候はエルニーニョ現象などの世界的な気候変動と強い関連があるとい
う。
プロジェクトは気象地理物理庁(BMG)、航空宇宙局(LAPAN)、京都大、北海道
大の協力で二〇一〇年三月まで続けられる。
ワークショップで、インドネシアで起きている気候変動について説明する山中氏(右)
http://www.jakartashimbun.com/cgi-bin/member/jksearch.cgi?mode=read&file=20070209&number=1
4
1682
MONTHLY WEATHER REVIEW
VOLUME 134
Multiscale Aspects of Convective Systems Associated with an Intraseasonal Oscillation
over the Indonesian Maritime Continent
YOSHIAKI SHIBAGAKI,* TOYOSHI SHIMOMAI,⫹ TOSHIAKI KOZU,⫹ SHUICHI MORI,#
YASUSHI FUJIYOSHI,@,⫹⫹ HIROYUKI HASHIGUCHI,& MASAYUKI K. YAMAMOTO,& SHOICHIRO FUKAO,&
AND MANABU D. YAMANAKA**,##
* Faculty of Information and Communication Engineering, Osaka Electro-Communication University, Neyagawa, Japan
⫹ Interdisciplinary Faculty of Science and Engineering, Shimane University, Matsue, Japan
# Institute of Observational Research for Global Change, Japan Agency for Marine-Earth Science and Technology, Yokosuka, Japan
@ Institute of Low Temperature Science, Hokkaido University, Sapporo, Japan
& Research Institute for Sustainable Humanosphere, Kyoto University, Uji, Japan
** Graduate School of Science and Technology, Kobe University, Kobe, Japan
(Manuscript received 24 August 2004, in final form 10 October 2005)
ABSTRACT
Multiscale aspects of convective systems over the Indonesian Maritime Continent in the convectively active
phase of an intraseasonal oscillation (ISO) during November 2002 are studied using Geostationary Meteorological Satellite infrared data and ground-based observational data from X-band rain radar, equatorial
atmosphere radar, L-band boundary layer radar, and upper-air soundings at Koto Tabang (KT; 0.20°S,
100.32°E; 865 m above mean sea level), West Sumatera, Indonesia. In the analysis period, four super cloud
clusters (SCCs; horizontal scale of 2000–4000 km), associated with an ISO, are seen to propagate eastward from
the eastern Indian Ocean to the Indonesian Maritime Continent. The SCCs are recognized as envelopes of
convection, composed of meso-␣-scale cloud clusters (M␣CCs; horizontal scale of 500–1000 km) propagating westward. When SCCs reach the Indonesian Maritime Continent, the envelopes disappear but M␣CCs
are clearly observed. Over Sumatera, the evolution and structure of a distinct M␣CC is closely related to
the organization of localized cloud systems with a diurnal cycle. The cloud systems are characterized by
westward-propagating meso-␤-scale cloud clusters (M␤CCs; horizontal scale of ⬃100 km) developed in
eastern Sumatera, and an orographic cloud system formed over a mountain range in western Sumatera.
Ground-based observations further revealed the internal structure of the orographic cloud system around
KT. A meso-␤-scale convective precipitation system with eastward propagation (E-M␤CP; horizontal scale
of ⬃40 km) is found with the formation of the orographic cloud system. This is associated with a low-level
wind change from easterly to westerly, considered to be local circulation over the mountain range. The
E-M␤CP also indicates a multicell structure composed of several meso-␥-scale convective precipitation systems
(horizontal scale of ⬍10 km) with multiple evolution stages (formation, development, and dissipation).
1. Introduction
Tropical cloud systems, associated with the intraseasonal oscillation (ISO), play an important role in driv⫹⫹ Additional affiliation: Frontier Research Center for Global
Change, Japan Agency for Marine-Earth Science and Technology, Yokohama, Japan.
## Additional affiliation: Institute of Observational Research
for Global Change, Japan Agency for Marine-Earth Science and
Technology, Yokosuka, Japan.
Corresponding author address: Yoshiaki Shibagaki, Osaka
Electro-Communication University, 18-8 Hatsu-cho, Neyagawa,
Osaka 572-8530, Japan.
E-mail: [email protected]
© 2006 American Meteorological Society
MWR3152
ing the global atmospheric circulation through the release of latent heat. They are known as organized convective systems on a wide range of spatial and temporal
scales based on satellite observations (e.g., Nakazawa
1988; Lau et al. 1991; Sui and Lau 1992). Nakazawa
(1988) showed the multiscale structure of synoptic-scale
convective systems in the convectively active phase of
the ISO. Such synoptic-scale convective systems are
termed super cloud clusters (SCCs). They are recognized as eastward-propagating envelopes of convection,
composed of westward-propagating cloud clusters
(CCs) in mesoscale.
Many authors pointed out that the evolution and
movement of SCCs changes over the large islands
(Sumatera and Kalimantan) of the Indonesian Mari-
JUNE 2006
1683
SHIBAGAKI ET AL.
time Continent as the SCCs propagate from the eastern
Indian Ocean to the western Pacific on the equator
(e.g., Nitta et al. 1992; Seto et al. 2004; Weickmann and
Khalsa 1990). Nitta et al. (1992) stated that an SCC
decays temporarily over the Indonesian Maritime Continent, because the associated westerly wind burst is
blocked by the elevated topography of Sumatera, which
is located at the western edge of the Indonesian Maritime Continent. Weickmann and Khalsa (1990) showed
that a slowly propagating SCC resulted from quasistationary convection over the large islands.
In a recent paper, Seto et al. (2004) demonstrated
westward-propagating CCs in an SCC that smoothly
propagate over the Indonesian Maritime Continent.
The propagation of CCs appears to be related to the
diurnal oscillation of convection that is dominant over/
around the large islands. To understand the evolution
process of an SCC and its interaction mechanism with
the diurnal oscillation over the Indonesian Maritime
Continent, we need to further investigate the internal
structure of these convective systems using groundbased observations.
At Koto Tabang [hereafter KT; 0.20°S, 100.32°E; 865
m above mean sea level (MSL)], West Sumatera, an
L-band boundary layer radar (BLR) has been operating since 1998, revealing a number of diurnal features
of precipitation. Murata et al. (2002) reported that precipitation at KT tends to occur when the low-level wind
is weak, while it does not appear when the low-level
wind intensifies. Renggono et al. (2001) investigated
the diurnal variations of convective-type and stratiform-type precipitation classified by the vertical structure of the precipitation systems.
Recently, an X-band rain radar and a VHF-band
wind profiler called the equatorial atmosphere radar
(EAR) have been installed at KT, in addition to the
BLR. These instruments enable us to study the structure and evolution of precipitation systems and the vertical profile of the wind field, including vertical motion
over the whole troposphere.
The first combined observation using the X-band
rain radar, EAR, BLR, and GPS radiosonde was performed at KT from 1 to 30 November 2002. During this
period, Geostationary Meteorological Satellite infrared
(GMS-IR) data showed the eastward propagation of
four SCCs associated with an ISO over the eastern Indian Ocean and the Indonesian Maritime Continent.
Convective systems with various scales,1 shown in
Table 1, are found within the SCCs in the satellite and
1
In this study, we refer the scale classification of convective
systems to the scale definition of Orlanski (1975).
TABLE 1. Synoptic and mesoscale convective systems associated
with the ISO. Acronyms are defined in sections 1 and 3–5.
Convective systems
Horizontal scale
SCC
M␣CC
M␤CC
M␤CP
M␥CP
2000–4000 km
500–1000 km
⬃100 km
⬃40 km
⬍10 km
ground-based observations. In this study, the temporal
evolution and spatial change of convective systems at
each scale are investigated in detail. The purpose of the
present paper is to demonstrate the multiscale aspects
of convective systems over Sumatera in the convectively active phase of the ISO.
2. Observational data
a. Cloud systems over the Indian Ocean and
Indonesian Maritime Continent
This study uses hourly cloud-top equivalent blackbody temperature (TBB) data from GMS-IR data, recorded in latitude–longitude 0.05°grids. The TBB data
in latitude–longitude 0.5°grids, averaged from the pixel
data, are used to examine the characteristics of synoptic-scale and meso-␣-scale cloud systems associated
with the ISO from 70° to 120°E. The fine (meso-␤scale) structure of meso-␣-scale cloud systems is also
studied using the pixel data.
b. Precipitation system around KT
Figure 1a presents the surface topography of the Indonesian Maritime Continent. A mountain range
higher than 500 m is located along the western edge of
Sumatera. The location of the EAR observatory at KT
is shown by the plus mark (Fig. 1b). The height of the
observatory is 865 m MSL.
The X-band rain radar was used at the EAR observatory. The basic specifications of the radar was described in Konishi et al. (1998). A volume scan data for
reflectivity was acquired at 10-min intervals. Constant
altitude plan position indicator (CAPPI) data at an altitude of 3 km MSL are used to examine the spatial
structure of meso-␤-scale and meso-␥-scale precipitation systems. The observational range has a 32-km radius as shown by the circle in Fig. 1b, but the CAPPI
data are mainly used in the rectangular area (60 km
east–west and 30 km south–north) within the circle because of the orographic shadows surrounding KT. At
this site, surface rainfall was also measured by an optical rain gauge at 1-min intervals.
1684
MONTHLY WEATHER REVIEW
VOLUME 134
height, which EAR cannot cover because of technical
limitations. Reflectivity observed by BLR is also employed to investigate the vertical structure of precipitation systems.
During this study period, an upper sounding observation with GPS radiosonde was also carried out at 3or 6-hourly intervals at the GAW station. To examine
the atmospheric stratification, equivalent potential
temperature ␪e is computed from pressure, temperature, and humidity profile data. Vertical profiles of
wind profiler and upper sounding data are shown, referenced to their altitude MSL.
3. Overview of cloud systems associated with
an ISO
FIG. 1. (a) Surface topography of the Indonesian Maritime Continent. (b) A magnified map from the square area in (a). The plus
mark is the location of the EAR observatory. The circle marks the
observational area of the X-band rain radar. The X-band radar
data are mainly used in the rectangular area within the circle,
because of the orographic shadows surrounding KT.
c. Vertical profiles of wind, rain, temperature, and
humidity at KT
At KT, two different types of wind profilers are operated with the X-band rain radar. One is a VHF-band
wind profiler named EAR. This radar provides continuous vertical profiles of three components of the
wind field with a fine resolution of ⬃90 s in time and
⬃150 m in height over the whole troposphere (Fukao et
al. 2003).
The other is an L-band wind profiler named BLR.
This radar is located at a Global Atmosphere Watch
(GAW) station of the World Meteorological Organization, which is 200 m away from the EAR observatory.
BLR obtains vertical profiles of horizontal wind, restricted in clear-air conditions to the boundary layer but
increasing in rainy conditions to 6.4 km in height. Time
and height resolutions are ⬃90 s and ⬃100 m, respectively. (Renggono et al. 2001). In this study, BLR data
are used to examine the wind field below 1.5 km in
Figure 2 presents a longitude–time section of TBB
averaged over 2°S–2°N from 29 October to 23 November 2002. During this period, four SCCs with TBB of
⫺10°C propagating eastward are observed over the
eastern Indian Ocean, as shown by long arrows. Each
SCC consists of individual meso-␣-scale CCs (M␣CCs)
with TBB of ⫺30°C propagating westward. The horizontal scale of an SCC is 2000–4000 km, while that of an
M␣CC is 500–1000 km. Successive SCCs are named
SCC1, SCC2, SCC3, and SCC4.
The eastward propagation of SCCs becomes obscure as they reach Sumatera at ⬃100°E. It seems
that the evolution of SCCs is influenced by the
mountain range in western Sumatera, as pointed out by
Nitta et al. (1992). However, westward-propagating
M␣CCs are clearly observed at 100°–110°E. It is also
noticeable that the diurnal variation of cloud activity is
vigorous over Sumatera. The cloud activity indicates
the occurrence and passage of westward-propagating
M␣CCs.
Figure 3a presents a time–altitude section of zonal
wind observed by EAR at altitudes between 2.4 and
12.0 km at KT (shown by solid line in Fig. 2). Zonal
wind of BLR data, averaged over altitudes of 1.4–2.4
km, and daily rainfall amounts at KT are also shown in
Figs. 3b and 3c, respectively. In our analysis, the local
standard time (LST ⫽ UTC ⫹ 7 h) in Indonesia will be
used from here on.
In Fig. 3a, an easterly wind is predominant until 19
November. During this period, the easterly wind in the
lower troposphere weakens as SCCs arrive over KT.
With the weakening of the easterly wind, a dominant
westerly wind appears below an altitude of 2.4 km during the passage of SCC3 and SCC4 (Fig. 3b).
After 19 November, the low-level westerly wind significantly intensifies and ascends to an altitude of 5 km.
The intense low-level wind in SCC4 is recognized as a
JUNE 2006
SHIBAGAKI ET AL.
1685
ber, and it develops into an M␣CC at 0700 LST. The
M␣CC reaches eastern Sumatera at 1300 LST, and it
extends north–south over Sumatera and the Malay Peninsula by 1900 LST. At 0100 LST 11 November, the
M␣CC separates into two cloud areas on the northern
and southern sides of KT (shown by the plus mark).
After that, these cloud areas disappear over the coastal
region of western Sumatera (not shown here). It is evident that the structure and propagation of this M␣CC
are related to the development of localized cloud systems that dominate over the Indonesian Maritime Continent.
4. General features of M␣CC over Sumatera
a. Meso-␤-scale convective systems within
an M␣CC
FIG. 2. Longitude–time section of 6-hourly TBB averaged over
2°S–2°N from 29 Oct to 23 Nov 2002. The propagation of SCCs is
indicated by long arrows. The solid line is the longitude of KT.
The cloud system in the rectangle is a westward-propagating
M␣CC on 10–11 Nov.
westerly wind burst reported in previous study of developing SCC (e.g., Nitta et al. 1992).
In the present study, we focus on an M␣CC during
10–11 November in association with SCC2, as a typical
example of westward-propagating M␣CCs over the Indonesian Maritime Continent. This M␣CC is indicated
by the rectangle in Fig. 2. The passage of the M␣CC
causes rainfall of 53 mm h⫺1 at KT on 10 November,
and it is the maximum observed during the analysis
period (Fig. 3c).
The temporal and spatial change of the M␣CC over
the Indonesian Maritime Continent is presented in Fig.
4. The propagation of the M␣CC is indicated by the
solid line. A meso-␤-scale cloud system forms around
the west coast of Kalimantan at 0100 LST 10 Novem-
In this section, the fine structure of an M␣CC over
the equatorial region of Sumatera is described. Figure 5
presents 2-hourly maps of an M␣CC from 1100 to 2300
LST 10 November. The mountainous region higher
than 500 m in western Sumatera is indicated by the
shaded areas in the 1100 LST panel. Over Sumatera,
the M␣CC is regarded as a lump composed of meso-␤scale CCs (M␤CCs; horizontal scale of ⬃100 km) with
TBB of ⫺60°–⬃⫺50°C until 2100 LST. M␤CCs develop successively in eastern Sumatera, and move westsouthwestward. They are defined by ␤i, where i is the
number of respective M␤CCs. The movement and
structure of M␣CC are related to the evolution of
M␤CCs as follows.
In the front part of the M␣CC, ␤1 and ␤2 occur over
the east coast of Sumatera at 1100 LST. At 1300–1500
LST, ␤1 gradually weakens and ␤2 develops while moving to western Sumatera. At 1700 LST, when ␤1 arrives
the west coast of Sumatera, shallow clouds are distributed along the western foot of the mountain range.
With the arrival of ␤2 to the mountain range, the shallow clouds develop into an orographic cloud system at
1900 LST.
In the central part of the M␣CC, ␤3, ␤4, and ␤5
appear over/around the east coast of Sumatera at 1500–
1700 LST. They sustain their activity while moving to
western Sumatera, and merge into the orographic cloud
system over the mountain range at 1900–2100 LST. In
the merging process, the M␣CC alters into a widespreading orographic cloud system along the mountain
range at 2300 LST.
In the rear part of the M␣CC, ␤6, ␤7, and ␤8 are
located over eastern Sumatera at 1700–1900 LST. They
move more slowly than the other M␤CCs and gradually
decay over central Sumatera at 2100–2300 LST.
1686
MONTHLY WEATHER REVIEW
VOLUME 134
FIG. 3. (a) Time–altitude section of the zonal wind observed by EAR; (b) time series of the
low-level zonal wind from BLR data averaged at altitudes between 1.4 and 2.4 km; and (c)
daily rainfall amount at KT during 1–23 Nov 2002. The time average of the zonal wind data
obtained from EAR and BLR is 3 h.
b. Meso-␤-scale precipitation systems within the
M␣CC around KT
Figure 6a presents a time series of TBB from the
pixel data at KT (0.2°S, 100.3°E) from 1000 LST 10
November to 0400 LST 11 November. At 1600–1800
LST 10 November, the low TBB of below ⫺30°C shows
the appearance of shallow clouds. The lower TBB of
⬃⫺50°C between 1900 and 2300 LST signifies the passage of M␣CC. The internal structure of these cloud
systems is investigated using the ground-based observational data.
Figure 6b presents the zonal movement of the maximum CAPPI echo over the region extending 15 km
north and south of the radar site. The analysis area is
shown in the rectangular box of Fig. 1b. At 1200–1400
LST, a group of intense precipitation echoes (ⱖ40
dBZ ) appears around KT in a cloud with high TBB
(0°C). Another group of intense precipitation echoes is
seen 25–30 km west of the radar site, and shifts eastward with time, although each intense precipitation
echo propagates westward. Its horizontal scale is ⬃40
km. Thus, the group of intense precipitation echoes is
defined as meso-␤-scale convective precipitation with
eastward propagation (E-M␤CP). Moderate precipitation echoes (30–39 dBZ ) are also located to the rear of
the E-M␤CP. The E-M␤CP appears around KT with the
formation of an orographic cloud system (see Fig. 5d).
After 1900 LST, a meso-␤-scale stratiform precipitation system (⬍40 dBZ ) with westward propagation (WM␤SP) appears at the passage of M␣CC. The speed
(⬃6 m s⫺1) of the W-M␤SP is approximately twice as
fast as that of the E-M␤CP moving in the opposite
direction.
The movement of E-M␤CP and W-M␤SP is compared with the low-level zonal wind of BLR data averaged over altitudes of 1.4–2.4 km, where there is little
influence from the environmental easterly wind (Fig.
JUNE 2006
SHIBAGAKI ET AL.
1687
6c). A low-level wind change from easterly to westerly
occurs at 1500 LST, when the front edge of the
E-M␤CP reaches the radar site. The low-level westerly
wind is sustaining while the E-M␤CP passes over the
radar site. From this fact, it is inferred that the E-M␤CP
is accompanied by a low-level westerly wind from at
least 30 km west of the radar site. The low-level westerly wind against the environmental easterly wind is
considered to be local circulation over the mountain
range. After that, the low-level wind changes to an easterly wind at the passage of W-M␤SP.
c. Vertical structure of the E-M␤CP and W-M␤SP
FIG. 4. Six-hourly maps of TBB averaged over latitude–
longitude 0.5°grids over the Maritime Continent from 0100 LST
10 Nov to 0100 LST 11 Nov. The propagation of an M␣CC is
indicated by a solid line. The location of the radar site is shown by
the plus mark.
Figure 7 presents time–altitude sections of (a) reflectivity obtained by BLR, (b) vertical velocity, and (c)
horizontal wind observed by EAR from 1000 LST 10
November to 0400 LST 11 November. In Fig. 7a,
E-M␤CP with a high reflectivity extending vertically is
seen in the period of 1500–1900 LST 10 November. It
consists of two precipitation echoes separated by an
echo-free region. The echo at 1500 LST is the front
edge of the E-M␤CP, and it is associated with the
change of the low-level wind from easterly to westerly
(see Fig. 6c). Another echo at 1600–1900 LST is the
main part of the E-M␤CP with the low-level westerly
wind. It is accompanied by remarkable updrafts over a
wide altitude range (Fig. 7b).
Between 2000 LST 10 November and 0100 LST 11
November, intermittent reflectively echoes with a melting layer near an altitude of 4.5 km can be identified as
W-M␤SP. The height of the melting layer corresponds
to the freezing level (⬃0°C) from the upper sounding
data. In this period, weak updrafts and downdrafts are
prominent above and below around altitude of 5 km,
respectively. The vertical structures of the E-M␤CP
and W-M␤SP mentioned above agree well with those of
convective and stratiform portions, respectively, in the
tropical squall line, as illustrated in Zipser (1977).
East-northeasterly and northeasterly winds are seen
over altitude ranges of 4–10 km and below that, respectively, until 2100 LST (Fig. 7c). The wind direction in
the middle troposphere corresponds to the motion of
M␤CCs over Sumatera (see Fig. 5). In the E-M␤CP, the
environmental wind has almost uniform speed below an
altitude of 8 km. Meanwhile, in the W-M␤SP, it prevails
above an altitude of 6 km and weakens below that in
association with the passage of an M␣CC.
Figure 8 presents a time–altitude section of equivalent ␪e derived from the upper-air sounding data at KT.
Below an altitude of 4 km, atmospheric stratifications in
the E-M␤CP and W-M␤SP are nearly neutral with high
␪e (⬎342 K) and weak convective instability, respec-
1688
MONTHLY WEATHER REVIEW
FIG. 5. Two-hourly maps of pixel TBB data over/around Sumatera from 1100 to 2300 LST 10 Nov.
The mountainous region higher than 500 m is indicated by the shaded area at the top time of 1100 LST.
The plus mark is the location of the radar site. The propagation of M␤CCs is indicated by solid lines.
VOLUME 134
JUNE 2006
SHIBAGAKI ET AL.
1689
FIG. 6. Time series of (a) 1-hourly pixel TBB data at KT, (b) east–westward maximum
CAPPI data over the region extending 15 km north and south of the radar site, and (c) the
low-level zonal wind of the BLR data averaged over altitudes of 1.4–2.4 km from 1000 LST 10
Nov to 0400 LST 11 Nov. The time average of zonal wind data is 30 min. The propagation of
both E-M␤CP and W-M␤SP is indicated by the wide arrows.
tively. At altitudes of 4–7 km, ␪e increases at the passage of the M␣CC after 1900 LST 10 November.
A high ␪e region around the surface is also seen at
1000 and 1300 LST, before the appearance of the
E-M␤CP. It is expected that the high ␪e causes a lowlevel westerly wind in association with the E-M␤CP,
through a thermal contrast between the mountain area
and its surrounding area.
5. Meso-␥-scale convective precipitation systems
within the E-M␤CP
Figure 9 presents temporal and spatial changes of
E-M␤CP at 10-min intervals from 1600 to 1920 LST 10
November. This figure indicates that the E-M␤CP consists of several meso-␥-scale convective precipitation
systems (M␥CPs; horizontal scale of ⬍10 km), which
align approximately east–west. They are named ␥i,
where i is the number of the respective M␥CPs. The
E-M␤CP shifts gradually southward in association with
the southwestward propagation of each M␥CP as
shown by solid lines. The propagation of M␥CP is associated with the environmental wind in the lower tro-
posphere (see Fig. 7c). The horizontal wind averaged
over altitudes of 1.4–2.4 km is frequently southwesterly
wind as shown by the arrow at the radar site (the plus
mark), and the M␥CPs have a southwest–northeastoriented structure in the low-level wind.
It is interesting that new M␥CPs form successively to
the east of the E-M␤CP. While an M␥CP propagates
westward, it develops in the central portion of the
E-M␤CP and decays on the western edge. The lifetime
of M␥CPs is quite short (⬍1 h). As a result, a regular
replacement of M␥CPs occurs in the E-M␤CP. After
1910 LST, it seems that the E-M␤CP disappears with
the approach of W-M␤SP from the east.
During the passage of the E-M␤CP over KT, the
vertical structure of M␥CPs (␥2–6 and ␥8) was observed by EAR and BLR. Figures 10a and 10b present
time–altitude sections of reflectivity and zonal-vertical
wind. Time series of the low-level zonal wind and surface rainfall are also shown in Figs. 10c and 10d, respectively. To examine the kinematic structure of the
E-M␤CP relative to the environmental wind and local
circulation, the zonal wind in Figs. 10b and 10c is subtracted from the mean wind at each altitude in this
1690
MONTHLY WEATHER REVIEW
VOLUME 134
FIG. 7. Time–altitude sections of (a) reflectivity observed by BLR, (b) vertical velocity, and
(c) horizontal wind obtained by EAR from 1000 LST 10 Nov to 0400 LST 11 Nov. The time
average of reflectivity and vertical velocity data is 10 min, while that of horizontal wind data
is 1 h.
period. Considering the time series from right to left,
the figures are regarded as the zonal structure of
E-M␤CP.
The vertical structure of reflectivity and vertical motions in the E-M␤CP indicates a multicell structure
composed of M␥CPs with multiple evolution processes.
The evolution of M␥CPs is divided into formation, development, and dissipation stages in the life cycle of a
single cell, as illustrated in Burgess and Lemon (1990).
The features of M␥CP at each evolution stage are described below:
• Formation stage (from 1610 to 1655 LST): Two shal-
low precipitation echoes (␥2 and ␥3) below altitudes
of 4–5 km are seen at 1615 and 1650 LST and are accompanied by updrafts at an altitude of around 2.5 km.
The updrafts result in a convergent flow between
easterly and westerly wind components at low levels.
• Development stage (from 1655 to 1805 LST): A moderate precipitation echo more than 30 dBZ appears
up to an altitude of 5.5 km. Intense precipitation echoes of more than 40 dBZ (␥4 and ␥5) are embedded
within the precipitation echo. A light precipitation
echo of more than 20 dBZ (␥6) extends up to altitudes higher than 7 km. In ␥4 and ␥5, intense precipitation of 40–70 mm h⫺1 occurs at the surface. A
strong updraft coexists with the convergent flow of
the zonal wind component, and its region ascends
with time. In ␥6, updrafts are located over altitudes
between 6 and 8 km. At low levels, a gusty flow of the
prevailing westerly wind component blows toward
the front edge of the precipitation region, and acts
JUNE 2006
SHIBAGAKI ET AL.
1691
FIG. 8. Time–altitude section of ␪e observed by the upper-air sounding at intervals of 3 h
from 1000 LST 10 Nov to 0400 LST 11 Nov. In the bottom of the panel, the observational time
of the upper sounding is shown by arrows.
as a trigger to generate the low-level updraft within ␥3.
• Dissipation stage (from 1805 to 1900 LST): In this
stage, the top level of a light precipitation echo (␥8)
is seen at around an altitude of 5 km. Updraft regions
are seen just above the echo top. A moderate precipitation echo coexists with downdrafts in ␥8. The
low-level wind indicates a divergent flow that
changed from a westerly to an easterly wind component in relation to the downdraft in the lower troposphere.
6. Characteristics of convective precipitation over
the mountain range in western Sumatera
In this section, we describe the diurnal variation of
convective precipitation around KT and its relation to
SCC and M␣CC. Figure 11a presents a local time–day
section of echo areas of intense precipitation (ⱖ40
dBZ ), averaged at 1-h intervals from 5 to 21 November.
The echo area is calculated over the whole observational area shown by the circle in Fig. 1b. The diurnal
variation of echo area summing up the 1-h interval data
for this period is also shown in Fig. 11b.
In Fig. 11a, large echo areas of intense precipitation
lasting for 3–6 h are seen on 6–7, 9–11, 13, and 17–18
November. The peak time of the total echo area in Fig.
11b is at 1600 LST. The intense precipitation echoes
occur as an environmental easterly wind weakens in the
lower troposphere at the passage of SCCs (see Fig. 3b).
Next, the low-level wind behaviors in relation to convective precipitation are investigated. Low-level zonal
winds averaged at altitudes of 1.4–2.4 km at 6-hourly
intervals during the analysis period are listed in Table 2.
The periods of dominant easterly and westerly winds at
low levels, shown in Fig. 3b, are defined as easterly and
westerly wind phases, respectively.
In the easterly wind phase, the decrease of a lowlevel easterly wind and the change of that to westerly
wind are seen between 1000 and 1600 LST. The diurnal
changes of low-level zonal wind, considered to be local
circulation, are associated with the occurrence of the
large echo area of intense precipitation. When intense
precipitation echoes are accompanied by the low-level
westerly wind (10 and 17 November), they are identified as an E-M␤CP. Meanwhile, intense precipitation
echoes are not observed in the westerly wind phase,
except on 18 November.
Westward-propagating M␣CCs are also observed
over Sumatera in near-convective precipitation events,
as schematically illustrated in Fig. 12. While an M␣CC
develops over central and eastern Sumatera, convective
precipitation appears with the formation of an orographic cloud system over the mountain range. When
the M␣CC reaches the mountain range, precipitation
features around KT change from convective to stratiform type because of the change of the environmental
wind (see Figs. 6c and 7c).
The diurnal variation of convective precipitation in
relation to the formation of the orographic cloud system around KT is consistent with that of the intense
rainfall area that dominates along the mountain range,
shown by Mori et al. (2004) from Tropical Rainfall
Measuring Mission (TRMM) precipitation radar data.
1692
MONTHLY WEATHER REVIEW
VOLUME 134
FIG. 9. Horizontal distribution of E-M␤CP at 10-min intervals from 1600 to 1920 LST 10 Nov. The propagation of M␥CPs is indicated
by solid lines. The plus mark shows the location of the radar site. Arrows shown at the radar site show the low-level wind averaged over
altitudes of 1.4–2.4 km from BLR data.
Murata et al. (2002) pointed out that the evolution of
localized cloud systems in relation to local circulation
over Sumatera is controlled by the strength of environmental wind at altitudes of 1–2 km, from the comparison of cloud distribution with BLR data at KT. In our
study, it is inferred that the weakening of lowertropospheric environmental wind associated with SCCs
provides a favorable condition for the formation and
development of the orographic cloud system because of
the distinct local circulation over the mountain range.
7. Concluding remarks
In the present study, we investigated the behavior
and evolution of convective systems with various scales
(synoptic scale and meso-␣, -␤, and -␥ scale) over the
Indonesian Maritime Continent in the convectively active phase of an ISO during November 2002, using
GMS-IR data and ground-based observational data
from X-band rain radar, EAR, BLR, and upper-air
soundings at KT. The multiscale aspects of convective
JUNE 2006
SHIBAGAKI ET AL.
1693
FIG. 10. Time–altitude sections of (a) reflectivity from BLR data and (b) zonal-vertical wind
from EAR data between 1600 and 1900 LST 10 Nov. Time variations of (c) the low-level zonal
wind of BLR data and (d) surface rainfall in the same period. Zonal wind in (b) and (c) is
subtracted from the mean wind at each altitude during this period to investigate the kinematic
structure of the E-M␤CP. The time series in these figures is from right to left in order to
consider the east-westward structure of the E-M␤CP. In (c), arrows show the low-level convergent and divergent flows. The time averages of reflectivity, zonal-vertical wind, and the
low-level zonal wind data are 2, 10, and 5 min, respectively.
systems associated with the ISO are summarized as follows:
1) In the analysis period, four SCCs propagating eastward are observed over the eastern Indian Ocean
and the Indonesian Maritime Continent. They are
recognized as envelopes of convection, composed of
M␣CCs propagating westward. When SCCs reach
Sumatera, the envelopes disappear, but the M␣CCs
are evident over the region from Sumatera to Kalimantan.
2) Over Sumatera, the evolution and structure of a dis-
1694
MONTHLY WEATHER REVIEW
VOLUME 134
FIG. 11. (a) Local time–day section of intense precipitation echoes (ⱖ40 dBZ) averaged at
1-h intervals from 5 to 21 Nov. (b) Diurnal variation of echo area summing up the 1-h interval
data during this analysis period. The echo area is calculated over the whole observational area
shown by the circle in Fig. 1b.
tinct M␣CC are related to the organization of localized cloud systems with a diurnal cycle. The cloud
systems are characterized by westward-propagating
M␤CCs that developed over eastern Sumatera, and
an orographic cloud system that formed over the
mountain range in western Sumatera. While the
M␣CC crosses over Sumatera, its structure changes
from an organized cloud system consisting of
M␤CCs into a developing orographic cloud system
over the mountain range.
3) Ground-based observations revealed the internal
structure of the orographic cloud system around KT.
A E-M␤CP is observed with the formation of the
orographic cloud system. It is accompanied by a
low-level westerly wind against an environmental
easterly wind, considered to be the local circulation
over the mountain range. A W-M␤SP is also observed in the development of the orographic cloud
system into the M␣CC.
4) The E-M␤CP indicates a multicell structure composed of several M␥CPs, which align approximately
east–west. Successive formation of M␥CPs occurs to
the east of the E-M␤CP by a low-level convergent
flow. Each M␥CP propagates westward, progressing
through multiple stages (formation, development,
and dissipation). The regular replacement of M␥CPs
plays a principal role in the movement and maintenance of the E-M␤CP.
Through the analysis period, convective precipitation
occurs around KT as a lower-tropospheric easterly
wind weakens at the passage of SCCs. They are also
associated with a diurnal variation of the low-level
zonal wind. From these results, it is inferred that the
environmental wind associated with SCCs provides a
favorable condition for the development of localized
convective systems, which leads to the formation of
M␣CCs, because of local circulations (i.e., valley–
mountain and sea–land breezes) over the Indonesian
Maritime Continent.
In this study, we demonstrated the complicated evolution of precipitation systems and the associated wind
behavior at the passage of SCCs, but the analysis area
of precipitation and wind is limited over/around KT. In
future work, we will further study the influence of
Sumatera’s topography on the environmental wind associated with SCCs, and the interaction process of
SCCs with localized convective systems over the whole
TABLE 2. Low-level zonal wind averaged over altitudes of 1.4–
2.4 km at 6-hourly intervals, and the low-level zonal wind phase
from 5 to 21 Nov. Date and wind speed in convective precipitation
events are indicated by the bold font.
Low-level zonal wind (m s⫺1)
Date
5
6
7
8
9
10
11
12
13
14
15
16
17
18
19
20
21
Nov
Nov
Nov
Nov
Nov
Nov
Nov
Nov
Nov
Nov
Nov
Nov
Nov
Nov
Nov
Nov
Nov
0400
LST
1000
LST
1600
LST
2200
LST
⫺1.4
⫺0.7
⫺1.2
⫺2.2
⫺6.2
⫺0.7
⫺1.4
⫺2.3
⫺0.4
3.7
0.8
⫺1.5
⫺0.1
⫺0.1
⫺0.5
⫺0.3
3.3
⫺4.2
⫺1.8
⫺3.2
⫺2.0
⫺3.3
⫺2.0
⫺6.0
⫺5.9
⫺2.7
3.1
0.0
⫺2.3
⫺1.0
0.4
2.4
1.1
9.2
⫺1.7
⫺1.3
⫺3.1
⫺3.8
⫺1.5
2.7
⫺1.6
⫺3.1
⫺1.1
0.7
3.0
⫺1.6
2.6
4.4
1.9
7.9
8.6
⫺1.7
⫺0.1
0.0
⫺4.4
⫺0.3
⫺3.4
⫺1.5
0.1
0.0
⫺0.7
⫺0.8
⫺3.8
⫺0.2
1.3
0.1
11.5
9.4
Low-level zonal
wind phase
Easterly wind phase
Westerly wind phase
Easterly wind phase
Westerly wind phase
JUNE 2006
1695
SHIBAGAKI ET AL.
FIG. 12. Schematic illustration of a westward-propagating M␣CC over Sumatera and precipitation systems within an orographic cloud system over the mountain range in western
Sumatera.
region of Sumatera, with both observational and numerical model studies.
Acknowledgments. The authors thank two anonymous reviewers for their valuable comments. Thanks
are also extended to Dr. T. Kikuchi of Kochi University
for providing GMS-IR data, and Dr. M. Yamamoto of
Kyoto University and Mr. M. Ohi of Hokkaido University for their efforts in preparing the radar observations.
The authors also thank Dr. S. K. Dhaka and Dr. G.
Hassenpflug of Kyoto University for their careful reading of the original manuscript. Radar instruments at KT
were operated by the Indonesian staff of the National
Institute of Aeronautics and Space of Indonesia, the
Agency for the Assessment and Application of Technology (BPPT), and the Meteorological and Geophysical Agency (BMG). The present study was supported
by a Grant-in-Aid for Scientific Research on Priority
Area-764 of the Ministry of Education, Culture, Sports,
Science, and Technology (MEXT) of Japan.
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RADIO SCIENCE, VOL. 41, RS5002, doi:10.1029/2005RS003333, 2006
for
Full
Article
Raindrop size distribution observed with the
Equatorial Atmosphere Radar (EAR) during
the Coupling Processes in the Equatorial
Atmosphere (CPEA-I) observation campaign
Findy Renggono,1,2 Masayuki K. Yamamoto,2 Hiroyuki Hashiguchi,2
Shoichiro Fukao,2 Toyoshi Shimomai,3 Masayuki Kawashima,4
and Mahally Kudsy1
Received 13 August 2005; revised 28 November 2005; accepted 14 April 2006; published 2 September 2006.
[1] The diurnal variability of raindrop size distribution (DSD) in precipitating clouds over
Kototabang, West Sumatra, Indonesia (0.20S, 100.32E), is studied using three types of
Doppler radars, operated at VHF (47 MHz), UHF (1.3 GHz), and X band (9.4 GHz)
frequencies. Two precipitation events from 5 to 6 May 2004 in the first observation
campaign of the first Coupling Processes in the Equatorial Atmosphere (CPEA-I) project
reveal a difference between clouds precipitating in the early afternoon and clouds
precipitating in the nighttime. In the early afternoon, the precipitating clouds were
dominated by shallow convective types with high rainfall rate at the surface. In the
nighttime, precipitating clouds were dominated by stratiform types with small rainfall rate
at the surface. A diurnal variation of horizontal wind was observed over this area. The
westerly in the lower troposphere and the easterly in the middle troposphere began to be
enhanced in the afternoon (1400–1700 LT). DSD parameters were retrieved from VHF band
Doppler radar data. A modified gamma distribution was used to model DSD parameters. The
shape parameter (m) was larger during stratiform precipitation than during shallow
convective precipitation events, as shown by previous studies. During stratiform rain events
on 5 May 2004, the median volume diameter (D0) was dominantly greater than 1 mm, which
is larger than D0 during shallow convective rain events. Results presented in this paper
indicate that DSD has a diurnal cycle over the mountainous region of Sumatra.
Citation: Renggono, F., M. K. Yamamoto, H. Hashiguchi, S. Fukao, T. Shimomai, M. Kawashima, and M. Kudsy (2006),
Raindrop size distribution observed with the Equatorial Atmosphere Radar (EAR) during the Coupling Processes in the
Equatorial Atmosphere (CPEA-I) observation campaign, Radio Sci., 41, RS5002, doi:10.1029/2005RS003333.
1. Introduction
[2] The Indonesian maritime continent is one of the
most active convection regions on the globe [Ramage,
1968]. So far, many studies have shown interannual and
1
Agency for the Assessment and Application of Technology,
Jakarta, Indonesia.
2
Research Institute for Sustainable Humanosphere, Kyoto University, Kyoto, Japan.
3
Department of Electronic and Control Systems Engineering,
Shimane University, Shimane, Japan.
4
Institute of Low Temperature Science, Hokkaido University,
Sapporo, Japan.
Copyright 2006 by the American Geophysical Union.
0048-6604/06/2005RS003333$11.00
seasonal variations of convective activity over the Indonesian maritime continent [e.g., Hamada et al., 2002;
Aldrian and Susanto, 2003]. Convection over the Indonesian maritime continent is also significantly modulated
by intraseasonal variations (ISV) [e.g., Seto et al., 2004]
and with periods of less than several tens of days [e.g.,
Tsuda et al., 1994]. Other than convection with a period
of longer than several days, the diurnal cycle of convection induced by land- sea breeze circulation is also
prominent in the Indonesian maritime continent [e.g.,
Houze et al., 1981; Nitta and Sekine, 1994; Hadi et al.,
2002; Mori et al., 2004], because the Indonesian maritime continent is composed of many islands and the
surrounding sea.
[3] Sumatra is one of the largest islands in the Indonesian maritime continent and is located at the eastern
RS5002
1 of 15
RS5002
RENGGONO ET AL.: RAINDROP SIZE DISTRIBUTIONS
edge of the Indian Ocean (around 100E). Because of its
unique topography, Sumatra plays an important role in
convection around 100E. There is a mountain range
along this southwestern coastline with an average height
of 2000 m (see Mori et al. [2004, Figure 4] for a
detailed map of Sumatra). Active convection with a
diurnal cycle exists along its southwestern coastline
[Mori et al., 2004]. Several studies have revealed the
formation mechanism for active convection over Sumatra by topographically induced local circulation. From
observations in the mountainous area of Sumatra, it has
been shown that deep convective events tend to occur
from the early afternoon to the evening [Renggono et al.,
2001; Wu et al., 2003]. By using a cloud-resolving
model, Sasaki et al. [2004] showed that thermally
induced upslope winds which converge over the mountain summit in the daytime play an important role in the
formation of mesoscale precipitation systems with a
diurnal cycle over western Sumatra and the adjacent
sea region. Further, Renggono et al. [2001] showed the
dominance of stratiform clouds in the nighttime.
[4] Microphysical or cloud-modeling studies require
knowledge on the rain drop size distribution (DSD) to
understand the mechanism for precipitation development
and to parameterize these processes in cloud-scale and
mesoscale numerical models. To clarify the characteristics of DSD over the Indonesian maritime continent is
important because the most active cumulus convection
occurs in the region.
[5] Over Sumatra, the variations of DSD in relation to
ISV have been recently reported by Kozu et al. [2005] by
using data derived from disdrometer and VHF band
Doppler radar which is named Equatorial Atmosphere
Radar (EAR) data. However, variations of DSD in
relation to the diurnal cycle of convection is not clarified
over Sumatra.
[6] A VHF band Doppler radar is an excellent tool for
retrieving DSD in the lower troposphere because it can
receive echoes from raindrops and turbulence separately
[Fukao et al., 1985]. So far, DSD observations in the
tropics with VHF band Doppler radar have been carried
out in Australia [Cifelli et al., 2000; Lucas et al., 2004;
Rajopadhyaya et al., 1993, 1998] and India [e.g., Reddy
and Kozu, 2003]. EAR installed at Kototabang, Sumatra
(0.20S, 100.32E, 865 m above MSL), is a 47-MHz
Doppler radar which can observe features of DSD over
Sumatra [Fukao et al., 2003].
[7] To clarify the vertical coupling processes of the
atmosphere over the Indonesian maritime continent, the
Coupling Processes in the Equatorial Atmosphere
(CPEA) project carried out a first observation campaign
(CPEA-I) in the troposphere from 10 March to 9 May
2004 [Fukao, 2006]. During CPEA-I, the observation
parameters of EAR were set to several modes, but only
on 5– 9 May 2004 they were set to a special mode to
RS5002
intensively observe the vertical wind in the troposphere.
In this study, a preliminary report on diurnal features of
DSD over the mountainous region of Sumatra from 5 to
6 May 2004 is presented using the fine-resolution
vertical wind results derived from EAR data.
2. Data Description
[8] Three kinds of radars, operated at VHF band
(47 MHz), UHF band (1.3 GHz), and X band
(9.4 GHz) frequencies, were used in this study.
2.1. VHF Band Wind Profiler
[9] A VHF band wind profiler, the Equatorial Atmosphere Radar (EAR), was used for the retrieval of DSD
and the investigation of the time-height variation of
winds over this area. EAR is installed at Kototabang,
located in the mountainous region of Sumatra (see
Figure 1). From 5 to 9 May 2004, EAR was operated
in two observation modes. The observation parameters of
EAR are shown in Table 1. The pulse repetition frequency
was 2,500 Hz in both observation modes. One mode was
a standard observation mode to monitor vertical and
horizontal winds in the troposphere. The observation
time for this mode was 82 s, and the vertical wind
Doppler velocity resolution was 0.195 m s1. The beam
direction was changed on a pulse-to-pulse basis. Horizontal wind data were derived from the standard observation mode. The other mode was a special mode
(hereinafter called vertical mode) to monitor only the
vertical wind in the troposphere. In this mode radar
beams were pointed only to the vertical direction through
an observation time of 79 s. Three Doppler spectra
collected with the same observation time were averaged
offline prior to the retrieval of DSD. Since this mode
monitored only the vertical direction, an SNR improvement of 7 dB over the standard observation mode was
expected. This improvement of SNR was important for
retrieving the DSD during weak stratiform precipitation
events. Furthermore, Doppler velocity resolution was
0.041 m s1. This improvement of Doppler velocity
resolution contributed to the better estimation of DSD
by increasing the number of data points used for DSD
retrieval.
2.2. UHF Band Wind Profiler
[10] A UHF band wind profiler is used for observing
wind and hydrometeors in the lower troposphere, including the planetary boundary layer (PBL) [e.g., Gage et al.,
1994; Carter et al., 1995]. A UHF band wind profiler,
Boundary Layer Radar (BLR), is located at Kototabang
Global Atmosphere Watch (GAW) station, about 300 m
from the EAR site. The radar beams of this BLR were
electronically steered to the same directions as those of
2 of 15
RS5002
RENGGONO ET AL.: RAINDROP SIZE DISTRIBUTIONS
RS5002
angles from 0.7 to 40.0. The time and range resolution
of XDR were 4 min and 250 m, respectively. To observe
precipitating clouds over Kototabang, XDR was installed
approximately 20 km southeast of the EAR site (0.36S,
100.41E, 1121 m above MSL; see Figure 1). Precipitating clouds over Kototabang can be observed with
XDR up to 14 km altitude. Radar reflectivity data is
used for calibrating the DSD estimation by EAR (see
Section 3.2.2 for details).
3. Methodology
3.1. Precipitation Cloud Classification
Figure 1. (top) Map of the Indonesian maritime
continent; the plus shows the location of the observation
site. (bottom) Topography around the observation site;
the plus shows the location of EAR (Kototabang; 0.20S,
100.32E, 865 m MSL), and the cross shows the location
of the X band Doppler weather radar (0.36S, 100.41E,
1121 m MSL).
the EAR standard mode. The original BLR data had a
vertical resolution of 150 m and time resolution of about
1 min. Previous results of BLR observation in Indonesia
have been reported by Hashiguchi et al. [1995],
Renggono et al. [2001] and so on. Using data derived
from BLR, Renggono et al. [2001] have shown that BLR
can be used to classify precipitating cloud types by
slightly modifying the algorithm proposed by Williams
et al. [1995]. In this study, BLR data obtained by the
vertically pointing beam are analyzed to classify precipitating cloud types.
2.3. X Band Doppler Weather Radar
[11] X band Doppler weather radar (XDR) can detect
precipitating clouds within an observation range of
68 km. XDR is operated at 9.445 GHz and with 40 kW
peak transmitted power. From 10 April to 9 May 2004,
XDR was operated in a volume scan mode with 17 zenith
[12] The classification of precipitating clouds in this
study is based on the algorithm adopted from Williams et
al. [1995]. In the present study each sample of data is
analyzed to determine which of four types of precipitating clouds, that is, stratiform, mixed stratiform-convective, deep convective, and shallow convective clouds
(hereinafter referred to as STR, MIX, CNV, and SHL,
respectively), came from. The algorithm to classify
precipitating clouds is based on a judgment of the
presence of a melting layer and the presence of turbulence or hydrometeors above the melting layer. If BLR
data reveal the existence of a melting layer (i.e., large
received signal at 0C isotherm level), a precipitating
cloud type is classified as STR or MIX. If BLR data do
not show the existence of a melting layer, the precipitating cloud type is classified as CNV or SHL. MIX type
is classified if a broadening of spectral width above the
melting layer, which indicates turbulent motion above
the melting layer, is observed. CNV is classified if
hydrometeors (i.e., presence of echoes) appears above
the melting level. For more details of the classification
method, see Williams et al. [1995] and Renggono et al.
[2001].
Table 1. Principal Online Observation Parameters of EAR
Item
Standard Mode
Vertical Mode
Vertical resolution, m
Beam direction (Az, Ze)
150
(0, 0),
(0, 10),
(90, 10),
(180, 10),
(270, 10)
32
150
(0, 0),
(0, 0),
(0, 0)
256
5
512
1
82
0.061 Hz,
0.195 m s1
79
0.013 Hz,
0.041 m s1
Number of coherent
integrations
Number of FFT points
Number of incoherent
integrations
Observation time, s
Spectral resolution
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[13] Williams et al. [1995] determined the onset of
precipitation events by surface rain gauge and classified
precipitation events every 30 min using a UHF band
wind profiler. However, by modifying the determination
of the onset of precipitation events, Renggono et al.
[2001] have applied this method for analyzing the
diurnal and annual variations of precipitating clouds at
Kototabang. Instead of using surface rain gauge, they
used radar reflectivity and Doppler velocity at 1 km
height from the surface obtained with the vertically
pointing beam of BLR to determine the onset of precipitation events. Murata et al. [2002] used the same
method for the determination of precipitation events over
Kototabang.
3.2. Retrieval of DSD
3.2.1. Mathematical Description of Doppler
Velocity Spectra
[14] To retrieve DSD, we used Doppler spectral data
obtained with EAR. In this study, we used the vertical
mode of EAR observation, which has single-beam observation in the vertical direction only (see Section 2.1
for details). We assume that DSDs have the form of a
modified gamma distribution,
N ð DÞ ¼ N0 Dm expðLDÞ
ð1Þ
where N0, m and L represent the concentration parameter,
shape and slope factors of the distributions, respectively.
The relationship between drop size D (mm) and drop fall
velocity v (m s1) is expressed as
0:4
r
vð DÞ ¼ ½9:65 10:3 expð0:6DÞ
ð2Þ
r0
where r0 and r represent the air densities at the ground
and the level of observation aloft, respectively [Gunn and
Kinzer, 1949; Atlas et al., 1973]. Note that the term for
density adjustment comes from Foote and du Toit [1969].
[15] The measured Doppler spectrum in precipitation
condition is the sum of the two spectra corresponding to
echoes from precipitating particles (hereinafter called
Sp(v)) and refractive index irregularities from turbulent
air (hereinafter called St(v)). The observed Doppler
spectrum S(v) can be expressed as
ð3Þ
S ðvÞ ¼ St ðvÞ þ Sp ðvÞ * S0 ðvÞ þ Pn * W ðvÞ
where S0(v) is normalized from St(v), Pn is the noise level
on the spectra, and W(v) is the window function
[Wakasugi et al., 1986]. The asterisks (*) denote the
convolution operation.
[16] St(v) is approximated by the following Gaussian
function,
"
#
ðv vÞ2
St ðvÞ ¼ P0 exp ð4Þ
s2
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where P0 is echo power, v is mean wind velocity along
the radar beam direction and s is spectral width.
[17] With no atmospheric turbulence or wind Sp(v)
may be expressed in terms of drop size (D) as
1
6 d ½vð DÞ
Sp ð v Þ ¼ C N ð D Þ D ð5Þ
dD where v(D) is measured positive upward and C is a radar
system constant.
[18] Sato et al. [1990] proposed a method of DSD
retrieval by assuming the Marshall-Palmer distribution
for the rainfall particle size. In the present study, the
fitting method is improved by applying a modified
gamma distribution to estimate precipitation parameters.
[19] Figure 2 shows an example of Doppler spectra
observed with EAR during a shallow convective precipitation event (Figure 2a) and a stratiform precipitation
event (Figure 2b). The peak near 0 m s1 corresponds to
echoes from refractive index irregularities of turbulent
air, and the smaller peak on the left corresponds to
precipitation echoes. The estimated precipitation parameters for convective precipitation are m = 0.6 and L =
7.06 mm1, and for stratiform precipitation are m = 3.9
and L = 4.95 mm1. It is clear here that m (L) for shallow
convective precipitation is smaller (larger) than m (L) for
stratiform precipitation, which means that the number of
large-sized raindrops is greater in stratiform clouds than
in shallow convective clouds. Tokay et al. [1999] have
shown a similar result.
3.2.2. Determination of N0
[20] To obtain N0, we compared the radar reflectivity
factor estimated from spectra obtained with EAR with
the radar reflectivity factor obtained with XDR. Radar
reflectivity factor Z is given by
Z 1
Z¼
N ð DÞD6 dD
ð6Þ
0
If the modified gamma distribution is assumed to be
N(D), equation (6) is expressed as
Z ¼ N0
Gðm þ 7Þ
Lðmþ7Þ
ð7Þ
by applying equation (1) [e.g., Williams, 2002], where G
is the complete gamma function. N0 is computed from m
and L estimated from EAR data, and Z obtained from
XDR.
4. Large-Scale Convective Feature
Around Sumatra
[21] From 10 April to 9 May 2004, convection over
Kototabang was significantly modulated by an ISV
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portant role in the development of convection in the
mountainous region of Sumatra. After 7 May convection
over Kototabang was not observed as the large-scale
convective envelope moved east of 100E.
5. Convection Over Kototabang
5.1. Convection on 5 May 2004
Figure 2. Doppler spectra (thin curves) and fitted
modified gamma distribution (thick curves) at 3.85 km
altitude derived from EAR data for (a) shallow
convective and (b) stratiform precipitation cases.
event. Several large-scale cloud clusters developed over
the Indian Ocean and reached Sumatra. Convection over
Kototabang was formed within a large-scale convective
envelope during the active phase of ISV [Kozu et al.,
2005]. Figure 3 shows a time-longitude section of
equivalent black body temperature (TBB) at 0.2S from
1 to 9 May 2004. From 4 to 6 May 2004, the last largescale cloud cluster appeared over the radar site, and
convection over Kototabang developed within a largescale convective envelope. It is to be noted that a clear
diurnal variation is seen in TBB around Kototabang.
Cloud tops were higher (or colder) at night (18—
0300 LT), consistent with results shown in a previous
study [e.g., Mori et al., 2004], and suggesting that a
topographically induced local circulation plays an im-
[22] Convective features over Kototabang during 5 –
6 May 2004 were measured by radars. Figure 4 shows
observations from radars and surface rain gauge from
0900 LT on 5 May 2004 to 0600 LT on 6 May 2004.
Precipitation events were observed during 1300 –2230 LT
on 5 May and during 0030 – 0300 LT on 6 May
(Figure 4d). Strong updraft greater than 0.4 m s1 was
observed at 2 – 5 km altitude during 1300 – 1700 LT and
during 1830– 2030 LT (Figure 4a). The appearance of
this updraft was associated with a large Z (greater than
22 dBZ) at 2 –5 km altitude (Figure 4b) and high rainfall
rate (1.0 – 15.5 mm h1) at the surface (Figure 4d).
Shallow convective precipitating clouds were dominant
in the same period (Figure 4b). It is consistent that Z was
significantly weakened above the melting level (5.2 km
altitude). Strong updraft of greater than 0.6 m s1 first
appeared at 7 – 9 km altitude around 1945 LT, when
precipitating clouds started to change from shallow convective type to deep convective type (see Figure 4b).
Afterward, updraft of greater than 0.2 m s1 continuously existed above 8 km. These updrafts found in the
middle troposphere caused a development of stratiform
precipitating clouds observed by XDR and BLR after
2045 LT. After 14 LT westerly winds below 3 km and
easterly above 6 km altitude strengthened with time
(Figure 4c).
[23] From 2000 to 2300 LT cloud tops higher than 8 km
altitude were observed at Kototabang (Figure 4b). Stratiform precipitating clouds were dominant during the
same period (Figure 4b). Weak rainfall of less than
2.5 mm h1 was observed at the surface (Figure 4d). Below 3 km altitude, downdraft was dominant (Figure 4a).
During 2300 LT on 5 May to 0300 LT on 6 May a weak Z
of 7 – 22 dBZ was observed at Kototabang. Echoes from
precipitation particles obtained by XDR disappeared after 0300 LT on 6 May.
5.2. Convection on 6 May 2004
[24] Figure 5 shows observations made with radars and
surface rain gauge during 0600 LT on 6 May to 0300 LT
on 7 May 2004. In the morning (0600 – 1030 LT)
downdraft was dominant below 3 km altitude
(Figure 5a). Echoes from precipitating particles were
not observed at this time (Figure 5b). From 1030 to
1230 LT updraft greater than 0.2 m s 1 was
observed below 3 km. Afterward high rainfall rate
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Figure 3. Time-longitude section of TBB centered at 0.2S from 1 to 9 May 2004. TBB is averaged
over a 0.5 0.5 region. The dashed line indicates the location of Kototabang (100.32E). The
thick solid arrow shows the eastward propagation of the supercloud cluster. Labels A and B
indicate the periods during which the results of radar observations are presented in Figures 4 and 5,
respectively.
(1.0 – 15.5 mm h1) was observed at the surface during
1400 – 1730 LT (Figure 5d).
[25] Updraft greater than 0.6 m s1 was observed at 2 –
4 km altitude during 1400– 1630 LT (Figure 5a). This
strong updraft was associated with a large Z of greater
than 17 dBZ below 6 km altitude (Figure 5b). Although
BLR was not in operation before 1530 LT, it was clear
that the precipitation event during 1400 – 1730 LT
showed similar features in relatively high rainfall rate
at the surface, low echo top observed by XDR, and
updraft limited in the lower troposphere as observed on
5 May. The westerly below 3 km altitude and easterly
above 6 km altitude strengthened after 17 LT (Figure 5c).
[ 26 ] Stratiform precipitation was observed from
2030 LT on 6 May to 0100 LT on 7 May. During this
period downdraft was observed at 3 – 6 km altitude
(Figure 5a). On the other hand, updraft was dominant
above 6 km altitude. However, precipitation at the surface
was almost absent during this stratiform precipitation
event (Figure 5d). Echoes from precipitating particles
vanished after 0100 LT on 7 May 2004 (Figure 5b).
5.3. Zonal Movement of Precipitating
Clouds Around Kototabang
[27] The zonal movement of precipitating clouds
around Kototabang during this period is shown in
Figure 6. On 5 May 2004 precipitating clouds developed
from 1200 LT about 10– 30 km to the west of Kototabang (Figure 6a), around which a steep hill surrounding
Maninjau lake is located (see Figure 1). Shallow con-
vective clouds over Kototabang observed from 1300 LT
were transported from here by low-level westerly
(Figures 4b and 4c). However, cloud tops higher
than 7 km altitude were observed only in the west of
Kototabang during 1200 –1800 LT.
[28] After 2000 LT precipitating clouds with tops
higher than 8 km altitude propagated from the east
of Kototabang (Figure 4b). These clouds developed
30– 40 km to the east of Kototabang (Figures 6a
and 6b). Easterlies were dominant above 6 km
altitude (Figure 4c) and caused the westward movement of stratiform precipitating clouds. This kind of
cloud system, which moves eastward in the afternoon
and westward in the late evening, was reported by
Shibagaki et al. [2006].
[29] On 6 May 2004 a similar pattern in the diurnal
variation of precipitating clouds was observed. From
1215 LT precipitating clouds developed about 10– 30 km
west of Kototabang (Figure 7a). These clouds moved
eastward and caused rainfall events over Kototabang from
1400 LT. From 2030 LT precipitating clouds with stratiform features moved eastward and covered Kototabang
(Figure 7b). These clouds developed 30 –40 km east of
Kototabang from 1800 LT. However, Z was generally
weaker on 6 May than on 5 May 2004.
6. Raindrop Size Distribution
[30] Section 5 showed that precipitation events during
5 – 6 May 2004 were dominated by shallow convective
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Figure 4. Radar observations over Kototabang from 0900 LT on 5 May 2004 to 0600 LT on
6 May2004 (period A of Figure 3). (a) Time-altitude cross section of vertical velocity observed
with EAR. (b) Radar reflectivity factor (Z) observed with XDR; circles at the top show the
precipitating cloud type classified by BLR. (c) Horizontal wind observed with EAR. (d) Rainfall
rate observed by rain gauge. The rainfall rate is averaged every 10 min.
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Figure 5. Same as Figure 4 except from 0600 LT on 6 May 2004 to 0300 LT on 7 May 2004
(period B of Figure 3). N in Figure 5b indicates that BLR was not in operation.
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Figure 6. Time-longitude cross section of radar reflectivity factor observed with XDR from
0900 LT on 5 May to 0600 LT on 6 May 2004 at (a) 3.85 km altitude and (b) 7.85 km altitude. The
vertical axis presents the distance from Kototabang. Data are latitudinally averaged over a 10-km
north-south region centered on Kototabang.
and stratiform types and that the precipitation events in
the afternoon and in the nighttime had different characteristics in the vertical structure of Z and the rainfall
rate at the surface. This section describes the DSD
characteristics of each kind of precipitation event. DSD
parameters (N0, m, and L) are computed from EAR
spectra at 3 km height above the surface (or 3.85 km
altitude) during the precipitation events of 1200 –
2400 LT on 5 May 2004. 47 sets of DSD parameters
from shallow convective rain and 27 sets from stratiform rain are selected on the basis of the cloud type
classified by BLR.
[31] DSDs for shallow convective and stratiform
precipitation clouds are shown in Figure 8. It was found
that DSDs during shallow convective rainfall events are
characterized by a large amount of small-sized rather
than larger-sized drops (Figure 8a). The average values
of m and L were 0.3 and 10.9 mm1, respectively.
The median volume diameters, which can be expressed
as D0 = (3.67 + m) L1 for a modified gamma distribution, are between 0.18 – 0.8 mm (see Figure 9). On the
other hand, the DSD during stratiform rainfall events had
a drop size distribution broader than that seen during
shallow convective events (Figure 8b). The average
values of m and L were 2.5 and 5.9 mm1, respectively.
The N(D) peaks of 0.3– 0.8 mm were dominant while D0
was 0.4– 1.9 mm (see Figure 9). This is consistent with
the previous study on the point that m and D0 are larger
during stratiform precipitation events than during shallow convective precipitation events [Tokay et al., 1999].
Tokay et al. [1999] also showed that L is smaller during
stratiform precipitation events than that during shallow
convective precipitation events.
[32] The time variation of DSD on 5 May are shown in
Figures 9a and 9b. Precipitation events during 1400 –
1700 LT were dominated by shallow convective type
(Figure 4b). Total rainfall was 17.6 mm at the surface
(Figure 4d). The distribution of raindrops was con-
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Figure 7. Same as Figure 6, except that the observation time is from 0900 LT on 6 May to
0600 LT on 7 May 2004.
centrated on the small size (smaller than 0.5 mm).
The relatively broad distribution with larger D0 (about
0.7 mm) around 1420 LT was associated with high
rainfall rate at the surface (15.5 mm h1) and Z of
greater than 22 dBZ up to 6.0 km altitude (see
Figures 4b and 4d).
[33] During 1900 – 2200 LT two types of DSDs were
detected (Figure 9b). The first type, which appeared
during 1925 – 2010 LT, had the same characteristics as
the precipitation in the afternoon (1400 – 1700 LT).
During this period precipitating clouds were dominated
by the shallow convective type (see also Figure 4b).
Therefore the DSD consisted of a large amount of
small drops with smaller D0 between 0.2– 0.8 mm.
The second type, which appears after 2040 LT, had
different characteristics. During this period the precipitating clouds were dominated by the stratiform precipitation type (see also Figure 4b). The peak of N(D)
was not as large as that during the shallow convective
events, but the DSD had a broad distribution. The
peak of N(D) was around 0.5 mm, and D0 was larger
than 1.0 mm.
[34] Similar patterns were found in DSD during
precipitation events on 6 May 2004 (Figure 10).
Precipitation events in the afternoon (from 1425 to
1605 LT) show DSDs characterized by narrower distribution. D0 of around 0.2 mm was predominantly
observed, though the number of profiles was small and
D0 was variable at that time. It is consistent with the
smaller rainfall rate at the surface and the weaker Z
than those for the shallow convective case on 5 May
(see Figures 5b and 5d). During 2140– 2240 LT the
DSD was concentrated in the smaller drop size
(around 0.5 mm), but during 2315 – 2335 LT a larger
D0 of about 1.0 mm was observed. However, D0 in
this stratiform case is smaller than that seen in the
stratiform case on 5 May (see Figure 9). The smaller
D0 on 6 May is consistent with smaller Z on that day
(Figures 4b and 5b).
7. Discussion and Conclusion
[35] In this study, the diurnal features of DSD over
Kototabang on 5 – 6 May 2004 have been studied.
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Figure 8. Drop size distribution estimated from EAR
data for (a) shallow convective precipitation events
(47 profiles) and (b) stratiform precipitation events
(27 profiles) during 1200 –2400 LT on 5 May 2004.
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Doppler spectra with fine resolution were obtained by
pointing radar beams of EAR only to the vertical
direction. A diurnal variation of convection was clearly
seen at Kototabang on both 5 and 6 May. In the
afternoon (1300 – 1730 LT) precipitating clouds were
dominated by shallow convective clouds. They had
their origin about 10 – 30 km west of Kototabang.
Strong updraft and high rainfall rate at the surface were
also observed in the presence of these shallow convective clouds. In the nighttime (2000 – 0300 LT) stratiform
clouds, which developed about 30– 40 km to the east of
Kototabang, caused mainly stratiform precipitation
events at Kototabang. Renggono et al. [2001] statistically showed a diurnal variation of precipitating clouds
over Kototabang by classifying precipitating clouds
seen by BLR. They showed that convective precipitating clouds are dominant in the afternoon whereas
stratiform precipitating clouds are dominant in the
nighttime. The diurnal variability of convection over
Kototabang during 5 – 6 May 2004 agrees well with
their statistical results.
[36] DSDs for shallow convective and stratiform cases
were retrieved from Doppler spectra obtained with EAR.
A modified gamma distribution was assumed as the form
of the DSD. Different characteristics were found during
precipitation in the afternoon (shallow convective precipitation) and the nighttime (stratiform precipitation). In
the afternoon precipitation events are dominantly characterized by smaller D0. This variability of D0 in relation
to cloud type is consistent with previous studies [Tokay
et al., 1999; Cifelli et al., 2000].
[37] A diurnal variation of the zonal wind was also
observed during 5 – 6 May. A westerly below 3 km
(easterly above 6 km) intensified after 1400 – 1700 LT.
However, the relationship between the diurnal variations of the zonal wind and convection needs further
investigation.
[38] Kozu et al. [2005] studied the variability of DSD
in relation to ISV and found that the DSD is broader
during the inactive phase of ISV than during the active
phase. Seto et al. [2004] studied convection over Kototabang in relation to ISV and found that the deep
convective events caused by topographically induced
local circulation are dominant in the inactive phase of
ISV. They further found that both convective and stratiform type precipitating events are observed at Kototabang in the active phase of ISV [see Seto et al., 2004,
Figure 14].
[39] In this study we have shown a diurnal feature of
DSD during the active phase of ISV (see Figure 3).
However, the diurnal variability of the DSD may
change with ISV. Statistical features of DSD over
Kototabang will be studied by using EAR data in
subsequent studies.
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Figure 9. Drop size distribution estimated from EAR data during (a) 1400– 1700 LT and
(b) 1900– 2200 LT on 5 May 2004. Black circles indicate the median volume diameters, and an N
indicates that EAR was not in operation. Circles at the top show the precipitating cloud type
classified by BLR.
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Figure 10. Same as Figure 9 except for (a) 1400 – 1700 LT and (b) 2100 – 2400 LT on 6 May
2004. N in Figure 10a indicates that BLR was not in operation.
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[40] Acknowledgments. The authors thank Toshiaki Kozu
of the Department of Electronic and Control Systems Engineering, Shimane University, and Yasushi Fujiyoshi of the
Institute of Low Temperature Science, Hokkaido University,
Japan, for providing XDR data. The authors would also like to
thank Masayuki Ohi of Hokkaido University for his effort in
preparing the radar system and the operators who maintain and
operate EAR and BLR. They thank William L. Oliver for
careful reading of the manuscript. Acknowledgments extend to
the three anonymous reviewers for their constructive
comments. The present study was partially supported by
Grant-in-Aid for Scientific Research on Priority Area-764 of
the Ministry of Education, Culture, Sports, Science, and Technology (MEXT) of Japan. The first author was supported by the
Japan Society for the Promotion of Science (JSPS) RONPAKU
(Ph.D. dissertation) Program.
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Shimane 690-8504, Japan. ([email protected])
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