Comments
Description
Transcript
2.高度地区の拡充(素案)の内容等に関するもの(86件)
2.高度地区の拡充(素案)の内容等に関するもの(86件) 【制限内容の考え方について:42件】 市民意見 市の考え方 国土交通省が策定した都市計画運用指針は、都 最高限高度地区の適用に際しては、地区の 個々の状況を子細に分析し、国土交通省の「都 市計画制度の運用についての考え方を示したもの 市計画運用指針」の内容に合致すると判断され ですが、この指針の中では、高度地区の指定は良 た地区に限り規制をすべきものと考えられる。 好な居住環境を保全する必要がある区域などへの 指定が望ましいとされています。 また、平成15年11月の都市計画審議会によ る「名古屋市における土地利用計画のあり方」に ついての答申では、住居系地域においては、低・ 中層の市街地形成を基本とするなど、一定の高さ 制限が必要とされました。 これらの指針や答申をふまえ、高度地区の拡充 (素案)を作成しました。 第1種低層住居専用地域に隣接した絶対高 45m、31m高度地区はおかしい。日影も含 めて段階的にする工夫が必要。 高度地区の指定は地区の状況を把握し、段階 的に行うことが必要。更に常に見直しながら指 定地区の拡大を図ることが肝要。 高度地区は現在の用途地域をもとに設定して いるため、10m高度地区内の路線型の絶対高 45m 高度地区があるので、より厳しい数値を 設定してもよいと思う。31mを25mに、 45mを31mにする。(他1件) 用途地域に対応しているので、用途地域の再 検討とあわせて案の修正をお願いしたい。 周辺で大型マンションの開発が進む中で、戸 建て住宅の居住者が今後も安心して住み続ける ためには、この高さ制限では十分と思えない。 (他2件) 用途地域だけで決めるのではなく、町並み保 存地区には20mの高度地区をかけるべき。ま た、町並み保存地区からある程度バッファを想 定(50mくらい)し、高度規制(31m程度) をかけないと不平等感がある。 まちの建物の高さがまちまちで、20∼30m くらいに低くしてほしい。 高層建物は住宅地では、日照、ビル風、威圧 感など周囲に大きな影響を与え、また地震や火 災など恐怖。安心して住むためには、せめて 20m以内にしてほしい。(他1件) 今回の高度地区の拡充(素案)では、近年の建 築技術の進歩や建築基準法の緩和により、高度地 区の制限のない地域に極端な高層建築物が建ち、 周囲の戸建て住宅などとの調和がとれなくなって きた状況をふまえ、地域にふさわしくない極端な 高層建築物を制限することにより、秩序ある良好 なまちなみの形成や市街地環境の維持改善を図る ことを目的として、市のほぼ全域において、高さ の基本的なルールを定めています。 高度地区の指定につきましては、地域ごとの用 途地域や容積率の指定状況をふまえ、段階的に高 さの設定を行っており、今回の高度地区の拡充(素 案)では、これまでの3種類の種別に加え、指定 容積率の活用に配慮し、指定容積率200%の地 域については31mの高さ制限、指定容積率30 0%の地域については45mの高さ制限とし、特 に住居系用途地域については、これらの高さ制限 に北側隣地の日当たり等に配慮した斜線制限を付 加する4種類の種別を新設しています。 現行の20mの高さ制限は、中高層の住宅に係 る良好な住宅の環境を保護するための地域である 「中高層住居専用地域」への指定を基本としてお り、一定規模の商業・業務施設の立地を許容して いる一般市街地においては、指定容積率の活用に も配慮し、ある程度の高さの建物の建設が可能な 今回の拡充(素案)は妥当であると考えています。 地域ごとに見ていくと現実の実態にあわず、 多くの地域で紛争が起きる予感を覚える。現行 の高度地区(20m以下)の拡大を図るべき。 (他1件) 既存住宅の日照を十分確保できるような規制 を考えてほしい。 建築物の高さ制限を細かく区分することに賛 成ですが、用途地域などにとらわれず、保育園・ 幼稚園・学校・障害児通園施設・入所施設など、 特に日照や環境に配慮が必要な施設が近くにあ る場合、特別な配慮をして、その地域の高さの 制限を低いものにする必要がある。(他13件) 市の施策で次世代育成支援をしており、紛争 予防条例上でも、「教育施設に日影となる部分 を生じさせる場合は、日影の影響について特に 配慮すること」と定められているので、実効性 のあるものにするため、高さについて十分配慮 したものにする必要がある。 絶対高さ制限だけで良質な景観を保全・創出 しようとすることはあまりにも安易で、それぞ れの地域の実情を考慮し、変更すべき。 住居系地域のきめ細かな対応はできないか。 地元が考える建物の高さの上限より指定が高 かったり、地元がひとまとまりと思う地域を分 断すると、結果的に地元が納得できない建物が 建ってトラブルの基になる。地区の指定につい てはなるべく地元の意見が反映されるべき。 それぞれの地域の制限の根拠、理由、目的を 明示し、絶対高さ制限を定める地区については、 地元地権者の意向を十分に聴取・反映させ、合 意形成を得たうえで、必要な地域に導入すべき。 住民を説得し、住民の総意で建物の高さを決 めてほしい。 工業、準工業地域には工場跡地にマンション が建設されるケースが多く、現状も工場などは 高い建物が少なく、また土地利用が住居系に変 わっていくことが考えられることから住居系地 域と同様に北側斜線制限つきとした方がいい。 また、高度地区は、建物の高さの制限について 基本的なルールを定めるものであり、特定施設の 周りの建物について限定的に高さ制限を行うとい った趣旨の制度ではありませんが、ある程度の面 的に広がりのある地域において、よりよい住環境 の確保のため、地域の皆さまの合意にもとづき、 「地区計画」や「建築協定」を策定し、高度地区 より厳しい制限を定めるなどきめ細かいまちづく りのルールを定めることができます。 高度地区の拡充(素案)では、地域ごとの用途 地域や容積率の指定状況をふまえ、段階的に高さ の設定を行っており、住居系地域については、住 居の環境を保護することを趣旨としている地域で すので、北側隣地の日当たり等に配慮し、斜線制 限を設けています。 工業系地域については主として工業の利便を増 進することを趣旨とする地域ですので、特に斜線 制限を設けることは考えていません。 高度地区の拡充(素案)では、地域ごとの用途 大型施設(例:名古屋ドーム)が不適格にな る。大型施設等については事前に配慮して地区 地域や容積率の指定状況をふまえ、段階的に高さ 指定をすべきではないか。 の設定を行っており、既存不適格となる建築物に ついては、建替えの際、基本的には制限に適合し ていただくことになりますが、総合設計制度や地 区計画(再開発等促進区)制度の活用等により、 制限の適用除外措置を受けることが可能です。 高度地区の拡充(素案)では、秩序ある良好な 「天空率」の制度と今回の高度地区規制は相 容れない制度であり、今回の高度地区規制を導 まちなみの形成を図るため、極端に高い建築物を 入するならば、「天空率」との調整を図るべき。 制限することを目的としております。一方、天空 率は、道路・隣地・北側斜線制限で確保される通 風、採光等と同程度の市街地環境が確保される建 築物には、一般的な斜線制限を適用しないことに より建築計画の自由度を高めることが可能な制度 であり、高度地区による高さ制限と相まって秩序 ある良好なまちなみと市街地環境の確保に資する ものと考えています。 建築基準法において天空率による緩和が認めら 天空率緩和が認められていないのはなぜか。 国の緩和措置を取り入れた経緯や考え方はよく れているのは道路斜線、隣地斜線のみであり、高 解るが、市はその国側の考え方を全く取り入れ 度地区による制限の緩和規定はありません。 ていないので、国と地方自治体の法規制方針に 関する考え方の矛盾を感じる。 31mの制限の地域では免震建物の建設機会 がなくなるのではないか。将来のまちづくりに 悪影響を残さないためにも免震構造や制震構造 の建物には、北側斜線を含む高度制限の適用除 外をしてほしい。 高度地区の拡充(素案)では、地域にふさわし くない極端に高い建築物を制限することを考えて います。指定容積率が200%の地域においては 31m以下で指定容積率を概ね使用していること から、31mの制限は妥当であるものと考えられ ます。また、都心部においては高さの制限を設け ませんので、免震構造の普及を著しく阻害するも のではないと考えています。 高度地区の拡充(素案)では、高度利用を図る 特にその影響が大きいことが予想される商業 系用途地域においては、高度地区の制限を除外 必要のある指定容積率 400%以上の地域について は、指定しないこととしていますので商業地域に すべき。 は指定していません。 ただし、近隣商業地域については、低層の戸建 て住宅の立地割合が高いなどの市街地状況をふま え、指定容積率 400%未満の地域については、高 さのルールが必要と考えています。 【制限区域・地区別制限について:32件】 市民意見 市の考え方 都心部や駅付近地などにおいては、高度利用を 名駅、栄、今池、金山、湾岸地区は高さ制限 促進する地域として、高度地区による高さ制限を 不要。 名古屋駅の裏、ナゴヤドーム周辺、金山周辺 設けないこととし、商業・業務機能をはじめ様々 な都市機能のより一層の集積を促進し、まちの活 も高層化できるようにしてもらいたい。 都心部・駅周辺は、「制限なし」ではなく周 性化を図っていきたいと考えています。 辺との調和を求める規制を作るべき。 名駅や栄などの繁華街も極力超高層ビルは制 限してほしい。圧迫感、無機質、無個性。 名古屋駅周辺は、制限や高さにかかる税金を 緩和し、高層で都会的なビジネス街に。 栄周辺などは、シンボル的な建物以外は、低層 で緑を多くおしゃれな感じにまとめてほしい。 栄の景観を守るため超高層ビルの建設はやめ てほしい。高さを制限して各建物の高さを揃え るのが景観的に綺麗。 名古屋駅は、高層化が進み、活気がでてきた が、全体的にみてまだまだ少ない気がする。全 部とはいわないが、せめて名古屋∼金山ぐらい は一つの流れになるように高層化してほしい。 ①名古屋駅裏②名古屋∼金山∼名古屋港③名 古屋∼栄∼千種 みたいな感じで、線というか 流れにして活性化できるとよいと思う。 大森・金城学院前駅周辺は近隣商業地域だが、 ほとんどが戸建て住宅である。幹線道路沿い、 駅付近だけで高度地区の設定をするのでなく、 既存建物の状況を考慮してほしい。(他2件) 広路本町1・2・3丁目では、31m高度地区 が指定されようとしているが、地域の現状から 松栄小学校周辺と同じ20m高度地区が望まし い。(他8件) 港区西築地学区は、地域の大半が今回の対象 区域から外されており、大変ショックを受ける。 現在の実態に合わせ、色分けを変更してほしい。 名古屋駅周辺では、業務ビルなどの再開発の誘 導、国際的・広域的な商業・業務機能の集積を図 るとともに安全で快適な歩行者空間の整備をすす め、名古屋大都市圏の玄関口にふさわしい活気に あふれたまちをめざしていきたいと考えていま す。 栄周辺では、中心地にふさわしい、商業・業務・ 文化などの機能の一層の集積を図るとともに、景 観計画に基づき、周辺の景観との調和に配慮した まちづくりにより、活気と魅力にあふれた交流空 間の形成をすすめたいと考えています。 高度地区の指定にあたっては、地域ごとの用途 地域や容積率の指定状況をふまえ、段階的に高さ の設定を行っています。 なお、各地域におけるよりよい住環境の確保の ため、地域の皆さまの合意にもとづき、 「地区計画」 や「建築協定」を策定し、高度地区より厳しい制 限などきめ細かいまちづくりのルールを定めるこ とができます。こうしたまちづくりに対する取り 組みを都市計画に反映させる提案制度も設けられ ており、これらの制度を活用し、地域の皆さまに よるきめ細かなまちづくりを支援していきたいと 地下鉄いりなか駅周辺の旧飯田街道は道路幅 考えています。 員も狭く(片側1車線)で交通量は少ない。近 商(300%)でも狭い道路沿いは別の高度地 区を設けるべき。道路幅により高さを制限する べき。高さ45mは高すぎる。 白壁・主税・撞木のまちなみ保存地区の31m の建物高さの制限では、今までの住民による建 物高さや地域内の環境の配慮、努力が反映され ないのではないか。先ず、市全体の良好なまち なみの形成のため、早急に31m制限を当地区 に指定していただき、その後更に20mを目標 に高さの制限を踏み込むようお願いする。 (他1件) 名古屋城、鶴舞公園、熱田神宮、東山動物園 の周辺は高層がふさわしくない。 笹島の再開発の実現に期待。世界に誇れる文 化を生産・発信する企業の誘致、高層化して公 園とコンベンションセンターの配置により産学 協同事業の実現を希望。 ささしまライブ24地区は高層建築物を建て ないで、大きな公園を中心として緑を増やすよ うな開発をすべき。 笹島周辺(南北)が高さ制限しているのは残 念。 太閤地区は名古屋駅の周辺と笹島地区との間 に位置し、両地区をつなぐべきものであり、都 市再生緊急整備地域にも指定され、名古屋駅に も近いにもかかわらず、有効利用がなされてい ない。現在の笹島地区を、将来的に名古屋の代 表的な繁華街へと飛躍させるためにも、太閤地 区の高度地区を撤廃し、再開発を受け入れやす くする体制を整える事を強く望む。 名古屋駅裏の開発の推進。 ささしまライブ 24 地区においては、近年、ビ ジネス拠点の集積が進んでいる名古屋駅地区とと もに、名古屋大都市圏の玄関口にふさわしい活気 あふれたまちづくりをめざしています。そこで、 土地の高度利用を図りつつ、商業・業務・文化・ 娯楽等さまざまな都市機能が集まった複合的なま ちづくりを進めていきたいと考えています。また、 環境に配慮したまちづくりを進めるため、敷地面 積の概ね 2 割を緑化目標として地区内の緑化に努 めることを、地区計画で定めています。 今回の、高度地区の拡充(素案)は、地域ごと の用途地域や容積率の指定状況をふまえ、段階的 に高さの設定を行っていますが、笹島周辺及び太 閤地区においては、都市再生特別措置法に基づく 都市再生緊急整備地域に指定されていることか ら、都市再生特別地区の活用により、建築物の高 さ制限の適用除外措置を受けることが可能です。 今後とも、民間による再開発事業等を促進し、 名古屋大都市圏の玄関口にふさわしい活気あふれ たまちづくりを進めていきたいと考えています。 既に建築協定や地区計画を定めている地域にお 東区徳川一丁目は20m高度地区にしてほし い。徳川一丁目前ノ町地区は建築協定を実施し いては、今回の高度地区の拡充(素案)より厳し い高さ制限がある場合には、それらの制限が優先 ている。高さ6階です。 されます。 【制限に適合しなくなる既存建築物の建替えに対する特例について:7件】 市民意見 「制限に適合しなくなる既存建物の建替えに 対する特例」として既存建物に対する特例を設 けることに賛成。 現状建物の範囲内において特例により建替え が可能になるように配慮すべき。 (他 1 件) 市の考え方 既存不適格建築物につきましては、建替えの際、 基本的に制限に適合していただくことになります が、分譲マンションについては、多くの方が自己 居住用財産として区分所有しているという状況に 配慮して、制限に適合させることが著しく困難な 場合に、同規模程度以下の建物への建替えを1回 既存不適格となる分譲マンションは建替えが に限り認める特例を設けることを考えています。 なお、「著しく困難な場合」としては、現在の 保証されない限り、著しく価値を下げた形でし か、中古マンションの売却が困難になる事は明 住戸数を確保できない場合や居住環境を確保でき 白であり、中古マンション市場の流通が阻害さ ない場合などを想定しています。 れる可能性が高い。 素案での分譲マンションの建替えについて の、「建替えの際、制限に適合させることが著 しく困難」の「著しく」についての明確な基準 がなく、今後建替えをめぐり地権者と市当局と の見解の相違が多発する不安がある。 高度地区の拡充により、既存不適格となる建築 既存不適格となる集合住宅等の棟数ならびに 物の件数については、建物の絶対高さや斜線制限 戸数を把握しているのか。 についての支障の有無など全てを正確に把握する ことは困難ですが、一定の推計をしています。 賃貸マンションの建替えに関する規制の記載 がなく、既存不適格となる賃貸マンションの建 替えは、地権者の減収をもたらすものでしかな く、建替えは進まず、老朽化した賃貸マンショ ンがストックされるおそれがある。賃貸マンシ ョンに関する建替えの際の明確な基準を設けて ほしい。 高度地区の拡充(素案)では、既存不適格建築 物のうち分譲マンションについて、一定の条件の もと建替えを認めていくこととしています。 賃貸マンションは、多くの権利者が区分所有し ている分譲マンションに比べ、住戸数や居住環境 の変化について比較的許容度が高いと考えられる ことから、建築計画を工夫することにより高度地 区への適合が可能であると考えています。 【よりよい市街地環境を形成する計画に対する特例について:5件】 市民意見 地域の特性等を最大限に生かせる緩和措置な いしは特例を設けるべき。例えば、中高層住宅 が存在するエリアは対象外とすることや、本規 制を承認する一方で一定の条件を満たす場合の 高度地区の緩和を認めてほしい。 総合設計制度により、都心居住や高度利用が 促進されてきたが、絶対高さ制限により高度利 用は阻害され、円滑な都市再生の事業推進の障 害となる。 総合設計制度等の規制緩和策を拡充し、良好 な建築計画に対しては積極的な規制緩和をして いけばよい。 市の考え方 高度地区の拡充(素案)では、原則、制限を超 えた建築物の建築ができないものとしています。 しかしながら良好な市街地環境の整備に資する計 画については、周辺環境との調和や都市景観への 配慮を図りながら高さの制限を緩和し、土地の高 度利用を図る特例を設けることが有効であり、支 障も少ないものと考えます。そのような観点から、 総合設計や地区計画(再開発等促進区)の活用に より良好な市街地環境を形成する計画について は、適用除外措置を受けることが可能です。 なお、総合設計や地区計画による高さの緩和の 具体的な運用については、現在の運用を踏まえ、 大規模な一団の土地における建築計画につい それぞれの計画や地域の状況も勘案しつつ、適切 ては、居住環境やまちなみ景観に配慮すること に対応していきたいと考えています。 により、適切な高さとすることができるという 内容について具体的に示してほしい。 緑地をつくることなどで特例をもうけるべき ではない。抜け道をつくらないでほしい。