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網膜血管異常、循環障害 講義スライド

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網膜血管異常、循環障害 講義スライド
網脈絡膜循環
眼動脈
網膜中心動脈
毛様体動脈
網膜毛細血管
脈絡膜毛細血管板
網膜中心静脈
渦静脈
眼静脈
網膜血管の特徴
„
終末動脈
„
動静脈交叉部の外膜共有
„
網膜内層の栄養
„
血液網膜関門
„
自己調節
血液網膜関門
血液網膜関門
外側血液網膜関門
主構造
tight junction
(網膜色素上皮)
脈絡膜血管内皮細
補助構造 胞の窓構造
Bruch膜の基底膜
陰性荷電
その他 血流
内側血液網膜関門
tight junction
(網膜血管内皮細胞)
血管周囲の基底膜・グ
リア細胞
陰性荷電
血流
脈絡膜血管の特徴
„
Bruch膜の一部
„
毛細血管内皮細胞の窓構造
„
視細胞の栄養
„
網膜外層による血流制御
„
網膜外層温度上昇の制御
網脈絡膜循環の特徴
網膜
脈絡膜
血液量
30-80μℓ/分
0.2-2.0mℓ/分
栄養領域
網膜内層 2/3
視細胞・RPE
血管内皮結合
Tight junction
有窓構造
血流調節
自己調節機能
自律神経支配
血管構築
終末動脈
小葉単位
網脈絡膜の観察方法
検眼鏡
-直像鏡
-倒像鏡・・・単眼・双眼倒像鏡
„ 細隙燈顕微鏡
„ 眼底写真
-蛍光眼底造影法
„
蛍光眼底造影
蛍光眼底造影法
FAG蛍光造影
ICG蛍光造影
造影剤
インドシアニン・グ
フルオレセインNa
リーン
分子量
380
770
励起波長
490nm
766nm
蛍光波長
530nm
826nm
結合率
80%・アルブミン
98%・リポ蛋白
観察
網膜・RPE
脈絡膜
FAG蛍光眼底造影法
z循環動態
z血管の配列
z新生血管
z血液網膜関門の機能
z網膜色素上皮の評価
動脈相
早期静脈相
晩期静脈相
眼循環の異常
亢進
眼動脈圧
高血圧網膜症
減弱
内頸動脈閉塞症
大動脈炎症候群
血管腫
血管内抵抗 網膜動脈閉塞症
網膜静脈閉塞症
糖尿病網膜症
高粘度症候群
頸動脈海綿静脈洞瘻
高血圧性網膜症
„血管攣縮性網膜症
Angiospastic retinopathy
„細動脈硬化性網膜症
Arteriolosclerotic retinopathy
高血圧症の眼底所見
高血圧性変化
びまん性狭窄
口径不動
網膜出血
綿花状白斑
網膜浮腫
黄斑部の星状斑
視神経浮腫
動脈硬化性変化
動脈の反射亢進
交叉現象
Keith-Wagener分類
Ⅰ群
網膜動脈の軽度の狭窄・硬化
Ⅱ群
動脈の狭窄・硬化が強い
Ⅲ群
著明な硬化に加え、網膜の出血・白斑・浮腫
Ⅳ群
視神経乳頭の浮腫
Scheieの分類
高血圧所見
1度 細動脈の狭細
動脈硬化性所見
軽度の細動脈壁反射の亢進
と動静脈交叉現象
細動脈の著明な狭細と
著明な反射亢進と交叉現象
2度
口径不動
3度 網膜の出血と白斑
銅線動脈
4度 乳頭浮腫
銀線動脈
血管攣縮網膜脈絡膜症
„
„
„
急性の血圧上昇により、血管の中膜平滑筋が収
縮して、内側血液網膜関門が破綻する。
網膜出血や血漿成分の漏出による網膜浮腫、
視神経乳頭の浮腫を生じる。
脈絡膜血管の収縮により、毛細血管板の分画状
循環遅延、網膜色素上皮の障害、漿液性網膜
剥離をきたす。
血管攣縮網膜脈絡膜症
(特徴的な眼底所見)
„
„
„
„
„
„
中等度以上の
細動脈狭窄・口径不同
網膜の線状出血・火炎状出血
綿花状白斑
網膜浮腫、視神経乳頭浮腫
網膜色素上皮変化(黄色混濁巣)
漿液性網膜剥離
眼虚血症候群
内頸動脈閉塞症
„
„
„
„
„
粥状動脈硬化による閉塞
塞栓子遊離による一過性黒内障
眼虚血症状
網膜の動脈狭細
網膜の静脈拡張、蛇行(-)
毛細血管瘤、出血、白斑、動静脈吻合
虹彩毛様体炎
血管新生緑内障
大動脈炎症候群
„
„
„
„
„
„
脈なし病、高安病
大動脈に肉芽腫性炎症による狭窄・閉塞
若年~中年女性に多い
脈拍減弱、血圧の左右差10m以上
総頸動脈の狭窄により眼還流圧低下がおこり眼
虚血性変化が生じる
眼底所見
血管拡張、血管瘤、出血、浸出斑、
網膜動静脈吻合(花冠状)
血管閉塞性疾患
網膜血管の血栓形成
„
„
„
血管壁の変化
-動脈硬化、糖尿病、血管炎などによる
網膜血管内皮細胞の障害
血流の変化
-血流速度の低下(うっ滞)
血液成分の変化
-凝固能亢進、線溶能低下
-血小板機能亢進
-血液粘度亢進
網膜血管の血栓形成
„
血小板の粘着凝集による血小板血栓にフィブリ
ン形成が加わり血栓が形成される
„
血栓は軟化融解、塞栓、器質化の経過を取る
„
血栓形成により血管閉塞、網膜虚血が生じる
網膜の虚血性変化
„
„
„
„
„
„
毛細血管瘤
網膜出血
網膜浮腫
軟性白斑(綿花状白斑)
硬性白斑
血管新生
毛細血管瘤
„
„
„
„
網膜毛細血管の壁が嚢状
に膨隆
血管壁の脆弱化
小さい赤色点
FAGにて過蛍光
網膜出血
„
火炎状、刷毛状出血
(網膜表層)
神経線維層の出血
„
しみ状、斑状出血
(網膜深層)
外網状層から内顆粒層の出血
網膜浮腫
„
網膜が灰白色に混濁、脈絡
膜血管が透見できない
„
FAGにて蛍光色素の漏出、
貯留がみられる
軟性白斑(綿花状白斑)
„
„
„
動脈の急性閉塞による
網膜虚血
神経線維層の軸策輸送
の途絶
放射状傍乳頭毛細血管
の領域内
硬性白斑
„
„
網膜深層(外顆粒層)に
貯留した代謝産物
網膜浮腫の遺残
網膜新生血管
„
„
„
„
„
細静脈、視神経乳頭より発生
脆弱な漏出性血管
内皮細胞に窓形成
細胞間の結合弱い
虚血網膜との境界に発生
線維組織増殖を伴う
平面→硝子体内拡大
網膜静脈閉塞症
網膜静脈閉塞症
網膜静脈分枝閉塞症
網膜中心静脈閉塞症
網膜静脈分枝閉塞症
Branch retinal vein occlusion (BRVO)
„
„
„
„
„
動静脈交叉部(外膜共有)
上耳側部に好発
閉塞部位より末梢の網膜出
血、浮腫、網膜静脈の拡張・
蛇行
FAG:静脈の灌流遅延、静
脈壁染色、蛍光漏出
危険因子:
高血圧、糖尿病、高脂血症
BRVO(慢性期)
„
„
„
„
網膜出血の吸収
白線化した動静脈
シャント形成
視力予後:
黄斑浮腫→CME、変性
血管新生→硝子体出血
牽引性剥離
網膜中心静脈閉塞症
Central retinal vein occlusion (CRVO)
非虚血型
„
„
„
虚血型
視神経乳頭篩状板
視神経乳頭浮腫、静脈の拡張・蛇行、眼底全体の出血
危険因子:高齢者・・高血圧、動脈硬化
若年者・・血管炎、膠原病、血液疾患
網膜中心静脈閉塞症
非虚血型
虚血型
視力低下
軽度
著明
網膜出血
軽度
著明
FAG蛍光漏出
軽度
著明
ない、狭い
広範囲
虹彩新生血管
ない
多い
視力低下の原因
CME
CME
硝子体出血
血管新生緑内障
血管閉塞
視力予後に関する問題
„
„
黄斑浮腫
血管新生
黄斑浮腫はなぜおこるか?
„
„
„
Henle線維層の存在
外網状層(視細胞の軸策)が形成
細胞間隙が開大しやすい
中心窩無血管帯
浮腫、沈着物が吸収しにくい
黄斑前硝子体牽引
後部硝子体膜による牽引
黄斑浮腫の治療
„
„
„
„
光凝固
格子状凝固(grid pattern photocoagulation)
・BRVO:視力改善 63%vs36%
・CRVO:浮腫軽減、視力改善なし
硝子体手術
・視力0.8以上47%、0.5以上68%
動静脈交叉部鞘切開の効果?
(熊谷2002)
炭酸脱水酵素阻害剤内服
高圧酸素療法
血管新生はなぜおこるか?
„
„
„
„
血管新生には4ステップ
基底膜破壊→遊走→増殖→管腔形成
眼内には血管新生促進因子と抑制因子があり、
バランスを取っている。
生理的には血管新生抑制因子優位
サイトカインネットワーク
眼内の細胞増殖・抑制因子
„
„
血管新生促進因子
-線維芽細胞増殖因子(FGF)
-血管内皮増殖因子(VEGF)
-形質転換増殖因子(TGF-α、β)
-インスリン様増殖因子(IGF)
-血小板由来内皮細胞増殖因子(PD-ECGF)
血管新生抑制因子
-形質転換増殖因子(TGF-β)
血管内皮増殖因子(VEGF)
„
分泌蛋白質
„
低酸素により発現促進
„
血管内皮細胞の増殖
„
血管透過性亢進
„
血栓形成亢進
眼内増殖疾患(血管性増殖膜)
„
血管内皮細胞が増殖
糖尿病網膜症
網膜静脈閉塞症
イールス病
未熟児網膜症
鎌状赤血球網膜症
眼内増殖疾患(非血管性増殖膜)
„
RPE、グリア細胞が増殖
増殖性硝子体網膜症
黄斑上膜
ぶどう膜炎
血管新生の予防
„
光凝固
網膜毛細血管閉塞領域を凝固
BRVO:新生血管の発生を40%→20%
硝子体出血の頻度を60%→30%
CRVO:虹彩、隅角の血管新生抑制
Branch vein occlusion study group
Central vein occlusion study group
網膜光凝固術
„
„
„
出血、浮腫の吸収促進
増殖性変化の予防
血管新生緑内障の予防
網膜光凝固の奏功機序
„
„
„
網膜組織内の酸素分圧上昇
-視細胞破壊
-脈絡膜より酸素拡散増加
-網膜浮腫の軽減
血管新生促進因子の抑制
-虚血網膜の破壊
血管新生抑制因子の増加
-脈絡膜より拡散
-RPEより放出,産生
網膜静脈閉塞症の治療
„
„
„
„
薬物療法
-線溶療法
-抗凝固療法
-抗血小板療法
光凝固
硝子体手術
高圧酸素療法
薬物療法(全身投与)
„
„
„
„
線溶剤
線溶能亢進による血栓を溶解
抗凝固薬
凝固系抑制による血栓の拡大・再発防止
抗血小板薬
再閉塞防止、慢性期
その他
-止血剤
-出血・浮腫吸収促進剤
-ステロイド剤
薬物療法(局所投与)
„
„
血栓溶解薬
・ウロキナーゼ
眼動脈・・30万IU
・t-PA
硝子体内・・65~110μg
網膜静脈・・200μg/ml
ステロイド剤
・トリアムシノロンアセトニド
硝子体内・・4mg
テノン嚢下・・20mg
硝子体手術
Opremcak EM
„
動静脈交叉部鞘切開 (A/V sheathotomy)
1999年、BRVO15例 67%で視力改善
„
放射状視神経切開(Radial optic neurotomy)
2002年、CRVO11例 72%で視力改善
網膜動脈閉塞症
網膜壊死
„
„
„
„
„
動脈の広範囲、高度な閉
塞
びまん性の乳白色混濁
Cherry red spot(桜
実紅斑)
網膜内層の壊死
腫大した網膜神経線維
の集合
網膜動脈閉塞症
„
„
„
„
„
„
網膜動脈分枝閉塞症
網膜中心静脈閉塞症
片眼の急激な視力低下
心疾患、頸動脈プラークか
らの塞栓
90分で不可逆変化
発症48時間以内なら積極
的治療
網膜動脈閉塞症の治療
„
„
„
網膜血管の拡張
-ペーパーバッグ法
-ニトログリセリン剤の舌下
眼灌流の増加
-眼球マッサージ
-前房穿刺
-眼圧降下
-星状神経節ブロック
栓子の溶解
-線溶療法
頸動脈海綿静脈洞瘻
carotid-cavernous sinus fistula (CCF)
頸動脈海綿静脈洞瘻
carotid-cavernous sinus fistula (CCF)
„
„
„
海綿静脈洞と内頸動脈との瘻孔形成
眼窩内静脈の還流障害
原因:
外傷
動静脈奇形
検査:
眼窩内CT:上眼静脈の拡張
脳血管造影:海綿静脈洞の造影
頸動脈海綿静脈洞瘻
carotid-cavernous sinus fistula (CCF)
„
„
„
„
„
„
結膜血管の拡張・蛇行
眼球突出(拍動性)
血管性雑音bruit
眼筋麻痺
眼圧上昇
網膜中心静脈閉塞症
虚血性視神経症
Fly UP