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hoa hoa 日本ベトナム文化交流プロジェクト ニューズ
hoa hoa 日本ベトナム文化交流プロジェクト ニューズレター 2014 年 11 月 第 42 号 「山水の誓い」 ― ベトナムのラブソング 西本佳代 ベトナムのことわざに 「夫婦が心を一つにすれば、東海(東シナ 海・南シナ海)の水も汲み干せる」 というものがあります。夫婦の 愛情の強さをたとえたものですが、現実問題として、鎖国令(※ NPO オペラ「遥かなる朱印船」に出てきます)が出ては東海万里 の距離のへだたりはどうにもなりません。 さて、今回は 「Thề non nước (訳せば山と水の誓い)」というベト ナムのラブソングを紹介しましょう。 ニンビン省の渓谷 これは、ベトナム近代の詩人、グエン・カック・ヒェウ (Nguyễn Khắc-Hiếu)作の同名の恋愛小説に出てくる詩で、ベトナムの伝統 歌曲カーチューのレパートリーにも含まれています。「山誓水盟― 山に水 (川や海)にちかう」というのは、中国文化圏では男女の永 遠の愛をちかうことばで、そこから発展して臣下の主君に対する忠 誠、または国土に対する愛情を言うことばでもあります。また、山や 水に男女を例える(またはその化身とみなす)のは、東南アジアに よくある表現や設定で、NPO 制作のオペラでも、今後とりあげる予 定の題材です。(※第 3 作目のベトナム版ロミオとジュリエット。若 者は死んで山になり、娘の涙は川となって若者の山に寄り添う) フエを流れるフォーン川とチュオンソン山脈 山水の誓い この詩はラブソングではありますが、何となくベトナムの国史を思 わせる内容です。 グエン・カック・ヒェウ (筆者訳) 水と山が堅き誓いを立つ 水は行き行き、山と共にせず 「水に願い山に誓う」のことばを胸に 水はゆきて帰らず、山はなおも空しく立つ 高山しかれどもあい見(まみ)ゆるを望み 谷川の流れはかれて待ちのぞむ月日 一握りの埋骨枯れくちて 雲なす鬢の髪は霜雪に満ちる 夕陽の影、西天にかたむきて さらに姿はおとろえ玉の顔(かんばせ)も色あせる 高山の年いまだ老いず 山は時に水を思い出づるも、水は山を忘る たとえ川は浅く石はすりへるも 山水なおも昔の誓あり 高山いまだ知らざるか 海に出(い)でし水は、雨となりて源(みなもと)にもどる 山水ふたたび会遇す 山に告ぐ 何も悲しむなかれ かの水たとえ流れ去るとて みどりうるおう桑林、山はよろこぶ 千年つれそう 交わすちかい 山水の誓い、未だうすれず (了) ※石崎光夫さんの「爺のベトナムひとり旅~1,700 キロの鉄路に夢乗せて~(3)」は 12 月号に掲載します 1 第 5 回 アセアン伝統的織物国際シンポジウム 隔年ごとにアセアン諸国持ち回りで催されます。昨 年のベトナムでの第4回に続き、今回はタイのチェンマ イで開かれます。NPO ではふたたび代表団を組織して 参加します。関心をお持ちの方はご連絡ください。 (1) 2015 年 1 月 18 日(日)~20 日(火) 基本シンポジウム 3 日間/費用:US$200 (食事・移動費込み) US$200 は事前の送金よりも 18 日午後 5 時からの参加受付のときにお支払いすることをお勧めします。 (2) 21 日(水)&22 日(木) オプショナルツアー(希望者のみ)/費用 US$200 (食事・移動費・ホテル込み) (3) シンポジウム参加費にホテル代は含まれません。ホテルは特別提携のエンプレスホテルで、シングル・ツイン 5000 円から 6600 円くらいまで。各自それぞれお支払いとなります。 (4) ホテルに現地集合現地解散。タイ航空、羽田、成田、関西空港ともに 66000 円くらい。円安で変動あり。 (5) シンポジウム会場はチェンマイのパヤップ大学と植物遺伝子保護財団です。マハ・チャクリ・シリンドホーン王妃 も参加されます。 詳細は、http://japanvietnamcip.livedoor.biz/ をご覧ください。 (6) 興味のある方は、名前・住所・電話・ファックス・メールアドレスなどを明記して下記 NPO までお願いします。資 料をお送りします。(担当:清水) (7) シンポジウムでの私たち NPO の発表は、「茶の湯と裂れ地(きれじ)」と「京都の染めと織りの美術工芸~芸術 はいちど死に、ふたたびよみがえる」です。絹織物の文化芸術への応用についてです。 ★イベント・活動情報★ NPO会員およびご協力いただいている方々の活動のご案内 ●第 1 回エルサレム・ユース・コーラス交流フェスティバルが京都と東京で 3 公演 (2014 年 8 月) 激しい対立と悲劇的な戦闘が続くパレスティナとイスラエル、その 2 つの国から 14~18 才の若者たちが日本の 有志やボランティアの皆さんの支援で招かれ、平和を願って東京と京都でコンサートを開催し大きな反響と深い感 動を呼びました。左は東京公演、右は京都公演。京都公演は「京都男声合唱団」の主催で、満席の京都コンサー トホールではスタンディングオベーションが起きました。 アラビア語やヘブライ語の歌といっしょに東日本大震災復興ソング「花は咲く」も歌われ、依然として大きな困難 に直面している東北の皆さんへの共感が示されていました。この合唱団は 2012 年の創設。生みの親は米国エー ル大学で国際学と音楽を専攻したユダヤ系米国人、マイカ・ヘンドラーさん(25)。合唱を続けてきた経験から「歌 は人のこころを結びつける、いっしょに歌うことでこころの扉が開かれる」と考えたそうです。「京都男声合唱団」のホ ームページは、 http://kyotodansei.music.coocan.jp/index.html ※「京都男声合唱団」の宮崎又郎さんよりお知らせをいただきました。 NPO のブログ URL をご覧ください→ http://japanvietnamcip.livedoor.biz/ facebook にもリンクされています。 ■原稿募集■ NPO 法人日本ベトナム文化交流プロジェクト FAX: 050-3737-1494 [email protected] (〒104-0061 東京都中央区銀座 2-12-12 たちばなやビル 3 階) 2