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相手を考える意識と気持ち 社会福祉学部社会福祉学科2年 林崎 拓也

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相手を考える意識と気持ち 社会福祉学部社会福祉学科2年 林崎 拓也
相手を考える意識と気持ち
社会福祉学部社会福祉学科2年
活動:NPO 法人
林崎
拓也
共育ネットはんだ
クラス:野尻
紀恵
先生
① 自分の成長と気付き(実習を通して)
私は半田市の NPO 法人共育ネットはんだで実習を行った。
障がいを持った子ども達と様々
な活動を通して学び合うのが趣旨の NPO である。私は実習全体の前半、子ども達と友達の
ような関係になれることを無意識に目標にしてしまっていた。しかし本来の目的は子ども
達と友達になることではないことに気付き、それを意識しながら後半の実習を行った。も
ちろん最初の信頼関係の形成の段階では友達を目標にするのでもかまわないかもしれない。
しかし、ある程度の関わりを持ち上手く関われるようになった段階でその意識は捨てなけ
ればならない。実習先の方もおっしゃっていたが、大切なのは「私達は友達としてあるの
ではなくあくまで゛支援者゛であり、それを忘れないこと」。ただ友達のように仲良くなろ
うとして相手を見るのと、この人は今何をしたいんだろう、どうして欲しいんだろう、何
を求めているのだろうという゛相手の求めているもの゛を意識して見るのではまったく違
うものが見えてくる。見た目には同じことでも相手の意図する本当のものが感じ取れる。
友達になるという目的がダメなのではなく、友達なのか支援者なのかという意識をどちら
かにハッキリと固定することが大切である。また、何を望んでいるか、だけでなく、何を
してあげるべきか、どうしてあげるのがその人にとって一番良いのか考えて行動するのも
支援者の立場であるなら必要かもしれない。要は、私達はこの実習で子ども達の求めるこ
と、子ども達に必要なことを考えながら行動することが必要だった。
上記のようなことを実習の終盤、終了後に考えた。そこで、上記のような内容に当ては
まる、実習の中での印象深い出来事をいくつかあげてそれをもとに考える。
共育ネットはんだの農園体験「共育ファーム」での活動中の出来事。小さな女の子が畑
の土を耕す作業を体験していた時のこと。確かに小さな女の子には少し大きな鍬だったし、
少し危なっかしかった。危なっかしいがその小さな女の子は一生懸命鍬を振っていた。そ
れを見ていたお父さんは女の子の後ろから鍬を持って、振り始めた。それを見た実習先の
方が、「自分でやらせてみてあげてください」と声をかけた。女の子は自分の力で鍬を振っ
て土を耕すことをやってみたかったと私は感じた。確かに最初は使い方を知ること、危な
いことを考えると手助けをしてあげる必要がある。しかし途中からは自分の力にまかせて
あげるのが良いのではないだろうか。自分の力で何かを成し遂げることの意味はとても大
きい。あの時、女の子が゛自分でやってみたい゛と思ったであろう気持ちを私達は感じ取
ってあげることが必要であった。それを感じ取って、その気持ちを一番に尊重した手助け
が私たちのすべきことであったと考える。「危ないからというこちらの気持ちだけでなく、
女の子の気持ちを感じ取ることの大切さ」これを私は実習で非常に強く感じ、学んだ。
もう一つ。これは私たちが実習に行って一番最初の頃に言われたことだ。「相手の機嫌を
見てるだけじゃなく、言わなきゃいけないことはちゃんと言うこと。間違っていることは
間違っているときちんと教えてあげること。それは相手のためになることだから」。これも
実習をする中でとても印象に残った言葉だ。自分が担当した女の子がその場からなぜか動
いてくれなくなり、自分は理由も分からず言葉も出てこず何もできずに立ち尽くしてしま
った。もう一人の担当の方が上手く実践するのを見ていることしかできなかった。それ以
降、ダメなことにはダメと言ったり、これやるよとしっかり言えるようになった。言えば
子ども達はきちんとそれを聞いて、いろんな形で応えてくれた。無言で立ち尽くしている
だけでは信頼関係なんて到底気付けない。当たり前のことだが改めてその意味を体感し強
く感じた。相手の気持ちと相手のためであることの両方の大切さを感じた実習だった。
②私達は実習後のグループ研究で「NPO の持つ゛つながり゛や゛かかわり゛~ニーズとウォ
ンツとミッション~」というテーマで研究を行った。ここでは研究内容そのものではなく、
研究内容を実習と関連付けて考える。
畑の女の子の場合、まだ小さく、自分の考えや意見を上手く表すことができない。私達
はその女の子の「自分でやってみたい」というウォンツまで入り込んで引き出してあげら
れる存在であるべきである。子ども達はウォンツを持ったあとニーズの領域まで持って行
って表現することがとても難しい。上手く表せない分、こうしたいなと漠然と思った時点
でそれは子どもたちにとってはニーズの領域に入っているのかもしれない。小さな子ども
達にとってはウォンツとニーズは大人に比べて非常に近い領域にあるのではないかと考え
る。しかし自分の考えを自分の力で表現することは必要なことである。これは私たちが接
するときに、ただ相手のウォンツを全て無理やり引き出してしまうのではなく、自分の考
えを自分で表現できるように少し時間を取ってあげて自分でゆっくりでも話させてみたり、
表現する力を付けてあげるべきだと考える。先ほどの言葉をもっと丁寧に言うならば、引
き出すのではなく、引き出し方とそれの表現の仕方を教えてあげること、が大切なのでは
ないだろうか。畑の女の子には、「私はこれを自分でやってみたい」などの女の子の気持ち
を表現させてあげることが大切であったと考える。
実習先の方の「相手の機嫌を見てるだけじゃなく、言わなきゃいけないことはちゃんと
言うこと。間違っていることは間違っているときちんと教えてあげること。それは相手の
ためになることだから」という言葉。今回の実習では、「相手の気持ち」と「相手のためで
あること」の両方の大切さを感じると同時に、その両方が共存することの難しさも感じた。
ニーズやウォンツ、人の気持ちというのは見る場所や角度によって変わり、必ずしも正解
があるものではない。人はそれぞれの違う価値観、望みを持っている。先程述べた畑の女
の子も、先程は例として自分で一人でやってみたいということをあげたが、本当はそうで
はないかもしれない。実はやってみたいかもしれない。しかしやってみることの成長は本
人のために必要なことだ。やはり正解はない。
大切なのは自分の価値観ではなく、色んな角度からそれを見れること。相手のウォンツ
を考えようとする気持ち、相手のために何が必要か考える気持ち。その気持ちを持つこと
が一番大切であると今回の実習と研究を通して私は学び考えた。
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