Comments
Transcript
(Sunshine English Course 3) (PDF形式:191KB)
第3学年3組 1.題材名 Program 6 英語科学習指導案 Okinawan Music (Sunshine English Course 3) 2.目 標 (1) 身近な人や事柄について意欲的に対話したり,スピーチしたりしようとしている。 【コミュニケーションへの関心・意欲・態度】 (2) 現在分詞・過去分詞の後置修飾,接触節を用いて,身近な人や事柄について話したり書いたり することができる。 【外国語表現の能力】 (3) 現在分詞・過去分詞の後置修飾,接触節を含む英文の内容を聞いたり読んだりして理解するこ とができる。 【外国語理解の能力】 (4) 現在分詞・過去分詞の後置修飾,接触節の用法についてその意味と構造を理解している。 【言語・文化についての知識・理解】 3.生徒と題材 (1) 生徒について 〈 略 〉 (2) 題材について 本題材は,沖縄に旅行した大介が沖縄の音楽について報告する様子を描いたものである。沖 縄民謡特有のメロディや沖縄民謡に欠かせない三線の魅力にも触れており,音楽をテーマにし た内容は生徒の関心を惹くものと考える。また,沖縄音楽の一例としてTHE BOOMの「島唄」が 取り上げられている。日本が世界に発信したこの有名な歌に込められた戦争に対する怒りと哀 しみといった思いを知ることは,歌を聞く人の心をさらに揺さぶり,歌のもつメッセージ性を 考えるきっかけにもなるのではないだろうか。 言語材料は,現在分詞と過去分詞の後置修飾及び接触節の用法である。現在分詞は1年生に 進行形の文で,過去分詞は3年生の受け身の文で学習している。それぞれの形は理解できてい るものの,直前に位置する名詞を修飾するという語順で使用される文構造は日本語と大きく異 なるため,習得には困難が予想される。しかし,日常会話で頻繁に使われる表現であり,この 用法の習得によって,伝えたい人物や事柄についてその様子をよりくわしく説明することが可 能になる。生徒にとって身近な人物や好きなアーティストなどを話題とし,互いに思いを伝え 合うなど,表現力を高める言語活動への拡充を可能にする魅力的な題材である。 (3) 確かな学力を身に付けさせるための具体的方策について ① 目標達成に関わる「言語活動」と育成したい「思考力・判断力・表現力等」について 最終的な表現活動を「Show&Tell 私の好きな曲(歌手)」のスピーチとし,この活動に向け て,聞き手という視点を意識した内容や,伝わりやすい語彙・表現・構成を考え表現できる力 を育成していく。 後置修飾や接触節の学習では,意味のあるコンテキストの中で使用場面を提示し,これまで 複数文を用いて説明していた事柄について,一文の中で多くの情報を伝えたり,深い説明をし たりすることが可能になることを実感させたい。文構造の理解においては,修飾される名詞を 見分け,説明している語句に注目しながら意味を推測する力が必要となるため,日本語訳と英 語表現の違いを適切に捉えることができるように,多様な例文を理解したり練習したりする活 動を行う。また,修飾する方向への矢印や名詞句の欠落について分かりやすい板書の工夫をす る。スピーチを「書く」活動の前段階として,身近な人物の写真を持ち寄って紹介文を書いた り,ヒントを工夫したクイズを作成して問答したりする活動を設定する。「聞く」「話す」の 対話活動を通して習得へと結びつけたい。 内容理解の学習においては,押さえるべき内容について5W1H を中心としたQ&A(日本語 と英語による)を行い,答えの根拠を確認する。沖縄音楽の特色や「島唄」に込められたメッ セージを適切に理解するだけでなく,理解したことについて自分なりの感想を英語で表現させ たい。また,登場人物のレポートに用いられている表現を適切に読み取り,各自の紹介文に活 用させたい。 ② 主な「言語活動」と「発問・指示の工夫」について 本時の紹介文の作成では,生徒の「伝えたい」という自発的な欲求が生まれるよう,また目 指すべきスピーチのイメージが明確になるように,ALT によるモデルを提示する。使用すべ き言語材料や聞き手への問いかけを含め,実際に音楽を流しながらモデルを示す。今回は,自 分が伝えたいことだけでなく,「聞き手」の関心も意識した紹介文の作成ができるようにイン タビュー活動を設定した。意図的グループを作り,既習の表現を活用して互いが紹介したい曲 や歌手について質問し合うことにより,聞き手が聞きたいことをインタビューから感じ取り, 各自が紹介文を膨らませることができるようにしたい。また,自分の気持ちを伝えるために学 習した語句や表現を適切に選択させながら,紹介文を書く活動へと展開したい。生徒の抵抗感 を和らげるために,まとまりのある文章の型の提示やヒントカードによる個別指導を行い,全 ての生徒ができるだけ進んで取り組めるように配慮したい。 題材のまとめに向けて,聞き手に対して自分の考えや気持ちを分かりやすく伝えるスピーチ を目指して,自分が書いた文章を修正する時間を充分に確保したい。発表会では,互いのよか った点を共有し合うことにより,友達の発表態度や表現に新しい気付きを得たり,次の発表に 生かそうとしたりする意欲につなげたい。より魅力的な紹介文を完成させスピーチで伝える経 験は,生徒の自信と成長につながると考えている。 ③ 題材における「知識・技能」について コミュニケーション活動やスピーチ活動は,ある事柄について詳しく説明したり,多くの情 報をやりとりしたりできる表現の学習となる。また,より多くの情報を「聞き取る」「読み取 る」力を高めていく機会でもある。現在分詞と過去分詞の後置修飾,接触節の用法については, これまで学習したa sleeping dog や used stamps のような表現と比較しながら導入すること で,文構造の理解を助け,対話活動や小テスト・文法問題を通して確かな定着を図りたい。書 く活動を通じては, 「相手(読み手や聞き手)の立場」を意識した「文脈」や「つながり」, 「表 現」を考える力を伸ばしたい。自分が書いたものを自己修正することにより自己評価能力にも つながり,段階的に「書く力」を伸ばしていくことができると考える。 4.全体計画(総時数 9時間) コミュニケーションへの関心・意欲・態度 評 価 規 準 身近な事柄や好きな音楽について詳しく伝わ るように,積極的に問答したり表現したりしよ うとしている。 外国語表現の能力 現在分詞・過去分詞,接触節を用いて身近な事柄に ついて分かりやすく書いたり,紹介するスピーチをし たりしている。 主な学習活動 外国語理解の能力 言語文化についての知識・理解 現在分詞・過去分詞の後置修飾,接触節を含む英文を聞 現在分詞・過去分詞の後置修飾や接触節の用法につい き取ったり,沖縄の音楽の特色に関する内容を読み取って てその意味と構造を理解し,正しく使っている。 いる。 思考力・判断力・表現力等を育てる方策 ~「言語活動の充実」の観点から~ 時 ねらい 評価規準【観点】 1 現在分詞の後置修飾の用法を理 解し,それらを用いて身近な人に ついて表現できる。 ・現在分詞の後置修飾の構造と意味を理解する。 ・ALT にアニメの登場人物を紹介する場面を設定する。前置修飾の構造と比較させ [Oral Practice / Pattern Practice] ながら,説明する語句を増やしていくことで,意味と構造の理解ができるように ・写真を用いて3文以上からなる紹介文を作成 する。修飾方向を矢印を使って確認させる。 し,発表する。 ・文例を参考に各自が3文以上の紹介文を作成し,グループで発表し合う時間を設 ける。 ・現在分詞の意味と用法を理解している。 【知識・理解】 ・写真の人物について説明する文(例)The boy wearing a blue shirt is ~. などを正しく書くこ とができる。 【表現】 2 過去分詞の後置修飾の用法を理 解し,それらを用いて身近な物に ついて表現できる。 ・過去分詞の後置修飾の構造と意味を理解する。 ・JTE の持ち物について紹介する場面を設定し,具体的な情報や説明を聞き取らせ [Oral Practice / Pattern Practice] るようにする。受け身との違いを明確にさせながら,全員が自分の持ち物につい ・身近な事柄について2文以上からなるクイズを て簡単に説明できるようにする。 作成し,問答し合う。 ・ペアで2問以上のクイズを作成し,ペア同士で問答させ合う。 ・過去分詞の意味と用法を理解している。 【知識・理解】 ・It's a thing used in ~.など,過去分詞の後置修 飾の文を正しく用いながらクイズを作成する ことができる。 【表現】 3 section1の内容を正しく読みと ることができる。 ・新出語句を習得する。 ・沖縄音楽の特徴について理解する。 ・沖縄音楽の人気の理由を,unique や mixed などのキーワードをもとに読み取らせ る。 ・内容理解の際は,質問に対する答えにアンダーラインを引かせながら確認を行う。(日本 語と英語による Q&A) ・人気の理由や unique の表す意味,三線につい て読み取り,日本語または英語の質問に答え ることができる。 【理解】 4 section2の内容を正しく読みと ることができる。 ・新出語句を習得する。 ・「島唄」に込められたメッセージを読み取る。 ・大介の報告のまとめ方や express などのキーワードに注目させながら,読み取らせる。 ・受け身の文と過去分詞の後置修飾の文を比較しその構造を理解させる。 ・内容理解の際は,質問に対する答えにアンダーラインを引かせながら確認を行う。(日本 語と英語による Q&A) ・島唄の作詞作曲者や平和への願いが込められ ていることを理解し,日本語または英語の質 問に答えることができる。 【理解】 5 接触節の用法を理解し身近なこ とを表現できる。 ・新文型の構造と意味を理解する。 [Oral Practice / Pattern Practice] ・身近なものを紹介する。 ・モデルとなる例文をたくさん提示し,音読練習を繰り返す。実際に身近なことを 表現することで,表現の定着を図る。 ・修飾節の表現に注目して矢印を引きながら問題に取り組ませる。 ・接触節の意味と用法を理解している。 【知識・理解】 ・This is the ○○ I bought at ~.などから始まる 3 文以上の英文を書くことができる。【表現】 6 section3の内容を正しく読みと ることができる。 ・「島唄」がアルゼンチンでヒットするようにな ・アルゼンチンでの出来事について5W1Hの視点で理解させる。「島唄」について ・「島唄」がアルゼンチンでヒットしたきっかけや世界中 ったきっかけを読み取る。 自分の感想を英語で表しペアで紹介し合う。 の多くの人に愛されていることを理解し,日 ・修飾節に注目させながら,読み取らせる。 本語または英語の質問に答えることができる。 ・内容理解の際は,質問に対する答えにアンダーラインを引かせながら確認を行う。 【理解】 (日本語と英語による Q&A) 7 ○ 好きな曲や歌手について関心を もって問答したり,紹介文を書い たりすることができる。 ・互いの紹介する曲(歌手)についてインタビュ ・質問のリストをもとに,グループで協力しながら積極的に質問できるようにする。 ・相手の紹介しようとする内容に関心をもち, ーし合う。 ・友達からの質問に答えることにより,聞き手の視点を意識した紹介文を書くこと 積極的に質問しようとしている。 ・インタビューし合ったことをもとに,紹介文を ができるようにする。 【関心・意欲・態度】 書く。 ・後置修飾や接触節のポイントを押さえ,正しく用いていることを確認しながら, ・質問の回答をもとに,過去分詞や接触節を適 机間指導を行う。 切に用いて,内容にまとまりのある紹介文を 書くことができる。 【表現】 8 表現や段落構成に気を付けて, 伝わりやすい紹介文に推敲するこ とができる。 ・自分の書いた文章を再度修正する。 ・発表会に向けて,スピーチの練習をする。 9 聞き手を意識して積極的に伝え ようとしている。 ・「好きな曲(歌手)」について紹介するスピー ・評価の観点を意識させることでよりよりスピーチを目指すようにさせる。自己評 ・問いかけたり間を取ったりして伝え方を工夫 チ を行う。 価・相互評価を行い,よさを共有できるようにする。 をしながら発表している。 【表現】 ・参考にしてほしい原稿をワークシートにして後日配付し「読む」活動につなげる。 ・意欲的に表現・発表に取り組んでいる。 【関心・意欲・態度】 ・つながりや段落構成など,修正の視点を明確にし,十分な時間をかけて紹介文を ・好きな理由を明確にし,内容にまとまりのあ 推敲させる。 る5文以上の英文で紹介文を書くことができ ・実際に音楽をかける場面や聞く人に対する問いかけについて考える時間を設ける。 る。 【表現】 ・グループで,作成した紹介文や発表の仕方について助言し合う活動を設ける。 5.本時の学習(7/9) (1) ねらい 好きな曲(歌手)について,聞き手を意識しながら,後置修飾(過去分詞)や接触節を適切に用いて紹介文を書くことができる。 (2) 本時のねらいを達成するために取り入れる言語活動について 「聞き手」という視点をもたせるための,グループによるインタビュー活動を行う。 (3) 学習過程 学 習 活 動 形態 指 JTE 導 と 支 ○評価規準〔評価方法〕【観点】 ☆努力を要する生徒への手立て 援 ALT 1.あいさつをする。 一斉 ・明るい雰囲気で授業をスタートする。 2.ペアによるQ&Aをする。 ペア ・ペアでの会話がスムーズに進むように個別に支援 ・机間指導をしながら,具体的な質問例やプラスα する。 の情報例を助言する。 3.表現活動:好きな音楽(歌手)の紹介文を書 く。 (1)教師によるモデルを聞く。 ・観察をしながら,必要に応じて補足説明をしたり, ・生徒の「書きたい,伝えい」という自発的な欲求 理解度を確認するための質問をしたりする。 が生まれるよう魅力的なモデルを提示する。 「好きな曲(歌手)」について、内容にまとまりのある紹介文を書くことができる。 (2)マインド・マッピング(Mind Mapping) で書きたいことを決める。 (3)グループでインタビュー(Semantic Mapping) し合う。 (4)インタビューし合った内容をもとに,紹介 文を書く。 (5)数名の生徒が紹介文を発表する。 4.次時の活動について予告する。 ※下線部は主たる言語活動 個 グループ 個 一斉 一斉 ・自分と相手の関心を視覚的に対比させることができるようにワークシートを活用させる。 ・JTE と ALT がモデルとなる Q&A をし,会話のイメージを掴ませる。 ・意図的グループにすることで,英語を苦手とする生徒に対して互いに助言できるようにする。 ・積極的に質問ができるように,Useful Expression をヒントとして提示する。 ○相手の好きな曲や歌手に関心をもち,既習表現を使っ て意欲的に質問している。 〔観察〕 【関心・意欲・態度】 ☆質問に困っている生徒には,ヒントカードから具体的 な質問例を音読指導する。 ・教科書や教師の紹介文例を参考に,間違いを恐れずにどんどん書き進めることを奨励する。 ○聞き手が関心を示すことを意識しながら,過去分詞や ・聞き手の関心に目を向けて内容を広げることがで ・「書くこと」に難儀する生徒を中心につづりや表 接触節を適切に用いた紹介文を書くことができる。 きるよう助言したり,適切な紹介文を書くことが 現などを具体的に支援する。(特に過去分詞や接触 〔ワークシート〕 【表現】 できるように支援したりする。 節) 《紹介文例》 Have you ever listened to this song? It's a song sung by Hirai Ken. Its title is " Close your eyes." I like his ・机間指導を通じて,他の生徒にも参考にさせたい ・机間指導を通じて,他の生徒にも参考にさせたい voice and the melody. His songs make me very 例もいくつか紹介させる。 例もいくつか紹介させる。 happy. Please listen to his song. ・良かった点についてコメントする。 ☆活動が滞っている生徒には「書きたいこと」と「友 達からの質問」を確認し,モデルの紹介文の中から参 考にできる表現を具体的に助言する。 ・より魅力的な紹介文になるよう,次時の修正のポイントについてふれる。