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ODSラットの抗酸化系に関する研究 ー抗酸化ビタミンの作用とミネラルの

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ODSラットの抗酸化系に関する研究 ー抗酸化ビタミンの作用とミネラルの
静岡県立大学短期大学部浜松校 1
特別研究報告書(平成11・12年度)-10
ODSラットの抗酸化系に関する研究
ー抗酸化ビタミンの作用とミネラルの関連についてー
Studies on the Antioxidant Systems of ODS Rat
- Effect of Minerals on Antioxidant Functions of Vitamins
in ODS Rat 斉藤慎一 1) ・原田尚子 2) ・ 南方かよ子 3)
SAITO, shin-ichi HARADA, naoko
and MINAKATA, kayoko
はじめに
生体内で発生する活性酸素は、生体成分を酸化することにより、癌、アルツハイマー
病、生活習慣病や老化を惹起するものと考えられており、最近、注目されている。
ビタミンC(AsA)は体内で生成する活性酸素の一種であるスーパーオキサイドラジカ
ル(Oー2) を消去する強力な水溶性抗酸化物質と考えられている。そこで、著者はビタ
ミンC合成酵素が欠損しているODSラットを用いて、
生体を酸化させる種々の条件下
におけるビタミンCの抗酸化作用への関与について調べてきた。また、同時に、体内で
産生されるOー2による細胞膜傷害に対する脂溶性抗酸化物質、ビタミンE
(αー TOC)
の防御効果もODS ラットを用いて検討してきた。しかし、ビタミンに関してはこれら
以外にも、抗酸化性を有するもが存在すること、ビタミンが相互に協力、補完する場合
があることが知られている。そこで、
AsA、αーTOC 以外のビタミン欠乏に関しても
ODS ラットの抗酸化系にどのような影響が現れるのかを調べてきた。一方、生体内の
活性酸素は抗酸化酵素と呼ばれる一連の酵素によっても除去される。
これらの酵素群は
いずれもミネラルを補助因子として含んでいる。そこで、著者は、生体内に入ると電子
伝達系を介してOー2 を多量に産生、これにもとずく毒性が発現されるパラコート(P
Q)を用いて、ODS ラット生体の抗酸化に関するビタミンとミネラルの関連性を検討
し、
低ビタミン摂取下においてミネラル摂取量の減少により生体酸化が亢進されること
を明らかにした。今回は、生体ミネラルおよびビタミンの抗酸化への関連性を更に詳細
に検討するために、飼料中のいずれのミネラルの欠乏が生体酸化を亢進させるのかを
ODS ラットを用いて調べた。ミネラル欠乏によるODSラット生体酸化の亢進は、低
ビタミン、PQ 添加飼料中のミネラル組成を変えて飼育した際の中毒発現の増減、体重
1)静岡県立大学短期大学部 2)静岡県立大学短期大学部名誉教授 3)浜松医科大学
2
および臓器重量の増減および生体酸化の指標である
TBARS 値、ケミルミネッセンス値
の肝臓における変化を測定することにより調べた。 実験方法
1. 基本飼料組成
基本飼料の組成を Table 1 に示した。ミネラル混合物、ビタミン混合物は
AIN-76 組成を用いたが、αー TOC は50mg/飼料 Kg 、ビタミンAは
6000IU/飼料 Kg が含まれている。また、ODS ラットが正常な発育をするのに
十分な AsA 量、300mg/飼料Kgを添加した。
2. 実験動物および飼育方法
実験動物にはビタミン C 生合成が遺伝的に欠損している ODS ラットをクレ
ア(株)から購入して用いた。実験飼料は、基本飼料のビタミンのうちαー TOC、
AsA 以外のものを半量として、 PQ(メチルビオローゲン)を125mg/飼料
Kg、添加し、 AIN-76 ミネラル組成を種々変えたものを用いた。 AIN-76 ミ
ネラルには、Ca, Na, K, Mg, Mn, Fe, Zn, Cu, I, Se, Cr が考慮されて含有され
ている。実験は4種類行った。実験条件は Fig.1 および Fig.2 に示した。実験 A
では Ca, Fe の影響を調べ、 実験 B では Mn, Zn, Cu, I, Se, Cr の影響を調べ、
実験 C では Na, K, Mg の影響を調べ、また実験 D では K, Mg の影響を調べた。
6週齢の ODS ラットに基本飼料を8日間摂取させた後、5匹一群として実験飼
料を与えた。実験飼料は自由摂取させて飼育、観察を行った。飼料摂取量、活
動量の著しい低下などの中毒症状が発現した時点でラットを処理した。心臓、
肺、肝臓、脾臓、腎臓、精巣の摘出は冷生理食塩水を門脈より灌流した後に行
った。実験 A の飼育条件は Table 2 に示した。基本飼料で予備飼育後、a-Ⅰ群、
a-Ⅱ群、a-Ⅲ群、a-Ⅳ群に分け、a-Ⅰ群には基本飼料組成の半量の低ミネラル
飼料を、a-Ⅱ群には Ca 以外のミネラルが基本飼料組成の半量である飼料を、aⅢ群には Fe 以外のミネラルが基本飼料組成の半量である飼料を、また、a-Ⅳ群
には基本飼料組成のミネラルを与えた。実験 B の飼育条件は Table 3 に示した。
基本飼料で予備飼育後、b-I 群、b-II 群、b-III 群に分け、b-I 群には基本飼料組
成の半量の低ミネラル飼料を、b-II 群には I, Se, Cr が基本飼料組成の半量であ
る飼料を、また、b-III 群には Mn, Fe, Zn, Cu, I, Se, Cr が基本飼料組成の半量
である飼料を与えた。実験 C の飼育条件は Table 4 に示した。基本飼料で予
備飼育後、c-I 群、c-II 群、c-III 群、c-IV 群に分けた。c-I 群には Mn, Fe, Zn,
Cu, I, Se, Cr が基本飼料組成の半量である飼料を、c-II 群には Na, Mn, Fe, Zn,
Cu, I, Se, Cr が基本飼料組成の半量である飼料を、c-III 群にはNa, K, Mn, Fe,
3
Zn, Cu, I, Se, Cr が基本飼料組成の半量である飼料を、また、c-IV 群には Mg,
Mn, Fe, Zn, Cu, I, Se, Cr が基本飼料組成の半量である飼料を与えた。実験 D
の飼育条件は Table 5 に示した。基本飼料で予備飼育後、d-I 群、d-II 群、お
よび d-III 群に分けた。d-I 群には Mn, Fe, Zn, Cu, I, Se, Cr が基本飼料組成の
半量である飼料を、d-II 群には Mg, Mn, Fe, Zn, Cu, I, Se, Cr が基本飼料組成
の半量である飼料を、d-III 群には K, Mg, Mn, Fe, Zn, Cu, I, Se, Cr が基本飼
料組成の半量である飼料を与えた。
3. TBARS の測定
TBARS の測定は Uchiyama ら 1)の方法に準じて、Fig. 3 に示したように行っ
た。肝臓は 1.15%KCl により5%ホモジネートを調製し、その 0.5ml を検液と
し、1%リン酸および 0.67%TBA を1ml 加えて45分間加熱する。反応生成
物は4ml の n ーブタノールで抽出して 535nm と 520nm の吸光度差を測定し
た。
4. ケミルミネッセンスの測定
ケミルミネッセンスの測定は Miyazawa ら 2)の方法に準じて、Fig. 4 に示し
たように行った。肝臓は生理食塩水により2ー5%ホモジネートを調製し、こ
のホモジネート5ml をホトンカウンターのセルに入れ、37℃で3分間、自然
発生するホトンを測定した。
結果
1. PQ 中毒の発現
ラットの PQ 中毒症状は、外見的には、下痢、食欲不振、うずくまって動か
なくなるなどの症状が現れてくる。その際の、顕著な解剖所見としては、腎臓
の色が白みをおびてくる、腎臓の光沢が減少してくる等の異常が認められる。
実験AのODSラットを実験飼料で飼育した際の中毒発現状況はFig. 5 に示し
た。激しい中毒症状は、a-I 群の全てのミネラルが半量のもので、実験飼料投与
後、3日目から6日目までに全てのラットに中毒症状が現れ、体重も減少した。
しかし、正常なミネラル、ビタミン飼料食の a-IV 群は7日目まで全く中毒症状
が現れなかった。一方、Ca 以外のミネラルを半量とした a-II 群では4日目と
5日目に、Fe 以外のミネラルを半量とした a-III 群では3日目から5日目に全
てのラットに中毒症状が現れた。
4
2. 体重および臓器重量
実験 A のODSラットの中毒時における体重および体重 100g当たりの臓
器重量を Table 6 に示した。中毒症状の現れた低ミネラル、低ビタミン飼料食
群の a-I、 Ca 以外が低ミネラル飼料食の a-II 群および Fe 以外が低ミネラル飼
料食の a-III 群では体重が 30∼40%減少した。また、腎臓は 50∼60%もの肥大
が認められ、肺、心臓、精巣においても 20%前後、肥大することが認められた。
一方、肝臓、脾臓においては、逆に、10∼30%程度の萎縮が観察された。
実験 B の中毒時における体重および体重 100g当たりの臓器重量を Table 7
に示した。低ビタミン飼料で、 I, Se, Cr が半量である飼料食の b-II 群、 I, Se,
Cr, Mn, Fe, Zn, Cuが半量である飼料食のb-III群では中毒症状がほとんど現れ
ず、体重、臓器重量もミネラルが基本組成の飼料食群とほぼ同じ値を示した。
実験 C の体重および臓器重量を Table 8 に示した。低ビタミン飼料で、 Ca,
Na, K, Mg, 以外が半量である飼料食の c-1 群、 Ca, K, Mg 以外が半量である
飼料食のc-II群および Ca, Mg 以外が半量のc-III群では中毒症状がほとんど
現れず、体重、臓器重量もミネラルが基本組成の飼料食群とほぼ同じ値を示し
た。しかし、低ビタミン飼料で、 Ca, Na, K 以外が半量である飼料食の c-IV
群では中毒症状が現れ、体重、臓器重量が変化した。
実験 D の体重および臓器重量を Table 9 に示した。低ビタミン飼料で、 Mg
のみが半量である飼料食の d-II 群、 K, Mg のみが半量である飼料食の d-III
群では中毒症状が現れ、体重の減少、臓器重量の変化が認められた。
3. ODS ラット臓器のTBARS値
実験 A の ODS ラット肝臓の TBARS 値を Fig. 6 に示した。低ビタミン、基
本組成ミネラル飼料食の a-IV 群では TBARS 値は低い値であるが、低ビタミン、
低ミネラル飼料食の a-I 群では約2倍の高値を示した。Ca のみが基本組成含ま
れる飼料食の a-II 群および Fe のみが基本組成含まれる飼料食の a-IIIにおいて
も高値を示した。これらの結果は Ca, Fe の欠乏が PQ による肝臓の酸化を亢進
しないことを示唆している。
実験 B のラット肝臓の TBARS 値を Fig. 7 に示した。基本組成のミネラルの
うち、 I, Se, Cr が半量である飼料食 b-II 群および I, Se, Cr, Mn, Fe, Zn, Cu
が半量である飼料食の b-III 群の TBARS 値は、中毒症状を発現した全ミネラル
を半量とした b-I 群の TBARS 値の約 1/2 以下の値を示した。 これらの結果は
I, Se, Cr, Mn, Zn, Cuの欠乏がPQによる肝臓の酸化を亢進しないことを示唆
している。
実験 C のラット肝臓の TBARS 値を Fig. 8 に示した。基本組成のミネラルの
うち、 Na のみを半量とした飼料食を与えた c-II 群および Na, K のみを半量と
5
した飼料食を与えた c-III 群の TBARS 値は、ミネラルが基本組成含まれる飼料
食の c-I と同程度の値を示した。しかし、Mg のみを半量とした飼料食の c-IV
群では前者の約2倍の値が示された。これらの結果は Na, K の欠乏が PQ によ
る肝臓の酸化を亢進せず、Mg の欠乏が肝臓の酸化を亢進することを示唆してい
る。
実験 D のラット肝臓の TBARS 値を Fig. 9 に示した。基本組成のミネラルの
うち、Ca, Na, K, Mg 以外を半量とした飼料食を与えた d-I 群では TBARS 値は
低値を示した。しかし、Ca, Na, K 以外を半量とした飼料食を与えた d-II 群お
よび Ca, Na 以外を半量とした飼料食を与えた d-III 群の TBARS 値は、d-I 群
に比べ、2倍以上の高い値を示した。これらの結果は K の欠乏が PQ による肝
臓の酸化を亢進せず、Mg の欠乏が肝臓の酸化を亢進することを示唆している。
4. ODS ラット肝臓のケミルミネッセンス値
実験 A、実験 B、実験Cおよび実験Dのラット肝臓ケミルミネッセンス値を
Fig.10 , Fig.11 , Fig.12 , Fig.13 に示した。肝臓のケミルミネッセンス値は
いずれの実験においても TBARS 値と同様な値が示された。
まとめ
ODS ラットは PQ が 250mg/飼料Kg含まれる餌を摂取することにより典型的
な中毒症状を呈する。しかし、PQ が 125mg/飼料Kg含まれる餌の摂取では中毒
症状を呈さない。著者らは PQ が 125mg/飼料Kg含まれる餌の摂取でもビタミ
ンおよびミネラルの摂取量が半減すると中毒症状が現れることを見い出してい
た。PQ が生体内で多量のOー2を産生することから中毒の発現は生体内の抗酸化系の
レベルと関係するものと考えられた。そこで、
PQ が 125mg/飼料Kg含まれる餌を
与え、ビタミンの摂取量を半減させたが、中毒症状は現れなかった。ビタミン
摂取量の減少と同時にミネラル摂取量の減少が生体酸化、中毒発現を増強する
ことが明らかになった。今回、飼料中のミネラルのうち、いずれのミネラル摂
取の減少が生体酸化、中毒発現と関係するのかを検討した。その結果、Mg の摂
取減少のみが ODS ラットの生体酸化、中毒発現に関係していることを明らかに
することが出来た。
Mg は日本人の栄養所要量にも取り上げられている生体に必要な重要なミネ
ラルである。ヒトでは身体全体で約 25g 存在し、骨以外では細胞の中に多く存
在する。血漿中濃度は低いが、生理的に重要な働きを示すカルシウムと同様に
厳密に一定に保持されることが知られている。Mg の生理作用は、細胞核の構造
維持、種々の酵素の活性維持、Na や Ca の細胞外への排出および筋肉活動に必
要な ATP の活性化などが知られている。しかし、Mg 欠乏状態における生体の
機能変化については、多くの場合、その機構の詳細が明かにされていない。著
者らは今回、ODS ラットを用いた実験で、Mg 欠乏が PQ の生体酸化を亢進させ
6
毒性を増大することを見い出しが、Mg 欠乏が生体にこのような影響を与えるこ
とは今までに報告がない。 ODS ラットにおいて Mg 欠乏が PQ の毒性を増大し、
肝臓の顕著な酸化を引き起こしたことは、Mg 欠乏が生体の抗酸化系を減弱させ
ていることが考えられる。今後、そのメカニズムを解明することにより Mg の
新たな栄養的な意義を明かにしていきたいと考えている。
[文献]
1)Uchiyama, M. and Mihara, M. : Determination of malonaldehyde
precursor in tissue by thiobarbituric acid test.,
Anal. Biochem. , 86, 271-278, (1978 )
2)Miyazawa, T. and Kaneda,T. :Extra-weak chemiluminescence of
organ homogenate and blood in tocopherol-deficient rats.,
J. Nutr. Sci. Vitaminol., 27, 415-423, (1981)
7
Table 1 Composition of basal diet
Ingredient
Amount (g/Kg diet)
Vitamin-free casein
250
α−Starch
303.5
Sucrose
300
Stripped corn oil
100
Salt mixture ( AIN-76 )
35
Vitamin mixture ( AIN-76) *
10
Choline chloride
1.5
* α−Tocopherol : 50 mg, Vitamin A 6000 IU
AsA: 300mg
8
Experiment A : Ca , Fe
ODS rat
( 6W male)
Experiment B : Mn, Zn, Cu, I, Se, Cr
Fed test diet ( PQ 125 mg/Kg diet )
Fed basal diet
0
8
Killed on fulminant toxicosis
10
12
Day
Fig. 1 Design of experiment 1
14
16
9
ODS rat
( 6W male)
Experiment C :
Na, K, Mg
Experiment D :
K, Mg
Fed test diet ( PQ 125 mg/Kg diet )
Fed basal diet
0
8
Killed on fulminant toxicosis
10
12
Day
Fig. 2
Design of experiment 2
14
16
10
Table 2 Mineral amounts of diets in experiment A
Amount
Ingredient
a-I
a- II
a- III
a- IV
1
CaHPO4
1/2
*1
1/2
1
2
NaCl
1/2
1/2
1/2
1
3
K3C6H5O7
1/2
1/2
1/2
1
4
K2SO4
1/2
1/2
1/2
1
5
MgO
1/2
1/2
1/2
1
6
MnCO3
1/2
1/2
1/2
1
7
FeSO4
1/2
1/2
*1
1
8
ZnO
1/2
1/2
1/2
1
9
CuO
1/2
1/2
1/2
1
10 KIO3
1/2
1/2
1/2
1
11 Na2SeO3
1/2
1/2
1/2
1
12 CrK( SO4 )2
1/2
1/2
1/2
1
11
Table 3 Mineral amounts of diets in experiment B
Amount
Ingredient
b-I
b-II
b-III
1
CaHPO4
1/2
1
1
2
NaCl
1/2
1
1
3
K3C6H5O7
1/2
1
1
4
K2SO4
1/2
1
1
5
MgO
1/2
1
1
6
MnCO3
1/2
1
* 1/2
7
FeSO4
1/2
1
* 1/2
8
ZnO
1/2
1
* 1/2
9
CuO
1/2
1
* 1/2
10 KIO3
1/2
* 1/2
*1/2
11 Na2SeO3
1/2
* 1/2
* 1/2
12 CrK( SO4 )2
1/2
* 1/2
* 1/2
12
Table 4
Mineral amounts of diets in experiment C
Amount
Ingredient
c- I
c- II
c- III
c- IV
1
1
1
1
* 1/2
1
1
CaHPO
2
NaCl
1
3
K 3C6H5O7
1
1
*1/2
1
4
K 2SO4
1
1
*1/2
1
5
MgO
1
1
1
6
MnCO3
1/2
1/2
1/2
1/2
7
FeSO4
1/2
1/2
1/2
1/2
8
ZnO
1/2
1/2
1/2
1/2
9
CuO
1/2
1/2
1/2
1/2
10 KIO 3
1/2
1/2
1/2
1/2
11 Na2SeO3
1/2
1/2
1/2
1/2
12 CrK( SO4 )2
1/2
1/2
1/2
1/2
4
* 1/2
*1/2
13
Table 5
Mineral amounts of diets in experiment D
Amount
Ingredient
d-I
d-II
d-III
1
CaHPO4
1
1
1
2
NaCl
1
1
1
3
K3C6H5O7
1
1
*1/2
4
K2SO4
1
1
*1/2
5
MgO
1
6
MnCO3
7
* 1/2
*1/2
1/2
1/2
1/2
FeSO4
1/2
1/2
1/2
8
ZnO
1/2
1/2
1/2
9
CuO
1/2
1/2
1/2
10 KIO3
1/2
1/2
1/2
11 Na2SeO3
1/2
1/2
1/2
12 CrK( SO4 )2
1/2
1/2
1/2
14
Sample
add 19 volumes of cold 1.15 % KCl
homogenize for 20 S with polytron homogenizer
Homogenate ( 0.5 ml )
add 3 ml of 1 % phosphoric acid and 1 ml of 0.67% TBA
mix
heat for 45 min in boiling water bath
cool to 5˚C
add 4 ml of n-butanol
shake vigorously for 10 min
centrifuge at 3000 rpm for 10 min
Supernatant
Colorimetric determination
measure OD at 535 nm - 520 nm
Fig. 3
Procedure for determination of TBARS
15
Sample
add 19 volumes of 0.9 % NaCl
homogenize for 20 S with polytron homogenizer
Homogenate
place 5 ml of homogenate on stainless vessel
for photon count
incubate at 37˚C for 30 S
Photon count
record every 30 S for 3 min
Fig.4
Procedure for determination of chemiluminescence
Photon counting apparatus
Hamamatsu photonics
: Model R-1333 photomultiplier
Model C-1230 photon counter
Model C-2761 thermoelectric cooler
16
5
4
a-I : Mineral 1/2
3
2
1
Number of toxicosis rats
0
5
4
3
2
a-II : Mineral 1/2 except Ca
2+
1
0
5
4
3
2
1
0
5
4
3
2+2+
a-III
Mineral1/2
1/2except
exceptFeFe
III : :Mineral
a-IV
IV: :Mineral
Mineral11
2
1
0
1
Fig. 5
2
3
4
Day
5
6
7
Day on Fulminant toxicosis expresion of ODS rats fed PQ
in experiment A
17
Table 6
Body weight and organs weight of ODS rats fed PQ in experiment A
Groups
Organs
a- I
Body weight
141.4 ± 9.8
a-II
a- III
a- IV
146.6 ± 6.7
146.9 ± 5.4
205.0 ± 21.2
Kidney
1.69 ± 0.15
1.66 ± 0.07
1.57 ± 0.09
1.04 ± 0.04
Lung
0.59 ± 0.08
0.56 ± 0.03
0.57 ± 0.04
0.49 ± 0.05
Liver
3.59 ± 0.15
3.64 ± 0.21
3.48 ± 0.22
4.73 ± 0.21
Heart
0.44 ± 0.02
0.43 ± 0.02
0.42 ± 0.02
0.37 ± 0.01
Spleen
0.18 ± 0.03
0.20 ± 0.02
0.18 ± 0.03
0.22 ± 0.01
Testis
1.54 ± 0.06
1.45 ± 0.12
1.50 ± 0.03
1.24 ± 0.12
a-I : Mineral 1/2, ; Vitamin 1/2 ,
a-III : Mineral 1/2 , + Fe ; Vitamin 1/2
a-II : Mineral 1/2 , + Ca
a-IV : Mineral, 1
Organs weight : g/100g body weight, values : means ± SD
; Vitamin 1/2
; Vitamin 1/2
18
Table 7
Body weight and organs weight of ODS rats fed PQ in experiment B
Groups
Organs
Body weight
b-I
b-II
b-III
147.4 ± 9.9
193.4 ± 11.6
196.5 ± 13.1
Kidney
1.61 ± 0.09
1.02 ± 0.05
1.03 ± 0.05
Lung
0.54 ± 0.05
0.49 ± 0.01
0.51 ± 0.02
Liver
3.80 ± 0.20
4.60 ± 0.19
4.55 ± 0.33
Heart
0.44 ± 0.01
0.37 ± 0.03
0.38 ± 0.02
Spleen
0.16 ± 0.02
0.22 ± 0.02
0.23 ± 0.01
Testis
1.36 ± 0.26
1.25 ± 0.06
1.26 ± 0.13
b-I : Mineral 1/2
; Vitamin 1/2
b-II : Mineral ( I , Se , Cr ) 1/2 ; Vitamin 1/2
b-III : Mineral ( I , Se , Cr , Mn , Fe , Zn , Cu ) 1/2
; Vitamin 1/2
Organs weight : g/100g body weight, values : means ± SD
19
Table 8
Body weight and organs weight of ODS rats fed PQ in experiment C
Groups
Organs
c- I
Body weight
c- II
c- III
c-IV
218.0 ± 21.6
211.1 ± 20.2
208.2 ± 25.9
168.0 ± 14.1
Kidney
1.00 ± 0.02
1.01 ± 0.03
1.10 ± 0.17
1.39 ± 0.15
Lung
0.48 ± 0.01
0.46 ± 0.02
0.48 ± 0.05
0.57 ± 0.04
Liver
4.47 ± 0.08
4.39 ± 0.14
4.54 ± 0.19
3.48 ± 0.55
Heart
0.36 ± 0.03
0.37 ± 0.02
0.37 ± 0.01
0.40 ± 0.02
Spleen
0.22 ± 0.02
0.21 ± 0.01
0.22 ± 0.02
0.20 ± 0.02
Testis
1.24 ± 0.09
1.28 ± 0.07
0.97 ± 0.49
1.52 ± 0.08
c-I
: Mineral ( Ca , Na , K , Mg ) 1
c-III : Mineral ( Ca , Mg ) 1 , ( Na , K ) 1/2
c- II : Mineral ( Ca , K , Mg ) 1 , Na 1/2
c-IV : Mineral ( Ca , Na , K ) 1 , Mg 1/2
c- I - c- IV : Mineral ( Mn , Fe , Zn , Cu , I , Se , Cr ) 1/2 , Vitamin 1/2
Organs weight : g/100g body weight, values : means ± SD
20
Table 9
Body weight and organs weight of ODS rats fed PQ in experiment D
Groups
Organs
d- I
d-II
210.3 ± 12.5
188.5 ± 20.2
Kidney
1.00 ± 0.03
1.18 ± 0.13
1.52 ± 0.12
Lung
0.50 ± 0.04
0.53 ± 0.04
0.56 ± 0.02
Liver
4.66 ± 0.20
4.08 ± 0.76
3.77 ± 0.33
Heart
0.37 ± 0.01
0.40 ± 0.02
0.39 ± 0.02
Spleen
0.22 ± 0.02
0.22 ± 0.01
0.20 ± 0.02
Testis
1.23 ± 0.06
1.32 ± 0.14
1.48 ± 0.04
Body weight
d- I : Mineral ( Ca , Na , K , Mg ) 1
d-III : Mineral ( Ca , Na ) 1 , ( K , Mg ) 1/2
d-III
160.6 ± 6.5
d-II : Mineral ( Ca , Na , K ) 1 ,
d-I - d-III
: Mineral ( Mn , Fe , Zn , Cu , I , Se , Cr ) 1/2 ,
Organs weight : g/100g body weight, values : means ± SD
Vitamin 1/2
Mg 1/2
21
Table 9
Body weight and organs weight of ODS rats fed PQ in experiment D
Groups
Organs
d- I
d-II
210.3 ± 12.5
188.5 ± 20.2
Kidney
1.00 ± 0.03
1.18 ± 0.13
1.52 ± 0.12
Lung
0.50 ± 0.04
0.53 ± 0.04
0.56 ± 0.02
Liver
4.66 ± 0.20
4.08 ± 0.76
3.77 ± 0.33
Heart
0.37 ± 0.01
0.40 ± 0.02
0.39 ± 0.02
Spleen
0.22 ± 0.02
0.22 ± 0.01
0.20 ± 0.02
Testis
1.23 ± 0.06
1.32 ± 0.14
1.48 ± 0.04
Body weight
d- I : Mineral ( Ca , Na , K , Mg ) 1
d-III : Mineral ( Ca , Na ) 1 , ( K , Mg ) 1/2
d-III
160.6 ± 6.5
d-II : Mineral ( Ca , Na , K ) 1 ,
d-I - d-III
: Mineral ( Mn , Fe , Zn , Cu , I , Se , Cr ) 1/2 ,
Organs weight : g/100g body weight, values : means ± SD
Vitamin 1/2
Mg 1/2
22
Experiment groups
b-I
b-II
b-III
0
Fig.7
50
100
150
200
TBARS ( MDA nmoles / g tissue )
250
TBARS values in liver of ODS rat in experiment B
b-I : Mineral 1/2
; Vitamin 1/2
b-II : Mineral ( I , Se , Cr ) 1/2
; Vitamin 1/2
b-III : Mineral ( I , Se , Cr , Mn , Fe , Zn , Cu ) 1/2
; Vitamin 1/2 ,
300
23
Experiment groups
c-I
c-II
c-III
c-IV
0
Fig. 8
100
200
300
TBARS ( MDA nmoles / g tissue )
400
TBARS values in liver of ODS rat in experiment C
c-I : Mineral ( Ca, Na, K, Mg ) 1
c-III : Mineral ( Ca, Mg ) 1, ( Na, K ) 1/2
c- II : Mineral ( Ca, K, Mg ) 1,
c-IV : Mineral ( Ca, Na, K ) 1,
Na 1/2
Mg 1/2
24
Experiment groups
d-I
d-II
d-III
0
50
100
150
TBARS ( MDA nmoles / g tissue )
200
Fig.9 TBARS values in liver of ODS rat in experiment D
d-I : Mineral ( Ca, Na, K, Mg ) 1 ,
d-III : Mineral ( Ca, Na ) 1 , ( K, Mg ) 1/2
d-II : Mineral ( Ca, Na, K ) 1, Mg 1/2
250
25
Experiment groups
a-I
a-II
a-III
a-IV
0
50
100
150
200
Chemiliminescence ( c/s/g tissue )
Fig.10 Chemiluminescence in liver of ODS rat in experiment A
a-I
a-II
: Mineral 1/2 , Vitamin 1/2
: Mineral 1/2 , +Fe , Vitamin 1/2
a-II : Mineral 1/2 , + Ca , Vitamin 1/2
a-IV : Mineral 1 , Vitamin 1/2
26
Experiment groups
b-I
b-II
b-III
0
50
100
150
Chemiluminescence ( c/s/g tissue )
Fig.11 Chemiluminescence in liver of ODS rat in experiment B
b-I : Mineral 1/2
; Vitamin 1/2
b-II : Mineral ( I , Se , Cr ) 1/2
; Vitamin 1/2
b-III : Mineral ( I , Se , Cr , Mn , Fe , Zn , Cu ) 1/2
; Vitamin 1/2
27
Experiment groups
c-I
c-II
c-III
c-IV
0
50
100
150
200
250
Chemiluminescence ( c/s/g tissue )
Fig.12
Chemiluminescence in liver of ODS rat in experiment C
c-I
: Mineral (Ca, Na, K, Mg ) 1
c-III : Mineral (Ca, Mg ) 1 , ( Na, K ) 1/2
c- II : Mineral (Ca, K, Mg ) 1 , Na 1/2
c- VI : Mineral (Ca, Na, K ) 1 , Mg 1/2
28
Experimental groups
c-I
c-II
c-III
0
50
100
150
Chemiluminescence ( c/s/g tissue )
Fig.13 Chemiluminescence in liver of ODS rat in experiment D
d-I
: Mineral ( Ca, Na, K, Mg ) 1
d-II : Mineral ( Ca, Na, K ) 1 , Mg 1/2
d-III : Mineral ( Ca, Na ) 1 , ( K, Mg ) 1/2
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