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個別ケア会議の取り組みについて

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個別ケア会議の取り組みについて
資料
5
豊富・坪井地域包括支援センター
個別ケア会議の取り組みについて
1.豊富・坪井地区の概要
船橋市の最北端に位置し、豊富地区と坪井地区と二地域で構成されている。豊富地区は、
2世帯以上の同居家族が多い地域と独居・老々世帯が多い地域が混在している。坪井地区は、
2004年頃から開発が進められた住宅地が広がり今もなお住宅の建設が急速に進んでいる。
(1)豊富・坪井地区の人口と高齢化率(平成 26 年 4 月 1 日現在)
地区名
人口(男女)
高齢者人口
高齢化率
豊富地区
6,506 人
2,045 人
31.4%
(小室地区)
5,357 人
1,704 人
31.8%
坪井地区
10,537 人
1,594 人
15.1%
22,400 人
5,343 人
23.9%
全
体
(2)地域ケア会議構成員
・豊富地区民生児童委員協議会 会長
・豊富地区民生児童委員協議会 副会長
・豊富地区連合町会 副会長
・豊富地区社会福祉協議会
会長
・豊富地区社会福祉協議会
事務局長
・豊富北部寿会 会長
・セコメディック病院総合サポートセンター 主任
・セコメディック訪問看護ステーション 所長
・船橋市北部保健センター
保健師
・豊富地区社会福祉協議会
豊富地区代表
・豊富地区社会福祉協議会
小室地区代表
・船橋市坪井在宅介護支援センター
所長
・ホームヘルプサービス世話好き サービス提供責任者
・グループホームハピネス
センター長
・船橋市豊富・坪井地域包括支援センター
所長
合計
1
15名
2.個別ケア会議の開催報告
(1)事例概要
「精神疾患を持つ娘と暮らす認知症高齢者の生活支援への対応」
母親(80代)
、長女(50代)
夫の死後10年以上、当初は老人性うつ病と診断されていた母親と、精神疾患と糖尿
病・視力障害を抱える娘とで生活を送っていた。娘には収入はなく母親の年金で生活。
その後母親は認知症を発症。しかし地域の支えと介護サービスの利用でなんとか生活し
ていたが近年に入り母親は衣類も構わなくなり、娘も母親に頻繁に買い物を言いつける
など無理難題を押し付けている様子が窺えるようになってきた。娘は受診するものの服
薬拒否があり病状悪化。医者から度々入院を促されるも従わず。
母親の生活を支える手だてと娘の体調不良の早期発見・緊急時の対応に
ついて対策が急がれる状況となり、情報の共有化と対応策検討が必要。
(2)開催の目的
①関係者の間での情報の共有化
※重点的な目的
②今後の対応と各自の役割分担の確認
③本事例を通しケアマネ等の「個別課題解決機能」の向上
④地域の関係機関等の相互の連携を高め、
「ネットワーク構築機能」の推進
⑤地域に不足している資源やサービス、地域で新たに取り組むべき課題を関係者で共有
し、社会基盤の整備についての意識を高める
(3)会議出席者
・船橋市保健所
・自立支援センター相談支援専門員
⇒ 主に長女を支援
・船橋市障害福祉課
・病院地域医療連携室
・介護支援専門員
⇒ 主に母親を支援
・サービス事業者
・地区民生委員
・地域の協力者(商店)→都合つかず欠席
・豊富、坪井地域包括支援センター
2
(4)決定事項
◎緊急時等の連絡先を記載した支援関係図を作成する。
(参考資料1)
◎各自の役割分担表を作成する。
(参考資料2)
○娘の治療を第一と考え、医療保護入院に向けた動きとそれが実施された場合、母親の
生活の場として施設入所に向けて動く。
○在宅生活の継続の場合、民生委員・地域住民に見守り・連絡の協力を依頼する。
○親子とも今後の生活や入院等の可能性をみて成年後見制度利用手続きを進める。
参考資料1 支援関係図
近隣の方
民生委員
地 区 社 協
他県在住
姉
本 人
豊富・坪井地域包括
457-3331
障害相談支援員
長 女
○○相談員
デイサービス
○○園
ヘルパー事業所
病院
( 精神科 ・ 内科 )
担当ケアマネージャー
○○商店
○○事業所
※実際はそれぞれの担当者名、電話番号などを記載している。
3
○○ステーション
責任者 ○○ 様
参考資料2 役割分担
担当者
内容
いつまでに
状況に応じ早急に
船橋市保健所
娘の成年後見手続きを検討
自立支援センター
入院時には娘の成年後見申し立て手続き・障害福祉
状況に応じ早急に
相談支援専門員
サービスの利用開始に向けた調整
始める
船橋市障害福祉課
始める
在宅生活続行時の重度障害サービス利用に向けた
動き
入院しない場合
病院地域医療連携室
包括と随時連携
随時
介護支援専門員
情報を集約し包括に連絡
随時
サービス事業者
民生委員
母・娘の環境・身体の変化を感じた時はケアマネジ
ャーに連絡
近隣からの情報が入った場合・異常発見時はケアマ
ネジャーに連絡
随時
随時
随時
地域の協力者(商店) 母親の姿を見かけたらCMに連絡
豊富・坪井地域包括
母親の成年後見申し立て手続き。ケアマネジャーと
支援センター
情報の収集と対応。定期的に上記機関と連絡を取る
早急に始める
(5)その後の経過
ケースの状況等に関する情報を各関係機関と共有する事により、専門的な見地から意見が
出され具体的な内容の検討と調整がなされた。娘は医療保護入院となるが入院中他の病気が
発見され末期状態との事。成年後見の申し立ては入院後速やかに開始され現在後見人等が選
任されている。母親は娘の入院と同時に介護保険施設に短期入所利用し、施設入所に向けて
対応中である。成年後見申し立ての手続きもされ、後見人等が選任されている。
(6)まとめ
関係者が一同に会する事により関係機関についての理解と相互の連携を高めることが出来、
ネットワーク構築に向けた動きが出来た。また地域の関係者等にインフォーマルサービスや
地域の見守りなど、地域で必要な資源への気付きと「地域づくり」の必要性を浮き彫りにす
ることが出来た。そして関係機関の必要に応じた医療
・介護・住まい・生活支援を提供で
きる体制づくりに向けての動きが「見える化」出来た事で、今後の事案や取り組みに対する
積極的な姿勢が生まれた。
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