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液晶モニタおよびノートPC用液晶ディスプレイの市場
平成22年4月8日 液晶モニタおよびノートPC用液晶ディスプレイの市場見通しについて 情報端末事業委員会 ディスプレイ専門委員会 1.市場の把握と見通し数値の算出方法 2009年度の委員会活動を通じて入手した、調査会社等からの市場規模の実績、および見通しに関する数値 を参考とし、当専門委員会参加各社へ2008年から2009年の実績、および2010年から2012年の見通しに関す るヒアリングを実施し、回答の得られた数値を平均化したものである。 2.調査対象としている項目 液晶関連装置として次の項目を調査対象とし、今回の発表としている。 ・液晶モニタの市場規模(世界市場/日本市場、台数) ・液晶モニタのサイズ別構成比(世界市場/日本市場) ・液晶モニタの市場規模(世界市場/日本市場、金額) ・ノートPC用液晶ディスプレイの市場規模(世界市場/日本市場、台数) 3.報告の要旨 3.1 液晶モニタ市場規模(世界市場/日本市場、台数) 2009年の世界市場は前年比98%となる1億6322万台に減少したものとなった。2008年後半からの金融危 機の影響による日本を含む欧米諸国での企業向けパソコン需要の低迷、および買い替え需要の中心が デスクトップタイプからノートタイプへと移行していることが主な要因と見られる。2010年以降は105%前後 の堅調な伸長を見せるものと見込まれる。また、景気回復基調により、日欧米先進諸国での需要持ち直 しによる数量維持、および新興国市場でのパソコン需要の伸びを受けるものと見られる。アスペクト比 16:10、または16:9のワイド画面タイプは2009年に既に79%までに達しており、徐々にその比率を高めて ゆくことが見込まれる。 日本市場は、2009年は前年比90%となる490万台と大幅な減少となった。企業向けパソコン需要の低迷 によるデスクトップパソコンの減少が大きく影響したものと見られる。2010年以降、需要低迷は脱するもの の前年比100%前後と、数量での伸長は見られないものと見込まれる。新規需要の中心がノートタイプへ と移行していることにより、デスクトップパソコンの伸長が期待できないことにあると見られる。ワイド画面タ -1- イプが占める割合は、2009年に50%を超えて57%となった。世界市場との比較ではワイド化への移行は 遅い面が見られるが、これは日本のビジネス市場を中心として従来タイプ(アスペクト比4:3、あるいは5:4) を求める傾向が強いところにあるためと見られる。 3.2 液晶モニタサイズ別構成比(世界市場/日本市場) 2009年の世界市場においては、18-19型が依然として高い構成比(2009年:42%)を持っているものの、 20型以上が大きく伸長(2008年:24%→2009年:38%)しており、ワイド化の流れの中で画面サイズの大 型化も進行しているものと見られる。2010年以降も大型化の流れは強くあり、2012年には20型以上が 60%を占めるまでに至ると見込まれる。16型未満が2009年以降も4%という構成比を維持し続ける点につ いては、新興国市場にて小型で安価なワイドタイプが求められることによるものと見られる。 2009年の日本市場は、17-18型が依然として最も高い構成比を保持しているものの低下傾向にあり(2008 年:37%→2009年:30%)、世界市場と同じく20型以上が大きく伸長(2008年:24%→2009年:38%)してい る。日本国内でもコンシューマ市場を中心として、ワイド化の流れの中で画面サイズの大型化が進行して いるものと見られ、2012年には20型以上で58%を占め、16型未満は世界市場と異なりゼロに近いものと なる見込みとなった。一部産業用途での需要は見込めるものの、事務用途での需要はなくなりつつある ためと見られる。 3.3 液晶モニタ市場規模(世界市場/日本市場、金額) 2009年の世界市場は、前年比76%となる2兆7133億円まで縮小することとなった。2008年後半からの液 晶パネル価格の急激な低下が2009年を通して継続し、製品単価を大きく引き下げる結果となったものと 見られる。2010年以降は数量規模が増加へ転じるものの、金額規模はほぼ横ばいが続くものと見られる。 ワイド化の流れにより製品の平均単価の下落が続くことによる影響が出ているためと見られる。 2009年の日本市場は、前年比69%となる905億円まで縮小することとなった。世界市場と同じく、液晶パ ネル価格の急激な下落によるものと、数量規模の縮小が重なりあったことによるものと見られる。2010年 以降も金額規模の縮小は継続し、2012年には727億円となる見込みとなった。数量規模は500万台弱で 維持されるものの、製品単価の下落が続くことによるものと見られる。 3.4 ノートPC用液晶ディスプレイの市場規模(世界市場/日本市場、台数) 2009年の世界市場は、前年比118%の1億6798万台となった。15型以上の大型は伸び悩みとなったもの の、14型以下のサイズで大きな伸長を示した。特に12型未満でのサイズでは244%という2倍以上となる -2- 伸長率となった。ミニノート、あるいはネットブックという領域の製品群が拡大したものと見られる。2010年 以降も、世界市場では2桁成長の見通しとなり、2012年には2億6805万台までに達する見込みとなった。 パソコン需要の中心がデスクトップタイプからノートタイプへ移行していることによるものであり、今後ともこ の傾向は続くものと見られる。 2009年の日本市場は、前年比101%の939万台となった。景気低迷によるビジネス市場での需要低迷は あったものの、コンシューマ市場での伸びがそれを補ったものと見られる。サイズ別では12型未満が最も 高い伸長率(前年比133%)を示し、日本市場でもミニノート、あるいはネットブックという領域の製品群が 拡充したものと見られる。2010年以降数量は堅調に増加し、前年比でプラスとなる見通しとなった。景気 回復基調からパソコン需要が着実に増加し、そのプラスの大部分がノートタイプに流れるものと見られ る。 以上 -3- 液晶モニタ市場規模(世界市場/日本市場、台数) 世界市場(台数) 23型以上 20型-22型 18型-19型 16型-17型 16型未満 日本市場(台数) 23型以上 20型-22型 18型-19型 16型-17型 16型未満 2008年 167,052 5,063 34,689 68,952 46,798 11,550 5,459 325 965 1,476 2,041 652 2009年 163,220 14,329 47,746 68,394 26,191 6,560 4,901 712 1,144 1,244 1,487 314 前年比 98% 283% 138% 99% 56% 57% 90% 219% 119% 84% 73% 48% 2010年 171,698 23,815 60,035 59,778 21,697 6,373 4,988 899 1,440 1,101 1,336 212 前年比 105% 166% 126% 87% 83% 97% 102% 126% 126% 89% 90% 68% 2011年 181,419 31,092 68,330 58,986 16,459 6,552 4,967 1,009 1,591 1,147 1,105 115 前年比 106% 131% 114% 99% 76% 103% 100% 112% 110% 104% 83% 54% (単位:千台) 2012年 前年比 189,319 104% 37,667 121% 75,105 110% 58,504 99% 11,278 69% 6,765 103% 4,915 99% 1,159 115% 1,666 105% 1,129 98% 892 81% 69 60% 液晶モニタ市場規模(世界市場、台数) (千台) 200,000 180,000 160,000 140,000 23型以上 20型-22型 18型-19型 16型-17型 16型未満 120,000 100,000 80,000 60,000 40,000 20,000 0 2008年 2009年 2010年 2011年 2012年 液晶モニタ市場規模(日本市場、台数) (千台) 6,000 5,000 4,000 23型以上 20型-22型 18型-19型 16型-17型 16型未満 3,000 2,000 1,000 0 2008年 2009年 2010年 2011年 2012年 液晶モニタ市場規模(世界市場/日本市場、ワイド化率) 2008年 2009年 2010年 2011年 2012年 世界市場 60% 79% 84% 89% 93% 日本市場 38% 57% 67% 74% 80% 液晶モニタ市場規模(ワイド化率) 100% 90% 80% 70% 60% 世界市場 50% 日本市場 40% 30% 20% 10% 0% 2008年 2009年 2010年 2011年 2012年 液晶モニタサイズ別構成比(世界市場/日本市場、台数) 2008年 2009年 2010年 2011年 2012年 世界市場 100% 100% 100% 100% 100% 23型以上 3% 9% 14% 17% 20% 20型-22型 21% 29% 35% 38% 40% 18型-19型 41% 42% 35% 33% 31% 16型-17型 28% 16% 13% 9% 6% 16型未満 7% 4% 4% 4% 4% 日本市場 100% 100% 100% 100% 100% 23型以上 6% 15% 18% 20% 24% 20型-22型 18% 23% 29% 32% 34% 18型-19型 27% 25% 22% 23% 23% 16型-17型 37% 30% 27% 22% 18% 16型未満 12% 6% 4% 2% 1% 液晶モニタサイズ別構成比(世界市場、台数) 100% 90% 80% 23型以上 20型-22型 18型-19型 16型-17型 16型未満 70% 60% 50% 40% 30% 20% 10% 0% 2008年 2009年 2010年 2011年 2012年 液晶モニタサイズ別構成比(日本市場、台数) 100% 90% 80% 23型以上 20型-22型 18型-19型 16型-17型 16型未満 70% 60% 50% 40% 30% 20% 10% 0% 2008年 2009年 2010年 2011年 2012年 液晶モニタ市場規模(世界市場/日本市場、金額) 世界市場(金額) 日本市場(金額) 2008年 2009年 3,556,677 2,713,271 130,478 90,502 (百万円) 前年比 2010年 76% 2,692,033 69% 82,262 前年比 2011年 99% 2,741,829 91% 77,819 液晶モニタ市場規模(世界市場、金額) 4,000,000 3,500,000 3,000,000 2,500,000 2,000,000 1,500,000 1,000,000 500,000 0 2008年 (百万円) 2009年 2010年 2011年 2012年 液晶モニタ市場規模(日本市場、金額) 140,000 120,000 100,000 80,000 60,000 40,000 20,000 0 2008年 2009年 2010年 2011年 2012年 (単位:百万円) 前年比 2012年 前年比 102% 2,696,572 98% 95% 72,673 93% ノートPC用液晶ディスプレイ市場規模(世界市場/日本市場、台数) 世界市場(台数) 15型以上 14型 13型 12型 12型未満 日本市場(台数) 15型以上 14型 13型 12型 12型未満 2008年 141,953 80,494 30,994 10,278 5,639 14,548 9,317 5,140 1,062 859 773 1,483 (千台) 2009年 167,977 76,823 36,976 12,853 5,797 35,528 9,388 4,709 1,198 969 541 1,971 前年比 118% 95% 119% 125% 103% 244% 101% 92% 113% 113% 70% 133% 2010年 196,766 90,571 41,995 16,357 6,810 41,033 9,543 4,397 1,619 987 353 2,187 前年比 117% 118% 114% 127% 117% 115% 102% 93% 135% 102% 65% 111% 2011年 231,357 110,956 48,553 20,363 6,432 45,053 10,459 4,777 1,936 1,119 231 2,396 前年比 118% 123% 116% 124% 94% 110% 110% 109% 120% 113% 65% 110% (単位:千台) 2012年 前年比 268,053 116% 132,189 119% 54,411 112% 24,495 120% 6,399 99% 50,559 112% 11,130 106% 5,155 108% 1,996 103% 1,201 107% 196 85% 2,582 108% ノートPC用液晶ディスプレイ市場規模(世界市場、台数) 300,000 250,000 15型以上 14型 13型 12型 12型未満 200,000 150,000 100,000 50,000 0 2008年 (千台) 2009年 2010年 2011年 2012年 ノートPC用液晶ディスプレイ市場規模(日本市場、台数) 12,000 10,000 15型以上 14型 13型 12型 12型未満 8,000 6,000 4,000 2,000 0 2008年 2009年 2010年 2011年 2012年