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~在留邦人の皆様へ~ トルコ国内におけるクリミア・コンゴ出血熱の発生
~在留邦人の皆様へ~ トルコ国内におけるクリミア・コンゴ出血熱の発生について 平成27年7月10日 在トルコ日本国大使館 1 7月8日付、アナトリア通信は、トルコ南部のアダナ県北方のトゥファンベイリ郡に て、クリミア・コンゴ出血熱(Crimean-Congo hemorrhagic fever;CCHF)が発生し、下 痢と倦怠感を呈した酪農家夫婦を含む計2名の患者の死亡を報道しています。保健 省によれば、さらに1名の死亡が確認されました。アダナ県は過去にも CCHF が発生 したことがある流行地域の一つです。 トルコでは、2002年以来、毎年、約150~700名の患者が発生しています。流行期 は3月~9月、特に6月~7月で、ダニが活発になる季節と一致しています。流行地域 は、中央アナトリア、黒海沿岸、地中海岸の農村地帯です。 2 つきましては、トルコへの渡航・滞在を予定している方、及び既に現地に滞在中の 方は、在トルコ日本国大使館のホームページを含め、最新情報を随時確認の上、クリ ミア・コンゴ出血熱の感染予防に努めてください。 3 クリミア・コンゴ出血熱について (1)クリミア・コンゴ出血熱とは クリミア・コンゴ出血熱は、発熱と出血をきたすウイルスによる疾患です。ウイルスを 持ったダニに咬まれることにより人は感染します。また感染した動物や患者の血液や 体液に直接触れることにより感染します。分布地域は、北緯 50 度以南のアフリカ、バ ルカン半島、中東、アジアです。 (2)症状と治療 ダニに咬まれてから通常1~3日、感染性の血液に触れてから通常5~9日で、突然 の発熱、頭痛、筋肉痛、リンパ節の腫れ、発疹、血便、鼻血などの症状で発症します。 死亡率は最高で40%です。特別な治療法はなく、症状に応じた治療がおこなわれま す。 人に対しても、動物に対してもワクチンはありません。 (3)海外での感染防止 クリミア・コンゴ出血熱が流行している地域に渡航する場合及び滞在中は、以下の点 に注意してください。 ●流行地域の農村地帯では、防護服(長袖、長ズボン)を着用し、虫よけスプレーを 使用し、ダニに咬まれないようにする。 ●ダニに咬まれた場合には、ダニを専用のピンセットで垂直に取り外す必要がありま す。あわてて指でつぶしたりせず、最寄りの病院で診察を受けてください。 ●酪農場、と殺場を訪問する際は、家畜類には近づかない。 ●患者や家畜類の排泄物に汚染された物との接触を避ける。 ●患者との身体的な濃厚接触は避ける。 ●家畜類との接触後、上記クリミア・コンゴ出血熱様症状が現れた場合には、速やか に最寄りの医療機関を受診する。 ●犬を飼育されている方は、犬が他の動物に接触してダニが付かないように御留意 下さい。 (参考情報) ○厚生労働省検疫所(FORTH):クリミア・コンゴ出血熱 http://www.forth.go.jp/useful/infectious/name/name38.html ○厚生労働省検疫所(FORTH):クリミア・コンゴ出血熱 ファクトシート http://www.forth.go.jp/moreinfo/topics/2013/01251502.html ○国立感染症研究所感染症情報センター クリミア・コンゴ出血熱 http://idsc.nih.go.jp/idwr/kansen/k02_g2/k02_31/k02_31.html