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他都市におけるコミュニティ施策 (1) 北九州市

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他都市におけるコミュニティ施策 (1) 北九州市
資料編
他都市における
他都市におけるコミュニティ
におけるコミュニティ施策
コミュニティ施策 (1) 北九州市
1. 概要
北九州市は、少子・高齢化や核家族化の進行、地域の連帯意識の希薄化など社会環境が変化する中で、
防犯・防災、環境、教育、福祉など多くの分野で、地域を取り巻く課題が複雑・多様化しており、これらの課題を
個人や行政だけで解決するには限界があり、住民同士が支え合い課題解決に向けて取り組むことが、ますま
す重要になっていると考えている。
このような中、北九州市では、住民が主体となったコミュニティ活動を支援・促進するため、小学校区単位を
基本に活動拠点としての市民センターを整備し、コミュニティ活動の主体として、自治会等をはじめとする地域
団体で構成されるまちづくり協議会を設置している。また、区役所まちづくり推進課をはじめとした関係部局に
よる「地域づくり・まちづくり」活動への支援や、これまで各地域団体ごとに交付していた補助金を一括してまち
づくり協議会に交付する「地域総括補助金」制度の実施などを通して、まちづくり協議会等との協働を推進して
いる。
2.地域の
地域の活動拠点
平成6年度より、地域づくりの活動拠点として小学校区単位を基本として「市民センター」の整備を進めてい
る。(現在129か所整備)まちづくり協議会への日常的な管理運営業務の委託も進めている。
センターは直営。非常勤嘱託員(市OB等)館長以外はまちづくり協議会に委託料を支払い、受付業務や相
談業務に地元の人を採用している。開館時間9時~22時。
3.人材育成・
人材育成・活動支援
・まちづくり協議会役員等
まちづくり協議会役員等への
協議会役員等への研修
への研修
地域づくりリーダーとして必要な技能の修得。
・まちづくり専門家派遣事業
まちづくり専門家派遣事業
まちづくり協議会や自治会等が地域でまちづくりの勉強会を実施する場合、アドバイザーや講師としてまち
づくりの専門家(まちづくりコンサルタントや大学教授(都市計画やまちづくり)NPO代表等が登録)を派遣。
4.その他
その他
・まちづくり協議会組織
まちづくり協議会組織の
協議会組織の充実
より多くの地域団体等の参画促進、機能的な部会制の導入、会の運営の民主化・情報公開。
・地域総括補助金の
地域総括補助金の導入
地域が一体となった地域づくりを促進するため、市各部局が事業ごとに地域団体に交付していた補助金
を可能な限り一本化(平成16年度から)。
・市組織の
市組織の見直し
見直し
「市民福祉センター」と「公民館」の名称を「市民センター」に一元化、区役所職員による校区担当者制の
導入。
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資料編
5.本市が
本市が参考とすべき
参考とすべき点
とすべき点や課題等
・小学校区全てに存在する拠点施設が小学校以外にない。
(中学校区 老人いこいの家48施設、こども文化センター58施設)
・各局区で持っている補助金の一本化については、受け皿となる組織を整理する必要があるとともに、地域
の合意が必要となる。
・新たな協議会組織を立ち上げた場合の事務局機能及びその担い手について
※ まちづくり協議会の概要
○地域住民相互の連帯感と自治意識の高揚を図るとともに、地域共通の課題の解
決に努め、ふれあいのある心豊かな地域社会づくりを行うことを目的とします。
設置目的
(概要)
団体の
団体の概要
○小学校区単位を基本に、自治会、社会福祉協議会、婦人会、老人クラブ等の地域
団体や、学校、企業、行政機関等、地域のさまざまな団体などで構成する、地域づく
り団体です。(構成する団体等は地域の任意であり、地域の実情により異ります)
(設置数)
○平成21年4月1日現在、130小学校区(分校を除く)に、134のまちづくり協議会
が設置されています。
○地域住民が、地域課題を自ら考え解決するため、地域が一体となった住民主体の
地域づくり活動を行います。
○また、小学校区単位を基本に設置するコミュニティ施設「市民センター」の日常的な
管理を市から受託し、市民センターの管理運営に参画しています。
(活動例)
○地域活動
活動の
活動の概要
※『みんなが主役の地域づくり・まちづくりのために』13ページの活動例を参
照してください。
○市民センターの日常的な管理運営
センターの開館・閉館、利用の受付・案内、センター及び物品の管理、使用料
の徴収、センターで実施する事業の補助事務等。
○地域団体等の調整
地域団体等間の調整を行い、幅広い観点から地域づくり活動を促進します。
※まちづくり協議会の再編(地域団体及び部会の構成は例示です。)
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資料編
※地域総括補助金のイメージ図
平成20年度は、13項目の補助金を一本化した「地域総括補助金」を、まちづくり協議会に交付。
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資料編
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資料編
他都市における
他都市におけるコミュニティ
におけるコミュニティ施
コミュニティ施策 (2) 札幌市
1.概要
札幌市では、平成19年4月にまちづくりの最高規範である「自治基本条例」を施行し、「自分たちの地域のこ
とは地域で考え、決め、そして行動する」という市民自治による市民が主役のまちづくりを進めている。
人口約190万人の大都市においては、「身近な地域におけるまちづくり」が市民自治を進めていく上での基
盤となると考えており、このため、市内に87か所設置しているまちづくりセンター(※1)を拠点として、情報の
提供や場の充実、人材育成・発掘、資金面の支援など、さまざまな施策を展開している。また、本市において
検討しているような町内会等をはじめさまざまな地域の団体が緩やかに連携し課題解決を行っていく組織とし
ては、「まちづくり協議会」(※2)という形で、その設立を支援している。
※1 地域のまちづくり活動の拠点として市内87か所に設置し、地域のさまざまな活動の支援を行っている市
の組織。(公の施設ではない。)原則として市職員の課長職1名、非常勤職員を2名配置しているが、平
成20年度から運営を地域のことを最もよく知る地域の方々に委ねる(業務委託)「まちづくりセンター地域
自主運営」を推進しており、22年1月現在、6つのセンターが実施している。
※2 概ねまちづくりセンター単位に設立されている地域横断的組織。町内会をはじめ、商店街、PTAなど地
域の各種団体や、ボランティア、個人などをゆるやかに結び、それぞれが独自性を活かしながら、主体と
なって地域の課題を考え、共通の課題解決や目標実現に向けて行動する場。22年1月現在、75地域
85協議会が設立されている。
2.地域の
地域の活動拠点
・「まちづくりセンター
まちづくりセンター」
センター」(上記参照)
まちづくり活動の支援や住民組織のネットワーク化支援、地域情報の提供などを行っている。
また、多くのまちづくりセンターは地区会館(※3)や地域の会館と併設されており、地域のまちづくり活動を
支援しやすい環境となっている。
※3 市所有の会館を地域住民組織に貸し付け、地域の方々が自主的に運営している施設。会議室や和室な
どがある。
3.人材育成・
人材育成・活動支援
・まちづくりセンター
まちづくりセンター職員
センター職員への
職員への研修
への研修
地域のまちづくりを支援する職員として必要なノウハウを身につけるため、地域の分析やまちづくり活動のヒ
ントなどを掲載したハンドブックを整備しているほか、ファシリテーション能力を身につける研修なども実施して
いる。
・まちセンアドバイザー
まちセンアドバイザー制度
センアドバイザー制度(
制度(試行的実施)
試行的実施)
幅広い分野の地域のまちづくり活動を支援することができるよう、希望するまちづくりセンターにアドバイザー
(まちづくりコンサル)を派遣し、所長の活動をサポートしている。
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資料編
4.その他
その他
・「まちづくりセンター」は、地域まちづくり活動の拠点として自治基本条例に位置づけている。
・まちづくり協議会に対する補助金は、協議会が実施する事業への助成のみ。内容は区ごとに異なる。(統合
補助金は導入していない。)
5.本市が
本市が参考とすべき
参考とすべき点
とすべき点や課題等
・まちづくりセンターは、概ね中学校区に存在し、直営(一部では地域自主運営を実施。)で、職員も手当で
きており、その職員の育成により一定の効果をあげてきているが、本市では類似組織(施設を含む)がない。
・地域コーディネーター育成のツール(ハンドブック)については、本市の人材育成の手本となるものである。
札幌市の取組みの経緯
平成13年度:今後の区行政のあり方を示す「区の目指すべき方向性」策定。少子高齢化、ニーズの多様化、市
民活動の活発化など、社会情勢の変化を受け、地域情報交流機能の充実、多様な市民活動の連携強化(地
域横断的ネットワーク形成促進)、まちづくり活動支援機能の充実などに言及。
平成15年度:施政方針「さっぽろ元気ビジョン」にて、連絡所のまちづくりセンターへの転換、まちづくり協議会
の設立支援等について言及。庁内の「連絡所の機能転換プロジェクト」において、諸課題を整理し、まちづくり
協議会の設置及び支援の必要性を再確認。
平成16年度:連絡所を「まちづくりセンター」へ改編。事務分掌に住民組織のネットワーク化促進、地区のまちづ
くりに関する施策等の企画及び推進に係る調整、地域情報の交流及び市政情報の提供を追加し、地域のま
ちづくり活動を支援する機能を強化。新まちづくり計画(平成16~18年度の中期計画)策定、まちづくりセン
ター整備事業、まちづくり協議会の設立および活動促進支援事業を計上。
平成17年度:連絡所の機構上の名称を「まちづくりセンター」に変更。既存事業を再編し区の創意や裁量で、地
域の主体的なまちづくりを支援する「元気なまちづくり支援事業(予算規模4億円)」を創設、その中でまちづく
り協議会の設立・活動支援を予算化。
平成18年度:自治基本条例制定。まちづくりセンターを拠点とした地域のまちづくり(第28条)、区におけるまち
づくり(第29条)等を規定。
平成19年度:自治基本条例施行。元気なまちづくり支援事業を4億2千万円に増額。
第2次新まちづくり計画(平成19~22年度の中期計画)策定、まちづくりセンター地域自主運営化推進、区民
協議会設置・運営事業などを計上。
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資料編
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資料編
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資料編
他都市における
他都市におけるコミュニティ
におけるコミュニティ施策
コミュニティ施策 (3) 仙台市
1.概要
社会情勢の変化や個人の価値観の多様化等を背景とし、仙台市の地域コミュニティにおいても、コミュニテ
ィ意識の希薄化や機能の低下等が見られるとともに、地域課題が多様化・複雑化し、従来の取組みによる解
決が困難な状況になりつつある。
このような状況の中で、仙台市は、地域コミュニティを活性化するための地域コミュニティと地域行政のあり方
の指針として、平成20年3月に「仙台市コミュニティビジョン」を策定した。
このビジョンは、外部の有識者によって構成される「コミュニティビジョン検討委員会」の最終報告を最大限
尊重し、体制の見直しや地域づくりの拠点となる施設の機能の拡充などに焦点をあてて、取組みの方向性を
具体的に示したものとなっている。
今後は、ビジョンで示す理念や取組みの方向性に基づき、コミュニティ活性化に本格的に取り組むこととし、
初年度である平成20年度は各区でモデル事業を展開していくなど、各区を中心に具体的取り組みを進める
とともに、各部局において展開する施策に反映するなど、総合的に推進していこうとしている。
2.地域の
地域の活動拠点
・地域づくりの
地域づくりの拠点施設
づくりの拠点施設としての
拠点施設としての市民
としての市民センター
市民センターの
センターの機能充実
〔取組みの方向性〕
ⅰ 地域づくりの拠点施設としての市民センターの機能拡充を進める。
ⅱ 市民センターの機能拡充に合わせ、組織体制等も含めた見直しを進める。
ⅲ コミュニティ・センターの運用や活用方法の検討を行う。
・学校等公共施設の
学校等公共施設の地域開放促進による
地域開放促進による活用
による活用
〔取組みの方向性〕
ⅰ 地域活動の拠点として、学校等公共施設の柔軟な活用を検討する。
ⅱ 地域に対する興味・関心を育めるよう、総合的な学習の時間で地域に関する内容をより積極的に取り入
れるなど、教育活動の充実・強化を図る。
ⅲ 大人と子供がともに活動できる事業の企画・実施をこれまで以上に進める。
3.人材育成・
人材育成・活動支援
・地域づくり
地域づくりコーディネート
づくりコーディネート機能
コーディネート機能の
機能の充実
仙台市では、地域で求められる機能を果たすコーディネーターの発掘や育成を進めるとともに、コーディネ
ーターの活躍の機会を設けるなどして、コーディネーターが地域で育成され、継承されていく仕組みづくりを
進めようとしている。また、このようなコーディネート機能は、地域だけでなく、市の地域支援の窓口にも求めら
れることから、地域づくりに関する研修の機会を設けるなどして、担い手となる職員の育成を図ろうとしている。
〔求められるコーディネート機能の例〕
ⅰ 専門性を生かしながら、情報を収集して現状を分析すること
ⅱ 問題点を把握して解決方法を提案すること
ⅲ 参考になる事例を紹介し、事業のヒントを提供すること
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資料編
ⅳ 団体の気づきややる気を促すこと
ⅴ 団体とともに事業を具体的に推進すること
ⅵ 団体間をつなぎ、交流や連携を促進すること
〔取組みの方向性〕
ⅰ 地域づくりコーディネーターの発掘と育成を進める。
ⅱ コーディネーターの活躍の機会づくりを進める。
ⅲ 研修の機会を設けるなどして、地域づくりのコーディネート能力を有する職員の育成を図る。
4.その他
その他
・地域と
地域と行政の
行政の取り組みの方向性
みの方向性
○地域コミュニティ組織と行政組織の連携を図る
○地域課題を共有・解決する場を設定する
○新しい連携の取り組みを促進する
・地域の各種団体相互の連携を促進する
・地域の各種団体と市民公益活動団体などとの連携を促進する
・地域の各種団体と商店街・企業などとの連携を促進する
・地域づくりコーディネート機能の充実を図る
○多様な事業の企画・実施を進める
・行政の
行政の支援体制の
支援体制の拡充
○基本的な考え方と支援体制
・行政内部の体制見直しを行う
・地域と行政の相互理解を推進する
○具体的な施策の方向性
・より実践的で役立つ情報提供の仕組みをつくる
・団体の相互交流・連携を促進する仕組みをつくる
・地域コミュニティの活動に応じた活動資金づくりを支援する
・モデル事業の立ち上げを進める
○地域活動の拠点となる場の充実
・地域づくりの拠点施設としての市民センターの機能充実を図る
・社会教育事業と地域振興に関する事業との連携を強化する
・学校等公共施設の地域開放促進による活用を進める
5.本市が
本市が参考とすべき
参考とすべき点
とすべき点や課題等
仙台市は、地域コミュニティを活性化するため、地域コミュニティと地域行政のあり方の指針として「仙台市コ
ミュニティビジョン」を策定し、今後、このビジョンで示す理念と取り組みの方向性を、市の各施策に反映させな
がら、地域コミュニティ活性化に向けて総合的に推進していこうとしている。この手法は本市と類似しており、ま
た内容においても、地域の各種団体と市民公益活動団体などとの連携の促進、地域づくりコーディネーターの
発掘と育成、行政内部の体制見直しなど参考となる点が多い。
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資料編
「仙台市コミュニティビジョン
仙台市コミュニティビジョン」
コミュニティビジョン」の概要
■地域
地域コミュニティ
地域コミュニティ活性化
コミュニティ活性化への
活性化への理念
への理念
1. 目指すべき
目指すべき4
すべき4つの地域
つの地域コミュニティ
地域コミュニティ像
コミュニティ像
どの地域にも共通する、目指すべき地域コミュニティ像として 4 点を掲げます。
地域と行政がこの理念を共有し、ともに主体的に地域づくりに取り組むことが、地域の活力や魅力を生み出し、
地域が発展する大きな力になっていきます。
2. 地域コミュニティ
地域コミュニティづくりに
つの視点
コミュニティづくりに取
づくりに取り組む5つの視点
4つの地域コミュニティ像を実現するためには、地域と行政が5つの視点を持ち、同じ方向に向かって取り組む
ことが大切です。
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