知識サービス（KaaS*）によ る 知識ベース社会の実現に向けて

知識サービス（ＫａａＳ*）によ
る
知識ベース社会の実現に向けて
* Knowledge as a Service
2008/10/23
株式会社 日立製作所 研究開発本部
システム開発研究所
前田
章
© Hitachi, Ltd. 2008. All rights reserved.
Contents
１.
ＩＣＴのトレンドと、その意味すること
２.
知識創出基盤としてのＩＣＴ
３.
新しいビジネスモデル「ＫａａＳ」は、
知識ベース社会の基盤へ
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１-１．技術トレンド
1995
2000
2005
2010
デバイス及びネットワーク技術の進展
技術
携帯電話
RFID
携帯電話
RFID
PC
PC
車載端末
センサ
車載端末
センサ
インターネット
インターネットブロードバンドZigBee
ブロードバンドZigBee
ウエアラブル
ウエアラブル
ロボット
ロボット
WiMAX
WiMAX
プラットフォーム技術の進展
技術
３層DC
３層DC
グリッド
グリッド
仮想化
仮想化
クラウド
クラウド
利用
目的
ｲﾝﾀｰﾈｯﾄｱﾌﾟﾘ
ｲﾝﾀｰﾈｯﾄｱﾌﾟﾘ
高効率実行
高効率実行
実装・運用
余剰リソース
余剰リソース リソース活用
リソース活用 大規模集約、
大規模集約、
活用
高効率化
サービス化
活用
高効率化
サービス化
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１-２．クラウド化の進展
今後、クラウドに大量のユビキタス情報が吸い込まれ
さらに革新的なサービス提供が進行
ユーザー
データセンタ投資規模の拡大
[B$]
6
ユビキタス
情報
DB
運用管理
革新的
サービス
AP
グリッド
サーバ
3
認証
仮想化
Amazon
eBay
Yahoo
Microsoft
開発環境
ストレージ ネットワーク
クラウドコンピューティング
Google
0
'03
'07
出典：Morgan
Stanley
「クラウド化」により、大量のデータが蓄積･活用され、
より価値の高いサービスが現実のものに
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１-３．ＣＩＯによるＩＣＴへの期待
経営トップのＩＣＴに対する関心は
ビジネスプロセス改善や新サービスの開発が上位に
ビジネス面の優先度
順位
2006年
2008年
テクノロジー面の優先度
順位
2006年
2008年
セキュリティ
強化ツール
顧客サービス
/セールス
1
顧客獲得、
ビジネス
維持関係強化 プロセスの改善
1
2
セキュリティ侵害
新商品/
業務の中断 新サービス開発
2
ネットワーク/
サーバ/
音声データ通信 ストレージ技術
3
ビジネス
ビジネス
インテリジェン インテリジェン
ス
ス
3
内部統制の
確立、強化
新規市場、地域
への業務拡大
（出典：ガートナー）
ビジネス面での自社優位性を打ち出す
高付加価値ＩＣＴソリューションへ経営的関心がシフト
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１-４．ＩＣＴの提供形態
1980
1990
2000
2010
提供価値
コア
領域
KPO
SI
BPO
ノン
コア
領域
ITO
ITO
ITO IT Outsourcing BPO
BPO Business Process Outsourcing
KPO
KPO Knowledge Process Outsourcing
= 専門的な知識や資格を要する知的生産業務のアウトソーシング
知識の獲得が、競争優位確立に向けた企業の最重要課題に
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２-１．知識の獲得とは
世の中の出来事
新しい知識の獲得
夕焼けの翌日は
晴れが多いな
五感で
把握
パターン発見
記憶
パターン認識
きれいな夕焼け！
明日は晴れだ！
知識とは、正当化された真なる信念（哲学の定義）
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２-２．ＩＣＴを活用した知識の獲得
世の中の出来事
新しい知識の獲得
過去の全世界の
気象データから
相関関係を抽出
センサで
収集
データ間の
パターン発見 相関関係
パターン認識
大量の
気象データ
現在の気象状況から
明日の天気を予測
センシングにより集めた大量情報と、大量の計算機資源により、
人の能力では発見･認識できない知識の獲得が可能に
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ケーススタディ１ （eコマース企業A社の場
２-３．合）
顧客層
書籍等のインターネット購買履歴を活用した
広告・レコメンドサービスを提供
出版社
出版社
古本屋
個人
知識指向サービス提供
データマイニング
購買履歴
個人
広告
レコメンド
書籍販売
知識プラント
購入オーダ
従来サービス提供
古本屋
消費性向、購買動向
コンピューティング基盤
実ビジネス・サービス
高付加価値ビジネス・サービス
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ケーススタディ２（インターネット検索企業B社の
２-４．場合）
顧客層
地図の検索・移動履歴を活用した広告・レコメンドサービス、
位置と連動した広告、位置情報サービスを提供
広告主
サービス
業者
個人
個人
位置連動広告
知識指向サービス提供
ランキング、トレンド
分析、クラスタリング
検索履歴・移動履歴
個人
広告
レコメンド
地図・検索
知識プラント
キーワード
・位置
従来サービス提供
個人
個人嗜好・行動、
社会トレンド
コンピューティング基盤
実ビジネス・サービス
高付加価値ビジネス・サービス
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３-１．ＫａａＳ：新たな成長モデル
顧客層
ビッグ
ビッグ
アカウント アカウント
SMB
SMB
個人
個人
知識プラント
知識指向サービス提供
（KaaS）
従来サービス提供
知識化基盤
素データ
高付加価値データ
（知識）
コンピューティング基盤
実ビジネス・サービス
高付加価値ビジネス・サービス
今後のＩＣＴの進展により、サービスとして知識を提供する
「ＫａａＳ（Knowledge as a Service）モデル」出現の可能性
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３-２．サービス例１ （流通向け）
製品流通状態リアルタイム検出・管理サービス
知識プラント上で、製品流通状態をリアルタイムに提供
小売
/流通
流通
販売
自動倉庫
電子値札
携帯端末
保管条件
変更
オンタイム
値引き販売
廃棄指示
知識提供
生産/輸送 入出荷
/保管 受発注
紐付け
集計
知識プラント
モデル化
原材料別
/製品別トレース
流通クラスタ毎
品質パターン
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３-３．サービス例２ （知の融合）
異なる業界（クロスインダストリ）の知を融合する新サービス
電力業界の発電計画と製造業のSCM計画とを結ぶ社会インフラの提供
電力会社向け高度発電制御サービス
最適な発電MIXを
実現する発電計画
製造・流通企業向け高度SCMサービス
エネルギー
最適計画立案
電力消費最適化を
実現するSCM計画
発電
発電
計画
計画
SCM
SCM
計画
計画
電力
消費量
発電実績
系統別
需給動向
紐付け集計
紐付け集計
系統クラスタ毎
発電/消費
パターン
SCクラスタ別
生産/在庫変動
/販売パターン
モデル化
モデル化
受発注
/販売
SC別生産 生産/輸送
/消費動向
/保管
モデル化
モデル化
紐付け集計
紐付け集計
知識プラント
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ＫａａＳによる知識ベース社会の実現に向
３-４．けて
„知識ベース社会の基盤として求められること
y 実世界から収集した情報に基づき、グローバルな問題（環境、エネルギー、
教育等）の解決を支援する
y 誰もが意識せずとも知識の恩恵を享受できる
素データ
知識
知識
従来サービス
素データ
知識サービス
知識サービス
知識プラント
素データ
知識サービス
知識サービス
従来サービス
知識プラント
知識プラント
従来サービス
知識
知識プラント
素データ
知識サービス
知識サービス
知識プラント
知識プラント
従来サービス
従来サービス
素データ
従来サービス
素データ
知識サービス
知識
知識サービス
知識
知識
知識ベース社会の基盤にとって、ＩＣＴは不可欠なものであり、
ＫａａＳモデルは実現を支える重要なコンセプトである
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