...

ホスティングサービス向け セキュアウェブサーバシステム構成法

by user

on
Category: Documents
2

views

Report

Comments

Transcript

ホスティングサービス向け セキュアウェブサーバシステム構成法
ホスティングサービス向け
セキュアウェブサーバシステム構成法
国立大学法人 電気通信大学
大学院 情報理工学研究科
情報・通信工学専攻
准教授 中山 泰一
1
アジェンダ
•
•
•
•
•
•
•
•
•
•
研究背景
新技術の基となる研究成果・技術
従来技術とその問題点
新技術の特徴・従来技術との比較
想定される用途
想定される業界
実用化に向けた課題
企業への期待
本技術に関する知的財産権
お問い合わせ先
2
研究背景
• 近年、インターネットの普及により、個人でウェブサ
イトを公開するユーザが増加している。
• サイトの設置場所として複数サイトで計算機を共用
する環境を利用する場合、従来のUNIXのパーミッ
ションモデルと同一権限で動作するウェブサーバプ
ログラムの組合せにより、計算機を共有する他の
ユーザからコンテンツファイルを盗視・改竄される危
険性がある。
• この問題に対し、我々は、スケーラブルかつセキュ
アなサーバシステムを提案している。
3
新技術の基となる研究成果・技術
•
国際会議発表
– Daisuke Hara and Yasuichi Nakayama: A Low-Cost Runtime-Privilege Changing
System for Shared Servers, Proc. of The 12th International Conference on
Advanced Communication Technology (ICACT 2010), pp.680-685 (Feb. 2010).
•
国内会議発表
– 原 大輔,中山 泰一:Hussa: スケーラブルかつセキュアなサーバアーキテクチャ,
2010年電子情報通信学会総合大会 情報・システムソサイエティ特別企画 学生ポス
ターセッション予稿集,ISS-P-309 (Mar. 2010).
– 原 大輔,中山 泰一:Hussa: スケーラブルかつセキュアなサーバアーキテクチャ~セ
キュアOSの適用と評価~, 日本ソフトウェア科学会第 26回大会論文集,6C-1 (Sep.
2009).
– 原 大輔,中山 泰一:Hussa: スケーラブルかつセキュアなサーバアーキテクチャ~低コ
ストなサーバプロセス実行権限変更機構~, 第8回情報科学技術フォーラム (FIT
2009) 講演論文集,RB-002 (Sep. 2009).
•
その他本技術に関連する発表(論文誌、国際会議のみ)
– Daisuke Hara and Yasuichi Nakayama: Secure and High-performance Web
Server System for Shared Hosting Service, Proc. of The 12th International
Conference on Parallel and Distributed Systems (ICPADS 2006), pp.161-168 (Jul.
2006).
– 原 大輔,尾崎 亮太,兵頭 和樹,中山 泰一:Harache:ファイル所有者の権限で動作す
る WWW サーバ, 情報処理学会論文誌,Vol.46, No.12, pp.3127-3137 (Dec. 2005).
– Daisuke Hara, Ryota Ozaki, Kazuki Hyoudou, and Yasuichi Nakayama: Design
and Implementation of a Web Server for a Hosting Service, Proc. of The 9th
IASTED International Conference on Internet and Multimedia Systems and
Applications (IMSA 2005), pp.69-74 (Aug. 2005).
4
従来技術とその問題点
• 従来のウェブサーバプログラム(Apache等)では、
複数のサイトを収容・配信することが可能であり、共
有型ホスティングサービス等で広く用いられている。
• しかし、あるサイトの所有者がウェブサーバを共有
する他のサイトのファイルを盗視・改竄できてしまう
危険性があり、サイト間のセキュリティを確保する必
要があるケースには適用できなかった。
• 一方、ホスティングサービスに仮想化技術(Xen、
VMware等)を用いてセキュリティを向上させる
Virtual Private Server (VPS)を利用することがで
きるが、サーバ計算機当たりに収容可能なサイト数
が少なく、利用料金が高額なため、適用範囲が限定
的である。
5
参考:従来技術の問題点
(0) File permission
• rw-/---/r-- (static contents (e.g.,
HTML and image files))
• rw-/---/rw- (e.g., log files,
wiki’s data files)
• rwx/---/r-x (CGI scripts)
A
B
Web client
(3) send response
(i-2)
・
・・
・
・・
C
Web server
(i-1)
・
・・
邪悪なユーザがサーバを共有
する他のユーザのファイルを(i1)”cp”, “rm”等のコマンドライン
ツールや(i-2)ウェブサーバを
介して盗視・改竄
(1) receive HTTP request
(2) process request
HTTP
Command-line tools
User’s file
User account
Server process
6
新技術の特徴・従来技術との比較
• 本技術により多数のサイトでウェブサイトを共
用する環境(共有型ホスティングサービス
等)でもサイト間のセキュリティを確保する
ことが可能であり、従来のVPSにと比較し
て1/100~1/10程度のコストでサービスを
提供可能。
7
参考:新技術の概要
(0) File permission
• rw-/---/--- (static contents (e.g.,
HTML and image files))
• rw-/---/--- (e.g., log files, wiki’s
data files)
• rwx/---/--- (CGI scripts)
Web server
Web client
A
(i-1)
B
(4) send response
・
・・
・
・・
C
(i-2)
・
・・
本技術により、邪悪な
ユーザがサーバを共
有する他のユーザの
ファイルへのアクセス
を阻止
(1) receive HTTP request
(2) seteuid(C) & setegid(C)
(3) process request
(5) seteuid(0) & setegid(0)
HTTP
Command-line tools
User’s file
User account
Server process
8
参考:新技術の概要
リクエスト受信
リクエストされたURIのホスト名は
本システムに登録※されているか?
Yes
ホスト名に対応する
ユーザID,グループIDを取得※
取得したユーザID,グループIDに
ユーザ権限変更(seteuid(), setegid())
No
No
ユーザ権限変更成功
Yes
リクエストされたURIをもとに
コンテンツファイルを取得
Yes
コンテンツファイルはCGI等のスクリプトか?
No
ブラウザにエラーレスポンス送信
Yes
スクリプトはsetuid(), setgid()系の
システムコールを実行するか?
setuid(), setgid()系のシステムコールの
No
呼び出しをフックし,何もせずにリターン
ブラウザに正常レスポンスを送信
(※)本システムはホスト名とユーザ/グループIDの対応を保持
9
想定される用途
• 本技術の特徴を生かすためには、ウェブ共有
型ホスティングサービスに適用することで、付
加価値を創造できるメリットが大きいと考えら
れる。
• また、ウェブ以外にも、一台のサーバ計算機
で多数のユーザに対しサービスを提供する、
メールサーバやファイルサーバに展開するこ
とも可能と思われる。
10
想定される業界
• 利用者・対象
– ウェブホスティングサービスを提供する企業
• ホスティングサービス事業者、ISP
– 企業や学校内部のウェブサーバを構築する企業
• SIer
11
実用化に向けた課題
• 現在、静的コンテンツおよび動的コンテンツ
(CGIのみ)に対応したプロトタイプ開発済み。
ただし、動的コンテンツ(組込みスクリプト※)
未対応。
– (※)mod_ruby, mod_perl, mod_phython,
mod_php等
• 今後、組込みスクリプト対応を行い、性能評
価を実施予定。
12
企業への期待
• 本技術を適用した共有型ホスティングサービ
スのトライアルを実施し、フィージビリティを確
認したい。
• 商用サービスに利用して欲しい。
13
本技術に関する知的財産権
• 発明の名称:情報処理装置および方法、
並びにプログラム
• 出願番号 :特願2009-190257
• 出願人
:電気通信大学
• 発明者
:原 大輔、中山 泰一
14
お問い合わせ先
国立大学法人 電気通信大学
産学官連携センター
産学連携コーディネーター 小島 珠世
TEL 042-443-5780
FAX 042-443-5108
e-mail kojima@crc.uec.ac.jp
15
Fly UP