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コントラクター等の情勢

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コントラクター等の情勢
コントラクター及びTMRセンターと
自給飼料を巡る情勢
平成24年12月
農林水産省 畜産振興課
畜産経営と飼料
○ 全畜種のTDNベースでの飼料供給量は、粗飼料が21.3%、濃厚飼料が78.7%。
○ 飼料費が畜産経営に占める割合は高く、牛は約40~46%、豚・鶏は62~68%。
経営コストに占める飼料費の割合
粗飼料と濃厚飼料の割合(TDNベース)
23年度
飼料需給
(TDNベース)
24,758千TDNトン
粗飼料供給量
肥育牛(頭)
畜種別の構成
生乳(kg)
(TDNベース)
<酪農>
粗飼料
濃厚飼料
北海道
55.5%
44.5%
5,270千TDNトン
(21.3%)
(うち国産4,081千TDNトン)
都府県
38.6%
61.4%
飼料費:40%
<肉用牛>
繁殖
58.9%
41.1%
濃厚飼料供給量
19,488千TDNトン
(78.7%)
(うち国産2,354千TDNトン)
肉専肥育
肥育豚(頭)
飼料費:46%
養鶏(戸)
88.5 %
11.5%
乳おす肥育
93.2%
6.8%
<養豚・養鶏>
100%
粗飼料 : 乾草、サイレージ、稲わら等
濃厚飼料 : とうもろこし、大豆油かす、こうりゃん、大麦等
飼料費:62%
採卵経営の飼料費:68%
ブロイラー経営の飼料費:64%
(平成22年度畜産物生産費調査および平成22年営農類型別経営統計)
食料・農業・農村基本計画の生産努力目標
○ 脂肪摂取抑制や高齢化の進展を考慮し、畜産物の需要拡大は見
込まず。
○ 輸入畜産物を置き換える形での国内生産拡大は、結局穀物輸入
拡大につながるので、熱量ベース自給率の向上には貢献しない。
○ したがって、畜産分野においては、国産畜産物の生産量を増やす
のではなく、飼料自給率を向上させることで食料自給率向上を目
指す方針。
畜産物の生産努力目標と自給率
品目
H20生産量
H32生産
努力目標
H20自給率
H32自給率
生乳
795万トン
800万トン
70%(30%)
71%(47%)
牛肉
52万トン
52万トン
44%(12%)
45%(19%)
豚肉
126万トン
126万トン
52%(6%)
55%(10%)
鶏肉
138万トン
138万トン
70%(8%)
73%(14%)
鶏卵
255万トン
245万トン
96%(11%)
96%(18%)
粗飼料
435万トン
527万トン
79%
100%
※ ( )内は飼料自給率を考慮した数字。飼料の量はTDNベース。
飼料自給率目標
○ 飼料自給率は平成32年度までに38%に向上。
○ 世界の穀物消費量は、人口の増加、所得向上に伴う肉類消費
の増加等に伴い、高い水準で推移。今後も穀物需給はひっ迫
基調で推移する見込み。
飼料自給率目標
穀物及び大豆の国際価格の見通し
粗飼料
濃厚飼料
計
H23
年度
(概算)
77%
(93万ha)
12%
26%
H32
年度
100%
(105万ha)
19%
38%
牧草、乾草、 穀物、ぬか
サイレージ、 類、粕類、
稲わらなど。 魚粉など。
530万TDNトン
1,950万
(21%、H23)
TDNトン
(79%,H23)
出典:農林水産政策研究所「2019年における世界の食料需給見通し」
飼料穀物の輸入状況
○ 飼料穀物の輸入量は、近年、 14百万トン程度で推移。主な輸入先国は、米国、
オーストラリア、カナダ、アルゼンチン。
○ 飼料穀物のほとんどは輸入に依存。特に、米国・オーストラリアに大きく依存。
配合・混合飼料の原料使用量
動物性
飼料
カナダ
大麦(26%)
小麦(20%)
豆類
糟糠類
その他
油かす
大豆油
かす
その他
穀類
その
他
米国
とうもろこし(86%)
小麦(36%)
こうりゃん(13%)
とうもろ
こし
45%
こうりゃ
ん
オーストラリア
こうりゃん(51%)
大麦(73%)
小麦(40%)
アルゼンチン
こうりゃん(36%)
とうもろこし(4%)
とうもろこし相場の動向
○ 本年6月以降、米国主産地の干ばつのため、価格が上昇。
○ 低水準の海上運賃、円高のため、平成20年当時に比べ穀物高の影響は緩和。
とうもろこしのシカゴ相場の推移(期近物)
900
800
セント/ブッシェル
( 11.6/10)
7 87セント/ブッシェル
(3 10ドル/トン)
(0 8.6/27)
7 55セント/ブッシェル
(2 97ドル/トン)
( 12.8/21)
8 31セント/ブッシェル
(3 27ドル/トン)
700
600
(0 9.6/2)
4 50セント/ブッシェル
(1 77ドル/トン)
500
(12.12/03)
749セント/ブッシェル
(295ドル/トン)
400
300
200
平成20年
平成21年
平成22年
平成23年
平成24年
配合飼料の価格動向
○ 10-12月期の配合飼料価格は63,250円/トン。ただし、5,450円/トンの補
てん金により、生産者実質負担額は57,800円/トン。
○ 低水準の海上運賃及び円高により、平成20年に比べて穀物高の影響は緩和。
異常補填
通常補填
生産者実質負担額
(円/トン)
飼料穀物の安定供給
○ 飼料自給率向上を目指す一方、現実的には穀物の安定的な輸入
も必要。
○ 米国の干ばつ(1956年以来最悪の水準)を踏まえ、異例の措置と
して、配合飼料価格高騰対策を9月21日に措置。
配合飼料価格安定制度
異常補てん基金
国とメーカーが
拠出(1:1)
・当該四半期の輸入原
料価格が直前1か年
の平均と比べ、115%
を超えた場合
通常補てん基金
・当該四半期の配合飼
生産者とメーカー 料価格が直前1か年
の平均を上回った場
が拠出(1:2)
合
配合飼料価格高騰対策 (24.9.21)
○ 異常補てん基金の発動基準引下げ
(115% → 112.5%)
○ 通常補填基金への無利子貸付
○ 飼料用小麦の輸入予定量改定
(76.4万t → 121万t)
○ 備蓄飼料穀物の貸出限度数量拡大
(第2四半期10万t → 第3四半期35万t)
自給飼料基盤に立脚した生産への転換
○ 平成22年7月に「酪農及び肉用牛生産の近代化を図るための基本方針」を策定
し、自給飼料基盤に立脚した生産への転換を推進。
○ 自給飼料生産は、自給率向上だけでなく、経営安定や環境負荷軽減にも効果的。
○ なお、牧草の輸入価格高騰は円高のため潜在化しているが、現地価格では高騰
が顕著。
輸入牧草の価格
単価(円/kg)
酪農経営における飼料費の割合
45
40
飼料費:
46%
1ドル108円で
固定換算した価格
35
30
自給飼料生産コスト
(注:TDNベース)
円/kg
自給飼料
43
輸入乾牧草
87
配合飼料
72
出典:農林水産省「H24飼料をめぐる情勢」
25
国内流通
価格
20
2000 2002 2004 2006 2008 2010
国産飼料の増産
○ 集約放牧の推進
・購入飼料費の節減
・収穫労力軽減
・飼養管理労力軽減
○ 水田の活用(耕畜連携)
稲発酵粗飼料
・稲発酵粗飼料
・飼料用米
・水田放牧
・水田裏利用
・稲わら
飼料用米の利活用
○ 耕作放棄地の活用
(繁殖牛放牧)
国産飼料に
立脚した
畜産の確立
○ コントラクターの育成・強化
・収穫労力軽減
・生産費用の節減
・所得の増加
・国産飼料の確保
・経営の高度化
○ TMRセンターの育成
(完全混合飼料)
・飼料給与時間の
短縮
・生産乳量の増加
・飼養規模拡大
・飼料費の節減
・農地の保全
・鳥獣被害防止
○ エコフィード等未利用資源の利用推進
・購入飼料費の低減
・飼料原料の多元化
・未利用資源(食品残さ等)の有効活用
余剰食品の飼料化
焼酎粕の飼料化
○ 粗飼料広域流通体制の構築
・広域流通
施設の整備
・国産飼料の
需要拡大
○ 青刈りとうもろこしの拡大
○ 高位生産性草地への転換
・単収の向上
・生産費用の軽減
飼料作物の増産
○ 高齢化進展等による飼料作付面積の減尐は下げ止まり。現在、増加の兆し。
○ 高収量な優良品種の導入や青刈りとうもろこしへの転換、簡易な草地更新技術の
普及等による草地改良の推進等により、単収を向上。
全国の飼料作物作付面積及び収穫量の推移
110
収穫量
作付面積
作
付100
面
積
(
万
h 90
a
)
4
2
1
0
S60 7
13 15 17 19 21 23
年度
5
3
80
青刈りとうもろこしの作付面積
収
穫
量
(
千
T
D
N
ト
ン
)
面積(ha)
17
85,300
23
92,200
根釧・道北地域に適した、すす紋病に強く
雌穂収量が高い新品種「たちぴりか」
施肥・播種・鎮圧等の草地改良作業が
一工程で完了(省労力・低コスト化)
1haあたりの
作業時間
簡易更新
1:18
完全耕起
8:17
コントラクター・TMRセンターの普及・定着
○ 粗飼料を受託生産するコントラクターや、牧草、穀物、添加物等をバランス良く混合し
た飼料(TMR)を生産するTMRセンターの利用により、飼料生産を外部化・効率化。
○ コントラクター及び流通拠点の育成に必要な機械・施設整備等を支援。組織数は
年々増加傾向。
組織数の推移(組織数)
年度
コントラ
クター
TMR
センター
15
317
34
21
525
92
共通のメリット
・高品質飼料の安定的確保及び飼料生産コスト削減。
・飼料生産技術レベルの向上及び技術共有化。
・飼料生産の外部化による酪農家のゆとりの創造。
コントラクターのメリット
TMRセンターのメリット
・高性能機械の活用に
よる品質の向上。
・個別農家の機械費の
削減。
・農地利用集積による
作業の効率化。
・成育ステージに応じた
良質混合飼料を通年給
与可能。
・エコフィード等の未利用
資源が活用可能。
・飼料原料調達コストの
低減。
コントラ・TMRセンター関連事業の概要 (H25年概算要求)
事業名
事業主体
25年要求額
・ コントラクター育成のため、新たに
飼料増産総合対策事業
開始する作業受託について、作業
(国産粗飼料増産対策事業) 受託面積に応じて助成(作業開始
後3年間以内に限る)。
飼料生産
受託組織
819百万円
・ TMRセンターや広域流通拠点の
産地活性化総合対策事業
整備、飼料生産受託組織の経営の
(飼料生産拠点育成地区事業) 高度化に必要な共同利用施設の整
備、農業機械のリース導入に助成。
協議会
4,386百万円
の内数
強い農業づくり交付金
産地再生総合支援事業
事業の目的・概要
・ 飼料生産作業の請負に必要な施
設整備や混合飼料調製・供給施設
等に対し助成。
生産者団体、
2,093百万円
農協、公社、
の内数
都道府県等
・ 産地が行う収益性改善等の取組 都道府県、市
6,600百万円
に必要な共同利用施設(自給飼料 町村、農業者
の内数
関連施設等)に対し助成。
団体等
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