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橡 - 愛知工業大学

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橡 - 愛知工業大学
愛 総 研 ・研 究 報 告
49
第16号2014年
羽ばたき飛行機の羽ばたき時の流体力計測
MeasurementofaerodynamicforcesforflappingMicroairvehicle
北 川 一 敬
†,野
村 達 也 ††,鳥
居 祐 太
KazutakaKitagawa†,TatsuyaNomura†
††
†,YUutaTorii†
†
AbstractUnmannedmicroaerialvehicles(UMAV)havecarriedoutunmannedmissionsthenaturaldisaster
andaforestfireonairbornesurvey,anddirectsowingonfarmland.Developmentofautomaticandradio
controlledpilotflightsystemofMAVhavefocusedonanaerodynamicbehavioroflowReynoldsnumbereffect
forbiofluidinunsteadyregime.Themotivationofpresentstudyistodesignthebeetle-likeflappingmicroair
vehiclefordisasterinvestigatingandplanetaryexploring.Toexplaintheoutlineofflappingmechanism,the
resultsofthevisualizationoftheflapmotionandtheexperimentonlittleaerodynamicforcemeasurementusing
thecantileversystem.
1.緒 言
ア ス ペ ク ト比 は 翼 幅 の 二 乗 と 両 翼 面 積 の 商,翼
トン ボ,蝶,ハ
チ ドリや カ ブ トム シ を模 倣 した 羽 ば た き
飛 行 機 の研 究 開発 はオ ラ ンダ,米 国,日 本 を は じめ盛 ん に
行 われ て い る.(1)一(9)
位 翼 面 積 当 た り の 荷 重 で あ る.試
種機 器 の搭載 に有 利 とな る場 合 が あ る.本 研 究室 に於 い て,
2006年 か らコガ ネ ム シ科 甲虫 の ドウガネ とカ ナ ブ ン の羽 ば
た き飛 行 につ い て,流 れ 場 や 流 体力 計 測 を行 い,飛 行 特 徴
作 機 の ア ス ペ ク ト比 は ほ
ぼ 同 じ羽 ば た き 周 波 数 の 蝶 に 対 して 大 き く な る 。 質 量 は 機
体 全 体 の 質 量 で あ り,カ
特 に,甲 虫 は胴 体 部 の容 積 が他 昆 虫 と比 して 大 き く,各
面 荷重 は単
た め に,軽
ナ ブ ン に近 い 翼 面荷 重 に近 づ け る
量 化 が 必 要 で あ る.羽
と も20∼30[Hz]に
ば た き 周 波 数 は,少
す る 必 要 が あ る.レ
度 を 風 洞 出 口 の 流 速,代
イ ノル ズ数 は代 表 速
表 長 さ を 最 大 翼 弦,動
20[℃]の 時 の 値 と し た.無
な く
粘 度 を空 気
次 元 周 波数 は代 表 速 度 を風 洞 出
に 注 目 し研 究 を行 って い る.(10)(11)
本 研 究 で は 甲 虫型 羽 ば た き飛 行機 の製 作 の 第1歩 と して,
フ ラ ッ ピン グ運 動 を行 う羽 ば た き機 構 を設 計 ・製 作 した.
羽 ば た き飛 行 機 の設 計 条 件,諸 元,羽 ば た き機 構 の 概 要 と
口 の 流 速,代
波 数 を 羽 ば た き周 波 数
と し た 値 で あ る.
表1Dimensionaloftheflappingairvehicle
Wingspan[mm]
羽 ば た き運 動 の可 視 化 と流 体 力 計測 を行 い,飛 行 機 の 性 能
160.6
1
Chordlength[mm]
を調 査 した.
2.羽
表 長 さ を 最 大 翼 弦,周
45.0
1
Wingthickness[gym]
ば た き飛 行 機
8.0
1
Wingarea[mm2]
5242
1
4.9
Aspectratio[一]
1
甲 虫 の 羽 ば た き は フ ラ ッ ピ ン グ 運 動,リ
ー デ ィ ン グ運 動,
Mass[g]
4.86
1
フ ェ ザ リ ン グ運 動 の3種
類 を 取 り入 れ,翅
の弾性 を利 用 し
Wingloading[N/m2]
9.09
1
効 率 よ く飛 翔 し て い る 。 設 計 す る羽 ば た き 飛 行 機 は,カ
Beatingfrequency[Hz]
ナ
9.3
1
ブ ン を 模 倣 対 象 と し,① 質 量1[g],② 羽 ば た き 周 波 数90[Hz],
4345
Reynoldsnumber[一]
1
③ 羽 ば た き 運 動(フ
ン グ)で
あ る.表.1は
翼 の 翼 幅,翼
ラ ッ ピ ン グ,リ
ー デ ィ ン グ,フ
ェザ リ
試 作 機 の 設 計 仕 様 を 示 す.翼
幅は両
弦 は 最 大 翼 弦,翼
÷1
÷1
†
愛知工業大学
面 積 は 両 翼 の 翼 面 積 で あ る.
工学部
愛 知 工業 大 学 大学 院
機 械 学 科(豊 田市)
工 学研 究 科(豊 田市)
0.9
Reducedfrequency日
カ ナ ブ ン は 翼 面 積269[㎜2],質
3,3[N/m2],試
作 機 の 設 計 点 は 翼 面 積5242[mm2],質
翼 面 荷 重13.1[N/m2],試
4.8[g],翼
量0.9[g],翼
作 機 は 翼 面 積5242[mm2],質
面 荷 重9.0[N/m2]で,ハ
面荷 重
量7[g],
量
チ ド リ に 近 い 性 能 で あ る.
愛 知 工 業 大 学 総 合 技 術 研 究 所 研 究 報 告,第16号,2014年
50
図laは
CAD図
羽 ば た き 飛 行 機,bは
面,cは
羽 ば た き 飛 行 機 の3次
四 節 て こ ク ラ ン ク 機 構 の 概 要,dは
た き 翼 を 示 す.羽
ば た き 飛 行 機 は,胴
ー ボ ン ロ ッ ド,全
長171[mm],全
IndoorAirplaneWorld社
装 し,10∼30[m]の
体 が φ1.2[mm]の
幅160.6[mm]で
カ
あ る.
範 囲 で 操 縦 ・制 御 が 可 能 で あ る.翼
あ り,羽
3.実 験 装 置 及 び実 験 方 法
羽 ば
製 超 小 型 赤 外 線 モ ジ ュ ー ル を実
外 の 機 体 の 質 量 は4.417[g]で
10[Hz]で
元
以
ば た き 周 波 数 は7∼
あ る.
図2aとbは
流 体 力 計 測 実 験 とス トロ ボ ス コ ー プ に 羽 ば た き
運 動 の 可 視 化 実 験 の 概 略 を 示 す.図2aの
流 体 力 計測 は吹 き
出 し式 エ ッ フ ェ ル 型 小 型 風 洞 出 口 に 羽 ば た き 飛 行 機 を 設 置
し行 っ た.今
回 の 計 測 で は,羽
ば た き 運 動 時 の ス トロ ー ク
面 の 角 度 を 風 洞 流 れ と垂 直90[deg]に
設 定 した.こ
れ は,翼
面 に 作 用 す る 流 体 力 が 一 番 効 率 よ く発 生 す る 状 態 を 想 定 し
た.羽
ば た き 運 動 時 に 生 じ る 流 体 力 計 測 は,ひ
ずみゲー ジ
を 支 点 付 近 に 取 り付 け,カ ン チ レバ ー 作 用 点(端 部)に 甲 虫 型
羽 ば た き 飛 行 機 を 固 定 し た.カ
ン チ レバ ー に は 作 用 点 か ら
の 長 さ11.6[mm],0.D.3[mm],1.D.15[㎜]の
プ,ひ
カ ー ボ ンパ イ
ず み ゲ ー ジ に は㈱ 共 和 電 業 製 半 導 体 ひ ず み ゲ ー ジ
KFG-5-120-Cl-11(抵
抗 値:120[Ω],ゲ
ひ ず み ゲ ー ジ の 回 路 に は,測
ブ ゲ ー ジ 法 を 用 い て お り,2枚
ー ジ 率:2.1)を 用 い た.
定 感 度 向 上 の 為 に2ア
クテ ィ
の ひ ず み ゲ ー ジ を 使 用 し た.
固 定 し た 甲 虫 型 羽 ば た き 飛 行 機 の 垂 直 方 向 の 流 体 力(Fv)と
水 平 方 向 の 流 体 力(Fh)を 同 時 計 測 す る 為 に,2枚1組
み ゲ ー ジ を2箇
図lb①
ー ル0
⑦ 部 は φ1.2[mm]カ
.3,プ
ー ボ ン ロ ッ ド,②
ラ ス チ ッ ク 製 ギ ア,モ
のひ ず
所 に 貼 り付 け た.
部はモ ジュ
ー タか ら四節 て こ ク ラ
ン ク 機 構 部 ギ ア ま で の ギ ア 比 は26.7で
あ る.③
部 は3D
プ リ ン タ ー に よ り造 形 し た 翼 と ク ラ ン ク の 連 結 部 品,④
部 は φ4[mm]コ
ア レ ス モ ー タ,コ
タ 最 大 出 力 は0.28[W]で
あ る.⑤
完 全 に 分 離 し て い る(図ld参
38[kHz]の
赤 外 線 受 信 機,送
7.5×9[mm]で
あ る.⑦
容 量30[mAh]Li-Poバ
イ ル 抵 抗 値 は7[Ω],モ
部 は 翼 で あ り,胴
照).⑥
ー
体か ら
部 は受 信 変 調 周 波数
信 範 囲 は10∼30[m],サ
イ ズ
部 は 質 量1.1[g],定
格 電 圧3.7[V],
ッ テ リ ー で あ る.⑧
部は流体力計測
用 カ ン チ レ バ ー 先 端 部 の 固 定 部 分 で あ る.四 節 て こ ク ラ ン
ク 機 構 に よ りモ ー タ の 回 転 運 動 を フ ラ ッ ピ ン グ 運 動 に 変
換 す る 機 構 と な っ て い る.図lcか
ら フ ラ ッ ピ ン グ運 動 の
ス トロ ー ク 角 は コ ガ ネ ム シ 科 甲 虫 の カ ナ ブ ン を 模 倣 し,
翼 を 水 平 位 置 か ら 上 死 点 へ(TopDeadCenter:以
下
TD.C)51[deg],下
下
BD.C)29[deg]と
死 点 へ(BottomDeadCenter:以
し た.図2dの
の ポ リ エ チ レ ン フ ィ ル ム,翼
45[mm]で
あ る.翼
翼 は,翼
膜 の 厚 さ8[オm]
幅80.3[mm],最
骨 及 び 翅 脈 に は φ0.5[mm]の
大翼 弦長
カーボ ンロ
ッ ド を 使 用 し,翼 端 か ら 翼 根 方 向 へ 長 さ46[mm]の
ン ロ ッ ドの 翅 脈 を 貼 り付 け た.
4.実 験 装 置 及 び実 験 方 法
カー ボ
図3aと3bは
甲 虫 型 羽 ば た き 飛 行 機 のT.D.Cか
ら一周 期
羽 ばたき飛行機 の羽ばたき時の流体力計測
分 の フ ラ ッ ピ ン グ モ ー シ ョ ン を 示 す.図3aはT.D.Cか
B.D.Cま
で,図3bはB.D.Cか
の 結 果 を 示 し,各
図3aか
らT.D.Cま
ら
で の ス トロ ボ 撮 影
写 真 の 時 間 間 隔 は △t-1.00msecで
ら翼 は,T.D.Cか
ら の 振 り下 げ 運 動 で,流
あ る.
て,フ
ェ ザ リ ン グ 運 動 に よ っ て,吐
が,FvとFhは
迎 角 状 態 か ら,振
い る.T.D.Cに
り上 げ 運 動 と フ ェ ザ リ ン グ 運 動 を 行 っ て
向 か うに つ れ て,大
変 更 して い る.T.D.C付
抵 抗 を 生 じ減 少 す る.
一 一Fh
Il
Il
、
0.15
ト
Il
Il
Q.1Q
一 一 一
_→
一.一 一
一 一 一1-一
1
一一一一 一a-L-一
_____L(
-0 .05
一
一5__`一
一 一 一
一〇.io
一
一 一 一 一
一〇
一
°
一
一一
1,
、
一
〇
.20
羽 ば た き 飛 行 を 行 っ て い る.
、
一
一
、
r
、
、噛
、
、
、'
'
一 一 一 一
Ups
}
'
ゴ
印`
Downstroke
fI
」
、
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一一
r
'
___7______[_
、
一一一 一一r--z-一
a
、
I
1
1
一.
i-t-一
'
し
一
'
、
一一1-一
、
∬1
'
一 一ゴー 一 一 一 一
一 一 一 一
a
i
1
__rT____
一 一 一 一 一
一 一 一r-t-L-一
'I
一 一 一 一
'
調
卜
一r-一
迎 角 に 変 化 し,翅 脈 の 影
.15
'
σ
'、
'
、'1
響 が 出 始 め る.以 上 の よ う な 一 連 の 動 作 を繰 り返 す こ と で,
一 一 一
!t
一一 一一L-」
一 一一T-
LL°.°
LL
一 一4_占
、1!5'
覧1、1
一 一 一
r
●
1'.1
1'.1
Z
.一
一Fv
Il
迎 角状 態 を小 さい迎 角 へ
近 で は,大
増 加,Fhは
1■
Il
o.as
ら翼 は 大
近 ま で,Fvは
0.20
向 か っ て,迎 角 の 小 さい ま ま,降 り下 げ 動 作 を行 い,
下 死 点 近 く で 大 迎 角 状 態 へ の 変 更 す る.図3bか
出 渦 を 発 生 して い る
殆 ど 同 じ 大 き さの 流 体 力 を 発 生 し て い る.
T*-0.18付
体力の影
響 及 び 翅 脈 の 自重 に よ り フ ェ ザ リ ン グ 運 動 を 行 っ て い る.
B.D.Cに
51
一 一 一 一
roke
、
ダ
「
00.20.40.60.81
T°m[・1
021.442.864.285.6107
t[ms]
図4Timehistoriesofverticalandhorizontalforcefor
thebeetle-likeMAV(Strokefaceangle=90[deg])
T*-0.18で
,4
蘭 費
/
i
・7
Fhは
重
増 加 過 程 に移 っ て い る.T*-0.33に
、
﹁ 凋
渦 の 発 生 の 確 認 が で き る.し
医
加 過 程 に 入 り,Fhは
ヨね
、 騨
㌔ ノ 、
〆 罵
司
前 縁 剥 離 渦 の 発 生 に よ っ て,Fvは
幽
減 少 過 程,
お い て,前
か し,Fvは
最 少 と な っ て,増
減 少 過 程 に 入 る.T*-050のB.D.Cで
羽 ば た き 運 動 は 振 り上 げ 運 動 とな る.こ の 時Fvは
旨\
陸
め,Fhは
増 加 し始 め る.T*=0.65の
リ ン グ 運 動 を 行 っ た 後 に,Fvは
」■■ 縣 緊
aUownstrokemotion
T*-0.81の
Fvは
減 少 し始
振 り上 げ 運 動 で フ ェ ザ
増 加 し,Fhは
減 少 し始 め る.
振 り上 げ 運 動 で 翼 下 面 に 前 縁 剥 離 渦 が 確 認 で き,
減 少 し始 め,Fhは
戻 り,同
縁剥離
増 加 し始 め る.T*=1.00でT.D.Cに
じ 流 体 力 形 成 が 繰 り返 さ れ る.
羽 ば た き 飛 行 機 の 動 力 に よ っ て,流
レバ ー が 振 動 した.機
体 力 計 測 中 にカ ンチ
体 後 方 ヘ バ ッ テ リ ー を 移 動 し,空
中 心 は カ ン チ レバ ー 作 用 点 付 近 に 移 動 させ た.そ
四 節 て こ ク ラ ン ク 機 構 か ら の 振 動 が 伝 わ り,バ
近 か ら も 自重 に よ り振 動 し て し ま っ た.ま
力
の 結 果,
ッテ リー 付
た翼 膜 を付 けて
い な い 状 態 で 羽 ば た き 運 動 を 行 っ た と こ ろ,四
節て こクラ
ン ク 機 構 とバ ッテ リー か ら の 振 動 が ひ ず み セ ン サ に 伝 わ っ
て い る こ と を 確 認 した.今
bUpstrokemotion
た き 運 動 に よ る 翼 の 慣 性 力,四
図3Flappingmotion
図4は
羽 ば た き 運 動1周
平 方 向 の 流 体 力Fh,垂
中 の 破 線 がFh,実
軸 は,測
軸は
定 し た 各 方 向 の 流 体 力(水
直 方 向 の 流 体 力Fv)を
線 がFvを
の 力 を 正,Fvは
表 し,Fhは
示 す.グ
ラフ
供 試 体 を押 す 方 向
ら振 り下 ろ し運 動 を 行 い 始 め る.そ の
増 加 し始 め,Fhは
減 少 し 始 め る.甲
よ っ て,カ
ン チ レ バ ー が 流 体 力 に よ る 力 以 外 で 振 動 しな
い カ ン チ レバ ー の 材 料,構
造 の 選 定 と そ の 剛 性 を 増 し,機
体 の 重 心 に カ ン チ レバ ー を 取 り付 け る な ど し て 改 善 す る 必
要 が あ る.ま
た,四
節 て こ ク ラ ンク機 構 や 翼 の慣 性 力 に よ
る振 動 を 抑 制 す る た め に,そ
れ らの振 動 を打 ち消 す 機 構 が
必 要 で あ る.
びT*-0.64か
5.結
言
虫型 羽 ば た
き 飛 行 機 は 翼 端 付 近 の み 翅 脈 を 有 す る 翼 で あ り,図3の
T*-0.09及
節 て こク ラ ン ク機 構 とバ ッ
上 方 向 の 力 を 正 と し た.
T*=0.00のT.D.Cか
時 のFvは
期 分 の 結 果 を 示 す.横
期 分 の 時 間 で 無 次 元 化 した 無 次 元 時 間T*
及 び 実 測 時 間 で あ る.縦
ば
テ リー か ら の 振 動 も 同 時 計 測 して い る 可 能 性 が あ る.
甲 虫型 羽 ば た き 飛 行 機 の ス トロー ク 面 の 角 度
90[deg]の 時 の 流 体 力 計 測 の1周
回 の 流 体 力 計 測 結 果 に は,羽
ら,翼 は 流 体 力 の 影 響 及 び 翅 脈 の 自
重 に よ り フ ェ ザ リ ン グ運 動 を 行 っ て い る.T*-0.09に
おい
甲虫型 羽 ば た き飛 行 機 の設 計 条件,諸 元,羽 ば た き機 構
の概 要,羽 ば た き 運 動 の 可視 化 と流 体 力 計 測 を行 い,以 下
の結 果 を 得 た.
愛 知 工 業 大 学 総 合 技 術 研 究 所 研 究 報 告,第16号,2014年
52
(1)四節 て こ ク ラ ン ク機 構 に よ り、 羽 ば た き周 波 数9.3[Hz]
で フ ラ ッ ピン グ運 動 を行 う甲 虫型 羽 ば た き飛 行 機 が 完 成
した.
(2)甲 虫型 羽 ば た き飛 行 機 の翼 周 りの可 視 化 結 果 か ら,翼 膜
の 翼 端 付 近 に 翅脈 を 有 す る翼 は,TD.C及
びB.D.C到 達 直
後 に フ ェ ザ リ ン グ運 動 を 行 い,そ れ に よ り翼 後 縁 か ら吐
出 渦 が 発 生 して い る.
Univ.Press(2000)
(4)M.Azhar,etal,"Mimickingunfoldingmotionofabeetle
hindwing",ChineseScienceBulletin,Vol.54,No.14,
2416-2424(2009)
(5)A.J.Burton,"DirectionalChangeinaFlyingBeetle",J.
Exp.Bio,54,575-585(1971)
(6)H.V.Phan,etal,"StableVerticalTakeoffofan
Insect-MimickingFlapping-WingSystemWithoutGuide
(3)甲 虫型 羽 ば た き飛 行 機 の流 体 力 計 測 か ら,1周 期 の 羽
ば た き運 動 の 中でFh,Fv共 に 増加 と減 少 の 変 曲点 が6箇 所
もあ り,ス ム ー ズ に流 体 力 を発 生 出 来 て い な い こ とが わ
か っ た.
ImplementingInherentPitchingStabilitジ,J.Bio.Eng.
(4)甲 虫型 羽 ば た き飛 行 機 の流 体 力 計 測 は羽 ば た き運 動 機
構 に よ る振 動 や 羽 ば た き 運 動 の慣 性 力 も計 測 して しま う
た め,そ れ らの振 動 を 打 ち 消 す機 構 を 用 い て 計 測 す る 必 要
が あ る.
(8)M.Okamoto,etal,"Aerodynamiccharacteristicsofthe
9,391-401,(2012)
(7)A.J.Burton,"Nervouscontrolofflightorientationina
beetle",Nature,Land.204,1333(1964)
wingsandbodyofadragonflジ,J.Exp.Bio.,199,
281-294(1996)
(9)S.Sunada,etal,"Airfoilcharacteristicsatalowrey-nolds
number",J.FlowVisualization&ImageProcessing,Vol.
7,207-215(2000)
参 考 文 献
(1)SirJ.Lighthill,"MathematicalBiofluiddynamics",SIAM
(10)K.Kitagawa,etal,"Visualizationofflappingwingofthe
dronebeetle",J.Visualization,Vol.12,No.4,393-400
(2009)
(1975)
(2)C.P.Ellington,"Theaerodynamicsofhoveringinsect
flight,III.Kinematics",Phi.Trans.oftheR.Soc.of
(11)深
瀬,北
力 の 計 測",第25回
川,"コ
ガ ネ ム シ 科
甲 虫 の 飛
エ ア
ク ア バ イ オ メ カ ニ ズ ム 研
London,Vol.305,No.1122,41-78(1984)
(3)R.Dudley,"TheBiomechanicsofInsectFlight",Princeton
会 講 演 会 資 料 集,17-18(2010)
ロ
・ア
翔 時 の 非 定 常 流 体
究
Fly UP