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心エコー検査の 基本的な描出法・計測法

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心エコー検査の 基本的な描出法・計測法
心エコー検査の
基本的な描出法・計測法
仙台医療センター 臨床検査科 大平里佳
本日の内容
・心エコー検査の基本的な描出法・手順
・心エコー検査の基本的な計測方法と計測ポイント
心エコー検査の目的
• 非侵襲的に簡便に心臓の大きさ、弁や心室壁など構造
物の形、動きまた、心血管腔内における血液の流れの情
報などがわかる検査法である。
• スクリーニング(術前等心機能評価、心血管疾患の診
断)、先天性心疾患、弁膜症、虚血性心疾患、心筋症、
心不全など様々な目的で検査が施行される。
心エコー検査が有用な疾患
• 僧帽弁狭窄症、僧帽弁閉鎖不全症、大動脈弁狭
窄症、大動脈弁閉鎖不全症、肥大型心筋症、拡張
型心筋症、心筋梗塞、左房粘液腫、心房中隔欠損
症、心室中隔欠損症、心内膜床欠損症、Ebstein奇
形、動脈管開存症、ファロー四徴症、心アミロイ
ドーシス、心嚢液貯留、感染性心内膜炎、肺高血
圧症、血栓、心臓腫瘍など
心臓の位置
心臓は大動脈・肺動脈・上
下大静脈・肺静脈に支持さ
れ、ボクシングのパンチ
ボールのように心膜腔の中
につるされたように存在して
いる。
前
・心臓の真後ろには食道や脊柱・
気管がある。
左
右
・心臓はその前面に位置し、ほぼ
正中にある。
・右心系は前方から右後方にあり、
左心系は後方から左前方にある。
後
測定方法:B・Mモード
超音波断層法(Bモード法)
エコーの振幅が画像表示器上に輝度変化として表示したものである。反射の
多い部分は明るく、反射の少ない部分は暗く表示される。
任意の断層画像が表示され、構造物の形態・動態の観察ができる。また構造
物の大きさの計測ができる。
超音波断層像(Mモード法)
ある直線上の動きの変化を縦軸は距離、横軸は時間軸として表したものであ
る。この直線は断層像の中で探触子のある位置を基点として自由に設定する
ことができる。
1秒間に2000~3000もの輝度変化を直接表示するので、時間分解能がBモー
ドよりも優れている。その為、時間軸が必要な距離計測や動いている構造物
の心時相分析に用いられる。
測定方法:ドプラ法
ドプラ法
音源や光源と観察者の位置が変化している場合、両者が近づきつつあれ
ば周波数は高い方へ、遠ざかりつつあれば低い方にずれる。この現象はド
プラ効果と呼ばれている。このドプラ効果を利用すると音源や光源が移動
する速度を知ることができる。ドプラ効果は以下の式で表される。
V=c・fd/2cosθ ・fo
V:血流速度
C:音速
θ :超音波ビームと血流のなす角度
fd:偏位周波数
fo:送信周波数
ドプラ法:カラー・PW・CWドプラ
カラードプラ法
カラードプラ法は、パルスドプラ技術を使用しており、血流方向および血流速度
を表示している。血流の方向は、探触子に近づく血流が赤色系統の色で、探触
子から遠ざかる血流が青色系統の色で表示される。
パルスドプラ法
Bモード断層像と同じように、パルス反射法を使用している。技術的に広く一般
に用いられている。サンプルボリュームを設定したポイントにおける血流波形得
られる。
連続波ドプラ法
連続波ドプラ法は、パルスドプラ法とは異なり、絶え間なく連続的に送受信を続
けている。いつ送信した信号が返ってきているかがわからず、深度はわからな
い。連続波ドプラの受信は、ビームライン上のすべての血流信号を拾っている。
連続波ドプラ法は、距離分解能がないが高速血流を計測できる長所がある。
心エコー検査方法
探触子(プローブ)の種類
一般的に周波数が高いほど分解能は向上するが減衰が大きくなるため深
部は見えにくくなる。
セクタ
コンベックス
リニア など
エコーゼリー
一般的に水が主成分として、流れ落ちないように適度な粘度を与える粘性
剤や検査中の乾燥を抑える保湿剤などが加えられている。
基本的な描出法・手順
エコー窓(ウィンドウ)と基本的な描出断面
傍胸骨左縁
傍胸骨右縁
心尖部
心窩部
• 心窩部アプローチ
• 胸骨左縁アプローチ左室長軸像
• 胸骨左縁アプローチ左室短軸像
大動脈弁レベル
僧帽弁口レベル
腱索レベル
乳頭筋レベル
心尖レベル
• 心尖アプローチ四腔断面像
二腔断面像
左室長軸像
心窩部下大静脈長軸断面
仰臥位
肝臓
右房
描出方法
仰臥位で剣状突起下、正中線付近にプロー
ブをあて、腹部をやや圧迫する。
✔チェックポイント
下大静脈径と呼吸性変動を確認
胸骨左縁左室長軸断面
左側臥位
右室
大動脈
左室
左房
描出方法
第3、4肋間胸骨左縁付近にプローブをあてる。
画像を見ながら左室、左房、大動脈が描出される場所にプローブを徐々に動かす。
心室中隔と左室後壁が水平にみえるようにプローブを少し回転させる。
大動脈弁・左室流出路が画面の右に、僧帽弁が画面の中央にくるようにプローブを
少し回転させる
胸骨左縁左室長軸断面
✔チェックポイント
• 左室・左房・大動脈、僧帽弁、大動脈弁が
描出されているか
右室
大動脈
左室
• 僧帽弁、大動脈弁の動き・器質的変化の
有無
• 左室・左房・大動脈・右室の大きさ
左房
• 大動脈と左房径は1:1程度
• 壁運動異常
• 左室壁肥厚
• 心筋の性状
• 心膜腔のエコーフリースペースの有無
胸骨左縁左室短軸断面(大動脈弁レベル)
左側臥位
右室
90°
大動脈
右房
左房
描出方法
長軸断面のプローブ位置は変えず、プローブを時計方向に90°回転させる
胸骨左縁左室短軸断面(大動脈弁レベル)
✔チェックポイント
大動脈
肺動脈弁
三尖弁
右室
• 大動脈弁の観察(弁尖の数、性状、動き)
• 肺動脈弁、三尖弁の観察
• 心房細動例では左房内(描出できれば心
耳)の血栓の有無
右房
左房
• 左右冠動脈起始部の拡大・石灰化の有無
• 右房・右室・肺動脈の拡大の有無
胸骨左縁左室短軸断面(僧帽弁口レベル)
僧帽弁前尖
左側臥位
右室
僧帽弁後尖
描出方法
短軸断面(大動脈弁レベル)でプ
ローブ位置は一定にして、プロー
ブの傾きのみを変える
✔チェックポイント
• 僧帽弁の観察(性状、動き)
胸骨左縁左室短軸断面(腱索レベル)
左側臥位
右室
左室
腱索
描出方法
プローブ位置は一定(変えず)にして、
プローブの傾きのみを少し頭の方に
傾ける。
✔チェックポイント
• 腱索の観察(性状、動き)
胸骨左縁左室短軸断面(乳頭筋レベル)
左側臥位
右室
左室
後乳頭筋
前乳頭筋
描出方法
プローブ位置は一定(変えず)にして、プローブの傾きのみをさらに頭の方に傾ける。
左室が楕円形に描出されるようにする(斜め切りの場合はプローブの傾きや位置を
徐々に動かす。1肋間下げる)
胸骨左縁左室短軸断面(乳頭筋レベル)
✔チェックポイント
右室
• 左室壁運動の異常の有無
左室
• 左室壁厚の評価(肥厚があれば非対称
性・局所性の有無)
• 右室の拡大の有無
後乳頭筋
前乳頭筋
胸骨左縁左室短軸断面(心尖レベル)
左側臥位
右室
左室
描出方法
プローブ位置は一定(変えず)にして、プローブの傾きのみをさらに頭の方に傾ける。
(1・2肋間下げる場合も)
胸骨左縁左室短軸断面(心尖レベル)
✔チェックポイント
右室
• 左室壁運動の異常の有無
左室
• 心尖部に限局した壁厚の評価
• 左室壁運動低下や心室瘤を有する例では
壁在血栓の有無
心尖アプローチ四腔断面像
左側臥位
右室
右房
左室
左房
描出方法
被検者の姿勢をやや検査者側に少し倒す(被検者は斜め姿勢)
心尖拍動を探し、そこからさらに数cm左下方にプローブをおき、少しずつ前胸部へず
らしてくる。
左室内腔が最大かつ心尖部が扇形の頂点にくるときプローブは正しい位置にある。
心尖アプローチ四腔断面像
左側臥位
右室
右房
左室
左房
描出方法
肥満被検者や高齢者は横位心となっているために、想像以上に外側にプローブ位置
をずらさないと描出できないことが多い。
若年被検者や痩せている場合には立位心であることが多く、描出困難なことのある。
心尖アプローチ四腔断面像
✔チェックポイント
• 左室局所壁運動の異常の有無
左室
右室
右房
• 左室壁厚の評価
• 僧帽弁と三尖弁の付着位置のずれ
左房
• 左室壁運動低下や心室瘤を有する例では
壁在血栓の有無
きちんと心尖アプローチ四腔断面像を出せていない例
実際は・・・
心尖アプローチ二腔断面像
左側臥位
左室
90°
左房
描出方法
心尖四腔像を90°反時計方向に回転させる
描出が難しい(正しい位置より頭側にプローブを置きがち)。エコーゼリーを多めにつけ
て、皮膚との間に空気が入らないようにし、胸壁直下をのぞくような感じにすると良い。
心尖アプローチ二腔断面像
✔チェックポイント
• 左室局所壁運動の異常の有無
左室
• 左室壁厚の評価
• 左室短軸像での所見と一致するか
左房
• 左室壁運動低下や心室瘤を有する例では
壁在血栓の有無
心尖アプローチ左室長軸像
左側臥位
✔チェックポイント
• 左室局所壁運動の異常の有無
• 左室壁厚の評価
• 腱索・乳頭筋の観察
• 血栓の有無
• 心尖部の異常の有無(瘤などな
いか)
描出方法
心尖二腔像をさらに反時計方向に回転させる。
胸骨左縁で描出した左室長軸像を心尖からみることになる。
基本的な計測方法と計測ポイント
下大静脈径
右房圧を推定する
肝臓
静脈径
呼吸性変動の程度
推定右房圧
<21mm
50%以上
50%以下
3mmHg
8mmHg
>21mm
50%以上
50%以下
8mmHg
13mmHg
右房
左室流出路~上行大動脈径
上行大動脈
STJunction
バルサルバ洞
大動脈弁輪径
左室流出路径
Bモード計測
左房前後径
Mモードでの注意
Mモードビームと左房壁が直交でなけれ
ば、過大評価してしまう。
Bモード計測
左室壁厚
• 右室壁や乳頭筋、腱索、正常構造物(左室ではfalse
tendon)などを区別する。
• 様々な断面から観察する。
正常構造物
左室機能(収縮能)の評価
• 左室内径短縮率% fractional shortening(%FS)
• 左室駆出分画 ejection fraction(EF)
Mモード法での計測ポイント
左室径計測部位
長軸を三等分し、基部より
の1/3の部位で計測する。
(大体腱索レベル)
左室径
計測部位
左室内径短縮率% fractional shortening(%FS)
左室拡張末期径(LVDd)と左室収縮末期径(LVDs)を計
測し、両者の差を左室拡張末期径で除し、100分率で表し
た値である。
左室駆出分画 ejection fraction(EF)
左室1回拍出量stroke volume(SV)の左室拡張末期容積left
ventricular end-diastolic volume(LVEDV)に対する割合で表
わされる。SVはLVEDVから左室収縮末期容積left ventricular
end-systolic volume (LVESV)を引き算して求める。
左室駆出分画 ejection fraction(EF)
左室を回転楕円体と仮定し、胸骨長軸像あるいは短軸像で、左室
最大短径を通るビーム方向での心室中隔左室側心内膜面から左室
後壁心内膜面までの垂直(直線)距離を拡張末期と収縮末期で計測
する。それぞれ拡張末期径(LVDd)、収縮末期径(LVDs)として容積
を計算する。
計算式として Teichholtz 法が一般的で、以下の式で算出される。
Teichholtz 法
• 拡大し、球形に近づいた左室にも応用でき左室造
影で求めた容積と相関がよいとされている。ただし、
心室瘤など左室の形態が回転楕円体から大きくは
ずれる症例、また、心室壁運動が局所的収縮異常
(asynergy)を伴う症例では不適である。(心室中隔
と左室後壁の2点のみしか反映されない)
左室駆出分画 ejection fraction(EF)
Mモードビームと左室壁が直交でなけ
れば、左室径など過大評価してしまう。
計測時相
日本
(一般的)
アメリカ心エコー
図学会(ASE)
拡張末期径
QRS頂点
QRS開始点
収縮末期径
後壁の厚さが最大と
なる点
心室中隔が最も
内方に入る点
Mモードビーム
Mモード法での計測
の限界
心尖部側にスイングするた
め、拡張期と収縮期ではM
モードでは同じ部位では計
測できていない。
断層法で計測する。
断層法での計測
収縮期
拡張期
拡張期と収縮期で同じ部
位で計測する。
Modified Simpson法(デイスク法)
Modified Simpson法(デイスク法)は、
心尖部二腔・四腔像の二断面の長軸(L
)を20個のデイスクに等分し、それぞれ
長軸に直交する短軸内径(aiとbi)を求め
、デイスクの断面積の総和から容積を算
出する。各デイスクを楕円形と仮定し、
左室内腔面積を求める方法である。
四腔断面
Modified Simpson法
(デイスク法)
乳頭筋・肉柱・仮性
腱索などは除外し、
連続した心内膜をト
レースする。
二腔断面
Modified Simpson法(デイスク法)
• アメリカ心エコー図学会が推奨している。
• 断層法での心尖部の描出が困難な場合は使用できない。
• 心尖部二腔像では正しい位置より頭側で計測されがちである。
四腔像の左室長軸の長さの差が10%以下になるようにする。
• 肉柱や乳頭筋を除く内膜をトレースする。
• 虚血性心疾患など左室の形態が楕円形でない症例にも用いる
ことができる。
• 左室後壁や前壁中隔に壁運動異常がある場合は計測値に反
映されない。(極端な左室異常形態例も)
ドプラの角度依存性
• ドプラ法により得られる流速は、超音波
ビームと血流のなす角度に大きく影響し、
角度が大きくなるにつれ血流速度を過
小評価してしまう。
• 20°以下でビームを投入できるようにプ
ローブ位置を調整する。(角度が20%以
内であれば誤差は6%以内であり臨床で
問題とならない範囲となる。 )
• 角度補正機能は行わない(正確な角度
補正は難しく、検者による測定誤差の要
因になることもある。)
左室流入血流速度波形(僧帽弁血流速度波形:TMF)
• 拡張期に左房から僧帽弁を通過して左
室に流入する血流速度波形は、左室充
満状態を反映するため、左室拡張能の
評価で用いられる。
• 拡張早期(E)波と心房収縮期(A)波の
二峰性の波形となる。
E波
A波
• 計測値も大事だがまず、パターンで考
える。
DcT(E波減速時間)
左室流入血流速波形
• カラードプラモードで心尖アプロー
チ左室長軸像を描出する。
• サンプルボリューム(SV)を赤色の
カラードプラ左室流入血流の中央
部で、深さは弁が開放したときに僧
帽弁弁尖の先端にあたるように設
定する。
• 左室流入血流と超音波ビームが平
行になるように設定する。
左室流入血流速波形
• SVを上下左右に微調整して、流
速が最大かつ波形がナローバ
ンドとなる位置にもっていく。
• ゲインをコントロールして、でき
るだけナローバンドなドブラ波形
を記録する。
SVの位置による波形変化
左室流入血流速波形解釈の注意点
• 年齢の影響(加齢とともにE波減高、A波増高)
• 前負荷および後負荷の影響(脱水等で前負荷が低下した場合や血圧上昇し
後負荷が増大した場合ではE/A比が小さくなる)
• 僧帽弁逆流があるとE波が増高する。(左房圧上昇し、TMFが増加する)
• 心拍数の影響(心拍数が上がると、E波にA波が乗り、E/A比が小さくなる。融
合することもある)
• 血管拡張薬や強心薬での変化
• 正常波形と偽正常波形(左房圧上昇や左室コンプライアンス低下などの影
響)との鑑別が困難である。
肺静脈血流
• 心房の収縮期順行性血流S波、拡張期順行性血流D波、心房収
縮期逆行性血流A波からなる。(S波はさらにS1波とS2波とに細く
分かれる)
• 拡張能評価に用いられる。
心尖アプローチ四腔断面像を描出する。
心房中隔沿いの左房の奥から赤色信
号を明瞭に出す。
赤色信号の最下部にサンプルボリュー
ムを置き、パルスドプラで記録する。
(右下肺静脈血流波形)
僧帽弁輪運動速度(組織ドプラ法)
•
•
•
左室拡張能評価で用いられる。
左室流入血波形や肺静脈血流では判断が困難な場合の、偽正常化の鑑別
に利用される。
収縮期に心尖部に向かうs波、拡張期に弁輪に向かうe’波、拡張早期に弁
輪に向かうa’波がある。
s
e’ a’
僧帽弁輪運動速度(組織ドプラ法)
• 心尖アプローチ四腔断面像を描出する。
• サンプルボリュームを僧帽弁前尖・後尖の弁輪
部におく。
• サンプルボリュームの大きさは5~10㎜にする。
• 流速レンジを25cm/sec以下にする。
• フィルタを最低レベルに下げ、ゲインも下げる。
• TMFのEからE/e’比を算出する。
左室拡張能
弁逆流を用いて推定できる心内圧
• PRPG:肺動脈弁逆流を利用した計測
肺動脈圧(拡張期)=肺動脈楔入圧を推定する。
• TRPG:三尖弁逆流を利用した計測
肺動脈圧(収縮期)=右室圧を推定する。
PRPG:肺動脈弁逆流を利用した計測
肺動脈圧(拡張期)=肺動脈楔入圧を推定する。
=4×(肺動脈拡張末期逆流速)2+右房圧
左室拡張末期圧は左房圧に等しい。
左房圧は肺動脈楔入圧で代用され、
肺血管抵抗が低ければ肺動脈楔入
圧は拡張末期肺動脈圧とほぼ等しい。
従って、拡張末期肺動脈圧から左室
拡張末期圧を推定することができる。
(僧帽弁狭窄がない場合)
PRPG:肺動脈弁逆流を利用した計測
TRPG:三尖弁逆流を利用した計測
肺動脈圧(収縮期)=右室圧(収縮期)を推定する。
=4×(三尖弁逆流速)2+右房圧
収縮期右室圧は収縮期肺動脈に相当する。(肺動脈弁狭窄や右室二腔
などがない場合)
三尖弁逆流波形から収縮期の右室ー右房間圧較差を求める。この圧較
差に収縮期右房圧を加え収縮期右室圧を推定することができる。
TRPG:三尖弁逆流を利用した計測
左房容積
• 左房形態は複雑である。(3次元での
計測が理想)
• Biplane method of disk法、Area
length法など。
• 左心耳や肺静脈が除外してトレース
する。
きれいな画像を得るための工夫とポイント
• 被検者の体位(被検者の体型など)
• 呼吸のコントロール
検査を始める前には
・必ずカルテ参照してから検査を始める。 依頼内容チェック
・ECG結果参照⇒特に見るべきポイントを把握する
ハンゾーン:3チーム(5~6人)
傍胸骨左縁
心尖部
心窩部
• 心窩部アプローチ
• 胸骨左縁アプローチ左室長軸像
• 胸骨左縁アプローチ左室短軸像
大動脈弁レベル
僧帽弁口レベル
腱索レベル
乳頭筋レベル
心尖レベル
• 心尖アプローチ四腔断面像
二腔断面像
左室長軸像
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