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Leaflet of 8th Japan-France Joint Seminar

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Leaflet of 8th Japan-France Joint Seminar
第 8 回リチウム電池に関する日本-フランス合同会議
会議の概要
本会議は、日本国およびフランス共和国のリチウムイオン電池に関する第一級の研究者・技術者が
一堂に会し、世界のエネルギー・環境問題の解決を目指して、電池の実用化・高性能化を実現するた
めに実施される国際会議の第 8 回目にあたるものである。本会議の目的は、エネルギー、環境、エレ
クトロニクス、生物・医学、センサなど、多岐にわたる分野において適用範囲の拡大が期待されている
「リチウムイオン電池」、およびその周辺領域の基礎から応用の広範囲にわたるテーマについて、専門
的な立場から議論を深めることである。そこで今回は、「エネルギー・環境問題の解決を目指した未来
科学・技術のためのリチウムイオン電池の開発」を主題に謳い、この分野に造詣の深い日仏両国を代
表する研究者 19 名(フランスから 12 名、日本から 17 名)による合同会議を開催する。
開催の目的・意義及び期待される成果等
グローバルなエネルギー・環境問題の解決のために、保存特性に優れる化学エネルギーを、高効率で
使用しやすい電気エネルギーに相互変換する電池の重要性が増大している。例えば、移動体用駆動電
源の小型・高性能化、ディーゼル等の自動車排出ガスの環境対策としての電気自動車・ハイブリッド自動
車用電源の開発、温室効果ガスの排出抑制のための電力の負荷平準用電源、各家庭用オンサイト電源
としての実用化への期待が急速に高まっている。本会議で討論するリチウムイオン電池およびその周辺
領域の学問・技術では、エネルギー、環境、エレクトロニクス、生物・医学、センサなど、様々な分野で主要
な役割を担っている。これまでの電池開発の歴史を考えると、高性能携帯用電子機器用電源として、高エ
ネルギー密度かつ長寿命の蓄電池が強く望まれてきた。負極にリチウムイオンを受け入れるグラファイト
を用い、電解質として液体有機電解液を用い、正極にコバルト酸リチウムを使用したリチウムイオン電池
が世界に先がけて日本で 1991 年に実用化された。このリチウム二次電池の分野では、我が国の技術が
世界を牽引している。一方、フランスはこれまで固体化学の分野で世界をリードしており、特にポリマー電
解質の研究はフランスの研究グループによって端緒が開かれたこともあり、この分野の中心となっている。
次世代電池の開発には、電解質にポリマー電解質等を用い、漏電の心配をなくし安全性に優れ、かつ高
出力特性、高容量の全固体型二次電池の開発が必要であり、これまで当該分野で世界をリードしてきた
我が国と、基礎研究および次世代技術において世界のトップレベルにあるフランスの両国の協力なくして
実現化は難しいといえる。よって、今回の会議の成果は、グローバルなエネルギー・環境問題のために大
きな貢献ができると確信している。
本会議の歴史であるが、1997 年に最初の会議が、本学の熊谷直昭教授とピエール・エ・マリーキューリ
大学(パリ第 6 大学)科学部の研究者が中心となり、パリで開催された。2 年後の 1998 年 2 月、本学工学
部とパリ第 6 大学科学部との間で学術交流協定が締結され、その年の 11 月、第 2 回目の会議が盛岡で
開催された。その後は 2 年おきに、フランスと日本で交互に開催され、相互の研究分野の発展や人的ネッ
トワークの構築に大きく貢献している。本国際会議を開催する意義は、これまで我が国の研究者・技術者
のリーダーシップによって世界をリードしてきたリチウムイオン電池およびその周辺領域の学問・技術の向
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上を促し、基礎研究の分野で世界のトップレベルにあるフランスの研究者・技術者とともに広く人類福祉に
貢献できるというところにある。また、日本の若手研究者・技術者が第一級の研究者・技術者と一堂に会し
て競い合う場を提供できることにも、将来の斯界、ひいてはわが国の科学・技術一般の発展にとって大き
な意義が認められる。さらに、討論の成果は広く世界に発信されるもので、高度先端科学技術の将来に
対して寄与するところが大きく、国際的貢献の意義が深いものとなろう。
開催の概要
(1) 開催場所
ホテル紫苑 (〒020-0055 岩手県盛岡市繋字湯の館 74 番 2 号)
(2) 日程
 2010 年 9 月 6 日(月):登録受付(11 時),開会式(13 時),講演会(13 時 20 分~18 時)
 2010 年 9 月 7 日(火):講演会(9 時-18 時)
 2010 年 9 月 8 日(水):閉会式(9 時),エクスカーション(9 時 30 分~14 時 30 分:盛岡城跡公園など)
(3) 討論題目
「エネルギー・環境問題の解決を目指した未来科学・技術のためのリチウムイオン電池の開発」を主題
に、討論会形式(質疑応答を含めて1人 20 分講演)で招待講演者 19 名(フランス 12 名、日本 17 名)によ
る合同会議を開催する。
1. カソード材料(Cathode active material)
2. アノード材料(Anode active material)
3. 電解質材料(Liquid and solid electrolytes)
4. 電池システム(Battery system)
5. 安全(Safety)
(4) 第 8 回リチウム電池に関する日本-フランス合同会議組織委員
代表: 熊谷直昭(岩手大学・教授)
金村聖志(首都大学東京・教授)
佐々木幸夫(東京工芸大学・教授)
宇井幸一(岩手大学・准教授)
Dominique GUYOMARD (フランス国立科学研究所, Institut des Matériaux Jean Rouxel, France)
Jean-Pierre PEREIRA-RAMOS (フランス国立科学研究所, LECSO - CNRS Thiais, France)
Henri GROULT (パリ第 6 大学科学部, LI2C - CNRS, Paris)
連絡先
岩手大学大学院 工学研究科 フロンティア材料機能工学専攻
教授 熊谷直昭(019-621-6328, [email protected])
以上
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