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協働のあり方などに関する意見

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協働のあり方などに関する意見
資料1
協働のあり方などに関する意見
【1.協働のあり方について】
●第1回推進会議の議事録から抜粋した発言要旨
・
「新しい公共」が理想としている、全ての人の居場所と出番があって、支えあいのあるコミ
ュニティが大事。
・相互理解、信頼関係をつくっていくこと(パートナーシップ)が大事。
・協働を推進していくためには、原理原則が必要。そのために定義を考えたりしている。
・協働の目的はコストの削減ではない。
●会議後に寄せられた追加意見
・住んでいる地域が住んでいる人々皆の住み良い、安全な街であるための公共的課題について住んでいる
人々が考え、話し合い、行政と一緒に活動すること。
・
『目的はコストの削減ではない』との意見があったが、
“今の日本・千葉市をみてコスト削減やコストを考
えないようなやり方はあり得ない”と反論した。
・政策決定のプロセスに市民が参画できるような協働が必要。これからの時代、特に 3・11 後の社会は新た
な価値観や社会の構造が求められる。政策を行政や議員だけが担うのではなく、広く多様なセクターの市
民(一般市民、学識経験者、企業、学生、教員等)が参画し、政策を協働で推進できる仕組みが必要。
・協働する事業に関しても、福祉や環境などの社会課題的なものだけではなく、政策の中心として取り組む
まちづくりや暮らしの根幹に関わる分野にまで広げるべき。
・私企業との関係で言うと、企業を対象とした意見交換の場が増すと良いと思う。これまでの行政への一方
的な陳情的なものではなく、行政マンと企業人がある政策について対等に議論できる意見交換の場。課題
が山積する千葉市において、新しいものを生み出したり、社会に広くアンテナを張って情報を収集し、よ
り良い変革を実現していくためには、特定の分野でノウハウを有する民間をうまく活用するとより良いと
考える
・
“協働”そのものの概念や必要性が一般市民に浸透していないので、併せて、柔らかい切り口等で工夫さ
れたイベントを開催するなど、まずは協働自体の概念や取組みを浸透させていく仕掛けも必要。
・
「協働」はもともと造語であり、解釈や定義も微妙なところは統一されていないものです。だから、わか
りにくいということでよく知られていないのが実態だと思います。連携や協力しあうこととどう違うの
か、お互いに連携・協力し合えばそれで十分であり、それ以上の要素(定義)は不要、などの意見が多く
聞かれます。まったくそのとおりなのですが、しかし、そういった言葉や市民参加という言葉がある中で
「協働」という言葉が生み出されたということ、ほとんどの自治体において総合計画などでキーワードと
して使用されている現実を踏まえると、
「協働」をきちんと定義し、考える意義はあるのだと思います。
このような前提の共通認識がないと、なかなか議論がかみ合わない可能性もあります。
・1点、誤解を生むといけないので補足いたします。最後の「協働の目的はコストの削減ではない」は、こ
のままだとちょっと違うかなあと思います。私が言いたかったのは、コスト、特に人件費を削減するため
に、市民団体等を活用するという発想は違いますということです。NPOにしても、持続的な活動を行い、
自立していくためには、資金手当てが重要であり、対価を得て事業を行っていくことも必要です(
(注)
第一義的には寄付などでやっていければベストですが、日本はまだそういった状況にないので)
。繰り返
しになりますが、
「NPO等を使うと人件費が安く済む」
、
「お金がないから市民を使おう」などといった
発想がよくないのです。
・多くの場合、ボランティアや直接経費(交通費や材料費等)程度で活動していただけるので、結果として
はコストの削減につながる場合が多いのです。
・意味合いとしては「市にお金がないから市民がやるのだ」ということには違いはないのですが、その表現
が前面に出るとどうかということです。
・財政が厳しい折、行政が管轄すべき施策・事業が絞られてきています。選択と集中といわれていることで
す。行政が手掛けられない地域課題が、今後、増えてくる可能性があります。地域住民のニーズが多様に
なればなお増加すると思います。そういった中で、地域住民が、もっと住みよい地域にしたい、もっとこ
んな地域課題も解決したい、あるいは、行政の対応では不十分だ(
(注)手抜きの不十分ではありません)
、
と思ったら、自分たちで何とかする、あるいは、行政と一緒に解決するしかありません。その場合は、対
等なのです。行政がやってくれないから、われわれが「やってやるんだ」とか、行政を手伝っているのだ、
といった発想ではないはずです。
・面倒かもしれませんが、通常の連携や協力と分けて考える必要があるということなのです。ただ、わかり
にくいことは事実なので、そこは、協働の相手方である行政の側が、しっかりとリードしていかなければ
なりません。日ごろの普及啓発も大事ですが、何より、実践の中で相互に理解していくことが大事です。
・
「委託」
「支援・補助」の中に協働と敢えて位置付ける必要がないものがいくつもあるように感じます。双
方が汗をかくという場面があってこその協働であってお金を配るだけなら、良い悪いの問題ではなく、フ
ツーの行政の仕事の範囲ではないでしょうか。
・これまで委員会で話し合った千葉市としての協働の取り組みについては、当事者である市民と担当課が「協
働」という意識があるのかどうかが問題だと思います。単に「互いに協力することが協働」
、という考え
になってしまってはいけないので、これまでも市民に伝えていると思いますが、千葉市としての協働のあ
り方を伝えたうえで、事業に取り組んでいただく必要があると感じています。
・協働事業は、市民の持つ力と行政担当課の持つ力を合わせて事業を練り上げていくものだと思いますので、
事業の企画の部分をどれだけ両者で決めているのかということが重要になってくるのではないでしょう
か。事業実施以前の両者の話し合い、意識のすり合わせを十分行う仕組みを取り入れることがポイントだ
と考えます。
【2.協働に対する意識について】
●第1回推進会議の議事録から抜粋した発言要旨
・協働とは何かということは、市の人が分かっていればいい。
・協働を進めるにあたっては市民の意識、理解をどうやって上げていくかが大きな課題である
し、行政職員も成長していかないとならない。
・協働なんて行政が知っていればいいのだという意見があったが、必ずしもそうは思わない。
このままでは長い目で見るとどんどん両者の間が開いていく。
・少なくともオピニオンリーダーのような方は、協働と参加の考え方の基本について話を聞く
機会をつくるようなことを考えていった方がいい。
・市民の側は知識だけではなく色々な手法という意味で訓練されていないところがある。そこ
に最初に大きなギャップがあるので、訓練や情報提供の機会を提供すると良い。
・協働や市民参加について、一般の市民が考えているはずがない。どのように訓練、普及して
いくかが課題。
・一気に市民に理解してもらおうとしても無理。特に行政側がそういう意識で接すれば市民の
レベルは上がってくる。
●会議後に寄せられた追加意見
・行政と市民が地域の公共的課題解決のため対等な立場でパートナーとなり、役割分担を含めよく話し合い
ながら活動する。そのことをお互いに常に確認しあうことが意識の向上につながる。
・市民側も、協働事業に責任を持って参画できるよう、市民の意識を醸成する場や仕掛けを設けるとよい。
(日本国民は、様々な行政サービスについて依存傾向にありそれらの文化を変えていくことも必要)
・
“協働や市民について、一般の市民が考えているはずがない”と決めつけるのは、もったいないと思う。
考えている人もいるだろうし、まだ考えていなくてもそういう機会を提供されてこなかったことに課題が
あるのであって、協働を推進する側がそういう謙虚な意識で進めていく必要があると思う。
・
「協働」が必要なんだということであれば、
「協働」を行政だけが知っていていいわけがありません。
・パートナーシップはとても重要なことだと思います。ですから、通常の市民参加や連携・協力と「協働」
を分けて考え、周知啓発するとともに、実践の場でも(施策や事業)でも、まず、行政側できちんと認識
を一にして、行政側から働きかけ、提案し、理解促進を図っていくような姿勢と行動が必要です。
・市民の方が“今やっていること”が参加・協働という方向性に則っているのだという認識を持って取り組
まれるよう働きかけることが必要だと思います。
・パートナーであるためには、意見、価値観は多様でいいと思いますが、その基盤となる知識、情報そして
認識は、ある程度同レベルであることが望ましいと思います。
・事業を行っている市民と担当課が協働事業としての意識を持っているかどうかが一番重要です。委員会で
他の委員から意見としても出ましたが、現在の分類の中では、
「補助」という中で協働事業には馴染まな
いものも見受けられました。再検討の余地があると思います。
・昨年度は、協働事業ということが前提で、事業に関するアンケートを実施しましたが、回答として協働に
対する理解が不足していると思われるものも少なくありませんでした。基礎情報として、市民と担当課の
協働に関する意識調査をすることが必要かもしれません。今後、協働事業を提案する制度を設けるとすれ
ば、現状の協働に関する市民の意識の把握と、期待する協働事業像を理解してもらう取り組みが不可欠だ
と思います。
【3.今後の進め方について】
●第1回推進会議の議事録から抜粋した発言要旨
・今はどんどん協働をやっていき、徐々に好事例を育てていくのが良い。
・住民は自分たちのまちが良くなればいい。それが千葉市全体に波及していくという発想の方
がいい。
・色々な背景を持った人が集まっている中で、90万市民がいくつかのサイズにまとまってや
っていくというのは難しい。現実的にはあり得ないことかと思う。
・市側が発想してやっているものがほとんどだという事実は無視できない。この段階をいかに
乗り越えていくのかが課題。
・情報の公開、PRをいかにうまくやっていくかが大事。
・好事例を発信していけば推進される。
●会議後に寄せられた追加意見
・先の会議で事務局から示された「協働事業提案制度」という発想は、市民側に“協働”という意識を浸透
させるためには、大変有効な方策であると思います。ただ、現状ではこれに応えて応募されるのは、ごく
一部のNPOなどの市民団体のみになると考えられます。そこで、先日の会議において局長さんから紹介
されました「みんなでつくる中央区づくり活動支援事業」のような考え方、すなわち中学校区毎に地域密
着型の事業を企画・実施していくための組織を全市的に推進してはどうか。局長さんが推進されたものと
ほぼ同様の組織が必要だということを、昨年パブコメされた「千葉市行政改革推進プラン(基本計画)案
に対する意見書」に応募・提案しました。その骨子は、市民・市民団体事業者などと行政が協働し、地域
社会における“公共の課題”を発見し、共有し、解決していく組織として、
「○○地区地域振興推進協議
会」なるものを全市的に組織してはどうか、というものです。
(○○は中学校区を指す)そのような組織
を対象として「協働事業提案制度」を施策として実施していけば協働に対する市民側の意識改革も強力に
推進されるものと思われます。
・すでに活動に参加の行政および市民の双方に協働のあり方及び意識即ち「特に対等な立場で公共的な我々
の課題を解して行う活動」を何度も再再確認しあいながら活動してもらう。
・推進会議の権限・責任範囲を一度キッチリ確認したい。現状への意見表明をしても最終的には何となく事
務局案の追認をしているようで極めて遺憾。
・まずは、ある政策をテーマにした市民との意見交換の場を増やしていくのが良いと思う。できるところか
ら、多様なセクターの方々が集まる場を設け、行政マンと市民が対等に議論する場。最初は失敗もあると
思うが、やりながら改善していくしかない。優秀なファシリテーターやコーディネーターが必要になると
思うが、小さく始めて、成功事例を増やしていけばよい。
・3・11 は、市民のくらしや社会のあり方への思考に刺激を与える出来事であった。くらしや社会について、
何かしら感じているが、それについて発言する場がなかったり、考える訓練がされていないのが原因だと
思う。市民のそうした思いをかたちにして市政に活かすことが、市の施策にとっても有益なことと思う。
このチャンスをうまく活かしていく必要がある。
・今般の東日本大震災を受け、ボランティア意識の高まりと、それに付随して社会参加や地域課題解決への
意識も高まっていると思います。ちょうどよい機会なので、老若男女を問わず、いつでも気軽に好きなジ
ャンルのボランティアや社会参加、地域課題解決等のまちづくりに参加できる「場と機会」をたくさん増
やす必要があります。同時に、上記のような生まれたての「思い」を小さくてもいいから「形」に変える
支援をする必要があります。ちいさくても「形」にすると、その人は感動すると思います。そうするとも
っと次の社会参加やボランティアなどをやりたくなります。そのような人をどんどん増やすことが大事で
す。ただ、そのような「場と機会」は行政だけではつくることができないので、NPOほか市民公益活動
団体の力とノウハウが必要となります。そういった意味で、しっかりとした団体を育成することが大事な
のです。横道にそれましたが、今は、タイミングとしてはとてもいい時期なので、協働だけではなく、広
く社会参加や地域課題解決、まちづくりへの参加を呼びかけ、定着させる働きかけ・施策が必要なのです。
・市民との協働を進める一方で、行政の中は相変わらずの縦割りが色濃くないですか。この点が変わると「役
所は最近変わったね」となると思います。協働は行政自体の改革を迫るものです。
・新たに協働事業提案制度を作るのであれば、千葉市としての協働の方針を明確にし、その方針に沿う事業
を提案してもらい、育てていく必要があると思います。上記の提案制度ができるとすれば、これまで委員
会で話し合った既存の協働事業についても、見直しを図ると良いと思います。
・千葉市との協働相手として、この前いただいたイメージ図の中に、
「企業」という文字が見あたりません
でした。千葉市の場合には、大手企業の支店も多いでしょうし、ぜひ市民に加えて、専門性を持つ企業と
の協働も検討していただきたいと思います。
(
「市民」として一企業も考えに含まれているとしたら、大変
申し訳ありません。
)
【4.その他】
●会議後に寄せられた追加意見
・1つのモデルではなく、数か所で別々の地域にあったモデルで進めて、検証してみてはいかがでしょうか。
・市民参加の活動が行政の財政的な理由により阻害された場合は、予算の獲得や資金づくりまで行政担当部
門と市民で発展させる検討が必要。
・協働事業提案制度については、前回初めてお話をうかがいました。本委員会で提案内容の審査をするとい
う職務は、当初含まれていなかったと思います。審査をするにあたっては、協働に関する情報共有と、基
本的な合意事項を話し合う場を設けていただけると大変ありがたいです。
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