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特定操縦技能審査口述ガイダンス妻沼版 - 公益財団法人 日本学生航空
2013 年 10 月 2 日 公益財団法人日本学生航空連盟 特定操縦技能審査口述ガイダンス滑空機(ASK21)妻沼版 第 1 部 最近の変更点について 区 1-1 分 航空法の変更点につ いて 質 問 ・技能証明に関わる航空身体検査証明 の有効期間変更は (2012.4.1 変更分) 1-2 滑空場で定める規則 概 略 回 答 ・航空身体検査証明の有効期間の適正化・・40 歳未満 5 年、40 歳以上 50 歳未満 2 年、50 歳以 上 1 年その他、同時期の変更として准定期運送用操縦士の資格創設、特定操縦技能の審査制 度の創設。 ・妻沼滑空場近辺の障害物 の変更点や、注意事項 ・滑走路西側土手 7m、第 1 滑空場アルファとブラボ-の段差 1m、群馬県側の水門 20m 格納庫 12m。 に関して ・妻沼近辺での高度制限は ・B 区域 2500ft A 区域 4500ft、上空 15000ft に幅 9km の RNAV 航空路。 主基地を妻沼として ・曳航装置のギロチンの確認法は ・曳航装置の ・旋回制限 ・場周経路、チェックポイント(タッチダウンポイント横)最低高度 200m、以降の旋回禁止。 ・妻沼周辺の飛行場・滑空場の位置関 ・板倉、羽生、読売加須、宝珠花、関宿、大利根、宇都宮飛行場、ホンダエアポートをチャー 係と周波数 1-3 運輸安全委員会の勧 (動力) 告について Chart で示せ 索切れを経験 緊急ロープカッターがはずれ作動したことの確認。 トにて確認。 ・民間訓練試験空域は ・KK4-3 使用予定確認、135.75(東京インフォーメンション熊谷)で状況聴取可。 ・有視界飛行方式で悪気象条件が予測 ・最新の気象情報で全経路VMCが確保できる場合のみ出発、代替案準備・継続的に気象情報 される場合または予期せぬ悪天候に を取得、悪天候時には引き返しや早期の着陸 遭遇した場合の対処は 1-4 管制方式基準の変更 ・飛行場管制における地上走行に関す (動力) 点について る指示は、通常、何処の位置までの (2012.9.20 変更分) 走行指示が出されるか (2011.9.22 変更分) ・通常、管制機関からのコールサイン ・原則として出発滑走路の滑走路停止位置まで。 ・通常、一文字英語か日本語で読まれる。 (JULIETT ALFA TWO ONE ALFA GOLF) 。 の呼び方は 1 (2010.1.14 変更分) ・ストップアンドゴ―とは ・接地後一旦滑走路上で停止したのちに離陸を行う方式のこと。 ・オプションアプローチとは、管制許 ・訓練・審査飛行で行われる進入であって、R/W End 以降の飛行方式を操縦士が選択できるア 可は“Cleared OPTION”の用語で出 プローチを言う。FULL STOP される。 る。 ・”Change my Freq. to 118.0”の意 味は ・”Remain this Freq. “”の意味は ・HDG330 2000ft で飛行中“TRFC 5nm W TOUCH AND GO STOP AND GO LOW APPROACH の中から選択でき ・当該管制席に割り当てられた別の FRQ118.0 への変更の指示。 ・本来周波数を変更すべき場所・時期にあえて変更を保留する指示。 ・トラフィック情報の理解 すなわち 左斜め前方 自分の西にあり北東に進行中高度 3000ft。 やや上。距離は 9km。 of you, NE bound, 3000ft”の場合 第 2 部 一般知識 2-1 について VFR について ・VMC とは (Visual Meteorological Condition) ・3,000m 以上: 飛行視程 8,000m 以上、上方・下方 300m に雲がないこと、水平距離 1,500m の 範囲に雲がないこと ・3,000m未満 管制区・管制圏・情報圏内: 飛行視程 5,000m以上、上方に 150m、下方 300m に雲のないこと、水平距離 600m に雲のないこと ・3,000m 未満 管制区・管制圏・情報圏外: 飛行視程 1,500m以上、上方に 150m、下方 300m に雲のないこと、水平距離 600m に雲のないこと ・管制区・管制圏・情報圏以外 300m 以下: 飛行視程 1,500m以上、雲からはなれて地表、水面 が引き続き視認できること(ヘリコプタ-は 1500m未満で可) ・管制区(CLASS E) ・管制圏(CLASS D)・情報圏以外で 300m(200m)以下高度は Non Controlled Airspace(CLASS G) ・管制圏内の飛行場、告示で指定された飛行場の離着陸 地上視程 ・ATS 空域のクラス分けは知っているか ・CLASS A 5,000m 雲底 CLASS B CLASS C(特別管制区) CLASS D(管制圏)CLASS E(管制区、進入管制区・ 情報圏も含まれる) ・VFR で飛行できない空域等は 300m(1,000ft) CLASS G(非管制区 none controlled air space) ・29000ft 以上の RVSM 空域・特別管制空域(PCA) 、飛行制限空域、自衛隊の高高度訓練空域、 (い 2 ずれも天候急変など、また事前の調整で許可される場合もある。 ・VFR で入域前に通信設定を行わなけれ ばならない空域または通過に許可が ・管制圏(D)航空交通情報圏 民間訓練・試験空域 特別管制空域(PCA)。 管制圏は一般的に 5NM の半径で高さ 3,000ft(自衛隊飛行場は 6,000ft もある) 。 必要な空域は ・進路権についての説明は ・RIGHT HAS THE RIGHT(右に見える機が権利を持つ) 順位 1.滑空機 2.物件を曳航している航空機 また最終進入/着陸の機 2-2 (動力) 航空交通管制方式 Head on の時は 右に回避する。 3.飛行船 4.飛行機・回転翼・動力滑空機。 進入中であれば低い機(ただし割り込み不可) 追い越しは右側を。 ・装備すべき救急用具と点検期間は ・救急用品並びの非常信号灯は 60 日。 ・VFR 到着機が TWR との通信設定をすべ ・管制圏外の任意の点もしくは空港ごとに定められた Visual Reporting Point で TWR との無線設 き場所は ・到着機が TWR と通信設定をする際の 要領 ・TWR から”JA20XX ,unable to issue LDG clearance ,FIELD IMC ,ceiling 定をして管制の指示許可を受けて飛行する。 ・“SHIMOFUSA TWR JA20XX OVER SYE 4000ft RQST LANDING” ・相手の呼び出し符号 自機の呼び出し符号 ・飛行場は IMC、着陸許可できず 位置 高度 要求内容で通信設定する。 雲底 2,500ft 視程 4,500m どうするか。あなたの意思を伝え てください。 2400ft ,VIS 4.5kms say your intention”の意味は ・VFR レーダーアドバイザリーに関する 交信要領は ・“OBSTRUCTION NOT REPORTED ON THE ・“TYO TCA JA20XX 10DME SW of SYE 3,000ft TO HOND A/P DIRECT RQST TCA ADVISARY ” RADAR や ACC に対しては VFR RADAR ADVISARY と要求する。 ・滑走路上に障害物はありません。 R/W”は ・“TRFC NOT REPORTED IN THE VICINITY ・空港周辺には他の航空機が飛行中との報告はありません。 OF THIS AIRPORT”の意は ・無線器故障時の飛行要領 ・最寄りの飛行場へ着陸。 ・管制区等で装備すべきものは ・VHF Radio ・WAVE FLT など高高度飛行での管制上 ・IFR との輻輳に注意 3 10000ft 以上はトランスポンダーが必要。 できるだけ ACC にコンタクトして RADAR ADVISARY をうけるトランスポン の注意点は 2-3 ダーは Mode C が望ましい。AIR LINE 機の TCAS も有効。 航空保安施設の特性 ・滑空場付近の航空無線施設は ・NIKKO NDB から R-NAV 航空路 Y88 が上空 10,000FT を横断するが,グライダーには NAV 装備なし。 と利用法 ・RADAR ・トランスポンダーを装備してあれば、ACC RADAR TCA から VFR SERVICEは レーダーサービスを受けること ができる。 2-4 ・滑空場付近の航空障害灯は ・高さ 60mを超える建造物に注意を促す、白色又は赤色の電灯、妻沼滑空場周辺は無。 捜索救難に関する対 ・不確実の段階とは ・予定時刻から 30 分過ぎても到着もしくは位置通報がない場合⇒第一段階通信捜索実施。*1 応など ・警戒の段階とは ・以降さらに 30 分経過でも到着もしくは位置通報がない場合⇒拡大通信捜索を実施する。 ・遭難の段階とは ・さらに 1 時間を過ぎても ⇒RCCは救難体制に入り、捜索区域の範囲決定、NHKなど報道 発表する。 *1.第一段階通信捜索とは①VFR 機には予定経路上の飛行場について行う捜索をいう、②RCC に連絡する、③可能なら当該航空機の使用者に連絡する。 (EOBT: Estimated Off-Block Time) *場外あるいは滑空場から出発する場合、管制は EOBT から時間を把握するので要注意。 ・遭難/緊急通報の要領 ・参考 MAYDAY/PANPANx3 回 どの位置情報 2-5 人間の能力及び限界 ・低酸素症とは に関する事項 自機 Call Signx3 回 Pilot の Intention 緊急事態の内容 Position と HDG 高度な 搭乗者数等その他 ・ハイポキシアともいう。自覚症状が無く、低酸素で判断力等の能力低下。12,000ft 以下では起 こりにくい。10,000ft を超える飛行の場合酸素システムを搭載、使用が必要。酸素システムの 使用は:夜間 5,000ft、昼間 10,000ft が目安。 ・潜函病(減圧病)とは ・減圧による体内窒素濃度の上昇、スキンダイビング後は 24 時間が飛行前に必要な目安。 ・耳閉塞について ・風邪などで耳管は閉塞すると中耳と外気との差が大きくなり鼓膜を圧迫して耳にときに激しい 痛みをもたらす。内耳が炎症を起こし航空性中耳炎にも進展する。 2-6 運航に必要な事項 ・飛行中の錯覚にはどんなものが ・傾斜錯覚、コリオリ効果の錯覚、加速錯覚、転回性錯覚 ・空中感覚失調とはなにか ・飛行中の G、見えるものの変化で位置と運動の錯覚をおこす、最悪天地逆転が起こる。 ・脱水症と熱射病気をつける事は ・充分な水分補給、日除けに防止の着用、コクピット内の通風をよくする等。 ・航空機に備え付ける書類は ・航空機登録証明書 (滑空機は地上に備える) ・登録証明書とは 無線局免許状 ・国籍等登録事項 4 耐空証明書 適切な航空図 有効期限なし 運用限界等指定書 上下動錯覚、疑似水平線錯覚等。 飛行規程 航空日誌 ・耐空証明書とは ・耐空検査の結果 有効期限 ・運用限界等指定書とは ・耐空性のために航空機の用途また運用限界を指定している。 ・搭載用航空日誌とは ・時間管理 ・航空図を読んで説明を ・飛行場管制区、航空路、訓練試験空域、レーダーアドバイザリーエリア、滑空場、フライトサ 整備状況 SB 1 年 指定された用途と運用限界の範囲で耐空性を証明する。 AD 実施記録 耐空検査記録 無線日誌も兼ねる ービス ・機長の3つの義務は ・飛行前確認義務、見張り義務、報告義務 ・機長の飛行前確認 6 項目は ・整備状況 ・滑空機に搭載すべきものは ・飛行規程記載の装備品、救急用具(非常信号灯、携帯灯、救急箱) 正確な時計 ・滑空機の特定救急用具は ・パラシュート ・救急用具の点検は ・非常信号灯 ・運用限界 ・VNE 重量重心 航空情報 非常信号灯 60 日 WX 燃料(滑空機には不要)搭載物の安全性 救命胴衣またはこれに相当する救命用具 救急箱 60 日 携帯灯 パラシュート 第3部 航空機事項等 3-1 性能・諸元・運用限界 飛行規程理解の確認 それぞれの速度制限は (ASK21)その他の機種についてはそ 諸系統、諸装備・装置 3,000m-4,000m 267km/h 5,000-6,000m 239km/h 200km/h VA 4,000-5,000m 255km/h 6,000-m 226km/h れぞれ の飛行規定を参照のこと。 ・VRA ・最大離陸・着陸重量は ・600kg ・最大 None-lifting Parts 重量は ・410kg ・重心位置後方・前方限界は ・前方限界 234mm AFT of DATUM ・Max L/D とは ・34 at 90km/h ・Min. Sink とは ・0.657m/Sec at 75km/h(単座) ・CROSS WIND について ・15km/h ・学連で定めた最低気象条件は VMC の ・正対風で 10m/s を超えるとき、または突風度の激しいとき、横風成分 4m/s 以上、背風成分 2m/s 他には: 3-2 0-2,000m 280km/h 180km/h VW 150km/h VT 180km/h から後方限界 469mm AFT of DATUM (4.17m/s) 以上では飛行を中止する。 ・ダイブブレーキ使用の注意点 ・失速速度が 5km/h ほど高くなる。(例 ・静圧ポートはいずこに ・胴体後部横にある。 5 72km/h→80km/h @600kg) 3-4 通常操作の手順 ・IMSAFE とは ・ILLNESS MEDICATION STRESS ALCOHOL FATIGUE ・ABCCCD とは ・Altimeter (INSTRUMENTS) ・CHAOTIC とは ・CONTROLS HARNESS AIRBRAKES&FLAPS OUTSIDE TRIM INSTRUMENT CABLE & CANOPY ・FUST とは ・Dump Water Ballast ・曳航機の曳航中のシグナル(航空機 ・Fish Tail:ダイブブレーキチェック Belts Control Canopy Flaps Undercarriage EMOTION Cable Speed(Additive) Direction Trim Rocking Wing:離脱せよ 曳航) ・サーマルルールは ・適正間隔同一方向旋回先行に合わせる。150m の高度クリアランス。同一軌跡を同一バンク、適 正速度 ・リッジルールは ・適正速度 稜線を風下に超えず ヘッドオンは右によける 追い越しは風下側 旋回は風上 側に 3-5 緊急操作の手順 ・スピンについて特性と回復要領は ・重心位置が前方だとスピンに入りにくい 後方限界側だと入りやすい トップラダー機首下げ 旋転をとめ速度を得てウィングレベル滑空姿勢 3-6 その他必要な事項 ・対気速度計の異常時の対応は ・主に姿勢で飛行する 姿勢・舵感(効き) ・音・主翼の迎え角で判断。高度計にも注意。 ・操縦系統の故障は ・エレベーター―トリム、ラダー―エルロン、エルロン―ラダー ・組み立て時の注意事項は ・補助器具を使用しなくても 4 人で行う事が出来るが、風等の条件によって増やす。ピン、ボル ト、ブッシュ、及び操縦系統の接続部を清掃しグリースを塗布する。以下具体的には飛行規程 の「組み立て」に従った組み立て手順で実施。組み立て後のチェックは実施者のサインを残す。 (出来れば 2 名) 第7部 7-1 ・地上取り扱い時の注意は ・長い翼への注意 滑走路上の移動は許可・調整そして対空・対地の安全確認必須。 ・曳航索の点検は ・鋼索の場合25回発航毎に点検 異常時および緊急時に必要な知識 曳航中の異常時及び ・風防、ダイブの締め忘れ ・あわてず左手で対応 右手は操縦桿/目は姿勢(曳航機) 緊急時の操作 ・曳航索の離脱不能は ・ウィンチ、航空機曳航どちらの場合も、離脱がすべて不能な場合は曳航索を持ったまま、速度 をつけ着陸 ・曳航索切れは ・安全高度以下では 6 滑空姿勢 離脱 直進着陸。索が機体に残っている場合はパラシュート等 が機体と接所しないように注意、緊急着陸場所のあらかじめの設定を。 7-2 ・曳航速度の超過又は低下は ・ウィンチへ無線連絡、状況変化ない場合は曳航索を離脱、高度により直進、旋回を検討 ・曳航機の動力装置故障は ・地上では曳航索離脱、グライダーは右へ地滑、曳航機は左へ、離陸後は安全な場所へ着陸 動力装置の故障 ・出力低下、動力装置故障及び空中始 (動力) 動不能、火災又は発煙、燃料圧力の 低下、油圧圧力の低下、動力装置の 加熱 7-3 諸系統又は装置の故 障 ・操縦系統、着陸装置、電気系統、そ の他(火災、煙の制御を含む) ・1ダイブがアウトの場合、アンロック状態では離陸に開く危険性、即離脱。ロック状態では、 片方の使用可能エルロンラダーで不対称に対処できる。Max 150km/h ・1エルロンがアウトの場合 Max 120km/h 緩バンクで旋回 通常より長いファイナルを飛ぶ。 ・エレベーター・・・トリム、エルロン・・方向舵、方向舵・・エルロン 7-4 場外着陸 ・差し迫った野外着陸の可能性を認識、 ・オーバーヘッドアプローチよる対地旋回の実施と1W4Sの確認 適切な地域・着陸帯の選択、風・障害 物・地形の起伏・広さ・勾配の確認、 野外着陸拒否やリトリューブ優先 7-5 背風着陸 ・索切れ、場外着陸等において実施が 必要となった場合の手順 ・障害物に注意、原則として接線着陸(ラフフィ-ルドはスト-ルランディング) 、進入の目標は十 分手前 ・進入後半、対地速度が速いことに惑わされ、機速を落とすことがないように注意、グランドルプに注意 国土交通省HPから特定操縦技能審査口述ガイダンスを参照 7