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画面上で大きさが分かる 実寸写真と実寸動画
画面上で大きさが分かる 実寸写真と実寸動画 金沢大学 理工研究域 電子情報学系 教授 佐藤 賢二 1 背景① ・多くのモバイルデバイスにカメラが搭載されている ・テキストに加えて写真や動画が重要なコンテンツに ・写ったモノの大きさは曖昧にしか理解されていない 2 背景② ・PC等で写真や動画を拡大・縮小することは容易 ・被写体が実際どのくらい大きいかは分からない 3 従来技術とその問題点① 写真測量の概念自体は古くからあり、モバイル デバイスを利用して手軽に行う技術やアプリも 幾つか報告されている。 問題点: 仮想定規 RoomRuler ・正面からの撮影や、 ユーザによる空間情 報の入力が必要。 ・画面上での実寸表 示に対応していない ので、大きさを実感で きない。 4 従来技術とその問題点② 最近では多くのICT企業が3D空間情報の取り 込みと利用に注力している。 ・Microsoft の Kinect ・Intel の RealSense ・Google の Tango プロジェクト 問題点: ・画面上での実寸表示に対応していないので、 大きさを実感できない。 5 新技術の特徴・従来技術との比較 • クレジットカードなどの身近な基準物を高精度に 認識することにより、斜めから撮影しても正面画 像に変換し、実寸で表示できる。 • 撮影した写真に基準物の認識情報を付加するこ とにより、任意のデバイスにおけるWebブラウザ 上で実寸表示できる(写真を通して大きさを伝え ることができる)。 • 動画中の座標を指定して実寸表示できる。 • 実寸表示にフォーカスした従来技術は殆ど無い。 6 技術の詳細(写真編) 基準物 基準物の認識 透視投影変換 同一平面 比較による測定 実寸表示 対象物 仮想的な定規 仮想的な定規 7 技術の詳細(写真編) • 角が丸いものも認識可 能 • 最小二乗法により修正 8 技術の詳細(写真編) 基準物が小さく写っている場合に誤差が大きく なる問題を、基準物認識の精度向上により緩和 9 技術の詳細(写真編) ・iOSアプリとして実装 ・デバイスの大きさをユーザ指定するだけで、任意 の大きさのデバイスで実寸表示可能(測量も可能) 対象物 基準物 実寸表示 10 技術の詳細(写真流通編) 写真のExif領域に基準物の認識結果を埋め込む ことにより、Webサーバにアップロードした写真を 任意のデバイスで実寸表示できる。 ランチを撮影 Exifを付加 してアッ プロード 実寸 表示 11 技術の詳細(動画編) 深度センサを用いて動画の各フレームの深度 情報を得ることにより、動画内の指定座標や オブジェクトを画面上で実寸表示できる。 Kinect for Windows v2 Windows 8.1 Visual Studio 2013 C++ 座標指定等 カラー画像 Kinect 深度情報 プ ロ グ ラ ム カラー画像 (実寸) 12 技術の詳細(動画編) 子画面 (原画像) 実寸表示 距離が変わっても手の 大きさが変わらない( 実寸で表示し続ける)。 現在は座標指定と手 の認識のみ対応。 13 想定される用途 • 【写真と共有に関して】インターネットショッピン グ、グルメサイト、写真共有サイト、電子百科辞 典、電子博物館、釣り大会、陶磁器などの発注 と打ち合わせ、子供の成長記録、農産物や水産 物のインターネット直販、医療応用など。 • 【動画に関して】人物やボール等を実寸表示し たり、同じ大きさで表示し続ける業務用TVカメラ や個人用ビデオカメラ。 14 実用化に向けた課題 • 研究用のプロトタイプまでは開発済みだが、実 用的なレベルに達するには以下の点を解決す る必要がある。 基準物認識精度の向上 インタフェースや各種便利機能の実装 Kinect以外の深度センサへの対応 OSに依存しないコーディング(HTML5等) 処理の高速化 15 企業への期待 • 「実寸表示できる」という新しい切り口を生かし たサービスやソフト開発、デバイス開発の提 案および共同研究を希望している。 SNS ショッピング 通信サービス 教育 放送 記録 16 本技術に関する知的財産権 • 発明の名称:実物大画像生成プログラム、 実物大画像生成装置、及び、実物大画像 生成方法 • 出願番号 :特願2015-098643 • 出願人 :金沢大学 • 発明者 :佐藤賢二、橋本祐、久保守 17 お問い合わせ先 金沢大学ティ・エル・オー ライセンシング アソシエイト 木下 邦則 TEL 076-264-6115 FAX 076-234-4018 e-mail [email protected] 18