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137 - 電子情報通信学会
平成 25 年度電子情報通信学会東京支部学生会研究発表会 講演番号: 137 Kinect を用いた障害者用ポインディングシステムの開発 D-6 Development of a pointing control system for physically challenged with Kinect sensor 松井 大宜 原 一之 Taiki Matsui Kazuyuki Hara 日本大学生産工学部 College of Industrial Technology, Nihon University 1. はじめに 3.2 結果 コンピュータを操作する方法としてポインティングがある。ポ 実際の操作する様子の画面を図2に示す。図2には操作 インタを動かすには指の動きが必要な為、手や指に障害が 者ウィンドの手(丸)と操作するポインタ(右上の丸)が連動し ある人はコンピュータをうまく操作できない可能性がある。そ ている様子を示す。スケールの問題上、ポインタを移動させ こで本研究では Kinect を利用した指の動きを必要としない たい位置によっては操作者が動かなければならず、画面端 ポインティングシステムを開発する。 にポインタを移動させる場合、スクリーンが見え難くなる等の Kinect は Microsoft 社が販売している Xbox360 用のコント 問題が生じる。また、中心部より周辺部での骨格座標の精度 ローラであり、プレイヤーの認識及び骨格の認識が出来る事 が悪い為、ポインタの精度が下がるため,ポインタを目標位 から、コントローラを用いずに体感的な操作を行える。 置に合わせづらくなる。 2. 作成したシステムの仕様 ポインティングシステムの開発には Kinect for Windows SDK[1]、Microsoft Visual C++ 2010 Express を利用した。 作成したシステムの仕様は、Kinect で読み取った骨格の 座標(三次元)を二次元に変換し、カメラが映している全体 の情報からスクリーンの座標と連動させる事でポインタを操 作する。実現した機能はポインタの操作及び左クリックであり、 右手でポインタの操作し、左手が頭の位置より上に認識され た場合に左クリックを行う。 図2 操作している画面の様子 3. 実験結果 4. まとめ 3.1 実験方法 本システムは指の動きを必要としないため、指の動きを必 要としないポインティングシステムの開発は成功していると考 Kinect を高さ 70[cm]に設置し、Kinect の設置位 置から 2[m]の位置を操作の基準位置とし、被験者には手を えられる。しかし、操作したい位置によっては身体を動かさな 広げたままの状態か手を握った状態で操作を行う。図1にセ ければならないので下半身に障害を抱えている人には扱い ッティングを表す。 辛いと考えられる。今後は操作量に応じたポインタ精度を用 いることで、身体を動かさずに画面端へのポインタの操作を 可能とする方法を検討する予定である。 5. 参考文献 [1] 中村薫、齋藤俊太、宮城英人: KINECT for Windows SDK プログラミング C++編、秀和シス テム(2012) 図1 実験の設定状態 -137- Copyright © 2014 IEICE