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平成21年度 第10号 21.12.3 藤一小だより ∼輝く瞳、光る汗、そして熱き心∼ 藤一小だより∼輝く瞳、光る汗、そして熱き心∼ 藤岡第一小学校 校長室通信 二学期がまもなく終わります。 校庭の桜やケヤキの葉もすっかり葉を落として寒さに耐えて いるように思います。でも、木の枝の先や土の中の球根をよ く観察すると来年に備えて芽を出す準備をしています。 今年は10月過ぎから新型インフルエンザの流行で大変な 思いをした児童の皆さんやご家族の皆さんがたくさんおられ ました。学級閉鎖や学年閉鎖で大変でした。 12月に入りインフルエンザに罹患している児童も少なく なり本当に良かったと思います。この調子で終業式が迎えら れるといいなと思っています。 二学期には学年ごといろんな学習に取り組み活動したり、 学んだりしてきました。学校全体としても運動会を始め、た くさんの行事に取り組んできました。こうした二学期の学校 生活をとおして、自分の力を伸ばすことができたでしょうか 冬休みにあたって、わたしから児童の皆さんに宿題をだし ます。どんな宿題かといいますと「自分の力をもっと伸ばす にはどうしたらよいか」という質問の答えを考える宿題で す。これは人によって答えが同じではありません。通知表を 見たり、家の人と話し合ってみたり、自分で考えたりして答 えを考えるのです。 さて、今のことを難しい言葉で言うと「現在」といいま す。過ぎ去ってしまったことを「過去」、これからやってく ることを「未来」といいます。自分の力をもっと伸ばすには 「過去」をふり返ることが必要です。ふり返って反省をして みるのです。また、これからくる「未来」をよく考えてみる ことも必要です。未来を見つめ「こうなりたい」「こうした い」という自分の夢を考えてみるのです。過去をふり返って 反省し未来を見つめて夢を持ち、現在はどうしたらよいのか という答えを出すのです。 まもなく平成21年が終わり平成22年が始まろうとして います。 「過去」「現在」「未来」に思いを巡らし、どう取り組んだ ら自分の力を伸ばすことができるか考えることは大切なこと だと考え宿題としたのです。来年の1月7日(木)には答え を持って元気に登校してください。 今日の子ども達の心の荒廃は日本語から美しい調べが失われてい ったことと無縁ではないような気がします。 醜い言葉、殺伐とした言葉が氾濫し、子どもたちは生まれたとき から言葉の環境汚染にさらされています。そうした言葉が子どもた ちの柔らかな心を日々むしばんでいることに気付かねばなりませ ん。 学級の中での醜い言葉が友だちの心を傷つけトラブルを生んでい ます。フランスの文学者アンドレ・マルローは「国滅びるときは、 その国の国民が文化歴史を忘れるときに他ならない。」と言ってい ます。国語は日本人のアイデンティティそのものです。国語の衰弱 は国家の衰弱につながり古典の危機は国家の危機です 子どもたちは優れた文化の水に浸ることにより情をうるわせ自己 を磨き、良き生き方を身に付けていくのです。 お互いに、言葉遣いにもっともっと関心を払う必要があるのでは ないかと思います。 「いじめ」や「からかい」のない学校に 「いじめ」や「からかい」はすべておとなの責任です。 「いじめ」が発見されないからないとはいえません。学校では、 「いじめはある」という考えのもとに、早期に発見し、早期に解決 すべく取り組んでいます。 集団で生活している以上、他人とのトラブルはどうしても生じて きますが、トラブルが「いじめ」に発展してしまうこともありま す。第一小では一人一人のよさを認め励まし伸ばすことを教育の根 幹に据えて取り組んでいます。注意深い行動観察から、発見の糸口 を見いだし「いじめ防止」にむけて職員一致協力して取り組んで参 ります。 「最近どうも我が子のようすがおかしい、何か変だな」とお気づ きのこともあるかと思います。 すぐに学校に連絡願います。職員一丸となって心を引き締め指導 にあたっていきます。 「いじめ」は、いじめる方が悪いのです。いじめをしているグル ープとその中心になっている子を見つけ出し、断固としていじめを やめさせることが一番です。多少の経緯や何かきっかけがあったに せよいじめをする子の方が悪いです。その行為を正す基本線が揺れ ると解決につながりません。 子どもたちは友だちがなければ生きていけません。その支えにな 以上のことを保護者の方から子どもさんに伝えて頂ければ る身の回りの子どもたちが意図的に集団で無視したり、死ねと言っ ありがたいです。 たりするのは、人間として間違った行為です。悪いことをする子は 厳しく正す。これが本当の教育だと思います。「思いやり」「信頼 感」「厳しさ」を持つ教室経営に取り組みます。教師はこどもを救 人と接するときは春のようなあたたかい心で うために全力を尽くします。気迫を持ってしっかり対応していきま 仕事をするときは 夏のように燃える心で す。子どもたちの口から「言っても分かってくれない」「どうせ解 物を考えるときは秋のような澄みきった心で 決しないから」などという絶望的な眼差しが職員に向けられること 自分を戒めるときは 冬のように厳しい心で がないように頑張っていきます。 お金の貸し借り・おごりおごられること 交通事故防止を すに日暮れとなります。例年この時期になると自転車利用 時の事故があります。 ①ヘルメットをかぶる ②一時停止をきちんとすること ③自転車の速度競争など絶対にしない など十分注意してください。 また、使っている自転車の点検をお願いします。 言葉の乱れが心の荒廃に 国語教師として最近特に思います。かつては国語教育の基 本は「日本語の美しさ」を教えることでした。万葉集であれ 平家物語であれあるいは童謡唱歌であれ、親から子へ。子か ら孫へと伝えられてきた美しい日本語を朗誦し歌うことから 始まるはずでした。朗誦し歌うことによって子どもたちは名 歌や名詩の響きやリズム、格調、にほい、味わいといった 「言葉の生命力」を鋭敏に感受し、自分の頭脳と精神に伝え ながら美しい日本の心と情緒を育んでいくのです。 子どもたちにお小遣いはどうしているのと尋ねると、「お父さん やお母さんからお小遣いをもらっています。」と口々に答えます。 「月々に決められています。必要な時だけもらっています。お兄ち ゃんやお姉ちゃんがたくさんもらっています。」などご家庭の方針 でお小遣いをいただいているようです。お小遣いの使い方や管理の 仕方に十分に配慮して、家庭教育に役立てて頂ければと願っており ます。 お年玉などたくさんのお小遣いを子どもたちが手にするために、 危惧していることがあります。お金を使いすぎて、友だちどうしで お金を貸したり借りたりすることでトラブルが発生しかねないから です。「友達から50円貸して」なんて借りたり貸したり、お店で 「このチョコレートおごってくれよ」なんておごられたりおごった りという場面もあるようです。貸し借りの金額が多くなったり、お ごったりおごられたりする回数が多くなると、お金が返せなくなっ てしまったり、おごることが強要されたりするなどトラブルのもと になります。場合によっては犯罪に発展してしまうこともありま す。ですから、子ども同士でお金の貸し借りをしたりおごったりお ごられたりすることはしないようにしたいものです。 お年玉の季節を迎えてご家庭でも話し合っていただけるとありが たいです。 良い年になりますように