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衝突解析ソフトで「スポット溶接破断モデル」のユーザ定義が可能に
Japan 2002年6月24日 コンパックコンピュータ株式会社 日本イーエスアイ株式会社 CAE(Computer Aided Engineering)ソフトウェアを共同開発し自動車の安全性を向上 衝突解析ソフトで「スポット溶接破断モデル」のユーザ定義が可能に AlphaServerの超高速並列処理性能が実現 コンパックコンピュータ株式会社(本社:東京都品川区、社長:高柳 肇)と日本イーエスアイ株式会社(略 称:日本ESI、本社:東京都渋谷区、GM:渡辺正彦)は共同で、スポット溶接破断モデルのユーザ定義機能を 有した新モジュールを開発したことを発表します。このモジュールはESIが提供している業界標準の衝突解析 CAE※注1 ソフトウェアである「PAM-CRASH(パム・クラッシュ)」に対応したものです。 (価格に関するお問い合わせ先:日本イーエスアイ株式会社営業部:03-6407-2348) ※注1:CAE(Computer Aided Engineering)・・製品の開発時に行うコンピュータによる数値解析やシミュレーシ ョンのこと。建造物の構造解析などに用いられる。自動車業界では衝突シミュレーションが行われて いる。 同破断モデルのユーザ定義機能では導入企業がスポットモデルの破断条件を任意に設定できるため、自 動車などのスポット溶接部分の破断解析を独自のアイディアで検証することが可能となります。このように、 スポット破断条件を独自に設定できる衝突解析ソフトウェアモジュールの開発は業界で初めてです。また、同 モジュールは国内の企業同士が共同開発したものですが今後海外市場展開も視野にいれており、国内開発 の製品が世界市場に向けて提供される珍しいケースとなります。 同モジュールは日本ESIから販売され、コンパックはハードウェア・プラットフォームを提供するとともにシス テム・インテグレーション(SI)や運用支援サービス、プログラムのチューニングを行います。また、日本ESIと 共同で自動車業界に向けてマーケティングを推進、共同セミナーなどを開催します。 安全性への関心の高まりから、自動車の性能評価においては衝突解析の重要性が増しています。そのた め、北米やヨーロッパでは衝突に対する車体評価基準※注2を独自に定めており、これをクリアすることが、輸 出が大きなウエイトを占める日本の自動車業界に求められています。また開発コスト削減という面からも、コ ンピュータを使っていかに実現象に近いシミュレーションを行うかが大きな課題となっています。 以前は、衝突解析においても車体の変形を塑性レベル※注3(もとの形に戻るか戻らないかというレベル)ま でしか解析していませんでしたが、現在ではより高レベルの安全性を実現するため材料やスポット溶接の破 断現象まで考慮する必要が出てきており、その解析要素も細分化しています。そこでコンパックとESIはスポ ット溶接の破断を多様なパラメータ(変数)を組み合わせてユーザが独自のアイディアを比較的容易に具現 化できる機能を開発しました。 今回のスポット溶接破断解析モデルのユーザ定義機能を含むPAM-CRASHの新モジュールは、衝突解析 マーケットの強い要望に基づき、コンパックの64ビット超高速サーバ「Compaq AlphaServerシリーズ」をプラッ トフォームとして、コンパックとESIが両社で開発しました。Compaq AlphaServerの並列アーキテクチャによる すぐれた計算性能を使うことによって、これまでの破断解析においては限られていたパラメータの数を2倍以 上に増やすことも可能となります。 スポット溶接破断モデルのユーザ定義機能を含んだPAM-CRASHのモジュールは計算処理能力に優れた 「Compaq AlphaServer ESシリーズ」や、スーパーコンピュータ「Compaq AlphaServer SCシリーズ」上で稼働し ます。特に、 AlphaServer SC シリーズは、業界最高性能のプロセッサ、メモリバンド幅、スケーラビリティ、相 互接続性、システム・ソフトウェアなどにより優れた機能と性能、さらに高い可用性を実現し、最強最高速の スーパーコンピュータとして評価されています。 コンパックと日本ESIは今回のスポット溶接破断モデルのユーザ定義機能に続き、車両、航空機などのアル ミニウム部分の破断モデルについても共同開発を行う計画です。軽量化を目的に、自動車部品では鉄から アルミニウムへの代替が進んでおり、この破断解析も重要なテーマとなっています。 日本ESIは仏ESIグループの日本法人として1991年に設立し、自動車や電機、機械などにおける構造解析、 電磁解析、流体解析などの諸問題に対応するCAE(Computer Aided Engineering)ソフトウェア「PAMシリー ズ」を提供しています。また、同ソフトウェアを中核に、導入企業の個別の課題に対応するコンサルティング やジョイント・プロジェクトなどを実施しています。 衝突解析ソフトウェアのPAM-CRASHは、軍事関連の解析ノウハウやテクノロジーを自動車の衝突時の解 析に応用した有限要素法衝突解析ソフトウェアで、衝突解析分野では世界の約80%のシェアを持っていま す。実際に車を使って衝突実験を行うという手法に比べ、PAM-CRASHはさまざまなシチュエーションにおけ る衝撃を正確に、しかも低コストで解析することができます。 <ご参考> ※注2:米国では高速道路交通安全局(National Highway Traffic Safety Administration=NHTSA)が制定す るNHTSA衝突テストがあり、またヨーロッパではEuropean Enhanced Vehicle-safety Committee (EEVC)が、また日本でも国土交通省が独自に基準を制定しています。多くの企業はこうした基準を 元に、社内でさらに厳しい独自の基準を決めて、設計を行っています。 ※注3:モーメントの効果を考慮したり、速度依存的な効果を考慮したいなど、導入企業(ユーザ)が衝突解析 において独自のアイディアを実現する機能を実現するためのESIのコンセプト。 ■より詳しい情報は以下のURLをご覧ください。 http://www.compaq.co.jp/solution/hptc/ <登録商標> ・ 社名、製品名は、それぞれ各社の商標または登録商標です。 製品に関する一般からのお問い合わせ先: コンパックビジネスエクスプレス TEL:0120-018589 ホームページ:http://www.compaq.co.jp/ 日本イーエスアイ株式会社 営業本部 営業部 福島 英樹 TEL: 03-6407-2348 ホームページ:http://www.esi.co.jp/