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我が国のアルコール健康問題に関する現状【堀江委員提出資料】 2
本邦における急性肝疾患(入院患者)の成因 (n=10509) アルコール性肝炎 Alcohol:15.6% (n=5565) Drugs HBV AIH Alcohol HCV Others ID: indeterminate HAV HEV ID Alcohol:29.5% Sato S, J Gastroenterol, 2014 肝硬変の成因 2012 (n=9326) 2007-08 (n=16224) AL 13.7% ウイルス+AL 6.2% AL Total 19.9% HBV HBV+AL HCV AL 24.6% ウイルス+AL 6.0% AL Total 30.6% HCV+AL HBV+HCV AL Other 堀江 義則 平成25年度厚生労働科学研究費補助金研究総合報告書(樋口班) アルコール性肝障害の実態調査 2014 体重過多と過剰飲酒による肝疾患死亡率の相対危険度への影響 9.53 (4.98-18.2) 10 相互作用によるリスクの増加 相対危険度(95%CI) アルコールによるリスクの増加 8 BMIによるリスクの増加 ベースラインのリスク 6 3.66 (1.74-7.71) 4 2 0 Hart CL, BMJ, 2010 1 1.29 (0.60-2.80) ベースライン ベースライン ベースライン ベースライン +アルコール +BMI +BMI +アルコール (相互作用) アルコール性肝硬変 肝細胞癌患者の飲酒歴 (2006-2007年度症例) アルコール多飲歴あり 3923 11592 第19回全国原発性肝癌追跡調査報告書 日本肝癌研究会, 2014 厚生労働省 患者調査の概況 推計患者数 調査日当日に、病院、一般診療所、歯科診療所で受療し た患者の推計数 総患者数(傷病別推計) 調査日現在において、継続的に医療を受けている者(調 査日には医療施設で受療していない者も含む。)の数を次 の算式により推計したものである。 総患者数=入院患者数+初診外来患者数+再来外来 患者数×平均診療間隔×調整係数(6/7) 厚生労働省 患者調査の概況 総患者数 肝疾患 単位(千人) アルコール性 アルコール性 アルコール 慢性肝炎 肝疾患 脂肪肝 性肝炎 肝硬変(アル アルコール性 コール以外) 肝硬変 1996 606 59 1 40 249 134 4 1999 459 54 1 31 167 115 6 2002 350 52 1 31 120 88 7 2005 312 54 0 32 100 73 9 2008 247 35 1 17 74 59 10 2011 276 33 0 18 116 56 8 推計患者数 200-300万人 HBVキャリア120万人 HCVキャリア150万人 患者7万人 患者40万人 厚生労働省 患者調査の概況 肝硬変 入院 12 外来 単位(千人) 20 18 10 16 14 8 12 6 肝硬変(アル コール以外) アルコール性 肝硬変 10 8 4 6 4 2 2 0 96 99 02 05 08 11 0 96 99 02 05 08 11 アルコール健康問題のまとめ • 過剰飲酒は、肝臓のみならず全身の臓器障害を引き起 こす。 • 全肝疾患に占めるアルコール性肝障害の割合は、肝硬 変、肝癌などすべての肝疾患で増加している。 • 心血管障害への影響は、20g程度までは予防的に働き、 40gを超えると罹患率が増加する。 • 大量飲酒は、糖尿病、高脂血症、高尿酸血症といった代 謝性疾患も引き起こし、メタボリック症候群との関与も示 唆されており、生活習慣病の危険因子としても重要であ る。 • アルコールは発癌にも関与し、口腔咽頭喉頭癌、食道癌 、肝臓癌、大腸癌、乳癌の危険因子となる。 アルコール健康問題の課題 • 飲酒量の低減により、これらの疾患の患者数を大幅に 削減できると考えられるが、医療機関を受診している患 者数は氷山の一角と考えられる。 • アルコール性脂肪肝など軽症者の医療機関受診率は低 く、保健指導が重要となる。 • 受診後の継続通院者も少なく、医療機関での節酒、断 酒治療など心理社会的な治療の在り方も問題となる。 • 外来患者数に比して入院患者数が多く、入院適応となる 前の介入と再入院防止の対応が重要である。 厚生労働省 患者調査の概況 肝硬変 単位(千人) 外来 20 肝硬変(アルコール以外) アルコール性肝硬変 18 16 対策基本法 基本計画策定 14 12 10 8 6 4 2 0 96 99 02 05 08 11 14 17 20 23 26