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準天頂衛星システム計画について 2009年12月10日 (独)宇宙航空研究開発機構(JAXA) 宇宙利用ミッション本部 準天頂衛星システムプロジェクトチーム プロジェクトマネージャ 寺田 弘慈 1 準天頂衛星システム計画 準天頂衛星シ テ 計画 日本付近で常に天頂方向に1機の衛星が見えるように複数の衛星を準天頂軌道に配置した衛星システムにより、 山間地、ビル陰等に影響されず、全国をほぼ100%カバーする高精度の測位サービスの提供を実現 準天頂衛星システム計画の推進体制と計画 国の技術開発 (地理空間情報活用推進基本法(平成19年5月成立、同8月施行) 地理空間情報活用推進会議(平成17年9月内閣に設置、平成20年6月に名称変更) H15 研究開始 H16~ 開発研究 H18~ 開発 【宇宙開発委員会】 文部科学省 総務省 経済産業省 準天頂高精度測位実験技術 高精度衛星測位技術 衛星の軽量化・長寿命化技術 国土交通省 高精度測位の補正技術 移動体に対する高精度測位技術 「準天頂衛星システム計画の推進に係る基本方針」(平成18年3月31日測位・地理情報システム等推進会議) 「地理空間情報活用推進基本計画(平成20年4月15日閣議決定) 第1段階 文部科学省取りまとめ ・H18.8 開発移行の審査・了承 (目標・目的・方針・体制) ・H18.11 具体的開発計画の審査・了承 文部科学省 第1段階(技術実証・利用実証) 第1段階(技術実証 利用実証) H22 初号機打上げ(目標) H22~ 実証・結果の評価 第2段階(システム実証) 民間 研究開発4省による技術実証 総務省 経済産業省 衛星システムの整備・運用 衛星システムの整備 運用 第2段階 国土交通省 利用実証 への参加 ((財)衛星測位利用 推進センター (注)) JAXA 利用省庁 国は、技術実証・利用実証の結果を評価した上で、民間と協力してシステム実証段階(追加2機)に移行。 民間は、事業化判断を行い、事業内容、事業規模等に相応な資金を負担することで計画に参加 官民の協力により 追加2機の準天頂 衛星を打上げ (注)平成19年2月5日関係4省共管にて設立 関係機関による連携・適切な分担 準天頂衛星システム開発・利用推進協議会 (関係省庁、関係研究開発機関、民間代表) システムの成果 ◎離島・山間部を含め、広く日本全体を対象とした測位サービスの提供 ◎GPSの情報を補完・補強*することによる高精度測位を実現 *補完(測位補完): *補強(測位補強): GPS互換信号を送信し、GPSとの組み合わせによって、利用可能エリアの拡大や利用可能時間を増加させること。 基準点で受信したGPS信号の誤差情報やGPS信号の使用可否情報等を送信して、測位の精度の高精度化や高信頼化を図ること。 2 衛星から得られるもの 時間と位置 時空間 衛星から得られるもの:時間と位置=時空間 <測位の原理> 式で書くと・・・ 式 書くと 衛星の位置(3次元)+時間 を Xs Ys Xs, Ys, Zs Zs, ts 受信機の 位置 + 時間 を 時刻tsに出発 X, Y, Z, t とすると、 時刻tに到着 衛星と受信機の距離 は、 ここで、C は光速 ここで、 Xs, Ys, Zs, tsは、メッセージの中に存在(既知) よって、未知数4つ( X, Y, Z, t )を解く(=衛星測位が可能と なる)ためには、4つの測位衛星が可視 4つの測位衛星が可視となることが重要 3 衛星測位の原理(つづき) 衛星測位の原理( き) 分かる! 70ms 受信機の時計は正確では ない 受信機の時計の誤差 ない。受信機の時計の誤差 を求めるために,4機目の 衛星信号を受信する。 75ms 4機の衛星が同時みえることが必要 得られる情報は、位置と時間 4 精度に悪影響を与える誤差要因 ⑥ 受信機誤差 ①軌道誤差 ②時計誤差 ③電離層 の変動 ⑤マルチパス 電離層 ④対流圏 の変動 信号遮蔽 対流圏 妨害波 害波 5 誤差の大きさの概要 誤差源 宇宙 標準ユーザ (1周波) 標準ユーザ (2周波) 高精度化手法例(*) (下線はQZSSにおける高精度化) 約2m 約2m ・衛星軌道・時刻推定精度の継続的改善 原子時計の搭載、モニタ実験局によるモニタ ③電離層遅延誤差 約14 0m 約14.0m 約0 2m 約0.2m ・電子基準点を用いた日本に最適化した電 電子基準点を用いた日本に最適化した電 離層遅延モデルの生成・配信 ・2周波利用/広域DGPS利用による除去 ④対流圏遅延誤差 約0.4m 約0.4m ・モデルの改良、広域DGPSによる除去 ⑤マルチパス誤差 約3.0m 約3.0m ・BOCによるマルチパス耐性の強化 ・可視衛星数の増大(取捨選択) ・受信機の技術改良(相関幅を狭く) 1.2m 3.0m 1.5 1.5 ①軌道予報誤差 ②時刻予報誤差 伝搬 測距誤差 地上 ⑥受信機誤差 HDOP ・受信機の技術改良 ・衛星配置の改善 幾何学的配置誤差 6 測位の種類と用途 単独測位の場合 単独測位の場合: 精度は、数m~10数m程度(1周波のみの場合) 2周波以上使用すると数m程度の測位精度 電離層誤差等が除去されるため それ以上の精度を必要とするユーザには・・・ 「相対測位」 DGPS (Differential GPS): 精度 精度は、1~3m程度 、 程度 干渉測位: 精度は、1~2cm程度 精度は 1~2cm程度 補強信号 L1-SAIF信号を活用 主に高速移動体に対応 補強信号 LEX信号を活用 主に測量、低速移動体に対応 7 準天頂衛星から放送する測位信号 中心周波数 (MHz) 対応するGPS民生信号 L1-C/A 1575.42 放送中 L1C 1575.42 GPS-III(2014)~ L2C 1227.6 放送中 ( ) Block-IIR-M(2005)~ GPS補完信号 既存のGPS、近代化GPSとの相互運用 既存のGPS 近代化GPSとの相互運用 性、共存性を確保 GPS受信機のソフトウェア微小改修で準 天頂衛星システムに対応可能 L5 1176.45 Block-IIF(2010)~ 初号機のL1C信号は、BOC(1,1)を送信 L1-SAIF* 1575.42 信号名称 概要 高速度移動体向け補強信号(1m以下の 測位精度とインテグリティ情報による信頼 度向上) (ENRI殿担当) LEX 1278.75 独自の実験用信号による信号設計 2Kbpsの高レ 2Kbpsの高レートデータメッセージによる トデ タメッセ ジによる 高頻度のエフェメリス放送 双方向時刻 比較信号 Up: 14.43GHz Down: 12.31GHz 12 31GHz 双方向時刻比較による、衛星時刻と準 天頂衛星システム基準時系とのオフセット 計測 (NICT殿担当) * L1-SAIF: L1-Submeter-class Augmentation with Integrity Function 8 準天頂衛星システムの主な特徴 準天頂衛星シ テ の主な特徴 ((1/5) / ) QZSS地上軌跡及び送信エリア 準天頂測位衛星の地上軌跡 Minimum Elevation Angle and Ground Track 20 10 30 40 60 60 50 0 60 40 20 20 100 30 -60 10 30 50 -30 40 50 Latitude (deg) 60 40 20 50 30 -90 30 30 10 50 60 70 10 20 20 90 10 0 30 60 90 120 150 180 210 Longitude (deg) 240 270 300 330 360 24時間中のQZSの最低仰角の等高線図 (QZSS 3機構成) 日本のユーザは常時60度以上に少なくとも1機以上のQZSが可視となる (大半のユーザにとっては常時70度以上となる) 9 準天頂衛星システムの主な特徴 (2/5) 仰角及び方位角@東京=高い N 10 30 60 W E S 10 準天頂衛星システムの主な特徴 (3/5) 仰角@東京=高い状態が維持される QZSS Elevation Angle Profile @Tokyo Elevation Anglee (deg) 90 80 70 60 50 40 30 20 10 0 QZS1 QZS2 QZS3 0 3 6 9 12 15 Time(Hr) 18 21 24 11 準天頂衛星システムの主な特徴 (4/5) 都市部でのアベイラビリティ増大例(東京銀座地区3Dシミュレーション) 4衛星以上観測可能 な時間率 凡例 ■ 0-20 ■ 20-40 20 40 ■ 40-60 ■60-80 ■80-90 ■90-100 % 12 10 8 6 4 2 平均可視衛 衛星数 山間地でのアベイラビリティ増大例(黒部峡谷3Dシミュレーション) 0 GPS のみ GPS + QZSS 12 準天頂衛星システムの主な特徴 (5/5) ドップラー速度@東京=小さい Relativve Velocitty (m/sec) 600 400 200 0 -200 200 -400 -600 0 3 6 9 12 15 Time ((Hr)) 18 21 24 13 準天頂衛星により改善される点 測位可能時間の向上 測位精度の向上 地上局により監視し、準天頂衛星やGPS衛星の異常を数10秒以内でユーザに通知 捕捉時間の短縮 補強信号の送信等により、精度改善 測位信頼性の向上 高仰角からのGPS補完信号の送信により、測位可能時間率は、 約90%(GPSのみ)から99.8%(GPS+準天頂衛星3機) に向上 捕捉するまでの時間は、GPSでは30秒から1分程度必要としているが、準天頂衛星 により日本のユーザは、15秒程度で捕捉可能 各国の衛星システム(GPS、Galileo等)の補強 LEX信号により、各国の衛星システムの精密な軌道、時刻等の情報を提供し、さら に測位可能時間と精度を向上(基準点のない地域でも高精度な測位の実現へ) 14 準天頂衛星システムの構成 準天頂衛星初号機(QZS-1) 測位信号 航法メッセージ 航法 ッ ジ GPS衛星郡 双方向時刻比較 TLM/CMD 補強信号 実験 実験用受信機 信機 時刻制御実験局 レーザ測距局 ザ測距局 測位 測位モニタ実験局 タ実験局 時刻標準設備 UTC(NICT) マスターコントロール実験局 準天頂衛星追跡管制局 擬似時計 地上装置 AIST機器監視 制御装置 @JAXA筑波宇宙センター @AIST 電子基準点 L1-SAIF実験局 @ENRI JAXA @NICT NICT 測量用補正情報生成装置 AIST ENRI GSI @GSI 15 準天頂衛星初号機 ・打上げ質量: 4,100kg ・発生電力: 発生電力: 約5kW ・設計寿命: 10年以上 ・打上げロケット: H-IIA202 ・打上げ時期: 打 げ時期 平成 平成22年度 年度 太陽電池パドル 放射冷却型TWT USB TT&Cアンテナ Ku帯双方向時刻比較 アンテナ (NICT担当) C帯TT&C アンテナ レーザリフレクタ L1-SAIF用アンテナ L帯ヘリカルアレイ アンテナ(L-ANT) 16 準天頂衛星初号機の概要 項目 平成19年度 平成19 年度 (2007 2007年度) 年度) 基本設計 詳細設計 元 外観形状 箱型(左図) 質量 約4トン(ドライ質量約1.8トン) 発生電力 約5kW 姿勢 三軸安定 軸安定 測位アンテナを地心方向指向 測位用信号等 測位信号:GPS互換信号+独自信号 時刻比較 K 帯 時刻比較:Ku帯 寿命 10年(バッテリ、太陽電池、推薬:12年) 軌道 準天頂軌道 (軌道傾斜角:約45度、離心率:約0.1、 周期:23時間56分 軌道長半径:約42,000km) 周期:23時間56分、 軌道長半径:約42 000km) 打上げロケット H-IIAロケット 平成 平成20 20年度 年度 (2008 2008年度 年度)) ▲基本設計完了 諸 平成 平成21 21年度 年度 (2009年度) 2009年度) ▲詳細設計完了 フライトモデルの製作・試験等 フライトモデルの製作 試験等 平成 平成22 22年度 年度 (2010 2010年度) 年度) 平成 平成23 23年度 年度 (2011 2011年度) 年度) ▲初号機打上 初期機能 技術実証・利用実証 利用実証 確認運用 技術実証 <準天頂衛星初号機の開発スケジュール> 17 準天頂衛星初号機の開発状況 衛星システムプロトフライト試験 @三菱電機鎌倉製作所 熱真空試験準備 初期電気性能試験 (2009.8.20-9.3) 初期アライメント調整 ((2009.9.5-9.10)) 熱真空試験準備 熱真空試験 (2009.10.1-10.30) 衛星組立後電気性能試験 (2009.11.21-11.22) 熱真空試験後アライメント測定 18 (2009.11.23-11.25) 測位ミッシ ン搭載機器の概要 測位ミッション搭載機器の概要 搬送波 測位信号 @日本電気 時刻比較信号 JAXA機器 NICT機器 レ ザリフレクタ レーサ リフレクタ 時刻比較装置 フライトモデル Rb 原子 時計 時刻 制御 ユニットト 測位システム搭載系フライトモデル シンセ サイザ ←周波数制御 位相誤差→ TTCサブシステム テレコマ 航法MSG 搭載 制御 計算機 変調器 航法 航法MSG, , PRNコード L1-SAIF ANT 増幅器 合波器 アップロードデータ 時刻 比較 装置 L-ANT L ANT 高周波部 Kuアンテナ 19 地上システムの概要 ◆ ● ■ ◆ 国内中央エリア 国内北部エリア ■ ● ◆ 国内南西エリア ◆ 西部遠方 エリア リ ◆ ◆ 国内南東エリア ◆ ◆ 西部近傍 エリア 東部近傍 エリア 東部遠方 エリア ◆ 南部エリア 南部 リ ● マスターコントロール実験局(つくば) ■ 時刻制御実験局(小金井、沖縄) 時刻制御実験局(小金井 沖縄) 準天頂衛星追跡管制局(沖縄) ◆ モニタ実験局(小金井、沖縄、サロベツ、父島、ハワイ、グアム、キャンベラ、バンガロール、バンコック) ● 準天頂衛星追跡管制局(沖縄) 20 各国の測位衛星システムの状況 1.GPS 1. GPS(米国、運用中) (米国、運用中) (Global Positioning System) (1) 計画・運用主体 : 米国国防総省及び運輸省 (執行委員会:The National Space-Based Positioning, Navigation and Timing (PNT) Executive Committee ) Navigation, (2) システム構成 : 6軌道面×各4機の計24機の衛星で構成 ( 2009年11月現在、30機運用中) (3) サービス内容 : 全世界で、測位精度10mのオープンサービス (4) 現状と今後の予定: 2000年以降、民生用信号の精度低下機能の使用をとりやめ。 現在 高精度化等を順次推進中 現在、高精度化等を順次推進中。GPSⅢ型から精度低下機能を搭載しないことを決定。 Ⅲ型から精度低下機能を搭載しない とを決定 ※出典:公表資料等による。 21 2 GLONASS(ロシア、運用中) 2.GLONASS 2. GLONASS(ロシア GLONASS (ロシア 運用中) (ロシア、運用中) (1) (2) (3) (4) 計画・運用主体 : システム構成 : サービス内容 サ ビス内容 : 現状と今後の予定: (Global Navigation Satellite System) ロシア連邦宇宙局(Roscosmos)、ロシア国防省 3軌道面×各8機の計24機の衛星で構成 全世界で、平均測位精度12 05m、最大測位誤差68 09m 全世界で、平均測位精度12.05m、最大測位誤差68.09m 1996年にプロトタイプ衛星24機配備。2009年11月現在、19機運用中 であり、2010年までに24機への再配備を予定。 Orbit constellation: 24 satellites, 3 planes by 8 satellites Orbit shift by 120 along the equator Orbit parameters orbit – circular height h i h 19100 km k inclination 64.8 revolution 11h15min ※出典:公表資料等による。 22 3.Galileo 3. Galileo(欧州、実験中) (欧州、実験中) (1) 計画・運用主体 : EU(監督機関: European GNSS Supervisory Authority (GSA)) 、ESA、(民間企業) (2) システム構成 : 3軌道面×各10機の計30機の衛星で構成 (3) サ サービス内容 ビス内容 : 全世界で、測位精度15m(水平) 全世界で 測位精度15m(水平) - 35m (垂直)のオ (垂直)のオープンサービス プンサ ビス 等 (4) 現状と今後の予定: 2005年12月に1機目、2008年4月に2機目の実験機を打上げ。現在では2013年までに 運用開始 予定(当初は2008年)。2007年11月、当初は民間が負担予定であった24億 ユーロを含め、34億ユーロの配備事業費全てをEU予算から負担する旨決定(設計段 階からの総見積りは33億ユ ロから50億ユ ロに) 2008年9月 衛星 設備調達にお 階からの総見積りは33億ユーロから50億ユーロに)。2008年9月、衛星・設備調達にお ける最終候補企業として11社を選定。 ※出典:公表資料等による。 23 4.北斗 ナビゲーションシステム(中国、一部試験運用中) (Compass Navigation Satellite System ) (1) (2) (3) (4) 計画・運用主体 : システム構成 : サービス内容 : 現状と今後の予定 : 関連機関:CSN(China Satellite Navigation Project Center) 静止衛星5機、中高度軌道衛星30機 中国及び周辺地域(将来的には全世界)で、測位精度10mのオープンサービス等 2000年10月の初号機以降、6機の打上げに成功。2009~2010年の2年間に、計10機 程度の打上げを予定。2010年頃までにアジア太平洋地域のカバー、2015年頃まで に全世界のカバーを予定。 ※出典:公表資料等による。 24 5 IRNSS(インド 開発中) 5.IRNSS(インド、開発中) (1) (2) (3) (4) 計画・運用主体 : システム構成 : サービス内容 : 現状と今後の予定: ( (Indian Regional Navigation Satellite System) ) 関連機関:ISRO(Indian Space Research Organization) 静止衛星3機、地球同期軌道衛星4機 インド及びその周辺サービスエリアで、精度20m以下の測位サービス 最初の衛星を2009年、次の3機を2010年に打上げ、全体システムを2011年に整備予定。 25 各衛星測位システムの送信信号周波数分布 1176.45MHz1207.14MHz 1278.75MHz 1575.42MHz L1 E6 E5a E5 E5b 1227 60MH 1227.60MHz L5 L1C/A L1 L2 M-code L1C M-code P-code GPS L5 G1 L1 G2 L3 FDMA GLONASS FDMA CDMA signal from GLONASS-K on L1,L3 and L5 (信号仕様は未確定) L2 L5 LEX (E6) L1 L1C/A, L1-SAIF L1C QZSS L5 B2 B3 B1 COMPASS 1268.52MHz IRNSS/GAGAN GAGAN IRNSS IRNSS & COMPASS USE S-band (2483.5 – 2500 MHz) downlinks GAGAN 26 ICGとは? 国連の委員会(ICG 国連の委員会( ICG)における議論 )における議論 International Committee on GNSS(グローバル衛星航法システムに関する国際 委員会) 国連宇宙空間平和利用委員会(UN-COPUOS)の下に2006年に設置された 衛星測位システムに関する委員会 ICG の設置目的 GNSS サービスのユーザーのためにコンサルティング活動 共存性確保、相互運用性向上を目的とした、GNSS 共存性確保 相互運用性向上を目的とした GNSS プロバイダー間の連携 プ バイダ 間の連携 強化 開発途上国に対する技術支援 開発途 国 対する技術支援 GNSS の開発計画および応用に関する将来のユーザー・ニーズの取込み 国連宇宙空間平和利用委員会に定期的に活動を報告 参加メンバー GNSSプロバイダー(米、欧、露、中、印、日) 加盟国(伊、マレーシア、ナイジェリア、アラブ首長国連邦) 加盟国(伊 マレーシア ナイジェリア アラブ首長国連邦) 関連国際機関(国際度量衡局(BIPM)、国際測量学会(IAG)、国際GNSS サービス(IGS)ほか 27 共存性と相互運用性 ICGで共存性及び相互運用性の原則を検討中 ICGで共存性及び相互運用性の原則を検討中 共存性(Compatibility) 共存性( ) “Do No Harm” =Mustな要求 システム間で有害な干渉が起きないこと 相互運用性(Interoperability) “Better Better Together Than Separate” Separate 複数システムからの信号を同一受信機で測位演 算に利用 測位利用のアビラビリティと幾何学的配置改善、 信頼性、ロバスト性改善 28 相互運用性のゴ ル 相互運用性のゴール 理想的な相互運用性 異なる測位衛星システム の信号によって、利用者 信号によ 利用者 にPNTソルーションを提供 -追加コストや複雑でない普通 のレシーバーで受信可能 -パフォーマンスに劣化なし <#3 ICG会合 米国資料より引用> 29 利用への期待 都市部、山間地における緊急 位置情報通知の精度改善 森林測位利用実証 - 国立公園などのレンジャー - 森林植生、希少生物調査 森林植生 希少生物調査 - 森林資源管理、地籍調査 集中豪雨予報精度改善 -可降水量推定と数値予報初期値としての利用 CO2削減への寄与 地籍調査・測量 山村境界保全調査 人工林、二次林の整備 間伐、植林 自然林の保護 30 利用への期待 利用 の期待 IT精密農業 IT 精密農業 [現行] 耕作放棄地の増加 担い手不足 [ QZS効果 ] IT自動走行 労働力の補完 精密農業 周辺環境維持 (局所散布) コスト削減 多面的機能の消失 過剰施肥による水質汚染 農業が環境へ 与える影響 合成農薬による被害 31 利用への期待 利用 の期待 セキュリティ セキ リティ 移動体セキュリティーシステムに求められる測位端末、システム 小型、軽量(容易に携帯可能) 高速測位(GPSオンで即座標出力) これまでの測位技術ではこれらすべてを実現できる のはネットワークアシスト型の測位端末、システムのみ。 長電池寿命(連続1週間以上) 連続 週間 上 [現行] ・位置計算サーバーやGPS基準信号受信局などが必要であり、 システムが複雑で規模大 ・測位毎に端末と位置計算サーバー間で数往復のパケット通信が発生するため、通信費用が増加 測位毎 端末と位置計算 バ 間 数往復 パケ 通信が発生するため 通信費 が増加 準天頂衛星システムにより 位置計算サーバー不要 GPS基準信号受信局不要 測位のためのパケット通信不要 32 利用への期待 カ ナビ カーナビ カーナビは、目的地までの経路案内サービスから、常に移動をサポートする走行支援サービスに進化する 準天頂衛星システムは • 測位精度の向上 • 地図の精度 鮮度の向上 地図の精度、鮮度の向上 により、走行支援サービスの実用化を加速させる 走行支援システム 位置参照点 (アンカーポイント) →準天頂衛星により正確な位置 参照点が維持、管理が可能となる 様々な形態で整備管理される道路 情報の相互利用を可能とする 33 利用への期待 時刻の利用 証券取引時に、ほんのわずかな時間の遅延が影響を受け るような最先端の金融取引システムには 世界の基準とな るような最先端の金融取引システムには、世界の基準とな る時刻に同期した極めて正確な時刻が必要。 準天頂衛星システムによりGPS時刻と同期した極めた正確 な時刻が 安定的に供給される な時刻が、安定的に供給される。 34 さらなる「いつでも、どこでも」をめざして さらなる いつでも、どこでも」をめざして 準天頂衛星システムと地上補完システムにより、 いつでも、どこでも位置情報を取得 さらに「地上補完装置」により、 室内、地下街でも測位可能 GPS単独システムに、「準天頂衛星」を組み 合わせることにより、ビル陰でも測位可能 測位可能時間率が飛躍的に向上 (例:東京 銀座地区) 受信機ユーザが 屋内に移動しても・・ IMES(地上 補完装置) 準天頂 GPS のみ GPS + QZSS Legend. ■ 0-20, ■ 20-40, ■:40-60, ■60-80,■80-90■90-100 % GPS 屋内・屋外に関わらず、 シームレスなサービスを実現 35 アジア・オセアニア地域GNSS アジア・オセアニア地域 GNSSワークショップ GNSSワ ワークショップ ワ クショップ • 開催日: 2010年1月25日(月)から26日(火)の2日間 • 開催場所:タイ、バンコク • 開催目的: – アジア・オセアニア地域における複数GNSSシステム、特にQZSSとGPS を用いたアプリケーションの共同開発、デモンストレーション実施につい て議論し 協力のフレ ムワ クを構築すること て議論し、協力のフレームワークを構築すること • 共催機関: JAXA, SPAC, GISTDA(タイ) • 後援: 後援 UN International Committee on GNSS (ICG) l ( ) • ウェブページ: http://www.multignss.asia/ 参加定員80名です。お申し込みはウェブ ページよりお早めに!(12月20日まで) ** GISTDA: Geo-Informatics and Space Technology Agency 36 じゅんてんちょうえいせい しょごうき ただいま準天頂衛星「初号機」の ニックネームを募集中! そら 「見上げれば 宇宙から照らす 道しるべ」 道しるべ ~時空間情報が導く新たな未来~ (1)GPSの苦手を克服 (2)GPSを更にパワーアップ プ 準天頂衛星は、現在運用中のGPS信号や、米国 が開発を進めている新型のGPS信号とほぼ同一 の測位信号を送信します。GPS利用者は準天頂 衛星からの信号を受けることで、GPSを利用でき ない時間・場所でも、正しい位置情報や時間を知 ることができます。これにより測位サービスの利 便性を向上させることができます。 (GPS補完) 準天頂衛星は、GPSの精度を向上させる精密な補 正信号を送信します。GPS利用者は準天頂衛星か らの信号を受けることで、より正確な位置情報を知 ることができます。これにより日本全国どこでも高精 度な測位が実現できることが期待されています。 (GPS補強) 特典【とくてん】 決定した愛称ご提案者の中から抽選で1名様を、ペアで準天頂衛星の打上げ 見学@種子島宇宙センタ にご招待! 見学@種子島宇宙センターにご招待! 家に帰ったら さっそくクリック! インターネットでも受け付けています。 https://www.qzs-campaign.jp/ 37