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宇宙マイクロ波背景放射(CMB)偏光観測に向けた Sinuousアンテナ
LiteBIRD 焦点面デザイン 宇宙マイクロ波背景放射(CMB)偏光観測に向けた Sinuousアンテナ結合型TESボロメターと広域周波数反射防止膜の開発 鈴木有春(UC Berkeley)、 福家英之、松原英雄、満田和久、吉田哲也(ISAS/JAXA)、篠崎慶亮、佐藤洋一、杉田寛之(ARD/JAXA)、石野宏和、樹林敦子、 美馬覚(岡山大理)、松村知岳(Caltech)、 Julian Borrill、William Holzapfel、Bradley Johnson、Adrian Lee、Roger O’Brient、Paul Richards、Huan Tran (UC Berkeley/LBNL)、大田泉(近畿 大)、吉田光宏(加速器/KEK)、片山伸彦、佐藤伸明、住澤一高、田島治、西野玄記、羽澄昌史、長谷川雅也、樋口岳雄(IPNS/KEK)、 柳沼えり(総研大)、高田卓(筑波大)、木村 誠宏、鈴木敏一、都丸隆行(低温セ/KEK)、小松英 一郎(UT Austin)、鵜澤佳徳、関本裕太郎、野口卓(ATC/NAOJ)、 茅根裕司、 服部誠(東北大理)、大谷知行(理研) 開発目的 ビーム指向性 • LiteBIRDなどCMB Bモード偏光観測実験に使用する焦点面検出器の開発 • テンソル・スカラー比 r <=O(<0.01)の感度で測定する実験に必要される条件: • 観測速度を上げるための高い感度 • 多色検出器を使った前景放射(ダスト放射、シンクロトロン放射、など)の同時観測 • リソグラフィー技術を用いた平面ウエハー上での作成によるキロピクセル化 • 無偏光直線偏光などの系統誤差の小さい直線偏光検出器 各チャンネルのビーム測定結果、90~150Ghz 二色アンテナ • 広域周波数に亘るアンテナとマイクロストリップラインのインピーダンス整合 • 液体窒素をソースとして使用、偏光版はつけていない • 小型衛星に搭載する条件: • 多色焦点面を使った軽量・コンパクト化 • NDF を使用したため高周波数のS/Nが低くなった。 • アンテナ結合型を使った軽量・コンパクト化 • ビームの幅と周波数は反比例している • 広い波長帯域を持ったSinuous アンテナ結合型TESボロメターは • ビームの楕円率 : 使用条件条件を満たす検出器である 焦点面のデザイン a は長半径、 bは短半径 である. Sinuous アンテナ 90GHz A 90GHz B 150GHz A 150Ghz B • Sinuous アンテナ1 をデザインする為の式 • 70-250GHzの波長帯域に合わせた内週 Roと外周 RoτN E-Plane HPBW 12.30o 14.39o 8.60o 9.88o H-plane HPBW 14.87o 12.93o 8.48o 7.41o Directivity 21.1 dB 21.9 dB 24.7 dB 24.7 dB Ellipticity 9.6 % 5.4 % 0.7 % 14.3 % • 独自の変更および改良2 ビーム特性のまとめ. アンテナ中心部の非対称部分 1. アンテナのアームとマイクロストリップ送電線を結合させることによ り平面製作を可能に 2. 14mm の楕円形シリコン(アルミナ)レンズを使用した放射指向性 の 向上3。集光効率を最大限にする為アンテナを楕円の焦点に置く 多色化 • テストピクセルの製作: • マイクロストリップライン上でバンドパスフィルターを使い広域周波数の信号を細かい帯域に分ける • 両直線偏光の読み取りを片側からの送電線で実現 • 特に二色、三色フィルターの帯域は大気による減衰帯域の間に収まるよう設計されている (90,150,220Ghz) • 二色、三色、多色フィルターとの結合 • λ/4 ショート Sinuous アンテナ と90 ・150 Ghz フィルター 4スタッブバンドパスフィルター4 光効率 Receiver Element • 只今三色フィルター、多色フィルターとも計測を行っている最中 Estimated efficiency Zote-foam window 99% Measured Teflon & metal mesh filters, 300K 75% Measured AR coating Ref. (90 GHz) 84% ADS Simulated Antenna Microstrip 86% Impedance Mismatch (Band Average) 90・150 Ghz フィルターのスペクトル測定結果 ADS Simulated Backlobe loss 95% Sonnet Simulated Microstrip transmission (Dielectric Loss) 93%-74% Microstrip-TES Impedance Mismatch 98% Total efficiency 48%-36% 三色フィルターのスペクトル測定結果 三色フィルター Sinuousアンテナと多色フィルター 広域周波数反射防止膜 • 広域周波数へ移行する際の問題としてレンズでの反射をどうするかが問題である • 反射防止幕にRoger CorpのTMM#を使用(基板に使われる誘電体、#は誘電率) • FTS を使って両面をコーティングされた平らなシリコンの透過率を計った結果、 • 設計どおりの周波数帯域 90%と言う高い数値が出た。 • FWHM ~30Ghz • TMMをカーブがあるレンズに付ける為、プレスを製作 • FTSからのスペクトルは液体窒素・室温のチョップを使い規格化 • レンズに数枚のコーティングを付けることに成功、只今測定中 • チャンネルごとの相対的なロスは tan(δ)=0.007と一貫性がある • アンテナはほぼ自己補対構造なのだが、シリコンが自己補対性 をくずすので Zin = 188.5Ω とならず、UCSDのチームが低周波 数域(~1Ghz)でインピーダンス測定をしている。 λ/4 • 各パーツの推定効率は右のテーブルを参照 測定に使用したFTS コーティングされたレンズの 直線偏光 Channel Measured Cross-Pol. A Measured Cross-Pol. B 90 GHz 2.3% -0.5% 150 GHz 2.7% 2.5% 220GHz 2.1% 0.6% HFSS シュミレーション 型のデザイン 1. 2. 3. 4. 5. 6. • 偏光の漏れは0と一貫性がある • シュミレーションでは0.4%ほどの変更の漏れがある • Sinuousアンテナは周波数で偏光の向きが変わる「傾 き」がある • 実験結果もシュミレーションに近い数値が出た。 コーティング(右参照)されたシリ コンの透過率 コーティング用の型 コーティングされたレンズ 参考文献 Diplexer 90, 150 Ghz の偏光測定 • シュミレーションでは傾き±6o 程度2,7 TMM 2 TMM 4 TMM 8 TMM 10i Silicon 偏光の傾き: ADS シュミレーション 実験結果(赤) DuHamel, R. US patent 4658262 (1987) O’Brient, R. et all. Proceedings of SPIE, Vol 7020, pp. 7020H-7020H-11 (2008) D. Filipovic et al., IEEE Transactions on Microwave Theory and Techniques 40, 1738 (1993) M. J. Myers et al., Applied Physics Letters 86, 114103 (2005) Deschamps, G.IRE Transactions on Antennas and Propagation (1959) Kormanyos, B. et all., IEEE Trans Microwave Theory Tech. 41, No 10 (1993) 謝辞 All devices fabricated in the UC Berkeley Microlab. This work was supported by NASA grant NNG06GJ08G.