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マスメディアの企 業倫理
― 自発 的 検 証機 関 の設 立 の提
A6EB1050/Jヴ
再大毅
言―
構成
1章 序 文
2章
マ ス メデ ィ ア の 役 割
3章
4章
マ ス メデ ィ ア の 現 状
ロ ー ル ズ の 概 念 を用 い た
5章
海 外 諸 制 度 の紹 介
6章
提 言
7章
終 わ りに
分析
論 文上 の定義
本論 文 では メデ ィア とは情報伝 え る媒体 。 マス メデ ィ アは新 聞や放送 の よ うに、多 くのオ
ー デ ィエ ンス (視聴者 。読者 )に 一 挙 に情報 を流 す メデ ィア。新 聞、 テ レビ(ラジオ む)、
含
ー
雑誌(出版)のメデ ィアをマス メデ ィア として い る。 コ ミュニ ケ シ ョンは情報 をや り取 りす
る行為。 マス コ ミ (マス コ ミュニ ケ ー シ ョン)は 大量 か つ 同時的 に情報 のや り取 りを行 う
メデ ィア学 の現在 世 界思想社」 を参考 に してい る。
行為 の こ とを指す。 この定義 は 「
1章 序 文
知 る権利 」 は民主主 義社会 を ささえる普遍 の原理 で あ る。 この権利 は 、言論 ・
国民 の 「
表現 の 自由 の もと、高 い倫理意識 を備 え、 あ らゆる権力 か ら独 立 したメデ ィアが存在 して
初 めて保 障 され る。新 聞はそれ に もつ ともふ さわ しい担 い 手で あ り続 けた い。
おびただ しい量 の情報 が飛 び か う社会 では 、なに が真 実 か 、 どれ を選ぶ べ きか、的確 で迅
速 な判 断 が 強 く求 め られ て い る。新 聞 の責務 は 、 正確 で公正 な記事 と責任 あ る論評 に よっ
て こ うした要望 に こた え、公共的、文化的使 命 を果 たす こ とで ある。
上述 の文章 は新 聞社 ・テ レビ局 ・通信社 と大手 マス メデ ィアが 所属す る 日本 新 聞協会 の
新 聞倫理綱領 か らの 引用 で あ る。議論や選 挙 に よって 国家 としての意思決 定 を行 ってい く
民主主義社 会 に とって 、議論や選 挙 の意思決 定 の も ととな る情報 を提 供す るマ ス メデ ィア
の存在 は不 可欠 な存在 で あ る。 同時 にマス メデ ィアは営利企業 で あ る。 国家 か ら独 立 し独
自の経済活動 を行 うこ とに よって 、持続 可能性 な活動 を可能 と してい る。社会 的役割 と営
利 の狭 間 で、現在 マス メデ ィアの信頼 が揺 らいでい る。マス メデ ィアは過 度 な営利 に走 り、
国家権力 はそれ を規制 しよ うとす る動 きがお こってい る。現在 マ ス メデ ィア に社会的責任
が求 め られ てい る所以 で あ る。 企 業 であ りなが らも高 い公 共性 が求 め られ てい るマ ス メデ
ィア特有 の 問題 を、企 業倫理 の概念 をもとに分析 してい きたい。
2 章 マ ス メデ ィ ア の 役 割
まず は マス メデ ィアの担 つ てい る役割 につい て触れ たい。 マス メデ ィアの役割 を考祭 す
る上で、 マ ス メデ ィアの変遷 を考 える。言論 ・
出版 の 自由に誕生、か らプ レス ヘ の発展 、 そ
して マス メデ ィアの変化 を論 じる。
2‐1 言 論 ・出版 の 自 由 の 変 遷
16世 紀末期 の ヨー ロ ッパ での宗教改革 に よって新教 と旧教 の併存 、個人 の信lrPの
寛容 が
もた らされ た。 その寛容 が 自由へ と発展 し、 さらに世俗 問題 (政治)に 広 げ られ てい く。
ここに言論 ・出版 の 自由が主張 され るべ き契機 があ っ た。例 として J・ ミル トンは議会 が定
めた特許 検 閲令 に対 して 不満 を持 っ た。 特許検 閲 に よる言 論 の抑圧 を愚味 な もの 、 カ トリ
ック的 ・恣意的 ・侮辱 的 な もの 、 さらに効果 の な い もの と断 じ、特許検 閲令 の廃 止 を議会
に対 して訴 えた。 ミル トンは 「
た とえ教義 の あ りとあ らゆ る風 を勝手 に地上 に吹 きま くら
せ て も、真理 がその場 にある限 り、我 々 が検 閲や禁 止 に よつてそ の力 を疑 うの は不 当で あ
る。真理 と虚 偽 を組み打 ち させ よ。自由な公 開 の勝負 で真理 が負 けたた め しを誰 が知 るか。」
とい う言葉 を残 してい る。
18世 紀 になる と、 自由市場論 が精力的 に世俗 の 問題 、政治的議論 に適用 され 、精級化 さ
れ て くるよ うにな っ た。政治的議論 は市 場原理 に基 づい て行 われ るべ き とい う主張が起 こ
つた。 こ う した 自由論 が政治的 な言論 ・出版 の 自由を阻害す る発行 の許 可や検 閲 か らの 自
由に向か つ てい く。 しか しこの 自由へ の過程 で 多 くの犠牲者や殉教者 を生み だ した。 イ ギ
リスや アメ リカで は、特許検 閲法 が効力 を失 つ た後 で も、政治批判 を封 じるた めの事 後 の
処罰 た る煽動的文 書H7F毀
法 、議会特権 に よる議会報道 の禁 止 、陪審裁判権 の統制 、 あ るい
は経済的統制 た る印紙 税法 な どが、実 質的 に言 論 。出版 の 自由を抑制す るこ とになってい
た。
転機 となったのは 18世 紀末 のア メ リカであ つた。アメ リカ の連 邦憲法修 正 第 一 条 によっ
て言論 ・出版 の 自由が認 め られ たか らだ。 「
連邦議会 は …言論 または出版 (プレス)の 自由
を制 限す る…法律 を制定す る こ とはで きない 」。 T・ ジエフ ア ソ ン (言論 ・出版 の 自由を
認 めたアメ リカ の大統領)は 自由な新 聞つ ま リプ レス(以下表記 はプ レス)は、平和的な政治
改革 を達 成す る強力 な手段 であ り、 「
人間 の精神 を啓蒙 し、人 間 を理性 的、道徳 的、そ して
社会的存在 へ と改 良す る最 良 の手段 である」 と論 じていた。
19世 紀前 半、 プ レス に変化 が起 こった。 プ レス が個人的 な活動 の手段 か ら、政治的 情報
や 党派意 見 を伝 達す るもの となった。 これ に よ り大 規模 な ビジネ スヘ と変わ り、世論形成
に大 き く影 響 を与 えるよ うになってい く。 この流れ が広 ま るにつ れ 、 プ レスの 自由 もプ レ
ス 自体 も変化 した。」 ・ハ ー バマ ス に よる と、近代初期 の資本 主 義 の発 展 に よって生 まれ
た 、国家 と市民社会 の 間 に存在 した討論 の場 で あ った公共 圏 (市場 に基礎 をお い たプ レス
が政治的事柄 を批判的 に論ず る市民 を生みだ していた)が 19世 紀後 半以降国家 と経済的利
害 関 心 に よって支配 され るよ うにな っ ていた。他方 でプ レス は ニ ュー ス メデ ィアヘ と変 貌
を遂 げ、合理性 の担 い 手 として、理性 的 かつ 批判 的 な討論 のた めの場 を提供す るので な く、
人 び とに情報 だ けでな く意 見形成 に影響 を与 えるもの とな っ た。 このプ レス が ニ ュー ス メ
デ ィアに転 じた時期 、 プ レスの担 い 手 (以下表記 ジ ャー ナ リス ト)は 自 らが公 共的 情報 で
あ るか の よ うに人び とに働 きか けるよ うにな っ た。 ジ ャー ナ リス トは公共的関心 の収集 と
報告 に専念 し、 自らを プ ロ フェ ッシ ョナル な公僕 とみ な し、 自立性 ・独 立性 を獲得 しよ う
と した。 プ レスの 自由 の概念 は、ジ ャー ナ リズム がプ レス に とつ てかわ った ときに 、変化
を したのである。 この とき現代 の マス メデ ィアの原型 が誕 生 した とい える。
この動 きが加速 して 巨大化 ・集 中化 した メデ ィアは 、現在 のマ ス メデ ィア とな り、それ
自体 が一 つ の権力 とな つてい る。
ここにみ られ る特徴 は 自由 と民主主 義 の発達 に よつて メデ ィアは発展 して きた。 同時 に
メデ ィアの発展 とともに、 情報発信 の送 り手 と受 け手 の役割 が明確 にな った。 そ して メカ
ニ ズム として メデ ィアは商業化 し、巨大化 ・
集 中化 してい くメカ ニズム を持 つてい る。
2-2日 本 の マ ス メ デ ィ ア の 変 遷
現在 のマス メデ ィアは第 二 次大戦時 の統制時 に作 られ た とい え る。 1936年 の 「
国策通信
社 」同盟通信社 の設 立 を皮切 りに翌 1987年 、 日中戦争勃発 と直後 に設 置 され た内 閣情報部
の指導 の下、内務省 を通 じ零細新 聞 の 「自主的」 な整理統合 が行 われ た。 1940年 に新 聞雑
二六新報」「
誌用紙統制委員会 が行 われ 、「
万朝報」等 の伝統 ある新 聞 が次 々 と廃刊 された。
翌 1941年 には販売網 を統合す る新 聞共販制 が導入 され、 日米 開戦後 の 1942年 、新 聞事業
令 に もとづ く統制 団体 「日本新 聞会 」 が設 立 され た。 内閣情報部 の後身 であ る情報 局 は新
一 一 紙主義 を発表 した
聞社 の 「
県
」
。東京 では全 国紙 の 「
朝 日新 聞」 と 「
毎 日新 聞」、 「
読
売新 聞」、地方紙 として 「
東京新 聞」、業界紙 として 「日本産業新 聞」。大阪 では全 国紙 「
朝
「
「
日新 聞」 毎 日新 聞」 のほか 、業界紙 を統合 した 産業経済新 聞」。名 古屋 には 「中部 日本
一 県 一 紙 とい
新 聞」
。全 国紙 と業界紙 と地方 のブ ロ ック紙 、そ の他 の 「
」
う体制 が確 立 した。
日中戦争勃発 時 に 1200紙 あ つた新 聞は、終戦時には 57誌 に統 合 され た。今 日まで続 く新
聞体制 が確 立 した。
この整理 統合 が 実現 され た理 由は、新 聞社 の 内的理 由 のせ いで もあ る。 全 国紙 は効 率的
に部数 を拡大す るこ とが可能 であ り、地方紙 もそ の圧力 か ら効 率化 の た めに積極 的 に整理
統合 に取 り組 んだ。
この情報管理 システ ム は効 率的であ り、敗戦後 の GHQに
とつて も好都合 で あ っ た。そ の
た め新 聞は戦後体制 としてほ とん どそ の まま組 み込 まれ た。戦争 責任 を問われ て廃刊 にな
つた新 聞はな く、同盟通信社 が共同通 信社 と時事通信社 に分害Jされ ただ けに とどま った。
同 じ敗 戦 国 で あ つ た ドイ ツの新 聞社 が 戦 時新 聞 の継 続 ・
復刊 が認 め られ なか った の とは
対照的 である。
これ らの こ とか ら見 える 日本 の マス メデ ィアの特徴 として 、政府権力 と協力 関係 で ある
こ とがい え る。 テ レビ も新 聞社 の資本 を用 い てお り同様 の こ とが い える。 マ ス メデ ィアが
言論 ・
出版 の 自由の担 い 手である点 を考 える と、政府 か らの独 立が必 要 である。政府 か らの
独 立 とい う観 点 が 、 日本 のマス メデ ィアの成 立の過程 か ら弱か つ た とい える。
2‐3 日 本 の マ ス メ デ ィ ア の 役 割
最高裁判所 は大法廷決 定 (1969年 11月 26日 )で
「
報道機 関 の報道 は、民 主主 義社会 に
お いて 、国民 が 国政 に 関与す るにつ き、重要 な判 断資料 を提供 し、国民 の 「
知 る権利 」 に
奉仕す るもので あ る。 したが つ て 、思想 の表 明 の 自由 とな らんで、事実 の報道 の 自由は、
表現 の 自由を規 定 した憲法 二 十 一 条 の保 障 の も とにあ るこ とは い うま で もない 。 また、 こ
の よ うな報道機 関 の報道 が正 しい内容 をもつ た めには、報道 の 自由 とともに、報道 のため
の取材 の 自由 も、憲法 二 十 一 条 の精神 に照 らし、十分尊重 に値す る もの といわ なけれ ばな
らない。」 と報道機 関 の役割 は国民 の知 る権利 に奉仕す る こ とと明文 化 され て い る。
第 21条
〔
表現 の 自由〕
1集 会、結社及び言論、出版その他一切 の表現 の 自由は、 これ を保障す る。
2検 閲は、 これを してはな らない。通信 の秘密 は、 これを侵 してはならない。
マスメデ ィアの歴 史、司法的見解か ら、日本 のマスメデ ィア役割は政府 か ら独 立 を保 ち、
知 る権利」 に本仕 してい くことである。
国民の 「
2‐
4 現 在 の マ ス メデ ィ ア の機 能
歴史的背景か ら民主主義 の持続 と発展のために、国民 の 「
知 る権利」に奉仕す ることが
マスメデ ィアの意義 であ り、そのために憲法 21条 でその権利 が保護 されてい るとい える。
現代 のマスメディアの機能は以下のよ うに分類できる。
① 環境監視
② 社会的 コ ミュニケーシ ョンの確保
③ 世界的感覚の提供
④ 文化 の交流
⑤ 幸福 へ の貢献 ・
娯楽
⑥ 販売(広告)
① 環境監視
周 りで起 こる出来事 を、表面的な事実に止まるか どうかに関わ らず、敏速かつ完全に国
民に提供する。特に政治的三権分立 を監視 しなければな らない。
② 社会的 コ ミュニケー シ ョンの確保
個 々の人 々 を集団にま とめ、そ うした集団 を国家 にま とめ、国際的協力 に導 く。小規模
のメデ ィアは、同 じ民族的ル ー ツや、職業や関心を共有す る人 々による相互 の コ ミュニケ
ー シ ョンを確保す る。
③ 世界的感覚 の提供
個人 の経験する範囲を超 える情報 を提供す る。
④ 文化 の交流
文化的伝統に基 づ く社会性(すべ き こと、すべ きでない こと、考 えるべ きこと、お しえる
べ きえないこと)を伝 えられる。
⑤ 幸福 へ の貢献 ・娯楽
国民の余暇 となる娯楽を提供す る。
⑥ 販売(広告)
国民の幸福向上につ ながる商品を提供す る。
3 章 マ ス メデ ィアの現状
マ ス メデ ィ アは報道 、そ の他 の行為 に よって
国民 の知 る権利 に奉 仕す る こ とが求 め られ てい
る。 で は 日本 の マ ス メデ ィアが機 能 を果 た し国
民 の知 る権利 に本 仕 で きて い るか 、現状 を分析
してい きた い 。 ただ現在 の マ ス メデ ィアは 多様
な ス テ ー クホル ダー と関わ つて お り、 現状 を整
理す る上 で 、 ス
い
きた い。マ ス メデ ィアの ステ ー クホル ダー とし
て 、国民、政府 、ニ ュー メデ ィア 、海外 メデ ィ
マス メデ ィア ス テー クホルダー
ア 、司法 、 マス メデ ィア他社 が考 え られ る。
3‐1 国 民 と の 関係
国民 は メデ ィアの機 能 のす べ て に 関 わ る。環境監視 は 国家機 関 が 国民 の ために機 能 して
い るか を監視す るもので あ る し、社会的 コ ミュニ ケ ー シ ョンの確保 、世界的感 覚 の提供 、
文化 の交流 、幸福 へ の貢献 ・
娯楽、販売(広告)も国民 を対象 として い る。
現状 を見てみ る と、環境 監視 の 点 で記者 クラブ問題 が あ り、社会 的 コ ミュ ニ ケ ー シ ョン
の確保 の 点 で報道被害 が存在 して 、 国民 の マス メデ ィアに対 しての必 要性や信頼 は薄れ て
い る。また マス メデ ィアの広 告料 が低 下 してお り、ニ ュー ス と広告 の混在 がお こってい る。
記者 クラブ問題
日本 には記者 クラブ とい う取材制度 が存在 してい る。記者 クラブは東京 初 め全 国 の都市
の 主要官公庁 のほ とん どに設 置 され てい る。 当該機 関 か らクラブ員 に対 しての安 定 した情
報提供 を可能 に してい る反 面、非 クラブ員 の取材 を制 限 してい る面が ある。 また記者 と当
局者 の癒着 を生む要因 とされ て い る。 また クラブ員 間 の癒着 を生む要因 ともされ てい る。
報道被害
マ ス メデ ィアの報道行為 に よ つて 、 マス メデ ィアが奉仕 す べ き国民 に対 して悪 影響 を与
えることがある。人権 (主に プ ライ バ シー権)を侵 害す ることもあ る。以下はそ の種類 である。
報道被 害 の種類
① ア ンバ ラ ンス報道
② あい ま い報道
③誤報
④取材被 害
① ア ンバ ラ ンス報道
aバ ッシ ン グ
マス コ ミが懲 罰機 関 であるかの よ うに振 る舞 い 、特定 の人物や 団体 に否 定的な情報 を伝 え
続 けるこ と。情報 の正 否 に関わ らず 報道対象 の社会復 帰 を困難 に して しま う。 一般 に報道
被 害 とい われ るの は この ケー ス。具体例 と して 「
鳥イ ンフル エ ンザ 隠蔽事件」 カミあげ られ
る。 2004年 に兵庫県 の養鶏場 の浅 田農産 で 鳥イ ンフル エ ンザが発生 し、異変 に気 づい た も
のの 、そ の養鶏場 が通 報 をた め らっ てい る間 に 、感染 が拡大 して しまった事件。浅 田農産
の会長 と社 長 が記者会 見 で連 日マス メデ ィア に吊る し上 げ られ 、会長夫妻 が 自殺 して しま
つ た とい うもの。
bス ポ ッ トライ トの作用
視聴者 を引きつ けるイ ンパ ク トの ある情報 を伝 えよ うと して 、 マス メデ ィアが選 定す る。
この場合 は4/J事の負 の側 面 を伝 える記事 が 多 く、実態 以 上 に負 の影響 を与 えて しま う。飛
行機 事故 は この顕著 な例 であ り、
し
て しまつてい る。
c<平 明化 >力日
害(物事 の 単純化)
限 られ た時間や紙 面 でわか りやす く伝 え よ うとす る こ とに よ り、複雑 な要因 を単純 化 し
て伝 える。具体的 には中国 の反 日暴動 に対 して 、暴動 を してい る人 と親 日派 とい うわ か り
やす い二極 として伝 えるこ と。実際 には 日本 に不 満 を持 ちつつ も暴動 に参加 してい な い人
物 もい る。
dテ ー マの絞 り込み
事柄 をわか りやす く伝 えよ うと して 、 テ ー マ を絞 つて事柄 の 一 側 面 の み を伝 える。例 え
ば介護 問題 に 関 して。介護 の現場 が 人手不足 で あ る こ とを強 調 して伝 え る こ とに よ りそ の
側 面 を強 調 して しま う。 それ に よ り人手不足 に拍車 をか ける こ とにな り、 現場 の人 に悪影
響 を与 えて しま う。
② あいまい報道
aぼ か し
テ レビがぼか しの映像編集や 、新 聞 の匿名報道 によ つて 、悪 の 印象 を与 えて しま う。
b尺 度 を提示 ない
本来的 には問題 毎数値 に対 して 、そ の比 較 のデ ー タを提示 しない こ とに よつて 、負 の影
響 を与 えて しま う。
③誤報
a<発 表報道 >の 鵜呑 み
警祭や官 庁 の情報 を 自社検証せず そ の まま流 し、情報源 の情報 が 間違 ってい た 際 に誤 っ
た 情報 を流 し関係 者や視聴者 、読者 に悪影響 を与 えて しま う。
b雁 行 メカ ニズム
他者 の流 した 情報 を検証 せ ず に報道 し、情報 が 間違 っていた 際 に誤 つ た情報 を流 し関係
者や視聴者 、読者 に悪影 響 を与 えて しま う。
④取材被 害
a感 覚 の麻痺
取材慣 れ してい る報道 陣 の 常識 と、慣れ て い ない 取材 対象者 の 常識 が 異 な り、プ ライ バ
シー の侵 害 な どの悪影 響 を与 える。
bう わ さ話 の 自己増殖
報道 陣 の 中で噂 が広 が り、実態以上 の話 が作 られ て しま う。
ここで注意 しな けれ ばい けない こ とは、報道被 害 をな くす こ とは不可能 で ある こ とだ。
報道被 害 の 問題 は マス メデ ィア側 の努力 で 改善 で きるものだ けでな く、情報伝 達 の メカ ニ
ズム として起 こ る こ とが多 く、意識 的な改善は不可能 である (例と して 、ス ポ ッ トライ ト、
平 明化 な ど)。被害 をな くす こ とも大事 だが 、被 害 を細小 にす るこ とも大事で ある。
2 政 府 との 関係
3‐
マス メデ ィアの機能 で国家 と直接 関係す る機能は環境監視 と販売(広告)である。現状を見
てみ ると、環境監視 の点では上述 している記者 クラブを介 した癒着、個人情報保護 の名 目
で行われ ている規制 の強化 のニフ
点、また販売(広告)の観点では行政庁舎 がスポンサー になる
こともあ り、経営 と報道 の独 立が求められてい る。
政府 による規制
a 刑 法的規待J
報道 が名誉毀損等 の人権侵害 を行 つ た際 に、刑法 に よつ て処 罰す る規制方法 。
ダメー ジが 大 き くメデ ィアが報道 を控 える可 能性 が 高 ま る こ と、環境監視 の対象 で あ る警
察・
検察 とのパ ワー バ ラ ンスが崩れ るこ とか ら、有 効 でない と判 断 されて い る。
b行 政法的規制
行政 官庁 か法 律 に よ り設 置 され た第 二 者機 関 にマス メデ ィア の 監視 ・
規制 を委 ね る方法
とマス メデ ィアに対す る行政規制法 を制定す る方法が ある。
第 二者機 関 の設置 は前総務 大 臣原 口氏が掲 げた 「日本型 FCC」 構想 が これ にあた る。行政
一
官庁や 国家機構 の 部 である法的 第 二者機 関 にマス メデ ィアを監 視 ・
規制 させれ ば、権力 に
不都合 な報道 が抑圧 され、憲法第 21条 2項 で禁 止 され てい る 「
検 閲」あた る可能性 が ある。
そ のため有益 でな い と考 え られ る。 「日本型 FCC」 は内閣改造 に よ り頓挫 した。
マス メデ ィアに対 す る行政規制法施行 につい ては、2000年 代初期 に個人情報保護 法案 、
人権擁護法案 、青少年有害社会環境対策基本法案 (メデ ィア規制 三 法案)に つ いて論争 が
行 われ た。政局 の影響 もあ り、人 権擁護 法 と青少 年有 害社会環境対策基本法 は廃 案や提 出
断念 とな ったが 、個人情報保護法 が 2003年 に制定 され 、2005年 に施行 され た。 メデ ィア
規制 の部分 は大幅 に肖J除されたが、取材活動 に制 限を来 してい る。また 2004年 の 国民保護
法 では NHKと
民放 が指定公共機 関に指定 され 、2007年 の 国民投票法 にもメデ ィア規制 が
盛 り込 まれ た。 直接 的 な規制 は行 われ てい な いが 、外堀 を埋 め るよ うな形 で行 政規制法 に
よるマス メデ ィアの規制 が行 われ つつ ある。 この規制 も憲法第 21条 に もとづ く表現 の 自由
を保 つ た めに喜 ば し くない。
3‐
3 ニ ュ ー メ デ ィ ア と の 関係
ニ ュー メデ ィア とはイ ン ター ネ ッ トによって情報発信す る媒体 とす る。
環境 監視 の機能 を考 え る と、 マス メデ ィ アは生 まれ たばか りでプ ライ バ シー や情報管理 に
問題 を抱 えるニ ュー メデ ィア を監 視 す る必 要 が あ る。 同時 に ニ ュー メデ ィア もマス メデ ィ
アが持 つ 情報 隠蔽 に対 して 、監視 してお り相 互 監視 の状態 にある とい える。
また ニ ュー メデ ィア は情報受信者 の趣 向 が 現れやす く、見解 が4 8 る
特性 を持 つ。 ニ ュー
メデ ィアは社会 的 コ ミュニ ケ ー シ ョン を生みやす い反 面、他者 に対 し排他 的 にな る恐れ が
あ る。 マ ス メデ ィアはその特性 を理 解 した上 で 、 ニ ュー メデ ィア と共存 して 円滑 な社 会的
コ ミュニ ケー シ ョンの確保 をす る必要 がある。
娯楽 に関 しては、 マス メデ ィアの コ ンテ ンツの ネ ッ ト無断流用 の 問題 があ
幸福 へ の貢献 ・
げ られ る。制作費 を出 してい なが ら、利 益 につ なが らない 状況 がお こつてお リニ ュー メデ
ィ との 関係 改善 が求 め られ てい る。
10
ニ ュー メデ ィアが マ ス メデ ィアに対 して与 えた一番 の影響 は販 売(広告)につ い てである。
テ レビ、新 間、雑 誌 、 ラジオ 四大 メデ ィアの広 告収入 が減少す る中、イ ン ター ネ ッ トの広
告収入 は増 加 してい る。 これ は個 々 の趣 向に細 か く応 え られ るニ ュー メデ ィ アの特性 が生
きた とい え る。 これ に よ リマ ス メデ ィアは経営的改善 を求 め られ 、営利 を維持 しつつ と質
を維持 しな けれ ばい けない とい う難 しい状況 に陥 つてい る。 (参考下記表)
メデ ィア広告費推移
45,000
40,000
広告愛 億母
35,000
30,000
25,000
20,000
15,000
10,000
5,000
0
ロインターネッ ト
3‐
4 海 外 メデ ィ ア との 関係
海外メデ ィア とは世界的感 覚 の提供 の観点で協力 が求 め られてい る。またグ ローバル化
の観点か ら他国のメディアによる他界 の国家 の相互監視 の必要性 もある。 日本は上述 の記
一
者 クラブ制度 か ら海外 メデ ィアの信頼を損なつてい る状況 にある。国家 としても、国民
人 一人にてもグローバルな状況 に対応 してい くには、海外 メデ ィアか らの情報 が不可欠 で
ある。その情報を得 る信頼関係 が確 かであるとはいえない。
3‐
5 司 法 との 関係
現在 マス メデ ィアに対 しての訴訟 で、高額訴訟 の件数 が増加 している。政府 との関係 に
類似 しているが、高額訴訟は メデ ィアの報道意欲 を削 ぐもので あ り、監視機能 の弱体化に
つ ながる恐れがある。
3‐
6 マ ス メデ ィ ア 他 社 との 関係
負 ってい る社会的役割か らマス メデ ィア同士、相互監視 が必要 である。記者 クラブ制度
加盟社は、取材源が等 しく加盟社同士のつ なが りが強い。新聞の 自社検証機 関、テ レビの
BPO、 雑誌 の出版倫理協議会が存在 している。6章 で検証 を行 う。
3‐7 マ ス メ デ ィ ア の 現 状 ま と め
上述 の現状 を分類す る と、 マス メデ ィアが持 続 可能的 な機 能 を果 た してい く上で 以下 の
三 点 の 問題 が あが る。
a記 者 クラブ をは じめ とす る情報 隠蔽
b報 道被 害へ の ケア
c広 告収入 の減少
a記 者 クラブ をは じめ とす る情報 の不透 明 さ
マ ス メデ ィアが取材過程 、報道過程 での情幸R公 開 が不透 明で あ りそれ が 問題 を招 い て い
る。注意 したい こ とはす べ て を公 開す るので な く、取材先 の権利 は保 つ べ きで ある。
国民 か らの不信 …取材過程 が不 透 明で あ り、 なれ合 いが生 じてい る ので はない か とい う疑
間が問題 を起 こ してい る。
。
政府 との癒着 …本来 してはい けな い癒着 が成 り立 って しま うの は、行為 が外 部 ス テ ー クホ
ル ダー に判断 して もらえない 状況 が 出来 てい るか らで ある。
。ニ ュー メデ ィ ア との監 視 関係 … ニ ュー メデ ィ アは マ ス メデ ィ ア に よつ て取 材行動 が制 限
され、相互監 視 が機能 しない状況 にあ る。
。
海外 メデ ィア との協力 関係 … ニ ュー メデ ィア 同様 、権利 を制 限 され 、相 互監視 が機能 しな
い 状況 にある。
。
マス メデ ィア他社 との 関係 …コ
情報 公 開 の故 に、お互 いが切磋琢磨す る関係 でな く、現状維
持 の 関係 にある。
b報 道被 害 へ の ケア
報道行為 のメカ ニ ズム か ら起 こ る関係者 へ の必 然的 な悪影 響 を理 解 し、適切 なケアが と
れ ていない。
。
国民 に対 しての報道被害 …被 害 に対 してケアが拙 いた め、報道被害 が存在 してい る。
。
政府 に よる規制 …マス メデ ィアの報道 によつ て権利 を起 こされ る対象 が存在 していて 、規
制 を しよ うとす る動 きが存在 してい る。
。
ニ ュー メデ ィアの報道被害 … ニ ュー メデ ィアは時 には排他 的な論 を展 開す る。 マス メデ ィ
ア とニュー メデ ィアが協力 して社会的 コ ミュニ ケー シ ョン を維持 してい く必要 がある。
12
。司法 に よる規制 …報道 による被 害者 が存在 し、そ こに対 してのケアが しっか りして い い
な
故 に訴訟 が起 こつてい る。
c経 営基盤 の揺 らぎ
広告収入 の減少 が経営 を圧 迫 し、 マス メデ ィ アの報道行為 に支 障 をきたす 可能性 が 出 て
きて い る。
。
ニ ュー ス と広 告 の混在 …少 しで も広告 を得 よ うと して ニ ュー ス と広告 を混在 して
、国民に
被 害 を与 えて しま う状況 を生んでい る。
。
行 政官庁 のスポ ンサ ー …経営安 定期 の行 政 官庁 の広告 は マス メデ ィ アの機 能 の 一 つ で あ
り、有意 義 ではあ る。 しか し経営 が圧迫 され、行政官庁 の広 告 に依存す るよ うな状況 にな
つて しまつた らマス メデ ィアの独 立は難 し くな る。
。ニ ュー メデ ィア に よる コ ンテ ンツの ネ ッ ト流用 … イ ン ター ネ ッ トに よって無
料 でマ ス メ
デ ィアが 作成 した コ ンテ ンツが流 され る こ とに よって 、報酬 が減少 し、 マス メデ ィア の経
営 に影響 を与 えてい る。
。
ニ ュー メデ ィアの広 告収入増大 … マス メデ ィアの広 告収入減少 に影響 を与 えてい る。
4 章 ロ ール ズの概念 を用 い た分析
上述 の 問題 が あが つ たが本来的 にマス メデ ィア とス テ ー クホル ダー どち らに問題 が あ り、
改 善 の必 要 が あ る のか はわ か らな い 。 そ の た めア メ リカ の 政 治 学者 の ジ ョン ・ロー ル ズ
(John Rawls)の以下 の概念 を用 いて 、 上述 の 問題 の分析 を行 う。
4‐1 ル ー ル 決 定 の 基 準 と して の 「
公 正 と して の 正 義 」
自由で 平等 な契約 当事者 が誰 も抜 け駆 けを許 さな い フェア な状況 下 で 、正 々堂 々 意見 を
闘 わせ 、社 会 を運 営す る基本ル ール を全 員 一 致 で採択す る。社会契約説 とカ ン ト的 な義務
論 を組 み合 わせ た正 義 の構想 に基 づ く。前者 は、 自由 かつ 平等 な人び とが社会 生活 を始 め
正 義」 を位 置付 けた。後者 につい ては 、各人多様 の価値
るにあた つて結 ぶ 契約 の 中心 に 「
・
観 善 の構想 の共存 を可能 とす るル ール と して正 義 を考 え、 善 よ りも正義 のほ うが基 底 的
だ とす る。
「自由で平等 な人 々 が 自分 た ちの暮 らす社会 の基本 的 な運営原理 を相 互 に承 認 しあ うこ
と。 この 「
公正」 を正義 の核 心 に据 えてい る。
13
4‐
2 分 配 対 象 と して の 「
社 会 的基 本 財 」
社会正義 の争点 となる分配 の対象。財産所有権や幸福追求 の権利 といつた具体的な人権
規定 に立ち入 らず、かつ幸福や善 の 中身については各人の 自由を選択に委ねた うえでも、
なお社会 の正義が扱 う事柄である。
各人が どの よ うな善の構想(望ま しい生 き方、人生設計)を抱 いていよ うとも、社会生活 を続
けるためにどうしても必要な 「
善い もの」― 自由、所得や富、社会的地位 など一 のこ とで、
これをどう、分配するかが社会契約 の最重要条件 となる。
4‐3 分 配 の 前 提 と して の 「
原初状態」
社会 生活 を開始す る前 にその基 本 ル ー ル をプ レー ヤ ー 全 員 で協 議 ・採択す る場 。伝 統的
な社会契約説 で 「自然状態」 とい われ てい た。
この原初状態 は三 つ の制約 が賦課 されて い る。
一
無知 の ヴェール 」
第 は情報 面 の制約 である 「
。 これ は 自分だ けに有利 とな るよ うなル ー
ル を提供 で きな くす るため、当事者 たちにかぶ させ られた 目隠 しの よ うな もの。 「
誰 も社会
の 中での 自分 の境遇や 階級 上 の地位 、社会 的身分 を知 らな い だ けで な く、親 か ら受 け取 る
資産や生 まれ つ き の諸能力 、知性 、体力 そ の他 の分配 が 自分 の場合 どれ ほ ど恵 まれ て い る
のか も知 られ て されて い ない 」 とい う条件。
第 二 は契約 当事者 の動機 づ け。原初状態 の契約 当事者 は、 「
本目互 に利 害関係 を もたない合
理性」 つ ま り人び とはお互 い の境遇 にね たみや優越感 を抱 くこ とな く、 自分 の 生活条 件 の
改善 だ けを冷静 か つ 合理 的 に追求す るのだが 、そ の合理性 ゆ えに社 会契約 =正 義 の諸原 理
の締結 に導 かれ る。
一
第 二 は、ル ー ル には了解事項 が存在す る とい う制約。社会 正 義 の契約条項 は、 「 般性」、
「
公示性」とい う形式条件 を満 た さなけれ ばな らない。
普遍性」、「
順序 づ け」、 「
最終性」、「
一般性」 「
「
普遍性」 …社会事項 は例外 を認 めない。
「
公示性」 …全 員 が納 得 で きる形 として周知徹底 され る。
「
順序 づ け」 …対 立す る複数 の要件 を一斉 に処理で きる。
「
最終性」 …変更 はきかない。
4‐
4 判 断 基 準 と して の 「
正 義 の 二原 理 」
(公正 としての正 義〉 の実質 をなす分配 の原理。
基
(選
第 一原 理 は 「
挙権 ・被選挙権 な どの政治的 自由、言論 ・集 会 の 自由、
思想 お よび 良 心の 自由な ど)に関 しては全 員 に平等 な分配 を命 じる。
「
各人 は、平等 な基本 的諸権利 ・諸 自由を保 障す る (じゅ うぶ ん に適 正 な制度枠組 み〉
を要求で きる、正 当な資格 を等 しく有 してい る。ただ しじゅ うぶ んな枠組 み とい うの は、[無
14
制約なものでなく]全員 が同等 の保障を受けてぃこ 状態 と両立できる限 りにおいての もので
ある。そ うした枠組みを通 じて、平等的な政治的諸 自由の[そしてそれ のみの(単なる均等で
ない)]公正な価値 が確保 されねばな らない。」
第二原理は社会的 。経済的不平等 を①公正な機会均等、お よび②最 も不遇 な人び との利
益 の最大化 を図る、 とい う二条件 に合 わせて調整す る。 これは以下の二条件 を満 たすべ き
であるということである一―①公正な機会塑隻 という条件下で、全員に開放された職務や
地位 に結び つい た不平等 に限 られ るこ と、②社会 で最 も不遇 な成 員 の最 大 の便益 に資 す る
よ うな不平等 であるこ と」
これ は第 一原理 で契約 当事者 の要求度が最 も高 い 「
基本的諸 自由」を平等 に分 けてお き、
t―
第 二原 理 では所得や地位 な どのほかの基 本財 (これ らの財 につい ては、単純 な平等 化 を図 る
ので はな く、効率性 に配慮 しつつ過度 の格差 を是正す る)の分
と
い う二 段構 え
の論法 を とる。
以下 のル ール 決 定 の基準、 分配対象 、分配 の前提 、判 断基準 を用 いて上 述 の 問題 を分析
してい きた い。
4‐5 ロ ー ル ズ の 概 念 を用 い た マ ス メ デ ィ ア の 課 題 の 分 析
方法 として 以下 の順序 で行 う。
前提 として 「
原初状態」
ー
テ クホル ダー に 「
基本的諸 自由」 が与 え られ てい るか分析。
(1)ス
*与 え られ ていなけれ ば分配。
テ ー クホル ダー の 中で最 も不遇 な人 々 を考 える。
(2)ス
基本財 」 を提供す る。
僧)最も不遇 な人 々 に 「
a記 者 クラブ をは じめ とす る情報 隠蔽
記者 クラブ を始 め現在 のマ ス メデ ィアの取材体制 は安 定 した情報 を得 られ る体制 で ある。
この 問題 に 関 わ るステ ー クホル ダー はマス メデ ィア 、国民、政府 、 ニ ュー メデ ィ ア 、海外
メデ ィア 、 マス メデ ィア他社 であ る。
まず 「
基本的諸 自由」 が与 え られ るか分析。 この場合 は全 ス テ ー クホル ダー に与 え られ
て い る と考 え られ る。
次 に最 も不遇 な人 々 を考 え る。 情報 の優位性 か ら政府 が 最 も優位 であ り、次 いでマ ス メ
デ ィアが優位。 国民 とニ ュー メデ ィア と海外 メデ ィアが最 も不遇 と考 え られ る。
基本財 」 は何 か を考 える。 この場合 は扱 ってい るものが情報 で あるた め、
次 に必要 な 「
基本財 は 「
情報」 である と考 え られ る。
15
この こ とか ら国民 とニ ュー メデ ィア 、海 外 メデ ィアはマ ス メデ ィアの取材過程や報道過
程 に関す る情報 にアクセ ス で きるよ うにす べ きであ る。
b報 道被 害 へ の ケア
この 問題 に 関 わ るステ ー クホル ダー はマス メデ ィア 、国民、政府 、司法 である。
まず 「
基本 的諸 自由」 カミ
与 え られ るか分析。政府 か 司法 か らマ ス メデ ィアヘ 規制 が行 われ
る際は、 マス メデ ィアの言論 ・
表現 の侵害 にな るため、規制 は行 われ るべ きではない。 これ
に よ り規制 を行 わない とい う枠 が決 ま った。
次 に最 も不遇 な人 々 を考 える。 一 方的 に被 害 を受 け るの は国民で あるか ら、国民が最 も
不遇 と考 え られ る。
基本財 」 は何 か を考 える。報道被 害 に よっ て損 なわれ るもの とす る と、 プ
次 に必 要 な 「
ライ バ シー と名誉 である と考 え られ る。
この こ とか ら最 も不遇 な 国民 とニ ュー メデ ィ ア 、海 外 メデ ィアがいかに して情報 にア ク
セ ス で きるか を考 える必 要 が ある こ とがわか っ た。政府や 司法 に よる規制 が行 われ な い と
い う条件 下 での、国民 のプ ライ バ シー と名 誉 を保 護す るべ きで ある。
c経 営基盤 の揺 らぎ
この 問題 に関わ るス テ ー クホル ダー はマ ス メデ ィア 、国民、政府 、 ニ ュー メデ ィアで あ
る。
まず 「
基本 的諸 自由」 が与 え られ るか分析。 この場合 は全 ス テ ー クホル ダ ー に与 え られ
てい る と考 え られ る。
次 に最 も不遇 な人 々 を考 える。 ニ ュー ス と広告 の混在 に よつて被 害 を受 け る国民 と、制
作費 が 回収 で きな い 状況 に陥 るマ ス メデ ィアの どち らかで あ る。 国民 は ニ ュー ス と広告 が
混在 され 困 るこ とにはかわ らないが 、必要情報 は受 け取 つてい る とい える。 マ ス メデ ィア
は適切 な収益 を得 られ ていない 状態 である。 そ の ため この場合 は最 も不遇 で あるの は マス
メデ ィア と考 え られ る。
基本財 」 は何 か を考 える。 マ ス メデ ィアが失 ってい るの は、制作物 に対す
次 に必要 な 「
る権利 を失 ってい る とい えるので 、 この場合 の 「
基本財 」 は制 作物 を管理す る権利 だ とい
える。
マス メデ ィアは ニ ュー メデ ィアか ら制作物 の権利 を守 るべ きであ る。
ロール ズの概念 を用 いて 以下 の よ うな対処 を とるべ きだ とい うこ とがわか つ た。
① 国民 とニ ュー メデ ィア 、海外 メデ ィアは マ ス メデ ィアの 取材 過程や報道過程 に 関す る情
幸Rl
②政府 や司法たなる 規制 が行 われ な い とい う条件 下 での 、国民 のプ ライ バ シー と名 誉 を保
護す るべ きで ある。
も
へ
__ャ
___
`
ヽ
ア
ミ
ン
16
③マスメディアはニューメデ ィアから制作物の権利を守るべきである。
5 章 海 外諸制度 の紹介
上述 の 問題 を解決す るために海外 の制度 を参考 に して考 えてい く。
Iス ウェーデ ンの報道評議会 とオ ンブズマ ン制
エフ ラ ンスの反論権
Iス ウ ェ ー デ ン の 報 道 評 議 会
1916年 に設 立。新 聞雑誌発行者 協会 、記者組合 、パ ブ リシス トクラブ(著名 な記者 の 団体)、
のプ レス(新聞雑誌)業界 三 団体 が 自主的 に設立 。 23年 に統 一 した報道倫理綱領 を制 定、以
降 メデ ィア 関係者 が 綱領 に したがった取材報道 を行 つてい るか監 視す る役割 を負 つ て い る。
1969年 には報道 被害者 か らの吉情 をよ り迅速 に対応 で きるよ うにす るため、「
市民 のための
・
ー
プ レス オ ンブズマ ン(代理人)」を設 け、報道評議会 のメンバ に市民代表 を半数入れ るこ
とを決 めた。
報道 に不 満 の あ る人 はプ レス ・オ ンブズ マ ン に電話 、手紙 、 フ ァ ック ス な ど、 どん な方
法 で も苦情 を申 し立て るこ とがで きる(無料)。プ レス ・オ ンブズ マ ンは市民の代理人 として 、
雑誌 ・新 聞社 とか けあ う。簡単 な案件 はプ レス ・オ ンブズマ ンの段 階 で 、和解 が成 立 す る。
メデ ィア側 と市民 の交渉 が不 調 に終 わった ら、重要 な事案 は報道評議会 に送 られ る。評議
員 の総数 は 14名 (1997年)。議長 と副議長 の三名 の計 四名 (高級裁判所 な どの判事)、市民代
表 が四人、メデ ィア代表 が六人 。十 四人 の メ ンバ ー を二つ の グル ー プに分 けて会合 を行 う。
一 グル ー プの会合 には計 七
人 が参加 す るが、採決 にあた つて は議長 ・副議長 の グル ー プの
二 人 の うち一 人 には投票 権 がない。
報道評議会 に叱 責 され た新 聞社 は 「
手数料(実質的な罰 金)」の支払 いが義務付 け られ 、叱
責 を受 けた 旨 をプ レス に掲載 しな けれ ばな らな い。
プ レス ・
オ ンブズマ ン
オ ンブズマ ンの簡 単 な任務 は
①報道倫理綱領 に従 つてい るか ど うかの監 視
② 市民 か らの苦情 を聞 き、独 自の立場 で調査
③調 査 の結果 、意 見 ・警告 ・勧告 を当事者やそ の監督者 に示す
④話 し合 いが不調 の場合 は報道評議会 に送付 し、裁 定 を仰 ぐ。
17
報道評議会 ロ
オンブズマンtスウェーデン〕
市民オンブ
ズマン自身
されたと思う
原則報道後 三カ月以内
一 般市民 のための 市民オンブズマン
却下
:
却下
A
・t 問
題 ありと判断
編集責任者と話 し合い
メ非
申立人を満足させるような
訂正.反輸掲載など
メディア電が非を認める
プレスオンブズマン
報道辞議会 に申し立て
、
不満な場合 再申し立 て︵
本人に限る︶
問題なしと判断
│
報道評議会
両 当事者 か らヒアリング
侵害あり
と義定
侵害なしと裁定
却下
新聞 白
雑誌 は激定文をそのまま目につきやすいところに掲載
表 :ス ウェーデ ンの 申し立てか ら裁定までの流れ
18
オ ンブズマ ン制度 を参考 に した理 由
報道評議会 ・
政府 に よる規制 でな く、なおか つ 国民や ニ ュー メデ ィア 、海外 メデ ィアに対 して情報 の
ア クセス を認 める とな る と、 マ ス メデ ィアに よる 自発 的な意思 によつて情報 公 開 ・
検証す る
制度 が設 立 され るべ きで あるこ と、国民 をは じめ とす る第 二者 に対 してのア クセ ス を可能
とす る となる と第 二者 を組 織 に取 り込む必 要性 があったためで ある。
Ⅱフ ラ ンス の反 論 権
フ ラ ンス では 「日刊 の新 聞 あるい は定 期刊行 物 で名 指 しされ 、または特定 され たす べ て
の ものが反論権 を持 ち、市民 の反論 文掲載請求 に対 しメデ ィアは三 日以 内に掲載 しな けれ
ばな らな い。反論 には 二 通 りあ り、法 律 に保 障 され てい る場合 と、 メデ ィアの 自主的 な苦
情機 関に訴 えるものが ある。前者 は 1881年 に制 定 され た法 律 に基 づ き、反論 が第 二者 を中
傷 しない 場合 に限 り、反 論文 の掲載 を求 めるこ とがで きる。
「
プ レスの 自由に関す る 1881年 7月 29日 の法律」 に よ り 「
公 衆 に向けて人格 を婉 出 し
て紹介す る行為 」 か らの救済 を、す べ ての私人 に可能 に してい る。
フ ラ ンスの反論権 を参考 に した理 由
報道被 害者 の名 誉 を守 る際 に、被 害 を与 えた報道 と同程度 の イ ンパ ク トが必 要だ と考 え
られ る。マス メデ ィア 自体 の表現 の 自由が存在 してお り、真偽善悪 がはつき りしない 中で、
謝罪文 な どを強制す るこ とは不 可能 であ る。表現 の 自由を尊重 しつ つ 、名誉挽 回 の機 会 を
提供す る方法 が不可欠 であ り、反 論権 がそ れ を満 たす方法 であつたた めである。
6章 提 言
マ ス メデ ィアの解決す べ き課題 をふ まえた上 で 、 それ らを解決 で きるよ うな提言 を行 い
た い。 以下はそ の制度案 を述 べ る。
制度案
メデ ィア横断の報道評議会 の設 立
6‐
1
目白
旬
ステークホルダー との関係密接化ぐ
アクセスの窓回)
情報公開・
19
情報公開による透明化 と、交渉 のためのアクセスの場 を作 り、 ステー クホル ダー との コ
ミュニケーシ ョン強化 によつて、 ロールズの概念に よつて分析 した課題 を解決す る。
6‐
2 組 織 の特 色
組織 の特色 として以下の 5つ の特性 を述べたい。
a組 織構成はス ウェーデ ンをモデル とす る。議長 と副議長(決議 の投票権な し)は判事または
大学教授 を招 く。加 えて市民代表 と、メデ ィア代表 で構成す る。評議会委員 の場合は専任
す る。評議会 自体がステー クホルダー との議論、ステー クホル ダー に対 しての情報公開の
場 であ り、メディア代表 と市民代表を委員会 の構成メンバーにいれ る。
bプ レス ・
オンブズマン制度を採用す る。オ ンブズマ ンは副業でなく、評議会業務に専任す
る。オ ンブズマンの役割はス ウェーデ ン同様
①報道倫理綱領に従 つてい るか どうかの監視
*報 道倫理綱領は新聞倫理綱領 をもとに考祭す る。
②市民か らの苦情を聞き、独 自の立場 で調査
③調査 の結果、意見 ・警告 ・勧告 を当事者やその監督者 に示す
④話 し合 いが不調 の場合は報道評議会に送付 し、裁定を仰 ぐ。
の四点である。
c法 律 でな く評議会によって反論権 を管理す る。具体的 には反論 の窓 日、反論掲載 の強制。
法による強制でなく、マスメデ ィアか らの 自発的な制度設計を して、マスメデ ィアの独 立
を守 る。
dメ デ ィア横断の組織 とす る。小委員会を設置 し、媒体 ごとに区別す る可能性はあ り。現在
各メデ ィア独 自の検証機関を持 ってい る。その 中でメデ ィア横断 の組織 を提言 したのは以
下の理 由がある。
①統一基準の必要性
② メディアの混在
③窓 日の簡略化
④費用 の分担
①統一基準 の必要性
ステー クホルダー との関係強化 してい く中で、基準 の統一が不可欠である。
20
② メデ ィアの混在
イ ンターネ ッ トの発達 によ リマス メデ ィア 自体 の表現媒体 もかわ つて きて い る。紙媒体、
放送媒体 、ネ ッ ト媒体 と表 現媒体 を明確 に区別 す るこ とが 出来 な くな って きて い る。今後
の この流れ がすす む こ とが 考 え られ 、各 メデ ィアの境 目がな くな る可能性 が あ る。 そ の際
に企業 ご との検証機 関 では、隠蔽体質改善が難 しい と考 え られ るた め。
③ 窓 日の簡略化
ス テ ー クホル ダ ー との 関係 強化 の
際 に、 多様 な ス テ ー クホル ダー に応 えるには窓 口を一
本化 し、 ミスマ ッチ が起 こ らない 状況 を作 る必要 があるた め。
④費用 の分担
委員 とオ ンブズ マ ン に評 議 会業務 の専任 を課す。安 定 した組織 運営 には 、安 定 した財源
が不可欠 であ る。寄付 の少 ない 日本 では、評議会運営 の資金 は力日
盟社 に頼 らざるをえない。
そ の際 に規模 を拡大 した方 が各企業 の負担 が軽減 され るため。
現在 日本 には報道評議会 は存在 しないが 、 メデ ィア ご とに検証機 関を持 つてい る。
新 聞は企業 ごとに独 自の検証組織 を持 ってい る。例 えば朝 日新 聞は読者 か ら意見 を受 け、
それ を検証 し広 報 に対 して意 見 ・
提案 を行 う 「
報道 と人 権委員会 」、外部委員 と編集幹部 に
よる意見交換 を行 う 「
紙面審議会」、500人 の一般 モ ニ ター に紙 面 を評価 して も らう 「
紙面
モ ニ ター 制度」とい った制度 を持 っ てい る。この取 り組み は記事 の検証 に とどま って い る。
また 「
報道 と人権委員会」の対応件数 が年 に 3-4件 で あ り、機 能 してい る とはい えない。
「
テ レビは BPO(放 送倫理 ・
番組 向上機構)が検証機 関 として ある。BPOは
放送倫理検証
委員会」、 「
放送 と人権等権 利 に 関す る委 員会 」、 「
放送 と青少年 に関す る委 員会」 の 3つ の
委員会 か ら成 り立 ち、それ ぞれ が独 立 してい る。権 限 は強制力 がな く意 見 に留 ま ってい る
が 、倫理 的 に不適切 な番組 を終 了 させ るな ど影 響力 は増 してい る。
雑誌 は出版倫 理協議 会。 日本雑誌協会 内 の組織 で あ り、成人 向 け雑誌 の コ ン ビニ販 売 に
つ い てテ ー プ を貼 る こ とを強 制す るな ど、販 売方法 の 改善 は行 つてい る。 内容 につい ての
言及 は行 つてい な い。
e当 初 は現在 のマス メデ ィアに対 して効力 を持 ち、ニ ュー メデ ィ アに対 しては交渉 の窓 日意
見提言 を してい く。ニ ュー メデ ィアに対 して 、自社 の利益 がか らみやす い企 業単位 でな く、
マス メデ ィア として公共性 を保 つ た意 見提案 してい く。個別 の条件 でな くま とま つ た形 で
意 見提案 してい き、 マ ス メデ ィアの持 続 可能 な活動 を続 けて い く上 で不可欠 で ある、 コ ン
テ ンツによ る収入 を保 障す る。
制度 の財源 tメ ンバ ー の 専任 方法 、現存す る諸組織 との兼 ね合 い 、実 際 の運用 の過程 で
21
詰めてい く問題がある。問題 はあるが、 この提言はマス メデ ィアの独 立を保 つた上で、最
大 の役割 である国民の 「
知る権利」へ の奉仕 を行えるものであると思われる。
7 章 終 わ りに
い まマ ス メデ ィアは岐路 に立 っ てい る。経済状況 の悪化 に よる広 告収入 の減少 、それ に
伴 い経営基盤 が崩 れ つつ あ る。 また 情報通信技術 が発 達 し、再 び 個 人 の情報発信 が 力 を増
してきてい る。 マス メデ ィアの存在意義が再び問われ てい る。
私 は、 マ ス メデ ィアは必 要不可欠 もので あ る と思 う。通信 技術 の発達 は個人 に よる情報
発信 を再び可能 に した。 しか しそれ によ り真偽 の わか らな い 情報 が行 き交 うよ うにな つ た
こ ともまた事実 で あ る。 情報 が過 多 に行 き交 う情報化社会 だか らこそ、信 頼 で きる情報 を
流す こ との 出来 るメデ ィ アが鍵 にな っ て くる。 そ の役害Jを負 うの は マス メデ ィアに他 な ら
ない。
しか し日本 の今 の マ ス メデ ィアが必 要 か とい うと、答 えに窮す る。 日本 のマス メデ ィア
は世 界的 にみて も稀 なほ ど安 定 した財源 を持 ち、多 くの権益 に守 られ て きた。 そ の状況 に
甘 ん じて外 的圧力 な し組織変革や 問題解決 を行 って こなか っ た歴 史 が あるか らだ。今 の検
証機 関、倫理規範 は政府や 日本弁 護 士連合会 な どの外的要求 に応 えてで きた もので ある。
ス テ ー クホル ダー の要求 か ら
今 回私 は検証機 関 を考 える上で 、 「
国民 に応 えること」 と 「
でな く自発的 な改革で ある こ と」、 この二 点 に こだわ つ てきた。 それ はそれ こそがマ ス メデ
ィアの持 続 的 に社会 に貢献 してい け る要 因 とな る と信 じてい るか らだ。 国民 か らの信 頼 、
マ ス メデ ィア としての独 立。 この二つ があれ ば、収益源 が変 わ ろ うが 、情報発信 の媒体 が
変 わ ろ うが、 マス メデ ィアがマス メデ ィア として存続 してい く。
マス メデ ィアが 自発 的 に変 わ り、国民が信頼 し合 つて 、お 互 い に よ りよい社 会 を作 つて
い ける世 の 中 にな る こ とを切 に願 う。
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参考文献
報道被害 とメデ ィア改革 人 権 と報道 の 自由の視点 か ら
平川宗信 著 解 放 出版社
アカ ウンタ ビ リテ ィ制度 デ モ クラシー を守 る七つ の道具
世界 の メデ ィア ・
ベ ル トラ ン編著 前 澤猛訳 明 石書店
ク ロー ドージ ャ ン ・
マス メデ ィア法入 門
松井茂記著 日 本評論社
新版 ジ ャー ナ リズム を学ぶ人 の ために
日村紀雄 、林利 隆編 世 界思想社
言論 の 自由― ア レオ パ ヂテ ィカ
J・ ミル トン、 上野精 一 ほか訳 岩 波文庫
メデ ィア社会一現代 を読み解 く視 点
佐藤卓 巳著 岩 波新書
現代思想 の 冒険者 たち selectロー ル ズ 正 義 の原 理
川本 隆史著 講 談社
メデ ィア 学 の現在
山 口功 二 、渡辺武達、岡満 男編 世 界思想社
ジ ャー ナ リズム崩壊
上杉 隆著 幻 冬舎新書
マス コ ミ報道 と人 権 ヨ ー ロ ッパ 先進 国 と 日本 の落差
野 山智章著 第 二 文明社
マ ス コ ミは何 を伝 えないか メ デ ィア社会 の賢 い生 き方
下村健 一 著 岩 波書店
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参考URL
日本 の報道 の 自由 ラ ンキングは 11位
http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20101021-00000010-rcdc―
cn
http://www.rsf.org/1MG/CLASSEMENT_2011/GB/C_GENERAL_GB.pdf
広告費推移 電 通
http://wttw.dentsu.co.」
p/news/release/2010/pdf/2010020-0222.pdf
反論権 条 文
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BP0
http://www.bpo.gr.jp/
日本雑誌協会
http://M.j― magazine.or.jp/guttde_ool.html
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