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環境装置① - 日本産業機械工業会

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環境装置① - 日本産業機械工業会
平成28年5月17日発行(毎月1回20日発行第788号)ISSN0558−4809
一般社団法人 日本産業機械工業会
May 2016
788
5
﹁環境装置①﹂
特集﹁環境装置①﹂
特集﹁環境装置①﹂
平成 年5月 日発行︵毎月1回 日発行第 号︶
28
17
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700
頒価
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2016 May
円︵消費税別 円︶
56
No.
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INDUSTRIAL MACHINERY
産 業 機 械
No.788 May
Contents
人と暮らしを支える産業機械
特集:
「環境装置①」
巻頭座談会
「重要な社会インフラを担う環境装置業界が
未来のためにすべきことについて考える」・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・ 04
環境装置部会 部会長 吉岡 徹
環境装置部会 幹事長 塚原 正徳
環境装置部会 環境ビジネス委員会 委員長 鈴木 康夫
環境装置部会 調査委員会 委員長 怒木 茂
省エネ型遠心脱水機の実証試験事例
(三機工業株式会社)・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・
08
旋回機構付プロペラ式水中撹拌装置の省エネ化
(JFEエンジニアリング株式会社)・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・
12
高効率排ガス中水銀除去システムの開発
(JFEエンジニアリング株式会社)・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・
17
飼料化バイオガスシステム
(三井造船株式会社)・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・
20
焼却主灰リサイクルシステム
(三菱重工環境・化学エンジニアリング株式会社) ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・
23
海外レポート 一 現地から旬の話題をお伝えする 一 世界最大級の発電関連設備の展示会
「POWER-GEN International 2015」
について
・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・
28
駐在員便り ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・ 31
今月の新技術
粉塵爆発対策型小型集塵機について
(新東工業株式会社)・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・
35
ステンレス製立形多段ポンプ範囲拡大
(株式会社 荏原製作所) ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・
38
連載コラム1 ・・・・・・・・ 27
産業・機械遺産を巡る旅
「岡谷蚕糸博物館の繰糸機群」
(長野県)
連載コラム2 ・・・・・・・・ 41
輝くリケジョ
三菱重工業株式会社
栂野良枝さん
イベント情報 ・・・・・・・・ 43
行事報告&予定 ・・・・・・ 45
書籍・報告書情報
・・・・
53
統計資料
産業機械受注状況 ・・・・・・・・ 55
産業機械輸出契約状況 ・・・・・ 58
環境装置受注状況 ・・・・・・・・ 60
産業機械機種別生産実績 ・・・ 62
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企業の枠を超えて部会を代表する4人が語る
重要な社会インフラを担う環境装置業界が
未来のためにすべきことについて考える
震災復興に関連する廃棄物処理が一段落したことにより、
対して都市ごみ処理関連が伸びたことで10.5%増加しま
官公需案件は減少しているが、外需関連は大幅増加とな
した。一方、2015年の受注状況については、データがま
っている環境装置業界。このような中、更に上昇するため
に取り組むべき課題について、吉岡徹部会長(日立造船株
式会社)
、塚原正徳幹事長(日立造船株式会社)
、環境ビジ
ネス委員会の鈴木康夫委員長(JFEエンジニアリング株式
とまっている第3四半期までで3,625億円となっており、
対前年同期比で17.6%減少しています。これは震災復興
に関連する廃棄物処理が一段落したことにより、官公需
会社)
、調査委員会の怒木茂委員長(月島機械株式会社)
案件が減少したことが理由となっています。しかし、外
の4人に語ってもらった。
需関連については実に21.6%もの大幅増加を見ており、今
後に向けての明るい材料であると言っていいでしょう。
」
塚原様はどのように感じられましたか?
04
それでは最初に、2015年における環境装置業界の概
塚原 「部会長がお話されたことを踏まえ、私どもの主
況について吉岡部会長から解説をお願いします。
要品目であるごみ処理装置に関連してお話しますと、当
吉岡 「2015年の概況について、2014年からの流れを踏
社の当該部署は忙しく働いていると言っていいかと思い
まえてお話をさせていただきます。まず、2014年の受注
ます。統計的に見ても、本年度は都市ごみ処理装置関連
状況は水質汚濁防止装置とごみ処理装置の分野で前年を
が概ね10%ほど伸びていることから、そうした数字が当
上回ったことから6,555億円余り、対前年比で4.6%の増
社における動きにも表れているというのを実感しています。
」
加というわずかながらも好調な受注金額を記録しまし
鈴木様はいかがお考えでしょうか?
た。装置別に見ると、大気汚染防止装置は全面的に減少
鈴木 「塚原さんのお話同様、私どもとしても概ね堅調
しました。これは依然として電力系の需要が低調だった
という印象です。当社の場合ですと、福島における震災
ことが理由です。水質汚濁防止装置は、し尿処理関連が
復興関連事業が依然として多く、相応の人材を充ててい
低調だった一方、産業排水処理及び下水処理装置関連が
ることが挙げられると思います。更に広義での『環境装
わずかに伸びたことで2.5%増加しました。ごみ処理装
置』という意味で、いわゆる木質バイオマス発電装置関
置関連は、事業系廃棄物処理装置の需要が低迷したのに
連の伸びが顕著であり、それに対する新たな人材確保が
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課題となりつつあります。いずれにしても業界内には何
塚原 「私どもが現在、部会で取り組んでいることは、
らかのうねり的な動きが見られることから、そこにうま
環境装置業界をどのように広げていくか?ということで
く乗っていくことが重要であると認識しています。」
すが、従来はあくまでプラントを設計・建設するという
怒木様はどのようにお感じでしょうか?
ことに留まっていたのに対し、今後は長期的に見てどの
怒木 「当社が現在注力している分野は水ビジネス、即
ようにマネジメントできるか?環境全体やバイオマスと
ち上下水道関連となっています。この分野は、2025年頃
いう大きな括りの中で総合的に何ができるのかというこ
には100兆円ビジネスに成長すると言われ続けて久しい
とを、業界が一致団結して模索しているというのが現状
わけですが、現状も含めた実際の動きは鈍いと言って差
だと思います。」
し支えありません。例えば、将来的に有望な海外市場の
鈴木 「我々の業界は、基本的な技術レベルについては
場合、最新のハイテク装置に対する要求が少ないことに
一定のポジションを確保しているという自負がありま
加え、
入札時においては相応の事業実績が求められる等、
す。その一方で、そのような優れた技術を活かすことが
日本企業にとってはハードルが高いものとなっているこ
できる社会システムや諸制度上の問題が、効率の良いビ
とは否めません。それに対して国内市場はというと、下
ジネスの障壁になっているという事例が多く見られま
水関連の再生利用エネルギーに対する注目度が大きくな
す。具体的には下水処理とごみ処理を組み合わせた施設
っていると言っていいでしょう。即ち国内外では要求さ
が実現できれば、新たなビジネスが考えられるものの、
れるものが異なっているということです。」
現状ではなかなか実現困難であり、バイオマス関連や下
皆様のお話を総合すると、前年との比較では数字的に
水関連にしても、個々の施設ではなくそれぞれを結んだ
は大きな変化は見られないものの、個々の分野において
ネットワークを構築する等すれば、より良いサービスを
は好調な部分とそうでない部分が見えてきている。そし
通じて社会貢献も可能なのではないか?といったことで
て震災復興需要については一段落してきているというこ
す。そのためにはどのような取り組みが可能なのか?と
とでよろしいでしょうか?
いう点について可能性を模索することも、環境ビジネス
吉岡 「震災復興については依然として一定の発注はあ
委員会の大きなテーマとなっています。」
りますが、規模的には縮小されていることもあり大きく
怒木 「我々の事業ポートフォリオはプラントのEPCが
伸びることはないと思います。しかしながら、復興のス
主体となっていますが、最近ではオペレーション&メン
ピードには、業界全体で対応を続けていきます。」
そうした状況下で、今後伸びることが期待できる環境
装置の分野には、どのようなものが考えられるのでしょ
うか?
吉岡 「環境装置関連において主要な分野であるごみ焼
却装置関連は、大型の案件等も少なく大きな動きは想定
しにくいと思います。ただし、先ほど鈴木さんがお話さ
れたバイオマス関連、木質バイオマス発電設備やバイオ
ガス関連設備等は新たな取り組みを通じて事業規模を拡
大することがポイントではないかと考えています。」
吉岡 徹 Toru Yoshioka
日立造船株式会社
顧問
東南アジアの新規事業はコスト制限が厳しいため、
その部分をいかにクリアするかが今後の課題
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塚原 正徳 Masanori Tsukahara
日立造船株式会社
環境事業本部 グローバル事業推進部 担当部長
東南アジア市場においては、
官民の責任分担をしっかり整えることが重要
つかの欧州企業を日本企業が買収したことにより積極的
に海外展開を行う地盤は整ったものと考えています。イ
ギリスや東欧も含め日本企業が持つ焼却技術とそれに付
随する発電設備等が今後大きくクローズアップされてい
くことは間違いありません。東南アジアについては新規
事業の案件を発掘しているところですが、基本的にコス
トの制限が厳しいため、それをどのようにクリアしてい
くかが今後の課題となるでしょう。加えて、国によって
は法整備が不十分なところも多く、環境行政のための人
材育成という面も含めて現地から日本に研修に来てもら
テナンスを行っている部門の売り上げの伸びが顕著で、
うという制度を更に推し進めていきたいと考えていま
一部では逆転という現象も表れています。これはまさに
す。東南アジアの環境行政はまだまだこれからであり、
我々の業界の現状を反映しているのではないかと考えて
我が国にとっても非常に魅力的な市場であることは間違
います。そうした状況を踏まえ、調査委員会ではPFIや
いありません。」
PPPといった現状に即したテーマを通じてビジネスチャ
塚原 「廃棄物関連において、私自身この数年は東南ア
ンスはどこにあるのか?ということについての調査を自
ジアで活動してきましたが、予算が少ない中でいかに
治体等の現状も含めて行っているところです。我々はど
PFIやPPPといった制度を活用していくか、という点に
のようなスタイルで事業に参画するのが望ましいのかは
課題があると考えています。つまり、先ほど部会長がお
ケースバイケースですが、基本的にはライフサイクル全
体を見据えた上での戦略構築が重要であると認識してい
ます。
」
海外市場についてのお話が少し出たところで、ここか
らは我が国の環境装置の海外市場について、皆様はどの
ようなビジョンを抱いているのかをお尋ねしたいのです
が?
吉岡 「細かいところではそれぞれの分野によって違い
はあるものの、昨年の時点で廃棄物関連において、いく
鈴木 康夫 Yasuo Suzuki
JFEエンジニアリング株式会社
都市環境本部 主席
東南アジア市場では、包括的にマネジメントできる
体制を予算も含めて提案することがポイントになる
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話されたように制度自体が未熟であるため、PPPを導入
すれば何とかなるといった空気が非常に強いといった感
じです。これは投資を行う立場にとっては不安定要素の
ひとつであり、官民の責任分担をどう整えていくかを働
きかけていく必要があると思っています。」
鈴木 「我々が主として取り扱っている環境関連施設の
中でも、ごみ焼却施設は高いコストを要するものの代表
でもあり、東南アジアの主要国の間ではその必要性を感
じているものの、現状ではどんどん建設していくといっ
た性格のものではないという現実を直視する必要があり
ます。ただし将来的に、そのような国においてもごみ焼
却が重要なインフラとなっていくことは間違いなく、そ
の未来像を見据えた上でビジネスの基礎を作っていくこ
とが重要であると考えています。そこで重要となるのは
制度面を整備した上で、例えば水ビジネスのように上水
から下水処理まで、包括的にマネジメントできる体制を
予算も含めて構築し提案していくことがポイントになる
と思います。
」
怒木 「我が国と海外のインフラ輸出に対する姿勢を比
較した場合に大きく異なっているところは、他国は国家
を挙げて政官民が一体となったセールス活動を積極的に
怒木 茂 Shigeru Ikarugi
月島機械株式会社
水環境事業本部 事業統括部
事業企画グループ リーダー
ライフサイクル全体を見据えた上で、
戦略を構築することが重要である
行っているように見えます。ところが、我が国は、借款
ンスも含めて有力な現地協力企業を育成していくことも
供与等の資金援助の面では大きく貢献していますが、実
極めて重要な課題であると考えています。我々環境装置
際にはコスト競争力の高い海外企業が受注する事例が多
業界が手がけているものは、言うまでもなく公共性が極
く見られました。特にインフラ分野の中でも上下水道等
めて高いインフラでもあります。ならばそれを通じて国
は、日系企業が非常に苦戦しているように思えます。昨
民の方々に明確な経済的な恩恵を提供しなければならな
今、安倍首相をはじめ、各省庁からも日本の優れた技術
いこともあり、そこで現地雇用や資材調達、総合メンテ
を活用してアジア等へのインフラ輸出を促進するとの方
ナンスも含めて地域全体を豊かにする拠点的なものとし
針が示されています。政官民一体での更なるセールス活
て維持していくことが重要であり、そういったところま
動を強くプッシュすることはもちろん、国内で一定の実
で実現してこその付加価値であると考えています。
」
績と評価を得た技術は、日本の誇る技術として前面に押
最後に吉岡部会長から会員各社に向けたメッセージを
し出し、日の丸の見える海外貢献に結びつけるべく、各
お願いします。
種援助制度の見直しや拡充を強く望むところです。もう
吉岡 「我々環境装置業界で取り扱っている機器類、プ
一つ、我々自身が追い求めなければならないのは、国の
ラントの数々は『人の暮らし』を支える上で極めて重要
バックアップに甘えることなくコストダウンも追求しま
な社会インフラです。今後、少子高齢化の道を進むこと
すが、省エネ性能等の環境価値が高い圧倒的な差別化技
は間違いない日本であれば、我々が進むべき道はその重
術を持ち続けることだと思います。また、現地での品質
要なインフラを維持し持続させていくことこそが重要と
を維持する点においては日系企業同士のタッグ、更には
なります。持続可能社会を今後も構築していくこと、そ
長期的な視点で現地企業との協業を積極的に推し進め、
れこそが環境装置部会に課せられた使命であることをし
機器製造やEPCに留まらず、オペレーションやメンテナ
っかり認識し、前進していきましょう。」
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特集
環境装置①
省エネ型遠心脱水機の
実証試験事例
三機工業株式会社
環境システム事業部 計画部 計画課
課長補佐 賀籠六 淳一
1.はじめに
遠心脱水技術は下水汚泥の脱水処理に古くから用いら
れ、ケーキ含水率の低減や低動力に向けた開発が行われ
てきた。遠心脱水技術は、大規模処理が可能で処理の安
定性に特長を持つ一方、低動力化への要望はいまだに強
くあるのが現状である。当社では、アルファ・ラバル社※1
により開発された省エネルギー及び処理能力が向上した
※1:アルファ・ラバル社は、1883(明治16)年に創業以来、熱
交換器や分離機等を扱い、スウェーデンに本社を置いてい
る。当社は、1937(昭和12)年より技術提携しているドル・
オリバー社
(現・エフ・エル・スミスA/S社)
が、1999
(平成
11)年に遠心分離機及びスターチ製造技術をアルファ・ラ
バル社に売却したことに伴い、アルファ・ラバル社と技術
提携している。
※2:テーマ名
「超低含水率型脱水機の開発」
2.特徴
新型のデカンタ型遠心脱水機(写真1参照)を、技術導
本技術は遠心脱水機の各部の構造を見直すことで、省
入した。
電力化を図ると共に、低含水率化も実現した。脱水機の
2011(平成23)年より各種産業プロセス分野等への
構造を図1に、主な特徴を以下に示す。
適用を確認すべく、実証試験を重ねている。2013(平
⑴ 小口径コンベア(スリムラインコンベア)の採用
成25)年3月及び2015(平成27)年2月※2には、東京
従来型に比べコンベアの口径を小さくすることで、
都下水道局 殿と共同研究を実施し、実用機種として評
分離液排出半径を小さくすることによる省電力化、深
価いただいた。
い液深による圧密効果で低含水率化等の効果が得られ
写真1 デカンタ型遠心脱水機
08
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特集:環境装置①
る。概念図を図2に示す。
⑵ 分離液排出エネルギー回収機構(パワーチューブ)
4.実証試験
の採用
消化汚泥及び混合生汚泥にて実証試験を行ったので、
分離液をボウル・コンベアの回転方向と逆方向に噴
以下の通り紹介する。
出させ、分離液の持つ運動エネルギーを回転エネルギ
⑴ 対象汚泥性状
ーとして活用することで、省電力化を実現する。概念
実証試験を行ったA処理場は、排除方式が分流式で
図を図3に示す。
あり、水処理方式は標準活性汚泥法である。汚泥は、
⑶ グリス潤滑
初沈汚泥及び終沈汚泥を重力濃縮した後、消化してい
軸受をグリス潤滑とすることで、オイル循環ユニッ
る。B処理場は、排除方式が分流式であり、水処理方
トが不要となり、省電力化及び省スペース化を実現し
式は標準活性汚泥法である。汚泥は、初沈汚泥及び終
た。
沈汚泥を重力濃縮している。
⑷ 高遠心力
試験期間中の汚泥性状の平均値を、表1に示す。A
従来の遠心脱水機より高い遠心力(3,000G程度)、
処理場の消化汚泥は、汚泥濃度が1.16%であり、一
低含水率化を実現した。
般的な消化汚泥と比較するとやや低い値だが、他の性
状では一般的な値を示している。また、B処理場の混
3.適用分野
合生汚泥は、一般的な混合生汚泥と比較すると、汚泥
① 混合生汚泥
濃度は2.75%、強熱減量は86.2%、繊維状物は33.8
② 送泥汚泥
%であり、どれも高い値を示していた。一般的に、汚
③ 消化汚泥
泥濃度と繊維状物の値が高いほど含水率が低くなる傾
④ OD余剰汚泥 他
向となり、強熱減量の値が高くなると含水率が高くな
図1 脱水機の本体構造
100
排出
半径
100
コンベア口径
80
20
液深
図2 スリムラインコンベア概念図
図3 パワーチューブの概念図
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この時の遠心効果は、消化汚泥では3,500G、混合
る傾向にある。
生汚泥では3,000Gで運転した際の結果である。
⑵ 実証試験結果
対象とした消化汚泥では、薬注率を1.5%として
① 薬注率と脱水汚泥含水率の関係
薬注率と脱水汚泥含水率の関係を図4に示す。な
汚泥供給量の影響を把握したが、供給量30m³/hと
お、使用した凝集剤は、A処理場及びB処理場共に
した際の含水率は81.4%であり、供給量を大きく
既設脱水機にて使用している凝集剤と同じものを使
しても含水率が大幅に上昇しないことが分かった。
用 し た。 こ の 時 の 遠 心 効 果 は、 消 化 汚 泥 で は
対象とした混合汚泥では、供給量10m³/hでは含
3,500G、混合生汚泥では3,000Gで運転した際の
水率67.5%、供給量が3倍の30m³/hでは含水率
結果である。
が71.6%となったことから、供給量を大きくする
脱水汚泥含水率について、薬注率が高くなると含
と含水率が高くなるという傾向は確認された。
③ 遠心効果の影響把握
水率が低下するという、
一般的な傾向が確認できた。
対象とした消化汚泥では薬注率1.3%で含水率80%
遠心効果と脱水汚泥含水率の関係を、
図6に示す。
程度であり、混合生汚泥では薬注率0.5%で含水率
遠心効果が大きくなると、脱水汚泥含水率が低下す
70%程度となった。また、消化汚泥及び混合生汚
るという、一般的な傾向を確認できた。なお、この
泥共に、既設のベルトプレス脱水機より低含水率及
時の汚泥処理量は、対象とした消化汚泥及び混合生
び低薬注率で脱水可能であることが分かった。
汚泥共に20m³/hである。
② 汚泥供給量の影響把握
5.実績
汚泥供給量と脱水汚泥含水率の関係を、図5に示
す。汚泥供給量が大きくなると、脱水汚泥含水率が
愛知県春日井市の勝西浄化センターに、日本初となる
高くなるという、
一般的な傾向を確認できた。なお、
省エネ型遠心脱水機
(SANDEC G3:汚泥処理量20m³/h)
表1 汚泥性状
A処理場
消化汚泥
2013年8月
B処理場
混合生汚泥
2013年12月
備考
汚泥濃度
(TS)
%
1.16
2.75
TS
強熱減量
(VTS)
%
71.9
86.2
対TS%
M-アルカリ度
CaCO₃mg/I
2,200
310
アニオン度
meq/g・TS
0.50
0.13
繊維状物
(100mesh)
%
8.0
33.8
90.0
80.0
▲既設BP
(A処理場)
70.0
△既設BP
(B処理場)
60.0
0.0
0.5
80.0
70.0
●消化汚泥
(A処理場)
○混合生汚泥
(B処理場)
1.0
薬注率
(%/TS)
1.5
図4 薬注率と脱水汚泥含水率の関係
10
脱水汚泥含水率
(%)
脱水汚泥含水率
(%)
90.0
対TS%
2.0
●消化汚泥
(A処理場)
○混合生汚泥
(B処理場)
60.0
10
15
20
汚泥供給量
(m³/h)
25
30
図5 汚泥供給量と脱水汚泥含水率の関係
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特集:環境装置①
脱水汚泥含水率
(%)
90.0
80.0
70.0
●消化汚泥
(A処理場)
○混合生汚泥
(B処理場)
60.0
1,000
1,500
2,000
2,500
遠心効果
(G)
3,000
3,500
図6 遠心効果と脱水汚泥含水率の関係
写真2 SANDEC G3 設置状況
図7 海外実績
(製造メーカ実績)
世界95ヶ国、納入台数
(旧型含む)
15,000台以上、最新型
(G3)
約150台
を2015(平成27)年3月に導入(写真2参照)し、現在
本格稼働中である。
6.おわりに
また、製造メーカであるアルファ・ラバルは、デカン
今後は、設備の省エネ化、脱水ケーキの低含水率化、
タ型遠心分離機でトップシェアであり、全世界に多くの
維持管理性の向上等、今後も多様なニーズが求められる
実績(図7参照)がある。
国内下水市場において、オリジナルのソリューションを
積極的に提供していく。
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特集
環境装置①
旋回機構付プロペラ式水中撹拌装置の
省エネ化
JFEエンジニアリング株式会社
アクアソリューション本部 海外事業部
坂槙 有紀恵
1.はじめに
水中プロペラは、反応タンクに垂直に設置した旋回
近年、下水処理施設では、閉鎖性水域の富栄養化問題
支柱の下部に設置される。反応タンク上部に設けた旋
や公共用水域の水質保全の観点から、生物学的窒素・り
回駆動装置によってこの水中プロペラを支柱ごと往復
ん除去法を採用する施設が増加している。これらの処理
旋回させることで、水中プロペラから発生する流れの
方式の生物反応タンクには、酸素供給を行う好気タンク
力を反応タンク内全域に効率的に作用させる。また、
と撹拌のみを行う嫌気タンク、無酸素タンクから構成さ
発生した水流をより遠方へ到達させるための機構とし
れており、嫌気タンク、無酸素タンクの撹拌装置には、
て、水中プロペラの前面に整流ガイドが付加されてい
従来は主に水中撹拌式曝気装置が採用されている。しか
る。これらの構造を有することから、本装置を用いて
し、水中撹拌式曝気装置は、本来、曝気を主目的とした
低動力で反応タンク内を撹拌することが可能となり、
装置であり、撹拌に特化したものではない。そのため、
装置1台で対応可能な反応タンク縦横比も大幅に拡大
撹拌装置として考えた場合、必要動力や重量が比較的大
することができる。
きくなり、装置の台数や動力の削減、軽量化による維持
更に、水中プロペラ本体重量は、約60∼100kgと
管理性の向上が望まれている。
軽量であり、旋回支柱をガイドとして容易に吊り上げ
そこで、軽量な水中プロペラに独自の旋回機構と整流
点検が可能となっている。
ガイドを付加することで撹拌効率が良く、保守点検性の
本装置の概略構造図を図1に示す。
良い嫌気タンク・無酸素タンク用撹拌機「スウィングミ
キサーNeo」
(以下、本装置)を開発した。
2.装置概要
⑴ 構造と特徴
12
のである。
⑵ 原理
固定式の水中プロペラは、大容量の反応タンクの撹
拌に適用する場合、その撹拌力が直接作用できる範囲
が、一方向に限られるため、反応タンクの縦横比が1:
2を超えると、反応タンク単位容積当たりの動力(撹
本装置は、軽量で必要動力が小さいことを特徴とす
拌動力投入密度)や必要台数が大きくなるという課題
る水中プロペラに、独自の旋回機構と整流ガイドを付
があった。
加することで、効率良く反応タンク内を撹拌できるも
また、水中プロペラから発生する流れは指向性が強
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特集:環境装置①
旋回駆動装置
ガイドリング
プロペラ
ケーシング
点検位置
プロペラシャフト
電動機
旋回支柱
整流ガイド
水中プロペラ
整流ガイド
(整流ガイド正面)
下部軸受
(スリーブ+振止)
図1 装置概略構造
く、撹拌力が直接作用できる範囲が限られている。そ
更に、プロペラから発生する流れをより遠方へ到達
のため、流れが直接作用できない箇所では、十分な流
させることができれば、従来機種と同等の動力でより
速が確保できず汚泥の沈降、堆積を招く可能性があっ
大容量の反応タンクに対応することが可能となる。そ
た。この課題を解決するため、水中プロペラに独自の
こで、水中プロペラ前面に整流ガイドを付加すること
旋回機構を付加することで、図2の通り反応タンク内
で、図3に示すように、プロペラ回転方向への撹拌エ
全域に撹拌力が直接作用し、従来機種より低動力でか
ネルギーの拡散(ねじれ)を補正し、水流の直進性を
つ対応可能な反応タンク縦横比も大幅に拡大した。
向上させた。図4に、コンピュータシミュレーション
図2 スウィングミキサーNeoによる撹拌
撹拌エネルギーが
回転外周方向へ拡散
回転流
プロペラ
整流ガイド
回転流
水流
整流ガイドなし
直進流
整流ガイドあり
水流の直進性
(到達
距離)
が向上
必要動力の
低減
図3 整流ガイドの効果
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13
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整流ガイド
なし
水中プロペラ
整流ガイド
あり
図4 整流ガイドの効果
(流体解析)
を用いた流体解析の結果を示す。整流ガイドがあるこ
独自の旋回機構を付加することで、水中プロペラから
とで水流の直進性及び到達距離が向上することは明ら
発生される流れを反応タンク全体に効率的に行きわた
かである。
らせることができ、反応タンクの縦横比が1:4まで
3.導入メリット
⑴ 省エネルギー
本装置は、軽量かつ流速発生に必要な動力が小さい
縦横比が1:2以上の場合は、装置台数を従来機種の
1/2にできる。
⑶ 幅広いレイアウト
ことで定評がある水中プロペラに、独自の旋回機構及
本装置は反応タンク中央、側壁部、コーナー部のい
び整流ガイドを付加したものである。従って、反応タ
ずれにも設置できるため、反応タンク形状や既設の開
ンク内全域に撹拌力が直接作用させると共に、装置か
口部位置等に応じたレイアウトが容易である。
ら離れた点でも十分な流速を発生させることができ、
⑷ 維持管理性の向上
必要動力の低減が可能となる。実証試験(後述)では、
本装置の撹拌機本体である水中プロペラは、反応タ
嫌気タンクにおける撹拌動力投入密度を0.8W/m³と
ンクに垂直に設置した旋回支柱に設置される。
そして、
極めて小さい値に設定して運転した場合でも、汚泥の
運転中は旋回支柱下部の架台部に位置するが、水中プ
沈降を防止し良好な処理水質を得ている。
ロペラ本体重量は約20∼300kgと軽量であり、点検
また、水中プロペラが旋回するため、反応タンク内
時には旋回支柱をガイドとして吊り上げ点検が容易で
のある点に対しては間欠的な撹拌が行われると言え
ある。
る。近年、水中エアレータを間欠運転する事例が多く
見られるが、本装置では水中エアレータのように装置
4.下水処理場における実証試験
の発停を繰り返すことなく、わずかな旋回動力(約
⑴ 施設概要及び運転条件(図5参照)
0.02kW)により間欠運転と同様の状態とすることが
・試験実施処理場:A処理場(分流式、嫌気−好気法)
できるため、装置にかかる負荷は最小限である。
・試験対象槽:嫌気槽第1槽、6.1mW×18.0mL×
⑵ 必要台数の削減
従来の撹拌装置は、設置場所が反応タンク中央部に
限られ、装置から放射状に流体力を発生させている。
そのため、装置1台で対応可能な反応タンクの縦横比
は1:2が限界であった。本装置は、水中プロペラに
14
1台で対応可能である。そのため、特に反応タンクの
5.5mH( 実 容 量 604m³、 設 計 容 量 ※
695.8m³)
・装置タイプ:槽中央偏心設置、360度旋回(各速度
0.4deg/sec)
・装置動力:0.55kW(水中プロペラと旋回駆動装置
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特集:環境装置①
流入
流出
水深
約5.5m
360度
旋回
測定位置
(A点)
流速計
0.1m
図5 試験対象槽の概要
レーションを用いて試験槽と同条件にて解析を行っ
の合計)
た結果を図6に破線で示す。解析における1サイク
・動力投入密度:0.79W/m³(設計容量ベース)
ル中の最大流速値は0.17m/secであり実測結果と
※360度旋回タイプの場合は通常、槽中央部に設置するが、試
験対象槽では既設躯体開口部位置の都合上、槽長辺方向に偏
心して設置されている。このような場合の所要動力の算出に
は、装置が槽中央に位置するような仮想の槽形状(槽長編長
さ=[装置から遠い方の隔壁の距離]×2)における槽容量(設
計容量)
を用いている。
同等であることに加え、波形も実測と解析でおおむ
ね一致している。以上より、本シミュレーションに
より本装置によって反応タンク内に生じる流速を再
現できることが確認された。本シミュレーションは
今後、本装置の配置等を検討する上で有用であると
⑵ 試験結果
考える。
① 底部流速の経時変化
② MLSS濃度の経時変化
図5に示す通り、槽内における装置から最も離れ
た開口部(A点)に三次元流速計を設置し、底部流
底部流速測定と同じ測定点にMLSS計を設置し、
速の経時変化測定を実施した。3サイクル分の測定
底部MLSS濃度の経時変化を測定した。結果を図7
結果を図6に実線で示す(1サイクル=1往復旋回
に示す。1旋回サイクルの運転において、水中プロ
する時間であり、本試験では30分間)
。各サイクル
ペラが測定点に対向するとMLSS濃度が低下してい
における最大流速値は0.13∼0.25m/sであり、平
ることから、本装置の運転により汚泥が間欠的に撹
均0.17m/secであった。
拌されていることが確認された。
③ 試験期間中の水質
また当社では、実証試験と並行し、本装置により
反応タンク内に生じる流速を再現するためのコンピ
試験期間中(2015(平成27)年4月∼2016(平
ュータシミュレーションの開発を行った。本シミュ
成28)年12月)、試験対象槽を含む系列及び隣接す
A点の底部流速
(m/sec)
0.3
実測
0.25
解析
0.2
0.15
0.1
0.05
0
0
15
最大値−1
30
45
60
最大値−2
75
90 (min)
最大値−3
図6 底部流速の経時変化
(実測及び解析)
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15
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2,500
MLSS
(mg/L)
2,000
1,500
対向
1,000
500
0
0
5
10
15
20
25
30(min)
図7 底部MLSS濃度の経時変化
る系列(試験対象槽を含む系列と同様の形状・区画
割りであり、既存の撹拌機が稼働している)におけ
5.おわりに
るBOD、SS、T-Pの流入・流出水質を定期的に測
省エネ型旋回機構付プロペラ式水中撹拌装置を開発
定した結果、試験期間を通して両系列の水質に顕著
し、下水処理場反応タンクにおける実証試験を実施した。
な違いがなく、本装置は既存の撹拌機と同等の水質
本装置は、現在も当該処理場にて順調に稼働している。
を維持できることが確認された。
今後も、本装置の実績を更に拡大することで、水処理施
以上の試験結果より、本装置を0.79W/m³と極め
設の水質向上、省エネルギー化及び省メンテナンス化に
て小さい撹拌動力投入密度で運転した場合でも、汚
貢献していきたい。
泥の完結的な撹拌が可能で、良好な処理水質が得ら
れることが確認された。
16
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特集
環境装置①
高効率排ガス中水銀除去システムの
開発
JFEエンジニアリング株式会社
都市環境本部 設計センター
プロセス設計部
JFEエンジニアリング株式会社
技術本部 総合研究所
長尾 厚志
臼井 祐人
発生する高濃度の水銀を除去する技術が求められている。
1.はじめに
廃棄物焼却炉排ガス中の水銀除去方法として、バグフ
2013(平成25)年に熊本市で開催された外交会議にお
ィルタ上流で活性炭を吹き込む方法が広く採用されてい
いて、
「水銀に関する水俣条約」が採択された。国連総会の
る。従来は常時一定量の活性炭を吹き込み、煙突排ガス
補助機関である国連環境計画(UNEP)は2016(平成28)
中の水銀濃度が上昇したときに活性炭吹込量を増やして
年の条約発効を目標としている。これを受け、日本国内
いた(以下、従来システム)
。しかし、この方法では焼却
では2015(平成27)年6月に大気汚染防止法の一部を改
炉で高濃度水銀含有ガスが発生してからそれを検出する
正する法律が公布され、水俣条約発効から2年以内に対
までにタイムラグがあるため、迅速に活性炭吹込量を増
象施設の排ガスに水銀排出規制が設けられる見込みであ
加させることができなかった。
る。その対象施設には廃棄物焼却施設が含まれている 。
筆者らは、この問題を解決するために、バグフィルタ
また、国内の一般廃棄物焼却施設においては、排ガス
上流の排ガス中水銀濃度を基に活性炭吹込量を制御する
自主規制値を超える水銀が検出されて設備が一時停止し、
フィード・フォワード制御活性炭吹込法
(以下、
本システム)
復旧作業に多大な費用がかかった事例 があり、突発的に
の開発を行った。以下にその概要及び実証試験結果につ
いて紹介する。
活性炭 消石灰
水銀分析計
制御
計測
再加熱器
減温塔
バグフィルタ
触媒
脱硝塔
煙突
水銀分析計
焼却炉
図1 フィード・フォワード制御活性炭吹込法の概略フロー
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17
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⑵ 実証試験結果
2.本システムの概要
① 高濃度水銀含有ガス発生時の比較
廃棄物焼却炉排ガスに本システムを適用した場合の概
バグフィルタ上流において高濃度水銀が検知され
略フローを図1に示す。ばいじんが比較的多い排ガスに
た時間帯をとらえ、本システム適用時の煙突水銀濃
も適用可能な水銀分析計をバグフィルタ上流に設置し、
度と、従来システム適用時の煙突水銀濃度を比較し
この分析値を基に活性炭吹込量を制御する。従来法では、
た。バグフィルタ上流水銀濃度相対値と煙突水銀濃
高濃度水銀含有ガスが焼却炉で発生してから煙突で検知
度の経時変化を図2及び図3に示す。ここで、バグ
されるまでに、排ガス処理設備を通過する時間がかかる
フィルタ上流水銀濃度相対値とは、本システム適用
ため、煙突水銀濃度の上昇に対する活性炭吹込量増加の
時のバグフィルタ上流水銀ピーク値を1とした時の
追従性が低く、効率的に水銀を除去できていなかった。
バグフィルタ上流水銀濃度の相対値である。本シス
これに対し、本システムでは高濃度水銀含有ガスが排ガ
テム適用時と従来システム適用時で両者のバグフィ
ス処理設備を通過する前に高濃度水銀を検知できるた
ルタ上流水銀濃度がほぼ同等であったときのデータ
め、迅速に活性炭量を増加させ、効率的に排ガス中の水
を用いて評価した。
銀を除去できる。
バグフィルタ上流水銀濃度は、いずれも2∼3分
間という短時間で急速に上昇し、水銀濃度ピークが
3.本システムの実証試験
形成されていることがわかる。従来システム(図2
参照)ではバグフィルタ上流水銀濃度ピーク発生後、
⑴ 実証試験概要
処理規模300t/day級の一般廃棄物焼却施設(以下、
煙突水銀濃度の上昇を検出して活性炭吹込量を増加
施設A)で実証試験を行った。炉形式は全連続式スト
させている。増量開始時点で既にバグフィルタ上流
ーカ炉であり、上述のようにバグフィルタ上流に水銀
水銀濃度は減少傾向に転じており、増量した活性炭
分析計を設置し、常時吹き込む活性炭量(以下、ベー
は煙突水銀濃度の低減には十分に活用されないと考
ス活性炭量)を排ガス量に対して120mg/Nm³とし
えられる。
た。この運転条件下で、高濃度水銀含有ガス発生時に
一方で、本システム適用時(図3参照)ではバグ
おける、本システム適用時の煙突水銀濃度と、従来シ
フィルタ上流水銀濃度ピークの発生とほぼ同時に活
ステム適用時の煙突水銀濃度を比較した。更に、本シ
性炭吹込量を増加させている。これにより、バグフ
ステム導入時にベース活性炭量を60mg/Nm³に半減
ィルタ上流水銀濃度が最大になる前にバグフィルタ
し、約20日間の連続運転試験を行った。得られた煙
ろ布表面堆積層の活性炭濃度が上昇し、増量した活
突水銀濃度の推移データより、本システムの優位性を
性炭による水銀除去性能も十分に発揮され、煙突水
評価した。
銀濃度最大値が低減されたと考えられる。従来シス
活性炭吹込量
増量開始時刻
最大値42μg/Nm³
0.5
50
0
0
0
10
20
30
時間
(分)
図2 水銀ピーク検出時の水銀濃度変化
(従来システム適用時)
18
活性炭吹込量
増量開始時刻
100
1
最大値28μg/Nm³
0.5
0
50
0
0
10
20
煙突水銀濃度
(μg/Nm³-dry O₂ 12%)
100
バグフィルタ上流
水銀濃度相対値
(ー)
1
煙突水銀濃度
(μg/Nm³-dry O₂12%)
バグフィルタ上流
水銀濃度相対値
(ー)
推定ピーク1.05
30
時間
(分)
図3 水銀ピーク検出時の水銀濃度変化
(本システム適用時)
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特集:環境装置①
テム及び本システム適用時の煙突水銀濃度最大値
は、それぞれ42μg/Nm³及び28μg/Nm³であっ
4.おわりに
た。これより、バグフィルタ上流における水銀濃度
高効率排ガス中水銀除去システムの開発を目指し、フ
ピーク値がほぼ同等であった場合、本システムの適
ィード・フォワード制御活性炭吹込法の有効性を実証し
用により、煙突水銀濃度最大値を約3割低減できる
た。本システムにより、高濃度水銀ガス発生時に迅速に
ことが確認できた。
活性炭吹込量を増加させることで、
「煙突における水銀
また、本システムの実証試験期間(約30日間)の
濃度最大値を従来システムより3割低減」することが可
煙突水銀濃度瞬時値の推移を図4に示す。都市部の
能であり、更に、
「ベース活性炭量を60mg/Nm³として
一般廃棄物焼却施設では、煙突排ガス中の水銀濃度
水銀濃度瞬時値を常時50μg/Nm³以下」に抑制できた。
自主規制値を例えば1時間移動平均値50μg/Nm³
これにより、高効率排ガス中水銀除去システムの実用化
としているが、本システムを適用することにより安
に目処が立った。水俣条約は2016年発効目標とされて
定した水銀除去性能が得られ、煙突水銀濃度瞬時値
おり、世界的に高まる水銀排出抑制ニーズに応えられる
を常時50μg/Nm³以下に抑制できた。
技術として本システムを普及させ、廃棄物焼却施設の更
② ベース活性炭量低減試験
なる環境負荷低減に貢献したい。
本 シ ステム適用時におけるベース 活 性 炭 量 を
120mg/Nm³から60mg/Nm³に低減し、約20日間
の連続試験を行った。ベース活性炭量低減時の煙突
水銀濃度瞬時値の推移を図5に示す。ベース活性炭
量を60mg/Nm³に低減しても、本システムにより
煙突水銀濃度瞬時値を常時50μg/Nm³以下に抑制
<参考文献>
高岡昌輝他「水銀に関する水俣条約と最新対策・技術」、シーエムシ
ー出版、2014年
井上宏・井岡将司「足立清掃工場における水銀対策について」
、第33
回全国都市清掃研究・事例発表会講演論文集、2012年、pp.180182
高岡昌輝「廃棄物燃焼過程における水銀の挙動と制御」、廃棄物学会
誌16⑷、2005年、pp.213-222
できた。また、図5には煙突水銀濃度1時間移動平
均値を併記した。試験期間中は10μg/Nm³以下で
100
煙突水銀濃度
(μg/Nm³-dry O₂ 12%)
煙突水銀濃度
(μg/Nm³-dry O₂ 12%)
あり、非常に低い濃度に維持できた。
※)
1時間移動平均値
単位:μg/Nm³-dry O₂ 12%
4.7※)
50
0
0
5
10
15
日数
20
25
図4 本システム適用時の煙突水銀濃度瞬時値の推移
(ベース活性炭量 120mg/Nm³)
30
100
※)
1時間移動平均値
単位:μg/Nm³-dry O₂ 12%
50
0
4.8※)
10.0※)
5.1
※)
0
5
10
日数
15
20
図5 本システム適用時の煙突水銀濃度瞬時値の推移
(ベース活性炭量 60mg/Nm³)
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特集
環境装置①
飼料化バイオガスシステム
三井造船株式会社
エンジニアリング事業本部
プロジェクト部 環境技術グループ
課長補佐 中嶋 幸子
1.はじめに
2.特徴
当社では、食品残さを加熱乾燥し、家畜の飼料原料と
飼料化バイオガスシステムの概略フローを図1に示
してリサイクルする食品残さ飼料・堆肥化プラント(以
す。搬入された食品残さは、破砕後に固液分離し、固形
下、飼料化システム)を製品化している。食品残さを飼
物だけを飼料化する。分離液は可溶化槽で凝縮水及び、
料として活用することは、資源循環という点においては
ドレン排水と混合し、バイオガスの原料としてメタン発
大変意義がある。一方で、食品残さは含水率が高く、乾
酵槽に定量供給され、得られたバイオガスからガス発電
燥には多くのエネルギーが必要となる。飼料化バイオガ
機により、電力と排熱回収による熱エネルギーを得るシ
スシステムは、飼料化設備にバイオガス設備を付加し、
ステムである。
食品残さの含水率を低減し、かつ、これまで未利用であ
これにより、飼料化時の油温減圧式乾燥装置での蒸発
った排水中の有機物をメタン発酵するシステムである。
水分(=凝縮水)量が減少し、蒸発のために必要であっ
以下に具体的な内容を紹介する。
た燃料を削減できる。また、凝縮水とパッカー車のドレ
コンデンサ
蒸発水分
ごみ収集車
油温減圧式
乾燥装置
食品残さ
ドレン排水
ボイラ
製品
(飼料)
油分離装置
分離油
固形物
凝縮水
排水処理設備
飼料化設備
排水
バイオガス設備
固液分離機
電気
分離液
バイオガス
発電機
可溶化槽
発酵槽
脱水機
熱
ろ液
脱水汚泥
図1 飼料化バイオガスシステムの概略フロー
20
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特集:環境装置①
ン排水を可溶化槽に受け入れバイオガスの原料とするこ
テムでは、100tの食品残さを受け入れて処理した場
とで、有機物を無駄なく利活用できると共に排水処理設
合、食品残さに含まれている77tの水は蒸発し、飼料
備の負荷低減が可能となる。
として出荷されるのは21t程度となる。
発電により得られた電力は、固定価格買取制度(FIT)
⑵ 飼料化バイオガスシステム
を利用して売電し、また、得られた熱エネルギーは、メ
同量の食品残さを飼料化バイオガスシステムにて処
タン発酵設備の加温の他、冬季の融雪エネルギーとして
理した場合の物質収支を図4に示す。飼料化バイオガ
も有効利用できる。
スシステムを導入することで、飼料化時に蒸発させる
水分が40tと従来の約52%まで減少する。また、固
3.試験結果
液分離後の分離液及び、パッカー車ドレン排水、飼料
化設備で発生した凝縮水中に含まれる有機物は、メタ
⑴ 食品残さの固液分離性能
食品残さ及びパッカー車ドレン排水を採取し、固液
ン発酵槽内で微生物の働きにより分解されて
分離機(スクリュープレス)に投入すると、投入した
6,000m³N程度のバイオガスに変換される。
食品残さに対して、固液分離後の固形物は水分が約4
また、飼料化バイオガスシステムを導入することで、
%低下した。
飼料化設備の処理量は55tとなり、新規設置であれば、
飼料化設備部分がコンパクト化でき、既設の飼料化プ
⑵ バイオガス発生量
固液分離後の分離液を原料としたメタン発酵試験を
ラントへのバイオガス設備追加であれば、既設飼料化
行った。試験に供したVS
(Volatile Solids:強熱減量)
設備の負荷が下がるため、余裕のある運転が可能とな
1t当たりのガス発生量を図2に示す。分離液中のVS
る。
1t当たり、800m³Nのバイオガスが発生した。また、
このときバイオガス中のメタンガス濃度は65%であ
った。
5.事業性の評価
⑴ 飼料の乾燥コスト
飼料化システム単独では、100tの食品残さから
4.従来技術との比較
21tの飼料を製造するのに、77tの水を蒸発させる必
要があり、必要エネルギー量は2.0×10⁵MJ/日で、
⑴ 飼料化システム
100t/日の食品残さを受け入れ、飼料化システムに
これは重油 5,000Lにも相当する。一方、飼料化バイ
て処理した場合の物質収支を図3に示す。飼料化シス
オガスシステムでは、同じ100tの食品残さに対して
蒸発させる水の量は40tで済むため、必要エネルギー
900
量は1.0×10⁵MJ/日、重油使用量 2,600Lとなる。
800
飼料化設備処理量:99t
バイオガス発生量
(m³N/t-VS)
700
600
食品残さ
飼料
500
100t
21t
400
夾雑物
300
1t
200
凝縮水
排水
77t
78t
100
0
0
1
2
3
4
5
6
7
8
経過日数
(日)
図2 分離液中VSからのバイオガス発生量
9
10
ドレン排水
1t
図3 飼料化システムの物質収支
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21
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飼料化設備処理量:55t
食品残さ
固形物
飼料
100t
55t
14t
夾雑物
1t
8t
凝縮水
40t
分離液
44t
バイオガス設備
処理量:45t
バイオガス
7t(≒ 6,000m³N) 32t
ドレン排水
発酵液
残さ
70t
14t
凝集剤溶液
ろ液
排水
22t
78t
86t
1t
図4 飼料化バイオガスシステムの物質収支
⑵ メタン発酵槽の加熱コスト
メタン発酵槽を発酵に最適な温度である37℃に保
6.おわりに
つためには、原料である食品残さの分離液及びドレン
飼料化バイオガスシステムを導入することで、従来の
排水を加温する熱量と発酵槽からの放熱分を補う熱量
飼料化システムへの負担を削減すると共に、メタン発酵
を加える必要がある。このときに必要な熱量は、バイ
設備から発生するバイオガスを用いて発電を行い、固定
オガスの発電時に同時に発生する温水を使って賄われ
価格買取制度(FIT)にて売電することで事業性を向上さ
る。このため、飼料化バイオガスシステムは、システ
せることができる。
ム外から化石燃料等により補完することなく、熱的に
本システムは、既に札幌飼料化リサイクルセンターに
自立した設備となる。また、発酵槽を加温した後に更
追加設備として導入されており、2014(平成26)年3
に余った熱を利用して、施設の融雪や暖房等に使用す
月よりFITにて売電を開始している。
ることも可能である。
今後も市場動向や顧客ニーズを取り入れ、更なる技術
⑶ 売電収入
改良を加え、システムの最適化を図り、環境負荷の低減
プラント規模が食品残さ受入量100t/日の場合、バ
や資源循環型社会への貢献のために積極的に取り組んで
イオガス設備があることで1日当たり6,000m³N程
いきたいと考えている。
度のバイオガスが発生し、これを発電・売電すること
で1日当たり約50万円程度の収入となる。
22
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特集
環境装置①
焼却主灰リサイクルシステム
三菱重工環境・化学エンジニアリング株式会社
プラント事業部 プラント計画部
プロセス計画グループ
チーフスタッフ 山岡 祐太郎
原 料 に 近 い 性 状 ま で 脱 塩 が 可 能 と な る。 本 稿 で は、
1.はじめに
SMASHシステム®を納入した岩手中部クリーンセンター
最終処分場が逼迫する中、焼却灰を有効利用し埋立処
において焼却灰の水洗浄を行い、三菱マテリアル㈱ 岩手
分量を削減するニーズは大きく、溶融処理に代わる焼却
工場においてセメント原料として活用した結果について
灰の有効利用方法として、セメント原料としての活用が
報告する。
注目されている。焼却灰の性状等がセメントに似ている
2.SMASHシステムⓇ概要
ことから、従来から焼却灰のセメント原料化の開発が進
められてきた。しかし、焼却灰由来の塩素(Cl)に基づく
⑴ 本システムの設備構成
鉄筋の腐食等問題があり、普通セメントとしての品質を
施設全体のフローを図1に示す。本システムは焼却
確保するには焼却灰の混合割合が制限されているのが現
施設の主灰排出後のラインに付帯する形で設置され
状である。
る。焼却設備の他に、本システムに必要な設備として、
当社が開発したSMASH(SMart ASH treatment)シ
前処理設備、洗浄槽、pH調整設備等がある 1。シス
ステムにより、焼却灰を水洗浄することでセメント天然
テムフローを図2に示す。
タービン発電機
ボイラ
ごみホッパ
SMASHシステム
減温塔
エコノマイザ
ストーカ
空気予熱器
消石灰
サイクロン
金属
誘引送風機
煙突
IGR送風機
磁選機
送風機
ろ過式
集じん器
SMASHシステム
洗浄灰
空気
排ガス
きれいなガス
ごみ
主灰
IGR空気
図1 施設全体フロー
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23
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焼却設備
焼却炉
SMASHシステム
灰押出装置
灰クレーン
補給水
洗浄灰
洗浄槽
pH調整設備
前処理設備
金属・資源物
資源物ピット
洗浄灰
ピット
焼却灰
焼却灰ピット
排水処理
鉄ピット
灰の流れ
再利用
水の流れ
図2 SMASHシステム のフロー
⑵ 前処理設備
バケット付スクレーパでの灰の持ち上げ・
落下により洗浄のムラを均一化
薬剤
焼却灰
備えており、焼却炉から排出される焼却灰から金属や
補給水
前処理設備として、磁力選別機及び振動ふるい機を
排出
排水
資源物といった有価物を回収する。
⑶ 洗浄槽
前処理された焼却灰は洗浄槽に送られ、撹拌・洗浄
洗浄時
されたのち排出される。洗浄槽の撹拌機構は信頼性の
高いコンベヤ方式を採用し、洗浄と排出をコンベヤの
排出時
進行方向
進行方向
正転・逆転で行う。排出後の洗浄灰は、付着水を落と
した後、洗浄灰ピットへ送られる。洗浄槽の概略図を
図3に示す。
CI
CI
CI
CI 灰
3.SMASHシステムⓇ適用結果
CI
水洗により灰中塩素濃度を
低減・濃度安定化
セメント資源化量の拡大
CI
セメント資源化量の拡大
灰
図3 SMASHシステム の洗浄槽
⑴ 焼却灰中Cl濃度
率を示す。
図4に焼却灰中のCl濃度を示す。図中の棒グラフが
洗浄前の焼却灰中Cl濃度は、0.5~1.5%とばらつ
洗浄前・洗浄後の焼却灰中Cl濃度、折れ線がその除去
きがある。焼却灰の性状としては、表1の焼却灰成分
洗浄前
1.60
100
洗浄後
1.40
90
除去率
80
1.20
1.00
60
50
0.80
40
0.60
Cl除去率
(%)
灰Cl濃度
(%)
70
30
0.40
20
0.20
1
2
3
4
5
6
7
8
9
10
11
12
13
14
15
16
17
18
19
20
21
22
23
24
25
26
27
28
29
30
31
32
33
34
0.00
10
0
運転回数
(回)
図4 焼却灰中Cl濃度
24
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特集:環境装置①
管理が容易になる。これにより、セメント内の焼却灰
表1 焼却灰成分分析例
項目
単位
ストーカー炉
焼却灰
Ca
%
11.0
Al
%
6.5
Fe
%
4.4
Na
%
1.1
運転回数を重ねるにつれ、洗浄水中の電気伝導度及
の混合率を高めることができ、焼却灰受入量の拡大及
び長期安定化につなげられる。
⑵ 洗浄水の処理
K
%
1.3
びClイオン濃度が増加傾向にあることを確認した。こ
Cl
%
1.4
SO₄
%
0.84
れは焼却灰中のClが溶出し、洗浄水中に濃縮したこと
P
mg/kg
5,200
を表す。一方、図5に示す通り、洗浄水のClイオン濃
度によらず、焼却灰のCl除去率は50~85%を維持可
分析例2に示す通り、一般的なストーカ炉焼却灰のCl
能であった。
濃度と同程度である。
濃縮した洗浄水は、浮遊物質(SS)を取り除いた後、
一方、洗浄後の焼却灰中Cl濃度はいずれも0.2±
洗浄槽内に戻される。また、一部は定期的にブローし
0.1%と、洗浄前Cl濃度や運転回数によらず、安定的
て場内の排水処理設備経由でガス冷却用水等に再利用
に脱塩可能であることを確認した。Cl除去率も安定的
される。ブローによる水位減少分を場内の再利用水か
に50%~85%を達成しており、良好な脱塩効果があ
ら補給することで、洗浄水の水質を維持すると共に、
ることを確認した。また、焼却灰のCl濃度を低減する
プラント排水全量を場内で処理・再利用し、場外無放
のみではなく、Cl濃度のばらつきを抑える効果がある
流(排水クローズドシステム)を達成できることを確
ことから、セメント製造工程における焼却灰の混合率
認した。
焼却灰中Cl除去率
(%)
100
80
60
40
20
0
0
2,000
4,000
6,000
8,000
洗浄水中Clイオン濃度
(mg/L)
図5 洗浄水中Clイオン濃度の影響
焼却灰中Cl除去
(%)
100
80
60
40
20
0
0
1
2
3
洗浄時間
(h)
図6 洗浄処理時間の影響
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25
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⑶ 洗浄処理時間
して脱塩可能であることを確認した。また、焼却灰の
本システムでは、焼却灰をピットに貯留後、灰クレ
Cl濃度のばらつきが抑えられ、セメント原料としての
ーンにて洗浄槽へ投入し、一定時間洗浄した後、洗浄
焼却灰受入量の拡大及び長期安定化につなげられる目
灰ピットへ搬出するというバッチ運転方式としてい
途を得た。
る。洗浄時間と焼却灰のCl除去率の関係を図6に示
② 本システムでは、洗浄水は場内で全量処理・再利用
す。洗浄時間については、2時間洗浄で十分な脱塩率
が可能であり、排水クローズドが成立することを確認
を確保できることが確認できたため、
2時間洗浄の他、
した。また、洗浄水のClイオン濃度によらず、焼却灰
洗浄時間を短く変化させて確認運転を行った。その確
のCl除去率は50~85%を維持可能であることを確認
認運転においても、Cl除去率は安定的に50~85%を
した。
達成でき、全量セメント原料化に適した材料であるこ
③ 洗浄時間2時間において、焼却灰Cl除去率を確保で
とを確認した。今後も商用運転を通じて継続的にデー
きることを確認した。ただし、2時間以内の洗浄時間
タを蓄積していき、洗浄時間について精査していく予
においても十分なCl除去率を確保できたことから、洗
定である。
浄時間については今後商用運転を通じ、精査していく
4.おわりに
① SMASHシステム®を用い焼却灰を水洗浄すること
で、焼却灰中のCl濃度は0.1~0.3%程度となり安定
予定である。
<参考文献>
1 「ごみ焼却灰を資源に変えるSMASHシステム®」
、
『三菱重工技報』
Vol.51 No.3、2014年、pp.2-4
2 厚生省生活衛生局水道環境整備課(監修)、財団法人 廃棄物研究財団
(編集)
「特別管理一般廃棄物ばいじん処理マニュアル」、化学工業日報
社、1993年、p.75
26
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産業・
機械遺産
を巡る旅
vol.29
岡谷蚕糸博物館の繰糸機群
(長野県)
産業編
長野県岡谷市にある岡谷蚕糸博物館には、明治から昭和にかけて活躍し
た製糸機械が多数、保存・収蔵されている。その中には現存最古で世界
唯一の、官営富岡製糸場の操業開始時から使われたフランス式繰糸機も
含まれる。近代製糸業の黎明期から最盛期へと至る、それぞれの時代を
象徴する機械をここで一堂に見ることができる。
フランス式繰糸機
本の製糸業が近代化する起点とな
出量は中国を抜いて世界第1位となっ
繰糸機である。
低速で糸を巻き取るため、
ったのが、1872(明治5)年に開業
た。この急成長を支えたのが、日本人が
糸の品質を損なわず、良質な糸を量産す
した官営富岡製糸場であった。開業時、
開発した諏訪式繰糸機であった。1875
ることができた。御法川式多条繰糸機で
明治政府は繰糸機300釜を当時の製糸技
(明治8)
年、間下村
(現・岡谷市)
の武居
生産された生糸は、当時、世界最大市場
術の先進国フランスから輸入したが、そ
代次郎が、フランス式繰糸機と深山田製
であった米国で高い評価を受け、国内の
のうち2釜が岡谷蚕糸博物館に収蔵され
糸場にあったイタリア式繰糸機を参考に、
多くの製糸場で諏訪式繰糸機から御法川
ている。このフランス式繰糸機は、国内
諏訪式繰糸機を完成させた。フレームは
式多条繰糸機への転換が図られた。
はもとより母国フランスにも残っておら
木製、煮繭・繰糸鍋は陶器製とし設置費
1932(昭和7)年には米国市場の97%を
ず、世界中でここにしか現存しない大変
用を抑えた諏訪式繰糸機は、瞬く間に諏
日本製生糸が占めるようになり、日本は
貴重なものとなっている。動力源・熱源
訪全域、そして全国へと普及した。1人
質・量共に世界一の生糸生産国としての
は全て蒸気力で、ボイラーエンジンで稼
で煮繭と繰糸作業がしやすい構成と配置
地位を認められるようになった。
働し、
給水も機械化されている。繰糸鍋、
になっており、動力には水車や蒸気を利
岡谷蚕糸博物館には、この他にも日本
繰糸台、柄杓等は銅または真鍮製で、骨
用した。更に生産性を高めるため、条数
の近代化に大きく貢献した機械・資料等
格は鉄でできている。繰糸機の1釜当た
を当初の2条から4条に増やすなど改良
が約3万点も収蔵されている。また、併
りの総費用は当時の女子工員の給料300
が加えられた。この4条繰り諏訪式繰糸
設された㈱宮坂製糸所の工場では、実際
ヶ月分と言われ、非常に高価なものであ
機も岡谷蚕糸博物館に収蔵されている。
に諏訪式繰糸機が稼働する様子を見学す
った。フランス式繰糸機は改良を加えら
また、1907(明治40)年には、御法川
ることができる。ここでは明治・大正・
れながら、1924(大正13)年まで富岡製
直三郎が画期的な繰糸機を完成させた。
昭和を通して日本の近代化を支えた製糸
糸場で稼働し続けた。
繰糸速度を従来の1/5に下げる代わり
業の歴史を、実物を通して学ぶことがで
1909(明治42)年には、日本の生糸輸
に条数を20に増やした、御法川式多条
きる。
日
周辺一押し情報
▶所在地:〒394-0021 長野県岡谷市郷田1-4-8
▶電 話:0266-23-3489
▶交通機関:JR中央線岡谷駅下車、徒歩20分
▶開館日時:9:00∼17:00
宮坂製糸所・まゆちゃん工房は9:00∼12:00、
13:00∼16:00
▶休館日:毎週水曜日
(祝日は開館)
、祝日の翌日、
12月29日∼1月3日、その他臨時休館あり
▶利用料:一般500円、中高生300円、小学生150円
近代化産業遺産は経済産業省が認定したものです。
塩尻↑
JR中央本線
岡谷蚕糸博物館ーシルクファクトおかやー
長野自動車道
Information
岡谷蚕糸博物館
14
● 岡谷市役所
県道
JR岡谷駅
←川岸
JR中央本線
下諏訪→
7月30日
(土)
・信州御代田 龍神祭り
9月3日
(土)
・高遠城下まつり
天竜川
中央自動車道
7月17日
(日)
・別所温泉 岳の幟
岡谷JCT
諏訪湖
全長45メートルの龍神が勇壮
に舞う
「信州御代田 龍神祭り」
諏訪↓
写真提供:岡谷蚕糸博物館、信州・長野県観光協会
産業機械 2016.5
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27
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Part
1
世界最大級の発電関連設備の展示会
「POWER-GEN International 2015」について
〜海外情報 平成28年4月号より抜粋〜
(ジェトロ・シカゴ事務所 産業機械部 高橋 貴洋)
2015年12月、米国ネバダ州ラスベガス市のラスベ
が出展し、111ヶ国・地域から約2万人が来場した。ま
ガス・コンベンション・センターにおいて、世界最大級
た、発電設備等に関連する70以上のセミナーや会議が
の 発 電 関 連 設 備 の 展 示 会 で あ る「POWER
実施され、多くの専門家や業界関係者が参加した。初日
GENERATION WEEK 2015」が開催された。展示会
の基調公演には約3千人が出席する等、非常に規模の大
の開催期間中は、POWER GENERATION WEEKとし
きなものとなった。更に、ラスベガス近郊にある発電施
て「POWER-GEN International」の他に、原子力発電
設であるフーバーダムの水力発電施設やメガソーラー発
分野の「NUCLEAR POWER International」、再生可
電施設(NRG IVAPAH太陽光発電施設)
、天然ガス発電
能 エ ネ ル ギ ー 分 野 の「Renewable Energy World
所(CHUCK LENZIE発電所)の3ヶ所の半日見学ツア
International」
、石炭発電分野の「COAL-GEN」など各
ーも開催された。
発電分野の展示会も併催され、それらの技術セミナーや
展示会は多くの人で賑わっていたが、直近のエネルギ
ワークショップも並行して開催された。
ー価格の低迷やエネルギー分野の投資減の影響からか、
本稿では、
「POWER-GEN International 2015」の
出展者の話を聞くと、例年に比べて今回の展示会は活気
概要、展示会の様子等について報告する。
に乏しいとのコメントもあった。
1.POWER-GEN 2015概要
2.展示会
POWER-GEN 2015は、22ヶ国、1,374社・団体等
表1に国別の出展数を示す。日本からは3社・団体が
写真1 展示会初日の基調講演に集まる参加者
28
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勝手が良いエネルギー資源である。変化するエネル
表1 国別の出展数
国名
1 米国
2 中国
3 カナダ
4 韓国
5 英国
6 イタリア
7 オランダ
8 ドイツ
9 メキシコ
10 インド
11 オーストリア
出展数
1,119
80
63
35
17
13
11
6
5
4
3
国名
12 日本
13 台湾
14 トルコ
15 スイス
16 オーストラリア
17 チェコ
18 香港
19 ルクセンブルグ
20 マレーシア
21 ルーマニア
22 ベトナム
総計
※主催者集計による。
※一部複数の国で登録されている出展を含む。
※米国拠点からの出展は米国で登録されている場合が多い。
出展数
3
3
3
2
1
1
1
1
1
1
1
1.374
ギー市場や電力需要の変化に柔軟に対応できるエネ
ルギー源と考えられる。
・ガ ス発電は、10分でシングルサイクルのガスター
ビンを稼働することができ、また、30分でコンバ
インサイクルでの発電が可能である。非常に迅速に
対応できるため、送電網の中で、再生可能エネルギ
ーとのバランスを図ることもできる。また、ガス発
電と合わせて、電力貯蔵の活用を考えていく必要が
ある。蓄電池の価格は急速に下がっている。
・現在はガス価格が低い状態であるが、ガス発電が今
出展となっているが、日系の米国法人を含めると、三菱
後も持続的に競争力を持つためには、更なる発電効
日立パワーシステムズに加え、
クボタエンジンアメリカ、
率化への努力をしていくことが必要である。
Kobelco Compressors America、Mitsubishi
Engine North America、東芝アメリカエナジーシス
テム、酉島製作所、新日本造機等が出展した。
⑵ Steve Berberich氏(California ISO 社 長 兼
CEO)
・再生可能エネルギーによる発電は、送電網に影響を
大 型 の ブ ー ス を 構 え て い た の は、GE POWER、
与えている。伝統的に化石燃料による発電に頼って
MMD Equipment、SIEMENS、DOOSAN Heavy
きたが、スマートグリットにより、再生可能エネル
Industries & Construction、CHROMALLOY、PW
ギーを使いながら、電力需要と供給のバランス化を
Power Systems, Inc.、MITSUBISHI HITACHI
実現する必要がある。
Power Systems Americas, Inc.、POWER
・蓄電池を使うことが解決策となりうるが、まだコス
Solutions International Inc.、WACKER NEUSON
ト的に見合わないため、現在はガス火力等のエネル
Corporation、MULTIQUIP INC等であった。
ギー源に頼らざるを得ない。
また、POWER-GENには自国の発電設備・関連機器
・再生可能エネルギーを普及していくためには、我々
等のPRを行うため、各国政府や業界団体等が積極的に
が再生可能エネルギーの発電システムを使うことを
出展している。国別ブースの中では、出展の小間数が多
ベースとして、発電機器、系統運用、規制当局を含
い中国ブース及び韓国ブースが目立った。
め、環境を変えていく必要がある。
3.会議
5つの基調講演や7つのパネルディスカッションを中
心としたメガセッションが行われた他、専門家向けの会
議や海外参加者による国際セミナー、教育ワークショッ
プ等、非常に多くの会議が行われ、期間中70を超える
テーマについて300人以上の講師が講演した。
なお、基調講演は展示会初日、展示会場がオープンす
る直前にPOWER-GEN開会と合わせて開催された。基
調講演の主なポイントについて、
以下に簡単に紹介する。
⑴ J o e M a s t r a n g e l o 氏( G E P o w e r , G a s
Power Systems, 社長兼CEO)
・現在は、天然ガスがもっとも扱いやすく、かつ使い
出典:GE Power講演資料より
図1 天然ガスの価格低下とガス発電効率の推移
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29
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⑶ Stuart Hemphill氏(Southern California
⑷ Robert Flexon氏(Dynegy社長兼CEO)
Edison Co.上級副社長)
・電力供給に係る透明性の確保が重要であり、天然ガ
・消費者は何が必要かは分かっていないが、自分で選
ス価格の低下に伴い競争力が落ち、老朽化した石炭
択をしたがる。そのため、業界は消費者が求める電
火力発電所や原子力発電所を地方政府がサポートす
力を提供できるようなオプションを選択できるよう
ることは市場に不透明さをもたらす。
・州当局による電力に係る規制は、市場の中で勝者と
にすべきである。
敗者をつくることであり、電力市場を混乱させる。
規制が必要な市場と規制が不要な市場をひとくくり
に考えるのは危険である。
米ドル/100万BTU
6.00
5.00
4.00
3.00
2.00
1.00
0.00
2010
Ohio Gas
2011
Henry Hub Gas
2012
2013
New Jersey Gas
2014
2015YTD
CAPP Coal
PRB Coal
出典:Dynegy社講演資料
(情報元Energy Velocity)
より
図2 天然ガスと石炭の価格の推移
写真2 展示会場の様子
30
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Part
2
駐在員便り in ウィーン
〜海外情報 平成28年5月号より抜粋〜
(ジェトロ・ウィーン事務所 産業機械部 藤田 侑士)
皆さんこんにちは。こちらウィーンは4月に入り、だ
ートなどが販売されていました。他にもワインやフラン
いぶ春めいてきました。ここ数日は快晴で、最高気温も
クフルトなどを販売する屋台も多くあり、皆さん飲み物
20℃に達する日が続いています。通勤時に通る市立公
や食べ物を片手に市場を散策していました。
園(Stadpark)の桜も見ごろになり、横になり日光浴を
また、3月18日には2015年6月に日本人サッカー
している人をよく見かけるようになりました。街中のア
選 手 の 本 田 圭 佑 選 手 が 実 質 の オ ー ナ ー と な っ た SV
イスクリームショップも営業が開始され、アイスクリー
HORNの試合が、SV HORNの本拠地HORNで行われ
ムを片手に歩いている人もちらほら見られるようになり
ました。対戦相手は前節からリーグ1位のFirst Vienna
ました。1年前にこちらに赴任した時は、この時期はコ
FCであり、この日の試合は現地の日本人会の観戦ツア
ートだけでなくマフラーや手袋も必要なほど寒かったの
ーも行われ、サポーター約250人が応援に駆けつけ、非
ですが、今年は昨年と比べると暖かく、たまに半袖で歩
常に盛り上がりました。SV HORNには日本代表のGK
いている人もいます。
権田修一選手や、名古屋グランパスから完全移籍してき
3 月 中 旬 か ら 下 旬 に か け て、 3 月 27 日 の 復 活 祭
たハーフナー・ニッキ選手、コンサドーレ札幌から移籍
(Easter) に 向 け て、 各 地 で オ ー ス タ ー 市
してきた榊翔太選手など、多くの日本人選手が所属して
(Ostermärkte)が開催されていましたが、私も3月26
います。最初に試合の主導権を握ったのはFirst Vienna
日にフライウンク広場(Freyung)のオースター市に足
FCでしたが、サポーターの応援と選手の活躍により、
を運んでみました。非常に多くの人が来訪しており、多
最終的にはSV HORNの2点差勝利で幕を閉じました。
くの屋台でオースター市で有名な色とりどりに装飾され
当日は屋外のスタジアムで息が白くなるような寒空の下
た工芸品のタマゴの飾りやウサギをかたどったチョコレ
での試合でしたが、皆さんビールを片手に多くの声援を
送っていました。また、選手入場時に選手と一緒に会場
に入場する小さなエスコートキッズ達も元気に選手を応
援していました。
4月10日には、今年で33回目を迎えるウィーンシテ
ィマラソンが“theater of emotions”というテーマで
開催されました。今年は120ヶ国以上から合計42,195
人が参加し、新緑のウィーン市内を駆け抜けました。こ
のマラソンの良いところは、マラソンコースの随所にウ
ィーンの観光スポットが含まれている点で、ウィーン国
際センターをスタートし、ドナウ川やプラーター公園の
大観覧車、オペラ座、シェーンブルン宮殿といったウィ
ーンの景観を楽しみながら走ることができます。折り返
し地点を過ぎた後半のコースでは、ウィーン大学や美術
館の近代的な建物を見ながら走ることができます。こち
らで生活していると、老若男女を問わず、度々マラソン
をしている方を見かけることがあり、生活の一部にマラ
オースター市で設置されていた大きなタマゴのオブジェです。
ソンが根付いていることが伺えます。また、5月22日
産業機械 2016.5
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31
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にはウィーン女子マラソン(Frauenlauf)が開催予定で
が必要となります。これまで成田からウィーンまで直行
あり、こちらは現在のところ33,000人が登録を行って
便で約12時間でしたが、それ以上の時間がかかること
いるとのことです。
となります。決定されたことなので仕方がないですが、
先日、オーストリア航空が日本市場からの撤退を決定
日本とオーストリア間のアクセスの利便性のため、復活
し、1989 年 開 設 の ウ ィ ー ン - 成 田 を 結 ぶ 直 行 便 が
を願うばかりです。
2016年9月を以って運休することとなりました。従っ
最後に、新年度となりましたが、今年1年間もよろし
て、今後ウィーンへ行くには他の便を経由していくこと
くお願いします
check
Point in
ゴミ捨てのルール、回収方法は?
ウィーン市内では、ゴミは紙類、生物性廃棄物(草木類や生ご
み)、金属類・缶、プラスチック、ガラス(色の有無により分別)
、
一般ごみ(分別後の残り)に分けられており、日本のようにビニー
ル袋でゴミ出しをするのではなく、街中に設置されているゴミス
テーション(ゴミ箱)に捨てます。ゴミ箱は、赤(紙類)
、青
(金属・
缶)、白(色がついていないガラス)、緑(色つきのガラス)
、黄
(プ
ラスチック)、茶(生物性廃棄物)というようにゴミの種類によっ
て色分けされており(写真1参照)、24時間ゴミを捨てることが
できます。収集頻度は区や収集物によりばらつきがありますが、
平均週2回程度となっています。
また、路上にもゴミ箱が設置されており、タバコのポイ捨てを
防止するために吸い殻入れも併設されています(写真2参照)
。こ
の路上に設置されているゴミ箱は、約50mに1つという間隔で
非常に多く設置されています。その他、単体の吸い殻入れも街中
に多数設置されています。
街中のゴミステーションに捨てられないような粗大ゴミは、市
【上】
写真1 ゴミステーション
内各所にあるMistplatzと呼ばれる粗大ゴミのゴミステーション 【左】写真2 路上に設置されているゴミ箱
に各自で持ち込む必要があります(写真3参照)。無料で引き取っ 【下】写真3 Mistplatz(ウィーン市ホームページより引用)
てもらえるのですが、それでも街中のゴミステーションへの不法投棄が行われているようで、最近では不法投棄をすると1,000ユーロ(約13
万円)の罰金が課されるようになっています。
Part
3
32
駐在員便り in シカゴ
〜海外情報 平成28年5月号より抜粋〜
(ジェトロ・シカゴ事務所 産業機械部 高橋 貴洋)
4月となり、
シカゴもだいぶ暖かくなってきましたが、
症に苦しんでいた友人が、米国に来てからは一切症状が
路上の樹木はまだ裸の状態で、景色の中に占める緑色の
出なくなったと言っていましたが、単にカリフォルニア
割合がまだまだ乏しいため、春が訪れている実感はまだ
の砂漠地帯で、花粉を出す植物が少なかったからだった
ありません。ところが、3月末のあたりから、まわりに
ようです。職場のアメリカ人の同僚にも花粉症の人がい
いる花粉症の方々からの悲鳴を聞くようになりました。
て、この時期はアレルギーがつらいと言っていました。
日本で花粉症の方でも、海外に赴任した後は日本とは違
やはり、気候が似ている地域であれば、米国でも花粉症
う環境の中ではアレルギーの症状が出なくなるとの話を
の悩みは同じようです。
聞いていましたが、ここシカゴでは一緒のようです。以
さて、先日、普段職場への通勤で使っている高速道路
前、カリフォルニアに住んでいたときに、日本では花粉
「Interstate90(通称I-90、アイ・ナインティ)
」で交通
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トラブルが発生し、通勤にだいぶ悩まされることとなり
聞かれることがありますが、それはケネディさんという
ましたので、シカゴの道路事情を踏まえつつ報告したい
誰かの調子や状況を聞いているのではなく、I-90の交通
と思います。
渋滞の様子を意味しています。
I-90は米国西海岸北部のシアトルから、東海岸北部の
シカゴ近郊のI-90は、現在15年計画、25億ドル規模
ボストンを結ぶ全長約3,020マイル(約4,861km)の高
の道路工事の最中となっています。いつまで経っても完
速道路であり、自動車用高速道路としては世界最長と言
了しない道路工事に「いつになったら終わるの?」
と地元
われています。I-90は、イリノイ州内の東西を横断する
民に聞くと「永遠に終わらないのでは」との回答が戻って
ように設置されていますが、南北に走る他の高速道路と
きます。とりあえず、道路版のサグラダ・ファミリアと
つながっている基幹道路であると共に、空の玄関口であ
呼ぶことにしています。この道路工事の影響で、高速道
るシカゴ国際空港
(オヘア空港)
とダウンタウンをつなぐ
路の車線のいくつかがつぶれていることが、万年渋滞の
高速道路としても利用されているため、常に交通量が多
ひとつの原因にもなっており、朝の通勤では車で25分
く、混雑しています。特に、朝夕の通勤、帰宅の時間帯
の距離にある最寄りの地下鉄駅まで、倍となる50分を
は渋滞しているのが常であり、米国の中で交通渋滞のひ
かけて通うことになっています。先日は、その通勤時間
どい道路ランキングのトップ1、2の常連となっていま
の50分がとうとう180分となり、歴代最長記録を更新
す。そのため、シカゴ出張でダウンタウンのホテルから
しました。
空港にタクシーで向かう場合には、通常の移動時間にプ
原因について、地元のニュースを確認したところ、そ
ラスして1時間程度余裕をみるのが普通になっていま
の日の早朝の高速道路の工事で、高速道路の橋の設置工
す。
事を行っていたところ、橋のはりとなる鉄骨を設置する
I-90には、ダウンタウンと空港の間の交通量を緩和す
際に、鉄骨が下の道路に落下してしまうという工事ミス
る た め、 一 部 区 間 に エ ク ス プ レ ス レ ー ン(John F.
が起こり、工事従事者に死傷者が出る大きな事故となっ
Kennedy Expressway)として追加の2車線が併設さ
たとのこと。その影響で、高速道路は一部通行止めとな
れているのですが、正直、焼け石に水状態であまり使え
り、現場となった高速の下を走る道路も通行止めとなり
た試しがありません。少しは早く進めるかとエクスプレ
ました。シカゴのベットダウンである郊外とダウンタウ
スレーンに進入すると、たいていその数分後には、単に
ンを結ぶ高速道路と主要幹線道路が同時に封鎖される事
出入り口のない渋滞道路にはまっただけと後悔すること
態となり、多くの道路利用者に影響が出ました。改めて、
になります。シカゴの地元民はI-90をこのエクスプレス
交通インフラの重要性を認識させられると共に、工事や
レーンの名前を用いて、ケネディ(Kennedy)と呼んで
作業中の安全性の確保、リスクヘッジの重要性などを考
います。毎朝の会話で、
「今朝のケネディはどうか?」と
えさせられる機会となりました。
I-90(Kennedy)
(比較的空いている日中の様子)
※高速の上下線の間にあるのは地下鉄路線
シカゴダウンタウンの交通渋滞の様子
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機械分野では、労働安全を中心とした機械安全の考え
通行止めが解除されていなかったため、郊外につながっ
方や製品への機能安全の付加など、安全性の確保にかか
ている他の道路を使いつつ、遠回りをしながら、いつも
る様々な取り組みが行われていますが、新年度に入るこ
の3倍の時間をかけて自宅に戻ることとなりました。運
のタイミングで、再度、その重要性を認識するのも良い
転嫌いの私としては、今後、この記録が更新されないこ
かと思います。
とを切に願うばかりです。
結局、その日は昼ごろに職場に到着。帰りの時間帯も
check
Point in
ゴミ捨てのルール、回収方法は?
私の住んでいるシカゴ郊外では、週に1度、ゴミ収集が行われてい
ますが、併せて、リサイクル品の回収も行われます。回収対象となる
のは、紙、プラスチック(ペットボトルなど)、金属、ガラスなどの4
種類です。ただし、リサイクルの取り組みは一般市民にはそれほど浸
透しておらず、リサイクル率は未だ低い状態が続いています。例えば、
ペットボトルのリサイクル率は2割にとどまっていますし、日本であ
れば100%に近いアルミ缶、スチール缶でも7割程度となっていま
す。カリフォルニア州やメイン州などの一部の州では、リサイクル施
設にペットボトルや空き缶を持ち込むことで、購入時に支払ったリサ 【上】 米ペットボトルの回収率及びリサイ
クル率の推移
イクル償還金を返金する仕組みを導入していますが、米国市民にリサ 【下】 プラスチックのリサイクルマーク
イクルの行動が浸透するのにはまだまだ時間がかかりそうです。
(1がペットボトルです)
海外情報-産業機械業界をとりまく動向-目次
平成28年5月号
調査報告
(ウィーン) PWEA 2016
(その1)
(シカゴ)
Steel Markets North America Conference 2016について
情報報告
(ウィーン) Sustainable Energy Days 2016
(その2)
(ウィーン) 欧州の再生可能エネルギーの状況
(ウィーン) 欧州環境情報
(シカゴ)
米国環境産業動向
(シカゴ)
最近の米国経済について
(シカゴ)
化学プラント情報
(シカゴ)
米国産業機械の輸出入統計
(2016年1月)
(シカゴ)
米国プラスチック機械の輸出入統計
(2016年1月)
(シカゴ)
米国の鉄鋼生産と設備稼働率
(2016年1月)
※海外情報は当工業会ホームページでもご覧になれます。
(http://www.jsim.or.jp/)
34
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今月の新技術①
粉塵爆発対策型
小型集塵機について
A New technology of this month
新東工業株式会社
環境事業部 技術グループ
齋藤 功
1.はじめに
昨年、目を覆いたくなるような光景がニュースで報道
された。海外のコンサート会場にてステージ演出用の着
デルとして、より安全性を高めた「FNB型」を開発した
ので、本稿にてこれを紹介する。
2.粉塵爆発について
色したコーンスターチを散布した際に引火し、コンサー
粉塵爆発は図1に示すように、3つの条件(粉塵雲、
ト会場が瞬く間に炎に包まれたというものであった。コ
酸素、着火源)が重なった時に発生する。粉塵爆発を防
ーンスターチは可燃性の粉体であり、条件が整えば火災
止するためには、この3つの条件の1つでも取り除けば
や粉塵爆発を発生させる。火災や爆発に対する知識があ
可能であるが、条件の1つである「粉塵雲」は集塵機と
れば、このような悲惨な事故は防ぐことができたと思う
いう装置の特性上、取り除くことはできない。また集塵
と、非常に残念でならない。
機内のガスは「酸素」を含んだ大気であるケースが多く、
一方、日本でも全国の工場設備において集塵機内部の
これを窒素ガスなどの不活性ガスに置換し「酸素」を取
粉塵に起因する火災あるいは爆発事故が発生している。
り除くことも可能であるが、イニシャルコストとランニ
コンサート会場での事故と同様、知識不足により爆発へ
ングコストが高価であることより現実的ではない。その
の対策が施されていない設備導入や粉体の取り扱いを行
ため、
「着火源」を抑制する方法が一般的に用いられる。
い、偶然にも問題なく操業できているため危険性に気付
また、粉塵爆発は粉塵の種類により激しさが異なり、
かず、大規模な事故が発生する一因となっている。ひと
労働安全衛生総合研究所発行の技術指針 では粉塵の最
たび事故が発生すると問題が顕在化し、操業中断や停止
大圧力上昇速度により定義される爆発指数(Kst)と最大
による損害、関連会社への影響、築き上げてきた信用の
失墜、環境への影響など予期せぬリスクを負うことと共
粉塵雲
に、場合によっては刑事責任を追及されることにもなり
うる。こうした社会的背景により、爆発事故の発生が予
測される分野では設備や作業の安全対策が必須であり、
爆発
安全対策を有した集塵機の需要が高まっている。
当社では従来から処理能力の大小、また水分を用いる
酸素
着火源
湿式集塵か水分を用いない乾式集塵かを問わず、爆発対
策型集塵機の数多くの販売実績がある。今般、乾式集塵
方式の粉塵爆発対策型小型集塵機「FXB型」のニューモ
図1 粉塵爆発発生の3条件
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表1 粉塵爆発の危険等級
危険等級
Kst〔×10² kPa・m/s〕
Pmax
〔×10² kPa〕
代表的な粉塵
St1
200以下
10以下
エポキシ樹脂・小麦・砂糖など
St2
201∼300
10以下
コーンスターチ・木粉など
St3
301以上
12以下
アルミニウム・チタンなど
爆発圧力(Pmax)により表1に示すように、3つの危
爆発の発生を抑制するため、下記の構造としている。
険等級(St1、St2、St3)に分類されている。
ⅰ) 帯電防止型集塵フィルタ
集塵した粉塵が帯電することを防止し、放電に
3.開発コンセプト
よる粉塵への引火を抑制する。
作業者の安全性を確保するため、また運用上の利便性
ⅱ) アルミニウム製インペラ
送風機のケーシング(送風機缶体)とインペラ
や汎用性を満足するために、下記のコンセプトにて装置
(羽根車)間で発生する接触火花を抑制する。
の開発を行った。
① 危険等級St2までの粉塵に対応した安全性の高い
ⅲ) 安全増防爆モータ
汎用モータよりも電気火花や温度上昇に対する
装置
安全度を増したモータを採用した。
② 現行機同様、労働安全衛生総合研究所発行の技術
ⅳ)
電気部品を装置機外の制御盤へ内蔵
指針 に準拠した装置
電気火花による粉塵への引火を抑制する。
③ コンパクトで汎用性の高い装置
② 粉塵爆発時の安全対策
④ 集塵フィルタ交換時のメンテナンス性向上
ⅰ) 爆発放散口
⑤ インバータ搭載仕様をラインアップ
本機は労働安全衛生総合研究所発行の技術指針
4.商品の特徴
に準拠した爆発放散口としており、危険等級St2
商品の特徴を⑴∼⑶にまとめる。FNB型粉塵爆発対
までの可燃性粉塵を集塵対象とする。
策型小型集塵機(以下、本機)の構造を図2に、仕様を
実際に集塵機内部での爆発検証を実施し、爆発
表2に示すので、併せて参照願いたい。
放散口により集塵機本体の破損や変形がないこと
⑴ 安全性
を確認している。また爆発発生後、
新たな酸素の供
給を抑制するため、爆圧や爆炎を放散した後には
① 粉塵爆発の抑制対策
本機は、前述したように着火源の発生を抑え粉塵
爆発放散口が閉状態に復帰する構造としている。
:粉塵爆発の抑制対策
:爆発時の安全対策
安全増防爆モータ
アルミ製インペラ
電気部品機外設置用盤
爆発放散ダクト
爆発放散口
リミットスイッチ
消火剤投入口
帯電防止型フィルタ
爆風緩衝ダンパ
図2 FNB型の構造
36
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表2 FNB型の仕様
型式
FNB-ⅢB
電源
FNB-ⅣB
FNB-ⅤB
三相交流 200V/50・60Hz、220V/60Hz
モータ容量
kW
1.5
2.2
3.7
基準風量
m³/min
20
30
40
騒音値
dB
76±2以下
カートリッジフィルタ
ポリエステル
(帯電防止型)
ろ過面積
m²
14
21
フィルタ本数
本
4
6
8
本体寸法(幅×奥行き)
mm×mm
700×955
800×1,055
1,100×1,055
本体全高
mm
1,764
1,764
1,854
ダストボックス容量
L
18.0
25.5
16.3×2式
吸込口径
φmm
148
198
248
圧縮エア消費量
L/min
(N.P.T)
8
14
27
払落し方式
28
自動パルスジェット方式
推奨ブレーカ
A
缶体設計耐圧
kPa
20
50.0
30
対応可能 Kst
10²kPa・m/s
300以下
対応可能 Pmax
10²kPa
10以下
対象粉塵
St2以下
標準色
日塗工No.75-70D
ⅱ)
爆発放散ダクト
50
排出量低減が期待できる。また、インバータ搭載機種
爆圧により爆発放散口が開放された際に、集塵
では、自動で周波数を変更し設定した吸引風量を維持
機側近の作業者に被害を及ぼさないよう、爆圧や
する定風量制御機能を装備しており、これを合わせる
爆炎を集塵機上部に誘導する。
ことで最大限の省エネ効果が期待できる。
ⅲ)
爆風緩衝ダンパ
爆発によって生じた爆圧や爆炎が逆流し、集塵
5.おわりに
機前段の作業者が被災したり設備が破損すること
本機は、粉塵爆発の危険性がある粉塵に対して必要な
を抑制する。
安全対策を備え、コストを抑えながら省スペース化と省
ⅳ)
リミットスイッチ
エネ性を追求した小型集塵機である。
爆発放散口の開放を検出すると、集塵機内への
今後も需要が増加すると思われる可燃性粉塵の集塵に
新たな酸素の供給を防ぐため、自動的に送風機の
おいて、粉塵の爆発指数測定等により最適な解決策をお
運転を停止し、かつ払落し用エアタンクに貯留さ
客様に提案し、ひとつでも多くの爆発事故災害をなくす
れている圧縮エアを機外へ放出する。
ことがメーカーの責務と考えている。
⑵ 省スペース化と容易なメンテナンス
当社は環境設備メーカーとして、作業者がより安全で
従来は爆風緩衝ダンパを集塵機側面に吐出した形状
より快適な作業環境で働けるための、環境対策製品の開
で設置していたが、
爆発部容積と設置容積削減のため、
発と提供を加速していく所存である。
集塵機内部に設置する構造とした。
また、集塵フィルタの取り付けは特殊な工具を使用
せずに交換ができる構造としており、導電性を確保し
<参考文献>
「爆発圧力放散設備技術指針N11S-TR-031900」独立行政法人 労働
安全衛生総合研究所発行
つつも取り付け・取り外し作業の大幅な作業時間短縮
が可能な構造としている。
⑶ インバータによる省エネ運転
本機では、
送風機モータを耐圧防爆モータに変更し、
組合せ防爆検定を取得したインバータを搭載した機種
をラインアップしている。インバータで送風機の運転
周波数を商用周波数より低くすれば、その分だけ省エ
ネ運転が可能となり、ランニングコストと二酸化炭素
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ステンレス製
立形多段ポンプ範囲拡大
今月の新技術②
A New technology of this month
株式会社 荏原製作所
標準ポンプ開発設計第二室
許 書毓
を紹介する。
1.はじめに
※1 「○○○型」
の表示は当社の機種記号。
オリンピック関連需要のため、2015年から2020年
にかけて、首都圏で再開発が多数計画されており、高層
2.製品概要
ビル向けでは、高揚程の給水需要の引合いが大幅に増え
ステンレス製立形多段ポンプEVML-E型の高揚程モデ
ている。この建築市場の需要に応じて、立形多段ポンプ
ル(以下、高揚程モデル)及び大容量モデルEVM-R型(以
の高揚程モデルが必要となった。
下、大容量モデル)の外観を写真1に示す。
一方、水処理市場の工場系を中心に大容量モデルの立
⑴ 製品仕様
形多段ポンプの需要があり、水処理向けの大流量ゾーン
高揚程モデルの製品仕様を表1に、大容量モデルの
では、1,500-3,000L/min×100m程度の製品の引合
製品仕様を表2に示す。大容量モデルには接液部材料
いが増えている。
をSUS316系材料で構成したEVML-R型、SUS304
このような情勢を受け、当社ではステンレス製立形多
系材料で構成したEVM-R型、鋳鉄及びSUS304系材
段ポンプの範囲を拡大した高揚程モデルEVML-E型 及
料で構成したEVMG-R型の3種類があり、用途に応
び大容量モデルEVM-R型※1 を製品化したのでその概要
じて選択可能としている。
※1
高揚程モデル
大容量モデル
写真1 外観
38
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表1 高揚程モデル製品仕様
機種記号
EVMLE型
(高揚程モデル)
取扱液
清水 -15~120℃
吸込全揚程
構造
材料
電動機
(50Hzのみ)
-6m
(20℃)
羽根車
クローズド・片ライナ
ケーシング
下部:インライン方式
中間:戻し羽根方式
軸封
カートリッジメカニカルシール
軸受
下部:密封玉軸受
(電動機内)
中間:水中スリーブ軸受
ケーシング
下部:SCS14
中間:SUS316
羽根車
SUS316
主軸
SUS316
ライナリング
PTFE/SUS316
相・極数
三相・2極
電圧
200V
(50Hz)
200/220V
(60Hz)
型式・保護方式
全閉外扇形・IP44(屋外)
効率
IE3
(プレミアム効率)
表2 大容量モデル製品仕様
機種記号
EVMLR型
EVMR型
取扱液
EVMGR型
清水、切削液、洗浄液など -15~120℃
50Hz
-4.5m
(20℃)
:100口径
-1m
(20℃)
:125口径
-4.5m
(20℃)
:100口径
-1m
(20℃)
:125口径
-4.5m
(20℃)
:100口径
-1m
(20℃)
:125口径
60Hz
-4m
(20℃)
:100口径
流し込み専用:125口径
-4m
(20℃)
:100口径
流し込み専用:125口径
-4m
(20℃)
:100口径
流し込み専用:125口径
吸込全揚程
羽根車
クローズド・片ライナ
ケーシング
下部:インライン方式
中間:戻し羽根方式
軸封
カートリッジメカニカルシール
軸受
下部:密封玉軸受
(電動機内)
中間:水中スリーブ軸受
構造
ケーシング
材料
下部:SUS316
中間:SUS316
下部:SUS304
中間:SUS304
下部:FC200
中間:SUS304
羽根車
SUS316
SUS304
SUS304
主軸
SUS316
SUS431
SUS431
ライナリング
100口径:カーボンファイバー+POB+PTFE
125口径:PTFE
相・極数
三相・2極
電圧
200V
(50Hz)
200/220V
(60Hz)
型式・保護方式
全閉外扇形・IP44
(屋外)
効率
IE3
(プレミアム効率)
電動機
⑵ 性能と機種構成
高揚程モデル及び大容量モデルの性能を図1に示
す。
高揚程モデルの機種構成は、
・口径:80mm
の範囲で、50Hz 22機種、60Hz 19機種の計41機
種となっている。
3.特長
⑴ 高揚程モデル
・電動機出力:45kW
当社の従来機種より羽根車の数を増やし、最大揚程
の範囲で、計2機種となっている。
320mまで対応できる。
また、大容量モデルは、
・口径:100~125mm
⑵ 大容量モデル
最大流量3,000L/min(60Hz)まで対応できる。
・電動機出力:11~45kW
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最高使用圧力:
1.37MPa
(14kgf/cm²)
2.45MPa
(25kgf/cm²)
2.94MPa
(30kgf/cm²)
3.24MPa
(33kgf/cm²)
1.6MPa
(16.3kgf/cm²)
2.8MPa
(28.6kgf/cm²)
400
高揚程モデル
300
大容量モデル
200
100
全揚程
(m)
80
60
50
40
30
20
10
8
6
5
0.01
0.02
0.03
0.05
0.1
0.2
0.3 0.4 0.5
0.7
1.0
2.0
3.0 4.0 5.0
吐出量
(m³/min)
図1 EVM型選定図(50Hz)
大容量モデル
高揚程モデル
図2 EVM型断面図
4.おわりに
40
は最大揚程320mまで、最大流量は3,000L/minまで拡
大した。今後も顧客ニーズに応えると共に、幅広い分野
今回の開発を通じて、従来のEVMの省スペース、省
に対応するポンプを開発し、社会に貢献していきたいと
エネルギー、メンテナンス性を維持したまま、使用範囲
考える。
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Yoshie Togano
vol.4
三菱重工業株式会社
機械・設備システムドメイン 冷熱事業部
大型冷凍機技術部 設計課 開発チーム
栂野 良枝
さん
2009(平成21)年に三菱重工業㈱に入社した、栂野良
枝さん。緻密さが求められる設計分野において、処理
能力・判断力の高さで若手社員の良きお手本として活
躍している、彼女の魅力に迫る。
「私が化学に興味を持ったのは、中学
社内の技術を考慮して、次世代製品の仕
考え試行して形にできた時ですね。
また、
生の時でした。当時の先生方がとても個
様をまとめたり、現行製品をより高効率
お客様に自分が手がけた製品を使って良
性的で、授業よりも実際体験する方が大
に使ってもらうためのシステム制御の検
かったよと褒めてもらえると、単純です
事と、レモン電池や銀鏡・フェーリング
討を行っています」
。
がすごく嬉しくなり、それまでの苦労も
反応など一般的な実験から、珍しい実験
実際に業務に就き、驚いたことは、設
全て忘れることができます」
。そんな栂
まで行ってくれました」と笑顔で語る栂
計作業が想像以上に緻密だったことだ。
野さんのリフレッシュ方法は、美術館や
野さん。高校生の時に地球温暖化などの
「製品を構成する、それぞれの部品ひと
博物館巡りだ。
「京都や奈良に足を運び
環境問題に興味を抱き、大学では環境工
つを設計するにも様々な検討が必要です。 ますね。仕事ではどうしても理詰めで積
学を専攻した。
「エネルギー消費の大き
また、部品同士のお互いの影響も考慮す
み上げていかなくてはいけませんが、美
い建物の空調用熱源システムについて、
る必要があります。そのくらい緻密に検
術品はインスピレーションを感じること
より省エネルギーにするため、各機器の
討する土台があってこそ、高性能かつ信
ができるので、頭の切り替えにはぴった
相互影響も考慮した最適制御を研究して
頼性の高い製品を目指せるのだと感じま
りなんです」
。
いました」
。
した。私は几帳面な性格だと思っていま
将来、同じ分野を目指す後輩に対して
大学卒業後、三菱重工業㈱に就職し、
したが、
足元にも及びませんでした」
。
現在は空調や工業熱プロセスに冷熱や温
仕事に対するやりがいについて栂野さ
ぞれにやりがいや大変なことがあると思
熱を供給するターボ冷凍機や温水ヒート
んは、
「何もない所から、ユーザーの皆
います。この仕事をやりたいという気持
ポンプの設計を担っている。
「私の担当
様がこうだったらいいなと思っているこ
ちを大事にして進んでほしいです」とエ
は、市場のニーズ(温度や能力など)と
とや困っていることを見つけ、たくさん
ールを送ってくれた。
上司から
ひと言
処理能力、判断力も高く若手社員の良き手本
技術者として更なる成長を期待しています
彼女は入社以来、産業用・空調用熱源であるターボ冷
凍機の開発業務に従事し、時には困難な設計・開発案件
でも弱音をひとつも吐くことなく、仕事をこなしてくれ
ます。処理能力、判断力も高く、更に詳細に設計エビデ
三菱重工業株式会社
ンスを作りながら業務を推進するその姿勢は後輩や若手
機械・設備システムドメイン
社員の良きお手本となっています。今後は当部署を代表
冷熱事業部 大型冷凍機技術部
する技術者として更なる成長を遂げ、輝き続けてくれる
設計課
課長 白方 芳典さん
ことを期待しています。
「
『理系』
『文系』どちらであっても、それ
リケジョの歴史
日本人女性として初め
て博士号を取得したの
が、今回紹介する保井
コノさん。日本人女性
科学者として国内外で
最初に論文を発表し、
保井 コノさん
高い評価を受けました。男女差別が激し
かった明治から大正時代に、女性科学者
のパイオニアとして礎を築きました。
所蔵:お茶の水女子大学
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イベント情報
●2016NEW環境展(N-EXPO 2016 TOKYO)
会 期:5月24日(火)∼5月27日(金)
開 催 概 要:
「環境ビジネスの展開」をテーマに、環境汚染問題や地球温暖化問題の解決に向けた、
資源有効利用や多様な新エネルギーの活用など様々な環境技術・サービスを展示し情
報発信することにより環境保全への啓発を行い、国民生活の安定と環境関連産業の発
展を目的とした展示会(同時開催:2016地球温暖化防止展)
会 場:東京ビッグサイト
連 絡 先:日報ビジネス株式会社 NEW環境展事務局
TEL:03-3262-3562
URL:http://www.nippo.co.jp/n-expo016/
●スマートコミュニティ Japan 2016
会 期:6月15日(水)∼6月17日(金)
開 催 概 要:
「スマートコミュニティ展」
「水素社会実現ソリューション展」
「バイオマスエキスポ」
「植物工場・スマートアグリ展」
「グリーンビルド展」から構成され、エネルギーの安
定確保と有効利用、それらを基盤とした社会システムであるスマートコミュニティの
実現に向けた技術を紹介し、興味・関心から採用・購入へ、大きな社会変化への橋渡
しを目的とした展示会
会 場:東京ビッグサイト
連 絡 先:日刊工業新聞社 業務局 イベント事業部
TEL:03-5644-7221
URL:http://biz.nikkan.co.jp/eve/smart/
●第20回機械要素技術展 M-Tech
会 期:6月22日(水)∼6月24日(金)
開 催 概 要:軸受、ベアリング、ねじ、ばねなどの機械要素や金属、樹脂に関する加工技術を一堂
に集めた専門技術展
会 場:東京ビッグサイト
連 絡 先:リード エグジビション ジャパン㈱
TEL:03-3349-8506
URL:http://www.mtech-tokyo.jp/
●日本初!くらしを支える底力 下水道展'16名古屋
会 期:7月26日(火)∼7月29日(金)
開 催 概 要:下水道に関する設計・測量、建設、管路資器材、下水処理(機械・電気)、維持管理
及び測定機器等の最新の技術・機器等を紹介する展示会
会 場:ポートメッセなごや
連 絡 先:公益社団法人 日本下水道協会
TEL:03-6206-0205
URL:http://www.gesuidouten.jp/
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http://www.e-census2016.stat.go.jp/ 経済センサス 2016
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工業会情報
行事報告
行事予定
本 部
第36回運営幹事会(3月24日)
書籍・報告書情報
統計資料
⑴ リスクアセスメント
⑵ 骨材機械に関する情報交換
⑶ 平成27年度事業報告(案)及び平成28年度事業計
画(案)
3月10日 幹事会
佃会長の挨拶の後、経済産業省 経済産業政策局 知的
次の事項について検討を行った。
財産政策室長補佐 水野紀子 殿より「営業秘密の保護・
⑴ 平成27年度事業報告(案)及び平成28年度事業計
活用について」の講演があった。
また、経済産業省 製造産業局 産業機械課 課長 佐脇
紀代志 殿より挨拶があった。
画(案)
⑵ リスクアセスメント
3月31日 ボーリング技術委員会 WG
次いで、議長から議事録署名人が選定され、次の事項
次の事項について検討を行った。
について審議を行った。
⑴ リスクアセスメント
⑴ 統計関係報告(平成28年1月分)
① 産業機械の受注状況
② 産業機械の輸出契約状況
③ 環境装置の受注状況
⑵ 工業会の活動状況(平成28年2月分)
⑶ 海外情報(平成28年3月号)
⑵ 安全マニュアル
環境装置部会
3月8日 環境ビジネス委員会 先端技術調査分科会及
び講演会
⑴ 分科会
⑷ 委員長の委嘱
活動状況の報告及び平成28年度の活動内容につ
⑸ 新入会員
いて検討を行った。
⑹ 平成28年度事業計画(案)
⑺ 平成28年度収支予算(案)
第42回優秀環境装置表彰 実地調査(3月9日~29日)
審査WGにおいて実地調査を行い、申請内容等を調査
⑵ 講演会
次の講演会を行った。
「IBM事例に見るビッグデータ利活用の
テーマ:
現状と今後の展望」
講 師:日 本アイ・ビー・エム㈱ アナリティク
した。
ス事業部 データ分析・活用戦略アドバ
イザリ 藤泉也 殿
部 会
ボイラ・原動機部会
3月10日 調査委員会
地方自治体を対象とした環境分野におけるPPP(パ
ブリック・プライベート・パートナーシップ:官民連携)
3月9日 部会幹事会
手法に関するヒアリング調査について結果報告を行い、
次の事項について報告及び審議を行った。
平成27年度調査のまとめ方及び平成28年度調査内容に
⑴ ボイラ受注統計
ついて検討を行った。
⑵ 部会総会の内容
3月15日 環境ビジネス委員会 3Rリサイクルセミナー
3月14日 技術委員会
⑴ 講演会
次の事項について報告及び審議を行った。
次の講演会を行った。
⑴ 施設見学会の内容
① テーマ:
「欧州のRE/CE政策動向と我が国の
⑵ リスクアセスメント
鉱山機械部会
3月10日 骨材機械委員会
次の事項について検討を行った。
今後の対応について」
講演者:経済産業省 産業技術環境局 リサイク
ル推進課 課長補佐 酒井崇行 殿
② テーマ:
「新たな循環型社会戦略の策定に向けて」
講演者:環境省 大臣官房 廃棄物・リサイクル
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行事報告
行事予定
書籍・報告書情報
対策部企画課リサイクル推進室 室長 ・ハリタ金属㈱ 代表取締役 張田真 殿
補佐 谷貝雄三 殿
・九州メタル産業㈱ 代表取締役社長 権藤正信 殿
③ テーマ:
「資源効率性に寄与する最新技術動向」
講演者:早稲田大学 理工学術院 創造理工学研
究科 教授 大和田秀二 殿
④ テーマ:
「LIBSソータによる次世代型金属回収
プロセス」
講 師:ハリタ金属㈱ 代表取締役 張田真 殿
「シュレッダーダストからの金属・プ
⑤ テーマ:
ラスチックの徹底回収」
講 師:九州メタル産業㈱ 代表取締役社長 権
藤正信 殿
⑥ テーマ:
「近赤外線3種プラスチック同時選別
装置の開発」
講 師:パナソニックエコテクノロジーセンタ
ー㈱ 取締役社長 北平吉浩 殿
⑦ テーマ:
「アルミニウムリサイクルの現状と今
後の方向性」
講 師:一 般社団法人 日本アルミニウム協会
参与 高杉篤美 殿
⑧ テーマ:
「プラスチックのリサイクルシステム」
・パナソニックエコテクノロジーセンター㈱ 取
締役社長 北平吉浩 殿
・一般社団法人 日本アルミニウム協会 参与 高杉
篤美 殿
・全日本プラスチックリサイクル工業会 会長 植
田常幸 殿
・一般社団法人 日本自動車工業会 環境委員会 リ
サイクル廃棄物部会長 嶋村高士 殿
・一般社団法人 日本電機工業会 環境部長 堀井浩
司殿
3月16日 環境ビジネス委員会 バイオマス発電推進
分科会及び講演会
⑴ 分科会
活動状況の報告及び平成28年度の活動内容につ
いて検討を行った。
⑵ 講演会
次の講演会を行った。
テーマ:
「電力自由化と再生可能エネルギー」
講 師:市 民電力連絡会 会長・イージーパワー
㈱ 代表取締役 竹村英明 殿
講 師:全日本プラスチックリサイクル工業会
会長 植田常幸 殿
⑨ テーマ:
「自動車リサイクル法の概要、自動車
メーカの対応状況」
講 師:一般社団法人 日本自動車工業会 環境
3月23日 環境ビジネス委員会
研究会及び各分科会の活動状況を報告し、平成28年度
の活動内容について検討を行った。
3月23日 環境ビジネス委員会 幹事会
委員会 リサイクル廃棄物部会 長嶋村 平成28年度の活動内容について検討を行った。
高士 殿
3月28日 部会幹事会及び講演会
「家電製品分野における環境配慮設計
⑩ テーマ:
と再生材利用の取り組み」
講 師:一般社団法人 日本電機工業会 環境部
長 堀井浩司 殿
⑵ パネルディスカッション
次のパネルディスカッションを行った。
テーマ:
「日本型CE/RE、循環型社会形成に向けて」
⑴ 部会幹事会
平成27年度事業報告(案)及び平成28年度事業計
画(案)について検討を行った。
⑵ 講演会
次の講演会を行った。
「環境ビジネスのヒントにするための審
テーマ:
議会情報について」
コーディネータ:早 稲田大学理工学術院 創造理
講 師:㈱ 三菱総合研究所 環境・エネルギー研
工学研究科 教授 大和田秀二 殿
究本部 次世代環境事業戦略グループ グ
パネリスト:
・経済産業省 産業技術環境局 リサイクル推進課
課長補佐 酒井崇行 殿
・環境省 大臣官房 廃棄物・リサイクル対策部企
画課リサイクル推進室 室長補佐 谷貝雄三 殿
46
統計資料
ループリーダー 髙島由布子 殿
プラスチック機械部会
3月1日 ISO/TC270国内審議委員会 射出成形機分科会
ISO規格案について検討を行った。
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行事報告
行事予定
3月4日 特許委員会
次の事項について報告及び検討を行った。
⑴ 射出成形機に係る米国の特許
⑵ 射出成形機に係る中国の特許及び実用新案
⑶ 射出成形機に係る欧州の特許
⑷ 国内特許法改正等の動き
⑸ 平成28年度活動内容
3月11日 メンテナンス委員会
次の事項について報告及び検討を行った。
書籍・報告書情報
統計資料
⑷ 平成27年度決算報告(案)及び平成28年度収支予
算(案)
⑸ 平成28年度春季総会の内容
3月15日 JIS B 8301(遠心ポンプ、斜流ポンプ及
び軸流ポンプ-試験方法)改定 次の事項について報告及び審議を行った。
⑴ ISO 9906:2012(ターボポンプ-水力性能受
渡試験)和訳版の内容
⑵ JIS B 8301の改定案の内容
⑴ 射出成形機ユーザにおける事故事例と安全対策
⑶ 今後の作業予定
⑵ 射出成形機の主要点検品目
⑷ 一般財団法人 日本規格協会 JIS原案作成公募制
⑶ 大規模自然災害発生時の対応事例
⑷ 平成28年度活動内容
3月15日 ISO/TC270国内審議委員会 ブロー成形
機分科会
ブロー成形機の危険源及び対策について検討を行っ
た。
度の申請
3月15日 汎用送風機委員会
次の事項について報告及び審議を行った。
⑴ 平成27年度事業報告(案)及び平成28年度事業計
画(案)
⑵ 平成27年度決算報告(案)及び平成28年度収支予
3月16日 技術委員会
次の事項について報告及び検討を行った。
⑴ 射出成形機ユーザにおける事故事例と安全対策
⑵ 平成28年度活動内容
3月29日 ISO/TC270国内審議委員会 射出成形機
分科会
ISO規格案について検討を行った。
風水力機械部会
3月2日 ポンプ技術者連盟 拡大常任幹事会
次の事項について報告及び審議を行った。
⑴ 平成28年度役員体制
⑵ 平成28年度活動内容
⑶ 平成27年度事業報告(案)及び平成28年度事業計
画(案)
⑷ 平成27年度決算報告(案)及び平成28年度収支予
算(案)
⑸ 平成28年度春季総会の内容
⑹ 第19回技術セミナーのテーマ
3月3日 送風機技術者連盟 拡大常任幹事会
次の事項について報告及び審議を行った。
⑴ 平成28年度役員体制
算(案)
⑶ JIS B 8331(多翼送風機)の内容
⑷ 一般社団法人 公共建築協会「機械設備工事監理指
針」の改訂案
⑸ 平成28年度春季総会の内容
3月16日 排水用水中ポンプシステム委員会
次の事項について報告及び審議を行った。
⑴ 平成28年度春季総会の内容
⑵ 一般社団法人 公共建築協会「機械設備工事監理指
針」の改訂案
⑶ リスクアセスメント
⑷ 一般社団法人 地域環境資源センター 省エネ技
術導入実証調査検討委員会
3月17日 汎用ポンプ委員会
次の事項について報告及び審議を行った。
⑴ 平成27年度事業報告(案)及び平成28年度事業計
画(案)
⑵ 平成27年度決算報告(案)及び平成28年度収支予
算(案)
⑶ 一般社団法人 公共建築協会「機械設備工事監理指
針」の改訂案
⑷ 平成28年度春季総会の内容
⑵ 平成28年度活動内容
3月24日 メカニカルシール委員会 技術分科会
⑶ 平成27年度事業報告(案)及び平成28年度事業計
次の事項について報告及び審議を行った。
画(案)
⑴ メカニカルシール講習会
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行事報告
行事予定
⑵ 「30年の歩み」の原稿
統計資料
3月17日 コンベヤ技術委員会 JIS B 8825改正WG
3月25日 ポンプ国際規格審議会
JIS B 8825(仕分コンベヤ)改正について検討を行
次の事項について報告及び審議を行った。
った。
⑴ 平成28年度役員体制
3月23日 巻上機委員会
⑵ 平成27年度決算報告(案)及び平成28年度収支予
次の事項について報告及び検討を行った。
算(案)
⑶ JIS B 8301(遠心ポンプ、斜流ポンプ及び軸流
ポンプ―試験方法)改定準備委員会活動内容
⑴ JIS B 2809(ワイヤグリップ)の改正
⑵ ISO/TC111(リンクチェーン、チェーンスリン
グ、構成要素及び付属品)関連規格の改正
⑷ TC113(せき)/SC2/WG11
3月24日 流通設備委員会 建築分科会
⑸ ISO /TC115(ポンプ)の総会
次の事項について検討を行った。
⑹ ISO 21630(ポンプ-試験-汚水及び類似用途
の水中ミキサ)SR投票結果
⑺ ISO GD(ユーザ管理システム)登録見直し
⑻ 規約の改正
運搬機械部会
3月1日 コンベヤ技術委員会 JIS B 0140、JIS B
0141改正WG
、
JIS B 0141(コ
JIS B 0140(コンベヤ用語-種類)
ンベヤ用語-部品・付属機器ほか)の改正について検討
⑴ 平成28年度活動内容
⑵ 「ユニット式ラック構造設計基準解説書」の普及
3月25日 物流システム機器企画委員会 委員会及び
施設見学会
⑴ 委員会
次の事項について審議及び検討を行った。
① 平成27年度事業報告(案)及び平成28年度事業
計画(案)
② 分科会の進捗状況
⑵ 施設見学会
を行った。
㈱ヤクルト本社 富士裾野工場(静岡県裾野市)を
3月2日 チェーンブロック企画委員会
訪問し、乳製品生産工程の見学を行った。
次の事項について検討を行った。
⑴ 特別アセスメント
⑵ 平成27年度事業報告(案)及び平成28年度事業計
画(案)
⑶ 最近の業界動向等
3月4日 流 通 設 備 委 員 会 JIS Z 0620、JIS Z
0110改正WG
3月28日 流通設備委員会 クレーン分科会
次の事項について検討を行った。
⑴ 平成27年度事業報告(案)及び平成28年度事業計
画(案)
⑵ 特別アセスメント
3月29日 コンベヤ技術委員会 JIS B 0140、JIS
B 0141改正WG
、JIS Z 0110(産業用
JIS Z 0620(産業用ラック)
JIS B 0140(コンベヤ用語-種類)、
JIS B 0141(コ
ラック用語)の改正について検討を行った。
ンベヤ用語-部品・付属機器ほか)の改正について検討
3月16日 コンベヤ技術委員会
を行った。
次の事項について検討を行った。
3月30日 流 通 設 備 委 員 会 JIS Z 0620、JIS Z
⑴ リスクアセスメント
0110改正WG
⑵ コンベヤ関係JIS規格の改正
JIS Z 0620(産業用ラック)、JIS Z 0110(産業用
⑶ ベルトコンベヤ設備保守・点検業務に関するガイ
ラック用語)の改正について検討を行った。
ドラインの見直しと作成
⑷ 平成27年度事業報告(案)及び平成28年度事業計
画(案)
3月16日 昇降機委員会
ISO 25745-2(昇降機のエネルギー性能の測定法と
区分)のJIMS化に向けた内容の検討を行った。
48
書籍・報告書情報
動力伝導装置部会
3月18日 減速機委員会
次の事項について報告及び検討を行った。
⑴ 平成27年度事業報告(案)及び平成28年度事業計
画(案)
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行事報告
行事予定
⑵ 研修会の実施
⑶ 今後の業界動向
製鉄機械部会
書籍・報告書情報
統計資料
労務委員会
3月30日 委員会
次の事項について報告及び意見交換を行った。
3月9日 幹事会
⑴ 平成28年度賃金・夏季賞与交渉状況
次の事項について報告及び検討を行った。
⑵ 出向者への健康管理の取り組み
⑴ 経済産業省の平成27年度補正予算等
⑶ 現場就労者の就業管理の対応
⑵ 平成28年度部会活動内容
⑷ 転勤に伴う手当の対応
業務用洗濯機部会
貿易委員会
3月25日 定例部会
3月15日 輸出管理に関する動向調査 次の事項について報告及び審議を行った。
一般財団法人 安全保障貿易情報センター 安全保障輸
⑴ 平成28年度役員体制
出管理委員会へ出席し、輸出管理の現状について意見交
⑵ 平成28年度活動内容及びスケジュール
換を行った。
⑶ 平成27年度事業報告(案)及び平成28年度事業計
画(案)
⑷ 平成27年度決算報告(案)及び平成28年度収支予
算(案)
エンジニアリング部会
3月9日 企画委員会
次の事項について検討及び審議を行った。
環境委員会
3月22日 環境活動報告書作成WG
2016年2月に発行した「環境活動報告書2015」の内
容等について意見交換を行い、次年度の改善項目等につ
いて検討した。
エコスラグ利用普及委員会
⑴ 平成28年度役員体制
3月14日 利用普及分科会 編集WG
⑵ 平成28年度活動内容及びスケジュール
次の事項について報告及び検討を行った。
⑶ 平成27年度事業報告(案)及び平成28年度事業計
画(案)
⑷ 平成27年度決算報告(案)及び平成28年度収支予
算(案)
⑴ 施設調査の企画
⑵ 「2015年度版エコスラグ有効利用の現状とデー
タ集」の内容
⑶ ホームページの改訂
3月28日 利用普及分科会
委員会
政策委員会
3月23日 委員会
次の事項について報告及び審議を行った。
⑴ 統計関係報告(平成28年1月分)
① 産業機械の受注状況
次の事項について報告及び検討を行った。
⑴ 施設調査の企画
⑵ 「2015年度版エコスラグ有効利用の現状とデー
タ集」の内容
⑶ 自治体連絡会の企画
3月29日 委員会幹事会
次の事項について報告及び検討を行った。
② 産業機械の輸出契約状況
⑴ 利用普及分科会及び標準化分科会の活動内容
③ 環境装置の受注状況
⑵ JIS A 5031(一般廃棄物、下水汚泥又はそれら
⑵ 工業会の活動状況(平成28年2月分)
の焼却灰を溶融固化したコンクリート用融スラグ骨
⑶ 平成28年度事業計画(案)
材)
、JIS A 5032(一般廃棄物、下水汚泥又はそ
⑷ 平成28年度収支予算(案)
れらの焼却灰を溶融固化した道路用溶融スラグ)の
改正
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行事報告
行事予定
⑶ 平成28年度事業計画(案)
⑷ 平成28年度収支予算(案)
3月29日 標準化分科会
次の事項について報告及び検討を行った。
書籍・報告書情報
統計資料
労務委員会
3月3日 委員会
次の事項について報告及び意見交換を行った。
⑴ JIS A 5031、JIS A 5032の改正
⑴ 障害者雇用の現状と課題
⑵ 標準化分科会の活動内容
⑵ 労働時間管理の現状と課題
⑶ 自治体連絡会の企画
⑶ 一般財団法人 日本次世代企業普及機構の事業紹介
⑷ 平成28年度第1回労務委員会
関西支部
委員会
政策委員会
3月25日 委員会
部 会
ボイラ・原動機部会
3月14日 部会
次の事項について報告及び審議を行った。
⑴ ボイラ受注統計
次の事項について報告及び審議を行った。
⑵ 本部幹事会活動状況
⑴ 統計関係報告(平成28年1月分)
⑶ 新年交流会収支報告(案)
① 産業機械の受注状況
⑷ 平成27年度事業報告(案)
② 産業機械の輸出契約状況
⑸ 平成27年度決算報告(案)及び平成28年度収支予
③ 環境装置の受注状況
算(案)
⑵ 工業会の活動状況(平成28年2月分)
⑹ 平成28年度部会総会の開催
⑶ 海外情報(平成28年3月号)
⑺ 見学研修会の開催
⑷ 委員長の委嘱
⑻ OBM会
⑸ 新入会員
⑹ 平成28年度事業計画(案)
⑺ 平成28年度収支予算(案)
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行事報告
行事予定
6月6日第4回風力発電関連産業セミナー
16日
政策委員会
20日
運営幹事会
〃
第42回優秀環境装置表彰式
7月15日政策委員会
21日
運営幹事会
部 会
ボイラ・原動機部会
書籍・報告書情報
統計資料
プラスチック機械部会
6月上旬
特許委員会
風水力機械部会
6月1日
メカニカルシール委員会 春季総会
3日
ポンプ国際規格審議会
9日
プロセス用圧縮機委員会 春季総会
14日
ロータリ・ブロワ委員会 総会
15日真空式下水道システム委員会 春季総
6月2日
部会総会
7月13日
ボイラ幹事会
16日汎用送風機委員会 春季総会
ボイラ技術委員会
21日汎用圧縮機委員会 春季総会
19日
鉱山機械部会
会、施設見学会
23日汎用ポンプ委員会 春季総会
28日排水用水中ポンプシステム委員会 春季
6月上旬
骨材機械委員会
〃
ボーリング技術委員会
7月5日
ポンプ技術者連盟 拡大常任幹事会
7月上旬
骨材機械委員会
〃
ポンプ技術者連盟 第19回技術セミナー
〃
ボーリング技術委員会
中旬骨材機械委員会
〃
部会総会
化学機械部会
総会
6日部会総会
14日
メカニカルシール講習会
中旬ポンプ技術者連盟 年度幹事会
〃汎用送風機委員会
26日排水用水中ポンプシステム委員会
6月3日
技術委員会
7月1日
部会総会
〃汎用ポンプ委員会
〃
業務委員会講演会
〃ポンプ国際規格審議会
環境装置部会
下旬送風機技術者連盟 年度幹事会
運搬機械部会
6月下旬環境ビジネス委員会 第1回本委員会
6月上旬クレーン企画委員会
〃環境ビジネス委員会 第2回水分科会
〃巻上機委員会
〃環境ビジネス委員会 第2回バイオマス
発電推進分科会
7月上旬環境ビジネス委員会 第2回有望ビジネ
ス分科会
〃環境ビジネス委員会 第2回先端技術調
査分科会
中旬環境ビジネス委員会 第2回3Rリサイ
クル研究会
タンク部会
6月30日部会総会
中旬コンベヤ技術委員会
〃昇降機委員会
〃コンベヤ技術委員会 コンベヤ用語JIS
改正WG
下旬流通設備委員会 クレーン分科会
〃流通設備委員会 建築分科会
〃コンベヤ技術委員会 仕分コンベヤJIS
改正WG
〃産業用ラックJIS改正原案作成委員会
〃産業用ラック用語JIS改正原案作成委員会
7月中旬部会総会
〃政策分科会講演会
産業機械 2016.5
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51
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行事報告
行事予定
7月中旬コンベヤ技術委員会 コンベヤ用語JIS
改正WG
〃チェーンブロック企画委員会
下旬コンベヤ技術委員会
〃昇降機委員会
〃流通設備委員会 クレーン分科会
動力伝導装置部会
6月中旬
減速機委員会
7月中旬減速機委員会
製鉄機械部会
6月上旬
幹事会
業務用洗濯機部会
6月21日
定例部会、記者発表会
7月7日コインランドリー分科会
〃技術委員会
エンジニアリング部会
7月21日
書籍・報告書情報
統計資料
関西支部
部 会
ボイラ・原動機部会
6月9日
総会、施設調査
7月8日
定例部会、施設調査
環境装置部会
7月13日
総会、講演会
委員会
政策委員会
6月22日
委員会
7月28日
委員会
労務委員会
6月14日
委員会
部会総会
〃企画委員会講演会
委員会
エコスラグ利用普及委員会
6月上旬
エコスラグ利用普及委員会
中旬エコスラグ利用普及分科会 編集WG
〃
JIS A 5032 WG
7月上旬エコスラグ利用普及分科会 施設調査
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INDUSTRIAL MACHINERY 2016.5
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行事報告
行事予定
会員名簿2016
頒 価:1,080円(税込)
連絡先:総務部(TEL:03-3434-6821)
工業会会員の本社と支社所在地、取扱機種の一覧等をま
とめたもの。
風力発電関連機器産業に関する調査研究報告書
頒 価:5,000円(税込)
連絡先:環境装置部(TEL:03-3434-7579)
風力発電機の本体から部品などまで含めた風力発電関連
機器産業に関する生産実態等の調査を実施し、各分野に
書籍・報告書情報
統計資料
(2006年10月発行)。
メカニカル・シールハンドブック
初・中級編(改訂第3版)
頒 価:2,000円(税込)
連絡先:産業機械第1部(TEL:03-3434-3730)
メカニカルシールに関する用語、分類、基本特性、寸法、
材料選定等についてまとめたもの(2010年10月発行)
。
風水力機械産業の現状と将来展望
— 2011年〜2015年 —
おける産業規模や市場予測、現状での課題等を分析し、
頒 価:会員/1,500円(税込)
会員外/2,000円(税込)
連絡先:産業機械第1部(TEL:03-3434-3730)
本報告書にまとめた。
1980年より約5年に1度、風水力機械部会より発行し
平成26年度 環境装置の生産実績
ている報告書の最新版。本報告書は、風水力機械産業の
代表的な機種であるポンプ、送風機、汎用圧縮機、プロ
頒 価:実費頒布
連絡先:環境装置部(TEL:03-3434-6820)
セス用圧縮機、メカニカルシールのそれぞれの機種毎に
日本の環境装置の生産額を装置別、需要部門別(輸出含
需要動向と予測、技術動向、国際化を含めた今後の課題
む)
、
企業規模別、
研究開発費等で集計し図表化。その他、
と対応についてまとめている。風水力機械メーカはもと
前年度との比較や過去28年間における生産実績の推移
より官公庁、エンジニアリング会社、ユーザ会社等の方々
を掲載。
にも有益な内容である。
2014年度版 エコスラグ有効利用の現状と
データ集
頒 価:5,000円(税込)
連絡先:エコスラグ利用普及委員会(TEL:03-3434-7579)
化学機械製作の共通課題に関する調査研究報
告書(第8版 平成20年度版)
〜化学機械分野における輸出管理手続き〜
全国におけるエコスラグの生産状況、利用状況、分析デ
頒 価:1,000円(税込)
連絡先:産業機械第1部(TEL:03-3434-3730)
ータ等をアンケート調査からまとめた。また、委員会の
化学機械製作に関する共通の課題・問題点を抽出し、取
活動についても報告している(2014年5月発行)。
りまとめたもの。
道路用溶融スラグ品質管理及び
設計施工マニュアル
頒 価:3,000円(税込)
連絡先:エコスラグ利用普及委員会(TEL:03-3434-7579)
2006年7月20日に制定されたJIS A 5032「一般廃棄
物、下水汚泥又はそれらの焼却灰を溶融個化した道路用
溶融スラグ」について、溶融スラグの製造者及び道路の
設計施工者向けに関連したデータを加えて解説した
(2007年9月発行)
。
港湾工事用エコスラグ利用手引書
今回は強化されつつある輸出管理について、化学機械分
野に限定して申請手続きの流れや実際の手続きの例を示
した。実際に手続きに携わる者への参考書となる一冊。
JIMS H 3002業務用洗濯機械の性能に係る
試験方法(平成20年8月制定)
頒 価:1,000円(税込)
連絡先:産業機械第1部(TEL:03-3434-3730)
ユニット式ラック構造設計基準
(JIMS J-1001:2012)解説書
頒 価:800円(税込)
連絡先:産業機械第2部(TEL:03-3434-6826)
頒 価:実費頒布
連絡先:エコスラグ利用普及委員会(TEL:03-3434-7579)
ユニット式ラックの構造設計を行う場合の地震動に対す
エコスラグを港湾工事用材料として有効利用するため
る考え方をより理解してもらうための解説書として、
に、設計・施工に必要なエコスラグの物理的・化学的特
JIMS J-1001:2012と併せた活用を前提として発行
性をまとめた。工法としては、サンドコンパクションパ
した。JIMS J-1001:2012を解説・補足する位置付け。
イル工法とバーチカルドレーン工法を対象としている
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53
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行事報告
行事予定
物流システム機器ハンドブック
頒 価:3,990円(税込)
連絡先:産業機械第2部(TEL:03-3434-6826)
書籍・報告書情報
統計資料
ラック式倉庫のスプリンクラー設備の解説書
頒 価:1,000円(税込)
連絡先:産業機械第2部(TEL:03-3434-6826)
(1)各システム機器の分類、用語の統一
平成10年7月の消防法令の改正に伴い、
「ラック式倉庫」
(2)能力表示方法の統一、標準化
の技術基準、ガイドラインについて、わかりやすく解説
(3)各機器の安全基準と関連法規・規格
したもの。
(4)取扱説明書、安全マニュアル
(5)物流施設の計画における寸法算出基準
コンベヤ機器保守・点検業務に関する
ガイドライン
ゴムベルトコンベヤの計算式
(JIS B 8805-1992)計算マニュアル
頒 価:1,000円(税込)
連絡先:産業機械第2部(TEL:03-3434-6826)
現行JIS(JIS B 8805-1992)の内容は、ISO5048に
頒 価:1,000円(税込)
連絡先:産業機械第2部(TEL:03-3434-6826)
準拠して改正されたが、旧JIS(JIS B 8805-1976)
コンベヤ機器の使用における事業者の最小限の保守・点検
と計算手順が異なるため、これをマニュアル化したもの。
レベルを確保するためガイドラインとしてまとめたもの。
チェーン・ローラ・ベルトコンベヤ、
仕分コンベヤ、
垂直コンベヤ、
及びパレタイザ検査要領書
ユニバーサルデザインを活かしたエレベータ
のガイドライン
頒 価:1,000円(税込)
連絡先:産業機械第2部(TEL:03-3434-6826)
頒 価:1,000円(税込)
連絡先:産業機械第2部(TEL:03-3434-6826)
ユニバーサルデザインの理念に基づいた具体的な方法を
ばら物コンベヤを除くコンベヤ機器については、検査要
ガイドラインとして提案したもの。
領の客観的な指針がないため、設備納入メーカや購入者
のガイドラインとして作成したもの。
バルク運搬用 ベルトコンベヤ設備保守・点検
業務に関するガイドライン
東京直下地震のエレベーター被害予測に
関する研究
頒 価:1,000円(税込)
連絡先:産業機械第2部(TEL:03-3434-6826)
東京湾北部を震源としたマグニチュード7程度の地震が
頒 価:500円(税込)
連絡先:産業機械第2部(TEL:03-3434-6826)
予測されていることから、所有者、利用者にエレベータ
コンベヤ機器を利用目的に応じて、安全にかつ支障なく
ーの被害状況を提示し、対策の一助になることを目的と
稼動させるには日常の保守点検は事業者にとって必須条
して、エレベーターの閉じ込め被害状況の推定を行った
件であり、義務であるが、事業者や事業内容によって保
もの。
守・点検の実施レベルに大きな差が在るのが実情である。
本ガイドラインは、この様な情況からコンベヤ機器の使
用における事業者の最小限度の保守・点検レベルを確保
するためのガイドラインとしてまとめたものである。
バルク運搬用 ベルトコンベヤ検査基準
頒 価:1,000円(税込)
連絡先:産業機械第2部(TEL:03-3434-6826)
バルク運搬用ベルトコンベヤの製作、設置に関する部品
プラスチック機械産業の市場動向調査報告書
(平成28年2月発行版)
頒 価:1,000円(税込)
連絡先:産業機械第2部(TEL:03-3434-6826)
射出成形機、押出成形機、ブロー成形機に関する平成
27〜29年の市場動向を取りまとめたもの。
2015年度 環境活動報告書
ならびに設備の機能を満足するための検査項目、検査個
頒 価:無償頒布
連絡先:企画調査部(TEL:03-3434-6823)
所および検査要領とその判定基準について規定したも
環境委員会が会員企業を対象に実施する各種環境関連調
の。
査の結果報告の他、会員企業の環境保全への取り組み等
を紹介している。
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工業会情報
行事報告
行事予定
書籍・報告書情報
統計資料
産業機械受注状況(平成28年2月)
企画調査部
1.概 要
2 月 の 受 注 高 は 4,573 億 8,200 万 円、 前 年 同 月 比
120.6%となった。
内需は、3,802億9,600万円、前年同月比148.9%と
なった。
内需のうち、製造業向けは前年同月比85.9%、非製
2.機種別の動向
①ボイラ・原動機
建設、電力の増加により前年同月比133.8%となった。
②鉱山機械
窯業土石、鉱業の減少により同50.0%となった。
③化学機械(冷凍機械を含む)
造業向けは同195.2%、官公需向けは同176.7%、代理
電力、官公需の増加により同155.1%となった。
店向けは同102.9%であった。
④タンク
増加した機種は、ボイラ・原動機(195.8%)
、化学
外需の減少により同89.1%となった。
機械(171.2%)
、タンク(145.0%)
、プラスチック機
⑤プラスチック加工機械
械(126.1%)
、送風機(174.1%)
、その他機械(130.1
その他製造業、外需の増加により同116.6%となった。
%)の6機種であり、減少した機種は、鉱山機械(47.4
⑥ポンプ
%)
、ポンプ(90.6%)
、圧縮機(97.6%)
、運搬機械(72.3
官公需、外需の減少により同81.4%となった。
%)、変速機(96.6%)
、金属加工機械(76.5%)の6機
⑦圧縮機
種であった(括弧の数字は前年同月比)
。
鉄鋼、外需の減少により同85.9%となった。
外需は、770億8,600万円、前年同月比62.2%とな
った。
プラントは3件、101億2,000万円となり、前年同
月比58.9%となった。
増加した機種は、プラスチック機械(112.0%)、送
⑧送風機
官公需の増加により同175.3%となった。
⑨運搬機械
情報通信機械、自動車、造船、運輸・郵便、外需の減
少により同77.4%となった。
風機(205.6%)の2機種であり、減少した機種は、ボ
⑩変速機
イラ・原動機(23.9%)
、鉱山機械(77.0%)、化学機械
鉄 鋼、 情 報 通 信 機 械、 卸 売・ 小 売 の 減 少 に よ り 同
(96.4%)
、タンク(1.1%)
、ポンプ(56.6%)、圧縮機
95.0%となった。
(75.5%)
、運搬機械(85.4%)
、変速機(86.4%)、金
⑪金属加工機械
属加工機械(53.8%)
、その他機械(91.1%)の10機種
鉄鋼、外需の減少により同64.2%となった。
であった(括弧の数字は前年同月比)
。
産業機械 2016.5
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55
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行事報告
行事予定
書籍・報告書情報
統計資料
(表1)
産業機械 需要部門別受注状況
①製造業
②非製造業
③民需計
④官公需
(一般社団法人 日本産業機械工業会調)
(金額単位:百万円 比率:%)
⑤代理店
⑥内需計
⑦外 需
(金額) (前年比) (金額) (前年比) (金額) (前年比) (金額) (前年比) (金額) (前年比) (金額) (前年比)
⑧総 額
(金額) (前年比) (金額) (前年比)
平成24年度
915,798
947,389
75.3 1,863,187
80.5 580,038
96.3 330,381
114.8 2,773,606
86.5
1,819,559
66.9 4,593,165
77.5
25年度
957,925
104.6 1,101,713
116.3 2,059,638
110.5 625,079
107.8 293,640
88.9 2,978,357
107.4
1,796,987
98.8 4,775,344
104.0
26年度 1,061,676
127.2
86.6
110.8 1,436,606
130.4 2,498,282
121.3 699,550
111.9 296,944
101.1 3,494,776
117.3
2,580,415
143.6 6,075,191
平成25年
943,541
97.0 1,000,730
106.3 1,944,271
101.6 606,571
106.9 301,841
92.1 2,852,683
101.5
1,921,557
79.1 4,774,240
91.1
26年
959,391
101.7 1,227,523
122.7 2,186,914
112.5 690,679
113.9 294,419
97.5 3,172,012
111.2
2,525,574
131.4 5,697,586
119.3
27年 1,183,993
123.4 1,412,643
115.1 2,596,636
118.7 610,531
88.4 294,603
100.1 3,501,770
110.4
1,917,203
75.9 5,418,973
95.1
平成26年10~12月
241,576
101.2
236,170
125.0
477,746
111.7 130,741
79.6
77,767
101.3
686,254
102.6
398,293
116.4 1,084,547
107.3
平成27年1~3月
342,625
142.6
654,932
146.9
997,557
145.4 206,487
104.5
75,205
103.5 1,279,249
133.7
680,345
108.8 1,959,594
123.9
4~6月
320,935
145.9
206,595
96.3
527,530
121.4 120,783
62.8
62,920
91.4
711,233
102.2
405,928
73.0 1,117,161
89.3
7~9月
263,406
102.3
257,988
77.9
521,394
88.6 168,044
98.9
79,546
105.9
768,984
92.3
461,147
48.8 1,230,131
69.1
10~12月
257,027
106.4
293,128
124.1
550,155
115.2 115,217
88.1
76,932
98.9
742,304
108.2
369,783
92.8 1,112,087
102.5
59.3 4,305,204
85.3
H27.4~H28.2累計 1,080,729
122.0 1,040,051
110.3 2,120,780
116.0 520,389
H28.1~2累計
239,361
143.3
282,340
175.3
521,701
159.0 116,345
108.1
1,397,471
117.6
平成27年12月
83,332
90.3
82,909
57.9
166,241
70.6
39,238
平成28年1月
171,450
195.0
86,137
142.2
257,587
173.4
2月
67,911
85.9
196,203
195.2
264,114
147.1
87.9 266,564
47,166
101.2
99.3 2,907,733
685,212
144.7
160,613
35.1
845,825
90.8
76.0
25,679
99.4
231,158
73.9
150,377
88.5
381,535
79.0
25,204
53.2
22,125
99.3
304,916
139.8
83,527
25.0
388,443
70.4
91,141
176.7
25,041
102.9
380,296
148.9
77,086
62.2
457,382
120.6
【注】
平成23年4月より需要者分類を変更したことから、
②非製造業③民需計④官公需の金額に不連続が発生している。なお、
括弧の比率は前年の実績を新分類に再集計して計算している。
(表2)
産業機械 機種別受注状況
①ボイラ・原動機
金額
前年比
③化学機械
②鉱山機械
金額
(冷凍機械を含む)
前年比
金額
前年比
③-1 内 化学機械
金額
前年比
(一般社団法人 日本産業機械工業会調)
(金額単位:百万円 比率:%)
④タンク
金額
⑤プラスチック加工機械
前年比
金額
前年比
⑥ポンプ
金額
前年比
平成24年度
1,325,304
78.9
23,174
148.1
1,365,436
65.8
1,001,296
58.5
27,723
36.4
166,375
89.6
333,281
111.8
25年度
1,490,041
112.4
20,999
90.6
1,271,667
93.1
888,732
88.8
99,283
358.1
181,716
109.2
335,427
100.6
26年度
1,808,803
121.4
22,597
107.6
2,097,399
164.9
1,737,117
195.5
29,958
30.2
193,808
106.7
336,423
100.3
平成25年
1,428,416
107.6
19,076
81.7
1,409,687
71.9
1,030,503
64.8
41,305
153.2
177,243
101.7
337,085
103.6
26年
1,562,247
109.4
21,787
114.2
2,043,526
145.0
1,691,306
164.1
79,973
193.6
187,182
105.6
331,029
98.2
27年
1,776,585
113.7
27,218
124.9
1,403,741
68.7
1,007,848
59.6
46,658
58.3
206,336
110.2
368,714
111.4
平成26年10~12月
330,768
122.8
5,140
88.4
264,008
107.1
176,554
115.4
3,967
15.7
46,865
113.6
89,839
103.6
平成27年1~3月
775,179
146.6
6,971
113.1
504,057
112.0
406,481
112.7
14,743
22.8
56,002
113.4
93,713
106.1
4~6月
329,598
119.3
10,807
192.3
251,868
55.5
160,094
43.8
26,211
435.8
50,375
114.3
76,519
111.3
7~9月
280,793
65.8
5,450
112.0
399,831
45.7
286,200
36.3
2,991
57.1
49,206
105.0
101,442
120.5
10~12月
391,015
118.2
3,990
77.6
247,985
93.9
155,073
87.8
2,713
68.4
50,753
108.3
97,040
108.0
H27.4~H28.2累計
1,356,868
107.5
22,726
114.0
1,094,110
56.9
739,785
46.1
34,004
174.3
185,037
103.8
323,258
108.4
H28.1~2累計
355,462
155.8
2,479
57.5
194,426
58.7
138,418
50.4
2,089
48.6
34,703
85.7
48,257
86.8
平成27年12月
136,976
83.9
1,587
85.7
80,362
63.1
44,940
47.9
1,707
124.3
19,585
107.8
34,782
107.9
平成28年1月
183,988
184.0
1,083
71.5
86,190
33.0
59,899
25.5
384
16.1
14,720
63.0
25,237
92.4
2月
171,474
133.8
1,396
50.0
108,236
155.1
78,519
195.8
1,705
89.1
19,983
116.6
23,020
81.4
会社数
17社
8社
⑦圧縮機
金額
39社
⑧送風機
前年比
金額
37社
⑨運搬機械
前年比
金額
4社
⑩変速機
前年比
金額
11社
⑪金属加工機械
前年比
金額
前年比
18社
⑫その他機械
金額
⑬合計
前年比
金額
前年比
平成24年度
242,285
76.6
26,036
124.1
339,694
96.3
43,810
79.6
165,484
73.0
534,563
85.6
4,593,165
77.5
25年度
283,510
117.0
24,028
92.3
289,804
85.3
46,035
105.1
141,883
85.7
590,951
110.5
4,775,344
104.0
127.2
26年度
266,975
94.2
27,945
116.3
354,728
122.4
49,745
108.1
162,018
114.2
724,792
122.6
6,075,191
平成25年
270,381
105.7
26,110
110.8
308,640
88.4
45,154
99.5
142,674
80.9
568,569
103.3
4,774,240
91.1
26年
274,389
101.5
27,822
106.6
315,481
102.2
48,161
106.7
131,378
92.1
674,611
118.7
5,697,586
119.3
27年
261,971
95.5
29,420
105.7
377,051
119.5
51,974
107.9
177,457
135.1
691,848
102.6
5,418,973
95.1
平成26年10~12月
63,892
95.3
9,335
161.1
88,897
127.8
13,260
116.6
46,050
150.3
122,526
80.9
1,084,547
107.3
平成27年1~3月
76,320
91.1
7,077
101.8
115,095
151.7
13,287
113.5
63,390
193.6
233,760
127.3
1,959,594
123.9
4~6月
60,506
95.8
5,747
103.7
85,979
109.1
13,127
111.7
44,037
188.0
162,387
75.9
1,117,161
89.3
7~9月
67,964
106.9
7,961
132.9
90,763
126.2
12,846
112.2
38,535
132.2
172,349
111.6
1,230,131
69.1
10~12月
57,181
89.5
8,635
92.5
85,214
95.9
12,714
95.9
31,495
68.4
123,352
100.7
1,112,087
102.5
H27.4~H28.2累計
218,347
93.0
27,523
113.0
302,359
104.2
46,324
102.8
128,353
86.3
566,295
94.2
4,305,204
85.3
H28.1~2累計
32,696
74.0
5,180
148.5
40,403
79.8
7,637
88.9
14,286
28.5
108,207
98.1
845,825
90.8
平成27年12月
21,110
86.9
3,653
177.8
30,106
74.3
3,691
79.9
10,312
76.6
37,664
70.2
381,535
79.0
平成28年1月
13,676
62.2
1,973
118.9
14,581
84.4
3,521
82.8
7,722
19.3
35,368
69.5
388,443
70.4
2月
19,020
85.9
3,207
175.3
25,822
77.4
4,116
95.0
6,564
64.2
72,839
122.6
457,382
120.6
会社数
16社
9社
25社
5社
13社
38社
203社
【注】⑫その他機械には、業務用洗濯機、メカニカルシール、ごみ処理装置等が含まれているが、そのうち業務用洗濯機とメカニカルシールの受注金額は次の通りである。
業務用洗濯機:1,743百万円 メカニカルシール:2,281百万円
56
INDUSTRIAL MACHINERY 2016.5
P055-061_統計資料1-受注状況.indd 56
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行事報告
行事予定
書籍・報告書情報
統計資料
(表3)
平成28年2月 需要部門別機種別受注額
(一般社団法人 日本産業機械工業会調)
(単位 : 100万円)
※平成23年4月より需要者分類を改訂しました。
機種別
需要者別
冷凍機械
プラスチック
加工機械
タンク
ポンプ
圧縮機
送風機
運搬機械
金属加工
機 械
変速機
その他
合
計
製
民
品
工
業
632
0
1,459
321
0
0
68
128
1
234
109
0
517
維
工
業
120
0
4
131
0
79
29
38
0
30
13
0
133
577
紙・ パ ル プ 工 業
1,415
0
203
115
0
8
58
107
0
24
79
5
58
2,072
化
業
1,945
32
3,330
557
63
699
457
868
71
567
157
33
374
9,153
石油・石炭製品工業
435
0
1,321
467
1,238
57
195
336
11
108
34
0
61
4,263
43
357
204
115
0
0
8
15
55
131
57
81
124
1,190
学
工
業
土
石
鋼
3,469
造
業
571
1
374
229
0
0
354
181
359
791
230
1,572
718
5,380
非
鉄
金
属
1,563
0
285
229
0
4
11
17
2
55
11
177
25
2,379
金
属
製
品
58
0
103
128
0
0
1
39
0
203
114
212
103
961
はん用・生産用機械
103
39
196
2,852
0
56
68
2,980
27
1,404
190
25
1,500
9,440
械
0
0
110
2,346
0
134
21
5
▲3
34
88
3
177
2,915
械
940
0
1,161
2,295
0
136
20
149
6
166
60
61
137
5,131
情 報 通 信 機 械
38
0
45
167
0
108
335
14
0
123
149
11
607
1,597
業
務
間
電
用
気
自
動
機
機
車
業
業
30
0
70
664
0
1,283
13
86
144
▲ 669
256
701
370
2,948
業
954
0
352
115
2
0
90
178
0
720
42
43
332
2,828
その他輸送機械工業
48
0
0
1
0
6
0
4
0
41
56
1
772
929
そ の 他 製 造 業
1,937
188
1,140
5
67
4,245
300
197
17
455
1,164
357
2,607
12,679
67,911
造
工
船
需
非
製
造
業
計
10,832
617
10,357
10,737
1,370
6,815
2,028
5,342
690
4,417
2,809
3,282
8,615
農
林
漁
業
35
6
0
131
0
0
0
7
1
30
11
0
10
231
鉱業・採石業・砂利採取業
7
372
145
▲4
0
0
0
0
1
1,714
3
2
36
2,276
製
造
要
業
建
設
業
21,982
214
1,609
101
0
0
52
395
3
60
29
16
1,040
25,501
電
力
業
116,427
0
18,716
0
65
0
928
375
223
3,259
130
0
872
140,995
運 輸 業・ 郵 便 業
228
0
676
269
0
0
55
6
22
1,163
116
0
40
2,575
通
業
553
0
0
337
0
0
0
0
1
2
2
0
0
895
卸 売 業・小 売 業
111
0
58
677
0
0
1,865
183
29
1,611
0
5
636
5,175
金 融 業・保 険 業
185
0
0
121
0
0
5
2
2
1
0
0
0
316
不
業
409
0
0
2
0
0
1
42
0
2
11
0
0
467
情 報 サ - ビ ス 業
125
0
97
115
0
0
0
0
0
11
0
0
0
348
業
0
0
1
0
0
0
0
0
0
0
0
2
0
3
そ の 他 非 製 造 業
2,511
0
5,655
828
233
4
2,291
168
169
988
13
113
4,448
17,421
142,573
592
26,957
2,577
298
4
5,197
1,178
451
8,841
315
138
7,082
196,203
153,405
1,209
37,314
13,314
1,668
6,819
7,225
6,520
1,141
13,258
3,124
3,420
15,697
264,114
信
動
リ
間
産
ー
非
製
需
ス
造
要
業
合
計
計
官
運
輸
業
0
0
0
0
0
0
4
0
1,479
0
0
0
0
1,483
防
衛
省
4,739
0
0
1
0
0
0
85
0
2
0
0
584
5,411
公
需
国
家
公
務
53
0
66
0
0
0
205
49
2
3
0
0
▲ 1,148
▲ 770
地
方
公
務
613
0
30,899
229
29
0
3,676
28
11
163
0
7
46,477
82,132
そ の 他 官 公 需
1,181
0
124
230
0
0
755
17
6
22
275
2
273
2,885
官
6,586
0
31,089
460
29
0
4,640
179
1,498
190
275
9
46,186
91,141
77,086
公
外
代
受
化学機械
繊
鉄
海
鉱山機械
食
窯
民
ボイラ・
原動機
需
需
理
注
額
合
計
要
11,062
187
8,966
5,486
8
12,871
4,317
8,868
146
11,105
595
2,976
10,499
店
421
0
1,150
10,457
0
293
6,838
3,453
422
1,269
122
159
457
25,041
計
171,474
1,396
78,519
29,717
1,705
19,983
23,020
19,020
3,207
25,822
4,116
6,564
72,839
457,382
産業機械 2016.5
P055-061_統計資料1-受注状況.indd 57
57
16/05/10 10:47
行事報告
行事予定
書籍・報告書情報
統計資料
産業機械輸出契約状況(平成28年2月)
企画調査部
1.概 要
④プラスチック加工機械
2月の主要約70社の輸出契約高は、692億2,200万
アジアの増加により、前年同月比121.7%となった。
円、前年同月比60.3%となった。
⑤風水力機械
プラントは3件、101億2,000万円となり、前年同
中東、南アメリカの減少により、前年同月比65.8
月比58.9%となった。
%となった。
単体は591億200万円、前年同月比60.6%となった。
⑥運搬機械
地域別構成比は、アジア58.1%、アフリカ12.8%、
アジアの減少により、前年同月比76.7%となった。
北アメリカ10.8%、ヨーロッパ8.4%、中東4.9%、ロ
⑦変速機
シア・東欧3.2%となっている。
ヨーロッパ、北アメリカの減少により、前年同月比
90.3%となった。
2.機種別の動向
⑧金属加工機械
⑴ 単体機械
アジアの減少により、前年同月比47.0%となった。
①ボイラ・原動機
⑨冷凍機械
アジアの減少により、前年同月比15.8%となった。
ア ジ ア、 ヨ ー ロ ッ パ の 増 加 に よ り、 前 年 同 月 比
②鉱山機械
111.6%となった。
アフリカの減少により、前年同月比81.7%となっ
⑵ プラント
た。
アジアの減少により前年同月比58.9%となった。
③化学機械
アジア、北アメリカ、ロシア・東欧の減少により、
前年同月比79.3%となった。
(表1)
平成28年2月 産業機械輸出契約状況 機種別受注状況
(一般社団法人 日本産業機械工業会調)
(金額単位:百万円)
単 体 機 械
①ボイラ・原動機
金額
58
前年比
②鉱山機械
金額
③化学機械
前年比
金額
④プラスチック加工機械
前年比
金額
前年比
⑤風水力機械
金額
前年比
平成24年度
411,062
69.7
9,169
313.1
248,426
122.4
84,673
84.4
175,281
25年度
405,562
98.7
4,128
45.0
293,374
118.1
99,978
118.1
211,792
120.8
26年度
419,940
103.5
3,906
94.6
197,635
67.4
99,236
99.3
177,879
平成25年
461,854
104.8
2,907
30.2
273,868
173.0
95,021
101.5
26年
352,600
76.3
4,052
139.4
203,384
74.3
97,092
⑥運搬機械
金額
77.3 111,852
前年比
⑦変速機
金額
前年比
⑧金属加工機械
金額
前年比
114.7
7,185
60.3
53,467
101.6
70,937
63.4
6,851
95.4
64,205
120.1
84.0
88,201
124.3
7,432
108.5
52,759
82.2
209,943
119.0
88,211
81.0
6,798
81.9
57,345
82.0
102.2
180,831
86.1
70,934
80.4
6,819
100.3
47,998
83.7
27年
391,069
110.9
2,725
67.3
333,267
163.9
102,797
105.9
193,184
106.8
93,335
131.6
8,148
119.5
45,790
95.4
平成26年10~12月
129,868
184.2
359
145.9
31,613
82.0
23,847
107.3
41,004
75.9
18,245
136.6
1,687
110.7
18,218
134.1
平成27年1~3月
140,080
192.6
1,596
91.6
131,175
95.8
29,895
107.7
59,484
95.3
35,539
194.5
2,272
136.9
17,936
136.1
4~6月
76,335
78.1
553
45.6
29,003
83.2
25,640
118.3
42,820
109.3
17,568
99.6
2,090
120.3
8,585
132.1
7~9月
51,321
98.2
278
37.7
142,224
ー
21,281
89.3
54,334
142.2
19,578
116.6
2,087
120.2
12,037
119.1
10~12月
123,333
95.0
298
83.0
30,865
97.6
25,981
108.9
36,546
89.1
20,650
113.2
1,699
100.7
7,232
39.7
H27.4~H28.2累計
270,121
78.4
1,284
44.6
225,695
121.6
91,276
98.6
153,447
103.4
69,710
102.3
7,120
109.9
31,930
67.5
H28.1~2累計
19,132
29.6
155
27.1
23,603
19.8
18,374
79.0
19,747
65.8
11,914
76.9
1,244
94.2
4,076
32.7
平成27年9月
24,735
102.5
71
40.1
10,115
ー
6,548
62.1
17,865
101.2
6,726
69.4
711
110.7
4,437
94.4
10月
49,305
125.7
99
341.4
5,265
115.2
7,676
112.8
13,236
140.0
5,111
134.0
578
95.2
1,308
11.7
11月
16,049
28.3
126
42.3
12,629
388.9
6,985
101.8
10,289
75.1
9,766
195.8
555
102.2
3,398
86.1
12月
57,979
170.4
73
228.1
12,971
54.5
11,320
111.2
13,021
72.9
5,773
61.1
566
105.4
2,526
82.0
平成28年1月
14,096
43.1
12
3.0
18,763
16.6
7,260
51.4
8,906
65.8
2,642
77.5
650
98.2
1,910
24.3
2月
5,036
15.8
143
81.7
4,840
79.3
11,114
121.7
10,841
65.8
9,272
76.7
594
90.3
2,166
47.0
INDUSTRIAL MACHINERY 2016.5
P055-061_統計資料1-受注状況.indd 58
16/05/10 10:47
行事報告
行事予定
書籍・報告書情報
単 体 機 械
⑨冷凍機械
金額
⑩その他
前年比
金額
⑫プラント
⑪単体合計
前年比
金額
前年比
金額
⑬総 計
前年比
金額
前年比
平成24年度
65,495
91.6
95,817
92.6
1,262,427
86.5
452,244
39.5
1,714,671
25年度
56,655
86.5
122,435
127.8
1,335,917
105.8
333,494
73.7
1,669,411
97.4
26年度
56,264
99.3
133,693
109.2
1,236,945
92.6 1,210,208
362.9
2,447,153
146.6
平成25年
56,529
84.9
111,593
117.5
1,364,069
436,343
39.9
1,800,412
77.6
26年
58,193
102.9
137,163
122.9
1,159,066
85.0 1,231,059
282.1
2,390,125
132.8
111.2
統計資料
65.8
27年
67,582
116.1
173,773
126.7
1,411,670
121.8
376,640
30.6
1,788,310
74.8
平成26年10~12月
12,030
89.6
34,720
101.2
311,591
119.1
50,514
104.9
362,105
116.9
平成27年1~3月
15,648
89.0
37,700
91.6
471,325
119.8
173,878
89.3
645,203
109.7
4~6月
12,494
79.6
52,089
176.7
267,177
100.6
103,045
39.7
370,222
70.5
7~9月
21,805
169.1
35,794
112.6
360,739
191.5
67,387
9.3
428,126
46.8
1.
10~12月
17,635
146.6
48,190
138.8
312,429
100.3
32,330
64.0
344,759
95.2
H27.4~H28.2累計
63,519
124.4
155,170
132.7
1,069,272
100.5
217,781
18.6
1,287,053
57.5
H28.1~2累計
11,585
111.0
19,097
91.0
128,927
43.2
15,019
11.0
143,946
33.1
平成27年9月
6,200
165.2
11,217
107.7
88,625
128.8
21,536
13.4
110,161
48.1
10月
4,758
109.1
22,390
312.2
109,726
125.8
0
ー
109,726
125.8
11月
6,080
188.5
10,724
96.1
76,601
73.2
16,624
135.4
93,225
79.8
国 内
3,242
32.0%
12月
6,797
152.9
15,076
92.0
126,102
105.3
15,706
41.1
141,808
89.7
海 外
4,706
46.5%
平成28年1月
6,131
110.5
9,455
99.0
69,825
34.8
4,899
4.1
74,724
23.3
その他
2,172
21.5%
2月
5,454
111.6
9,642
84.4
59,102
60.6
10,120
58.9
69,222
60.3
合 計
10,120
100.0%
(備考) ※2月のプラントの内訳
(件数)
発 電
(金額)
1
7,000
2. 化学・石化
1
2,108
3.
その他
1
1,012
合 計
3
10,120
(金額)
(構成比)
(表2)
平成28年2月 産業機械輸出契約状況 機種別・世界州別受注状況
(一般社団法人 日本産業機械工業会調)
(金額単位:百万円)
( 単 体 機 械)
ア
ジ
①ボイラ・原動機
件数
金額
②鉱 山 機 械
前年同月比
件数
金額
③化 学 機 械
前年同月比
件数
金額
④プラスチック加工機械
前年同月比
件数
金額
⑤風 水 力 機 械
前年同月比
件数
金額
前年同月比
ア
32
4,020
15.8%
7
17
100.0%
107
1,603
60.3%
41
7,908
147.8%
3,854
6,902
東
3
6
1.5%
2
4
44.4%
8
2,988
3,643.9%
2
55
105.8%
2,281
▲ 131
ー
ヨーロッパ
4
202
45.3%
5
32
320.0%
2
62
73.8%
15
293
18.7%
101
1,482
163.4%
北アメリカ
7
636
32.2%
0
0
ー
23
159
11.4%
74
2,269
113.2%
547
992
105.3%
南アメリカ
1
15
25.4%
1
3
300.0%
2
3
23.1%
2
186
413.3%
40
54
1.5%
ア フ リ カ
2
103
151.5%
12
81
61.4%
2
10
7.5%
1
5
125.0%
45
1,523
215.7%
オセアニア
5
54
490.9%
8
6
100.0%
1
15
ー
1
341
643.4%
8
5
55.6%
ロシア・東欧
0
0
ー
0
0
ー
0
0
ー
6
57
114.0%
9
14
3.6%
54
5,036
15.8%
35
143
81.7%
145
4,840
79.3%
142
11,114
121.7%
6,885
10,841
65.8%
中
合
計
( 単 体 機 械)
ア
ジ
⑥運 搬 機 械
件数
金額
⑦変速機
前年同月比
件数
金額
⑧金属加工機械
前年同月比
件数
金額
⑨冷 凍 機 械
前年同月比
件数
金額
104.6%
⑩そ の 他
前年同月比
件数
金額
前年同月比
ア
51
8,189
71.5%
20
293
106.9%
57
1,658
38.7%
4
1,890
111.8%
102
6,740
76.5%
東
1
136
ー
0
0
ー
0
0
ー
2
303
115.6%
2
21
175.0%
ヨーロッパ
12
300
169.5%
9
139
80.8%
2
4
133.3%
4
2,279
112.7%
106
1,003
62.1%
北アメリカ
2
625
203.6%
9
132
69.5%
11
496
174.0%
2
287
98.6%
161
1,882
193.2%
南アメリカ
1
19
30.6%
2
23
127.8%
0
0
ー
1
76
111.8%
4
▲ 17
ー
ア フ リ カ
0
0
ー
0
0
ー
0
0
ー
1
121
112.0%
1
6
ー
オセアニア
1
3
ー
1
7
233.3%
0
0
ー
1
498
111.7%
1
5
50.0%
ロシア・東欧
0
0
ー
0
0
ー
2
8
ー
0
0
ー
1
2
200.0%
68
9,272
76.7%
41
594
90.3%
72
2,166
47.0%
15
5,454
111.6%
378
9,642
84.4%
中
合
計
⑪単 体 合 計
件数
ア
ジ
中
金額
⑫プ ラ ン ト
前年同月比
件数
金額
⑬総 計
前年同月比
件数
金額
前年同月比
構成比
ア 4,275
39,220
58.9%
1
1,012
7.1%
4,276
40,232
49.8%
58.1%
東 2,301
3,382
79.5%
0
0
ー
2,301
3,382
79.5%
4.9%
ヨーロッパ
260
5,796
82.7%
0
0
ー
260
5,796
82.7%
8.4%
北アメリカ
836
7,478
89.3%
0
0
ー
836
7,478
89.3%
10.8%
南アメリカ
54
362
9.6%
0
0
ー
54
362
9.6%
0.5%
ア フ リ カ
64
1,849
159.9%
1
7,000
ー
65
8,849
765.5%
12.8%
オセアニア
27
934
173.6%
0
0
ー
27
934
26.5%
1.3%
ロシア・東欧
18
81
1.4%
1
2,108
ー
19
2,189
37.7%
3.2%
7,835
59,102
60.6%
3
10,120
58.9%
7,838
69,222
60.3%
100.0%
合
計
産業機械 2016.5
P055-061_統計資料1-受注状況.indd 59
59
16/05/10 10:47
行事報告
行事予定
書籍・報告書情報
統計資料
環境装置受注状況(平成28年2月)
企画調査部
2.装置別の動向(前年同月との比較)
2月の受注高は、1,009億8,000万円で、前年同月比
①大気汚染防止装置
206.9%となった。
電力向け排煙脱硫装置の増加により、984.6%とな
1.需要部門別の動向(前年同月との比較)
った。
①製造業
②水質汚濁防止装置
石油石炭向け排煙脱硫装置、鉄鋼向け産業廃水処理
官公需向け汚泥処理装置の増加により、367.2%と
装置の減少により、75.6%となった。
なった。
②非製造業
③ごみ処理装置
電力向け排煙脱硫装置の増加により、502.4%とな
官公需向け都市ごみ処理装置の増加により、124.3
った。
%となった。
③官公需
④騒音振動防止装置
汚泥処理装置、都市ごみ処理装置の増加により、
そ の 他 製 造 業 向 け 騒 音 防 止 装 置 の 増 加 に よ り、
203.8%となった。
103.3%となった。
④外需
都市ごみ処理装置の減少により、34.5%となった。
(表1)
環境装置の需要部門別受注状況
(一般社団法人 日本産業機械工業会調)
(金額単位:百万円 比率:%)
①製造業
②非製造業
③民需計
④官公需
⑤内需計
⑥外需
⑦合計
(金額) (前年比) (金額) (前年比) (金額) (前年比) (金額) (前年比) (金額) (前年比) (金額) (前年比) (金額) (前年比)
※ 平成24年度
53,318
84.7
28,040
40.8
81,358
61.8
372,269
89.6
453,627
83.0
35,868
79.4
489,495
82.7
25年度
46,231
86.7
40,943
146.0
87,174
107.1
412,955
110.9
500,129
110.3
15,475
43.1
515,604
105.3
26年度
55,062
119.1
48,826
119.3
103,888
119.2
506,221
122.6
610,109
122.0
39,189
253.2
649,298
125.9
平成25年
48,924
91.3
32,559
91.9
81,483
91.6
412,746
112.5
494,229
108.4
29,583
63.8
523,812
104.3
26年
49,881
102.0
33,080
101.6
82,961
101.8
474,586
115.0
557,547
112.8
26,579
89.8
584,126
111.5
27年
61,197
122.7
61,329
185.4
122,526
147.7
404,751
85.3
527,277
94.6
44,428
167.2
571,705
97.9
平成26年10~12月
10,898
94.6
6,060
96.1
16,958
95.1
88,188
78.7
105,146
81.0
8,238
144.4
113,384
83.7
平成27年1~3月
17,407
142.4
31,779
198.2
49,186
174.1
145,067
127.9
194,253
137.1
14,923
645.2
209,176
145.3
4~6月
13,530
122.0
10,862
183.9
24,392
143.5
85,767
55.7
110,159
64.4
13,082
101.5
123,241
67.0
7~9月
13,675
87.3
7,856
154.6
21,531
103.8
117,007
98.4
138,538
99.2
7,534
240.5
146,072
102.3
82.2
10~12月
16,585
152.2
10,832
178.7
27,417
161.7
56,910
64.5
84,327
80.2
8,889
107.9
93,216
H27.4~H28.2累計
64,959
144.7
53,901
235.9
118,860
175.4
350,216
81.7
469,076
94.5
31,269
83.8
500,345
93.7
H28.1~2累計
21,169
292.4
24,351
419.5
45,520
348.9
90,532
134.1
136,052
168.9
1,764
13.5
137,816
147.3
44.8
平成27年12月
1,243
32.4
2,701
103.4
3,944
61.1
16,835
40.9
20,779
43.7
2,546
56.2
23,325
平成28年1月
17,455
749.5
4,270
236.2
21,725
525.1
14,184
47.2
35,909
105.1
927
8.7
36,836
82.2
2月
3,714
75.6
20,081
502.4
23,795
267.1
76,348
203.8
100,143
215.9
837
34.5
100,980
206.9
※平成25年4月、5月環境装置受注状況の平成24年度の金額と前年比に誤りがありました。関係各位にご迷惑おかけしましたことをお詫び申し上げます。
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行事報告
行事予定
書籍・報告書情報
統計資料
(表2)
環境装置の装置別受注状況
(一般社団法人 日本産業機械工業会調)
(金額単位:百万円 比率:%)
①大気汚染防止装置
(金額)
②水質汚濁防止装置
(前年比)
(金額)
③ごみ処理装置
(前年比)
(金額)
④騒音振動防止装置
(前年比)
(金額)
⑤合計
(前年比)
(金額)
(前年比)
※ 平成24年度
52,268
85.8
180,537
76.2
254,810
87.2
1,880
107.8
489,495
82.7
25年度
42,575
81.5
178,749
99.0
291,890
114.6
2,390
127.1
515,604
105.3
26年度
57,424
134.9
197,413
110.4
392,728
134.5
1,733
72.5
649,298
125.9
平成25年
47,281
93.6
196,223
102.3
278,261
107.9
2,047
104.1
523,812
104.3
26年
41,737
88.3
191,533
97.6
348,723
125.3
2,133
104.2
584,126
111.5
27年
61,487
147.3
162,207
84.7
346,506
99.4
1,505
70.6
571,705
97.9
平成26年10~12月
5,503
63.0
60,065
116.5
47,394
63.5
422
77.4
113,384
83.7
平成27年1~3月
29,244
215.7
43,601
115.6
135,915
147.9
416
51.0
209,176
145.3
4~6月
13,142
77.5
28,135
80.1
81,789
62.2
175
42.7
123,241
67.0
7~9月
11,039
192.9
44,309
75.6
90,346
116.0
378
77.9
146,072
102.3
82.2
10~12月
8,062
146.5
46,162
76.9
38,456
81.1
536
127.0
93,216
H27.4~H28.2累計
71,023
229.3
160,947
88.2
267,045
83.8
1,330
86.2
500,345
93.7
H28.1~2累計
38,780
1,387.0
42,341
148.2
56,454
91.1
241
106.6
137,816
147.3
44.8
平成27年12月
2,584
98.7
12,285
50.8
8,088
32.1
368
272.6
23,325
平成28年1月
18,802
2,451.4
7,733
40.4
10,184
41.1
117
110.4
36,836
82.2
2月
19,978
984.6
34,608
367.2
46,270
124.3
124
103.3
100,980
206.9
※平成25年4月、5月環境装置受注状況の平成24年度の金額と前年比に誤りがありました。関係各位にご迷惑おかけしましたことをお詫び申し上げます。
(表3) 平成28年2月 環境装置需要部門別受注額
(一般社団法人 日本産業機械工業会調)
(単位:100万円)
需要部門
民
間
造
業
製
機種
集
食品
じ
官 公 需
非 製 造 業
石油
化学
化学
窯業
鉄鋼
非鉄
金属
機械
その他
小計
電力
鉱業 その他
小計
地方
その他
自治体
計
要
外需
小計
合計
大気汚染防止装置
置
20
1
4
2
2
31
34
69
98
122
67
450
1
5
28
34
484
66
0
66
8
558
0
0
0
0
0
0
0
0
0
0
0
0
0
0
0
0
0
0
0
0
0
0
排 煙 脱 硫 装 置
0
0
0
7
0
0
0
0
0
0
0
7 14,190
0 1,572 15,762 15,769
0
0
0
排 煙 脱 硝 装 置
0
0
0
5
0
0
0
0
0
0
0
5 3,136
0
3,151
2
0
2
191
排ガス処理装置
0
0
0
0
0
0
0
0
0
0
3
3
0
0
0
0
3
30
3
33
0
36
関
器
0
0
0
0
0
17
0
2
0
67
42
128
76
0
17
93
221
4
0
4
36
261
20
1
4
14
2
48
34
71
98
189
112
産業廃水処理装置
556
0
76
236
23
192
23
99
105
964
334 2,608
下水汚水処理装置
0
0
0
0
0
0
0
17
0
0
2
し 尿 処 理 装 置
0
0
0
0
0
0
0
0
0
0
汚 泥 処 理 装 置
10
0
0
0
0
1
0
33
0
0
海洋汚染防止装置
0
0
0
0
0
0
0
0
0
0
関
7
0
0
0
0
1
0
0
0
15
小
装
パルプ 石油
・紙 石炭
要
重・ 軽 油 脱 硫 装 置
連
ん
繊維
需
機
計
水質汚濁防止装置
連
小
機
器
計
593 17,403
10 3,146
5 1,627 19,035 19,628
10 15,779
3,344
102
3
105
217
4
20
241
2,849
1,316
0
1,316
371
4,536
19
0
0
51
51
70
5,123
30
5,153
12
5,235
6
6
0
0
0
0
6
6,447
0
6,447
0
6,453
▲6
38
0
0
30
30
0
0
0
0
1
1
1
0
0
0
0
1
▲3
20
0
0
24
24
44
2,992
0
2,992
129
3,165
333 2,691
68 15,042
29 15,071
245 19,978
79 15,218
ごみ処理装置
573
0
76
236
23
194
23
149
105
979
217
4
126
347
3,038 30,920
59 30,979
都市ごみ処理装置
0
0
0
0
0
0
0
0
0
0
2
2
0
0
169
169
171 46,343
0 46,343
0 46,514
事業系廃棄物処理装置
0
0
1
0
0
0
0
8
0
0
241
250
0
0
530
530
780
8 ▲ 1,160 ▲ 1,152
1 ▲ 371
関
0
0
0
0
0
0
0
0
0
54
0
54
0
0
0
0
0
0
1
0
0
0
0
8
0
54
243
306
0
0
699
699
騒 音 防 止 装 置
0
0
0
0
0
0
0
0
0
0
124
124
0
0
0
0
124
0
0
0
0
124
振 動 防 止 装 置
0
0
0
0
0
0
0
0
0
0
0
0
0
0
0
0
0
0
0
0
0
0
関
0
0
0
0
0
0
0
0
0
0
0
0
0
0
0
0
0
0
0
0
0
0
計
0
0
0
0
0
0
0
0
0
0
124
124
0
0
0
0
124
0
0
0
0
124
合 計
593
1
81
250
25
242
57
228
連
小
器
計
騒音振動防止装置
連
小
機
機
器
203 1,222
812 3,714 17,620
54
73
0
73
1,005 46,424 ▲ 1,160 45,264
9 2,452 20,081 23,795 77,446 ▲ 1,098 76,348
591 34,608
0
127
1 46,270
837 100,980
産業機械 2016.5
P055-061_統計資料1-受注状況.indd 61
61
16/05/10 10:47
行事報告
行事予定
書籍・報告書情報
統計資料
産業機械機種別生産実績(平成28年2月)
(指定統計第11号)
付月間出荷在庫高(経済産業省 大臣官房調査統計グループ 鉱工業動態統計室調)
生産
製品名
数量
(台)
容量
金額(百万円)
ボイラ及び原動機(自動車用、二輪自動車用、鉄道車両用及び航空機用のものを除く)
97,322
ボイラ
7,402
一般用ボイラ
722
517t/h
928
水管ボイラ
685
498t/h
879
2t/h未満
587
243t/h
436
2t/h以上35t/h未満
98
255t/h
443
35t/h以上490t/h未満
ー
ー
ー
490t/h以上
ー
ー
ー
その他の一般用ボイラ(煙管ボイラ、鋳鉄製ボイラ、丸ボイラ等)
37
19t/h
49
舶用ボイラ
24
126t/h
249
ボイラの部品・付属品(自己消費を除く)
…
…
タービン
6,225
21,248
蒸気タービン
15,198
一般用蒸気タービン
25
360千kW
舶用蒸気タービン
45
73千kW
490
蒸気タービンの部品・付属品(自己消費を除く)
…
…
9,729
ガスタービン
内燃機関
4,979
25
162千kW
6,050
324,988
7,944千PS
68,672
生産
製品名
数量
(台)
重量
(t)
金額(百万円)
土木建設機械、鉱山機械及び破砕機
鉱山機械(せん孔機、さく岩機)
1,672
1,364
16
386
破砕機
製品名
生産
数量(台)
化学機械及び貯蔵槽
化学機械
5,947
金額
(百万円)
生産
数量
(台)
重量
(t)
金額(百万円)
11,531
10,491 混合機、かくはん機及び粉砕機
4,845
4,800
ろ過機器
115
292
783 反応用機器
分離機器
557
242
996 塔槽機器
2,630
704
1,959 乾燥機器
236
270
854
774
1,926
36
1,146
1,041
とう(套)管式熱交換器
171
635
27
280
451
その他の熱交換器
603
1,292
9
866
590
集じん機器
熱交換器
62
重量
(t)
製品名
3,299 貯蔵槽
839 固定式
2,460 その他の貯蔵槽
284
532
1,255
64
590
1,039
185
243
307
INDUSTRIAL MACHINERY 2016.5
P062-066_統計資料2-生産実績.indd 62
16/05/10 10:47
行事報告
行事予定
書籍・報告書情報
統計資料
生産
製品名
数量
(台)
重量
(t)
製紙機械・プラスチック加工機械
金額(百万円)
12,899
製紙機械
20,082
1
143
600
プラスチック加工機械
1,256
12,756
19,482
射出成形機(手動式を除く)
1,088
10,893
14,015
334
793
2,150
〃 100t以上200t未満
407
2,274
4,027
〃 200t以上500t未満
285
4,134
4,169
型締力100t未満
〃 500t以上
62
3,692
3,669
押出成形機(本体)
33
1,040
2,925
押出成形付属装置
68
129
534
ブロウ成形機(中空成形機)
67
694
2,008
製品名
生産
数量(台)
販売
重量
(t)
ポンプ、圧縮機及び送風機
ポンプ
(手動式及び消防ポンプを除く)
金額
(百万円)
数量
(台)
月末在庫
重量
(t)
44,514
金額
(百万円)
数量
(台)
重量(t)
46,066
192,882
8,880
21,329
214,553
9,456
22,351
275,680
7,070
うず巻ポンプ(タービン形を含む)
40,954
5,380
10,525
43,550
5,506
10,717
49,312
2,746
単段式
30,921
2,961
5,249
32,630
2,948
5,275
43,086
1,806
多段式
10,033
2,419
5,276
10,920
2,558
5,441
6,226
941
軸・斜流ポンプ
40
807
2,230
41
826
2,224
26
228
回転ポンプ
24,866
394
857
25,666
411
900
11,189
240
耐しょく性ポンプ
61,249
454
3,298
60,285
430
3,284
40,886
188
水中ポンプ
38,780
1,216
2,352
59,494
1,681
3,180
135,627
3,293
汚水・土木用
36,214
1,069
1,836
56,983
1,530
2,614
131,724
3,057
2,566
147
516
2,511
151
566
3,903
235
26,993
629
2,067
25,517
602
2,046
38,640
375
5,352
…
3,599
5,545
…
3,778
1,571
…
圧縮機
18,287
4,291
16,172
18,741
4,192
16,213
14,273
3,260
往復圧縮機
15,011
1,045
1,728
15,699
1,120
1,898
11,269
748
可搬形
13,983
467
647
14,704
483
709
11,083
298
定置形
1,028
578
1,081
995
637
1,188
186
450
回転圧縮機
3,228
2,481
3,893
2,994
2,306
3,764
3,004
2,512
可搬形
1,476
1,277
1,413
1,265
1,129
1,326
1,821
1,598
定置形
1,752
1,203
2,479
1,729
1,177
2,437
1,183
914
48
766
10,552
48
766
10,552
ー
ー
22,243
2,096
3,414
24,885
2,128
3,723
14,998
1,064
その他の水中ポンプ(清水用を含む)
その他のポンプ
真空ポンプ
遠心・軸流圧縮機
送風機
(排風機を含み、電気ブロワを除く)
回転送風機
7,523
536
1,165
7,568
550
1,224
1,309
346
遠心送風機
12,163
1,282
1,649
14,182
1,290
1,827
12,345
528
軸流送風機
2,557
278
600
3,135
287
673
1,344
190
産業機械 2016.5
P062-066_統計資料2-生産実績.indd 63
63
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行事報告
製品名
行事予定
書籍・報告書情報
生産
数量(台)
重量
(t)
運搬機械及び産業用ロボット
数量
(台)
重量(t)
金額(百万円)
84,582
45,919
クレーン
天井走行クレーン
8,868
9,222
5,855
503
1,276
チェーンコンベヤ
2,264
1,740
2,558
ローラーコンベヤ
20,625
2,827
2,382
その他のコンベヤ
865
3,798
3,006
2,948
23,407
18,789
7,064
ベルトコンベヤ
521
1,602
1,436
2,088
1,796
橋形クレーン
46
2,257
1,153
車両搭載形クレーン
1,544
1,773
1,638
ローダ・アンローダ
1
2
5
99
1,473
31,815
エレベータ
(自動車用エレベータを除く)
エスカレータ
245
…
2,886
機械式駐車装置
288
…
1,913
1,036
自動立体倉庫装置
145
…
2,467
産業用ロボット
77
…
1,013
シーケンスロボット
455
…
1,605
…
1,454
プレイバックロボット
8,862
…
20,355
数値制御ロボット
2,207
…
12,733
知能ロボット
30
…
161
部品・付帯装置
…
…
3,809
生産
数量(台)
動力伝導装置
(自己消費を除く)
重量
(t)
23,896
33,772
425,820
12,787
18,945
モータ付のもの
215,016
6,295
6,561
モータなしのもの
210,804
6,492
12,384
重量
(t)
液圧プレス(リベッティングマシンを含み
プラスチック加工用のものを除く)
数値制御式(液圧プレス内数)
9,419
4,471千m
5,086
5,408
数量
(台)
月末在庫
重量
(t)
金額
(百万円)
数量(台)
重量(t)
177
8
90
111
…
…
…
…
…
…
…
66
…
…
…
…
…
3,000本
7,015
3,892
3,031本
7,004
3,681
430本
…
第二次金属加工機械
ベンディングマシン(矯正機を含む)
6,023
4,069
圧延機械
鉄鋼用ロール
金額
(百万円)
金額(百万円)
18,337
金属一次製品製造機械
圧延機械の部品(ロールを除く)
スチールチェーン
重量(t)
11,979
販売
金属加工機械及び鋳造装置
圧延機械(本体又は一式のもの)及び
同付属装置(シャーはせん断機に含む)
数量
(千個)
歯車(粉末や金製品を除く)
生産
数量(台)
生産
製品名
金額
(百万円)
固定比減速機
製品名
3,578
38,663
31,738
舶用ウインチ
チェーンブロック
29,609
9,195
20
巻上機
コンベヤ
2,231
ジブクレーン
(水平引込、塔型を含み、脚部の橋
形を除く)
その他のクレーン
9,495
12,889
58
692
967
58
692
967
3
2
122
1,935
1,899
105
1,793
1,767
328
3,639
91
1,038
886
70
849
709
278
3,243
機械プレス
188
4,702
5,428
170
7,001
8,788
134
2,026
100t未満
138
1,310
2,282
121
1,055
2,145
123
1,842
46
1,589
1,727
40
1,538
1,716
11
184
4
1,803
1,419
9
4,408
4,927
ー
ー
100t以上500t未満
500t以上
64
生産
製品名
金額
(百万円)
運搬機械
製品名
統計資料
INDUSTRIAL MACHINERY 2016.5
P062-066_統計資料2-生産実績.indd 64
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行事報告
製品名
行事予定
書籍・報告書情報
生産
数量(台)
統計資料
販売
重量
(t)
金額
(百万円)
数量
(台)
月末在庫
重量
(t)
金額
(百万円)
数量
(台)
重量(t)
金属加工機械及び鋳造装置つづき
数値制御式(機械プレス内数)
50
せん断機
10
鍛造機械
22
ワイヤーフォーミングマシン
1,621
1,487
29
1,342
78
89
10
…
328
831
27
…
19
…
1,240
117
1,822
95
1
…
991
19
…
281
ー
…
19
85
281
172
3,600
4,773
ダイカストマシン
80
2,210
3,256
…
…
…
…
…
鋳型機械
19
171
666
…
…
…
…
…
砂処理・製品処理機械及び装置
73
1,219
851
…
…
…
…
…
鋳造装置
製品名
生産
数量
(台)
冷凍機及び冷凍機応用製品
重量
(t)
販売
金額
(百万円)
数量
(台)
164,878
重量
(t)
月末在庫
金額
(百万円)
数量(台)
179,480
冷凍機
1,728,918
35,614
1,688,050
39,686
1,105,208
圧縮機(電動機付を含む)
1,722,134
26,111
1,679,785
29,344
1,095,937
322,300
6,812
210,032
4,495
747,168
1,399,834
19,299
1,469,753
24,849
348,769
80
4,536
79
4,525
11
132
1,228
137
1,240
17
6,572
3,739
8,049
4,577
9,243
冷凍機応用製品
1,526,027
125,667
1,779,767
135,888
2,028,705
エアコンディショナ
1,460,662
109,228
1,724,154
119,150
1,901,776
電気により圧縮機を駆動するもの
759,971
78,827
1,016,479
86,798
1,827,689
セパレート形
757,722
75,632
1,013,450
83,138
1,823,640
2,249
3,195
3,029
3,660
4,049
10,551
3,973
10,679
4,919
27,165
690,140
26,428
696,996
27,433
46,922
20,394
6,486
22,468
7,913
34,682
5,070
1,130
10,272
1,300
14,355
除湿機
28,342
1,039
10,343
545
62,658
製氷機
6,200
1,225
5,747
1,129
8,757
チリングユニット(ヒートポンプ式を含む)
1,165
3,081
827
2,506
1,542
冷凍・冷蔵ユニット
4,194
3,478
5,956
3,345
4,935
補器
8,897
2,618
9,261
2,903
8,312
613
979
661
1,003
681
一般冷凍空調用
乗用車エアコン用(トラック用を含む)
遠心式冷凍機
吸収式冷凍機(冷温水機を含む)
コンデンシングユニット
シングルパッケージ形(リモートコンデンサ形を含む)
エンジンにより圧縮機を駆動するもの
輸送機械用
冷凍・冷蔵ショーケース
フリーザ
(業務用冷凍庫を含む)
冷凍・空調用冷却塔
産業機械 2016.5
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65
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行事報告
行事予定
製品名
書籍・報告書情報
統計資料
生産
数量
(台)
重量
(t)
自動販売機、自動改札機・自動入場機
及び業務用洗濯機
販売
金額
(百万円)
数量
(台)
9,663
重量
(t)
月末在庫
金額
(百万円)
数量(台)
10,483
自動販売機
24,933
7,930
24,155
8,548
45,528
飲料用自動販売機
23,375
5,919
22,763
6,549
43,813
たばこ自動販売機
54
19
48
15
436
切符自動販売機
678
1,518
678
1,518
10
その他の自動販売機
826
474
666
466
1,269
自動改札機・自動入場機
417
879
413
882
27
業務用洗濯機
533
854
572
1,053
677
製品名
生産
数量
(t)
金額
(百万円)
鉄構物及び架線金物
鉄構物
123,856
35,781
鉄骨
84,430
16,555
軽量鉄骨
13,142
3,456
橋りょう(陸橋・水路橋・海洋橋等)
17,622
10,414
鉄塔(送配電用・通信用・照明用・広告用等)
3,221
1,269
水門(水門巻上機を含む)
2,395
3,007
鋼管
(ベンディングロールで成型したものに限る)
3,046
1,080
架線金物
11,010
(千個)
3,632
この統計にある記号は、下記の区分によります。
—印:実績のないもの …印:不詳
末尾を四捨五入している為、積上げと合計が合わない場合があります。
66
INDUSTRIAL MACHINERY 2016.5
P062-066_統計資料2-生産実績.indd 66
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編集広報部 行
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貴社名:
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住
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部課名・お役職
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旧送付先
3
新送付先
住 所 〒
住 所 〒
貴社名
貴社名
部課名・お役職
部課名・お役職
ご氏名
ご氏名
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(部数 )
産業機械 2016.5
P067_定期購読.indd 67
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記事募集のご案内
当誌では、会員企業の相互の理解をより深め、会員各社のご活躍の様子を広く読者に紹介するという趣旨の下、各種
トピックスを設けており、会員の皆様からのご寄稿を募集しております(掲載料無料)
。ぜひ貴社のPRの場としていただ
けると幸いに存じます。ご寄稿に関するお問い合わせにつきましては下記までご連絡ください。
(お問い合わせ先)
一般社団法人 日本産業機械工業会 編集広報部
TEL:03-3434-6823 FAX:03-3434-4767
E-mail:[email protected]
編集後記
■5月号は「環境装置①」特集号として、部会長をはじ
めとする部会を代表する4名の方にお集まりいただいて
開催した座談会、また環境装置の技術、装置などについ
て紹介させていただきました。ご関係者様にはお忙しい
ところ多大なご協力をいただき、誠にありがとうござい
ました。
◎今月号の伝統工芸品は「岡崎石工品」
(おかざきせっこ
うひん)です。
(歴史)
室町時代後半に始まったと言われ、安土桃山時代には
当時の岡崎城主だった田中吉政が城下町整備のため河
(作り方)
内、和泉の石工を招き、石垣や塀の築造をさせました。
灯篭は、岡崎花崗岩を原料としています。さしがねな
石工たちはその技術・技法に磨きをかけ、春日型灯篭や
どを用いて墨出しをし、コヤスケ、ノミ、タタキ、ビシ
六角雪見型など岡崎石工品の原型を作りました。19世
ャン、小ベラなどの道具を使って仕上げ、
下から地輪、
柱、
紀初めには29軒だった石屋は、徐々にその数を増やし、
受、火袋、笠、玉の順に据え付けられます。
戦前の最盛期には350軒を数えましたが、最近は減少
しつつあります。
(作り手から一言)
一般の庭では、庭の広さに応じて灯篭の大小や木々、
(特徴)
水鉢のバランスを考えます。埋め込み灯篭で高さの変化
主要製品の石灯篭は、美しさを持つ直線と曲線が交差
を与えたり、足元を照らす置き灯篭を配置するのも良い
することによっていろいろな線と面を構成しています。
と思います。石材店や造園業者に相談するのが良いでし
高度な手法を用いた飾りつけの彫刻により、繊細で優美
ょう。
な石工品を作っています。
(主要製造地域)
愛知県/岡崎市
(指定年月日)
昭和54年8月3日
産業機械
No.788 May
平成28年5月10日印刷
平成28年5月17日発行
2016年5月号
発行人/一般社団法人
日本産業機械工業会 中澤 佐市
ホームページアドレス http://www.jsim.or.jp
発行所・販売所/本部
(機械振興会館4階)
〒105-0011 東京都港区芝公園3丁目5番8号
TEL:
(03)3434-6821 FAX:
(03)3434-4767
販売所/関西支部
(堂ビル2階)
〒530-0047 大阪市北区西天満2丁目6番8号
TEL:
(06)6363-2080 FAX:
(06)6363-3086
編集協力/株式会社 ダイヤ・ピーアール TEL:
(03)6716-5299 FAX:
(03)6716-5929
株式会社 アズワン TEL:
(03)3266-0081 FAX:
(03)3266-5966
印刷所/株式会社 内外リッチ ■本誌は自然環境保護のため再生紙を使用しています。
(03)6272-3103 FAX:
(03)6272-3108
TEL:
(工業会会員については会費中に本誌頒価が含まれています)
●無断転載を禁ず
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平成28年5月17日発行(毎月1回20日発行第788号)ISSN0558−4809
一般社団法人 日本産業機械工業会
May 2016
788
5
﹁環境装置①﹂
特集﹁環境装置①﹂
特集﹁環境装置①﹂
平成 年5月 日発行︵毎月1回 日発行第 号︶
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700
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2016 May
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No.
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