...

今後の金利上昇は緩やかなものへ(米国)

by user

on
Category: Documents
32

views

Report

Comments

Transcript

今後の金利上昇は緩やかなものへ(米国)
2016年11月29日
(No.2,616)
〈マーケットレポートNo.5,129〉
米国の債券市場(2016年11月その2)
今後の金利上昇は緩やかなものへ
国債利回りは大幅に上昇
トランプ大統領誕生で財政拡張へ
■11月の米国10年国債利回りは、月初の1.8%強
の水準から、9日に今年1月以来となる2%台に乗
せ、25日には2.358%まで上昇しました。
■11月8日に実施された米大統領選挙で共和党の
トランプ候補が市場の予想に反して勝利を収めたう
え、上下両院とも共和党が過半数を制したためで
す。減税や公共投資の拡大を唱えるトランプ氏の
大統領選勝利は、米国財政収支の悪化懸念を強
めました。
米国債の利回りと
(%) 米 社 債 ス プ レ ッ ド ( 国 債 と の 利 回 り 差 )
(%)
3.2
2.7
米国債利回り(残存10年、左軸)
米社債スプレッド(残存約10年、右軸)
2.8
2.4
2.4
2.1
2.0
1.8
1.6
1.5
1.2
15/10 15/12 16/2 16/4 16/6 16/8 16/10
1.2
(年/月)
社債、地方債も軟調な展開
社債需要は底堅く、スプレッドは縮小
■国債利回りの上昇を受け、米社債、地方債指数
は下落しました。ただ、国債に比べて利回りの高い
社債への需要は依然として根強く、米社債スプレッ
ド(国債と社債の利回り差)は小幅縮小しました。
特に社債のなかでも利回りの高いハイイールド債の
堅調さが目立っています。
(注1)データは2015年10月1日~2016年11 月28日。
(注2)米社債スプレッドはBloombergバークレイズ・米国社債
インデックスによる。
(出所)Bloomberg L.P.のデータを基に三井住友アセット
マネジメント作成
(ポイント)
120
116
112
米国地方債・社債指数
地方債指数(課税)
地方債指数(非課税)
米国投資適格債指数
米国ハイイールド債指数
108
緩やかな金利上昇を予想
■トランプ次期大統領が、財政支出拡大による景気
刺激を行うと見られるため、今後も長期金利には上
昇圧力がかかりやすいと考えられます。もっとも、①
金利上昇は一方で米ドル高を促す可能性がある、
②インフレ期待が安定している、等から物価上昇率
は引き続き低位での落ち着いた動きとなる見通しで
す。従って、政策金利の引き上げ速度は緩慢なも
のに止まると予想され、長期金利の大幅な上昇が
続くことは回避される見込みです。
104
100
96
92
15/10 15/12 16/2
16/4
16/6
16/8 16/10
(年/月)
(注1)データは2015年10月1日~2016年11月28日。
(注2)投資適格債、ハイイールド債指数はBloomberg指数、
地方債指数はS&P地方債指数による。2015年9月30日
を100として指数化。リターンは課税前のベースで計算。
(出所)Bloomberg L.P.のデータを基に三井住友アセット
マネジメント作成
2016年11月24日 最近の指標から見る米国経済(2016年11月)
2016年 6月15日 もしトランプ大統領になったら
■当資料は、情報提供を目的として、三井住友アセットマネジメントが作成したものです。特定の投資信託、生命保険、株式、債券等の売買を推奨・勧誘
するものではありません。■当資料に基づいて取られた投資行動の結果については、当社は責任を負いません。■当資料の内容は作成基準日現在のもので
あり、将来予告なく変更されることがあります。■当資料に市場環境等についてのデータ・分析等が含まれる場合、それらは過去の実績及び将来の予想であり、
今後の市場環境等を保証するものではありません。■当資料は当社が信頼性が高いと判断した情報等に基づき作成しておりますが、その正確性・完全性を
保証するものではありません。■当資料にインデックス・統計資料等が記載される場合、それらの知的所有権その他の一切の権利は、その発行者および許諾
者に帰属します。■当資料に掲載されている写真がある場合、写真はイメージであり、本文とは関係ない場合があります。
Fly UP