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横浜市市民協働条例の解釈・運用の手引き
横浜市市民協働条例の 解釈・運用の手引 平成25年4月 横浜市市民局 目 次 ・前文 ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・ 1 <第1章 総則> ・第1条(目的) ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・ 4 ・第2条(定義) ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・ 5 ・第3条(市の責務) ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・ 11 ・第4条(市民等の責務) ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・ 16 <第2章 市民協働> 第1節 市民公益活動 ・第5条(市民公益活動) ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・ ・第6条(市民活動推進基金) ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・ ・第7条(支援申請等) ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・ 第2節 市民協働事業 ・第8条(市民協働事業の基本原則) ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・ ・第9条(市民協働事業を行う市民等の選定) ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・ ・第 10 条(市民協働事業の提案) ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・ ・第 11 条(自主事業) ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・ ・第 12 条(協働契約) ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・ ・第 13 条(秘密の保持) ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・ ・第 14 条(負担) ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・ ・第 15 条(事業評価) ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・ 第3節 中間支援組織 ・第 16 条(中間支援組織) ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・ 18 23 25 30 32 34 36 38 41 43 44 46 <第3章 市民協働推進委員会> ・第 17 条(市民協働推進委員会) ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・ 48 ・第 18 条(組織) ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・ 50 ・第 19 条(委員の任期) ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・ 51 <第4章 雑則> ・第 20 条(報告) ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・ 52 ・第 21 条(読替え) ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・ 53 ・第 22 条(委任) ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・ 53 <附 則> 1(施行期日) ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・ 54 2(適用) ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・ 54 3(見直し) ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・ 54 ・横浜市市民協働条例(全文) ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・ 55 ・横浜市市民協働条例の施行期日を定める規則 ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・ 60 ・横浜市市民協働条例施行規則 ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・ 61 ・参考横浜市市民活動推進条例(全文) ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・ 64 【条例】 前文 横浜市では、これまで多くの市民の努力のもとに、自主的で自由な市民の活動 に幅広く支援が行われてきた。特に不特定多数のものの利益の増進に寄与するこ とを目的とした市民の活動の支援を推進するとともに、市民協働の発展にも力を 注いできた。 広範で豊かな市民活動があって、初めて市民協働も進展していくのである。 いま時代の展開とともに、市民協働の現場からは、より適切なパートナーシッ プの構築のため、協働で行う事業の進め方等について、新たな規範を定める必要 性が指摘されてきた。 市民協働は、行政と市民、市民団体及び地縁による団体等市民協働を実施する ものたちの協議によって個々に形づくられていくものである。そのため、市民協 働の形態も多岐にわたることになる。 このような市民協働による社会は、自ら目指すところにより活動していくため の自由と権利が保障されている社会であるとともに、お互いを尊重し合い、自己 のみの利益追求ではなく、相互に助け合うことのできる社会である。 ここに、市民協働を進める上で必要となる横浜市の責務と踏まえておくべき基 本的事項を定め、市民の活動や市民協働の環境を整備するとともに、市民の知恵 や経験を市政に反映することにより協働型社会の形成を図るものである。 【趣旨】 本条例は、市民活動推進条例(平成12年3月27日条例第26条)を、平成24年に 議員立法により、全部改正したものです。本条例は、改正部分が広範囲にわたり、 かつ、条例名の変更、規定の追加、移動等が大幅に行われたため、一部改正では なく、全部改正としたものです。 また、改正方法を、廃止制定ではなく全部改正としたのは、前条例そのものの 趣旨、基本は維持することとし、具体的な規定を全面的に改めることとしたため です。 改正前の「市民活動推進条例」は、平成9年10月に横浜市長の委嘱を受け、横 浜市の市民活動支援のあり方について検討するため設置された「市民活動推進検 討委員会」(堀田力委員長、有識者8人で構成)の最終報告(平成11年3月)の 提言を踏まえ、横浜市における市民活動を推進するため制定したものです。 その後、横浜市は、多様な主体と幅広い分野で協働の取組を進め、多くの実績 を積み重ねてきました。協働の現場からは、より適切なパートナーシップの構築 のため、協働で行う事業の進め方等についてさらなる規範を定める必要性が指摘 されてきました。 そうした声に応え、協働を通じて様々な主体と行政の双方の長所や知恵、経験 などが、より発揮される豊かな社会を実現するため、当事者の一方でない市民代 表である議員の立場・責務から改正が行われたものです。 前文は、本条例制定の趣旨を述べたものであり、制定の理念を強調して宣明し たものです。また、前文は、具体的な法規を定めたものではなく、その意味で、 1 前文の内容から効果が生じるものではありませんが、本条例の各条とともに、本 条例の一部を構成するものであり、各条項の解釈の基準を示す意義・効力を有す るものです。 【特徴】 改正前の市民活動推進条例では、前述の市民活動推進検討委員会最終報告にお いて提言された「横浜市における市民活動と協働に関する基本方針(横浜コー ド)」を、市民活動と行政の共通ルールとするため、その趣旨を条例に盛り込み ました。 「横浜コード」では、市民活動の定義、行政と市民活動との協働の原則、協働 の方法などを提唱しました。また、憲法第89条後段を踏まえて、市民活動と行政 が協働をすすめる上で、公金の支出や公の財産を使用する場合には、当該市民活 動に①社会的公共性があること、②公費濫用を防止すること、③情報を公開する ことの3つの要件を必要としました。 さらに、「公の支配」を市民による確認という新たな概念で規定しており、情 報公開を行うこと(支援を受ける前及び支援事業の終了時に規則で定められた書 類を市長に提出すること、また、その書類は市民活動団体及び市の両者がともに 一般の閲覧に供すること)はそのポイントとなる手法としました。 改正された本条例では、横浜コードの対等性、相互理解等の原則を踏まえつつ、 「市民等(協働の主体)」、「市民協働」、「市民公益活動」、「市民協働事業」 等の定義を明確にしました。さらに、新たに「市民協働事業の提案」、「自主事 業」、「協働契約」、「中間支援組織」など、市民協働を行う際の仕組、責任や 役割等を明確にするための規定を創設しました。 【背景】 平成7年1月の阪神淡路大震災では、多くの人々が現地でボランティアとして 活躍し、被災者の救援活動に大きな役割を果たしました。これをきっかけに、市 民による自主的な活動に対する関心や期待が大きくなりました。こうした社会情 勢の中で平成10年3月には「特定非営利活動促進法」(平成10年法律第7号。以 下「NPO法」という。)が成立し、平成10年12月から施行されました。 平成23年3月に発災した、東日本大震災の際も、再び市民等による自主的な活 動が、被災者救護や復興支援に大きな役割を果たすことが認識されました。市民 等による様々な公益的活動が活発になってくるに従い、市民公益活動が社会にお いて大きな存在となってきています。 【解釈】 横浜市では、これまで多くの市民の努力のもとに、自主的で自由な市民の活動 が幅広く行われてきました。そして、特に市民の公益的活動(不特定多数のもの の利益の増進に寄与することを目的とした市民の活動)の支援を推進するととも に、市民協働の発展にも力を注いできました。 その結果、地域の活動が多様な主体によって担われる多元的な社会へと展開 し、多様な主体が、相互に協働しながら多種多様なサービスを供給することにな りました。これにより、福祉、環境、まちづくり、芸術、文化、国際交流・協力 2 などにいたる広範な分野で、より豊かな市民生活が実現されてきています。 これら市民の活動の特徴は、①自発的・自立的に行われていること、②柔軟・ 迅速な対応が可能であること、③分野を超えた広範な活動もみられること、④非 営利性、テーマ性、独創性があること、⑤市民ならではの当事者性・先駆性があ ることなどが挙げられます。 今後、ますます多様化するニーズや課題を解決するためには、このような市民 公益活動と行政が互いにその長所を認め合い、市民公益活動の自主性・自立性を 尊重しながら、適切な関係を築き、積極的に協働した活動を進めることが重要で す。 このような認識が定着する中、時代の展開とともに、市民協働の現場からは、 市民等(市民、市民団体及び地縁による団体等市民協働を実施するもの)と行政 が協働して公共的課題を解決していく必要性が認識されてきました。協働にあた って、まず双方が対等の立場に立ち、それぞれの良いところを出し合って公共的 課題の解決にあたること、協働する中でお互いに刺激を受けてさらに良い成果を 生みだしていくこと、そして、身近な問題を自分たち自身の力で解決していこう とする市民等の活動を基本に、市民等と行政がともに問題を解決していくための 規範づくりの必要性が指摘されてきました。 この条例でいう「パートナーシップ」とは、市民等と行政が、双方向のコミュ ニケーションを通じて相互の立場を主張・理解しながら、お互いの良さを生かし あえる相互補完的な関係をいいます。 また、この条例でいう「市民協働」は、市民等と行政が、地域課題や社会的な 課題を解決するために、協議によって、それぞれに果たすべき役割・責任を自覚 し、相互に補完し、協力し、相乗効果をあげながら、新たな公的サービスの仕組 みや事業を創りだし、取り組むことをいいます。 また、その形態も多岐にわたります。 このような市民協働により形成される社会は、市民公益活動を行う様々な主体 が、自発的・自立的に活動していくための自由と権利が保障されている社会であ るとともに、お互いを尊重し合い、自己利益の追求を行う社会ではなく、相互に 助け合う共助の社会です。 以上のような背景や認識を踏まえ、市民協働を進める上で必要な横浜市の責務 と踏まえておくべき基本的事項を定めることが必要となります。 また、市民公益活動を行う様々な主体の自立化に向けての支援という立場か ら、市民公益活動を行う様々な主体の自立の段階に応じた協働関係や環境整備を 構築することも必要となります。 そのため、市民公益活動行う様々な主体と行政が互いにその長所を認め合い、 それぞれの知恵や経験を活かしながら、豊かな協働型社会を形成していくため に、本条例を制定するものです。 3 【条例】 第1章 目的 (目的) 第1条 総則 この条例は、市民協働に関する基本的事項を定めることにより、市民等 が自ら広く公共的又は公益的な活動に参画することを促進し、もって自主的・ 自律的な市民社会の形成に資することを目的とする。 【趣旨】 本条は、本条例の目的について定めるとともに、各条文の解釈に疑義が生じた 場合は、前文とともに本条の趣旨に基づき、解釈・運用するためのものです。 【解釈】 この条例は、市民協働に関する基本的事項を定めることにより、市民等が、安 全・安心で安定した生活を送るための施策を全て行政に委ねるのではなく、自ら の有するきめ細やかな対応や豊富な経験、課題解決のための知恵を、公共的又は 公益的な分野に展開することで、市民等自らの共助の精神に則った自律的な地域 社会・市民社会の形成に資することを目的にするために制定するものです。 【市民協働】 この条例でいう「市民協働」とは、市民等と行政が、地域課題や社会的な課題 を解決するために、協議によって、それぞれに果たすべき役割・責任を自覚し、 相互に補完・協力し、相乗効果をあげながら、新たな公的サービスの仕組みや事 業を創りだし、取り組むことをいいます。 横浜市の「協働推進の基本指針」では、協働とは、「公的サービスを担う異な る主体が、地域課題や社会的な課題を解決するために、相乗効果をあげながら、 新たな仕組みや事業を創りだしたり、取り組むこと」としています。 【公共的又は公 益的な活動】 「公共的な活動」とは、幅広く多くの人々が幸せに平穏に生きていくために必 要な、営利を目的としない、市民が自主的に行う活動をいいます。また、「公益 的な活動」とは、不特定多数のものの利益の増進に寄与する活動をいいます。 【自律的な市民 社会】 前文に、「市民協働による社会は、自ら目指すところにより活動していくため の自由と権利が保障されている社会であるとともに、お互いを尊重し合い、自己 のみの利益追求ではなく、相互に助け合うことのできる社会である。」と記述さ れているように、基本的には他に依存しないで、経済的にも技能的にも「自立」 するだけでなく、「自立」した後は、自分たちが決める方向に進んでいける「自 律」を目指す市民社会をいいます。 4 【条例】 (定義) 定義 第2条 この条例において「市民等」とは、市民、法人、地方自治法(昭和 22 年法律第 67 号)第 260 条の 2 第 1 項に定める地縁による団体及びこれらに類 するものをいう。 2 この条例において「市民協働」とは、公共的又は公益的な活動及び事業を横 浜市(以下「市」という。 )と市民等とが協力して行うことをいう。 3 この条例において「市民公益活動」とは、市民等が行う公共的又は公益的な 活動をいう。 4 この条例において「市民協働事業」とは、市と市民等が第 8 条に定める基本 原則に基づいて取り組む事業をいう。 5 この条例において「中間支援組織」とは、市と市民等を相互に媒介し、市民 等の自立と課題解決を支援するため、市民等のネットワーク化と交流促進、情 報収集と提供、相談とコンサルティング、調査研究、人材育成と研修、活動支 援と助成又は政策提言等を行う組織をいう。 【趣旨】 本条は、本条例における「市民等」、「市民協働」、「市民公益活動」、「市 民協働事業」及び「中間支援組織」とは何か、ということを定義するものです。 【解釈】 【市民等】 市民等の「市民」とは、自然人を指し、市内在住者、在勤・在学者、在住外 国人、その他横浜市及び横浜市民の公益に資する活動を行うものをいいます。 「法人」とは、非営利活動法人(NPO法人)、会社、学校法人、財団法人、 社団法人、独立行政法人など全ての法人を指します。また、「地方自治法(昭 和22年法律第67号)第260条の2第1項に定める地縁による団体」とは、自治会町 内会をいいます。そして、「これらに類するもの」とは、民法上の組合や権利 能力なき社団(人格なき社団)など市民公益活動を遂行できる体制の整ってい るものをいいます。 (参考:地方自治法) 第 260 条の2 町又は字の区域その他市町村内の一定の区域に住所を有する者 の地縁に基づいて形成された団体(以下本条において「地縁による団体」という。) は、地域的な共同活動のための不動産又は不動産に関する権利等を保有するため 市町村長の認可を受けたときは、その規約に定める目的の範囲内において、権利 を有し、義務を負う。 【市民協働】 本条例でいう「市民協働」とは、市民等と行政が、地域課題や社会的な課題を 解決するために、協議によって、それぞれに果たすべき役割・責任を自覚し、相 互に補完し、協力し、相乗効果をあげながら、新たな公的サービスの仕組みや事 業を創りだし、取り組むことをいいます。その際の市民等と行政との協力の仕方 5 は、人的協力、物的協力、金銭的協力、情報の共有など様々な形態が考えられま す。 また、「公共的又は公益的な活動」とは、幅広く多くの人々が幸せに平穏に生 きていくために必要な、営利を目的としない、市民が自主的に行う活動又は、不 特定多数のものの利益の増進に寄与する活動をいいます。 (参考:横浜コードでいう「社会的公共性のある活動」) 幅広く多くの人々が幸せに生きていくために必要な、営利を目的としない、市 民が自主的に行う行動を指す。但し、その活動において政治活動、宗教活動及び 特定の公職の候補者もしくは公職にある者又は政党を推薦し、支持し、又はこれ らに反対する者を除く。 なお、指定管理者制度やPFI事業者など、他の法令に基づいて市が民間事業 者等と協力して行っているような事業は、「市民協働」には含まれません。 横浜市市民活動推進条例で規定していた「市民活動」は、特定非営利活動法 【市民公益活 動】 人(NPO法人)等の市民活動団体が行う特定非営利活動などを中心に定義し ていましたが、本条例でいう「市民公益活動」は、それよりも幅広い主体であ る「市民等」が行う活動を想定しています。また、前条例で規定していた不特 定多数のものの利益の増進に寄与する「公益活動」に加え、幅広く多くの人々 が幸せに平穏に生きていくために必要な、「公共的な活動」も対象にしていま す。 本条例では、市民公益活動の活動主体には、政治団体や宗教団体等も含まれ ますが、それらの主体と行政が行う協働事業等においては、当然のことながら 憲法第20条で規定する政教分離等の原則により宗教活動や政治活動との協働事 業・活動は除かれることになります。 1 「市民活動」と「市民公益活動」の違い 一般的な用語として使われる「市民活動」とは市民の自由な参加によって 行われる自主的な活動の意味であり、生涯学習や個人の趣味的な活動、共益 的・互助的な活動や社会貢献活動をいいます。これに対し市民活動推進条例 では、「市民活動」とは、営利を目的とせず、自主的に行う、不特定かつ多 数のものの利益の増進に寄与することを目的とする活動」としていました。 本条例における「市民公益活動」とは、基本的には前条例で言う「市民活 動」と同義ですが、幅広く多くの人々が幸せに平穏に生きていくために必要 な、営利を目的としない、市民が自主的に行う「公共的な活動」と、一定の 自主性をもって不特定かつ多数のものの利益ある程度幅広く多くの人の利 益、社会全体の利益の増進(金銭的な「利益」ではない。)に寄与する「公 益的な活動」を指します。例えば自治体町内会が、自らの団体構成員のため 6 に行う共益的・互助的な活動は一義的にはしこか公益活動から除かれること になります。 2 営利を目的としない「公共的な活動」とは 一般に営利活動とは、活動を行うにあたって利益を含む活動に要する対価 を受益者に負担させることをいいます。例えば、特定非営利活動促進法(N PO法)の解釈では、受益者から対価を受け取る場合でも、その余剰利益を 当該団体の役員などの構成員に分配したり、高額な賃金の支払いを行ったり しなければ営利でない非営利とされています。 3 自主的に行う「公共的活動」とは 自らの意思で主体的に活動していくことで、行政からの委嘱や依頼に基づ き行っている活動は、対象とはなりません。 <判断の目安> (1) 事業計画や予算などを独自に総会等の意思決定機関で意思決定してい ること等を目安とします。なお、自主性の判断にあたり、事務局が行政側 にあるかどうかは問いません。 (2) 区民まつりなどの各種実行委員会については、行政からの依頼によるか どうか、行政が事務局を担っているかどうかにかかかわらず、団体として の意思決定がなされており、行政はあくまで事務的なサポートを行ってい るにすぎないものは、市民公益活動(自主的活動)とみなします。 (3) 民生委員、青少年指導員、体育指導委員の活動など、行政からの委嘱を 受けて行われているものは、自主的な活動とはみなさず市民公益活動とは しません。 4 不特定かつ多数のものの利益の増進に寄与することを目的とする「公益的な 活動」とは 「不特定かつ多数のものの利益」とは、いわゆる「公益」と同義であり、「社 会全体の利益」を指すと解されます。「不特定かつ多数」とは、対象が特定 されないことをいいます。 この条例では、原則としてその活動が「私益」(特定の個人や団体の利益) や「互助的・共益的」(構成員相互の利益)な「自助」の活動は受益者が特定 されているものとして除きます。 <判断の目安> (1) 互助的な仲間内の活動でないこと、趣味的な活動でないこと、ある特定 の個人や団体のために行う活動(例:難病の○○ちゃんを救う会)ではな いこととします。 (2) 構成員の親睦や共益、互助のために行われる「自助」の活動(例:自治 7 会町内会、老人クラブ、子供会、PTA、学童保育、母親クラブの自らの 団体構成員のために行う活動)は、市民公益活動とはしません。ただし、 上記の団体が公益的な活動を行う場合等は(例:自治会町内会が市域にわ たる防犯活動を行う場合など)、市民公益活動となります。 (3) 活動エリアの広狭に関わらず、互助的、共益的な活動でないものを対象 とします。 (4) サービスの対象となる人が現在のところ少数であっても、対象者が潜在 的に存在することが予測されるような場合は、「不特定かつ多数のものの 利益の増進に寄与することを目的としている」とします。(例:「○○病 患者を救う活動」を行う場合で、現時点でその活動の対象者が少数であっ ても将来的に対象が広がる可能性があるような場合など)。 (5) 会員制をとっている団体の活動でも、会員になるために特に制限を設け ていないような場合は、「不特定かつ多数のものの利益の増進に寄与す ることを目的としている」ものとします。 【市民協働事 業】 本条例でいう「市民協働事業」とは、第8条に規定する「市民協働事業の基 本原則」に基づき、第12条の「市民協働契約」を締結して行う事業をいいます。 これまで述べてきたように、協働の形は様々であり、市民公益活動を行う様々 な主体の自立の段階等によっても行政との協働の形態は異なってきます。 したがって、市民協働を実際に行う場合は、横浜コードに示されている委託 や補助、共催・後援などの様々な協働の方法や本条例で規定された市民協働事業 などの方法もこれまでどおり存在することになります。 これまで協働契約書を締結してきたような事業がこれに該当すると考えられ ますが、市民協働契約を結ぶには、双方の合意が必要であり、一方的に行うこと はできません。協働事業としてふさわしい事業かどうか、なぜ協働事業なのか、 両者がよく話し合い、合意して契約を締結します 【中間支援組 織】 本市の「協働推進の基本指針」の、「コミュニケーションの触媒となる中間組 織とコーディネーター」の中で、中間支援組織を、次のように記述しています。 市民公益活動を市民自身が支える存在として、中間組織があります。中間 組織は、市民活動団体と行政や他の主体との間にあって、市民活動団体に対 しては、市民公益活動相互の連携や情報交換、情報や技術・技能、ノウハウ の提供、ネットワーク、コーディネートなどの機能を持ち、他方で行政に対 しては、市民公益活動全体の立場を踏まえて政策提言を行うものと考えられ ます。 市民、NPO、自治会町内会等を媒介・ネットワークしつつ情報交流のため の場を創るには、中間組織がコミュニケーションの触媒の役割を果たすこと 8 が期待されます。 公設民営の中間組織としてNPO法人が運営する横浜市市民活動支援セン ターや、各区に整備された市民活動支援センター、市・区社会福祉協議会、 地域ケアプラザも地域の多様な主体の相互信頼の醸成に向けてコミュニケー ションの促進を図ります。また、専門性を持った個人が双方向型のコミュニ ケーションの促進を担うケースも考えられます。具体的には「コーディネー ター」と呼ばれる人たちがそれにあたります。コーディネーターは、まちづ くりなどの専門家の他、区役所や地域施設の職員、地域の中で横断的に活動 する市民が担う場合があります。 多様な主体間のコミュニケーションを促進するためには、第三者として双 方をつなぐコーディネーターとそれぞれの組織内のコーディネーターと、両 方必要であると言われます。また、コーディネーター同士が課題について相 談し合い、支援し合うようなネットワークが求められています。 また、内閣府の「新しい公共支援事業の実施に関するガイドライン」の中では、 中間支援組織を、次のように定義しています。 中間支援組織とは、市民、NPO、企業、行政等の間にたって様々な活動を支 援する組織であり、市民等の主体で設立された、NPO等へのコンサルテーショ ンや情報提供などの支援や資源の仲介、政策提言等を行う組織を言う。中間支援 組織自らがNPO等である場合もある。 【市民協働条例 の定義の相関 図】 市民公益活動 営利を目的と市内公共的・公益的な活動。 市民活動推進条例で言う「市民活動」と基本的に同義 しみん 市民協働 市民公益の活動で、市民等と行政が協力して取り組むもの 市民協働事業 協働契約を締結した事業 9 (参考)平成 24 年 6 月 15 日 市民・文化観光・消防常任委員会 提案者配付資料 ※次の図の①+③が、「市民公益活動」の範囲であり、③が「市民協働」の範囲です。 また、①の部分は、行政(公)の支配が及ばない範囲です。 <市民の領域> 【A】 <行政の領域> 【B】 市民の責任と主 市民の主体性の 体性によって独 もとに行政の協 自に行う領域 力によって行う 領域 ① 市民独自の公益活動 【C】 市民と行政が、 それぞれの主体 性のもとに協力 して行う領域 【D】 【E】 市民の協力や参 行政の責任と主 加を得ながら行 体性によって独 政の主体性のも 自に行う領域 とに行う領域 ③市民協働 → 後援・共催 → 補助・助成 ② → 委託 → 行政事務 ○「市民公益活動」→ ①+③ ○「市民協働」→ ③ ○「市民協働事業」→ ③の中で市民協働契約等を締結した事業 ※なお、協働契約は、市民等と行政の双方合意のもとで締結するものであるので、少 なくとも市民等が締結を拒んでいるのにも関わらず、行政が一方的に協働契約の締 結を求めることは無理があると考えています。 10 【条例】 (市の責務) 市の責務 第3条 市は、市民公益活動及び市民協働事業が円滑に行われるために、情報の 提供並びに人的、物的、財政的及び制度的にできる限りの支援をしなければな らない。 2 市は、営利を目的とせず、自主的に行う、不特定かつ多数のものの利益の増 進に寄与することを目的とする活動が活発に行われる環境づくりに努めるもの とする。 この条文は、市民公益活動及び市民協働事業が円滑に行われるための市の責務 【趣旨】 と公共的・公益的な活動が活発に行われるための環境づくりに努めることを定め たものです。 本条は、市の市民公益活動及び市民協働事業を行う上での考え方を示すもので あり、助成金交付等の個別具体的な支援策の根拠となるものではありません。し たがって、これまで要綱等に基づいて実施している各支援事業についても、ここ でいう市の支援に該当することになります。既存の事業は、本条の考え方及び各 個別事業の目的・趣旨を踏まえ、今後も各事業ごとの要綱等に基づいて行ってい くことになります。 【解釈】 市は、市民公益活動及び市民協働事業が円滑に行われるために、情報提供や人 第1項 的、物的、財政的及び制度的にできる限りの支援を行うことを定めた規定です。 「できる限りの支援」とは、無制限な支援を求めるものではなく、予算上の制約、 法制度的な制約、人的な制約は当然あります。また、この条例に基づく支援が行 えない場合は、その旨の説明責任が、市に求められることになります。 <運用> 市が行う支援の内容は、市民公益活動に関する情報提供や、市民公益活動を行 う市民等が利用できる活動場所の提供、並びに助成金の交付等の財政的支援等を いいます。 これら以外にも、市職員等の派遣など人的応援や、ビデオプロジェクターなど 団体活動で使用する備品の貸し出し等、活動の内容や状況に応じた具体的な対応 も考えられます。 【情報の提供】 1 「情報の提供」とは ボランティア募集や助成金の公募に関する情報、あるいは市民公益活動を行 う市民等の活動・事業の内容や状況など、さまざまな市民公益活動に関する情 報を収集・整理し、迅速にわかりやすく、適切な手段で広く市民に提供するこ とをいいます。 11 【人的、物的、 財政的及び制度 2 人的、物的、財政的及び制度的にできる限りの支援 (1) 近年、スポーツや文化のイベント等において、民間と行政との実行委員会 的にできる限り の支援】 人的支援 形式の協働事業が行われることも多くなってきています。このような際に、 行政側からも実行委員会のスタッフを派遣したり、人による応援を行うなど 人的な支援を行うことを想定しています。 (2) 物的支援 市民公益活動を行う際に、行政が保有する資材(備品等)の貸し出し等を 行うことを想定しています。また、「活動場所の提供」なども、物的支援に 含まれます。具体的には、会議や打合せ、印刷物の作成等の事務作業など、 市民公益活動として行われる活動のための場所を提供することをいいます。 <活動場所の提供に該当する施設例> 地区センター、コミュニティハウス、地域ケアプラザ、福祉保健活動拠点、 国際交流ラウンジ、フォーラムよこはま、市及び区の市民活動支援センタ ー、区民文化センター、スポーツセンター (3) 等 財政的支援 市民公益活動の自立化を進めることを視野に入れて、市民公益活動と市と の関係のレベルに応じて、市民活動事業に対する補助金・助成金等による支 援をいいます。 <財政的支援に該当する既存の制度> (市が支援しているもの) ・市民活動推進ファンド事業(市民局) ・市民活動支援人材バンク事業(市民局) 等 (外郭団体を通じて支援しているもの) ・あいあい基金(市社協) ・ふれあい助成金(市・区社協) ・障害者年記念基金(市社協) 等 (税制の優遇) この条例に基づくものではありませんが、「横浜市市税条例」(昭和 25年条横浜市例第34号)第39条第1項第3号及び同条例施行規則第18 条の3第4項の規定に基づき、NPO法人で収益事業を行わないものに ついては、必要に応じてその納付すべき市民税の均等割の全額を減免す ることができることになっています。 12 【参照法令 】 ○横浜市市税条例 (市民税の減免) 第39条 市長は、市民税の納税者につき次の各号の一に該当する事実があ ると認めた場合は、市民税を減免することができる。 (1) 災害を受けた場合で減免を必要とするとき。 (2) 貧困により生活のため公私の扶助を受ける場合で減免を必要とす るとき。 (3) 公益上その他の事由により、特に減免を必要とするとき。 2 前項の規定により市民税の減免を受けようとする者は、申請書にその 事由を証する書類を添え、納期内に市長に提出しなければならない。 ○横浜市市税条例施行規則 (市民税の減免) 第18条の3 (第1項から第3項まで 省略) 4 市長は、法第 312 条第 3 項第 4 号に掲げる公共法人等については、条 例第 39 条第 1 項第 3 号の規定により、必要に応じてその納付すべき均 等割の全額を減免することができる。 (4) ア 制度的支援 市民公益活動関係者の人材育成のための研修 市民公益活動を行うものと行政との協働を進めるため、市民公益活動団 体の能力開発や行政における意識改革のための研修を行い、相互理解を進 めることは重要です。 条文の例示にはありませんが、市民公益活動を推進するための施策とし て、市民公益活動を行う市民等の運営能力等の開発を図るための講座、研 修会(人材派遣を含む)や、行政職員に対する、市民公益活動との協働に 関する理解を図る研修等の実施も重要な取組みとなります。 イ 外郭団体への適用 この条例は、本市の外郭団体の事業にまで直接効力を持つものではあり ませんが、各外郭団体においても、この条例における市民協働推進の理念 を踏まえ、市民公益活動及び市民協働事業に対する各種支援事業を展開し ていくことが望ましいと考えています。 ウ 市民公益活動及び市民協働事業推進に当たっての庁内の総合窓口 この条例の施行に伴う制度に関する問い合わせへの対応や、市民協働推 進委員会運営に関する事項の処務については、市民局市民協働推進部市民 活動支援課が行うものとします。 13 【支援の対象】 支援の対象となる市民公益活動及び市民協働事業は、本条例第2条に定める「市 民公益活動」及び「市民協働事業」の定義に該当するものになります。 また、既存の市民公益活動だけを対象としているのではなく、新たに生まれる 市民公益活動も対象となります。 市民公益活動の非営利性に着目したとき、その活動が一般的に高額な受益者負 担を求めるものであったり、職員に高額な賃金を払っていたり、高額な内部留保 を行っていたりするものは除かれます。特に助成金交付に当たっては、活動によ り利益を出すような団体には支援を行いません。 また、支援を行っていくに当たり、対象となった市民公益活動の既得権益化に 留意しなければなりません。今後ますます市民公益活動が活発化し、その領域が 拡大・拡充されていくことが望まれる中で、支援の対象や内容、レベルについて は、担当部局のみならず、庁内横断的な検討・調整やこの条例により設置される 市民協働推進委員会等での検討を進める必要があります。 第2項 上記の施策を適切に推進することにより、多種多様な分野、形態の市民公益活 動が、自主性などその特性を生かしながら活動することができる環境をつくるこ とをいいます。 市民公益活動には、多岐にわたる分野、形態があり、活動ごとに市の支援施策 の方針、方法はさまざまです。そのため、本条例においてはあくまで基本的事項 を定めるにとどめ、具体的施策については、個々の事業の内容や形態に合わせ、 条例の趣旨に則った施策を展開していくことになります。 市は、「市民公益活動」が独自の特性を持っていることや、行政とは異なる公 益的なサービスを供給できることなどを念頭に置きながら、当該活動を促進・推 進するための施策の立案・実施に努めるものです。 また、市民公益活動が活発に行われる環境づくりは、行政だけで一方的に進め ていくものではありません。これまで行政が提供してきた公共サービスの諸事業 についても、多様な供給主体から様々なサービスが展開され、個々の事業分野の 活動団体の事業を市民の皆さんがより把握・理解することによって、それぞれの 連携が深まり、結果として多様なニーズや状況に応じた具体的な対応も可能にな っていくことが大切です。行政の役割や責務のあり方も、それぞれの市民公益活 動が有する方向性・可能性に留意して、相互の合意が図られたものになっていく 必要があります。 さらに、市が行う協働推進に関する施策は、本来、その推進において市が行う べきものは何かということを明らかにしながら企画・実施されなければなりませ ん。「協働」するうえで、過度になりすぎず、かつ不足でもない的確な支援をど のように市が判断していくかが課題となります。また、具体的な支援の内容や事 業の実施方法など、市の施策が「市民公益活動」にどのように関わっていくのか ということについては、庁内の横断的な検討はもとより、本条例第17条により設 置される市民協働推進委員会などで、より一層の議論が行われていく必要があり 14 ます。 そして、市職員の業務執行の姿勢・意識についても、条例そのものの理解・解 釈の促進が、究極的には自らの仕事のあり方を問うこととなり、業務の遂行に反 映されていかなければならなりません。たとえば、補助金・助成金の執行や契約 のあり方、様々な活動主体との窓口対応の姿勢など、日常業務のすべてにわたり 不断の見直しを伴うものであることを認識することが大切になります。 15 【条例】 (市民等の責務) 市民等の責務 第4条 市民等は、市から財政的支援を受けた市民公益活動及び市民協働事業に ついては公正に行わなければならない。 2 市民等は、その特性を生かしながら市民協働事業を行うとともに、活動内容 が広く市民の理解を得られるように努めなければならない。 この条文は、市民公益活動や市民協働事業の役割・特性を踏まえ、市民公益活 【趣旨】 動や市民協働事業を行う市民等の責務を明記したものです。 【解釈】 市民等は、市から委託料や補助金等の財政的支援を受けて、市民公益活動及び 第1項 市民協働事業を実施する場合は、少なくともサービスの提供や受益の機会を開く ことなどにおいて、公正さを持って行うことが求められます。 市民等は、行政にない市民等の持つ長所を生かしながら市民協働事業を行うと 第2項 ともに、活動内容が広く市民の理解を得られるよう、自ら情報公開等に努めなけ ればなりません。 【その特性を生 1 「市民等は、その特性を生かしながら」について 行政は、公平、平等、中立といった行動原理にしばられる面があり、多様化、 かしながら】 複雑化している社会のニーズに事実上迅速に応えにくくなっている面があり ます。 市民公益活動は、①自発的・自立的に行われていること、②柔軟・迅速な対 応が可能であること、③分野を超えた広範な活動もみられること、④非営利性、 テーマ性、独創性があることなどの特性を有しています。 そして、これらの特性をもとに、①行政や企業にはその性質上対応できな い分野や市民公益活動によることがより成果が期待できる分野で、ニーズに 応じた適切なサービスが提供できる、②ニーズや必要性などが共感されさえ すれば、先駆的・冒険的な活動ができ、また行政に対する提案ができる、③ 個別のニーズにきめ細かく弾力的に応えることができる、④学校、家庭、職 場、職域などの日常生活にとどまらない、市民の自己実現の機会など、その 特性を生かした活動を期待するものです。 【市民の理解が 得られるよう努 める】 2 「市民の理解が得られるよう努める」について 市民公益活動は、市民に理解され、広く市民の支持を得ることで、活動への 参加や協力を求めやすくなります。また、活動の充実・発展を図ることができ ます。そのためには、活動の状況や成果、助成金や寄付金・会費なども含めた 活動運営状況について、積極的に市民に知ってもらおうとする姿勢が、当該団 16 体はもとより今後の市民公益活動をより発展させるものとなり、こうした努力 を求めているものです。 具体的には、広報紙の発行、事業報告会の開催、ホームページの作成等自ら 積極的に情報を公開していくことが有効となります。 なお、企業等の法人が行う市民公益活動についても、その活動が理解される よう情報公開を推進することは、他の活動と同様に必要になります。 17 【条例】 第2章 市民公益活動 市民協働 第1節 市民公益活動 (市民公益活動) 第5条 市は、市民等が行う市民公益活動(次の各号に掲げるものを除く。 )を 特に公益性が高いと判断したときは、活動場所の提供及び財政的支援をするこ とができる。 (1) 宗教の教義を広め、儀式行事を行い、及び信者を教化育成することを目 的とする活動 (2) 政治上の主義を推進し、支持し、又はこれに反対することを目的とする 活動 (3) 特定の公職(公職選挙法(昭和 25 年法律第 100 号)第3条に規定する公 職をいう。以下同じ。)の候補者(当該候補者になろうとする者を含む。) 若しくは公職にある者又は政党を推薦し、支持し、又はこれらに反対する ことを目的とする活動 (4) 営利を主たる目的とする活動 この条文は、市民公益活動から、具体的に除外される活動を改めて明記しまし 【趣旨】 た。また、市が特に公益性が高い市民公益活動と判断した場合は、一般的支援に 加え、さらに活動場所の提供及び財政的支援を行うことができることを明記した ものです。 ※一般的支援について ここでいう一般的支援とは、従来から実施している場の提供や相談窓口などを いいます。 本条例第2条第3条において、「市民公益活動」については、定義しています 【解釈】 が、本条項で改めて、本条各号に規定する活動については、市民公益活動から除 外することを明確にしました。 なお、この条例で適用する市民公益活動の範囲は、市民協働及び市民協働事業 の範囲とも同義であるため、具体的な市民協働や市民協働事業を行う際にも、次 の活動は除かれることになります。 その上で、市が特に公益性が高い市民公益活動と判断した場合は、一般的支援 に加え、さらに活動場所の提供及び財政的支援を行うことができるとしました。 ただし、本条項に基づきさらに活動場所の提供及び財政的支援を行う場合は、当 然のことながら、市に説明責任が求められることになります。 【宗教活動】 1 宗教活動について この条例でいう宗教活動は、「宗教の教義を広め、儀式行事を行い、及び信 者を教化育成することを目的とする活動」をいいます。 18 宗教団体の名で行うその宗教目的を達成するための諸活動は、条例の対象と なる市民公益活動とはしませんが、宗教団体が、別途独自に公共的又は公益的 な福祉活動等を行う場合は、条例上の市民公益活動となります。 【政治活動】 2 政治活動について この条例でいう政治活動とは、「政治上の主義を推進し、支持し、又はこ れに反対することを目的とする活動」をいいます。ここでいう政治上の主義 とは、政治によって実現しようとする基本的、恒常的、一般的な原理や原則 を示すもので、例えば、自由主義、民主主義、資本主義、社会主義、共産主 義などがこれにあたります。 具体的には、政治上の主義の普及宣伝行為として行う時局講演会及び開催 告知のポスター、看板の掲示等が政治活動に該当すると考えられます。 ここでは、NPO法同様、政治資金規正法で言う「(政治上の)施策」は含 めてはいません。したがって、政策提言など政治によって実現しようとする具 体的な施策推進などの活動については市民公益活動になると考えられます。 【選挙活動】 3 選挙活動について この条例でいう選挙活動とは、「特定の公職の候補者(当該候補者になろ うとする者を含む。)若しくは公職にある者又は政党を推薦し、支持し、又 はこれらに反対することを目的とする活動」をいいます。特定の人や政党そ れ自体を対象とすることを目的とする活動は、この条例の市民公益活動から は除かれることとなります。 例えば、主張を同じくする議員を選挙で推すことを目的としたり、公職に ある者あるいは政党に対してアンケートを採り、その結果に基づき主張を同 じくした者や政党に対して、団体等の活動として、活動支援することが該当 します。例えば演説会場の設営に参加し、集会への参加を呼びかけ、あるい は応援演説をする等の活動を行うことは、選挙・政治活動一般に対する支援 活動を目的とすることと同視できるものとして除かれます。また活動の一環 として政治資金を寄付することを目的とするものは当然政治・選挙活動とし て市民公益活動からは除かれます。 ただし、特定の候補者が参加する活動であっても、特定の人や政党それ自 体を対象とすることを目的とする活動かどうかについては、活動全体の中で 客観的に判断することになります。 ※なお、この条項の宗教活動、政治活動及び選挙活動の定義に「主たる」を 入れない理由は、憲法第20条の政教分離等の趣旨から、宗教活動や政治 活動との協働は当然除かれるものであり、宗教活動や政治活動への関わり が少しでもあるものは、「主たる」「従たる」に関わらず基本的には除か れる旨を明確にしているものです。 19 【営利を主たる 目的とする活 動】 4 営利を主たる目的とする活動について 市民公益活動は、本条例第2条第3項において、「市民等が行う公共的又は 公益的活動」と定義しています。このうち、当該活動が公共的活動にあたる場 合は、当然非営利を前提していますので問題は生じませんが、公益的活動に該 当する場合は、営利又は収益的活動が含まれてきます。しかし、その場合でも、 全体的な均衡を見た中で、営利を主たる目的とする活動の場合は市民公益活動 に含めないことを明確にしているものです。 ※なお、市民活動推進条例の中で除外される活動とされていた「 公益を害す るおそれのあるものの活動」については、具体的には、暴力団やカルト集 団などが行う活動を指していました。しかし、「暴力団員による不当な行 為の防止等に関する法律(平成3年法律第77号)」、「横浜市暴力団排除条 例(平成23年条例第51号)」等の法整備がなされたことにより、この条例 の規定からはずれましたが、当然のことながら、「 公益を害するおそれの あるものの活動」は、市民公益活動の対象外となります。 <運用> 具体の活動が、本条に定義する市民公益活動に該当するかどうかの判断は、 上記解釈を基準とし、活動団体の定款や事業計画などの客観的な内容によって、 個々の活動ごとに判断することになります。 【特に公益性が 「特に公益性が高いと判断したとき」とは、一般的支援以上に、不特定多数 高いと判断した のものの利益の増進に寄与するものである必要があります。したがって、具 とき】 体的には、各事業部局の政策的な判断を要することになりますが、市の重要 施策に合致する場合、緊急的に大きな支援を行う必要性がある場合等が考え られます。 この場合の「活動場所の提供」は、公的施設の一部又は全部を、事務室や 活動場所として、優先的・独占的に占有することを認めるなどのことをいい ます。したがって、市民公益活動を行う際の公的施設の一般使用は、これま でどおり高い公益性は必要とせず、施設の設置目的等に沿って利用していた だくこととなります。 また、この場合の「財政的支援」は、一般支援以上の補助・助成等の経済 的な支援等を行うことをいいます。 【 参照法令 】 ○日本国憲法 (信教の自由、国の宗教活動の禁止) 第20条 信教の自由は、何人に対してもこれを保障する。いかなる宗教団体も、 国から特権を受け、又は政治上の権力を行使してはならない。 20 2 何人も、宗教上の行為、祝典、儀式又は行事に参加することを強制されない。 3 国又はその機関は、宗教教育その他いかなる宗教的活動もしてはならない。 ○宗教法人法 (宗教団体の定義) 第2条 この法律において「宗教団体」とは、宗教の教義をひろめ、儀式行事を 行い、及び信者を教化育成することを主たる目的とする左に掲げる団体をい う。 ○政治資金規正法 (定義等) 第3条 この法律において「政治団体」とは、次に掲げる団体をいう。 (1)政治上の主義若しくは施策を推進し、支持し、又はこれに反対することを本 来の目的とする団体 (2) 特定の公職の候補者を推薦し、支持し、又はこれに反対することを本来の目 的とする団体 (3)前二号に掲げるもののほか、次に掲げる活動を主たる活動として組織的かつ 継続的に行う団体 イ 政治上の主義若しくは施策を推進し、支持し、又はこれに反対すること。 ロ 特定の公職の候補者を推薦し、支持し、又はこれに反対すること。 ○公職選挙法 (公職の定義) 第3条 この法律において「公職」とは、衆議院議員、参議院議員並びに地方公 共団体の議会の議員及び長の職をいう。 ○特定非営利活動促進法 (定義) 第2条 この法律において「特定非営利活動」とは、別表に掲げる活動に該当す る活動であって、不特定かつ多数のものの利益の増進に寄与することを目的と するものをいう。 2 この法律において「特定非営利活動法人」とは、特定非営利活動を行うこと を主たる目的とし、次の各号のいずれにも該当する団体であって、この法律の 定めるところにより設立された法人をいう。 (1)次のいずれにも該当する団体であって、営利を目的としないものであること。 イ 社員の資格の得喪に関して、不当な条件を付さないこと。 ロ 役員のうち報酬を受ける者の数が、役員総数の三分の一以下であるこ と。 (2)その行う活動が次のいずれにも該当する団体であること。 21 イ 宗教の教義を広め、儀式行事を行い、及び信者を教化育成することを主 たる目的とするものでないこと。 ロ 政治上の主義を推進し、支持し、又はこれに反対することを主たる目的 とするものでないこと。 ハ 特定の公職(公職選挙法(昭和二十五年法律第百号)第三条に規定する 公職をいう。以下同じ。)の候補者(当該候補者になろうとする者を含む。) 若しくは公職にある者又は政党を推薦し、支持し、又はこれらに反対する ことを目的とするものでないこと。 別表(第二条関係) 一 保健、医療又は福祉の増進を図る活動 二 社会教育の推進を図る活動 三 まちづくりの推進を図る活動 四 観光の振興を図る活動 五 農山漁村又は中山間地域の振興を図る活動 六 学術、文化、芸術又はスポーツの振興を図る活動 七 環境の保全を図る活動 八 災害救援活動 九 地域安全活動 十 人権の擁護又は平和の推進を図る活動 十一 国際協力の活動 十二 男女共同参画社会の形成の促進を図る活動 十三 子どもの健全育成を図る活動 十四 情報化社会の発展を図る活動 十五 科学技術の振興を図る活動 十六 経済活動の活性化を図る活動 十七 職業能力の開発又は雇用機会の拡充を支援する活動 十八 消費者の保護を図る活動 十九 前各号に掲げる活動を行う団体の運営又は活動に関する連絡、助言又 は 援助の活動 二十 前各号に掲げる活動に準ずる活動として都道府県又は指定都市の条例 で定める活動 22 【条例】 市民活動推進基 金 (市民活動推進基金) 第6条 市民公益活動を財政的に支援するために、市に横浜市市民活動推進基金 (以下「基金」という。 )を設置する。 2 市が基金に積み立てる額は、歳入歳出予算をもって定める。 3 基金に属する現金は、金融機関への預金その他の確実かつ有利な方法により 保管しなければならない。 4 基金の運用から生ずる収益は、歳入歳出予算に計上して、基金に積み立てる ものとする。 5 基金は、その設置の目的を達成するために必要がある場合に限り、その全部 又は一部を処分することができる。 この条文は、従前の市民活動推進条例第7条から第11条までに規定した、横浜 【趣旨】 市市民活動推進基金(よこはま夢ファンド)に係る条文を一つに整理したもので す。 地方自治法第241条に基づき設置する横浜市市民活動推進基金(よこはま夢フ 【解釈】 ァンド)の設置根拠、基金の運用、基金の管理に要する経費の計上、基金の処分 等に関する規定です。 市民活動推進基金は、公益的活動に賛同する市民・企業の寄付によりNPO法 人等の活動が支えられ活性化することで、多くの市民の皆さんが市民公益活動に よるきめ細かなサービスを受けられる社会を目指し、平成17年に設置されたもの です。 この基金の設置により、社会貢献活動に対する市民や企業の理解を促進し、寄 附文化を醸成するため、公益性の高い活動団体に対して寄附が集まりやすい仕組 みができました。また、活動団体が自らの活動のPRや自立のための財政収入の 確保に努力するなどが期待できます。 【 参照法令 】 ○地方自治法 (基金) 第 241 条 普通地方公共団体は、条例の定めるところにより、特定の目的のた めに財産を維持し、資金を積み立て、又は定額の資金を運用するための基金を 設けることができる。 2 基金は、これを前項の条例で定める特定の目的に応じ、及び確実かつ効率 的に運用しなければならない。 3 第1項の規定により特定の目的のために財産を取得し、又は資金を積み立 てるための基金を設けた場合においては、当該目的のためでなければこれを処 分することができない。 23 4 基金の運用から生ずる収益及び基金の管理に要する経費は、それぞれ毎会 計年度の歳入歳出予算に計上しなければならない。 5 第1項の規定により特定の目的のために定額の資金を運用するための基金 を設けた場合においては、普通地方公共団体の長は、毎会計年度、その運用の 状況を示す書類を作成し、これを監査委員の審査に付し、その意見を付けて、 第 233 条第5項の書類と併せて議会に提出しなければならない。 6 前項の規定による意見の決定は、監査委員の合議によるものとする。 7 基金の管理については、基金に属する財産の種類に応じ、収入若しくは支 出の手続、歳計現金の出納若しくは保管、公有財産若しくは物品の管理若しく は処分又は債権の管理の例による。 8 第2項から前項までに定めるもののほか、基金の管理及び処分に関し必要 な事項は、条例でこれを定めなければならない。 24 【条例】 支援申請等 (支援申請等) 第7条 市民等は、市から助成金の交付、施設の優先的使用等特別な支援を受け て市民公益活動を行うときは、あらかじめ規則で定める書類を市長に提出しな ければならない。 2 市民等は、前項の活動が終了したときは、速やかに、事業報告書を市長に提 出しなければならない。 3 市長は、必要があると認めるときは、前2項の規定により提出された書類に ついて、当該市民等に報告又は説明を求め、その結果に基づいて必要な措置を 講ずることができる。 4 市長及び当該市民等は、規則で定めるところにより、第1項及び第2項に規 定する書類又はその写しを一般の閲覧に供しなければならない。 この条文は、市民公益活動を行う市民等は、市から助成金の交付、施設の優先 【趣旨】 的使用等特別な支援を受けて事業を行うときに、必要となる提出すべき書類及び 関係書類の閲覧等について規定したものです。市が市民公益活動に対して財政的 な支援等を行う場合の必要事項、手続等について規定したもので、この条文をも って市からの個別の支援を義務づける根拠とするものではありません。 憲法第89条後段では、公の支配に属しない慈善・教育・博愛の事業に対する公 金その他の公の財産の使用を禁止しています。市民公益活動は、慈善・教育・博 愛の事業との重なりが大きいため、助成金の交付等の支援に関しては、特に憲法 第89条後段との適合性が問題となります。横浜コードでは、憲法第89条との整合 性を図るために、①当該活動に社会的公共性があること、②公費濫用を防止する こと、③情報を公開することの3つの要件を必要とするとしており、これらを踏 まえて当該活動を市民的な「公の支配」に嘱させるために、関係書類の閲覧を求 める規定が盛り込まれています。 本条例では、市民公益活動を行う市民等は、助成金の交付、施設の優先的使用 等特別な支援を受けて事業を行うときは、支援を受ける前及び支援事業の終了後 に書類を市長に提出すること、また、その書類は、市民公益活動を行う市民等及 び市の両者が一般の閲覧に供することで、横浜コードにいう情報の公開を担保す ることとしています。 なお、公金の支出や公の財産の使用を伴わないで協働するケースも種々存在し ますが、それらの活動は、憲法第89条とは関連のない部分であり、行政と協働す ることの全てが憲法問題と関連するということではありません。 【解釈】 【本条項の適 用】 1 本条項の適用について 市民公益活動を行う市民等が、助成金の交付又は施設の優先的使用等を市 長に申請する場合に、本条の規定が適用されます。 25 【対象となる公 2 対象となる公金の支出について 市民公益活動に対する補助金(助成金)、利子補給金、貸付金等の支出が、 金の支出】 本条項で規定する「助成金の交付」に該当します。 <判断の目安> (1) 区局が主催又は共催で行う事業に対し公金を支出する場合は、負担金に より支出する事例が多いと思われますが、これは協定書等に基づき行政が 負担すべき額を支出しているものであり、本条の対象となりません。 (2) 委託事業については、本来行政責任において行われる事業であるため、 本条の対象となりません。 (3) 市民公益活動を行っている団体に公金が渡っているものを対象とし、 団 体との会合に要する費用を行政が直接執行する場合や、行政が市民公益活 動に対して助言を行うアドバイザーを派遣した場合に、行政がアドバイザ ーへの謝金を支払う、といった場合については本条の対象となりません。 (4) 行政から社会福祉協議会などの外郭団体に補助金等として支出したも のを、補助を受けた団体が助成事業として市民公益活動に支出している場 合は対象とはなりませんが、各外郭団体においても、本条の趣旨を踏まえ、 本市の取扱いに準じて閲覧するよう努めるものとします。 【施設の優先的 使用等特別な支 援】 3 施設の優先的使用等特別な支援について この条例でいう市民公益活動に対して、施設の定期使用、独占使用、受付期 間前の優先予約、使用料の減免等一般的な使用とは異なる特恵的な取り扱いを する場合が本条項の対象となります。 通常の施設目的に沿った利用条件のもとに使用する、一般的な施設利用につ いては、本条の対象とはなりません。 <判断の目安> (1) 優先的使用の対象となる施設は、直営施設のみならず、外郭団体や運営 団体等へ運営委託あるいは指定管理等している施設も含みます。 ただし、運営を委託等している施設で、受託団体の事業として使用する 場合は対象となりません。また、外郭団体等に無償貸与している施設は対 象としません。 (2) 区局の事業として施設を優先的に使用する場合は、対象となりません。 ア 局区が「共催」する事業で、施設を優先的に使用するときは、行政も 主体になるので、本条項の適用は受けません。 イ 区局が「後援」する事業で、施設を優先的に使用するときは、当該事 業は市民公益活動が主体となるものなので、本条項の適用を受けること になります。 (3) 図書コーナーやロビーのように予約なしで使用できる部分の使用は対 26 象となりません。 (4) 定期使用・優先予約に当たっては、有料・無料は問いません。 【市長に提出し なければならな い書類】 4 市長に提出しなければならない書類について 市長に提出しなければならない書類とは、次のようなものを想定していま す。 <あらかじめ提出する書類> (1) 助成金の交付を受ける場合 ア 申請するとき (ア) 助成金の交付を申請する書類(申請理由を記載したもの) (イ) 助成金の交付を受けて行う事業の計画及び当該事業の収支予算 を記載 した書類 (ウ) 当該年度の活動計画及び収支予算を記載した書類 (エ) 前年度の活動実績及び収支計算を記載した書類 (オ) 規約、定款その他これらに類する書類 イ 交付を受けるとき 助成金の交付を決定した書類の写し(決定理由を記載したもの) (2) 施設を優先的に使用する場合 ア 申請するとき (ア) 施設の優先的使用を申請する書類(申請理由を記載したもの) (イ) 施設を優先的に使用して行う事業の計画及び当該事業の収支予 算を記載した書類 (ウ) 前号ア(ウ)から(オ)までに掲げる書類 イ 使用するとき 施設の優先的使用を決定した書類の写し(決定理由を記載したも の) <事業終了後提出する書類> (1) 助成金の交付を受けた場合 助成金の交付を受けて行った事業の結果及び当該事業の収支計算を 記載した書類 (2) 施設を優先的に使用した場合 施設を優先的に使用して行った事業の結果及び当該事業の収支計算 を記載した書類 27 【必要な措置】 5 「その結果に基づいて必要な措置を講ずることができる」について 市民公益活動を行う市民等に報告又は説明を求めた結果、当該書類に不備が あった場合などに、市は、市民公益活動を行う市民等に対して是正(記載事項 の変更要請等)を求めることができます。また、その結果に基づいて、助成金 の不正な使用等が判明した場合は、助成金の返還命令等必要な措置を講ずるこ とができることを明確にした規定です。 公費濫用を防止するためには、補助対象の公正な選定、支援事業終了後の報 告、取消・返還権の担保等が行われなければなりませんが、これらについては、 個別に各支援事業の要綱等で定めなければなりません。 【閲覧の方法】 6 閲覧の方法について 閲覧の方法は、次のとおりとします。また、閲覧場所等の具体的な事項につ いては、各事業の要綱等で定めることになります。 閲覧に供する者 市民公益活動を行う市 市 長 民等 閲覧に関する事項 閲覧場所 助成金の交付又は施 主たる事務所の所在 地又は代表者の住所そ 設の優先的使用を決定 の他市民等が指定する した部署の事務所 場所 閲覧時間 市民等が指定する時 間 助成金の交付又は施 設の優先的使用を決定 した部署の事務所の事 務取扱時間 閲覧期間 <あらかじめ提出する書類> 助成金の交付を受け、又は施設を優先的に 使用するなどの日から2年間 <事業終了後提出する書類> 当該書類を市長に提出した日から2年間 (1) 閲覧に供する書類は原本でも写しでも構いません。 したがって、提出された書類の写しを閲覧用書類としてファイル等に保 存し、一般の閲覧に供する取扱いも可能です。 (2)「助成金の交付又は施設の優先的使用を決定した部署の事務所」とは、 28 当該支援を決定した事業所管課をいいます。 (3) 閲覧時間について ア 「市民等が指定する時間」は、市民公益活動を行う市民等との調整によ ることになります。 イ 「助成金の交付又は施設の優先的使用を決定した部署の事務所の事務 取扱時間」とは、事業所管課の執務時間となります。 (4) 書類の閲覧期間については、書類の保存等に係る市民等の負担を考慮し、 あらかじめ提出する書類については、助成金の交付を受けた日から、また施 設を優先的に使用する日からそれぞれ2年間とし、事業終了後提出する書類 についても、当該書類を市長に提出した日から2年間とします。 なお、2 年経過後も、市は行政文書分類表に定める保存期間中は当該書類を保存する ことになるので、2年経過後も、保存期間中は情報公開条例に基づく開示請 求の対象文書となります。 (5) 書類の写しの交付は、各事業所管部署等の判断によるものとします。 閲覧希望者に写しの交付を求められた場合は、「各区局で閲覧に供されて いる行政資料等の複写」の方法に準じることとします。 (6) 閲覧の申出は、書面にて行っていただきます(保存期間は1年)。市民公 益活動を行う市民等にも、件数把握の観点から、市に準じて行っていただく ようお願いします。 【情報公開条例 との関係】 7 情報公開条例との関係について 本件の情報公開は、市民活動推進検討委員会の答申を受け、簡易な手続きに より書類の閲覧ができるという方法がより適切であるとの考えにより、情報公 開条例に基づく開示請求によらずに、情報提供を行うという観点から、一般の 閲覧に供するものとしたものです。したがって、情報公開請求自体を妨げるも のではありません。 【 参照法令 】 ○日本国憲法 (公の財産の支出利用の制限) 第89条 公金その他の公の財産は、宗教上の組織若しくは団体の使用、便益若し くは維持のため、又は公の支配に属しない慈善、教育若しくは博愛の事業に対 し、これを支出し、又はその利用に供してはならない。 29 【条例】 第2節 市民協働事業の 基本原則 市民協働事業 (市民協働事業の基本原則) 第8条 市及び市民等は、次に掲げる基本原則に基づいて、市民協働事業を行う ものとする。 (1) 市及び市民協働事業を行う市民等は、対等の立場に立ち、相互に理解を 深めること。 (2) 市及び市民協働事業を行う市民等は、当該市民協働事業について目的を 共有すること。 (3) 市及び市民協働事業を行う市民等は、当該市民協働事業について、その 情報(第 13 条に規定する秘密を除く。 )を公開すること。 (4) 市及び市民協働事業を行う市民等は、相互の役割分担を明確にし、それ ぞれが当該役割に応じた責任を果たすこと。 (5) 市は、市民協働事業を行う市民等の自主性及び自立性を尊重すること。 この条項は、「横浜コード」でいう「協働の原則」を基本に、市民等と市が協 【趣旨】 力して市民協働事業を行う場合の基本原則として、明記したものです。 【解釈】 【市民協働事業 1 「市民協働事業を行う」について 横浜コードでは、市民活動(市民公益活動)を行う市民等と行政が協働す を行う】 る場合の「協働の6原則(対等の原則、自主性尊重の原則、自立化の原則、 相互理解の原則、目的共有の原則、公開の原則)」を示しています。 したがって、市民公益活動を行う市民等と行政が協働する場合は、これま でどおり、横浜コードの原則を踏まえて、事業等を行うこととになります。 そして、特にこの原則を踏まえ、本条各号に規定する基本原則に基づき、 市民等と行政が、本条例第12条に規定する「協働契約」を締結して事業を行 う場合が、「市民協働事業を行う」ということになります。 【対等の立場に 立ち、相互に理 解を深める】 2 「対等の立場に立ち、相互に理解を深める」について 市民協働事業を行う市民等は、行政の下請けではないこと、言い換えれば上 下の関係ではなく横の対等関係であることを認識すること、市民協働事業を行 う市民等と行政のそれぞれの長所短所を理解するように努めた上で、相互の役 割を果たしていくことをいいます。 そもそも市民公益活動及び市民協働事業を行う市民等と行政とは、公共的課 題の解決に取り組むもの同士として協力し合う場面もあれば、緊張関係にある 場合ももちろんあります。 行政と市民公益活動及び市民協働事業を行う市民等とが補助、助成、あるい は委託等の関係となった場合、「対等」の立場で相互の連携・協力が図られる 30 かどうか、問題となることもあります。 市民公益活動及び市民協働事業を行う市民等自らが有する目的や考えを、行 政としての施策の目的、事業の趣旨及び内容並びに地域の特性等に照らして、 双方がともに尊重して活動していくことが大切になります。 【目的を共有す 3 「目的を共有すること」について 協働による公共的課題の解決は、不特定多数の第三者の利益に寄与するこ ること】 とをその目的とするものです。したがって、市民協働事業を達成するための 目的が何であるかを市民等と行政の両者が、共通に理解し、共有されること をいいます。 【その情報を公 4 「その情報を公開すること」について 市民協働事業を行う市民等と行政の関係が、外からよく見える、開かれた状 開すること】 態であることが必要となります。そのためには、市民等と行政の両者について の基本的事項が情報公開されているととともに、横浜市民が、それらのことに ついて確認することができるよう、情報の公開により透明性が保たれているこ とが必要です。さらに、一定の要件を満たせば誰もがその関係に参入できるこ とが、公共的課題解決に関する協働に欠かせない条件になります。但し、本条 例第13条に規定する秘密については、公開の対象外としています。 【それぞれが当 5 「それぞれが当該役割に応じた責任を果たすこと」について 該役割に応じた 市民協働事業は、条例第12条に規定する「協働契約」を締結した事業が対象 責任を果たすこ となります。したがって、協働事業を行う市民等と行政は、同条第2項に規定 と】 する協働契約書に定められた「事業の役割、費用および責任の分担」に基づき、 協働を進めることが求められます。 【市民活動の自 主性及び自立性 6 「市民公益活動の自主性及び自立性を尊重すること」について 市民協働事業を行うにあたっては、公共的課題に対して弾力的に対応でき を尊重するこ る等、市民協働事業を行う市民等の持つ長所を十分に生かすことが大切であ と】 り、市民等の自主性を尊重することが重要です。 また、公共的課題を協働して解決するパートナーにふさわしく、自立して 独自の事業を展開できる市民等が数多く育っていくことが、今後の地域社会 にとって重要です。市民協働事業を行う市民等と行政が依存や癒着の関係に 陥ることのないよう、市民等と行政の両者が、常に自立した存在として協働 を行っていくことが重要になります。 31 【条例】 (市民協働事業を行う市民等の選定) 市民協働事業を 第9条 行う市民等の選 定 市長は、市の発意に基づき市民協働事業を行おうとするときは、その相 手方となる市民等を公正な方法により選定しなければならない。 2 市長は、市民協働事業の相手方となる市民等の選定に当たっては、当該市民 協働事業に必要な技術、専門性、サービスの質その他の事業を遂行する能力を 総合的に考慮しなければならない。 この条例により行う市民協働事業は、横浜市から市民等への提案と市民等から 【趣旨】 横浜市への提案の二通りがあります。この条項は、横浜市の発意・提案による市 民協働事業を行う場合の市民等の選定について、明記したものです。 【解釈】 【事業者選定段 1 事業者選定段階の課題について 現行の市民協働事業者選定においては、ややもすると、行政が考える画一的 階の課題】 なサービス内容を基準として協働事業者の選定が行われがちです。しかし、複 雑化・多様化するニーズにきめ細かく対応していくためには、サービス内容の 基準を検討する企画段階から、市民協働事業を行う市民等の意見等を十分に反 映させながら進めていくことが望ましい場合もあります。そのためには、行政 の発意により市民等から提案を受ける制度だけでなく、次条のように市民等の 発意をもとに、市民等と行政の両者が事業を企画する仕組みが必要となりま す。 なお、この手続きを行うにあたっては、選定理由を明確にし、十分な公開性・ 透明性が求められることになります。 【市民等の公正 な方法による選 定】 2 市民等の公正な方法による選定について 横浜市の事業のうち、何を市民協働事業にするかは、横浜市の任意になりま す。そして、市民協働事業とするか否かについては、横浜市の体制や事業の目 的・効果、市民協働事業を実施できる市民等の存在の有無などを総合的に勘案 して決定する必要があります。 横浜市の事業を、市民協働事業で行うと決定した場合は、公正な選定を行う ため、公開性を確保し、協働事業を行う市民等が特定のものに絞られるという ような適格性に関する事情がない限り、原則公募で行う等の方法を選択する必 要があります。さらには、市民等が有するサービスの質や独自に有する付加価 値を評価する、選定過程にコンペ方式を活用するなどの工夫も必要です。行政 の効率性の観点からの評価が過ぎないようにする工夫が必要です。そして、市 民協働事業を行う市民等と横浜市の両者の対等性を確保し、市民等の柔軟な対 応を可能とする仕組みについても検討する必要があります。 32 【当該市民協働 事業に必要な技 術、専門性、サ ービスの質その 他の事業を遂行 する能力】 3 「当該市民協働事業に必要な技術、専門性、サービスの質その他の事業を遂 行する能力」とは 市民協働事業を、より効果的に実施するためには、市民協働の相手方となる 市民等の事業を遂行する能力を総合的に勘案する必要があります。 なお、「当該市民協働事業に必要な技術、専門性、サービスの質」は、「(そ の他の)事業を遂行する能力」の例示となります。 33 【条例】 (市民協働事業の提案) 市民協働事業の 第 10 条 提案 市民協働事業を行おうとする市民等は、市に対し、市民協働事業を提 案することができる。 2 市長は、前項の提案が行われたときは、速やかに、当該提案を審査し、採用 の要否を決定し、理由を付して提案者に通知しなければならない。この場合に おいては、前条第2項の規定を準用する。 この条例により行う市民協働事業は、横浜市から市民等への提案と市民等から 【趣旨】 横浜市への提案の二通りがあります。この条項は、市民等の発意・提案による市 民協働事業を行う場合の提案方法と採用の要否の決定について、明記したもので す。 【解釈】 【市民協働事業 1 市民協働事業の提案について 市民協働事業は、市民等と行政の両者の関わりの程度や役割・責任の分担の の提案】 仕方など、多様な実施形態が想定されます。一方、現行の制度や仕組みにおい ては、行政が主体となって公的サービスを提供していくという考え方も依然残 っており、多様な主体が協働して公的サービスを支えるという考え方に沿って いない事業もあります。したがって、市民等からの市民協働事業の提案制度を 定めることにより、行政革新が図られ、より多くの主体との協働のもとに、さ らにより良い公的サービスの提供が期待できます。 また、この条項の設置により、市民等が年間を通じ市民協働事業の提案を随 時行えることとなります。 (参考:協働事業提案制度) 横浜市では、地域課題を解決するため、市民等の発想や手法を活かした提案 を基に、市民等と横浜市が協働で事業を企画し実施していく協働事業提案制度 を平成16年度から実施してきました。 ※関連制度として、横浜会議、地域福祉計画、市民提案型環境まちづくり協働 事業等が実施されてきました。 【市民協働事業 提案の要件】 2 市民協働事業提案の要件について 市民協働事業は、第12条に規定する協働契約を締結して行う事業です。した がって、提案内容には、同条第2項に定める事業目的、事業の進め方並びに役 割、費用及び責任の分担等が記載されている必要があります。また、本条項は、 第9条と対称関係になるため、提案する市民等は、当該提案を実施するために 必要な技術、専門性、サービスの質等の事業を遂行する能力を有していること が必要になります。 34 なお、これらの要件を満たさない提案は、これまでどおり「市民からの提案」 などの広聴制度を活用していただくことになります。 【採用の要否の 決定】 3 採用の要否の決定について 市民等から市民協働事業の提案があった場合は、直接事業所管課が受付を行 い、速やかに当該提案を検討し、採用の要否を決定します。さらに、要否の判 断をする際には、提案者からプレゼンテーションや説明を受ける機会を確保す るなども協働の観点からは必要になります。(その際は、中間支援組織にファ シリテーターとして同席してもらうことも考えられます。)「速やかに」とは、 訓示的な意味を持たせてできる限り早く行わなければならないという意味で す。そして、採用する場合も不採用とする場合も理由を付して、事業所管課か ら書面により通知をする必要があります。つまり、説明責任を課しているとい う意味です。 また、採用の要否の決定においては、前条第2項の規定を準用して、「当該 市民協働事業に必要な技術、専門性、サービスの質その他の事業を遂行する能 力」を総合的に勘案して行うことになります。 なお、複数の部局が関係する提案については、市民局市民協働推進部市民活 動支援課と事業に関係する部局とで調整を行い、主要部分を担う所管部局と関 その他関係する所管部局とで審査を行い、最終的な要否の決定を行います。 35 【条例】 (自主事業) 自主事業 第 11 条 市民協働事業を行う市民等は、当該市民協働事業に支障がない限り、 当該市民協働事業以外の事業(以下「自主事業」という。 )を当該市民協働事 業とともに行うことができる。 2 市民等は、自主事業を行うときは、あらかじめ市に届け出るものとする。自 主事業を終了したときも同様とする。 この条項でいう自主事業とは、当該市民協働事業を行う市民等の財政的基盤の 【趣旨】 支援等を目的に、当該市民協働事業に支障が生じない範囲で、当該市民協働事 業以外の事業(営利事業等を含む。)を、当該市民協働事業とともに行うこと を認めた規定です。したがって、そもそも市民協働事業と関連性のない市民等 が行う本来事業に対してまで、届出を求めるという趣旨ではありません。 【解釈】 【当該市民協働 事業に支障がな い限り】 1 「当該市民協働事業に支障がない限り」について 「当該市民協働事業に支障がない限り」とは、市民協働事業の運営や活動趣 旨等に支障が生じ、その受益を受ける横浜市民に、影響を及ぼさない限りに おいて、自主事業を行えることをいいます。 具体的に市民協働事業の運営や活動趣旨等に支障が生じることが想定され る事業とは、本条例第5条に規定する宗教活動や政治活動等に該当する場合 が考えられますが、これらの活動は、本体の市民協働事業の禁止事項に抵触 するため行うことはできません。また、施設管理・運営と連動して、市民協 働事業を行っている場合は、当該施設の設置目的等に違反する事業は行うこ とはできません。 さらに、自主事業を行うことにより、本来市民協働事業により受益を受けて いる市民の皆さんに不利益な取扱いを強いることになる場合も、自主事業は 行うことはできません。 【当該市民協働 事業以外の事業 2 「当該市民協働事業以外の事業を当該市民協働事業とともに行う」ことにつ いて を当該市民協働 市民協働事業は協働契約を締結して実施するため、通常当該事業の目的を達 事業とともに行 成するために付随して行う自主事業については、市民協働契約を締結する中 う】 に組み込まれます。したがって、「当該市民協働事業以外の事業を当該市民 協働事業とともに行う」自主事業についても、協働契約締結時までに行うこ とを予定している場合は、協働契約を締結する中で、市民協働事業を行う市 民等と行政が話し合い、判断することも考えられます。 当該自主事業として想定しているものとしては、市民協働事業を行う市民等 の本来事業や、イベント事業などで出展者の作品や著書・関連商品等の販売、 36 来場者への飲食等の提供・販売等を想定しています。 <運用> 例えば、市民協働事業とともに、市民協働事業を行う場所において、市民協働 事業と関係のない市民等の本来事業を行う場合は、本条項に規定する自主事業 に該当します。 したがって、当該市民協働事業を行う場所以外の場所で、当該市民協働事業と 全く関係のない、市民等の本来事業を行う場合は、本条項に規定する自主事業 には該当しません。 【自主事業を行 うときは、あら かじめ市に届け 3 「自主事業を行うときは、あらかじめ市に届け出るものとする。自主事業を 終了したときも同様とする」ことについて そもそも市民協働事業に関係しない市民等が行う本来事業等は、当該市民等 出るものとす が、その責任において自由に行うものであるため、市は関与しないことが原 る。自主事業を 則となります。 終了したときも 同様とする】 但し、本条項に規定する自主事業は、市民協働事業とともに、関連して行う ため、当該市民協働事業に支障が生じないことと等を確認し、市民の皆様に 対する説明責任を市民等及び市が果たせるようにするため、開始及び終了の 届出を行うものです。 また、届出が必要な場合は、あくまでも「当該市民協働事業とともに行う場 合」に限られますので、市民等の本来事業を、市民協働事業と関係のない(影 響のない)ところで行う場合等は、本条項の適用対象外となります。 届出ですので、行政による審査等は行いませんが、自主事業の内容が、当該 市民協働事業に支障が生じる又はおそれがある場合は、行政と市民等の間で 必要な調整を行うこととなります。 届出は要綱第7条に規定する書類とし、届出時期は自主事業を開始する場 合には、自主事業開始前14日までとし、自主事業が終了した場合には、自主 事業終了後30日以内とします。 <自主事業の例> ・協働事業を行ってきた成果について冊子をまとめ、有償で販売をする。 ・会議室の空いている時間を活用し、講座を開催する。 ・施設の中で市民等が作成した冊子等を販売する。 ・イベントを行う協働事業で、イベント内で、出展者の作品や著書・関連商品等 の販売する。 等 37 【条例】 (協働契約) 協働契約 第 12 条 市は、第9条第1項の選定又は第 10 条第2項の決定により市民協働事 業を行う場合は、規則で定める軽易なものを除き、当該市民協働事業を行う市 民等と市民協働事業に関する契約(以下「協働契約」という。)を締結するも のとする。 2 前項の協働契約には、事業目的、事業の進め方並びに役割、費用及び責任の 分担その他規則で定める事項を定めるものとする。 【趣旨】 市民協働事業を進めるにあたっては、関わる主体が「これは協働で取り組む 事業である」という共通認識を持たなければ始まりません。取組を進めるプロ セスでは、事業を実施する主体同士が、本条例第8条各号及び横浜コードの「協 働の原則」に則って、協働の必要性や事業目的、役割分担などを対等の立場で 目的を共有し、よく話し合い、合意を得て進めることが大切です。 そして、両者が納得して、合意できた内容を、協働の取組の基本となる協働 契約書(複数年に渡る合意内容など内容によっては協定書)として文章化し、 当事者間で確認し合うことが有効となります。 また、協働事業であることを、市民等も市も共通認識をもち、協働の必要性 や事業目的、役割分担などを対等の立場で目的を共有し、よく話し合い、合意 を得て進めていくことを、文章化することで互いに納得しながら事業を進める ことができます。 本条項は、そのための基本的事項を定めた規定です。 (参考①:10ページ参照) 平成24年第2回定例会の中で提案議員から配付された資料の抜粋 ○「市民協働事業」→「市民協働」の中で(市民)協働契約等を締結した事業 ※なお、協働契約は、市民等と行政の双方合意のもとで締結するもので あるので、少なくとも市民等が締結を拒んでいるのにも関わらず、行政 が一方的に協働契約の締結を求めることは無理があると考えています。 (参考②) 平成24年第2回定例会の中で提案議員から出された意見・要望 38 ○市民等と対等の立場で、(市民)協働契約書の内容を整え、計画の段階か ら評価まで一緒に事業を進めていくことは、面倒に感じる職員もいるかも しれない。しかし、そういう作業を市民等と一緒に積み上げていくことが、 結果的に豊かな地域社会を創り上げていくことと認識していただき、協働 事業を行う相手方の市民等を、あたかも下請のように勘違いしている一部 職員の意識改革も併せて行ってもらいたい。 【解釈】 【規則で定める 軽易なものを除 き】 1 「規則で定める軽易なものを除き」について 第 9 条第 1 項の市民等の選定及び第 10 条第 2 項の協働事業の採用の決定を し、市民協働事業を行う場合は、原則として市民協働契約を締結することにな ります。しかし、事業規模や事業期間、協働事業を行う市民等と行政の負担等 を総合的に勘案し、事業遂行に関わる迅速性等を阻害するおそれがあるなどの 場合等は、 「規則で定める軽易なもの」として除くことを定めたものです。 したがって、この「規則で定める軽易なもの」は、市民協働事業の例外とな るものとなりますが、この場合でも市民協働の方法のいずれかの手続(委託、 補助、共催、後援等)は必要となります。 なお、市民協働契約の締結は、市民協働事業の根幹となるものであるため、 「規則で定める軽易なもの」であっても市民協働契約の締結を拒むものではあ りません。 「横浜コード」には、市民協働の方法として、具体的に次の六つの方法を 示しています。 (1)補助・助成(市民公益活動行う市民等が主体となる公共的事業に対し、資 金の援助を行うこと) (2)共催(市民公益活動行う市民等が主体的に行う事業に対し、市が企画及び 資金面において参加し、共同して事業を実施するもの) (3)委託(契約規則等に基づき市の事業等の実施を委託するもので、市民公益 活動を行う市民等が相手方となる場合) (4)公の財産の使用(市民利用施設の優先利用等をルール化する) (5)後援(市民公益活動を行う市民等が主体的に行う事業に対し、横浜市後援 名義の使用により、精神的支援を行う) (6)情報交換・コーディネート(検討会・協議会の設置、広報紙の発行等によ り、情報交換や共同事業のための検討等を行う。) 上記(1)~(6)の方法等で、さらに市民協働事業を実施する際に、異なる主体 が、お互いの知恵を出し合い、対等で相互理解をし、目的を共有するなどの 段階を踏んでいくために、原則として協働契約書を締結し確認し合うことが 大切になります。言い換えれば、市民協働契約を策定していくプロセス自体 39 が、協働の核を形成するポイントとなります。 【規則で定める 横浜市市民協働条例施行規則第5条 条例第 12 条第1項に規定する規則で定める軽易なものは、市民協働事業の規 軽易なもの】 模、期間等を総合的に考慮し、軽易なものとして市長が認めるもの。 【市民協働契約 2 市民協働契約書の内容について 市民協働契約書は、本条例第 8 条に規定する「市民協働事業の基本原則」の 書の内容等】 考え方に基づき、市民協働事業を実施する際に、事業目的や双方の役割などを 共有するために締結することとなります。また、本条例第 10 条の規定に基づ く提案制度により、市民協働事業を行う際に、仕様の確定までの調整に日時を 要する場合等に、本契約までの調整段階での基本的事項を取り決めるために締 結することもできます。 当該契約書の契約としての効果は、双方にどのような債権・債務が発生する かなど、具体的に当該契約書に規定されている内容によって決まることになり ます。 なお、市民協働事業を行う際には、(市民)協働契約の締結は原則となりま すが、このほかに別途委託契約を締結したり、事業の詳細を定める仕様を決め ることなども妨げるものではありません。ただし、(市民)協働契約は、協働 の進め方を定める基本契約であるため、(市民)協働契約の内容と矛盾する契 約を別途締結することは認められません。 <(市民)協働契約書の記載項目> ①事業目的(期待する成果) 、②役割、費用、責任等の分担、③事業実施の期 間、④事業実施の方法、⑤知りえた秘密の取扱に関する事項、⑥成果物(著作 権等)の帰属、⑦契約の解除に関する事項、⑧事故に対する責任(危険負担) 等 <共催型雛形網掛け部分の書き方例> 例1 市は係る経費の負担額として、○分の○の○,○○○円を負担する。 ○○は係る経費の負担額として、○分の○の○,○○○円を負担する。 例2 市は係る経費について、○,○○○円を負担する。 ○○は係る経費について、○,○○○円を負担する。 40 【条例】 (秘密の保持) 秘密の保持 第 13 条 市民協働事業を行う市民等は、当該市民協働事業を行うにつき知り得 た秘密を漏らしてはならない。当該市民協働事業が終了した後も、また同様と する。 市民協働事業は、当該市民協働事業の透明性を確保する等の理由から、本条 【趣旨】 例第8条第3号において、「市及び市民協働事業を行う市民等は、当該市民協 働事業について、その情報を公開すること」が原則となっています。 しかし、市民協働事業を行う市民等は、「当該市民協働事業を行うにつき知 り得た秘密」については、上記原則の例外として公開してはならないことを明 記したものです。 【解釈】 【当該市民協働 事業を行うにつ 1 「当該市民協働事業を行うにつき知り得た秘密」について 市民協働事業を行う場合、事業内容により、個人情報(氏名、年齢、性別、 き知り得た秘 住所、本籍、家族構成、所得状況等)など様々な情報を入手することが予想さ 密】 れ、その取扱いをどのようにするのかという問題があります。 市民協働事業の主体の一方である横浜市は、地方公務員法第34条や横浜市 個人情報保護条例等の規定により、守秘義務が課せられています。しかし、 もう一方の主体である市民協働事業を行う市民等には、これまで、明確な守 秘義務の規定がありませんでした。そこで、本条例では、横浜市職員と同様 に市民協働事業を実施する市民等にも、「当該市民協働事業を行うにつき知 り得た秘密を漏らしてはならない。当該市民協働事業を終了した後も、また 同様とする」という義務を課したものです。 (参考) ○ 地方公務員法 (秘密を守る義務) 第 34 条 職員は、職務上知り得た秘密を漏らしてはならない。その職を退いた 後も、また、同様とする。 2 法令による証人、鑑定人等となり、職務上の秘密に属する事項を発表する場 合においては、任命権者(退職者については、その退職した職又はこれに相当 する職に係る任命権者)の許可を受けなければならない。 3 前項の許可は、法律に特別の定がある場合を除く外、拒むことができない。 ○横浜市個人情報の保護に関する条例 (適正な維持管理) 第 9 条 実施機関は、利用目的を達成するために必要な範囲内において、保有個 人情報が過去又は現在の事実と合致するよう努めなければならない。 41 2 実施機関は、保有個人情報の漏えい、滅失、き損及び改ざんの防止その他の 保有個人情報の適正な管理のために必要な措置を講じなければならない。 3 実施機関は、保有する必要がなくなった保有個人情報を確実かつ速やかに廃 棄し、又は消去しなければならない。ただし、歴史的資料として保存する必要 があるものについては、この限りでない。 (利用及び提供の制限) 第 10 条 実施機関は、保有個人情報を利用目的以外の目的(以下「目的外」とい う。)のために、当該保有個人情報を当該実施機関の内部において利用し、又 は当該実施機関以外のものに提供してはならない。ただし、次の各号のいずれ かに該当するときは、この限りでない。 (1) 法令等の定めがあるとき。 (2) 本人の同意があるとき、又は本人に提供するとき。 (3) 出版、報道等により公にされているとき。 (4) 人の生命、身体又は財産を保護するため、緊急かつやむを得ないと認めら れるとき。 (5) 前各号に掲げるもののほか、実施機関が公益上特に必要があると認めると き。 2 実施機関は、前項ただし書の規定により保有個人情報を目的外のために利用 し、又は提供するときは、当該保有個人情報に係る本人又は第三者の権利利益 を不当に侵害することのないようにしなければならない。 3 実施機関は、保有個人情報を第 1 項第 5 号に掲げる事由により目的外のため に実施機関以外のものに提供しようとするときは、あらかじめ、審議会の意見 を聴かなければならない。 4 実施機関は、保有個人情報を第 1 項第 5 号に掲げる事由により目的外のため に利用し、又は他の実施機関に提供したときは、その旨を審議会に報告するも のとする。 【当該市民協働 事業を終了した 後】 2 「当該市民協働事業を終了した後」について 市民協働事業を行う市民等について、事業終了後(事業者としての地位が解 除された後)も守秘義務を課すことは異例なものではありますが、横浜市とと もに公共的又は公益的事業を行ったものの責務として、当該市民協働事業を行 うにつき知り得た秘密(個人情報等)の保護義務を規定したものです。 <運用> 実際は、市民協働契約書の中に、当該規定を入れて締結します。そして、 市民協働事業を行う市民等が、当該事業を行うにつき知り得た秘密を漏えい した場合は、一義的に当該契約違反として対応することになります。 42 【条例】 負担 (負担) 第 14 条 市は、市民協働事業を行う市民等に対して、公益上必要な負担を負う ものとする。この場合において、市は、市民等の自主性及び自立性を重んじる とともに、効率的・効果的なものとしなければならない。 市民協働事業は、市民協働事業を行う市民等と行政が、対等な立場で推進す 【趣旨】 るものであるのことから、第3条に規定する包括的支援に加え、市民協働事業 を進める上で必要な負担を、行政が負うことを明記したものです。ただし、そ の場合においても市民協働事業を行う市民等の自主性及び自立性を損なうこと なく、事業が、効率的・効果的に行うように配慮する必要があります。 【解釈】 【公益上必要な 1 「公益上必要な負担」の範囲等について 「公益上必要な負担」の範囲は、事業の規模や内容等によって異なりますが、 負担】 市民協働契約書で締結した市民協働事業を実施するに必要な負担を、市が負う こととなります。 具体的には、実施する市民協働事業の規模や内容等に応じ、当該協働事業を 実施する市民等が有する人材、施設、ノウハウ、その他の資源等をベースに、 市の予算や市から提供できる資源等を勘案し、具体的に市民協働契約書を策定 する中で、両者が話し合って決定していくことになります。 【市民等の自主 2 「市民等の自主性及び自立性を重んじる」について 市民協働事業は、当該協働事業を行う市民等と行政が、対等な立場で推進す 性及び自立性を るものであるため、当該事業を進める上で、必要な負担を、横浜市が負うこと 重んじる】 となります。 しかし、横浜市から過度の(不必要な)負担の支出を行うことは、当該協働 事業を行う市民等の行政依存を高める結果となり、自主性を制限したり、自立 性を阻害し、当該協働事業の発展にも支障が生じるおそれがあります。 このため、市民協働事業を行う市民等と行政が、市民協働契約書を策定す る中で、客観的なデータ等をもとに、適正な負担合意を得ることが必要にな ります。 【効率的・効果 的なもの】 3 「効率的・効果的なもの」について 市民協働事業を行うにあたっては、公金の支出等が行われるため、少なくと も無駄な支出は控え、最少経費による最大効果を上げられるよう努める必要が あります。言い換えれば、当該協働事業の支出について、市民の皆さんに説明 責任を果たせるようにしておくことが必要となります。 43 【条例】 事業評価 (事業評価) 第 15 条 市及び市民等は、当該市民協働事業の終了後(当該市民協働事業が年 度を越えて継続する場合は、年度終了後)に、事業の成果、役割分担等につい て、相互に評価を行うものとする。 2 前項の規定により評価を行った場合には、当該評価を公表するものとする。 市民協働事業の評価は、当該事業の実践を通じて経験を蓄積し、その後の市 【趣旨】 民協働や市民協働事業に活かしていくために行うものです。そして、市民協働 事業の信頼性を高め、当該協働事業の当事者だけでなく、多くの市民等の協働 への参加意欲を高めるため、当該評価を公開し、透明性を高めていくために行 うものです。 なお、本条例第 12 条の市民協働契約を原則として締結しない「規則で定める 軽易な」事業は、市民協働の方法のいずれかの手続(委託、補助、共催、後援 等)をとることとなりますので、原則として当該条項に基づく評価の対象とは なりません。しかし、 「規則で定める軽易な」市民協働事業であっても、当該協 働事業を行う両者の判断で、自主的に事業評価を行い公開することは何ら問題 ありません。 【解釈】 【事業の成果、 1 事業の成果、役割分担等の相互に評価について 市民協働事業の評価は、地域課題解決に向けた試みをプラスに評価する視 役割分担等の相 互に評価】 点が必要であるとともに、地域や社会のニーズに的確に対応しているかとい う観点も重要です。また、地域社会の自立が促進されたかどうか、地域社会 自らのエンパワーメントにつながったか(自律性の支援に寄与したか等)な どの視点が重要です。 (1) 評価の視点 市民協働事業の評価には、①具体的なサービス内容に関する目標の達成度 など事業そのものの成果に対する評価と、②市民等の参加意欲の高まりや相 互理解が進んだかなど実施プロセスを踏んだことによる効果に対する二つ の評価があります。 (2) 評価の主体と手法 市民協働事業には、当該協働事業を行う市民等、受益者、第三者機関等多 くの評価主体があります。また、評価の手法も、チェックシートの活用、ア ンケートの実施、市民モニター等からの意見の聴取など様々な手法が考えら れます。 (3) 評価項目 市民協働事業そのものの成果に対する評価項目については、事業の特性・ 形態により異なります。そのため、事業に応じた評価項目について、当該協 44 働事業を行う市民等と行政が協議して作成します。 また、評価項目ごとの評価の視点についても、そもそもの事業目的に照ら して市民等と行政が協議することが有効です。 実施プロセスの評価においては、事業実施段階に応じた評価項目によるチ ェックシートを活用することが有効です。 そして、チェックシートによる評価結果は、公開し、次の事業改善に反映 します。 ■表:実施プロセスの評価(チェックシート)の項目例 評価段階 事業実施段階 評価項目・視点 □地域の新たな課題の発掘・共通認識ができ たか。 企画段階への □地域で課題解決に取り組む団体等の先駆 的・柔軟な発想が活かされたか。 参画 □協働する両者が協力して知恵を出し合い、 課題の解決方法を検討したか。 事前評価 事業目的の □受益者のニーズを把握した具体的な目標 共有 を設定し、共有できたか。 □両者のそれぞれの組織の特性を活かした 役割分担と 役割・責任分担が行われ、相互理解のもの 責任の確認 と共有されたか。 □両者の特性が発揮される、事業の実施手法 中間評価 が選択されたか。 協働事業の □両者が、事業・業務の進捗状況を確認し、 実施 協力して課題の対応を行ったか。 □実施プロセスを公開して進め、説明責任は 事後評価 果たせたか。 実施プロセス □多様な手法が用いられ、より多くの人々に の公開 情報を伝達することができたか。 【当該評価の公 表】 2 「当該評価の公表」について 協働の基盤づくりは、情報公開から始まります。そのため、インターネッ トなど情報技術の活用などにより、効果的・効率的な情報公開を図ります。 実施プロセスの公開により透明性を確保し、説明責任を果たすことは、協 働事業の信頼を高めるための基盤となります。また、情報公開により、市民 の評価・監視が可能となり、協働への市民等の参加意欲を高め、理解も深ま ります。 45 【条例】 第3節 中間支援組織 (中間支援組織) 第 16 条 中間支援組織 市及び市民等は、市民協働事業を円滑に進めるため、中間支援組織の 育成に努めるものとする。 2 市及び市民等は、中間支援組織の助言に対して誠実に対応するものとする。 市民協働事業を、円滑に推進していくためには、市民協働事業を行う市民等 【趣旨】 に情報提供や各種相談、コーディネート等を行う中間支援組織の力が必要で、 そのような組織が充実していくことが求められています。中間支援組織自体の 活動の質を高めていくことは勿論のことですが、市民協働事業を行う市民等と 行政も、ともに中間支援組織を支援していくことも求められています。 中間支援組織は、既存のものもありますが、様々な分野で生まれるものです ので、支援という考え方が必要になります。そして、市民協働事業を、より実 りあるものにするため、市民協働事業を行う市民等と行政は、中間支援組織の 調整や助言等に対し、真摯に対応することが大切になります。 【解釈】 【中間支援組織 1 中間支援組織の役割について 公共的・公益的サービスの担い手となる市民等の市民公益活動などが、活発 の役割】 化するには、市民等が相互に媒介し連携を促したり、自立や課題解決を支援す るための情報や技能・技術・ノウハウなどの提供、さらには市民公益活動や市 民協働全体の立場を踏まえて政策提言を行う機能が存在することが必要です。 このような機能を担う主体を、中間支援組織と呼びます。中間支援組織は、そ の活動を通じて社会からの信任を得ることが大切です。その活動の実効性を高 めていくためには、市民等や大学、行政など、様々な主体による支援も必要で す。 中間支援組織を社会全体で認知し、支援していくことが、市民公益活動や市 民協働が活発化していくことの環境整備にもつながります。 【中間支援組織 2 中間支援組織の機能と類型について の機能と類型】 (1) 中間支援組織の機能 ネットワーク 機能 中間支援組織の基本的な役割として、特定テーマや関連する 情報の共有化や情報交換、課題解決のための相互支援などが あり、個別市民等のネットワーク化を図る役割があります。 ネットワーク機能を活かして、市民等と行政とのつなぎ役、 コーディネー 地域のまちづくりの多様な主体間のつなぎ役などを実践し ト機能 つつ、合意形成やマネジメントなどの協働の技能・技術を発 揮します。市民等や行政と連携して、コーディネート機能が 46 社会的に認知される環境整備が必要です。 コーディネート機能をいかんなく発揮する市民協働事業な どに取り組みつつ、協働事業の枠組みの組み立て、協働に相 政策提案機能 応しい市民協働事業や業務委託方式のあり方、市民協働事業 を促進する条例や指針などの仕組みづくりなどの提案機能 を持ちます。 NPOを支援するために、資金、人材、会計、会議運営、組 情報提供・相 談機能 織運営などのマネジメント情報を提供するとともに、市民協 働の実施等に関して、これらの事業を促進する立場で相談を 受付け、実現に至る方向を共に検討していくなど、中立な立 場での役割を持ちます。 (2) 中間支援組織の諸類型 NPO、まちづくり、環境などの多様なテーマで、比較的総 合的な取組を実践している中間支援組織であり、多分野の専 総合型 門家との連携が特徴です。市民等と行政の間にあって、ネッ トワーク力、コーディネート力を活かした政策提言力の強さ が持ち味です。 水と緑、福祉、子育て、諸施設の運営などの特定のテーマで テーマ型 活動する市民等を支援する中間支援組織で、機動力と専門性 の高さが特徴です。市民等と行政の間にあって、ネットワー ク力と政策提言力の強さが持ち味です。 特定地域をフィールドに活動する市民等を支援する中間支 援組織で、都心部、郊外部、河川流域などをフィールドとし 地域型 て、多彩な形態があります。市民等と行政の間にあって、地 域でのネットワーク力とコーディネート力の強さが持ち味 です。 公的な中間支援組織としては、公設民営の中間支援組織として、NPO法人が 運営する横浜市市民活動支援センターや、各区に整備された市民活動支援センタ ー、市・区社会福祉協議会、地域ケアプラザ等があります。これらの組織も地域 の多様な主体の相互信頼の醸成に向けてコミュニケーションの促進を図ります。 また、民設民営で、様々な分野で自主的・自立的にネットワークを構築して、 活動している中間支援組織も多く存在しています。そして、それらの組織が連 携して、協議体等を設置し、より幅広い支援や政策提言を行っている場合もあ ります。さらに、専門性を持った個人が双方向型のコミュニケーションの促進 を担うケースも考えられます。具体的には「コーディネーター」と呼ばれる人 たちがそれに当たります。コーディネーターは、まちづくりなどの専門家のほ か、区役所や地域施設の職員、地域の中で横断的に活動する市民等が担う場合 があります。 47 【条例】 第3章 市民協働推進委 (市民協働推進委員会) 員会 第 17 条 市民協働推進委員会 市民協働の推進に関し必要な事項を調査審議するため、市長の附属機 関として、横浜市市民協働推進委員会(以下「市民協働推進委員会」という。 ) を置く。 2 市民協働推進委員会は、市民協働の推進に関し必要な事項について、市長に 意見を述べることができる。 3 市民協働推進委員会に、必要に応じ部会を置くことができる。 この条文は、横浜市市民協働推進委員会(以下「委員会」という。)の設置に 【趣旨】 関して定めた規定です。 市民公益活動と行政との協働が適切になされているかどうかを監視し、横浜コ ードの維持・調整を行い、さらに時代の要請に沿って、不断に見直しを行ってい く第三者機関が必要であり、委員会はその役割を担います。 そこで、全市レベルで、市民公益活動や市民協働等に関し必要な事項について 議論し、関係者に対し意見具申をする有識者や市民からなる第三者機関を設置 し、市民協働等に関する検証等を公正に行うことを明記したものです。 【解釈】 第1項 1 委員会の位置づけ 委員会は、地方自治法第202条の3に規定する市長の付属機関です。市民公 益活動や市民協働への支援のあり方など市民協働の推進に関し必要な事項を 調査審議する委員会です。 (参考)地方自治法 (付属機関の職務権限・組織等) 第 202 条の3 普通地方公共団体の執行機関の附属機関は、法律若しくはこれに 基く政令又は条例の定めるところにより、その担任する事項について調停、審 査、審議又は調査等を行う機関とする。 2 附属機関を組織する委員その他の構成員は、非常勤とする。 3 附属機関の庶務は、法律又はこれに基く政令に特別の定があるものを除く 外、その属する執行機関において掌るものとする。 第2項 2 委員会の役割 委員会は、市民公益活動や市民協働について、高い見識や経験を有する複 数の委員で構成されることから、横浜市における市民協働の更なる発展のた めに、随時意見等を述べていただくことが期待されます。 また、委員会は、市長の諮問に応じ、市民協働の推進に関して必要な事項 を調査審議する機関ですので、不服申し立て等の調整を行う機関ではありま せん。 48 第3項 3 部会の位置づけ 委員会の作業部会としての機能を持ち、必要に応じて設置します。 現在、委員会に、横浜市市民活動運営支援事業部会及び横浜市市民活動支援 センター事業部会の二つの部会を置いています。 横浜市市民活動運営支援事業部会は、市民活動を行うものに対する財政的支 援に関し必要な事項を調査審議し、横浜市市民活動支援センター事業部会は、 市民活動を行うものに対する活動場所の提供等に関し必要な事項を調査審議 しています。 49 【条例】 組織 (組織) 第 18 条 2 市民協働推進委員会は、委員 10 人以内をもって組織する。 委員は、次の各号に掲げる者のうちから市長が任命する。 (1) 学識経験のある者 (2)市民等 (3) 前 2 号に掲げる者のほか、市長が適当と認める者 【趣旨】 この条文は、委員会を構成する委員の人数と、市民協働の推進に関する基本的 事項を第三者機関として審議するため、学識経験のある者及び市民等の代表者な ど幅広い委員で構成されることを定めたものです。 【解釈】 市民協働推進委員会は、第1項で効果的かつ効率的に審議するという観点から、 委員10人以内をもって組織すると規定しました。 また、構成員として、第2項第1号で、市民公益活動や市民協働に関する学識 や広く法務、経営財務等の見識等を有する方を、第2号で、市民公益活動や市 民協働に関して実際に活動されている市民等の代表者を、さらに第3号で、そ のほかに、市民公益活動や市民協働に関し適当と認める者のうちから、市長が 任命することと定めました。 50 【条例】 委員の任期 (委員の任期) 第 19 条 前条第2項の委員の任期は、2年とする。ただし、補欠の委員の任期 は、前任者の残任期間とする。 2 前条第2項の委員は、再任されることができる。 【趣旨】 この条文は、委員会の委員の任期について定めたものです。 【解釈】 条例上、委員の再任は妨げませんが、制限任期制により委員の固定化を防止す るなど、 第三者機関としての機能が適切に果たされる手だてを講じておく必要 があります。そこで、委員の任期を2年と定め、その都度、委員構成を改めて判 断することとしたものです。 なお、本委員会では、慣例(委員会の申し合わせ事項)として委員の再任は、 原則3期6年までとしています。 (参考) 「横浜市附属機関等の設置及び運営に関する要綱」(平成9年12月1日施行) 第4条では、附属機関の委員の任命及び運営に当たっての留意事項の一つとし て、委員を再任する場合は、当該委員の在任期間が引き続き10年を超えないこ ととされており、委員会においても、運営細則等で在任期間の目安を規定して おく必要があります。 51 【条例】 第4章 報告 (報告) 第 20 条 雑則 市長は、市における市民協働の取組み状況について、適宜、議会に報 告するものとする。 【趣旨】 市議会は、地方自治制度の中で、市長とともに二元代表制の一方を担うもので あり、選挙によって市民の多様な代表により構成されており、議会での質問や議 決の権限によって市民の声を政策に反映させる、市民にとって非常に重要な存在 です。 したがって、市議会に市民協働の取組み状況を、適宜報告することを義務付け ることにより、市民協働に関する議会のチェック機能等を働かせることを明記し たものです。 【解釈】 報告の対象となる市民協働の範囲については、市長部局、地方公営企業、教育 委員会等が取組むすべての市民協働が対象となります。また、「適宜」とは、少 なくとも1年に1回は、議会報告が必要と考えられます。 その方法は、市民協働を所管する常任委員会等に、適宜、報告することを原則 とします。 したがって、市民協働の所管局は、毎年、横浜市全体の市民協働の取組み状況 を取りまとめ、経年的な把握を行うことが求められます。 52 【条例】 読替え (読替え) 第 21 条 水道事業、交通事業及び病院事業並びに教育委員会において行う市民 協働については、この条例(第3章及び附則第1項を除く。)の規定中「市長」 とあるのは「公営企業管理者」又は「教育委員会又は教育長」と、 「規則」と あるのは「企業管理規程」又は「教育委員会規則」と読み替えるものとする。 【趣旨】 市民協働は、横浜市の地域社会を形成する様々な分野で行われるものである ため、この条例の対象を市長部局に限定するのではなく、横浜市の全ての部局 が適用対象であることを明記したものです。 【解釈】 本条例第3章に規定する委員会(第三者機関)の設置については、市民協働 推進の総合的な審議は、当該委員会が行うため不要であること、また、当該条 例の施行期日は、市長が定める規則に一任することから、その他の部局で改め て施行期日を定める必要のないことを明記しました。 【条例】 委任 (委任) 第 22 条 この条例に定めるもののほか、この条例の施行に関し必要な事項は、 規則で定める。 【趣旨】 本条は、この条例の施行に関して必要な事項については、規則で定めることを 規定したものです。 【解釈】 本条に基づき、市民協働条例施行規則を定めます。 53 【附則】 附 則 (施行期日) 1 この条例は、規則で定める日から施行する。 (適用) 2 この条例は、この条例の施行の日以後に始める市民協働から適用し、同日前 に現に行われている市民協働については、なお従前の例による。 (見直し) 3 この条例の施行の日から起算して3年ごとに、この条例の施行状況について 検討を加え、その結果に基づいて見直しを行うものとする。 本条例の施行期日、本条例の施行に伴う必要な措置及び条例の見直しについて 【趣旨】 定めるものです。 【解釈】 第1項 1 本条は、条例の施行期日を、市民等への周知及び準備期間を考慮し、規則に 委任したものです。平成25年4月1日の施行を予定しています。 第2項 2 本条例は、この条例の施行の日以後に始める市民協働から適用するもので、 同日前に行われている市民協働については、市民活動推進条例の適用を受ける ことになります。 例えば、市民活動推進委員会の審議を経て決定した自主事業は、本条例施行 後も、旧条例を適用した事業の遂行になります。 第3項 3 本条例は、施行日から起算して3年ごとに、本条例の施行状況について検討 を加え、その結果、必要に応じて見直しを行うための規定です。 見直しの方法は、条例や規則の改正、指針や運用マニュアルの改訂など、適 切な方法で行う必要があります。 また、本条例第3章に規定する委員会においては、本条に定める見直しを念頭 に置いて調査審議を行い、必要があれば見直しに向けた意見具申等を行うこと も期待されます。 54 横浜市条例(第34号) 平成 24 年 6 月 25 日公布 横浜市市民協働条例 横浜市市民活動推進条例(平成12年3月横浜市条例第26号)の全部を改正する。 目次 前文 第1章 総則(第1条―第4条) 第2章 市民協働 第1節 市民公益活動(第5条―第7条) 第2節 市民協働事業(第8条―第15条) 第3節 中間支援組織(第16条) 第3章 市民協働推進委員会(第17条―第19条) 第4章 雑則(第20条―第22条) 附則 横浜市では、これまで多くの市民の努力のもとに、自主的で自由な市民の活動に幅広く支援が行 われてきた。特に不特定多数のものの利益の増進に寄与することを目的とした市民の活動の支援を 推進するとともに、市民協働の発展にも力を注いできた。 広範で豊かな市民の活動があって、初めて市民協働も進展していくのである。 いま時代の展開とともに、市民協働の現場からは、より適切なパートナーシップの構築のため、 協働で行う事業の進め方等について、新たな規範を定める必要性が指摘されてきた。 市民協働は、行政と市民、市民団体及び地縁による団体等市民協働を実施するものたちの協議に よって個々に形づくられていくものである。そのため、市民協働の形態も多岐にわたることになる。 このような市民協働による社会は、自ら目指すところにより活動していくための自由と権利が保 障されている社会であるとともに、お互いを尊重し合い、自己のみの利益追求ではなく、相互に助 け合うことのできる社会である。 ここに、市民協働を進める上で必要となる横浜市の責務と踏まえておくべき基本的事項を定め、 市民の活動や市民協働の環境を整備するとともに、市民の知恵や経験を市政に反映することにより 協働型社会の形成を図るものである。 第1章 総則 (目的) 第1条 この条例は、市民協働に関する基本的事項を定めることにより、市民等が自ら広く公共的 又は公益的な活動に参画することを促進し、もって自主的・自律的な市民社会の形成に資するこ とを目的とする。 (定義) 第2条 この条例において「市民等」とは、市民、法人、地方自治法(昭和22年法律第67号) 第 260 条の2第1項に定める地縁による団体及びこれらに類するものをいう。 2 この条例において「市民協働」とは、公共的又は公益的な活動及び事業を横浜市(以下「市」 という。 )と市民等とが協力して行うことをいう。 3 この条例において「市民公益活動」とは、市民等が行う公共的又は公益的な活動をいう。 4 この条例において「市民協働事業」とは、市と市民等が第8条に定める基本原則に基づいて取 55 り組む事業をいう。 5 この条例において「中間支援組織」とは、市と市民等を相互に媒介し、市民等の自立と課題解 決を支援するため、市民等のネットワーク化と交流促進、情報収集と提供、相談とコンサルティ ング、調査研究、人材育成と研修、活動支援と助成又は政策提言等を行う組織をいう。 (市の責務) 第3条 市は、市民公益活動及び市民協働事業が円滑に行われるために、情報の提供並びに人的、 物的、財政的及び制度的にできる限りの支援をしなければならない。 2 市は、営利を目的とせず、自主的に行う、不特定かつ多数のものの利益の増進に寄与すること を目的とする活動が活発に行われる環境づくりに努めるものとする。 (市民等の責務) 第4条 市民等は、市から財政的支援を受けた市民公益活動及び市民協働事業については公正に行 わなければならない。 2 市民等は、その特性を生かしながら市民協働事業を行うとともに、活動内容が広く市民の理解 を得られるように努めなければならない。 第2章 市民協働 第1節 市民公益活動 (市民公益活動) 第5条 市は、市民等が行う市民公益活動(次の各号に掲げるものを除く。)を特に公益性が高い と判断したときは、活動場所の提供及び財政的支援をすることができる。 (1) 宗教の教義を広め、儀式行事を行い、及び信者を教化育成することを目的とする活動 (2) 政治上の主義を推進し、支持し、又はこれに反対することを目的とする活 動 (3) 特定の公職(公職選挙法(昭和25年法律第 100 号)第3条に規定する公職をいう。以下同 じ。)の候補者(当該候補者になろうとする者を含む。)若しくは公職にある者又は政党を推薦 し、支持し、又はこれらに反対することを目的とする活動 (4) 営利を主たる目的とする活動 (市民活動推進基金) 第6条 市民公益活動を財政的に支援するために、市に横浜市市民活動推進基金(以下「基金」と いう。)を設置する。 2 市が基金に積み立てる額は、歳入歳出予算をもって定める。 3 基金に属する現金は、金融機関への預金その他の確実かつ有利な方法により保管しなければな らない。 4 基金の運用から生ずる収益は、歳入歳出予算に計上して、基金に積み立てるものとする。 5 基金は、その設置の目的を達成するために必要がある場合に限り、その全部又は一部を処分す ることができる。 (支援申請等) 第7条 市民等は、市から助成金の交付、施設の優先的使用等特別な支援を受けて市民公益活動を 行うときは、あらかじめ規則で定める書類を市長に提出しなければならない。 2 市民等は、前項の活動が終了したときは、速やかに、事業報告書を市長に提出しなければなら 56 ない。 3 市長は、必要があると認めるときは、前2項の規定により提出された書類について、当該市民 等に報告又は説明を求め、その結果に基づいて必要な措置を講ずることができる。 4 市長及び当該市民等は、規則で定めるところにより、第1項及び第2項に規定する書類又はそ の写しを一般の閲覧に供しなければならない。 第2節 市民協働事業 (市民協働事業の基本原則) 第8条 市及び市民等は、次に掲げる基本原則に基づいて、市民協働事業を行うものとする。 (1) 市及び市民協働事業を行う市民等は、対等の立場に立ち、相互に理解を深めること。 (2) 市及び市民協働事業を行う市民等は、当該市民協働事業について目的を共有すること。 (3) 市及び市民協働事業を行う市民等は、当該市民協働事業について、その情報(第13条に規 定する秘密を除く。 )を公開すること。 (4) 市及び市民協働事業を行う市民等は、相互の役割分担を明確にし、それぞれが当該役割に応 じた責任を果たすこと。 (5) 市は、市民協働事業を行う市民等の自主性及び自立性を尊重すること。 (市民協働事業を行う市民等の選定) 第9条 市長は、市の発意に基づき市民協働事業を行おうとするときは、その相手方となる市民等 を公正な方法により選定しなければならない。 2 市長は、市民協働事業の相手方となる市民等の選定に当たっては、当該市民協働事業に必要な 技術、専門性、サービスの質その他の事業を遂行する能力を総合的に考慮しなければならない。 (市民協働事業の提案) 第10条 市民協働事業を行おうとする市民等は、市に対し、市民協働事業を提案することができ る。 2 市長は、前項の提案が行われたときは、速やかに、当該提案を審査し、採用の要否を決定し、 理由を付して提案者に通知しなければならない。この場合においては、前条第2項の規定を準用 する。 (自主事業) 第11条 市民協働事業を行う市民等は、当該市民協働事業に支障がない限り、当該市民協働事業 以外の事業(以下「自主事業」という。)を当該市民協働事業とともに行うことができる。 2 市民等は、自主事業を行うときは、あらかじめ市に届け出るものとする。自主事業を終了した ときも同様とする。 (協働契約) 第12条 市は、第9条第1項の選定又は第10条第2項の決定により市民協働事業を行う場合は、 規則で定める軽易なものを除き、当該市民協働事業を行う市民等と市民協働事業に関する契約(以 下「協働契約」という。 )を締結するものとする。 2 前項の協働契約には、事業目的、事業の進め方並びに役割、費用及び責任の分担その他規則で 定める事項を定めるものとする。 (秘密の保持) 第13条 市民協働事業を行う市民等は、当該市民協働事業を行うにつき知り得た秘密を漏らして 57 はならない。当該市民協働事業が終了した後も、また同様とする。 (負担) 第14条 市は、市民協働事業を行う市民等に対して、公益上必要な負担を負うものとする。この 場合において、市は、市民等の自主性及び自立性を重んじるとともに、効率的・効果的なものと しなければならない。 (事業評価) 第15条 市及び市民等は、当該市民協働事業の終了後(当該市民協働事業が年度を越えて継続す る場合は、年度終了後)に、事業の成果、役割分担等について、相互に評価を行うものとする。 2 前項の規定により評価を行った場合には、当該評価を公表するものとする。 第3節 中間支援組織 (中間支援組織) 第16条 市及び市民等は、市民協働事業を円滑に進めるため、中間支援組織の育成に努めるもの とする。 2 市及び市民等は、中間支援組織の助言に対して誠実に対応するものとする。 第3章 市民協働推進委員会 (市民協働推進委員会) 第17条 市民協働の推進に関し必要な事項を調査審議するため、市長の附属機関として、横浜市 市民協働推進委員会(以下「市民協働推進委員会」という。 )を置く。 2 市民協働推進委員会は、市民協働の推進に関し必要な事項について、市長に意見を述べること ができる。 3 市民協働推進委員会に、必要に応じ部会を置くことができる。 (組織) 第18条 2 市民協働推進委員会は、委員10人以内をもって組織する。 委員は、次の各号に掲げる者のうちから市長が任命する。 (1) 学識経験のある者 (2) 市民等 (3) 前2号に掲げる者のほか、市長が適当と認める者 (委員の任期) 第19条 前条第2項の委員の任期は、2年とする。ただし、補欠の委員の任期は、前任者の残任 期間とする。 2 前条第2項の委員は、再任されることができる。 第4章 雑則 (報告) 第20条 市長は、市における市民協働の取組み状況について、適宜、議会に報告するものとする。 (読替え) 第21条 水道事業、交通事業及び病院事業並びに教育委員会において行う市民協働については、 この条例(第3章及び附則第1項を除く。 )の規定中「市長 」とあるのは「公営企業管理者」又は「教育委員会又は教育長」と、 「規則」とあるのは「企業管 58 理規程」又は「教育委員会規則」と読み替えるものとする。 (委任) 第22条 附 この条例に定めるもののほか、この条例の施行に関し必要な事項は、規則で定める。 則 (施行期日) 1 この条例は、規則で定める日から施行する。 (適用) 2 この条例は、この条例の施行の日以後に始める市民協働から適用し、同日前に現に行われてい る市民協働については、なお従前の例による。 (見直し) 3 この条例の施行の日から起算して3年ごとに、この条例の施行状況について検討を加え、その 結果に基づいて見直しを行うものとする。 59 横浜市市民協働条例の施行期日を定める規則 横浜市市民協働条例(平成24年6月横浜市条例第34号)は、平成25年4月1日から施行する。 附 則 この規則は、公布の日から施行する。 60 横浜市市民協働条例施行規則 (趣旨) 第1条 この規則は、横浜市市民協働条例(平成 24 年6月横浜市条例第 34 号。以下「条例」とい う。 )の施行に関し必要な事項を定めるものとする。 (定義) 第2条 この規則における用語の意義は、条例の例による。 (提出する書類) 第3条 条例第7条第1項に規定する規則で定める書類は、次のとおりとする。 (1) 助成金の交付を受ける場合 ア 申請するとき (ア) 助成金の交付を申請する書類 (イ) 助成金の交付を受けて行う事業の計画及び当該事業の収支予算を記載した書類 (ウ) 当該年度の活動計画及び収支予算を記載した書類 (エ) 前年度の活動実績及び収支計算を記載した書類 (オ) 規約、定款その他これらに類する書類 イ 交付を受けるとき 助成金の交付を決定した書類の写し (2) 施設を優先的に使用する場合 ア 申請するとき (ア) 施設の優先的使用を申請する書類 (イ) 施設を優先的に使用して行う事業の計画及び当該事業の収支予算を記載した書類 (ウ) 前号ア(ウ)から(オ)までに掲げる書類 イ 使用するとき 施設の優先的使用を決定した書類の写し 2 条例第7条第2項に規定する事業報告書は、次の各号に掲げる場合の区分に応じ、当該各号に 定める書類とする。 (1) 助成金の交付を受けた場合 助成金の交付を受けて行った事業の結果及び当該事業の収支 計算を記載した書類 (2) 施設を優先的に使用した場合 施設を優先的に使用して行った事業の結果及び当該事業の 収支計算を記載した書類 (書類の閲覧) 第4条 条例第7条第4項の規定による閲覧は、次の表に定めるところにより行うものとする。 61 閲覧に供 する者 閲覧に 市 民 等 市 長 関する事項 閲 覧 場 所 助成金の交付又は施設の優先 主たる事務所の所在地又 は代表者の住所その他市民 的使用を決定した部署の事務所 等が指定する場所 閲 覧 時 間 市民等が指定する時間 助成金の交付又は施設の優先 的使用を決定した部署の事務所 の事務取扱時間 閲 覧 期 間 前条第1項第1号及び第2号に掲げる書類にあっては助成 金の交付を受け、又は施設を優先的に使用する日から、同条第 2項第1号及び第2号に掲げる書類にあっては当該書類を市 長に提出した日からそれぞれ2年間とする。 (協働契約の締結を要しないもの) 第5条 条例第 12 条第1項に規定する規則で定める軽易なものは、市民協働事業の規模、期間等 を総合的に考慮し、軽易なものとして市長が認めるものとする。 (協働契約に定める事項) 第6条 条例第 12 条第2項に規定する規則で定める事項は、次に掲げる事項とする。 (1) 成果の帰属に関する事項 (2) 条例第 13 条に規定する秘密の取扱いに関する事項 (3) 事業実施期間 (4) 契約の解除に関する事項 (5) その他必要な事項 (委員長) 第7条 条例第 17 条第1項に規定する横浜市市民協働推進委員会(以下「市民協働推進委員会」 という。 )に委員長を置く。 2 委員長は、委員の互選により定める。 3 委員長は、市民協働推進委員会を代表し、会務を総理する。 4 委員長に事故があるとき、又は委員長が欠けたときは、あらかじめ委員長が指名する者がその 職務を代理する。 (市民協働推進委員会の会議) 第8条 市民協働推進委員会の会議は、委員長が招集し、委員長がその議長となる。 2 市民協働推進委員会は、委員の過半数の出席がなければ、会議を開くことができない。 3 市民協働推進委員会の議事は、出席した委員の過半数をもって決し、可否同数のときは、委員 長の決するところによる。 62 (部会) 第9条 市民協働推進委員会に、横浜市市民活動運営支援事業部会及び横浜市市民活動支援センタ ー事業部会を置く。 2 横浜市市民活動運営支援事業部会は、市民公益活動を行う市民等に対する財政的支援に関し必 要な事項を調査審議する。 3 横浜市市民活動支援センター事業部会は、市民公益活動を行う市民等に対する活動場所の提供 等に関し必要な事項を調査審議する。 4 各部会は、委員長が指名する委員及び次条第2項の規定に基づき市長が任命する専門委員をも って組織する。 5 各部会に部会長を置く。 6 第7条第2項から第4項までの規定は部会長について、前条の規定は部会の会議について、第 11 条の規定は部会長による関係者の意見聴取等について、それぞれ準用する。この場合において、 これらの規定中「委員長」とあるのは「部会長」と、「委員」とあるのは「部会の委員及び専門 委員」と、 「市民協働推進委員会」とあるのは「部会」と読み替えるものとする。 (専門委員) 第 10 条 特別な事項を調査審議させるため必要があるときは、部会に専門委員を置くことができ る。 2 専門委員は、学識経験のある者、市民公益活動を行う市民等の代表者その他市長が適当と認め る者のうちから、市長が任命する。 3 専門委員の任期は、2年以内で市長が定める期間とする。 4 専門委員は、再任されることができる。 (関係者の意見聴取等) 第 11 条 委員長は、市民協働推進委員会において必要があると認めるときは、関係者の出席を求 めてその意見若しくは説明を聴き、又は関係者から資料の提出を求めることができる。 (庶務) 第 12 条 市民協働推進委員会の庶務は、市民局において処理する。 (市民協働推進委員会の運営) 第 13 条 この規則に定めるもののほか、市民協働推進委員会の運営に関し必要な事項は、委員長 が市民協働推進委員会に諮って定める。 (委任) 第 14 条 この規則の施行に関し必要な事項は、市民局長が定める。 附 則 (施行期日) 1 この規則は、平成 25 年4月1日から施行する。 (経過措置) 2 この規則の施行後最初の市民協働推進委員会の会議は、市長が 63 招集する。 参 考 ○横浜市市民活動推進条例 平 成 12 年 3 月 27 日 条 例 第 26 号 市民のニーズが多様化、個別化する中にあって、より豊かな市民生活を築くため には、行政及び企業の活動のみならず、地域住民組織の活動をはじめ、ボランティ ア活動など非営利で公益的な市民活動も加えた多様な主体によって地域の活動が担 われる多元的な社会への展開が必要とされている。 市民活動は、自発性、柔軟性、独創性といった多くの特性を持っており、本来自 主的、自立的に行われるものであるが、一方で市民活動と行政とが互いにその長所 を認め合い、適切なパートナーシップの関係を築き、協働した活動を進めることが 求められている。 こうした協働に当たっては、その活動内容などが市民に開かれていることが重要 となってくる。 横浜市はこうした市民活動を市民の理解のもとに推進し、市民一人ひとりが豊か に暮らせる地域社会の実現を目指すためこの条例を制定する。 (目 的 ) 第 1条 こ の 条 例 は 、市 民 活 動 の 推 進 に 関 す る 施 策 の 基 本 的 事 項 を 定 め 、横 浜 市 (以 下「 市 」と い う 。)及 び 市 民 活 動 を 行 う も の の 責 務 を 明 ら か に す る と と も に 、市 民 活 動の推進を図り、もって活力ある地域社会の実現に寄与することを目的とする。 (定 義 ) 第 2条 この条例において「市民活動」とは、営利を目的とせず、自主的に行う、 不特定かつ多数のものの利益の増進に寄与することを目的とする活動であって、次 の各号のいずれにも該当しないものをいう。 (1) 宗 教 の 教 義 を 広 め 、儀 式 行 事 を 行 い 、及 び 信 者 を 教 化 育 成 す る こ と を 目 的 と す る活動 (2) 政治上の主義を推進し、支持し、又はこれに反対することを目的とする活動 (3) 特 定 の 公 職 (公 職 選 挙 法 (昭 和 25 年 法 律 第 100 号 )第 3 条 に 規 定 す る 公 職 を い う 。 以 下 同 じ 。)の 候 補 者 (当 該 候 補 者 に な ろ う と す る 者 を 含 む 。)若 し く は 公 職 に あ る 者 又は政党を推薦し、支持し、又はこれらに反対することを目的とする活動 (4) 公益を害するおそれのあるものの活動 (市 の 責 務 ) 第 3条 市は、市民活動の推進に資する施策により、市民活動が活発に行われる環 境づくりに努めるものとする。 (市 民 活 動 を 行 う も の の 責 務 ) 64 第 4条 市民活動を行うものは、その特性を生かしながら活動を行うとともに、活 動内容が広く市民に理解されるよう努めるものとする。 (協 力 し て 事 業 を 行 う 場 合 の 基 本 原 則 ) 第 5条 市民活動を行うもの及び市は、協力して事業を行うに当たっては、次に掲 げる基本原則に基づき事業を進めるものとする。 (1) 市民活動を行うもの及び市は、対等の立場に立ち、相互に理解を深めること。 (2) 市民活動を行うもの及び市は、当該事業について目的を共有するとともに、そ の情報を公開すること。 (3) 市は、市民活動の自主性及び自立性を尊重すること。 (市 の 施 策 ) 第 6条 市は、市民活動を推進するため、情報及び活動場所の提供並びに財政的支 援等、予算の範囲内で適切な施策を実施するものとする。 (基 金 の 設 置 ) 第 7条 市民活動を行うものに対する市民、事業者等による支援が活発に行われる 環境づくりに資するとともに、市民活動を行うものに対する財政的支援を円滑に行 う こ と に よ り 市 民 活 動 の 推 進 を 図 る た め 、横 浜 市 市 民 活 動 推 進 基 金 (以 下「 基 金 」と い う 。 )を 設 置 す る 。 (平 17 条 例 46・ 追 加 ) (積 立 て ) 第 8条 基金に積み立てる額は、歳入歳出予算をもって定める。 (平 17 条 例 46・ 追 加 ) (管 理 ) 第 9条 基金に属する現金は、金融機関への預金その他確実かつ有利な方法により 保管しなければならない。 (平 17 条 例 46・ 追 加 ) (運 用 益 金 の 処 理 ) 第 10 条 基 金 の 運 用 か ら 生 ず る 収 益 は 、歳 入 歳 出 予 算 に 計 上 し て 、基 金 に 積 み 立 て るものとする。 (平 17 条 例 46・ 追 加 ) (処 分 ) 第 11 条 基 金 は 、そ の 設 置 の 目 的 を 達 成 す る た め 必 要 が あ る 場 合 に 限 り 、そ の 全 部 又は一部を処分することができる。 (平 17 条 例 46・ 追 加 ) (事 業 報 告 書 等 の 提 出 及 び 閲 覧 ) 第 12 条 市 民 活 動 を 行 う も の は 、市 か ら 助 成 金 の 交 付 、施 設 の 優 先 的 使 用 等 特 別 な 支援を受けて事業を行うときは、あらかじめ規則で定める書類を市長に提出しなけ ればならない。 2 市民活動を行うものは、前項の事業が終了したときは、規則で定める書類を速や かに市長に提出しなければならない。 65 3 市長は、必要があると認めるときは、前 2 項の規定により提出された書類につい て、当該市民活動を行うものに報告又は説明を求め、その結果に基づいて必要な措 置を講ずることができる。 4 市民活動を行うもの及び市長は、規則の定めるところにより、第 1 項及び第 2 項 に規定する書類又はその写しを、一般の閲覧に供しなければならない。 (平 17 条 例 46・ 旧 第 7 条 繰 下 ) (横 浜 市 市 民 活 動 推 進 委 員 会 の 設 置 ) 第 13 条 市 長 の 諮 問 に 応 じ 、市 民 活 動 の 推 進 に 関 し 必 要 な 事 項 を 調 査 審 議 す る た め 、 市 長 の 附 属 機 関 と し て 、 横 浜 市 市 民 活 動 推 進 委 員 会 (以 下 「 委 員 会 」 と い う 。 )を 置 く。 2 委員会は、市民活動の推進に関し必要な事項について、市長に意見を述べること ができる。 3 委員会に、必要に応じ部会を置くことができる。 (平 17 条 例 46・ 旧 第 8 条 繰 下 ) (組 織 ) 第 14 条 2 委 員 会 は 、 委 員 10 人 以 内 を も っ て 組 織 す る 。 委員は、次の各号に掲げる者のうちから、市長が任命する。 (1) 学識経験のある者 (2) 市民活動を行うものの代表者 (3) 前 2 号に掲げる者のほか、市長が適当と認める者 (平 17 条 例 46・ 旧 第 9 条 繰 下 ) (委 員 の 任 期 ) 第 15 条 委 員 の 任 期 は 、2 年 と す る 。た だ し 、委 員 が 欠 け た 場 合 に お け る 補 欠 の 委 員の任期は、前任者の残任期間とする。 2 委員は、再任されることができる。 (平 17 条 例 46・ 旧 第 10 条 繰 下 ) (委 任 ) 第 16 条 こ の 条 例 に 定 め る も の の ほ か 、こ の 条 例 の 施 行 に 関 し 必 要 な 事 項 は 、規 則 で定める。 (平 17 条 例 46・ 旧 第 11 条 繰 下 ) 附 則 こ の 条 例 は 、 平 成 12 年 7 月 1 日 か ら 施 行 す る 。 附 則 (平 成 17 年 3 月 条 例 第 46 号 ) こ の 条 例 は 、 平 成 17 年 4 月 1 日 か ら 施 行 す る 。 66 市民協働事業「○○○○○○事業」に関する協働契約書(案)雛形(委託契約型) 協働事業委託者である横浜市(以下「委託者」という。)と協働事業受託者である○○○○○○ (以下「受託者」という。)とは、市民協働事業「○○○○○○事業」(以下「事業」という。)の 実施に当たって、横浜市市民協働条例(平成 24 年 6 月条例第 34 号) (以下「条例」という。)第 8 条に規定する市民協働事業の基本原則に則り、条例第 12 条第 1 項の規定に基づき、次のとおり市 民協働事業「○○○○○○事業」に関する協働契約書(以下「契約書」という。 )を締結する。 (総則) 第 1 条 この契約書は、事業の実施に当たって、委託者と受託者双方が互いに理解・尊重し、対等 な関係のもとに協働を進めていくために必要な事項を定めるものとする。 2 委託者及び受託者は、市民公益活動の自主性を尊重するとともに、互いに依存や癒着等の関係 に陥ることなく、双方が自立した存在として協働を進める。 3 委託者及び受託者は、この契約書に基づき、設計図書(別添の設計書、仕様書、図面、現場説 明書及びこれらの図書に対する質問回答書をいう。以下同じ。)に従い、日本国の法令を遵守し、 この契約を履行しなければならない。 4 受託者は、契約書記載の契約の履行を履行期間内に全部完了(設計図書に定めがある場合は、 契約の履行の目的物の引渡しを含む。以下同じ。)し、委託者は、その契約代金を支払うものと する。 5 履行方法その他契約を履行するために必要な一切の手段については、この契約書、設計図書及 び協働契約特約条項に特別の定めがある場合を除き、受託者がその責任において定める。 6 受託者は、この契約の履行に関して知り得た秘密を漏らしてはならない。この契約が終了した 後も同様とする。 7 この契約書に定める請求、通知、報告、申出、承諾及び解除は、書面により行わなければなら ない。 8 この契約書の履行に関して委託者と受託者との間で用いる言語は、日本語とする。 9 この契約書に定める金銭の支払に用いる通貨は、日本円とする。 10 この契約書の履行に関して委託者と受託者との間で用いる計量単位は、設計図書に特別の定め がある場合を除き、計量法(平成4年法律第51号)に定めるものとする。 11 この契約書及び設計図書における期間の定めについては 民法(明治29年法律第89号)及び商 法(明治32年法律第48号)の定めるところによるものとする。 12 この契約は、日本国の法令に準拠するものとする。 (事業目的の共有) 第2条 委託者及び受託者は、○○○○○○○○○○○○○○○○○○○○○○○○○○○○○○ ○○○○○○○○○○○○○○○○○○○○○○○○○○○○○○○○○○○○○○○○○○ ○○○○○○○○○○○○○○○○○○○○○○○○○○○○○○○○○○○○○○○○○○ ○○○○○○○○○○○○○○という事業目的を共有する。 (例:子育て支援協働事業) 委託者及び受託者は、市民が喜びを感じながら、地域社会全体の繋がりの中で、安心して子ど もを産み育てられる社会環境を形成し、その中で多くの実践を積み重ね、その成果を多くの市民 が享受できるように協働して事業を進めるという事業目的を共有する。 (事業の概要) 第3条 委託者及び受託者は、前条の事業目的を達成するため、協働して次の事業を実施する。 (1) 事業名 ○○○○○○○事業 (2) 事業内容 ○○○○○○○○の活動、○○○○○○の研修 ○○○○○○○○の実施 等 (3)事業実施期間 平成○○年○月○日から平成○○年○月○日まで (4)実施場所 ○○○○○○○ 2 事業は、受託者がこの契約書、設計図書に基づき、委託業務を処理しなければならない。 (経費分担及び調査権限) 第4条 第8条に定める受託者の役割については、委託者が受託者に委託するものとし、委託者は 次条に定める委託料を負担する。 2 受託者は、この契約及びその他の法令に基づき、業務履行結果について委託者の検査を受ける。 3 委託者は、この契約及びその他の法令に基づき、委託料を適正に支払う。 4 委託者が必要と判断したときは、適時受託者に対し当該協働事業遂行に関する報告を求めるこ とができる。また、委託者は、受託者に対し、必要があると認めたときは、帳簿、書類その他の 物件を検査し、又は運営管理について実地に調査することができる。 (委託料) 第5条 委託金額は、 ○○,○○○,○○○円(うち取引に係る消費税及び地方消費税○○○,○○○円)とする。 (契約区分等) 第6条 この契約は、 【確定契約】 【概算契約】とする。 確定契約の場合:前金払い【しない】 【する《分割払い( 回)》《一括払い》 】とする。 概算契約の場合:概算払い【しない】 【する《分割払い( 回)》《一括払い》 】とする。 2 部分払い【をする】 【はしない】 3 部分払いの基準は、 【基準表のとおり】 【設計書のとおり】とする。 4 分割払いの基準は、 【基準表のとおり】 【設計書のとおり】とする。 5 部分払い又は分割払いの基準表 業務内容 履行予定月 数量 単位 単価(円) 金額(円) ※第5項については、部分払い又は分割払いの時のみ記載する。 (支払方法) 第7条 委託料の支払場所は、横浜市指定金融機関とする。 2 契約保証金は、 【免除する。 】【○○○,○○○円とする。 】 3 委託者は、受託者から適法な請求書を受理した日から起算して30日以内に支払わなければなら ない。 4 委託者がその責めに帰すべき理由により第26条第2項に規定する期間内に検査をしないとき は、その期限を経過した日から検査をした日までの日数は、前項の期間(以下この項において「約 定期間」という。)の日数から差し引くものとする。この場合において、その遅延日数が約定期 間の日数を超えるときは、約定期間は、遅延日数が約定期間の日数を超えた日において満了した ものとみなす。 5 委託者は、前条により前金払いする場合は、当該事業に係る委託料を次のとおり月ごとに、受 託者に支払うものとする。 支払月 内訳 支払月 内訳 平成○年4月 円 平成○年 10 月 円 平成○年5月 円 平成○年 11 月 円 平成○年6月 平成○年7月 平成○年8月 平成○年9月 円 円 円 円 平成○年 12 月 平成○年1月 平成○年2月 平成○年3月 円 円 円 円 ※第5項については、前金払いの時のみ記載する。 (役割及び責任分担等) 第8条 委託者及び受託者は、それぞれに次に掲げる役割を分担し、その役割について、それぞれ の責任で行うものとする。 事業項目 受託者の役割 委託者の役割 1 ○○○○○との連絡調整 1 ○○○○○の企画及び実施 2 ○○○○○の企画協力 2 ○○○○○の運営 ○○○○○の活動 3 ○○○○○の記録及び報告 3 ○○○○○の募集広報・PR 書の作成 1 ○○○○○との連絡調整 1 ○○○○○の企画及び実施 2 ○○○○○の企画協力 2 ○○○○○への講師派遣 ○○○○○の研修 3 ○○○○○の記録及び報告 3 ○○○○○の募集広報・PR 書の作成 1 ○○○○○との連絡調整 1 ○○○○○の企画及び実施 2 ○○○○○の企画協力 2 ○○○○○の運営 ○○○○○の実施 3 ○○○○○の記録及び報告 3 ○○○○○の募集広報・PR 書の作成 2 前項に定めるもののほか、事業実施途中に新たに役割が生じた場合は、委託者及び受託者が協 議の上、その役割の必要性を共有し、分担して、質の高い成果を得られるよう努めるものとする。 (事業の進め方) 第9条 委託者及び受託者は、協働で事業に取り組むにあたり、事業目標及び事業実施計画並びに 必要な事項の策定を行う。 2 委託者及び受託者は、前項で定める事業目標及び事業実施計画並びに両者で策定した事項に基 づき、第8条で定める役割分担にしたがって誠実に事業の適正な執行に努め、定期的に事業進捗 状況の確認を行い、必要に応じて事業実施計画の改善を図るものとする。 3 受託者は、この契約書を提出する際に設計図書に基づいて、内訳書を作成し、委託者に提出し なければならない。ただし、別添の設計書に内訳を記載することによりこれに代えることができ る。 4 委託者及び受託者は、前3項の実施にあたって、双方で協議する場を設け、協議の過程におい て行う意思表示及び意思決定について情報を共有し、市民に対する説明責任を負うものとする。 5 内訳書は、委託者及び受託者を拘束するものではない。 (事業評価) 第 10 条 委託者及び受託者は、事業終了後(事業が年度を越えて継続する場合は、各年度終了後) に、条例第 15 条の規定に基づき事業評価を実施する。なお、本件事業評価は、事業終了後、速 やかに行うものとする。 (一括委任又は一括下請負の禁止) 第11条 受託者は、契約の履行の全部又は主たる部分を一括して第三者に委任し、又は請け負わせ てはならない。ただし、あらかじめ、委託者の承諾を得た場合は、この限りでない。 2 受託者は、契約の履行において下請負契約を締結した場合は、下請負人の商号又は名称その他 委託者の定める事項を、すみやかに委託者に通知しなければならない。 (特許権等の使用) 第12条 受託者は、特許権、実用新案権、意匠権、商標権その他日本国の法令に基づき保護される 第三者の権利(以下「特許権等」という。)の対象となっている材料、履行方法等を使用すると きは、その使用に関する一切の責任を負わなければならない。ただし、委託者がその材料、履行 方法等を指定した場合において、設計図書に特許権等の対象である旨の明示がなく、かつ、受託 者がその存在を知らなかったときは、委託者は、受託者がその使用に関して要した費用を負担し なければならない。 (現場責任者等) 第13条 受託者は、この契約の履行に当たり、現場責任者を定め、契約締結後7日以内に、その氏 名その他必要な事項を委託者に通知しなければならない。現場責任者を変更した場合も同様とす る。 2 現場責任者は、この契約の履行に関して従事者を指揮監督するものとする。 3 受託者は、この契約の履行の着手前に、契約の履行に従事する者の氏名その他必要な事項を委 託者に通知しなければならない。 (設計図書に不適合な場合の措置等) 第14条 受託者は、契約の履行が設計図書に適合しない場合において、委託者が、再履行その他の 措置を請求したときは、これに従わなければならない。 2 委託者は、前項の不適合が委託者の指示による等、委託者の責めに帰すべき理由による場合で あって、必要があると認められるときは履行期間又は契約代金額を変更し、受託者に損害を及ぼ したときは必要な費用を負担しなければならない。 (条件変更等) 第15条 受託者は、契約の履行に当たり、次の各号の一に該当する事実を発見したときは、直ちに その旨を委託者に通知し、その確認を求めなければならない。 (1) 設計図書の表示が明確でないこと(設計書、図面、仕様書、現場説明書及びこれらの図書に 対する質問回答書が交互符合しないこと、並びに設計図書に誤り又は漏れがあることを含む。)。 (2) 履行場所の形状、地質、湧水等の状態、履行上の制約等設計図書に示された自然的又は人為 的な履行条件と実際の履行場所の状態が一致しないこと。 (3) 設計図書で明示されていない履行条件について、予期することのできない特別の状態が生じ たこと。 2 委託者は、前項の確認を求められたとき、又は自ら同項各号に掲げる事実を発見したときは、 受託者の立会いの上、直ちに、調査を行わなければならない。ただし、受託者が立会いに応じな い場合には、受託者の立会いを得ずに調査を行うことができる。 3 委託者は、前項の規定による調査について、受託者の意見を聴いた上、当該調査の結果(これ に対して執るべき措置を指示する必要があるときは、当該指示を含む。)をとりまとめ、当該調 査の終了後14日以内に、受託者に通知しなければならない。ただし、委託者は、当該期間内に受 託者に通知することができないやむを得ない理由があるときは、あらかじめ、受託者の意見を聴 いた上、当該期間を延長することができる。 4 前項の調査の結果、第1項各号に掲げる事実が委託者及び受託者によって確認された場合にお いて、必要があると認められるときは、委託者と受託者の協議の上、設計図書を訂正し、又は変 更しなければならない。 5 前項の規定により設計図書の訂正又は変更を行った場合において、委託者は、必要があると認 められるときは履行期間又は契約代金額を変更し、受託者に損害を及ぼしたときは必要な費用を 負担しなければならない。 (設計図書の変更) 第 16 条 委託者は、前条第4項に定めるものを除くほか、必要があると認めるときは、受託者と 協議の上、設計図書を変更することができる。この場合において、委託者は、必要があると認め られるときは履行期間又は契約代金額を変更し、受託者に損害を及ぼしたときは必要な費用を負 担しなければならない。 (契約の履行の一時中止) 第 17 条 履行場所等の確保ができない等のため又は暴風、豪雨、洪水、高潮、地震、地滑り、落 盤、火災その他の自然的若しくは人為的な事象(以下「天災等」という。)であって受託者の責 めに帰すことができないものにより、契約の履行の目的物等に損害を生じ、若しくは履行場所の 状態が変動したため、受託者が契約を履行できないと認められるときは、委託者は、契約の履行 の一時中止の内容を直ちに受託者に通知して、契約の履行の全部又は一部を一時中止させなけれ ばならない。 2 委託者は、前項に定めるものを除くほか、必要があると認めるときは、受託者と協議の上、契 約の履行の全部又は一部を一時中止させることができる。 3 委託者は、前2項の規定により契約の履行を一時中止させた場合において、必要があると認め られるときは履行期間又は契約代金額を変更し、受託者が契約の履行の続行に備え履行場所を維 持し、又は従事者、機械器具等を保持するための費用等の契約の履行の一時中止に伴う増加費用 を必要としたときその他受託者に損害を及ぼしたときは必要な費用を負担しなければならない。 (履行期間の延長) 第18条 受託者は、その責めに帰すことができない理由により履行期間内に業務を完了することが できないときは、その理由を明示した書面により、委託者に履行期間の延長を請求することがで きる。 2 委託者は、前項の規定による請求があった場合において、必要があると認められるときは、履 行期間を延長しなければならない。委託者は、その履行期間の延長が委託者の責めに帰すべき理 由による場合においては、契約代金額について必要と認められる変更を行い、又は受託者に損害 を及ぼしたときは必要な費用を負担しなければならない。 (履行期間の短縮等) 第19条 委託者は、特別の理由により履行期間を短縮する必要があるときは、受託者に対して、履 行期間の短縮を求めることができる。 2 委託者は、この契約書の他の条項の規定により履行期間を延長すべき場合において、特別の理 由があるときは、延長する履行期間について、受託者に通常必要とされる履行期間に満たない履 行期間への変更を請求することができる。 3 前2項の場合において、委託者は、必要があると認められるときは契約代金額を変更し、受託 者に損害を及ぼしたときは、必要な費用を負担しなければならない。 (履行期間の変更の方法) 第20条 第14条第2項、第15条第5項、第16条、第17条第3項、第18条第2項又は前条第1項若し くは第2項の規定による履行期間の変更については、委託者と受託者とが協議して定める。ただ し、当該協議の開始の日から14日以内に当該協議が成立しない場合には、委託者は、履行期間を 変更し、受託者に通知するものとする。 2 前項の協議の開始の日については、委託者が受託者の意見を聴いて定め、受託者に通知する。 (契約代金額等の変更の方法) 第 21 条 第 14 条第2項、第 15 条第5項、第 16 条、第 17 条第3項、第 18 条第2項又は第 19 条 第3項の規定による契約代金額の変更については、契約締結時の価格を基礎として、委託者と受 託者とが協議して定める。 ただし、協議開始の日から21日以内に当該協議が成立しない場合には、委託者は、契約代金額 を変更し、受託者に通知するものとする。 2 前項の協議の開始の日については、委託者が受託者の意見を聴いて定め、受託者に通知するも のとする。 3 第14条第2項、第15条第5項、第16条、第17条第3項、第18条第2項、第19条第3項、第23条 第4項、第24条第1項ただし書又は第28条第3項の規定により委託者が負担する費用の額につい ては、委託者と受託者とが協議して定める。 (物価の変動に基づく契約代金額の変更) 第22条 特別な要因により履行期間内に主要な材料の日本国内における価格に著しい変動を生じ、 契約代金額が不適当となったと認められるときは、委託者又は受託者は、契約代金額の変更を求 めることができる。 2 予期することのできない特別の事情により、履行期間内に日本国内において急激なインフレー ション又はデフレーションを生じ、契約代金額が著しく不適当となったときは、委託者又は受託 者は、前項の規定にかかわらず、契約代金額の変更を求めることができる。 3 前2項の規定による請求があった場合において、当該契約代金額の変更については、委託者と 受託者とが協議して定める。ただし、当該協議の開始の日から21日以内に当該協議が成立しない 場合には、委託者は、契約代金額を変更し、受託者に通知するものとする。 4 前項の協議の開始の日については、委託者が受託者の意見を聴いて定め、受託者に通知する。 (臨機の措置) 第23条 受託者は、災害防止等のため必要があると認めるときは、臨機の措置を執らなければなら ない。この場合において、必要があると認めるときは、受託者は、あらかじめ、委託者の意見を 聴かなければならない。ただし、緊急やむを得ない事情があるときは、この限りでない。 2 受託者は、前項の場合においては、その執った措置の内容について委託者に直ちに通知しなけ ればならない。 3 委託者は、災害の防止その他契約の履行上特に必要があると認めるときは、受託者に対して臨 機の措置を執ることを請求することができる。 4 受託者が第1項又は前項の規定により臨機の措置を執った場合は、当該措置に要した費用のう ち、受託者が契約代金額の範囲内において負担することが適当でないと認められる部分について は、委託者がこれを負担する。 (損害賠償) 第 24 条 協働事業の遂行について生じた一般的損害(本条第2項又は第3項に規定する損害は除 く。)は、受託者の負担とする。ただし、当該損害のうち委託者の攻めに帰すべき理由により生 じたものについては、委託者がこれを負担しなくてはならない。 2 協働事業の遂行について第三者に損害を及ぼしたときは、次項に定める場合を除き、受託者が 損害を賠償しなければならない。ただし、その損害のうち委託者の責めに帰すべき理由により生 じたものについては、委託者がこれを負担しなければならない。 3 協働事業の遂行に伴い通常避けるべきことができない理由により第三者に損害を及ぼしたと きは、委託者がその損害を負担しなければならない。ただし、その損害のうち契約の履行につき 受託者が善良な管理者の注意義務をおこたったことにより生じたものについては、受託者がこれ を負担しなければならない。 4 前2項の場合、その他当該協働事業の遂行について第三者との間に紛争が生じた場合において は、委託者と受託者とが協議してその処理解決にあたるものとする。 (契約代金額の変更に代える設計図書の変更) 第25条 委託者は、第14条第2項、第15条第5項、第16条、第17条第3項、第18条第2項、第19条 第3項、第22条第1項若しくは第2項、第23条第4項、第24条又は第28条第3項の規定により契 約代金額を変更すべき場合又は費用を負担すべき場合において、特別の理由があるときは、変更 すべき契約代金額又は負担すべき費用の全部又は一部に代えて設計図書を変更することができ る。この場合において、設計図書の変更の内容は、委託者と受託者とが協議して定める。ただし、 協議開始の日から21日以内に当該協議が成立しない場合には、委託者は、設計図書の変更の内容 を定め、受託者に通知するものとする。 2 前項の協議の開始の日については、委託者が受託者の意見を聴いて定め、受託者に通知する。 (完了検査) 第26条 受託者は、契約の履行の全部が完了したときは、遅滞なく、その旨を委託者に通知しなけ ればならない。 2 委託者は、前項の規定による通知を受けたときは、その日から起算して10日以内に、受託者の 立会いの上、契約の履行の全部の完了を確認するための検査を完了しなければならない。この場 合において、検査に直接必要な費用は、受託者の負担とする。ただし、委託者の故意又は過失に より、過分の費用を要した分については、委託者がこれを負担しなければならない。 3 受託者は、契約の履行の内容が前項の規定による検査に合格しないときは、直ちに、必要な措 置を執った上、委託者の検査を受けなければならない。この場合においては、必要な措置の完了 を契約の履行の全部の完了とみなして前2項の規定を適用する。 (契約代金の支払) 第27条 受託者は、第26条第2項(同条第3項後段の規定により適用される場合を含む。)の規定 による検査に合格したときは、委託者に契約代金の支払を請求することができる。 (完了検査前の使用) 第28条 委託者は、第26条第2項の規定による検査前においても、契約の履行の目的物の全部又は 一部を受託者の承諾を得て使用することができる。 2 前項の場合においては、委託者は、その使用部分を善良な管理者の注意をもって使用しなけれ ばならない。 3 委託者は、第1項の規定による使用により受託者に損害を及ぼしたときは、必要な費用を負担 しなければならない。 (かし担保) 第29条 委託者は、契約の履行の目的物にかしがあるときは、受託者に対して当該かしの修補又は 当該修補に代え、若しくは当該修補とともに損害の賠償を求めることができる。ただし、当該か しが重要でなく、かつ、当該修補に過分の費用を要するときは、委託者は、当該修補を求めるこ とができない。 2 前項の規定によるかしの修補又は損害賠償の請求は、契約の履行の目的物の引渡しの日から1 年以内に行わなければならない。ただし、当該かしが受託者の故意又は重大な過失により生じた 場合には、当該請求を行うことのできる期間は、10年とする。 3 前項の規定にかかわらず、かし担保期間について設計図書で別段の定めをした場合は、その図 書の定めるところによる。 4 委託者は、契約の履行の目的物が第1項のかしにより滅失し、又はき損したときは、前2項に 定める期間内で、かつ、委託者がその滅失又はき損の事実を知った日から6か月以内に第1項の 権利を行使しなければならない。 5 第1項の規定は、契約の履行の目的物のかしが支給材料の性質又は委託者の指示により生じた ものであるときは、これを適用しない。ただし、受託者がその材料又は指示が不適当であること を知りながらこれを通知しなかったときは、この限りでない。 (履行遅延の場合における損害金等) 第30条 受託者の責めに帰すべき理由により履行期間内に契約の履行の全部を完了することがで きない場合においては、委託者は、損害金の支払を受託者に請求することができる。 2 前項の損害金の額は、契約代金額から履行済部分に相応する契約代金額を控除した額につき、 遅延日数に応じ、契約日における、政府契約の支払遅延防止等に関する法律(昭和24年法律第256 号)第8条第1項の規定に基づき財務大臣が決定する率を乗じて計算した額(計算して求めた額 の全額が 100円未満であるときは全額を、 100円未満の端数があるときはその端数を切り捨てる ものとする。)とする。ただし、遅延日数は、委託者の責めに帰すべき理由による日数を控除し たものとする。 3 委託者の責めに帰すべき理由により、第6条又は第27条の規定による契約代金の支払が遅れた 場合においては、受託者は、未受領金額につき、遅延日数に応じ、契約日における、政府契約の 支払遅延防止等に関する法律(昭和24年法律第256号)第8条第1項の規定に基づき財務大臣が 決定する率を乗じて計算した額(計算して求めた額の全額が 100円未満であるときは全額を、 100円未満の端数があるときはその端数を切り捨てるものとする。)の遅延利息の支払を委託者 に請求することができる。 (談合等不正行為に対する措置) 第30条の2 受託者は、この契約に関して、次の各号のいずれかに該当するときは、契約代金額の 10分の2に相当する額を損害賠償金として委託者の指定する期間内に支払わなければならない。 (1) 受託者又は受託者を構成事業者とする私的独占の禁止及び公正取引の確保に関する法律(昭 和22年法律第54号。以下「独占禁止法」という。)第2条第2項の事業者団体(以下「受託者 等」という。)が、この契約について独占禁止法第3条又は第8条第1号の規定に違反したと して、受託者等に対する独占禁止法第7条若しくは第8条の2の規定に基づく排除措置命令(以 下「排除措置命令」という。)又は独占禁止法第7条の2第1項(独占禁止法第8条の3にお いて準用する場合を含む。)の規定に基づく課徴金の納付命令(以下「納付命令」という。) が確定したとき(確定した納付命令が独占禁止法第51条第2項の規定により取り消されたとき を含む。)。 (2) 前号に掲げるもののほか、確定した排除措置命令又は納付命令(独占禁止法第51条第2項の 規定により取り消されたものを含む。次号において同じ。)により、受託者等が、この契約に ついて独占禁止法第3条又は第8条第1号の規定に違反する行為があったとされたとき。 (3) 確定した排除措置命令又は納付命令により、受託者等に独占禁止法第3条又は第8条第1号 の規定に違反する行為があったとされた期間及び当該行為の対象となった取引分野が示され た場合(この契約が示された場合を除く。)において、当該期間にこの契約の入札(見積書の 提出を含む。)が行われたものであり、かつ、この契約が当該取引分野に該当するものである とき。 (4) 受託者(法人にあっては、その役員又は使用人を含む。)の刑法(明治40年法律第45号)第 96条の6又は独占禁止法第89条第1項若しくは第95条第1項第1号に規定する刑が確定した とき。 2 前項の規定は、この契約による業務が完了した後においても同様とする。 3 第1項に規定する場合において、受託者が共同企業体であり、既に解散しているときは、委託 者は、受託者の代表者であった者又は構成員であった者に賠償金を請求することができる。この 場合において、受託者の代表者であった者及び構成員であった者は、連帯して当該賠償金を支払 わなければならない。 (成果及び権利の帰属・譲渡等) 第 31 条 事業の実施を通じて新たに発生して得られた成果及び著作権、特許権等の権利について は、原則として委託者及び受託者の両者に帰属するものとする。ただし、本件権利の帰属及び使 用方法については、発生にいたる経過を踏まえ、両者で協議して定める。なお、当該協働事業実 施前に既に受託者又は委託者の各々に帰属している成果及び権利は除くものとする。 2 受託者又は委託者は、この契約によって生ずる成果及び権利を第三者に譲渡し、又は承継させ る場合には、この契約の相手方の承諾を得なければならない。 (秘密及び個人情報の取扱い) 第 32 条 委託者及び受託者は、本契約に係る締結過程及び履行過程で知り得た秘密及び個人情報 にいて、双方以外の第三者に漏らし、又は本契約の履行以外の目的に使用してはならない。この 契約が終了した後も同様とする。但し、委託者又は受託者が、司法手続又は法令に基づき開示す る場合はこの限りでない。 2 受託者は、事業実施の際の秘密の保持及び個人情報の取り扱いについては、条例第 13 条及び 別記「個人情報取扱特記事項」を遵守するものとする。 (公開の原則) 第 33 条 条例第 4 条第 2 項、第 8 条第 3 号及び第 15 条第 2 項の規定に基づき、事業に関する情報 及び評価は公開を原則とし、委託者及び受託者はそれぞれに説明責任を果たすものとする。 (委託者の解除権) 第 34 条 委託者は、受託者が次の各号のいずれかに該当するときは、この契約を解除することが できる。 (1) 正当な理由なく、契約の履行に着手すべき期日を過ぎても着手しないとき。 (2) その責めに帰すべき理由により履行期間内に契約の履行の全部を完了しないとき又は履行 期間経過後相当の期間内に契約の履行の全部を完了する見込みが明らかにないと認められる とき。 (3) 第13条に規定する現場責任者を設置しなかったとき。 (4) 契約の履行に当たって法令の規定により必要な許可又は認可等を失ったとき。 (5) 前4号に掲げる場合のほか、この契約に違反し、その違反によりこの契約の目的を達するこ とができないと認められるとき。 (6) 経営状態が悪化し、又はそのおそれがあると認められる相当の理由があるとき。 (7) 第36条の規定によらないでこの契約の解除を申し出たとき。 2 第1項の規定により、委託者が契約を解除した場合においては、受託者は、契約代金額(第 35 条第1項の規定により契約の一部の履行があったときは、これに相応する金額を控除した額とす る。 )の 10 分の1に相当する額を違約金として委託者の指定する期間内に支払わなければならな い。 3 前項の場合において、受託者が共同企業体であるときは、構成員は、連帯して委託者に支払わ なければならない。 第34条の2 委託者は、この契約に関して、受託者が第30条の2第1項に該当する場合は、この契 約を解除することができる。 第34条の3 委託者は、神奈川県警察本部長からの通知又は回答により、受託者が次の各号のいず れかに該当するときは、この契約を解除することができる。 (1) 横浜市暴力団排除条例(平成23年12月横浜市条例第51号。以下、本条及び第38条において、 「条例」という。)第2条第2号に規定する暴力団(以下、「暴力団」という。)、条例第2 条第4号に規定する暴力団員等(以下、「暴力団員等」という。)、条例第2条第5号に規定 する暴力団経営支配法人等又は条例第7条に規定する暴力団員等と密接な関係を有すると認 められる者であるとき。 (2) 神奈川県暴力団排除条例(平成22年神奈川県条例第75号)第23条第1項又は第2項に違反し ている事実があるとき。 (3) 受託者が、この契約に関して、下請負契約又は資材、原材料の購入契約その他の契約にあた り、その相手方が本項第1号又は第2号のいずれかに該当することを知りながら、当該者と契 約を締結したと認められるとき。 (4) 受託者が、この契約に関して、本項第1号又は第2号のいずれかに該当する者を下請負契約 又は資材、原材料の購入契約その他の契約の相手方としていた場合(第3号に該当する場合を 除く。)に、委託者が受託者に対して当該契約の解除を求め、受託者がこれに従わなかったと き。 (5) 受託者が共同企業体の場合にあっては、その構成員が同項各号のいずれかに該当した場合に 適用する。 2 第1項の規定により、委託者が契約を解除した場合においては、受託者は、契約代金額(第 37 条第1項の規定により契約の一部の履行があったときは、これに相応する金額を控除した額とす る。 )の 10 分の1に相当する額を違約金として委託者の指定する期間内に支払わなければならな い。 3 前項の場合において、受託者が共同企業体であるときは、構成員は、連帯して委託者に支払わ なければならない。 第35条 委託者は、契約の履行が完了しない間は、第34条第1項、第34条の2及び前条に規定する 場合のほか、必要があるときは、この契約を解除することができる。 2 委託者は、前項の規定によりこの契約を解除したことにより受託者に損害を及ぼしたときは、 その損害を賠償しなければならない。 (受託者の解除権) 第36条 受託者は、次の各号のいずれかに該当するときは、この契約を解除することができる。 (1) 契約の履行の中止が履行期間の10分の5(履行期間の10分の5が6月を超えるときは、6月) を超えたとき。ただし、中止が契約の履行の一部のみの場合は、その一部を除いた他の部分の 契約の履行が完了した後3月を経過しても、なおその中止が解除されないとき。 (2) 委託者がこの契約に違反し、その違反によってこの契約の履行が不可能となったとき。 2 受託者は、前項の規定によりこの契約を解除した場合において、損害があるときは、その損害 の賠償を委託者に請求することができる。 (解除に伴う措置) 第37条 委託者は、前4条の規定によりこの契約が解除された場合においては、契約の履行の完了 部分を検査の上、当該検査に合格した部分に相応する契約代金額を受託者に支払わなければなら ない。この場合において、検査に直接要する費用は、受託者の負担とする。 2 前項の場合において、第6条の規定による前金払があったときは、当該前払金の額(第6条の 規定による部分払をしているときは、その部分払において償却した前払金の額を控除した額)を 前項の契約の履行の完了部分に相応する契約代金額から控除する。この場合において、受託者は、 支払済みの前払金になお余剰があるときは、次の各号に定めるところにより、その余剰金を委託 者に返還しなければならない。 (1) 解除が第34条、第34条の2及び第34条の3の規定に基づくときは、当該余剰金に、前払金の 支払の日から返還の日までの日数に応じ、契約日における、政府契約の支払遅延防止等に関す る法律(昭和24年法律第256号)第8条第1項の規定に基づき財務大臣が決定する率を乗じて 計算した額(計算して求めた額の全額が100円未満であるときは全額を、100円未満の端数があ るときはその端数を切り捨てるものとする。)の利息を付した額とする。 (2) 解除が前2条の規定に基づくときは、当該余剰額とする。 3 受託者は、この契約が解除になった場合において、履行場所に受託者が所有し、又は管理する 材料、機械器具その他の物件(下請負人が所有し、又は管理するこれらの物件を含む。)がある ときは、受託者は、当該物件を撤去するとともに、当該履行場所を修復し、取り片付けて、委託 者に明け渡さなければならない。 4 前項の場合において、受託者が正当な理由なく、相当の期間内に当該物件を撤去せず、又は履 行場所等の修復若しくは取片付けを行わないときは、委託者は、受託者に代わって当該物件を処 分し、履行場所等の修復若しくは取片付けを行うことができる。この場合においては、受託者は、 委託者の処分又は修復若しくは取片付けについて異議を申し出ることができず、また、委託者の 処分又は修復若しくは取片付けに要した費用を負担しなければならない。 5 第3項の規定により受託者が執るべき措置の期限、方法等については、委託者が受託者の意見 を聴いて定めるものとする。 (暴力団等からの不当介入の排除) 第38条 受託者は、契約の履行に当たって、暴力団又は暴力団員等からの不当介入を受けた場合は、 遅滞なく委託者に報告するとともに所轄の警察署に通報し、捜査上の必要な協力をしなければな らない。 2 受託者は、前項の不当介入を受けたことにより、履行期間に遅れが生じるおそれがある場合は、 委託者と履行期間に関する協議を行わなければならない。その結果、履行期間に遅れが生じると 認められたときは、第18条の規定により、委託者に履行期間延長の請求を行うものとする。 3 受託者は、契約の履行に当たって、暴力団又は暴力団員等からの不当介入による被害を受けた 場合には、その旨を直ちに委託者に報告するとともに、被害届を速やかに所轄の警察署に提出し なければならない。 4 受託者は、前項の被害により履行期間に遅れが生じるおそれがある場合は、委託者と履行期間 に関する協議を行わなければならない。その結果、履行期間に遅れが生じると認められたときは、 第18条の規定により、委託者に履行期間延長の請求を行うものとする。 (訴訟の管轄) 第 39 条 この契約に係る訴訟については、専属管轄を除くほか、委託者の所在地を管轄する裁判 所に行うものとする。 (相殺) 第 40 条 委託者は、この契約に基づいて委託者が負う債務をこの契約又は他の契約に基づいて受 託者が負う債務と相殺することができる。 (疑義事項の取扱い) 第 41 条 この契約(別紙の特約条項の条項を含む。)に定めのない事項及びこの契約に関し疑義が 生じたときは、委託者及び受託者は速やかに協議を行い、解決するものとする。 とは、 上記の協働契約について、委託者横浜市と受託者 おのおの対等な立場における合意に基づいて、別紙の協働契約特約条項によって、協働契約を締結 し、信義にしたがって誠実にこれを履行するものとする。 この協働契約の締結を証するため、本書2通作成し、当事者双方記名押印の上、各自1通を保有 する。 平成○○年○月○日 委託者 横浜市中区港町1丁目1番地 横浜市 横浜市長 ○○ ○○ 印 受託者 ○○○○○○○○○(所在地) ○○○○○(団体名) 代 表 ○○ ○○ ㊞ 市民協働事業「○○○○○○事業」に関する協働契約特約条項 (総則) 第1条 受託者が共同企業体を結成している場合においては、委託者は、この契約に基 づくすべての行為を共同企業体の代表者に対して行うものとし、委託者が当該代表者 に対して行ったこの契約に基づくすべての行為は、当該共同企業体のすべての構成員 に対して行ったものとみなし、また、受託者は、委託者に対して行うこの契約に基づ くすべての行為について当該代表者を通じて行わなければならない。 (著作権の譲渡等) 第2条 委託者は、受託者が契約の履行の目的物の作成に当たって開発したプログラム (著作権法第10条第1項第9号に規定するプログラムの著作物をいう。)及びデータ ベース(著作権法第12条の2に規定するデータベースの著作物をいう。)について、 受託者が承諾した場合には、別に定めるところにより、当該プログラム及びデータベ ースを利用することができる。 2 受託者は、契約書第11条第1項ただし書の規定により第三者に委任し、又は請け 負わせる場合には、契約書第31条各号に定める規定を当該第三者が遵守するように 必要な措置を講じなければならない。 (材料の品質、検査等) 第3条 受託者は、設計図書に品質が明示されていない材料については、中等の品質を 有するものを使用しなければならない。 (支給材料及び貸与品) 第4条 委託者から受託者に支給する材料(以下「支給材料」という。)及び貸与する 機械器具(以下「貸与品」という。)の品名、数量、品質、規格又は性能、引渡場所 及び引渡時期は、設計図書に定めるところによる。 2 委託者は、支給材料又は貸与品を受託者の立会いの上、委託者の負担において、検 査して引き渡さなければならない。この場合において、当該検査の結果、その品名、 数量、品質、規格又は性能が設計書の定めと異なり、又は使用に適当でないと認めた ときは、受託者は、遅滞なく、その旨を委託者に通知しなければならない。 3 受託者は、材料又は貸与品の引渡しを受けたときは、当該引渡しを受けた日から7 日以内に、委託者に受領書又は借用書を提出しなければならない。 4 委託者は、受託者から第2項後段の規定による通知を受けた場合において、必要が あると認められるときは、当該支給材料若しくは貸与品に代えて他の支給材料若しく は貸与品を引き渡し、又は支給材料若しくは貸与品の品名、数量、品質、規格若しく は性能を変更しなければならない。 5 委託者は、前項の規定にかかわらず、受託者に対して、その理由を明示して、当該 支給材料又は貸与品の使用を求めることができる。 6 委託者は、必要があると認めるときは、支給材料又は貸与品の品名、数量、品質、 規格若しくは性能、引渡場所又は引渡時期を変更することができる。 7 委託者は、前3項の場合において、必要があると認められるときは履行期間又は契 約代金額を変更し、受託者に損害を及ぼしたときは、必要な費用を負担しなければな らない。 8 受託者は、支給材料及び貸与品を善良な管理者の注意をもって保管しなければなら ない。 9 受託者は、支給材料又は貸与品の引渡しを受けた後、当該支給材料又は貸与品に第 2項の検査により発見することが困難であった隠れたかしがあり、使用に適当でない と認めたときは、直ちに、その旨を委託者に通知しなければならない。 この場合においては、第4項、第5項及び第7項の規定を準用する。 10 受託者は、契約の履行の全部の完了、設計図書の変更等によって不用となった支給 材料又は貸与品を、設計図書に定めるところにより、委託者に返還しなければならな い。 11 受託者は、故意又は過失により支給材料又は貸与品が滅失し、若しくはき損し、又 はその返還が不可能となったときは、委託者の指定した期間内に代品を納め、若しく は原状に復し、又は損害を賠償しなければならない。 12 受託者は、支給材料又は貸与品の使用方法が設計図書に明示されていないときは、 委託者の指示に従わなければならない。 13 同条7項による履行期間の変更については、契約書第20条を準用するものとする。 14 同条7項による契約金額等の変更方法、委託者が負担する費用の額については、契 約書第21条を準用するものとする。 15 同条7項による契約代金額の変更に代える設計図書の変更については、契約書第25 条を準用するものとする。 (代替方法等の提案) 第5条 受託者は、設計図書等について、技術的又は経済的に優れた代替方法その他改 良事項を発見し、又は発案したときは、委託者に対して、当該発見又は発案に基づき 設計図書等の変更を提案することができる。 2 委託者は、前項に規定する受託者の提案を受けた場合において、必要があると認め るときは、設計図書等の変更を受託者に通知しなければならない。 3 委託者は、前項の規定により設計図書等が変更された場合において、必要があると 認められるときは、履行期間又は契約代金額を変更しなければならない。 4 前3項による履行期間の変更については、契約書第20条を準用するものとする。 5 前3項による契約金額等の変更方法、委託者が負担する費用の額については、契約 書第21条を準用するものとする。 6 前3項による契約代金額の変更に代える設計図書の変更については、契約書第25 条を準用するものとする。 (中間検査) 第6条 受託者は、契約の履行に関し、委託者が必要と認めるときは、契約の履行の完 了前に立会いの上、委託者の検査を受けなければならない。この場合において、検査 に直接必要な費用は、受託者の負担とする。ただし、委託者の故意又は過失により、 過分の費用を要した分については、委託者がこれを負担しなければならない。 2 中間検査の実施の期日及び場所は、委託者と受託者とが協議して定める。 3 受託者は、中間検査の期日までに、当該検査に係る準備を完了しなければならない。 4 受託者は、正当な理由なく中間検査に立ち会わなかったときは、中間検査の結果に ついて異議を申し出ることができない。 (部分払及び部分検査) 第7条 受託者は、契約の履行の全部の完了前に、履行済部分に相応する契約代金額に ついて、次項以下に定めるところにより、委託者に対して、部分払を請求することが できる。 2 部分払の回数及び時期は、あらかじめ委託者の指定するところによる。 3 受託者は、部分払を請求しようとするときは、あらかじめ、当該請求に係る契約の 履行の完了部分の確認を委託者に請求しなければならない。 4 委託者は、前項の規定による確認の請求があったときは、当該請求を受けた日から 起算して10日以内に、受託者の立会いの上、設計図書に定めるところにより、当該確 認をするための検査を行わなければならない。この場合において、検査に直接必要な 費用は、受託者の負担とする。ただし、委託者の故意又は過失により、過分の費用を 要した分については、委託者が負担しなければならない。 5 受託者は、契約の履行の内容が前項の規定による検査に合格しないときは、直ちに、 必要な措置を執った上、委託者の検査を受けなければならない。この場合においては、 必要な措置の完了を契約の履行の全部の完了とみなして前2項の規定を適用する。 6 受託者は、第4項の規定による検査に合格したときは、委託者に部分払を請求する ことができる。この場合において、委託者は、当該請求があった日から起算して30 日以内に部分払金を支払わなければならない。 (部分払金の不払に対する契約の履行の中止) 第8条 受託者は、委託者が前条の規定に基づく支払を遅延し、相当の期間を定めてそ の支払を請求したにもかかわらず支払をしないときは、契約の履行の全部又は一部の 履行を一時中止することができる。この場合においては、受託者は、直ちにその旨を 委託者に通知しなければならない。 2 委託者は、前項の規定により受託者が契約の履行を中止した場合において、必要が あると認められるときは履行期間若しくは契約代金額を変更し、又は受託者が契約の 履行の続行に備え履行場所を維持し若しくは従事者、機械器具等を保持するための費 用その他の契約の履行の一時中止に伴う増加費用を必要とし若しくは受託者に損害 を及ぼしたときは必要な費用を負担しなければならない。 (解除に伴う措置) 第9条 受託者は、この契約が解除になった場合において、支給材料があるときは、契 約書第37条第1項の契約の履行の完了部分の検査に合格した部分に使用されているも のを除き、委託者に返還しなければならない。この場合において、当該支給材料が受 託者の故意又は過失により滅失し、若しくはき損したとき、その返還が不可能となっ たとき、又は契約の履行の完了部分の検査に合格しなかった部分に使用されていると きは、代品を納め、若しくは原状に復して返還し、又は返還に代えてその損害を賠償 しなければならない。 2 受託者は、この契約が解除になった場合において、貸与品があるときは、当該貸与 品を委託者に返還しなければならない。この場合において、当該貸与品が受託者の故 意又は過失により滅失し、若しくはき損したとき、又はその返還が不可能となったと きは、代品を納め、若しくは原状に復して返還し、又は返還に代えてその損害を賠償 しなければならない。 3 受託者は、この契約が解除になった場合において、前2項の材料又は貸与品(うち 委託者に返還しないものを含む。)があるときは、契約書第37条第3項を準用するも のとする。 4 第1項前段又は第2項前段の規定により受託者が支給材料又は貸与品を返還する 場合の期限、方法等については、次の各号に定めるところによる。 (1) 解除が契約書第34条、第34条の2及び第34条の3の規定に基づくときは、委託者 が定める。 (2) 解除が契約書第35条、第36条の規定に基づくときは、受託者が委託者の意見を聴 いて定める。 5 第1項後段、第2項後段の規定により受託者が執るべき措置の期限、方法等につい ては、委託者が受託者の意見を聴いて定めるものとする。 市民協働事業「○○○○○○事業」に関する協働契約書(案)雛形(補助型) ○○○○○○○(以下「申請者」という。 )と横浜市(以下「交付決定者」という。)とは、市民 協働事業「○○○○○○事業」 (以下「事業」という。 )の実施に当たって、横浜市市民協働条例(平 成 24 年 6 月条例第 34 号) (以下「条例」という。 )第 8 条に規定する市民協働事業の基本原則に則 り、条例第 12 条第 1 項の規定に基づき、次のとおり協働契約を締結する。 (趣旨) 第 1 条 この契約は、事業の実施に当たって、申請者と交付決定者双方が互いに理解・尊重し、対 等な関係のもとに協働を進めていくために必要な事項を定めるものとする。 2 申請者及び交付決定者は、市民公益活動の自主性を尊重するとともに、互いに依存や癒着等の 関係に陥ることなく、双方が自立した存在として協働を進める。 (事業目的の共有) 第2条 申請者及び交付決定者は、○○○○○○○○○○○○○○○○○○○○○○○○○○○○ ○○○○○○○○○○○○○○○○○○○○○○○○○○○○○○○○○○○○○○○○○○ ○○○○○○○○○○○○○○○○という事業目的を共有する。 (例:子育て支援協働事業) 申請者及び交付決定者は、市民が喜びを感じながら、地域社会全体の繋がりの中で、安心して 子どもを産み育てられる社会環境を形成し、その中で多くの実践を積み重ね、その成果を多くの 市民が享受できるように協働して事業を進めるという事業目的を共有する。 (事業の概要) 第3条 申請者及び交付決定者は、前条の事業目的を達成するため、申請者が提出した事業計画書 に基づき、協働して次の事業を実施する。 なお、計画の変更が生じる場合は、申請者と交付決定者が協議の上、決定する。 (1) 事業名 ○○○○○○○事業 (2) 事業内容 ○○○○○○○○の活動、○○○○○○の研修、○○○○○○○の実施 等 (3)事業実施期間 平成○○年○月○日から平成○○年○月○日まで (役割及び責任分担等) 第4条 申請者及び交付決定者は、それぞれに次に掲げる役割を分担し、その役割について、それ ぞれの責任で行うものとする。 事業項目 ○○○○○の活動 ○○○○○の研修 申請者の役割 1 ○○○○○の企画及び実施 2 ○○○○○の運営 3 ○○○○○の記録及び報告 書の作成 1 ○○○○○の企画及び実施 2 ○○○○○への講師派遣 3 ○○○○○の記録及び報告 書の作成 1 2 3 交付決定者の役割 ○○○○○との連絡調整 ○○○○○の企画協力 ○○○○○の募集広報・PR 1 2 3 ○○○○○との連絡調整 ○○○○○の企画協力 ○○○○○の募集広報・PR ○○○○○の実施 1 ○○○○○の企画及び実施 2 ○○○○○の運営 ○○○○○の記録及び報告 3 書の作成 1 2 3 ○○○○○との連絡調整 ○○○○○の企画協力 ○○○○○の募集広報・PR 2 申請者又は交付決定者は、その責めに帰する理由により、当該協働事業に関し、契約の相手方 又は第三者に損害を与えた場合は、その損害を賠償しなければならない。 3 申請者及び交付決定者は、前項に定めるもののほか、事業実施途中に役割が生じた場合は、申 請者と交付決定者が協議の上、その役割の必要性を共有し、分担して、質の高い成果を得られる よう努める。 (事業の進め方) 第5条 申請者及び交付決定者は、協働で事業に取り組むにあたり、事業目標及び事業実施計画の 策定を行う。 2 申請者及び交付決定者は、前項で定める事業目標及び事業実施計画に基づき、第4条で定める 役割分担にしたがって誠実に事業の適正な執行に努め、定期的に事業進捗状況の確認を実施し、 必要に応じて事業実施計画の改善を図る。 3 申請者及び交付決定者は、事業進捗の節目及び事業の終了後に、条例第 15 条の規定に基づき 事業評価を実施する。 4 申請者及び交付決定者は、前3項の実施にあたって組織同士で協議する場を設け、協議の過程 において行う意思表示及び意思決定について、説明責任を負うものとする。 (経費分担及び調査権限) 第6条 事業に必要な経費については、申請者にあっては、申請した協働事業収支予算書に基づく 自己資金等を、交付決定者にあっては、交付決定者が別途定める協働事業に係る補助金交付要綱 (以下「補助金要綱」という。 )により交付する補助金を負担する。 2 交付決定者は、補助金要綱及びその他の法令に基づき、補助金を適正に支払う。 3 申請者は、補助金要綱及びその他の法令に基づき、補助金を適正に執行し、その結果を交付決 定者に報告する。 4 交付決定者が必要と判断したときは、適時申請者に対し報告を求め、又は調査することができ る。 (成果及び権利の帰属・譲渡等) 第7条 事業の実施を通じて新たに発生して得られた成果及び権利については、申請者及び交付決 定者の両者に帰属するものとする。ただし、申請者又は交付決定者の各々に既に帰属している成 果及び権利は除くものとする。 2 申請者又は交付決定者は、この契約によって生ずる成果及び権利を第三者に譲渡し、又は承継 させる場合には、この契約の相手方の承諾を得なければならない。 (秘密及び個人情報の取扱い) 第8条 委託者及び受託者は、本契約に係る締結過程及び履行過程で知り得た秘密及び個人情報に ついて、双方以外の第三者に漏らし、又は本契約の履行以外の目的に使用してはならない。この 契約が終了した後も同様とする。但し、委託者又は受託者が、司法手続又は法令に基づき開示す る場合はこの限りでない。 2 受託者は、事業実施の際の秘密の保持及び個人情報の取り扱いについては、条例第 13 条及び 別記「個人情報取扱特記事項」を遵守するものとする。 (公開の原則) 第9条 条例第 4 条第 2 項、第 8 条第 3 号及び第 15 条第 2 項の規定に基づき、事業に関する情報 及び評価は公開を原則とし、申請者及び交付決定者はそれぞれに説明責任を果たすものとする。 (契約の有効期間) 第 10 条 この契約の有効期間は、契約書の締結の日から第5条第3項に定める事業評価が終了す るまでとする。 (契約の解除) 第 11 条 申請者及び交付決定者は、申請者又は交付決定者がこの契約に違反し、その違反により この契約の目的を達することができないと認められるときは、違約金の徴収又は契約を解除する ことができるものとする。 (疑義事項の取扱い) 第 12 条 この契約に定めのない事項及びこの契約に関し疑義が生じたときは、申請者及び交付決 定者は速やかに協議を行い、解決するものとする。 この契約の締結を証するため、契約書を2通作成し、それぞれ記名押印の上、その1通を保有す る。 平成○○年○月○日 申請者 ○○○○○○○○○(所在地) ○○○○○(団体名) 代 表 ○○ ○○ ㊞ 交付決定者 横浜市中区港町1丁目1番地 横浜市 横浜市長 ○○ ○○ 印 市民協働事業「○○○○○○事業」に関する協働契約書(案)雛形(負担金型) ○○○○○○○と横浜市とは、市民協働事業「○○○○○○事業」 (以下「事業」という。)の実 施に当たって、横浜市市民協働条例(平成 24 年 6 月条例第 34 号) (以下「条例」という。)第 8 条 に規定する市民協働事業の基本原則に則り、条例第 12 条第 1 項の規定に基づき、次のとおり協働 契約を締結する。 (趣旨) 第 1 条 この契約は、事業の実施に当たって、○○○○○○○と横浜市双方が互いに理解・尊重し、 対等な関係のもとに協働を進めていくために必要な事項を定めるものとする。 2 ○○○○○○○と横浜市は、市民公益活動の自主性を尊重するとともに、互いに依存や癒着等 の関係に陥ることなく、双方が自立した存在として協働を進める。 (事業目的の共有) 第2条 ○○○○○○○と横浜市は、○○○○○○○○○○○○○○○○○○○○○○○○○○○ ○○○○○○○○○○○○○○○○○○○○○○○○○○○○○○○○○○○○○○○○○○ ○○○○○○○○○○○○○○○○○という事業目的を共有する。 (例:青少年スポーツ振興協働事業) ○○○○○○○と横浜市は、青少年がスポーツを通じ、地域社会全体の繋がりの中で、健全な 精神と肉体の修養と社会人としての基本的な素養を学ぶ中で多くの実践を積み重ね、その成果を 多くの青少年等が享受できるように協働して事業を進めるという事業目的を共有する。 (事業の概要) 第3条 ○○○○○○○及び横浜市は、前条の事業目的を達成するため、(共催名義申請者が提出 した事業計画書に基づき、 )協働して次の事業を実施する。 なお、計画の変更が生じる場合は、○○○○○○○と横浜市が協議の上、決定する。 (1) 事業名 ○○○○○○○事業 (2) 事業内容 ○○○○○○○○の活動、○○○○○○の講習、 ○○○○○○の実施 等 (3)事業実施期間 平成○○年○月○日から平成○○年○月○日まで (役割及び責任分担等) 第4条 ○○○○○○○及び横浜市は、それぞれに次に掲げる役割を分担し、その役割について、 それぞれの責任で行うものとする。 事業項目 ○○○○○の活動 ○○○○○の講習 ○○○○○の実施 ○○○○○○○の役割 1 ○○○○○の企画及び実施 2 ○○○○○の運営 3 ○○○○○の記録及び報告 書の作成 1 ○○○○○の企画及び実施 2 ○○○○○への講師派遣 3 ○○○○○の記録及び報告 書の作成 1 ○○○○○の企画及び実施 1 2 3 横浜市の役割 ○○○○○との連絡調整 ○○○○○の企画協力 ○○○○○の募集広報・PR 1 2 3 ○○○○○との連絡調整 ○○○○○の企画協力 ○○○○○の募集広報・PR 1 ○○○○○との連絡調整 2 3 ○○○○○の運営 2 ○○○○○の企画協力 ○○○○○の記録及び報告 3 ○○○○○の募集広報・PR 書の作成 2 ○○○○○○○及び横浜市は、前項に定めるもののほか、事業実施途中に役割が生じた場合は、 ○○○○○○○と横浜市が協議の上、その役割の必要性を共有し、分担して、質の高い成果を得 られるよう努める。 (事業の進め方) 第5条 ○○○○○○○及び横浜市は、協働で事業に取り組むにあたり、事業目標及び事業実施計 画の策定を行う。 2 ○○○○○○○及び横浜市は、前項で定める事業目標及び事業実施計画に基づき、第4条で定 める役割分担にしたがって誠実に事業の適正な執行に努め、定期的に事業進捗状況の確認を実施 し、必要に応じて事業実施計画の改善を図る。 3 ○○○○○○○及び横浜市は、事業進捗の節目及び事業の終了後に、条例第 15 条の規定に基 づき事業評価を実施する。 4 ○○○○○○○及び横浜市は、前3項の実施にあたって組織同士で協議する場を設け、協議の 過程において行う意思表示及び意思決定について、説明責任を負うものとする。 (経費分担) 第6条 事業に必要な経費については、第4条で定める役割分担に基づき、○○○○○○○は、○ ○○,○○○円を負担し、横浜市は、○○○,○○○円を負担する。 2 ○○○○○○○及び横浜市は、関連する法令に基づき、経費を適正に執行する。 (成果及び権利の帰属・譲渡等) 第7条 事業の実施を通じて新たに発生して得られた成果及び権利については○○○○○○及び 横浜市の両者に帰属するものとする。ただし、○○○○○○○又は横浜市の各々に既に帰属して いる成果及び権利は除くものとする。 2 ○○○○○○○又は横浜市は、この契約によって生ずる成果及び権利を第三者に譲渡し、又は 承継させる場合には、この契約の相手方の承諾を得なければならない。 (秘密及び個人情報の取扱い) 第8条 ○○○○○○及び横浜市は、本契約に係る締結過程及び履行過程で知り得た秘密及び個人 情報について、双方以外の第三者に漏らし、又は本契約の履行以外の目的に使用してはならない。 この契約が終了した後も同様とする。但し、○○○○○○又は横浜市が、司法手続又は法令に基 づき開示する場合はこの限りでない。 2 ○○○○○○は、事業実施の際の秘密の保持及び個人情報の取り扱いについては、条例第 13 条及び別記「個人情報取扱特記事項」を遵守するものとする。 (公開の原則) 第9条 条例第 4 条第 2 項、第 8 条第 3 号及び第 15 条第 2 項の規定に基づき、事業に関する情報 及び評価は公開を原則とし、○○○○○○及び横浜市はそれぞれに説明責任を果たすものとする。 (契約の有効期間) 第 10 条 この協定の有効期間は、契約書の締結の日から第5条第3項に定める事業評価が終了す るまでとする。 (契約の解除) 第 11 条 ○○○○○○及び横浜市は、○○○○○○又は横浜市がこの契約に違反し、その違反に よりこの契約の目的を達することができないと認められるときは、契約を解除することができる ものとする。 (疑義事項の取扱い) 第 12 条 この協定に定めのない事項及びこの協定に関し疑義が生じたときは、○○○○○○及び 横浜市は速やかに協議を行い、解決するものとする。 この協定の締結を証するため、契約書を2通作成し、それぞれ記名押印の上、その1通を保有す る。 平成○○年○月○日 ○○○○○○○○○(所在地) ○○○○○(団体名) 代 表 ○○ ○○ ㊞ 横浜市中区港町1丁目1番地 横浜市 横浜市長 ○○ ○○ 印 市民協働事業「○○○○○○事業」に関する協働契約書(案) 雛形(共催型) ○○○○○○○(以下「共催名義申請者」という。)と横浜市(以下「共催名義承諾者」という。 ) とは、市民協働事業「○○○○○○事業」 (以下「事業」という。 )の実施に当たって、横浜市市民 協働条例(平成 24 年 6 月条例第 34 号) (以下「条例」という。 )第 8 条に規定する市民協働事業の 基本原則に則り、条例第 12 条第 1 項の規定に基づき、次のとおり協働契約を締結する。 (趣旨) 第 1 条 この契約は、事業の実施に当たって、共催名義申請者と共催名義承諾者双方が互いに理解・ 尊重し、対等な関係のもとに協働を進めていくために必要な事項を定めるものとする。 2 共催名義申請者及び共催名義承諾者は、市民公益活動の自主性を尊重するとともに、互いに依 存や癒着等の関係に陥ることなく、双方が自立した存在として協働を進める。 (事業目的の共有) 第2条 共催名義申請者及び共催名義承諾者は、○○○○○○○○○○○○○○○○○○○○○○ ○○○○○○○○○○○○○○○○○○○○○○○○○○○○○○○○○○○○○○○○○○ ○○○○○○○○○○○○○○○○○○○○○○という事業目的を共有する。 (例:青少年スポーツ振興協働事業) 共催名義申請者及び共催名義承諾者は、青少年がスポーツを通じ、地域社会全体の繋がりの中 で、健全な精神と肉体の修養と社会人としての基本的な素養を学ぶ中で多くの実践を積み重ね、 その成果を多くの青少年等が享受できるように協働して事業を進めるという事業目的を共有す る。 (事業の概要) 第3条 共催名義申請者及び共催名義承諾者は、前条の事業目的を達成するため、(共催名義申請 者が提出した事業計画書に基づき、 )協働して次の事業を実施する。 なお、計画の変更が生じる場合は、共催名義申請者と共催名義承諾者が協議の上、決定する。 (1) 事業名 ○○○○○○○事業 (2) 事業内容 ○○○○○○○○の活動、○○○○○○の講習、 ○○○○○○の実施 等 (3)事業実施期間 平成○○年○月○日から平成○○年○月○日まで (役割及び責任分担等) 第4条 共催名義申請者及び共催名義承諾者は、それぞれに次に掲げる役割を分担し、その役割に ついて、それぞれの責任で行うものとする。 事業項目 ○○○○○の活動 ○○○○○の講習 共催名義申請者の役割 1 ○○○○○の企画及び実施 2 ○○○○○の運営 3 ○○○○○の記録及び報告 書の作成 1 ○○○○○の企画及び実施 2 ○○○○○への講師派遣 3 ○○○○○の記録及び報告 書の作成 1 2 3 共催名義承諾者の役割 ○○○○○との連絡調整 ○○○○○の企画協力 ○○○○○の募集広報・PR 1 2 3 ○○○○○との連絡調整 ○○○○○の企画協力 ○○○○○の募集広報・PR ○○○○○の実施 1 ○○○○○の企画及び実施 2 ○○○○○の運営 ○○○○○の記録及び報告 3 書の作成 1 2 3 ○○○○○との連絡調整 ○○○○○の企画協力 ○○○○○の募集広報・PR 2 共催名義申請者又は共催名義承諾者は、その責めに帰する理由により、当該協働事業に関し、 契約の相手方又は第三者に損害を与えた場合は、その損害を賠償しなければならない。 3 共催名義申請者及び共催名義承諾者は、前項に定めるもののほか、事業実施途中に役割が生じ た場合は、共催名義申請者と共催名義承諾者が協議の上、その役割の必要性を共有し、分担して、 質の高い成果を得られるよう努める。 (事業の進め方) 第5条 共催名義申請者及び共催名義承諾者は、協働で事業に取り組むにあたり、事業目標及び事 業実施計画の策定を行う。 2 共催名義申請者及び共催名義承諾者は、前項で定める事業目標及び事業実施計画に基づき、第 4条で定める役割分担にしたがって誠実に事業の適正な執行に努め、定期的に事業進捗状況の確 認を実施し、必要に応じて事業実施計画の改善を図る。 3 共催名義申請者及び共催名義承諾者は、事業進捗の節目及び事業の終了後に、条例第 15 条の 規定に基づき事業評価を実施する。 4 共催名義申請者及び共催名義承諾者は、前3項の実施にあたって組織同士で協議する場を設け、 協議の過程において行う意思表示及び意思決定について、説明責任を負うものとする。 (経費分担) 第6条 事業に必要な経費については、第4条で定める役割分担に基づき、共催名義申請者にあっ ては、共催名義申請者の役割に必要な経費を、共催名義承諾者にあっては、共催名義承諾者の役 割に必要な経費を、それぞれ負担する。 2 共催名義申請者及び共催名義承諾者は、関連する法令に基づき、経費を適正に執行する。 (成果及び権利の帰属・譲渡等) 第7条 事業の実施を通じて新たに発生して得られた成果及び権利については、共催名義申請者及 び共催名義承諾者の両者に帰属するものとする。ただし、共催名義申請者又は共催名義承諾者の 各々に既に帰属している成果及び権利は除くものとする。 2 共催名義申請者又は共催名義承諾者は、この契約によって生ずる成果及び権利を第三者に譲渡 し、又は承継させる場合には、この契約の相手方の承諾を得なければならない。 (秘密及び個人情報の取扱い) 第8条 委託者及び受託者は、本契約に係る締結過程及び履行過程で知り得た秘密及び個人情報に ついて、双方以外の第三者に漏らし、又は本契約の履行以外の目的に使用してはならない。この 契約が終了した後も同様とする。但し、委託者又は受託者が、司法手続又は法令に基づき開示す る場合はこの限りでない。 2 受託者は、事業実施の際の秘密の保持及び個人情報の取り扱いについては、条例第 13 条及び 別記「個人情報取扱特記事項」を遵守するものとする。 (公開の原則) 第9条 条例第 4 条第 2 項、第 8 条第 3 号及び第 15 条第 2 項の規定に基づき、事業に関する情報 及び評価は公開を原則とし、共催名義申請者及び共催名義承諾者はそれぞれに説明責任を果たす ものとする。 (協定の有効期間) 第 10 条 この協定の有効期間は、契約書の締結の日から第5条第3項に定める事業評価が終了す るまでとする。 (協定の解除) 第 11 条 共催名義申請者及び共催名義承諾者は、共催名義申請者又は共催名義承諾者がこの契約 に違反し、その違反によりこの契約の目的を達することができないと認められるときは、違約金 の徴収又は契約を解除することができるものとする。 (疑義事項の取扱い) 第 12 条 この協定に定めのない事項及びこの協定に関し疑義が生じたときは、共催名義申請者及 び共催名義承諾者は速やかに協議を行い、解決するものとする。 この協定の締結を証するため、契約書を2通作成し、それぞれ記名押印の上、その1通を保有す る。 平成○○年○月○日 共催名義申請者 ○○○○○○○○○(所在地) ○○○○○(団体名) 代 表 ○○ ○○ ㊞ 共催名義承諾者 横浜市中区港町1丁目1番地 横浜市 横浜市長 ○○ ○○ 印 横浜市市民協働条例第 11 条の規定に基づく自主事業の届出について 横浜市市民協働条例(以下「協働条例」という。 )第 11 条の規定に基づく自主事業の届出については、 横浜市市民協働条例事務取扱要綱に基づき、次によりおこなうこととします。 1 協働条例第 11 条の規定に基づく自主事業の届出とは 協働条例第2条の定義に基づく市民協働事業(以下「協働事業」という。)を行う市民等の財政的 基盤の支援等を目的に、当該協働事業に支障が生じない範囲で、当該事業以外の事業(営利事業等を 含む。)について届出を行うことで、協働事業とともに行うことを認めた規定になります。 2 自主事業の届出 協働事業を行っている市民等が、自主事業を行おうとする場合は、自主事業を開始する 30 日前ま でに自主事業実施届出書(市民協働条例事務取扱要綱 第8号様式)に次に掲げる書類を添付し、当 該協働事業で協働契約を締結している担当課へ提出します。 (1) 自主事業計画書(横浜市市民協働条例事務取扱要綱 第9号様式) (2) 自主事業収支予算書(横浜市市民協働条例事務取扱要綱 第 10 号様式) (3) その他 3 自事業の期間 自主事業の期間は、当該協働事業の事業期間以内とします。 4 自主事業終了後の報告書の提出 届出をおこなった、自主事業が終了した際に、自主事業終了後速やかに自主事業実施報告書(横浜 市市民協働条例事務取扱要綱 第 11 号様式)に次に掲げる書類を添付し、当該協働事業で協働契約 を締結している担当課へ提出します。 (1) 自主事業報告書(横浜市市民協働条例事務取扱要綱 第 12 号様式) (2) 自主事業収支決算書(横浜市市民協働条例事務取扱要綱 第 13 号様式) (3) その他 5 自主事業の内容 (1) 市民協働事業の運営や活動趣旨等に支障が生じ、その受益を受ける横浜市民に、影響を及ぼさな い内容の事業となります。 (2) 自主事業は届出であり、行政による審査等は行いませんが、自主事業の内容が、当該協働事業に 支障が生じる又はおそれがある場合は、自主事業の事前事後を問わず、その内容の変更や事業自体 の中止等を、行政から求めます。 【自主事業の例】 ・協働事業を行ってきた成果について冊子をまとめ、有償で販売をする。 ・会議室の空いている時間を活用し、講座を開催する。 ・施設の中で市民等が作成した冊子等を販売する。 ・イベントを行う協働事業で、イベント内で、出展者の作品や著書・関連商品等の販売をする。 (第8号様式) 自主事業実施届出書 (申請先)横浜市長 年 月 日 団体名 所在地 〒 代表者氏名 横浜市市民協働条例第 11 条の規定に基づき、自主事業「○○○○」を実施しますので、関係書類を 添えて届け出ます。 市民協働事業の名称 自 主 事 業 の 名 称 【添付書類】 1 自主事業計画書(第9号様式) 2 自主事業収支予算書(第 10 号様式) 3 その他資料 (A4) (第9号様式) 自 主 事 業 計 画 書 自主事業名 趣旨・目的 事業内容 事業実施地域 事業の対象者 事業実施 スケジュール 期待される効果 (A4) (第 10 号様式) 自 主 事 業 収 支 予 算 書 【収入】 (単位:円) 項 目 合 計 項 目 金 額 金 額 説 明 【支出】 説 明(使途、積算根拠等) 合 計 *届出する自主事業の収支予算を記入してください。 (A4) (第 11 号様式) 自主事業実施報告書 (報告先)横浜市長 年 月 日 団体名 所在地 〒 代表者氏名 年 月 日で届け出ました、横浜市市民協働条例第 11 条の規定に基づいた自主事業「○○○○」に ついて、関係書類を添えて次のとおり報告します。 市民協働事業の名称 自 主 事 業 の 名 称 【添付書類】 1 自主事業報告書(第 12 号様式) 2 自主事業収支予算書(第 13 号様式) 3 その他資料 (A4) (第 12 号様式) 自 主 事 業 報 告 書 自主事業名 事業内容 ・経過 事業実施地域 事業の対象者 実績・成果 自己評価 (A4) (第 13 号様式) 自 主 事 業 収 支 決 算 書 【収入】 (単位:円) 項 目 合 計 項 目 合 計 金 額 金 額 説 明 【支出】 説 明(使途、積算根拠等) (A4) 横浜市市民協働条例第 15 条の規定に基づく事業評価の実施について 横浜市市民協働条例(以下「協働条例」という。)第 15 条の規定に基づく事業評価については、横浜市 市民協働条例事務取扱要綱に基づき次によりおこなうこととします。 1 協働条例第 15 条の規定に基づく事業評価とは 協働条例第2条の定義に基づく市民協働事業の終了後に事業の成果、役割分担等について、相互評価 をおこなうものをいいます。 2 事業評価の目的 市民協働事業の実践を通じて経験を蓄積し、その後の市民協働や市民協働事業に活かしていくために 行うものとなります。また、市民協働事業の信頼性を高め、当該協働事業の当事者だけでなく、多くの 市民等の協働への参加意欲を高めるため、当該評価を公開し、透明性を高めていくために行うものとな ります。 3 事業評価の方法 (1) 評価の視点 市民協働事業の評価は、地域課題解決に向けた試みをプラスに評価する視点が必要であるとともに、 地域や社会のニーズに的確に対応しているかという観点も重要です。また、地域社会の自立が促進さ れたかどうか、地域社会自らのエンパワーメントにつながったか(自律性の支援に寄与したか等)な どの視点が重要となります。また、評価は、事業に関わる団体や協働の優劣を測ることが目的ではあ りません。 (2) 二つの評価 市民協働事業の評価には、①市民等の参加意欲の高まりや相互理解が進んだかなど実施プロセスを 踏んだことによる効果に対する評価と②具体的なサービス内容に関する目標の達成度など事業その ものの成果に対する二つの評価をおこないます。 (3) 評価の主体と手法 市民協働事業には、当該協働事業を行う市民等、受益者、第三者機関等多くの評価主体がありま す。また、評価の手法も、チェックシートの活用、アンケートの実施、市民モニター等からの意見 の聴取など様々な手法が考えられます。 (4) 評価項目 市民協働事業そのものの成果に対する評価項目については、事業の特性・形態により異なります。 そのため、事業に応じた評価項目について、当該協働事業を行う市民等と行政が協議して作成しま す。また、評価項目ごとの評価の視点についても、そもそもの事業目的に照らして市民等と行政が 協議することが有効です。 実施プロセスの評価においては、事業実施段階に応じた評価項目によるチェックを行うことが有 効です。 実際の評価を行うにあたっては、3ページ以降の相互評価シートを活用するのも効果的です。 1 4 評価の公表 協働の基盤づくりは、情報公開から始まります。そのため、インターネットなど情報技術の活用な どにより、効果的・効率的な情報公開を図る必要があります。 実施プロセスの公表により透明性を確保し、説明責任を果たすことは、協働事業の信頼を高めるた めの基盤となります。また、情報公開により、市民の評価・監視が可能となり、協働への市民等の参加 意欲を高め、理解も深まります。 (1) 公表の方法 公表に当たっては、透明性の確保や説明責任を果たすことを念頭におきながら、当該事業を行う 市民等と行政が協議の上、公表方法を決めて行く必要があります。しかし、公表の媒体等は必ずしも 新たに始める必要は無く、現在ある媒体の活用をまず検討し、協議の中で必要とあれば、新たな媒体 での公表をおこないます。 (2) 公表の媒体例 当該評価をおこなう市民等と行政、双方の媒体で公表すること必要となります。 その際の媒体は、次の例が考えられます。 市民等:インターネット、事務所での掲示、会報紙、イベント・講演会等での報告 行政 :インターネット、事務所での掲示、広報誌 等 等 ◎事業評価の流れ 市民協働事業終了 市民等 行政 評価の手法等の協議 事業実施プロセス相互チェックシートでチェック 相互チェックシートの結果を勘案しながら事業評価相互検証シート作成 両者に協議により、場合によ っては、第三者機関での等で の評価の実施 相互検証シートの公開 (市民協働事業の概要・事業実施プロセス相互チェックシート・事業評価相互検証シート) 2 市民協働事業 1 相互評価シート 市民協働事業の概要 事業名称 事業の実施者 団体等 行 政 事業の目的 事業の内容 役割及び責任 分担等 実施期間 記入日 年 [団体等] ・団体等名: ・記入責任者 氏 記入者 名: 連絡先: [行政] ・部署名: ・記入責任者 氏 名: 連絡先: 3 月 日 1 事業実施プロセス相互チェックシート このチェックシートは、事業実施に伴う、それぞれの段階で、必要なことができたいたかどうか、 相互にチェックをおこなうシートです。相互の視点からチェックを行い、その後、「2 事業評価相 互検証シート」で総合的な評価検証をおこないます。 ◎相互チェックシートの評価基準 よくできた A まあまあできた B あまりできなかった C まったくできなかった D ①事業計画段階 1 2 3 4 5 6 団体等 行政 団体等 行政 団体等 行政 自分たちが達成すべき大きな目的やミッションについてよ く話し合うことができましたか。 お互いの立場や組織の違いを話し合ってよく理解すること ができましたか。 ニーズを把握して共有するとともに、この事業の目標と実施 方法を話し合って決めることができましたか。 実現のためにそれぞれが何をできるかを考え、話し合って役 割分担を決めることができましたか。 会計のルール等、お互いの組織内部の取り決めについて、説 明し合ってよく理解することができましたか。 事業を始めることや計画中であることを、ホームページや会 報等を使って市民に発信することができましたか。 ②事業実施段階 1 2 3 4 5 6 7 率直な意見交換のもとに、お互い対等な立場で事業をすす めることができましたか。 お互いの強みや得意分野を、どう生かし合えるかを考え、 提案しながら取り組むことができましたか。 相手に任せっきりにせず、お互いが役割を自覚して積極的 に取り組むことができましたか。 事業の進捗に応じて、目標、ニーズ、対象、実施方法などを ふりかえり、修正しながら取り組むことができましたか。 必要に応じ、関連する他の部署や団体などを巻き込みなが ら事業をすすめることができましたか。 事業終了後の見通しについて、話しながら取り組むことが できましたか。 事業の進捗状況を、ホームページや会報等を使って市民に 発信することができましたか。 ③ふりかえり段階 1 2 3 4 協働することで、単独でおこなうのに比べてどのような効果 が得られたか、話し合って共有できたか。 受益者が満足を得られたかどうかについて、話し合って確認 することができたか。 これまでを振り返って、お互いの考えに相違点がなかったか について話し合い、確認する事ができたか。 期待された事業成果を得られることができたか。 4 3 事業評価相互検証シート 事業実施プロセス相互チェックシートでおこなった結果をもとに、相互で本検証シートを 作成します。 事業の計画づくり (協働して事業計画をつくるにあたり、お互いに共有できたことや認識に違いがあったこと、今後、改善 が必要と思われることはどのようなものですか。) 【共有できたことや認識に違いがあったこと】 【今後改善が必要と思われること】 事業実施 (協働して事業を実施した結果、お互いに共有できたことや認識に違いがあったこと、今後、改善が必要 と思われることはどのようなものですか。) 【共有できたことや認識に違いがあったこと】 【今後改善が必要と思われること】 事業の成果 (協働して事業を実施した結果、当初期待された事業効果がどよのうな成果となりましたか。) 自由記入欄 5