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花巻市公共交通基本計画

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花巻市公共交通基本計画
花巻市公共交通基本計画
(花巻市公共交通総合連携計画)
−平成 20 年 3 月−
岩
手
県
花
巻
市
計画策定の趣旨
現在、花巻市内の民間乗合バスの利用者は 1970 年代のおよそ 3 分の 1 にまで減少し、多くの路線は
採算が成り立たず、国、県や市の補助金によって運行を維持している状況にあります。また、花巻市で
は平成18年1月1日の合併以前から旧市町でそれぞれに自主運行バスやスクールバスを運行してい
ますが、多大な経費を投入しているほか、そのサービスの内容が地域によって異なっています。
さらに、今後の学校や県立病院の統合、いわて花巻空港新ターミナルの整備、大型ショッピングセン
ターの進出などによる市民の移動ニーズの変化や、高齢化のさらなる進展によって自家用車を利用する
ことができない世代の人口が増えていくことが予想されます。
一方で、公共交通の運営・運行方法は、従来の定時定路線型の路線バス以外に様々な方法が全国的に
も試みられており、花巻市の公共交通においても市民の移動ニーズに合った方法を選択できる可能性が
広がっています。
本計画は、このような背景から、花巻市総合計画基本構想におけるまちづくりの基本理念である「強
くて優しいまちづくり」の中で公共交通が果たすべき役割を明らかにしながら、花巻市の公共交通のあ
り方を市民生活の視点で捉えなおし、「市民」、「事業者」と「市」の連携による、地域に適合した実現
性、実効性、持続性のある公共交通ネットワークの構築を目指す「基本計画」として策定したものです。
また、本計画の「実施計画」は、平成 20 年度から、地域との協議を行いながら策定してまいります。
なお、本計画は、地域公共交通の活性化及び再生に関する法律(平成19年法律第59号)の第5条
の規定による地域公共交通総合連携計画として定めました。
-1-
〔目
次〕
第 1 章 計画策定にあたって ....................................................... - 3 1.1 計画の位置づけ ................................................................. - 3 1.2 計画の期間 ..................................................................... - 4 1.3 計画の区域 ..................................................................... - 4 -
第 2 章 基本構想................................................................. - 5 2.1 花巻市公共交通基本計画の目標 ................................................... - 5 2.2 3つの視点 ...................................................................... - 6 2.3 5つの基本方針 ................................................................ - 18 -
第 3 章 基本計画................................................................ - 21 3.1 全市的な視点に立った公共交通の路線網の確保 .................................... - 21 3.2 利用者にとって便利なサービス内容の提供 ........................................ - 33 3.3 公共交通利用促進策の継続的な推進 .............................................. - 35 3.4 地域特性に応じた効率的で持続的な運行運営方法の選択 ............................ - 36 3.5 参画と協働による公共交通の維持と利便性向上への取組み .......................... - 37 -
第4章
地域別基本計画.......................................................... - 39 -
4.1 花巻地域基本計画 .............................................................. - 39 4.2 大迫地域基本計画 .............................................................. - 44 4.3 石鳥谷地域基本計画 ............................................................ - 47 4.4 東和地域基本計画 .............................................................. - 50 -
第5章
事業基本計画............................................................ - 53 -
5.1 実施事業と実施主体 ............................................................ - 53 -
第6章
成果目標................................................................ - 55 -
-2-
第1章
計画策定にあたって
1.1 計画の位置づけ
この計画は、花巻市総合計画におけるまちづくりの基本理念「強くて優しいまちづくり」
「市
民参画・協働のまちづくり」を推進するための「公共交通体系の確保に関する部門別基本計画」
として位置づけます。
花巻市総合計画(平成19年3月策定)基本構想では、まちづくりの基本理念を
強くて優しいまちづくり
市民参画・協働のまちづくり
とし、基本計画で公共交通についての政策・施策・基本事業として次のとおり定めています。
政策
施策
交流・移住人口増加で訪れたい・住みたいまちづくり
快適で便利な道路網と公共交通体系の構築
公共交通体系の確保
基本事業
近年の利用者減少により路線の縮減や便数の削減が懸念されます。市
民生活に密着した身近な公共交通としてのバス路線の維持に向けた事
業の展開を図ります。
このため、本計画は、花巻市総合計画における基本事業「公共交通体系の確保」について、
その基本的な取り組みを定める「部門別基本計画」として位置付けます。
また、花巻市総合計画における政策・施策・基本事業の次に掲げるものについて、その実現
のための基盤として「公共交通体系の確保」が大きな役割を担うことから、これらの政策等を
本計画策定にあたっての重要な視点とします。
政策
地域資源の連携強化で産業振興のまちづくり
施策
賑わいのある商店街の再生
基本事業
観光客にとっても魅力のある賑わいづくり
便利に楽しく買い物ができるインフラ等の整備
政策
交流・移住人口増加で訪れたい・住みたいまちづくり
施策
まちぐるみ観光サービスの産業化
魅力ある観光地づくりの推進
基本事業
広い市域に点在する観光資源を観光客が堪能できるようにするために、便
利に移動できるタクシー、バス等を利用した観光2次交通の整備を推進し
ます。
施策
県内外からの移住・定住化、二地域居住の促進
受け入れ環境の整備
基本事業
移住、定住には家族の賛同が不可欠であるので、医療関係、教育環境の整
備等、安心・安全な生活環境の整備に努めます。
施策
人と自然が共生できる環境づくり
-3-
地球温暖化対策の推進
地球環境にやさしい活動」を積極的に進めるために、国の京都議定書目標
基本事業
達成計画に沿って、公用車の低公害車導入をはじめとして市としても「で
きるところから始める事業」を展開し、併せて市民に対しても「できるも
のから始める省エネ・新エネ」の啓発などを行います。
政策
保健・医療・福祉のネットワーク拡充で安心のまちづくり
施策
病診連携による地域医療の充実
基本事業
高齢者や障がい者がまちで暮らす真のノーマライゼーションへの取り組
み
政策
地域で支える子育てと教育のまちづくり
施策
活力と特色ある学校教育の推進
基本事業
教育環境の整備・充実
子どもの安全の確保
政策
都市内分権構築で市民参画・協働のまちづくり
施策
小さな市役所構想と協働の推進
基本事業
市政への住民参画と協働の推進
政策
市民本位の行政のまちづくり
施策
便利で質の高い市民サービスの提供
基本事業
市民の多様なライフスタイルに合わせたサービスの提供
これらの政策・施策を実行し、強くて優しいまちを実現するためには、その基盤
として、快適で便利な公共交通体系の構築が必要不可欠
花巻市公共交通基本計画
1.2 計画の期間
この計画の対象期間は、平成20年度から平成27年度までの8年間とします。
花巻市総合計画の対象期間が平成27年度までとなっていることから、その部門別基本計画
である本計画も平成27年度までの8年間の計画とします。
1.3 計画の区域
この計画の対象区域を、花巻市の全域とします。
-4-
第2章 基本構想
2.1 花巻市公共交通基本計画の目標
この計画の目標を、
公共交通を必要とする市民等にとって、
快適で便利な公共交通サービスを実現し、
これを持続可能な形で確保する
こととします。
花巻市総合計画の基本構想・基本計画では、まちづくりの基本理念である「強くて優しいまち
づくり」
「市民参画・協働のまちづくり」の実現に向けて、1.1 に掲げた様々な政策・施策・基本
事業により、病診連携による地域医療の充実や高齢者や障がい者がまちで暮らす真のノーマライ
ゼーションへの取り組み、教育環境の整備・充実や子どもの安全の確保など、安心・安全な生活
環境の整備、観光客が広い市域に点在する観光資源を堪能できるようにするとともに、観光客に
とっても魅力のある賑わいづくりや便利に楽しく買い物ができるインフラの整備等を推進するこ
ととしており、その基盤として、快適で便利な公共交通体系の構築が必要不可欠です。
このため、この計画の目標を次の3つの考え方で整理します。
①
「誰のために」
「保健・医療・福祉のネットワーク」「教育」「観光」を中心に、運転免許を持たない「高
齢者」、19歳未満の「通学者」や「観光客」などの多くの「市民等」が、多様なライフスタ
イルに合わせた公共交通サービスを必要としています。
このため、この計画の主たる対象者を「公共交通を必要とする市民等」とします。
②
「何を」
市民生活に密着した身近な公共交通としてのバス路線の維持、広い市域に点在する観光資
源を観光客が堪能できるよう便利に移動できる観光2次交通の整備、医療・教育環境等の安
心・安全な生活環境の整備や便利に楽しく買い物ができるインフラの整備など、便利で質の
高い市民サービスの実現が求められています。
このため、この計画が目指す成果を「快適で便利な公共交通サービスの実現」とします。
③
「どのように」
バス路線の維持に向けた住民参画と協働の推進による「市民本位の事業」、「地球環境にや
さしい活動」として「できるところから始める事業」を展開し、将来にわたって公共交通を
健全に運営していくことが必要です。
このため、この計画の進め方を「持続可能な形で確保する」こととします。
-5-
2.2 3つの視点
本計画の取り組みを進めていくための3つの視点を次のとおりとします。
視点1(交通確保)
高齢者や児童・生徒など移動手段を持たない人の生活交通の確保
視点2(快適・便利)
利用しやすい公共交通サービスの整備
視点3(効率性・持続性)
効率的で持続可能な公共交通システムの導入
視点1(交通確保)
高齢者や児童・生徒など移動手段を持たない人の生活交通の確保
・
自家用車が多くの市民の生活の足となり、バスなどの公共交通の利用者が減っていますが、
高齢者や学生など自家用車を利用しない人々にとって、バスなどの公共交通は重要な移動手段
であることに変わりありません。
・
今後も平成27年度までは高齢者人口の増加が見込まれ、家族などによる送迎も自由ではな
いことから、公共交通の必要性は高まるものと考えられます。
・
市内には、近くにバス停などがない公共交通空白地域が点在しています。また、石鳥谷地域
の一部は、健康バスが 1 週間のうち2日しか運行されない公共交通希薄地域となっています。
・
市民の主な移動需要は、各地域内交通と、花巻以外の各地域と花巻地域間を結ぶ交通となっ
ています。
・
小中学生の通学についても、学校の統廃合などが進むことが見込まれ、さらに市スクールバ
スなどによる通学の足の確保が必要となってきます。また、高校生等の通学の足の確保ため、
路線バス網の維持が必要です。
・
以上から、高齢者や児童・生徒、観光客などのマイカーを利用しない人も外出しやすい公共
交通網を維持・整備する必要があります。
【参考2‐1】公共交通空白地域
公共交通空白地域で比較的人口集積の多い地域は以下のとおりです。
【花巻中央】中北万丁目∼野田・高速道路沿い【花南】不動町一丁目サンクス付近、南諏訪
町市営住宅周辺【湯本】大畑、北湯口、糠塚、狼沢∼椚ノ目周辺【矢沢】矢沢第1∼2地割、
幸田下駒板周辺【宮野目】西宮野目西上・西中地区周辺、葛・田力北部周辺【太田】清水寺、
大森公民館周辺【笹間】栃内第 26・38 地割周辺、北笹間延妙寺周辺【土沢】百ノ沢7区∼9
区周辺
-6-
【参考2‐2】自動車運転免許の保有状況(市民アンケート調査結果)
市民の22%が免許を持っておらず、19歳以下と65歳以上の高齢者に集中しています。
0%
19歳以下(n=62)
10%
16%
20%
30%
40%
50%
5%0%
60%
70%
80%
90%
100%
79%
20代(n=112)
0%4%
96%
30代(n=183)
99%
1%
0%
1%
40代(n=305)
98%
0%
2%
50代(n=391)
1%6%
2%
92%
4% 4%
79%
60∼64歳(n=218)
65∼69歳(n=220)
6% 3%
67%
7% 5%
51%
70∼74歳(n=188)
75∼79歳(n=104)
38%
7%
80歳以上(n=29)
38%
7%
全体(n=1812)
11%
45%
17%
38%
3%2%
図 2-1
返納
バイク
24%
37%
78%
自動車
13%
16%
持っていない
自動車運転免許の保有状況
【参考2‐3】将来人口の推計
国勢調査の結果により将来人口を推計すると、65歳以上の高齢者人口は平成 27 年までは増
え続けることが見込まれます。
表 2-1
人口の推計
花巻地域 大迫地域 石鳥谷地域 東和地域
総人口
平成12年
72,994
6,949
16,521
10,710
平成17年
72,297
6,585
15,982
10,054
平成22年
71,068
6,143
15,354
9,302
平成27年
68,549
5,621
14,448
8,392
平成32年
65,418
5,056
13,446
7,458
平成37年
62,154
4,553
12,524
6,703
平成42年
59,051
4,136
11,769
6,132
65歳以上人口
平成12年
14,926
2,071
4,134
3,184
平成17年
17,160
2,224
4,449
3,247
平成22年
18,562
2,169
4,518
3,073
平成27年
19,414
2,070
4,527
2,925
平成32年
19,399
1,900
4,341
2,745
平成37年
18,579
1,779
4,144
2,605
平成42年
17,893
1,677
4,030
2,466
65歳以上の割合
平成12年
20%
30%
25%
30%
平成17年
24%
34%
28%
32%
平成22年
26%
35%
29%
33%
平成27年
28%
37%
31%
35%
平成32年
30%
38%
32%
37%
平成37年
30%
39%
33%
39%
平成42年
30%
41%
34%
40%
市全体
注:コーホート法により推計、平成 12、17 年は実績値
-7-
107,174
104,918
101,867
97,010
91,379
85,933
81,089
24,315
27,080
28,323
28,936
28,385
27,106
26,067
23%
26%
28%
30%
31%
32%
32%
【参考2‐4】家族などによる送迎の状況
免許を持っていない人のうち、半数以上が家族送迎を自由に利用できない状況です。
0%
10%
20%
19歳以下(n=52)
30%
40%
50%
60%
70%
20%
40%
30代(n=3)
40代(n=9)
22%
21%
33%
30%
32%
34%
48%
24%
28%
42%
42%
80歳以上(n=19)
全体(n=362)
14%
42%
34%
75∼79歳(n=54)
14%
40%
27%
70∼74歳(n=82)
0%
66%
47%
65∼69歳(n=66)
0%
33%
44%
60∼64歳(n=43)
16%
43%
35%
22%
できない
調整が必要
いつでも
図 2-2
100%
40%
67%
50代(n=29)
90%
48%
52%
20代(n=5)
80%
免許を持たない人の家族の送迎の状況
【参考2‐5】65 歳以上の高齢者の移動需要(市民アンケート結果)
花巻地域では地域内移動、花巻以外の地域では各地域内での移動と花巻地域への移動の需要
が際立っています。
(花巻地域の花南や笹間、東和地域の浮田や田瀬など、北上市に接している
地域では北上方面も、石鳥谷地域の好地や、大迫地域では盛岡方面も多くなっています。)
ー
地
域
振
興
セ
ン
タ
花
巻
地
域
大
迫
地
域
石
鳥
谷
地
域
東
和
地
域
盛
岡
方
面
北
上
方
面
花巻地域
そ
の
他
花巻中央
94%
1%
2%
2%
6%
7%
3%
花南
91%
1%
5%
11%
1%
花北
86%
6%
1%
3%
9%
5%
1%
宮野目
97%
3%
7%
笹間
94%
10%
6%
松園
100%
2%
2%
3%
太田
100%
5%
8%
7%
5%
湯口
98%
3%
4%
湯本
94%
1%
5%
7%
3%
2%
矢沢
93%
1%
3%
6%
1%
花巻地域 集計
94%
2%
1%
1%
5%
6%
2%
石鳥谷地域 好地
49%
3%
62%
19%
2%
2%
新堀
76%
65%
6%
大瀬川
33%
78%
11%
11%
八重畑
33%
67%
八日市
49%
58%
23%
7%
6%
八幡
64%
50%
石鳥谷地域 集計
54%
2%
62%
14%
2%
2%
大迫地域
外川目
29%
74%
8%
7%
5%
亀ケ森
56%
78%
大迫
31%
73%
8%
26%
内川目
28%
83%
6%
17%
大迫地域 集計
33%
76%
7%
13%
2%
東和地域
小山田
28%
8%
81%
成島
64%
66%
4%
谷内
31%
75%
3%
田瀬
22%
78%
22%
土沢
58%
64%
12%
13%
浮田
57%
55%
41%
東和地域 集計
46%
1%
68%
2%
15%
総計
81%
5%
8%
9%
6%
6%
2%
亀ケ森、八重畑、大瀬川、小山田、田瀬は回答数が5を下回るため、参考値。
70%以上
50∼70%
表 2-2
65 歳以上の高齢者の移動需要
-8-
計
113%
110%
111%
107%
110%
107%
125%
105%
112%
105%
110%
137%
147%
133%
100%
142%
114%
135%
122%
133%
138%
133%
132%
117%
134%
109%
122%
146%
153%
132%
116%
視点2(快適・便利)
利用しやすい公共交通サービスの整備
・ 平成 18 年 1 月 1 日の合併以前から各地域では自主運行バスが運行しており、地域ごとに運行
形態や運賃体系が大きく異なっています。
・
全国ではバリアフリー新法により高齢者や障がい者に優しい低床車両への転換が進められて
いますが、市内では導入が進んでいません。
・ 自主運行バスの中には、多数の施設間連絡を目的に 1 便当りの所要時間が 90 分を超える長大
循環路線*1となっているものもあります。
・
医療機関の移転、商業施設の新設など、バス路線を対応させる必要が生じています。
・
市町村合併や生活圏域の拡大によって移動距離や時間が長くなり、その分運賃も高くなって
しまい、日常的に気軽に公共交通を利用して外出できる状況ではなくなっています。
・
以上から、車両、経路、交通システムや運賃などについて、利用しやすい公共交通にするた
めのサービスの見直しが必要となっています。
【参考2‐6】自主運行バスの現況
①
市内循環バス「ふくろう号」(花巻地域)
花巻地域には、新花巻駅からの観光客を中心市街地や賢治記念館などの観光施設に誘導す
るとともに、市民の中心市街地内の移動を確保する路線バスとして運行されている。運賃は
1 回 100 円と利用しやすい運賃体系となっていることもあり、利用者は微増加傾向で推移し
ている。また、市民から路線の延長に対するニーズも高い。
しかし、1 周の所要時間は1時間30分となっているほか、運行経費も増加傾向で推移し
ているため、市の財政負担も微増傾向を辿り、平成 18 年度は 769 万円となっている。
表 2-3
市内循環バス「ふくろう号」の運行概要
運行形態
貸切バス事業者による代替バス (旧21条バス)
運行方法
新花巻駅前や観光施設と中心市街地を結び、かつ市街地は花巻駅前から公共施設、
病院を循環するコース(交互循環)
延長・時間
便 数
36.0km (所要時間 1 時間 27 分)
平日6便、土日休日 6 便 (ただし、市街地環状部分は右回り、左回り各 3 回を交互に
運行)
利用料金
事業費
利用状況
1
大人 100 円、小学生および障害者手帳保持者 50 円、未就学児無料
運行経費から運賃収入を差引いた金額を補助
18.7 人/便
路線バスの運行においては、通常概ね 30∼45 分程度以内の所要時間が運行効率上望ましいとされる。
-9-
②
公共施設連絡バス(大迫地域)
大迫地域内には、県立大迫病院への患者輸送を目的として開始された無料の施設循環バス
が運行している。現在は、旧役場や保育園の移転などに伴い路線を変更し、病院や大迫総合
支所、大迫バスターミナルなどの公共施設を結ぶ循環バスとして運行している。
1 日 1 回、朝の通院時の運行を行っている(8:10∼8:25 大迫バスターミナル発着)。3.4km
の短い距離で、年間の運行委託費は 24 万円である。
表 2-4
公共施設連絡バスの運行概要
運行形態
貸切バス事業者による代替バス (旧21条バス)
運行方法
大迫バスターミナルから県立大迫病院、大迫保育園、大迫総合支所間を循環するコ
ースを運行。
延長・時間
便 数
利用料金
事業費
利用状況
③
3.4km (所要時間 15 分)
平日 1 回、土日運休
無料
貸切バス事業者への委託運行 (平成 18 年度実績 240 千円)
7.1 人/便
石鳥谷健康バス(石鳥谷地域)
石鳥谷地域は、鉄道が花巻市街の他に盛岡や北上などと結んでいるほか、地域内を巡回す
る 200 円のコミュニティバスが 2 路線・週に 2 日運行されている。地域内の集落を網羅する
ように走っているため、所要時間は 1 時間半かかっている。
表 2-5
石鳥谷健康バスの運行概要
運行形態
貸切バス事業者による代替バス (旧21条バス)
運行方法
地域内を 2 つに分け、石鳥谷地域内の公共施設、病院などを循環
延長・時間
河東コース 43.7km (所要時間 1 時間 27 分)
河西コース 43.8km (所要時間 1 時間30分)
便 数
利用料金
事業費
利用状況
週 2 日、1 日4便運行 (河東コース:月、木曜日運行、河西コース:火、金曜日)
大人 200 円、小学生 100 円、未就学児と身障者手帳所持者無料
運行経費から運賃収入を差引いた差額補助 (平成 18 年度実績 4,659 千円)
河東コース 6.7 人/便、河西コース 6.8 人/便
- 10 -
④
市営バス(東和地域)
花巻市営バスは、廃止代替路線バスであることや小中学生の通学にも配慮してダイヤが設
定されていることもあり、運行回数が3∼5 往復と他の自主運行バスより多い。しかし、利
用者数は減少を続けており、現在 1 便あたりの平均利用者数は 2 人程度と低迷している。
表 2-6
市営バスの運行概要
運行形態
市営バス(80条バス)、(株)東和町総合サービス公社
運行方法
東和地域内の5路線を運行
便 数
利用料金
事業費
利用状況
田瀬線
中内線
小山田線
山の神線
浮田線
平日 3 往復、土日祝 2.5 往復運行、延長 29.1km、所要時間 59 分
平日 4 往復、土日祝 3 往復運行、延長 20.0km、所要時間 40 分
平日 5 往復、土日祝 3 往復運行、延長 12.4km、所要時間 29 分
平日 5 往復、土日祝 3.5 往復運行、延長 15.3km、所要時間 34 分
平日 5.5 往復、土日祝 3 往復運行、延長 17.2km、所要時間 33 分
距離数により算出 120 円∼870 円、小学生半額、幼児無料
運行委託費 (平成 18 年度実績53,589千円)
田瀬線
中内線
小山田線
山の神線
浮田線
平日 2.8 人/便、土日祝日 1.1 人/便
平日 1.9 人/便、土日祝日 0.8 人/便
平日 2.1 人/便、土日祝日 1.3 人/便
平日 2.4 人/便、土日祝日 1.4 人/便
平日 1.7 人/便、土日祝日 0.9 人/便
⑤大迫・花巻地域間連絡バス
市町村合併後に、地域間を結ぶ連絡路線バスとして、平成 18 年 8 月から運行が開始された。大
迫地域内のバスターミナルから花巻地域の市街地を通り、県立病院までを結ぶ 28km を 57 分で
結び、1 日4往復が運行されている。
表 2-7
経 緯
大迫・花巻地域間連絡バスの運行概要
合併協定において地域間連絡バスを運行することとされているが、なかでも大迫地
域が唯一花巻市中心部を結ぶ直行バスが無いため、市議会や市政懇談会を通じて、
早期運行の要望が出された。大迫地域対象のアンケート調査でも回答者の7割が直
行バス運行を望んでいることから、通勤、通学、通院、買い物等の交通手段として平成
18 年 8 月 21 日から運行を開始した。
運行形態
乗合バス事業者による乗合バス(4 条)
運行方法
大迫バスターミナルから新花巻駅、イトーヨーカドー、花巻駅等を経由し花巻厚生病院
を結ぶコースを運行
延長・時間
28km、所要時間 57 分
便 数
利用料金
平日 1 日4往復、土日休日 2 往復運行
距離数により算出、140 円∼910 円、小学生半額、幼児無料
(県交通バスカード利用可能)
事業費
利用状況
運行経費から運賃収入を差引いた金額を補助
(平成 18 年度実績 5,091 千円*平成 18 年 8 月 21 日∼平成 19 年 3 月 31 日)
2.5人/便(平成 18 年 8 月 21 日∼平成 19 年 8 月 31 日)
- 11 -
【参考2‐7】運賃の現況
大迫地域や東和地域からバスで花巻市街に来るには、片道で1,620円(大迫地域の岳)、
1,560円(東和地域の向田瀬)かかるところもあります。
花巻まで片道 1620 円
岳
750 円
石鳥谷駅
610 円
大迫バスターミナル
660 円
黒森
台温泉
新鉛温泉
630 円
590 円
690 円
770 円
510 円
870 円
花巻駅
花巻まで片道 1530 円
土沢駅
晴山線
870 円
450 円
460 円
笹間
上浮田
花巻まで片道 1140 円
図 2-3
主な地点のバス運賃
- 12 -
山の神
向田瀬
花巻まで片道 1560 円
視点3(効率性・持続性)
効率的で持続可能な公共交通システムの導入
・
バスの利用者は年々減少しており、市内のバス路線の大半は、市や国、県などの補助金によ
って維持されています。
・
大幅な増収の見込みが立たない状態では、採算性を確保した路線バスなどの公共交通の確立
は難しく、市が財政負担をしていかなければ公共交通の維持は困難であるのが現状です。
・
市民アンケートでも、より効率的な方法で運行すべきという意見が多くなっています。
・
全国では需要に見合った小型バスやジャンボタクシー車両の投入、予約応答型の乗合運行シ
ステムなど、適材適所の交通システムへの転換が進んでいます。
・
将来にわたって、市が財政的な負担を続けて公共交通を維持していくためには、適材適所の
交通システムに転換すると同時に、公共交通の維持に対する市民の理解や協力が欠かせません。
【参考2‐8】民間路線バスの現況
花巻市内を運行する民間路線バス 21 路線のうち、13 路線が国や県、市の補助によって維
・
持されています。
・
補助対象の 13 路線 14 系統の乗車人員は、1 日当たり約 1,625 人/日となっています。
また、補助総額は年間 3045 万円で、うち市の負担は年間 976 万円となっています。
表 2-8
種別
路線名
広域生活交通路線の乗車人員(市外も含む)及び補助額
生活交通路線
系統
キロ
(km)
運行回数
(回)
年間
乗車人員
(人)
1 日当り
乗車人員
(人)
1 便当り
乗車人員
(人)
乗車
密度
補助
者
補助額
(万円)
市
広域路線
単独補助路線
石鳥谷線・花巻
26.5
17.5
283,775
777.5
44.4
3.1
国県
1,031
0
石鳥谷線・ヨーカドー
27.5
4.5
26,191
71.8
15.9
4.2
国県
319
0
晴山線
18.9
7.0
110,853
303.7
43.4
4.2
国県
457
0
成田線
18.5
5.0
16,311
44.7
8.9
4.0
県市
106
53
江釣子線
20.8
5.5
14.988
41.1
7.5
4.1
県市
127
63
大迫・石鳥谷線
14.4
9.0
35,856
98.2
10.9
4.0
県市
290
145
新湯本温泉線
16.4
2.5
14,388
39.4
15.8
3.9
市
102
102
栃内線
15.4
4.5
19,724
54.0
12.0
3.7
市
163
163
鍋倉線
8.3
2.5
7,372
20.2
8.0
3.2
市
30
30
母衣輪線
9.5
2.0
8,316
22.8
11.4
1.5
市
62
62
天下田線
5.4
3.0
11,238
30.8
10.3
2.0
市
84
84
二子線
9.8
3.0
9,738
26.7
8.9
3.8
市
19
19
宮守線
13.6
0.5
4,305
11.8
23.6
0.9
市
41
41
大迫・紫波中央線
19.8
2.0
30,121
82.5
41.3
1.9
市
214
214
3,045
976
計
-
-
-
注:乗車密度=運送収入÷平均賃率÷実車走行キロ
1,625.2
-
-
資料:花巻市資料(平成 18 年度実績)
- 13 -
【参考2‐9】市の財政負担の状況
民間路線バスへの補助、自主運行バスと市スクールバスの運行費用を合わせて、市の財政負
担は年間 1.78 億円に上り、大きな財政負担となっています。
表 2-9
市の財政負担の種類と金額
項目
金額(平成 18 年度実績)
内容
11 路線
民営バス路線への運行費補助
976 万円
市内循環バスふくろう号
公共施設連絡バス
6,074 万円
石鳥谷健康バス
自主運行バスの運行委託費
花巻市営バス(東和地域)
大迫・花巻地域間連絡バス
市スクールバス運行費
小
9,668 万円
大迫地域路線バス併用含む
16,718 万円
計
民営バス路線の乗車費用補
遠距離通学補助
260 万円
助
849 万円
高齢者・障害者タクシー券補助
合
17,827 万円
計
40
39
41
41
11,373
7,481
11,599
7,777
11,495
7,558
11,640
7,694
3,892
3,822
3,937
3,946
費用(千円)
12,000
10,000
8,000
6,000
4,000
2,000
0
H15
図 2-4
H17
300
219
200
2.3
総運行経費
運賃収入
補助金額
H18
5.0
287
250
利用者数
市内循環バス「ふくろう号」の利用者数と経費の推移
350
費用(千円)
H16
45
40
35
30
25
20
15
10
5
0
237
4.0
3.0
1.8
150
240
1.5
1.7
2.0
100
1.0
50
0
利用者数(千人)
14,000
利用者数(千人)
【参考2‐10】自主運行バスの利用者数の状況
0.0
H15
図 2-5
H16
H17
H18
公共施設連絡バスの利用者数と経費の推移
- 14 -
利用者数
運行委託費
6,195
5,462
5,094
8
5,640
7
6
5,000
5,088
4,740
4,000
5
4,659
4
4,026
3,000
3
2,000
1,068
722
1,000
1,107
2
981
総運行経費
運賃収入
補助金額
1
0
0
H15
H16
図 2-6
60,000
50,000
費用(千円)
利用者数
H17
H18
石鳥谷健康バスの利用者数と経費の推移
51,553
49,650
50,226
39,662
38,613
39,048
40,000
53,589
43,059
35
30
25
20
30,000
20,000
40
15
11,891
11,037
11,178
10,530
10,000
10
利用者数(千人)
費用(千円)
6,000
利用者数(千人)
7,000
利用者数
総運行経費
運行委託費
運賃収入
補助金額
5
0
0
H15
H16
図 2-7
表 2-10
№ 出発時刻
方向
1
6:50
上り
2
8:30
上り
3
9:00
下り
4
11:00
下り
5
14:00
上り
6
15:30
下り
7
17:30
上り
8
19:30
下り
平均
H17
H18
花巻市営バスの利用者数と運行委託費の推移
大迫・花巻地域間連絡バスの 1 便あたりの平均乗客数
便
運行日
始発
第1便 平日 大迫BT
第2便 毎日 大迫BT
第1便 平日 厚生病院前
第2便 毎日 厚生病院前
第3便 毎日 大迫BT
第3便 毎日 厚生病院前
第4便 平日 大迫BT
第4便 平日 厚生病院前
行先
厚生病院前
厚生病院前
大迫BT
大迫BT
厚生病院前
大迫BT
厚生病院前
大迫BT
平均乗客数
2.4
5.1
1.3
3.4
2.0
4.4
1.1
0.6
2.5
資料:平成 18 年 8 月 21 日∼平成 19 年 8 月 31 日の運行記録より
表 2-11
№ 出発時刻 到着時刻
1
6:20
7:00
2
7:25
8:05
3
8:45
9:25
4
14:00
14:40
5
15:00
15:40
6
16:05
16:21
7
17:20
18:00
8
18:35
19:15
1
7:25
8:05
2
8:45
9:25
3
12:14
12:54
4
12:55
13:35
5
17:20
18:00
平日平均
土日祝日平均
花巻市営バス(中内線)の 1 便あたりの平均乗客数
方向
上り
上り
上り
下り
上り
下り
下り
下り
上り
上り
下り
上り
下り
運行日
平日
平日
平日
平日
平日
平日
平日
平日
土日祝
土日祝
土日祝
土日祝
土日祝
始発
上浮田
上浮田
上浮田
歴史資料館前
上浮田
歴史資料館前
歴史資料館前
歴史資料館前
上浮田
上浮田
歴史資料館前
上浮田
歴史資料館前
資料:平成 19 年 7 月 9 日∼15 日調査結果のうち有償客分
- 15 -
行先
歴史資料館前
歴史資料館前
歴史資料館前
上浮田
歴史資料館前
下成島
上浮田
上浮田
歴史資料館前
歴史資料館前
上浮田
歴史資料館前
上浮田
平均乗客数
0.2
0.6
5.6
3.0
1.6
0.4
2.6
0.8
1.5
2.0
0.0
0.5
0.0
1.9
0.8
【参考2‐11】全国の運行システムの状況
・
需要に応じて車両の小型化や予約制の乗合運行システムへの転換によって、利便性を確保
したままコストを下げている事例が全国には見られる。
表 2-12
1
2
3
4
全国で展開されている公共交通システムの特性
運行方法の種類
運行方法
適性地域
路線バス
予め決まった運行ダイヤに従って、決まった
路線を運行する。
利用者が多く、密集してい
る地域
利用者は電話等によって予約を行い、予約
に従ってバスを路線運行する。利用者はバス
停で乗降する。
利用者は電話等によって予約を行い、自宅
等で待つ。車両は予約のある地点を結び運行
する。
個人のマイカーを使用し、予め登録されたド
ライバーが有償で送迎を行う。(NPO 等の法人
による運営)
利用者が少なく、道路沿
いに住宅が分布している地
域
利用者が少なく、分散して
いる地域(道路から離れた
住宅が多い地域)
1∼3よりさらに利用者が
少ない地域で、乗合交通の
営業が難しい地域
(定時・定路線運行)
予約応答型路線バス
(非定時・定路線運行)
予約応答型乗合交通
(区域運行)
過疎地有償運送
(有償マイカー送迎)
道路沿い人口率が低い
︵
分散している︶
過疎地有償運送
(有償マイカー送迎)
道路沿い人口率
が高い
予約応答型
乗合交通
(区域運行)
路線バス
予約応答型路線バス
(定時・定路線運行)
(非定時・定路線運行)
利用者が多い
図 2-8
利用者が少ない
運行方法の種類と適性地域
- 16 -
【参考2‐12】市民の意向
住民アンケートの結果、回答者の 66%が公共交通の効率化を行うべきと答えています。
0%
10% 20% 30% 40% 50% 60% 70%
24%
減便や廃止はやむを得ない
66%
より効率的な方法で運行すべき
24%
地元住民が積極的に利用すべき
便利な公共交通にすべき
17%
その他
0%
花巻市(n=879)
石鳥谷町(n=180)
20%
23%
13%
N=1456
40%
60%
25%
東和町(n=304)
23%
全体(n=1343)
24%
減便や廃止はやむを得ない
便利な公共交通にすべき
100%
120%
25%
17%
65%
31%
大迫町(n=80)
80%
62%
22%
26%
71%
71%
66%
より効率的な方法で運行すべき
その他
図 2-9
市民の意向
- 17 -
21%
24%
140%
19%
11%
15%
17%
160%
14%
12%
13%
12%
13%
地元住民が積極的に利用すべき
2.3 5つの基本方針
3つの視点に立ち、花巻市の公共交通についての5つの基本方針を定めます。
これらの基本方針は相互に連携させることが必要です。
【視点1(交通確保) 高齢者や児童・生徒など移動手段を持たない人の生活交通の確保】
基本方針1
全市的な視点に立った公共交通の路線網の確保
【視点2(快適・便利) 利用しやすい公共交通サービスの整備】
基本方針2
利用者にとって便利なサービス内容の提供
基本方針3
公共交通利用促進策の継続的な推進
【視点3(効率性・持続性)
効率的で持続可能な公共交通システムの導入】
基本方針4
地域特性に応じた効率的で持続的な運行運営方法の選択
基本方針5
参画と協働による公共交通の維持と利便性向上への取組み
基本方針1
全市的な視点に立った公共交通の路線網の確保
視点1に定めた高齢者や児童・生徒など移動手段を持たない人の生活交通の確保のため、以下
の事項に取り組み、全市的な視点に立った公共交通の路線網を構築します。
①
高齢者等の足を確保します。
・
身近な生活や、地域間交流を支える公共交通を確保するための民間バス路線の運行維持
・
自主運行バスの多乗客便維持と、利用者の少ない便の集約化、地域の特性に応じた高齢
者にも優しく、かつ効率的な運行方法の導入
・
高次医療を支える公共交通を確保するための主要医療機関などへのルート変更や、病院
連絡バス運行の検討
・
②
交通空白・希薄地域の解消へ向けた検討
通学者の足を確保します。
・
路線バスと市スクールバスを活用しながら、これらの一体的な運行についての各地域の
実情に応じた可能な方法の導入による児童・生徒の足の確保
・
③
既存の駅∼学校間等の送迎バスや路線バスを活用した高校生・大学生の通学の足の確保
観光客の足を確保します。
・
各種市内観光バスの利用の促進
・
既存路線を活用した、新幹線新花巻駅やいわて花巻空港などの交通拠点から市中心部や
観光拠点への二次交通の確保
・
乗り継ぎなどでより便利なダイヤと観光地へのアクセスにも配慮したルートの検討
- 18 -
基本方針2
利用者にとって便利なサービス内容の提供
視点2に定めた利用しやすい公共交通サービスの整備のため、以下の事項に取り組み、、利用者
にとって便利なサービス内容の提供を図ります。
・
予約応答型乗合交通の方法が適した地域への導入
・
市の中心部まで向かうための負担の軽減
・
急行便の導入などによる走行時間の短縮
・
フリー乗降の拡大による、徒歩移動の負担の軽減
基本方針3
公共交通利用促進策の継続的な推進
視点2に定めた利用しやすい公共交通サービスの整備のため、以下の事項に取り組み、公共交
通利用促進策の継続的な推進を図ります。
・
低床車両や小型車両の導入
・
特長のあるラッピングなどを施し、話題性のある車両の運行
・
バスを待つ環境の整備や駅などのバス案内表示の改善
・
バスマップ、時刻表などの作成と配布
基本方針4
地域特性に応じた効率的で持続的な運行運営方法の選択
視点3に定めた効率的で持続可能な公共交通システムの導入のため、以下の事項に取り組み、
地域特性に応じた効率的で持続的な運行運営方法を選択します。
・
平均乗車人員が少ない運行便の集約化
・
市スクールバスへの一般住民の有料による混乗
基本方針5
参画と協働による公共交通の維持と利便性向上への取組み
視点3に定めた効率的で持続可能な公共交通システムの導入のため、以下の事項に取り組み、
参画と協働による公共交通の維持と利便性向上に取組みます。
・
市民、行政、事業者の協働による公共交通を支えるためのしくみづくり
・
公共交通の利用促進における市民参画と協働の推進
・
バス待ち環境の整備・維持等における地域の参画と協働の推進
- 19 -
総合計画に定める施策から基本方針への流れ
【花巻市総合計画に定める施策】
快適で便利な道路網と公共交通体系の構築
【花巻市公共交通基本計画の目標】
公共交通を必要とする市民等にとって、
快適で便利な
公共交通サービスを実現し、
これを持続可能な形で確保する
【3 つの視点】
視点1(交通確保)
高齢者や児童・生徒など移動手段を持たない人の生活交通の確保
視点2(快適・便利)
利用しやすい公共交通サービスの整備
視点3(効率性・持続性)
効率的で持続可能な公共交通システムの導入
【5つの基本方針】
3つの視点
1.全市的な視点に立った公共交通の路線網の確保
<交通確保
交通確保
効率性・持続性>
2.利用者にとって便利なサービス内容の提供
<快適・便利>
3.公共交通利用促進策の継続的な推進
<快適・便利>
快適・便利
4.地域特性に応じた効率的で持続的な運行運営方法の選択
<交通確保 快適・便利 効率性・持続性>
効率性・持続性
5.参画と協働による公共交通の維持と
利便性向上への取組みの実施
<交通確保
- 20 -
快適・便利>
第3章
基本計画
基本方針を実現するための基本計画を、方針ごとに以下のとおり定めます。
3.1
全市的な視点に立った公共交通の路線網の確保
高齢者をはじめとした公共交通による移動を必要としている人のために公共交通ネットワー
クを確保することを目指し、地域の合意を得ながら以下の方向で施策を進めます。
3.1.1
高齢者等の足の確保
(1) 民間路線バスの維持
ア
原則として市民生活の基盤となっている民間路線バスの運行を維持します。
イ
大迫地域では、市スクールバスへの一般住民の混乗と便数の集約化や、予約応答型乗
合交通の導入に取り組みます。
(2) 自主運行バスの効率化
ア
市スクールバスへの一般住民の混乗と便数の集約化や、予約応答型乗合交通の導入に
取り組みます。
イ
花巻地域では、
「ふくろう号」の運行経路の変更を検討します。
ウ
大迫・花巻地域間連絡バスの便数の集約に取り組みます。
(3) 高次医療を支える公共交通の確保
統合される県立病院への交通を確保するため、既存路線のルート変更や、病院連絡バス
の運行に取り組みます。
(4) 公共交通空白地域等の解消
ア
市スクールバスへの一般住民の有料による混乗を推進して公共交通路線網として一体
化することにより、利便性の向上、効率化と公共交通空白・希薄地域の解消に努めます。
イ
花巻地域では、
「ふくろう号」の運行経路の変更を検討します。
3.1.2
通学者の足の確保
(1) 小・中学生の足の確保
小中学校の統廃合に対応した新たな路線も含めて市スクールバスを適切に運行するとと
もに、民間路線バスも活用して通学の足を確保します。
(2) 高校・大学生の足の確保
学校または事業者が運行する駅∼学校間等の送迎バス、民間路線バスや自主運行バスを
活用しながら通学の足を確保します。また、民間路線バスのダイヤの改善に取り組みます。
3.1.3
観光客の足の確保
(1) 観光バス
現在運行している各種市内観光バスの利用を促進します。
(2) 交通拠点からの二次交通
新幹線新花巻駅やいわて花巻空港などの交通拠点から市中心部や観光拠点への二次交通
を確保します。
(3) 観光拠点へのアクセス
乗り継ぎなど、より便利なダイヤと、観光地へのアクセスにも配慮したルートを検討し、
観光客にも便利な公共交通ネットワークを構築します。
- 21 -
3.1.1
高齢者等の足の確保
(1) 民間路線バスの維持
ア
原則として市民生活の基盤となっている民間路線バスの運行を維持します。
・
民間路線バスの既存路線については、市民の移動需要に対応し、高齢者等の分布に応
じた、一定の交通ニーズと利便性に配慮したネットワークとなっており、一定の利用者
により運行されています。
・
このため、民間バス路線については、各地域内の身近な生活や地域間交流を支える公
共交通を確保するため、これまでどおり事業者の自主営業や国・県・市の補助制度を活
用しつつ、運行を維持します。
イ
大迫地域では、市スクールバスへの一般住民の混乗と便数の集約化を進め、予約応答型
乗合交通を導入します。
・ 大迫地域については、土曜日・日曜日や平日の日中の利用者が少ないことから、効率
的な運行を図る必要があります。
・ 平日の朝と午後、夕方には、年間約2,423万円の委託費を投入して路線バスとの
併用を含めた市スクールバスを運行しています。
・ このため、市スクールバスへの一般住民の混乗を進め、便数の集約化や、予約応答型
乗合交通の導入に取り組みます。
(2) 自主運行バスの効率化
ア
市スクールバスへの一般住民の混乗と便数の集約化や、予約応答型乗合交通の導入に
取組みます。
・
東和地域内を運行している市営バスは、年間約5,572万円の総運行経費のうち
市の負担額が約4,306万円と多額になっているのに対して、日中の利用者が非常
に少なく、不経済になっていることから、効率的な運行に転換することが必要です。
・ 石鳥谷地域では、住民アンケートで「バスを利用しない理由」を調査したところ、
「乗
りたい時間に乗れない」が55%、「行きたい場所にバスが行かない」が43%、「自
宅から停留所までが遠い」31%、
「バスは時間がかかる」29%となっています。
・
このような地域では、利用者が多い朝と夕方は定時定路線運行とし、利用者が少な
い日中は、目的地を地域合意で設定し、一定の時間帯の中で乗車場所を予約すること
によって自宅まで送迎し、最寄りの道路を最短経路で走行する「予約応答型乗合交通」
を運行することが適しています。
・
このため、①朝と午後は市スクールバスとの一体的な定時定路線運行に集約し、②
日中の時間帯には予約応答型乗合交通を導入し、③土・日・祝祭日は運行の減便や見
合わせに向け、地域の合意を得ながら取り組みます。
イ
花巻地域では、
「ふくろう号」の運行経路の変更を検討します。
花巻市のイメージに合わせた低床型新車両の導入を進めるとともに、市役所付近を運行
するよう運行経路を変更し、観光客を中心とした循環路線と市街地内の循環路線での構成
など、ショッピングセンターや医院等の立地に対応して利用者がより便利になるよう、地
域の合意のもとに、経路や乗り入れ場所の見直しを行います。
- 22 -
ウ
大迫・花巻地域間連絡バスの便数の集約に取り組みます。
・
大迫・花巻地域間連絡バスは、花巻発最終便の利用者が非常に少なくなっており、
効率的な運行が必要になっていることから、現在の最終往復便の運行の見合わせにつ
いて地域と協議を進めます。
(3) 高次医療を支える公共交通の確保
統合される県立病院への交通を確保するため、既存路線のルート変更や、病院連絡バスの
運行に取り組みます。
・ 花巻厚生・北上新統合病院への移動手段を確保するための基幹路線として、民間路線バ
ス石鳥谷線等の新統合病院乗り入れを進めます。
・ 国道4号沿線以外の地域を区分し、JRと民間路線バス石鳥谷線を利用しながら、市営
バス等を利用した病院連絡バスをそれぞれ週1日1往復運行するように取り組みます。
(4) 交通空白地域等の解消
市スクールバスへの一般住民の有料による混乗を推進して公共交通路線網として一体化
することなどにより、利便性の向上、効率化と公共交通空白・希薄地域の解消に努めます。
・ 花巻地域と東和地域の一部で、一定の人口集積があり、かつ公共交通機関が利用できな
い若しくは利用することが不便な地域があります。
・ 石鳥谷地域の一部では週2日の健康バスのみの運行となっており、
「公共交通希薄地域」
となっています。
・ これらの地域では、市スクールバスのネットワークを活用し、一般利用者の市スクール
バスへの混乗を推進することによって空白・希薄地域の解消を図ります。
・ 花巻駅西地区や花南地区への医院の集団的立地、高木・不動地区への大型ショッピング
センターの開業、国道4号東バイパス等の大きな道路の開通など、市民の移動需要を変化
させるようなケースが現在も発生し、これからも続いていくことが予想されます。こうし
た新たな交通ニーズが発生した場合、地域や事業者と協議しながら既存路線の経路変更な
どについて検討を進め、公共交通を確保します。
・
花巻地域では「ふくろう号」の運行経路の変更を検討します。
【参考3‐1】路線バスとスクールバスの一体的な運行について
① 一体的な運行のメリットなど
路線バスと市スクールバスの一体的運行については、市スクールバスが既に運行され、並
行して一般乗合バスも運行している場合は、一体的運行によって、総合的な財政負担が軽減
できる可能性があります(パターン1)。また、市スクールバスが運行していて、一般乗合
バスが運行していない場合については、一体的運行によって交通空白地が解消できる可能性
があります。
(パターン2)
そのため、現在市スクールバスが運行されている地域や、今後小中学校の統廃合により市
スクールバスが必要となる地域は、路線バスと市スクールバスの一体的運行の可能性を検討
する必要があります。
- 23 -
表 3-1
路線バスと市スクールバスの一体的運行への再編パターン
現状
1
市スクールバス
再編方向
一般乗合バス
(路線バス)
2
市スクールバス
なし
(交通空白)
市スクールバスと一般乗合バスの一体的
運行による財政負担の軽減を検討する。
市スクールバスへの混乗を実施し、交通空
白地の解消を検討する。
小中学校の統廃合により、市スクールバス
3
なし
一般乗合バス
(路線バス)
が必要になったときに、一体的運行を検討
する。
他の方法によって交通空白地域の解消を
4
なし
なし
(交通空白)
目指し、小中学校の統廃合により、市スク
ールバスが必要になったときに、統合を検
討する。
②
一体的な運行の方法と条件
一体的運行の方法としては、一般乗合バスに児童生徒が乗車する「便乗方式」と、市ス
クールバスに一般住民が乗車する「混乗方式」、市スクールバス運行時間外に車両を活用す
る方法があります。
「混乗方式」のうち、有償で一般住民を乗せる場合は、市スクールバス
車両の目的外使用の許可を申請する必要があります。
混乗方式による一体的運行が可能となるための条件としては、大迫の内川目や外川目、
東和地域のように、一般住民の移動方向と児童生徒の移動方向が一致することや、児童生
徒の下校時間の調整、一般住民の乗車に対する児童生徒の不安の解消など、学校や保護者
の理解と協力が不可欠です。
学校の予定は変更することが多く、校外学習など登下校以外の移動も発生します。また、
長期休暇もあります。そのため、バス時間の変更などについて住民の理解が必要となりま
す。
便乗方式の場合で学校のスケジュールに変更が発生したりする場合は、別途何らかの形
で車両を用意する必要があります。また、時間調整の方策として、学校内や図書館などの
公共施設内に、児童生徒が安心して待機できる空間を確保することも検討しなければなり
ません。
- 24 -
表 3-2
一体的運行
一般乗合バスに児
路線バスとスクールバスの一体的運行の方法
運賃
児童生徒
「便乗」
一般住民
授業時間の変更や校外学習など
有料
童生徒が乗車する
課 題
市スクールバ スが必要となる場合
有料
・路線
晴山線
石鳥谷線他
は、その都度貸切バスを使用する
か、予備車両を用意する必要があ
無料
地域
東和地域
る。
無料
市スクールバスに
一般住民が乗車す
無料
る「混乗」
ス古田線
スクール運行が優先される。
有料
市スクールバス車両の目的外使用
−
の申請が必要となる。
スクールバスの空
き時間に車両を活
スクール運行が優先される。
無料
−
用する
有料
表 3-3
市スクールバス車両の目的外使
用の申請が必要となる。
市スクールバス車両の目的外使
用の申請が必要となる。
−
−
一体的運行が適する条件と適さない条件
条件と事例地域
一体的運行が
適する
一体的運行が
適さない
・一般住民の移動方向と児童生徒の移動方向と時間帯が一致する場合(大迫地域、東和
地域他)
・集落や居住地が分散して、効率的なルートとならない場合(石鳥谷の一部)
・一般住民の移動方向と児童生徒の移動方向が一致しない場合(亀ケ森他)
・車両の大きさに対して、児童生徒が多い場合
- 25 -
【参考3‐2】バス路線の役割
花巻市内を走るバス路線の役割一覧
湯口線
路線名
起終点
花巻駅前
起終点
新鉛温泉
通過地域
湯口、花巻中央
花巻温泉線
賢治詩碑前
台温泉
新湯本温泉線
花巻駅前
新湯本温泉
石鳥谷線
志和口
北上駅前
太田線
栃内線
江釣子線
花巻駅前
花巻駅前
花巻駅前
高村山荘
尻平川
北上駅前
湯本、松園、花北、
花巻中央、花南
湯本、宮野目、花北、
花巻中央
好地、八幡、宮野目
花北、花巻中央
太田、湯口、花巻中央
笹間、花南、花巻中央
笹間、花南、花巻中央
成田村崎野線
更木線
母衣輪線
晴山線
花巻北高
花巻駅前
花巻駅前
花巻駅前
北上駅前
更木
母衣輪
晴山
花南、花巻中央
矢沢、花巻中央
矢沢、花巻中央
谷内、土沢、矢沢、
花巻中央
松園、花北、花巻中央
天下田団地線
天下田団地 厚生病院
湯口、松園、花北、花巻中央
鍋倉線
花巻駅前
観音堂前
大迫・紫波線
大迫BT
紫波中央駅 大迫
大迫・石鳥谷線
大迫BT
石鳥谷駅前 大迫、亀ヶ森、新堀、好地
大迫BT
達曽部
外川目、大迫
達曽部線〔長崎線〕
堅沢線
大迫BT
堅沢
外川目、大迫
大迫BT
合石
外川目、大迫
旭の又線
黒森線
大迫BT
黒森
内川目、大迫
早池峰線
大迫BT
岳
内川目、大迫
市内循環 バス ふく ろう 新花巻駅
新花巻駅
花北/松園、花巻中央、
号
湯口
公共施設連絡バス
大迫BT
大迫BT
大迫
石鳥谷健康バス河東線 生涯学習会館 生 涯 学 習 会 好地、八重畑、八幡、新堀
館
石鳥谷健康バス河西線 生涯学習会館 生 涯 学 習 会 好地、八幡、八日市、大瀬川
館
市営田瀬線
東和病院前 向田瀬
田瀬、谷内、土沢
浮田、成島、土沢
市営中内線
歴史資料館前 上浮田
市営小山田線
土沢小学校前 南川目
小山田、土沢
市営山の神線
土沢小学校前 山の神
浮田、谷内、土沢
土沢小学校前 三坊木
浮田、土沢
市営浮田線
大迫・花巻連絡バス
大迫BT
厚生病院
大迫、亀ヶ森、八重畑、矢沢
宮野目、花北、花巻中央
急行盛岡大船渡
盛岡駅
大船渡
大迫、外川目
本数 キロ程 所要
主な経由施設
交通結節
15 17.7
37 イーハトーブ病院、 花巻駅
IY
19
15
36 花巻温泉病院、
花巻駅
厚生病院、IY
2.5 16.4
35
花巻空港駅、花巻駅
花巻空港
20.5 27.6 1:07 医療セ、
石鳥谷駅、花巻駅、
石鳥谷支所、IY
(花巻空港駅)、花巻空港
5 12.4
25
花巻駅
4.5 15.4
28 IY
花巻駅
5.5 20.8
45 IY
花巻駅
5
3
2
7
18.5
9.8
9.5
18.9
3
2.5
2
9
1
2
2
2
3
6
5.4
8.3
19.8
14.4
13.6
13.2
10.8
16.9
26.2
36
1
4
/週2
4
/週2
3
4
5
5
5.5
4
3.4
43.7
5
43.8
29.1
20
12.4
15.3
17.2
28
主な役割
湯口⇔花巻中心部の連絡
南花巻温泉峡、イーハトーブ病院への誘導
湯本⇔花巻中心部の連絡
花巻温泉、台温泉、花巻温泉病院への誘導
湯本⇔花巻中心部の連絡(花巻温泉線とは別ルート)
新湯本温泉への誘導
石鳥谷−花巻−北上の連絡
花南、宮野目など⇔花巻中心部の連絡
太田⇔花巻中心部の連絡
笹間西部⇔花巻中心部の連絡
笹間⇔花巻中心部の連絡
笹間⇔北上中心部の連絡
52 厚生病院
花巻駅
北上工業団地、花南⇔花巻中心部の連絡
23 IY
花巻駅
更木、矢沢⇔花巻中心部の連絡
24 IY
花巻駅
母衣輪、平良木⇔花巻中心部の連絡
晴山駅、土沢駅、小山田駅 晴山−土沢−花巻の連絡
40 IY
矢沢⇔花巻中心部の連絡
新花巻駅、花巻駅
19 厚生病院、IY
花巻駅
天下田住宅⇔花巻中心部の連絡
17 花巻駅
鍋倉、新田(しんでん)⇔花巻中心部の連絡
36 大迫診セ
大迫BT
大迫−紫波の連絡(JR)、
27 大迫診セ、宝陽病院 大迫BT、石鳥谷駅
大迫−石鳥谷の連絡(大迫からJR東北本線へ最短)
19 大迫BT
落合、長崎など⇔大迫地域中心の連絡
28 大迫BT
沢崎、堅沢など⇔大迫地域中心の連絡
26 大迫BT
旭の又、合石⇔大迫地域中心の連絡
29 大迫BT
中乙など⇔大迫地域中心の連絡
44 大迫BT
岳、小呂別など⇔大迫地域中心の連絡
1:27 厚生病院、IY
花巻駅、新花巻駅
市内中心部の循環
新花巻駅から観光地経由で市内への誘導
15 大迫診セ、大迫支所 大迫BT
朝の大迫中心部の公共施設の循環
石鳥谷東部地区と石鳥谷地域中心の循環
1:27 宝陽病院、医療セ、 石鳥谷駅
石鳥谷支所
1:30 医療セ、石鳥谷支所 石鳥谷駅
石鳥谷西部地区と石鳥谷地域中心の循環
59 東和病院、東和支所
40 東和病院、東和支所
29 東和病院、東和支所
34 東和病院、東和支所
33 東和病院、東和支所
57 厚生病院、IY
1:04 大迫診セ
-27-
土沢駅、晴山駅
土沢駅
土沢駅
土沢駅
土沢駅
大迫BT
新花巻駅、花巻駅
大迫BT
性質分類
生活路線
生活路線
生活路線
広域路線
生活路線
生活路線
生活路線(2方向)
生活路線
生活路線
生活路線
広域路線
生活路線
生活路線
広域路線
広域路線
生活路線
生活路線
生活路線
生活路線
生活路線
コミュニティバス
コミュニティバス
コミュニティバス
コミュニティバス
田瀬⇔東和地域中心の連絡
中内⇔東和地域中心の連絡
小山田⇔東和地域中心の連絡
倉沢⇔東和地域中心の連絡
浮田⇔東和地域中心の連絡
大迫地域⇔花巻地域の連絡
生活路線
生活路線
生活路線
生活路線
生活路線
広域路線
大迫⇔盛岡の連絡
広域路線
【参考3‐3】乗合バス路線図
- 27 -
3.1.2
通学の足の確保
(1) 小・中学生の足の確保
小中学校の統廃合にも対応して新たな路線を含めて市スクールバスを適切に運行すると
ともに、民間路線バスや自主運行バスも活用して通学の足を確保します。
・ 市スクールバスの糠塚北湯口線、平山線などは、専用のスクールバスが運行しています
が、路線バスは近くを運行していません。
・ 市スクールバスの古田線は近くを路線バスが走っていないため、一般の乗客を無料で乗
せています。
・ 路線バスと市スクールバスが路線の全部または一部を重複して走っている場合がありま
す。
・
路線バスに児童生徒を乗せて走っているバスがあります。
・ 平成20年度に田瀬中学校が東和中学校に統合されます。また、東和地域では平成24
年度ころに新しい小学校 1 校に統合される見込みです。
・ このため、既存の路線バスや市スクールバスを活用しつつ、一般住民の有料による市ス
クールバスへの混乗など、これらの一体的な運行について、各地域の実情に応じた可能な
方法を採り入れます。
(2) 高校・大学生の足の確保
学校や事業者が高校生・大学生向けに運行している駅∼学校間等の送迎バスや民間の路線
バス、自主運行バスを活用しながら通学の足を確保します。また、民間路線バスのダイヤの
改善に取り組みます。
・ 高校生・大学生の通学等については、学校や事業者が運行している駅∼学校間等の送迎
バスや路線バスを活用しながら足を確保していくこととし、このうち、路線バスについて
通学等のために便利なダイヤの導入を進めます。
- 28 -
【参考3‐4】市スクールバスの運行状況
市スクールバスの委託費は年間 9,668 万円、遠距離通学補助は 260 万円、合計で 9,928 万円
となっています。児童生徒 1 人当たりの金額で見ると、平均約 93 千円が支払われています。
表 3-4
地域
委託金額
学校名
人数
花巻
スクールバス委託運行費および遠距離通学補助
金額(円)
遠距離通学補助
1 人当たり
人数
湯口小
43
2,911,650
13
378,850
湯本小
16
2,415,000
18
410,370
太田小・西南中
60
4,089,750
146
20,260,800
10
1,390,680
41
2,179,900
矢沢小
湯口中
合計
大迫
石鳥谷
265
29,677,200 111,989
内川目小
25
外川目小
30
大迫中
60 16,117,500
合計
115
石鳥谷小
111
八重畑小
14
石鳥谷中
合計
1 人当たり
31,857,100 104,108
24,228,750 210,685
石中に含む
12,725,000
30
1,635,900
22,331,450
32
浮田小
40
谷内小
45
19,709,960
田瀬小中
21
735,350
小山田小
47
東和中
151
合計
336 20,445,310
1,018
金額(円)
7,970,550
土沢小
総計
53,168
24,228,750 210,685
147
302
1 人当たり
8,111,250
5
52,800
28
303,600
33
356,400
2
28,720
1
34,760
60,849
3
97,857
77
八幡小
東和
金額(円)
計
96,682,710
82,100
注:平成 18 年度実績
大迫地域は路線バスと併用しているスクールバスを含む
- 29 -
10,800
22687,850
74,387
63,480
21,160
20,508,790
60,498
2,599,780
33,763
99,282,490
93,223
【参考3‐5】スクールバス混乗路線図
- 30 -
3.1.3
観光の足の確保
(1) 観光バス
現在運行している各種市内観光バスの利用を促進します。
・ 花巻温泉発着の半日又は 1 日コースの定期観光バスが運行されています。このうち、
「あ
ったかいなはん花巻ツアー」は、市の観光交流課で企画し、運行を民間バス事業者に委託
して行っているもので、運行経費と運賃収入の差額は市が負担しています。
・ 各温泉地と花巻駅、新花巻駅間で無料送迎バス(湯∼ハトーブ号)が運行されています。
運行費については、市から花巻温泉郷共同送迎バス補助事業として、運行主体に対して一
部補助が行われています。
・ 引き続き観光拠点を連携する足を確保するため、現在運行している各種市内観光バスの
利用を促進していきます。
【参考3‐6】定期観光バス運行概要
表 3-5
花巻市内の定期観光バスの運行概要
名称
経由地・時間
運賃・運行日等
観光環状ルート
(午前)花巻温泉→南部杜氏伝承館→ワインシ
「あったかい
ャトー→大迫→羅須地人協会→(昼)金婚亭→
なはん花巻ツアー」
花巻新渡戸記念館→(13:45)新花巻駅→宮沢賢
(岩手県交通)
治記念館→萬鉄五郎記念美術館→花巻温泉
定期観光バス
(8 時台)花巻温泉郷→花巻駅→新花巻駅→宮
イーハトーブ号
沢賢治記念館→新渡戸記念館→金婚亭→
(花巻観光バス)
(13:10)新花巻駅 (所要時間 5 時間)
(13:30)新花巻駅→宮沢賢治詩碑→清水寺→高
ボラン号
村記念館→花巻温泉→花巻駅→新花巻駅→
空港 (所要時間4時間)
表 3-6
出発地
花巻駅・新花巻駅
年末年始を除き毎日 1 便(平
成19年12月1日∼平成20
年3月30日)
大人 4,800 円
小学生 2,500 円
(入場料、昼食代込)
大人 3,300 円
小学生 2,500 円
(入場料、昼食代込)
冬季休業、予約制
花巻温泉郷の送迎バスの概要
行き先
便数
台温泉、花巻温泉
3.5 往復
南花巻温泉
2 往復
大沢温泉
1 往復
志戸平温泉
4 往復
- 31 -
小学生 500 円
冬季休業、予約制
定期観光バス
(花巻観光バス)
大人 1,000 円
(2) 交通拠点からの二次交通
新幹線新花巻駅やいわて花巻空港などの交通拠点から市中心部や観光拠点への二次交通
を確保します。
・ 新花巻駅から市中心部へは県交通晴山線、ふくろう号、大迫花巻地域間連絡バスが乗り
入れしています。
・ いわて花巻空港から市中心部へは、現在は県交通石鳥谷線、新湯本温泉線が乗り入れし
ていますが、平成21年度から滑走路東側に移転する新ターミナルビルが運用開始される
ことにともない、路線バスの一部についてルートの変更が必要となります。
・ いわて花巻空港から予約応答型乗合タクシー「エアーポートライナー」が県南方面と盛
岡方面に運行されており、一層の活用が必要です。
・ このため、既存路線を活用しながら、新幹線新花巻駅やいわて花巻空港などの交通拠点
から市中心部や観光拠点への二次交通を確保していきます。
(3) 観光拠点へのアクセス
乗り継ぎなど、より便利なダイヤと、観光地へのアクセスにも配慮したルートを検討し、
観光客にも便利な公共交通ネットワークを構築します。
・ 近郊の観光拠点へのアクセスは観光バスや「ふくろう号」で対応していますが、郊外の
観光拠点へのアクセスは「あったかいなはん花巻ツァー」のみとなっています。
・ このうち「ふくろう号」は、中心市街地内の循環バスとしての機能と観光拠点アクセス
としての機能とを併せてもっており、分割することが必要となっています。
・ このため、鉄道や他のバス路線との乗り継ぎの利便性を向上させること及び観光地への
アクセスにも配慮した新たなルートなどを検討することより、観光客の二次交通をより便
利な形で提供していきます。
- 32 -
利用者にとって便利なサービス内容の提供
3.2
公共交通の利用者がより便利にサービスを受けられることを目指し、以下の方向で施策を進
めます。
・
予約応答型乗合交通の方法が適した地域について、導入に取り組みます。
・
市の中心部まで向かうための負担の軽減に取り組みます。
・
急行便の導入などによる走行時間の短縮を図ります。
・
フリー乗降を拡大し、徒歩移動の負担を軽減します。
・
これまで公共交通は定時定路線運行を行う路線バスが担ってきましたが、高齢化や利用者
の減少によって、より効率的で、利用者にとって優しい運行方法への転換が必要となってき
ています。
・
全国的に、路線バスに代わって予約応答型の乗合交通の導入が進んでいます。
・
市民の生活の足を支える手段として、地域の特性に応じた便利で効率的な運行方法の導入
を図っていきます。このうち、地域内交通については、地域の合意のもとに予約応答型の乗
合交通の導入に取り組み、より便利な地域の移動手段を確保していくというものです。
・
住民に「喜んで乗ってもらう」ためには、地域間の公平性を確保しながら「利用しやすい
料金体系」とすることが必要です。
・
これまで高額であった大迫、東和の遠方地域から市の中心まで行く費用を、市全体での均
衡を考慮しながら、上限運賃や予約応答型乗合交通の導入を進めることによって軽減に取り
組みます。
・
広域連絡的な役割を持つ路線については、より短時間の移動で済むように急行便を導入す
るなど所要時間を短縮し、利便性を向上させます。
・
フリー乗降が可能な区域を拡大し、自宅あるいは目的地からバス停までの移動の負担を軽
減することにより、より便利な公共交通にします。
- 33 -
【参考3‐7】予約応答型の乗合交通について
予約応答型の乗合交通とは、あらかじめ利用予約のあった場所や経路を運行する交通システム
のことを言います。予約のあったところだけを回ることによって、利用者がいない時には運行し
ない、利用者のいる場所を効率的に回れる、利用者数に応じて車両を選択できるなどの運行コス
トの縮減や、ドア・ツー・ドア性の向上が図ることができ(バス停をたくさん設置できる、自宅近
くまで送迎できる)、少ない車両で広がりをもった地域の交通需要に対応できるため、交通空白地
域の解消が進むなど、利用者の利便性を大幅に向上させることができる方法です。
バス停が遠く
てバスを利用で
きないわ。
昔はバス停まで歩け
たけど、今は歳をとって
バス停まで歩くのが大
変。家の前にバス停を置
いてくれないかしら。
道路が狭くて、
バスが入って来ら
れないんだって。
道路
図 3-1
路線バスの問題点
予約
予約
目的地1
予約
予 約の あった と
予約
目的地1
図
3-2 予約応答型乗合交通の運行イメージ
- 34 -
ころのみ走る
公共交通利用促進策の継続的な推進
3.3
公共交通をより利用しやすくするための環境をつくることによって、公共交通の利用を促進
すること目指し、以下の方向で施策を進めます。
・
低床車両や小型車両の段階的導入を進めます。
・
特長のあるラッピングなども施し、話題性のある車両を走らせます。
・
バスを待つ環境の整備や駅などのバス案内表示の改善を進めていきます
・
バスマップ、時刻表などの作成と配布をします
平成 27 年までに原則として全てのバス車両について低床車両(ノンステップまたワンス
・
トップバス)に代替することが国の「移動等円滑化の促進に関する基本方針」により定めら
れています。
・ このうち、平成22年までに総車両数の約30%にあたる約 1 万 8 千台について、ノンス
テップバスとすることが定められています。
・
現在の花巻の「ふくろう号」など、車体が老朽化しており、新しい車両の導入が必要とな
っています。
・
かわいらしい車体のバスを導入したところ、運賃、ダイヤ等何も変更しなかったにもかか
わらず年間乗客数が 20%∼50%増えた事例があります。(京都府城陽市の京阪バス)
・
車道の狭いところでバスを待たなければならなかったり、強風にさらされたりする不便な
停留所があります。
・
バス路線などの表示が古いままだったり、バス停の時刻表示がかすれて読み取れなかった
りする場合が数多くあります。
・
バスがいつどこを走りどこにいけるのかが分からないのでバスには乗らない、こういった
情報を提供すべきという声があります。(住民アンケートより)
・
このため、公共交通をより利用しやすくするための環境をつくることによって公共交通の
利用を促進すること目指し、低床車両や小型車両の導入、特長のあるラッピングなど話題性
のある車両の導入、バスを待つ環境の整備や駅などのバス案内表示の改善やバスマップ、時
刻表などの作成と配布などを進めていきます。
【参考3‐8】ノンステップバスの例
小型ノンステップバス(日野ポンチョ)
- 35 -
3.4 地域特性に応じた効率的で持続的な運行運営方法の選択
地域の地理や道路網、移動特性、既存公共交通機関の利用状況などを考慮し、効率的で持続
可能な公共交通体系を構築すること目指し、以下の方向で施策を進めます。
・ 平均乗車人員が少ない運行便については、便数の集約に取り組み、効率的な利用を図っ
ていくこととします。
・
・
市スクールバスとして走っているバスへの一般住民の有料による混乗に取り組みます。
一定の利用者がある便については路線を維持していくことを基本としますが、平均乗車人
員が少ない運行便については、便数の集約に取り組み、効率的な運行を図っていくこととし
ます。
(集約化などにより便数が減少となる地域にあっては、これを補うメリットがあるサー
ビスを提供していくこととします。
)
・
市民の生活の足を支える手段として、市スクールバスとの連携による一体的な運行、予約
応答型の乗合交通の導入に取り組み、地域の特性に応じた便利で効率的な運行を図っていき
ます。
【参考3‐9】一体的な運行を進めるための方策
スクールバスとしての利用のみを考えた路線であると、一般の乗客の行先とは異なるなど不
便であるケースが多々あります。そこで、スクールバスとして走っているバスに、スクールバ
スと路線バスの双方の役割を与え、利便性を向上させるという方法が考えられます。
集落
学校
病院
集落
学校
×
病院
図 3-3
一体的運行化のイメージ
- 36 -
参画と協働による公共交通の維持と利便性向上への取組み
3.5
地域、行政、事業者が協働して地域に根ざした持続性のある公共交通をつくっていくことを
目指し、以下の方向で施策を進めます。
・
市民、行政、事業者の協働による公共交通を支えるためのしくみをつくります。
・
公共交通の利用促進における市民参画を推進します。
・
バス待ち環境の整備・維持等における地域の参画を進めます。
・
公共交通の路線は、民間が事業として実施する場合と、事業として成り立たない場合に行
政が住民の足を守るために、民間事業者に補助金を交付して路線を維持したり、行政が独自
にバス事業を展開したりするのがこれまでの一般的な姿でした。しかし、行政による単一方
向的な施策だけで、より正確なニーズを把握して、最大の効果を挙げていくことは困難であ
るということは、現在の公共交通の現状が示しているとおりです。そこで、まちづくりを地
域と行政が協働で進めていっているように、地域の公共交通もより地域の事情に適合した、
地域にとってより使いやすいものにしていくために、地域(住民)が参画し、考え、行政や
事業者とともに意見を交わし、より良い方法を探し選択していきながら支えていく必要があ
ると考え、協働による公共交通を支えるしくみを作っていこうとするものです。
・
各地域の公共交通を支えていくための協働体制として、地域においてはコミュニティ会議
をベースとした組織ができ、これに行政と事業者が連携する形が現実的であると考えられま
す。
地域
(住民・住民組織・NPO など)
地域
意見・提言・要望など
行
図 3-4
・
政
地域
地域
地域交通のあり方・必要性
情報共有・地域連携
サービス水準の検討
協働による
公共交通の構築
交通サービス
事
業
者
地域、行政、事業者が一体となって公共交通を支えるイメージ
この協働体制において、公共交通システムの検討や実際の運行、運営方法などを協議して
いくことになります。実際の運行運営においては、複数の地域にまたがる場合が多いと予想
されることから、複数の地域組織が連携することも考えられます。
- 37 -
地域での協議のイメージ
○○の地区で困
デマンド方式の乗
車両の手配は何とか
っている人が多
合タクシーなんて
なりますよ
いんですよ
どうでしょうか
地域住民
・
行政
事業者
また地域が、公共交通の利用促進のための事業を行政との協働で実施する取組みも既に行
われています。
事例 1
ふくろう号を待つための市道の路側帯が狭いため、路側帯を拡げ、バス待ち用のスペ
ースを整備した。
事例2
市営バス利用促進のため 65 歳以上の高齢者と、介護をする人に対し、月 1,000 円の
利用補助を実施。
ふくろう号と、地域づくり交付金で新たにできたバス待ちスペース(バスの左側:滝の沢停留所)
・
このため、地域、行政、事業者が協働して地域に根ざした持続性のある公共交通をつくっ
ていくことを目指し、市民、行政、事業者の協働による公共交通を支えるための仕組みづく
り、公共交通の利用促進における市民参画の推進やバス待ち環境の整備・維持等における地
域の参画などを進めます。
- 38 -
第4章
地域別基本計画
第3章で掲げた基本計画の中から4地域ごとの固有の課題について再整理し、地域別基本計画
として以下のとおり定めます。
4.1 花巻地域基本計画
4.1.1 公共交通の路線網の確保
(1) 高齢者の足の確保
ア
民間路線バスの維持
市民生活の基盤となっている民間路線バスの運行を維持します。
イ
自主運行バスの効率化
「ふくろう号」の運行経路の変更を検討します。
ウ
高次医療を支える公共交通の確保
統合される県立病院への交通を確保するため、既存路線のルート変更や、病院連絡バ
スの運行に取り組みます。
エ
公共交通空白地域等の解消
「ふくろう号」の運行経路の変更を検討します。
(2) 通学者の足の確保
ア
小・中学生の足の確保
小中学校の統廃合に対応した新たな路線も含めて市スクールバスを適切に運行すると
ともに、民間路線バスも活用して通学の足を確保します。
イ
高校・大学生の足の確保
学校または事業者が運行する駅∼学校間等の送迎バスや民間路線バスを活用しながら
通学の足を確保します。また、民間路線バスのダイヤの改善に取り組みます。
(3) 観光客の足の確保
ア
観光バス
現在運行している各種市内観光バスの利用を促進します。
イ
交通拠点からの二次交通
新幹線新花巻駅やいわて花巻空港などの交通拠点から市中心部や観光拠点への二次交
通を確保します。
ウ
観光拠点へのアクセス
乗り継ぎなど、より便利なダイヤと、観光地へのアクセスにも配慮したルートを検討し、
観光客にも便利な公共交通ネットワークを構築します。
4.1.2
便利なサービス内容の提供
「ふくろう号」の運行経路の変更を検討し、観光客と一般住民の両者にとって便利なサー
ビスを提供します。
4.1.3
公共交通利用促進策の継続的な推進
公共交通をより利用しやすくするための環境をつくることによって、公共交通の利用を促
進すること目指し、以下の方向で施策を進めます。
- 39 -
・
低床車両や小型車両の段階的導入を進めます。
・
特長のあるラッピングなど、話題性のある車両を走らせます。
・
バスを待つ環境の整備や駅などのバス案内表示の改善を進めます。
・
バスマップ、時刻表などを作成し、配布します。
4.1.4
地域特性に応じた効果的で持続的な運行運営方式の選択
地域の地理や道路網、移動特性、既存公共交通機関の利用状況などを考慮し、効率的で持
続可能な公共交通体系を構築すること目指し、以下の方向で施策を進めます。
・
市スクールバスへの一般住民の有料による混乗に取り組みます。
・
「ふくろう号」の運行経路の変更を検討します。
4.1.5
参画と協働による公共交通の維持と利便性向上への取り組み
地域、行政、事業者が協働して地域に根ざした持続性のある公共交通をつくっていくこと
を目指し、以下の方向で施策を進めます。
・
市民、行政、事業者の協働による公共交通を支えるためのしくみをつくります。
・
公共交通の利用促進における市民参画を推進します。
・
バス待ち環境の整備・維持等における地域の参画を進めます。
4.1.1 公共交通の路線網の確保
(1) 高齢者の足の確保
ア
民間路線バスの維持
・
採算性を確保している路線(補助を受けていない路線)が3路線、市の補助によって
運行が維持されている路線が8路線あります。
(年間 693 万円、1 日当たり 280 人利用)
・
地域内を運行している民間バス事業者の各路線は地域の足として機能しており、一定
の乗客数もあることから、利用状況や生活交通の需要にあわせ、ダイヤと運行経路の見
直しを行いながら、民間バス事業者と協力してバス路線を維持していきます。
イ
自主運行バスの効率化
・
循環バス「ふくろう号」は、花巻市街地のほか、新花巻駅(JR 東北新幹線)や賢治
記念館などの観光施設を結び、市民の移動とともに観光客の移動を確保する路線バスと
して運行されています。
・ 運賃は 1 回 100 円と利用しやすい運賃体系となっていることもあり、利用者は微増加
傾向で推移しており、市民から路線の延長に対するニーズも高くなっています。
・
しかし、運行経費も増加傾向で推移しているため、市の財政負担も微増傾向を辿って
おり、平成 18 年度は 769 万円となっています。
・
当初は新幹線による観光客を市街地に誘導するために運行を開始しましたが、市街地
住民の需要に応える形で市街地循環部分を拡大した結果、路線の長大化を招いたほか、
他地域の運賃との不公平感、車体の老朽化、道路整備の進展への対応、大型ショッピン
グセンターの進出など、課題も発生してきました。
・
このため、花巻市のイメージに合わせた低床型新車両の導入を進めるとともに、整備
が終了した都市計画道路上町花城町線を利用して市役所付近を運行するよう運行経路を
- 40 -
変更するとともに、観光客を中心とした循環と市街地内の循環での「8の字」ルートの
採用など、ショッピングセンターや医院等の立地に対応して利用者がより便利になるよ
う、地域の合意のもとに、経路や乗り入れ場所の見直しを行います。
・
住民に「喜んで乗ってもらう」ため、地域間の公平性を確保しながら「利用しやすい
料金体系」とすることが必要です。
ウ
高次医療を支える公共交通の確保
統合される県立病院への交通を確保するため、民間路線バスの石鳥谷線を活用してアク
セスを確保するとともに、石鳥谷線の利用が困難な地域について、病院連絡バスの運行に
取り組みます。
エ
公共交通空白地域等の解消
宮野目地域の空白地域解消に向け、地域の合意のもとに「ふくろう号」等の運行経路の
変更を検討します。
【参考4‐1】ふくろう号の運行ダイヤと平均乗客数
1 便あたりの平均乗客数は、17:50 発の便で 6.7 人と少ないが、それ以外の便については
10 人を超える利用がみられる。特に、11:50 発の便は 29.2 人と多くなっている。
表 4-1
市内循環バス「ふくろう号」の便別の平均乗客数
№ 出発時刻 方向
便 運行日
始発
1
8:00
右回り 第1便 毎日 新花巻駅
2
9:40
左回り 第1便 毎日 新花巻駅
3
11:50 右回り 第2便 毎日 新花巻駅
4
13:50 左回り 第2便 毎日 新花巻駅
5
15:50 右回り 第3便 毎日 新花巻駅
6
17:50 左回り 第3便 毎日 新花巻駅
右回り平均
左回り平均
行先
新花巻駅
新花巻駅
新花巻駅
新花巻駅
新花巻駅
新花巻駅
平均乗客数
15.6
27.7
29.2
20.0
13.3
6.7
19.3
18.1
資料:平成 18 年度運行記録より
(2) 通学者の足の確保
ア
小・中学生の足の確保
・ 花巻地域の市スクールバスは、小・中5校で運行しています。
(湯口、湯本、太田、矢
沢、の各小学校と西南中学校)
・ 小学校・中学校の通学に利用できる民間路線バスへの乗車児童・生徒を対象に、遠距
離通学費補助を行っています。
・
今後とも市スクールバスを適切に運行するとともに、民間路線バスも活用して通学の
足を確保します。
・
イ
地域の状況により、市スクールバスへの一般住民の有料による混乗に取り組みます。
高校・大学生の足の確保
・
民間路線バスが運行されていない学校では、学校または事業者が運行する駅∼学校間
等の送迎バスを運行しています。
・ 今後とも、学校送迎バスや民間路線バスを活用しながら通学の足を確保します。また、
- 41 -
民間路線バスのダイヤの改善に取り組みます。
(3) 観光客の足の確保
ア
観光バス
現在運行している各種市内観光バスの利用を促進します。
イ
交通拠点からの二次交通
新幹線新花巻駅やいわて花巻空港などの交通拠点から市中心部や観光拠点への二次交通
を確保します。
ウ
観光拠点へのアクセス
乗り継ぎなど、より便利なダイヤと、観光地へのアクセスにも配慮したルートを検討し、
観光客にも便利な公共交通ネットワークを構築します。
4.1.2 便利なサービス内容の提供
「ふくろう号」について、観光客と一般住民との利用が混在することによって長大路線化な
どの問題を招いていることから、観光客を中心とした循環路線と市街地内の循環路線での構成
に転換するなど、両者にとって便利なサービスを提供することを目指します。
4.1.3 公共交通利用促進策の継続的な推進
市民アンケート調査では、バスを利用しない理由として、
「乗りたい時間に乗れない」が57%、
「行きたい場所にバスが行かない」42%、「運賃が高い」25%、「時間がかかる」が24%
などが上位にランクされているほか、
「バスの行き先や時間がわからない」が22%あり、他地
域より多い地域特性となっています。
また、市民から花巻駅にバス待合所の設置要望があるなど、市全域の中心となるターミナル
機能の充実が必要となっています。
このため、公共交通をより利用しやすくするための環境をつくることによって、公共交通の
利用を促進すること目指し、以下の方向で施策を進めます。
・
低床車両や小型車両の段階的導入を進めます。
・
特長のあるラッピングなど、話題性のある車両を走らせます。
・
小中学生や高齢者等が安心してバスを待てる環境の整備や、駅などのバス案内表示の改善
を進めます。
・
バスマップ、時刻表などを作成し、配布します。
4.1.4
地域特性に応じた効果的で持続的な運行運営方式の選択
地域の地理や道路網、移動特性、既存公共交通機関の利用状況などを考慮し、効率的で持続
可能な公共交通体系を構築すること目指し、以下の方向で施策を進めます。
・
市スクールバスとして走っているバスへの一般住民の有料による混乗を進めていきます。
・
「ふくろう号」の運行経路の変更を検討します。
4.1.5 参画と協働による公共交通の維持と利便性向上への取り組み
地域、行政、事業者が協働して地域に根ざした持続性のある公共交通をつくっていくことを
目指し、以下の方向で施策を進めます。
・
市民、行政、事業者の協働による公共交通を支えるためのしくみをつくります。
・
公共交通の利用促進における市民参画を推進します。
・
バス待ち環境の整備・維持等における地域の参画を進めます。
- 42 -
【参考4‐2】今後のスケジュール
平成 20 年度
・
「ふくろう号」のルート、ダイヤ等のサービス内容の見直し
・
市スクールバスへの一般住民混乗等に向けての地域との協議
(各コミュニティ会議及び地域協議会)
平成 21 年度∼
・
民間バス事業者との協議・調整
・
実施計画の決定
・
着手可能な施策を実施
・
市スクールバスへの一般住民混乗
・
「ふくろう号」のルート変更による試験運行及び車両購入
・
新県立病院への連絡バスの試験運行実施
・
いわて花巻空港新ターミナルビル供用開始への対応
・
順次、着手可能な施策を実施
【参考4‐3】バスを利用しない理由
行きた
自宅か
乗りた
バスは
い場所
運賃が ら停留
い時間
時間が
にバス
高い 所まで
に乗れ
かかる
が行か
遠い
ない
ない
花巻地域 花巻中央
52%
48%
15%
19%
16%
花南
47%
39%
20%
22%
25%
花北
58%
35%
23%
15%
28%
宮野目
60%
45%
23%
25%
50%
笹間
64%
36%
36%
45%
27%
松園
66%
48%
26%
11%
28%
太田
70%
57%
26%
17%
17%
湯口
51%
27%
37%
7%
20%
湯本
48%
50%
42%
23%
26%
矢沢
71%
48%
23%
13%
18%
小計
57%
42%
25%
17%
24%
石鳥谷地域 好地
53%
45%
32%
26%
26%
新堀
71%
38%
13%
21%
21%
大瀬川
64%
57%
7%
50%
29%
八重畑
50%
40%
10%
40%
20%
八日市
60%
70%
20%
60%
50%
八幡
29%
14%
14%
21%
50%
小計
55%
43%
20%
31%
29%
大迫地域 外川目
82%
35%
29%
6%
24%
亀ケ森
82%
82%
36%
0%
45%
大迫
75%
50%
75%
0%
25%
内川目
63%
25%
50%
0%
38%
小計
78%
48%
40%
3%
33%
東和地域 小山田
79%
21%
47%
32%
32%
成島
69%
42%
27%
15%
31%
谷内
67%
25%
25%
8%
25%
田瀬
77%
69%
38%
0%
31%
土沢
50%
38%
18%
24%
41%
浮田
66%
63%
34%
5%
20%
小計
66%
44%
30%
14%
29%
総計
59%
43%
26%
18%
26%
- 43 -
バスは
到着が
遅れる
ことが
多い
8%
8%
12%
20%
14%
10%
9%
7%
11%
7%
10%
11%
8%
14%
0%
20%
21%
12%
0%
9%
0%
0%
3%
5%
0%
4%
0%
0%
2%
2%
9%
バスを
待って
いるの
がつら
い
19%
18%
24%
20%
18%
11%
9%
20%
23%
17%
19%
13%
17%
14%
0%
10%
0%
11%
12%
18%
25%
13%
15%
21%
4%
8%
8%
18%
7%
11%
17%
バスの
行き先
や時間 その他
がわか
らない
36%
17%
17%
17%
22%
20%
18%
18%
14%
9%
26%
18%
17%
9%
9%
19%
18%
26%
20%
21%
22%
18%
13%
15%
0%
8%
7%
14%
0%
0%
10%
30%
7%
21%
8%
14%
0%
12%
9%
0%
25%
0%
0%
25%
5%
10%
0%
5%
15%
19%
0%
25%
23%
15%
15%
35%
12%
15%
11%
20%
18%
18%
計
100%
100%
100%
100%
100%
100%
100%
100%
100%
100%
100%
100%
100%
100%
100%
100%
100%
100%
100%
100%
100%
100%
100%
100%
100%
100%
100%
100%
100%
100%
100%
回答数
149
76
129
40
22
61
23
86
62
82
730
47
24
14
10
10
14
119
17
11
4
8
40
19
26
24
13
34
41
157
1046
大迫地域基本計画
4.2
4.2.1 公共交通の路線網の確保
(1) 高齢者の足の確保
ア
民間路線バスの維持
地域間連絡交通を担う路線バスを維持し、地域内交通を担う路線バスは、市路線バス
併用のスクールバスへの混乗による一体的運行と便数の集約化や、予約応答型乗合交通
の導入に取り組みます。
イ
自主運行バスの効率化
大迫・花巻地域間連絡バスの便数の集約に取り組みます。
ウ
高次医療を支える公共交通の確保
統合される県立病院への交通を確保するため、病院連絡バスの運行に取り組みます。
(2)
通学者の足の確保
ア
小・中学生の足の確保
一般住民が混乗する、路線バス併用の市スクールバスを適切に運行して通学の足を確
保します。
イ
高校生の足の確保
ダイヤの改善に取り組みながら路線バスを活用して通学の足を確保します。
(3)
観光客の足の確保
現在運行している「あったかいなはん花巻ツアー」の利用を促進するとともに、早池峰
山への登山客の足を確保します。
4.2.2
便利なサービス内容の提供
公共交通の利用者がより便利にサービスを受けられることを目指し、以下の方向で施策を
進めます。
・
予約応答型乗合交通の導入に取り組み、走行時間の短縮を図ります。
・
運賃制度を見直し、市の中心部まで向かうための負担を軽減します。
・
路線バスのフリー乗降を拡大し、徒歩移動の負担を軽減します。
4.2.3
公共交通利用促進策の継続的な推進
公共交通をより利用しやすくするための環境をつくることによって、公共交通の利用を促
進すること目指し、以下の方向で施策を進めます。
・
低床車両や小型車両の段階的導入を進めます。
・
バスを待つ環境の整備やバス案内表示の改善を進めていきます
・
バスマップ、時刻表などを作成し、配布します
4.2.4
地域特性に応じた効果的で持続的な運行運営方式の選択
効率的で持続可能な公共交通体系を構築すること目指し、路線バス併用の市スクールバス
への一般住民の混乗と便数の集約化や、予約応答型乗合交通の導入に取り組みます。
4.2.5
参画と協働による公共交通の維持と利便性向上への取り組み
地域、行政、事業者が協働して地域に根ざした持続性のある公共交通をつくっていくこと
を目指し、以下の方向で施策を進めます。
・
市民、行政、事業者の協働による公共交通を支えるためのしくみをつくります。
・
公共交通の利用促進における市民参画を推進します。
・
バス待ち環境の整備・維持等における地域の参画を進めます。
- 44 -
4.2.1 公共交通の路線網の確保
(1) 高齢者の足の確保
ア
民間路線バスの維持
・
大迫地域と盛岡、紫波、石鳥谷方面との地域間連絡交通を担っている路線バスは、地
域間交流を進めるうえで重要な路線であり、今後も運行を維持していきます。
・
大迫地域の地域内交通を担っている路線バスについては、土曜日・日曜日や平日の日
中の利用者が少ないことから、効率的な運行に転換する必要があります。
・
平日の朝と夕方には、年間約2,423万円の委託費を投入して路線バス併用の市ス
クールバスを運行しています。
・ 大迫地域では、住民アンケートで「バスを利用しない理由」を調査したところ、
「乗り
たい時間に乗れない」が78%、「行きたい場所にバスが行かない」が48%、「料金が
高い」が40%、「バスは時間がかかる」33%となっています。
・
これらは、現在の地域内交通を担っている民間路線バスが、土・日曜日や平日の日中
の利用者が少ないにもかかわらず定時定路線で運行していること、経路が公共施設等の
配置と適合していないこと、路線延長が長大であること、家屋が分散していることなど
が原因になっています。
・
このような地域では、利用者が多い朝と夕方は、経路を公共施設等の配置と適合する
よう一部修正した上で、路線バス併用の市スクールバスの運行による定時定路線運行と
し、利用者が少ない平日の日中は、目的地を地域合意で設定し、一定の時間帯の中で乗
車場所を予約することによって自宅まで送迎し、最寄りの道路を最短経路で走行する「予
約応答型乗合交通」を運行することが適しています。
・ 大迫地域の高齢者が外出する頻度は、アンケート調査の結果によると、
「買い物」では
週2回、
「通院」では月1回、
「交流活動など」では月2∼3回が最も多くなっています。
この需要に応えるためには、定時定路線バスを平日の朝夕に毎日運行すれば、日中の
「予約応答型乗合交通」の運行は、運行区域ごとに、週に2日、1日あたり3往復とする
ことが適切と考えられます。
・
このため、大迫地域の地域内交通については、
①
路線バス併用の市スクールバスの運行によって朝と午後に集約し
②
日中の時間帯には運行日を定めて予約応答型乗合交通を導入、
③
土・日・祝祭日は運行の減便や見合わせ
に向け、地域の合意を得ながら取り組んでいきます。
・
毎月「9」のつく日に開催される「市日」に配慮して運行します。
・
住民に「喜んで乗ってもらう」ためには、地域間の公平性を確保しながら「利用しや
すい料金体系」とすることが必要です。
イ
自主運行バスの効率化
・ 公共施設連絡無料バスが他の路線バスと別に朝 1 便のみ運行されていますが、地域合
意のもとに、路線バスの経路延長と予約応答型乗合交通の乗り入れに転換することによ
り、便数を増加し、効率化と利便性の向上を図ります。
・
大迫・花巻地域間連絡バスは、花巻発最終便の利用者が非常に少なくなっており、効
率的な運行が必要になっていることから、現在の最終往復便の運行の見合わせについて
地域と協議を進めます。
- 45 -
ウ
高次医療を支える公共交通の確保
地域内交通によって大迫診療センターへの足を確保するほか、統合される県立病院での
高次医療のための交通を確保するため、病院連絡バスの運行に取り組みます。
(2)
ア
通学者の足の確保
小・中学生の足の確保
小学校の統廃合にも対応しながら、一般住民が混乗する路線バス併用の市スクールバス
を適切に運行して通学の足を確保します。
イ
高校生の足の確保
ダイヤの改善に取り組みながら路線バスを活用して通学の足を確保します。
(3) 観光客の足の確保
現在運行している「あったかいなはん花巻ツアー」の利用を促進するとともに、早池峰山
への登山客の足を確保します。
4.2.2 便利なサービス内容の提供
公共交通の利用者がより便利にサービスを受けられることを目指し、以下の方向で施策を進
めます。
・
予約応答型乗合交通の導入を進め、走行時間の短縮を図ります。
・
運賃制度を見直し、市の中心部まで向かうための負担を軽減します。
・
フリー乗降を拡大し、徒歩移動の負担を軽減します。
4.2.3 公共交通利用促進策の継続的な推進
公共交通をより利用しやすくするための環境をつくることによって、公共交通の利用を促進
すること目指し、以下の方向で施策を進めます。
・
・
低床車両や小型車両の段階的導入を進めます。
小中学生や高齢者等が安心してバスを待てる環境の整備や、バス案内表示の改善を進めてい
きます。
・
バスマップ、時刻表などを作成し、配布します。
4.2.4 地域特性に応じた効果的で持続的な運行運営方式の選択
効率的で持続可能な公共交通体系を構築すること目指し、路線バスと市スクールバスとの一
体的な運行による朝・夕便への集約と予約応答型乗合交通の導入を進めます。
【参考4‐4】今後のスケジュール
平成 20 年度
平成 21 年度
平成 22 年度∼
・ 路線バス及び市スクールバスの再編、運賃等についての地域との協議
(各コミュニティ会議及び地域協議会)
・ 民間バス事業者との協議調整
・ 予約応答型乗合交通導入の詳細検討
・ 実施計画の決定
・ 着手可能な施策を実施
・ 路線バス及び市スクールバスの再編実施
・ 予約応答型乗合交通の試験運行実施及び車両購入
・ 新県立病院への連絡バスの試験運行実施
・ 予約応答型乗合交通の試験運行実施
・ 新県立病院への連絡バスの試験運行実施
- 46 -
4.3 石鳥谷地域基本計画
4.3.1 公共交通の路線網の確保
(1) 高齢者の足の確保
ア
民間路線バスの維持
石鳥谷線、大迫石鳥谷線の運行を維持します。
イ
自主運行バスの効率化
予約応答型乗合交通の導入に取り組みます。
ウ
高次医療を支える公共交通の確保
統合される県立病院への交通を確保するため、病院連絡バスの運行に取り組みます。
エ
公共交通希薄地域の解消
市スクールバスへの一般住民の有料による混乗に取り組んで公共交通路線網として一
体化することにより、利便性の向上、効率化と公共交通希薄地域の解消に努めます。
(2) 通学者の足の確保
市スクールバスを適切に運行して小・中学生の通学の足を確保します。
(3)
観光客の足の確保
現在運行している「あったかいなはん花巻ツアー」の利用を促進します。
4.3.2 便利なサービス内容の提供
公共交通の利用者がより便利にサービスを受けられることを目指し、予約応答型乗合交通
の導入に取り組み、走行時間の短縮を図ります。
4.3.3 公共交通利用促進策の継続的な推進
公共交通をより利用しやすくするための環境をつくることによって、公共交通の利用を促
進すること目指し、以下の方向で施策を進めます。
・
低床車両や小型車両の段階的導入を進めます。
・
バスを待つ環境の整備や駅などのバス案内表示の改善を進めていきます
・
バスマップ、時刻表などの作成と配布をします
4.3.4 地域特性に応じた効果的で持続的な運行運営方式の選択
効率的で持続可能な公共交通体系を構築すること目指し、市スクールバスへの一般住民の
有料による混乗と予約応答型乗合交通の導入に取組みます。
4.3.5
参画と協働による公共交通の維持と利便性向上への取り組み
地域、行政、事業者が協働して地域に根ざした持続性のある公共交通をつくっていくことを
目指し、以下の方向で施策を進めます。
・
市民、行政、事業者の協働による公共交通を支えるためのしくみをつくります。
・
公共交通の利用促進における市民参画を推進します。
・
バス待ち環境の整備・維持等における地域の参画を進めます。
- 47 -
4.3.1 公共交通の路線網の確保
(1) 高齢者の足の確保
ア
民間路線バスの維持
石鳥谷地域と花巻、北上、大迫方面との地域間連絡交通を担っている石鳥谷線、大迫・
石鳥谷線は、地域間交流を進めるうえで重要な路線であり、今後も運行を維持します。
イ
自主運行バスの効率化
・
現在運行している健康バスは、民間路線バスが運行している地域が少ないことから、
地域内の各集落と公共施設を結ぶように運行しているため、長大ルートとなっています。
・ 健康バスは、午前便の利用 10.5 人に対し、午後便の利用が 3.1 人と少なく、利用の無
い便もあります。
・ 住民アンケートで「バスを利用しない理由」を調査したところ、
「乗りたい時間に乗れ
ない」が55%、「行きたい場所にバスが行かない」が43%、「自宅から停留所までが
遠い」31%、「バスは時間がかかる」29%となっています。
・
これらは、現在の健康バスが利用者が少ない時間帯も定時定路線運行であること、路
線延長が長大であること、家屋が分散していることなどが原因になっています。
・
このような地域では、目的地を地域合意で設定し、一定の時間帯の中で乗車場所を予
約することによって自宅まで送迎し、最寄りの道路を最短経路で走行する「予約応答型乗
合交通」を運行することが適しています。
・ このため、地域の合意を得ながら、定時定路線運行から予約応答型乗合交通への転換
に取り組みます。
・
運行は、現行のとおり、土・日・祝祭日は見合わせ、平日の日中は週2日とし、運行
区域は2分割から4分割とし、利便性の向上を図ります。
・
住民に「喜んで乗ってもらう」ためには、地域間の公平性を確保しながら「利用しや
すい料金体系」とすることが必要です。
ウ
高次医療を支える公共交通の確保
予約応答型乗合交通等によって石鳥谷医療センターへの足を確保するほか、統合される
県立病院への交通を確保するため、病院連絡バスの運行に取り組みます。
エ
公共交通希薄地域の解消
市スクールバスへの一般住民の有料による混乗に取り組んで公共交通路線網として一
体化することにより、利便性の向上、効率化と公共交通希薄地域の解消に努めます。
(2) 通学者の足の確保
市スクールバスを適切に運行して小中学生の通学の足を確保します。
(3)
観光客の足の確保
現在運行している「あったかいなはん花巻ツアー」の利用を促進します。
4.3.2 便利なサービス内容の提供
公共交通の利用者がより便利にサービスを受けられることを目指し、以下の方向で施策を進
めます。
・
予約応答型乗合交通の導入を進め、走行時間の短縮を図ります。
・
サービスの向上、他地域との均衡等を考慮して運賃制度を見直します。
- 48 -
4.3.3 公共交通利用促進策の継続的な推進
公共交通をより利用しやすくするための環境をつくることによって、公共交通の利用を促進
すること目指し、以下の方向で施策を進めます。
・
低床車両や小型車両の段階的導入を進めます。
・
小中学生や高齢者等が安心してバスを待てる環境の整備や、駅などのバス案内表示の改善
を進めます。
・
バスマップ、時刻表などの作成と配布をします。
4.3.4 地域特性に応じた効果的で持続的な運行運営方式の選択
効率的で持続可能な公共交通体系を構築すること目指し、市スクールバスへの一般住民の有
料による混乗と予約応答型乗合交通の導入に取り組みます。
【参考4‐5】石鳥谷健康バスの 1 便あたりの平均乗客数
河東コース、河西コースとも、平均 7 人の乗客数となっているが、午前便の利用が 10∼11
人と多いのに対して、午後便は 3.1 人と少ない。
表 4-2
№ 出発時刻
方向
1
8:00 河東、左回り
2
10:30 河東、右回り
3
13:30 河東、左回り
4
15:30 河東、右回り
5
8:00 河西、右回り
6
11:00 河西、左回り
7
13:30 河西、右回り
8
15:30 河西、左回り
河東コース平均
河西コース平均
午前平均
午後平均
石鳥谷健康バスの便別の平均乗客数
便 運行日
始発
行先
平均乗客数
午前 月・木 石鳥谷生涯学習会館 石鳥谷生涯学習会館
11.9
午前 月・木 石鳥谷生涯学習会館 石鳥谷生涯学習会館
10.2
午後 月・木 石鳥谷生涯学習会館 石鳥谷生涯学習会館
2.2
午後 月・木 石鳥谷生涯学習会館 石鳥谷生涯学習会館
2.6
午前 火・金 石鳥谷生涯学習会館 石鳥谷生涯学習会館
11.5
午前 火・金 石鳥谷生涯学習会館 石鳥谷生涯学習会館
8.2
午後 火・金 石鳥谷生涯学習会館 石鳥谷生涯学習会館
3.2
午後 火・金 石鳥谷生涯学習会館 石鳥谷生涯学習会館
4.2
6.7
6.8
10.5
3.1
資料:平成 18 年度運行記録より
【参考4‐6】今後のスケジュール
平成 20 年度
・
予約応答型乗合交通の試験運行実施及び車両購入
・
市スクールバスへの一般市民の混乗等に向けた地域との協議
(各コミュニティ会議及び地域協議会)
平成 21 年度
平成 22 年度∼
・
実施計画の決定
・
予約応答型乗合交通の試験運行実施
・
市スクールバスへの一般市民の混乗開始
・
新県立病院への連絡バスの試験運行実施
・
予約応答型乗合交通の試験運行実施
・
新県立病院への連絡バスの試験運行実施
- 49 -
4.4 東和地域基本計画
4.4.1 公共交通の路線網の確保
高齢者の足の確保
(1)
ア
民間路線バスの維持
晴山線の運行を維持します。
イ
自主運行バスの効率化
市営バス併用の市スクールバスへの混乗と便数の集約化や、予約応答型乗合交通の導入
に取り組みます。
ウ
高次医療を支える公共交通の確保
統合される県立病院等への交通を確保するため、病院連絡バスの運行に取り組みます。
通学者の足の確保
(2)
ア
小・中学生の足の確保
小中学校の統廃合に対応した新たな路線も含めて市営バスや市スクールバスを適切に
運行するとともに、民間路線バスも活用して通学の足を確保します。
イ
高校生の足の確保
民間路線バスと自主運行バスを活用しながら通学の足を確保します。また、鉄道との乗
り継ぎに配慮してダイヤの改善に取り組みます。
観光客の足の確保
(3)
現在運行している「あったかいなはん花巻ツアー」の利用を促進します。
4.4.2 便利なサービス内容の提供
公共交通の利用者がより便利にサービスを受けられることを目指し、以下の方向で施策を
進めます。
・
予約応答型乗合交通の導入に取り組み、徒歩移動の負担を軽減するとともに、走行時間
の短縮を図ります。
・
市の中心部まで向かうための負担を軽減します。
4.4.3 公共交通利用促進策の継続的な推進
公共交通をより利用しやすくするための環境をつくることによって、公共交通の利用を促
進すること目指し、以下の方向で施策を進めます。
・
バスを待つ環境の整備やバス案内表示の改善を進めます
・
バスマップ、時刻表などを作成し、配布をします
4.4.4 地域特性に応じた効果的で持続的な運行運営方式の選択
市営バス併用の市スクールバスへの混乗と便数の集約化や、予約応答型乗合交通の導入に
取り組みます。
4.4.5
参画と協働による公共交通の維持と利便性向上への取り組み
地域、行政、事業者が協働して地域に根ざした持続性のある公共交通をつくっていくこと
を目指し、以下の方向で施策を進めます。
・
市民、行政、事業者の協働による公共交通を支えるためのしくみをつくります。
・
公共交通の利用促進における市民参画を推進します。
・
バス待ち環境の整備・維持等における地域の参画を進めます。
- 50 -
4.4.1 公共交通の路線網の確保
高齢者の足の確保
(1)
ア
民間路線バスの維持
東和地域と花巻方面との地域間連絡交通を担っている晴山線は、地域間交流を進めるうえ
で重要な路線であり、今後も運行を維持します。
イ
自主運行バスの効率化
・ 東和地域内を運行している市営バスは、市の負担額が多額になっているのに対して、土・
日曜日や平日日中の利用者が非常に少なく、不経済になっていることから、効率的な運行
方法に転換することが必要になっています。
・
東和地域では、市民アンケートで「バスを利用しない理由」を調査したところ、「乗り
たい時間に乗れない」が66%、
「行きたい場所にバスが行かない」が44%、
「料金が高
い」が30%、「バスは時間がかかる」が29%となっています。
・ これらは、現在の市営バスが、スクールバスの機能を有していることから、日中の利用
者が非常に少ないにもかかわらず一日中定時定路線運行であること、路線延長が長大であ
ること、住宅が分散していることなどが原因になっています。
・ このような地域では、利用者が多い朝と夕方は、市スクールバスとの一体的な運行によ
る定時定路線運行とし、利用者が少ない平日の日中は、目的地を地域合意で設定し、一定
の時間帯の中で乗車場所を予約することによって自宅まで送迎し、最寄りの道路を最短経
路で走行する「予約応答型乗合交通」を運行することが適しています。
・
このため、
① 市営バスを市スクールバスとの一体的な運行によって朝と午後に集約し
② 日中の時間帯には運行日を定めて予約応答型乗合交通を導入、
③ 土・日・祝祭日は運行の減便や見合わせ
に向け、地域の合意を得ながら取り組んでいきます。
・ 住民に「喜んで乗ってもらう」ためには、地域間の公平性を確保しながら「利用しやす
い料金体系」とすることが必要です。
ウ
高次医療を支える公共交通の確保
市営バス等によって東和病院への足を確保するほか、統合される県立病院への交通を確保
するため、病院連絡バスの運行に取り組みます。
エ
公共交通空白地域等の解消
市営バス併用の市スクールバスへの一般住民の有料による混乗を推進して、公共交通路線
網として一体化することにより、利便性の向上、効率化と公共交通空白地域の解消に努めま
す。
通学者の足の確保
(2)
ア
小・中学生の足の確保
小中学校の統廃合に対応した新たな路線も含めて市営バス併用の市スクールバスを適切
に運行するとともに、民間路線バスも活用して通学の足を確保します。
なお、平成24年度に見込まれている小学校の統合にあわせて路線を見直します。
- 51 -
イ
高校生の足の確保
民間路線バスや自主運行バスを活用しながら通学の足を確保します。また、鉄道との乗り
継ぎに配慮してダイヤの改善に取り組みます。
観光客の足の確保
(3)
現在運行している「あったかいなはん花巻ツアー」の利用を促進します。
4.4.2 便利なサービス内容の提供
公共交通の利用者がより便利にサービスを受けられることを目指し、以下の方向で施策を進
めます。
・
予約応答型乗合交通の導入に取り組み、走行時間の短縮を図ります。
・
運賃制度を見直し、市の中心部まで向かうための負担を軽減します。
・
フリー乗降を拡大し、徒歩移動の負担を軽減します。
4.4.3 公共交通利用促進策の継続的な推進
公共交通をより利用しやすくするための環境をつくることによって公共交通の利用を促進す
ること目指し、以下の方向で施策を進めます。
・
小中学生や高齢者等が安心してバスを待てる環境の整備や、バス案内表示の改善を進めて
いきます。
・
バスマップ、時刻表などを作成し、配布します。
4.4.4 地域特性に応じた効果的で持続的な運行運営方式の選択
市営バス併用の市スクールバスへの一般住民の混乗と便数の集約化や、予約応答型乗合交通
の導入に取り組みます。
【参考4‐7】今後のスケジュール
平成 20 年度
・
市営バスの運営・運行形態等の検討と地域との協議
(各コミュニティ会議及び地域協議会)
平成 21 年度
平成 22 年度∼
新小学校開校
・
新県立病院への連絡バスの試験運行実施
・
実施計画の決定
・
市営バスの効率的運行開始
・
予約応答型乗合交通の試験運行実施及び車両購入
・
新県立病院への連絡バスの試験運行実施
・
新小学校の開校に合わせた公共交通サービスの展開
- 52 -
第5章
事業基本計画
第3章の基本計画及び第4章の地域別基本計画を実現するため、国、県等の補助事業を活用し
て事業展開を図ります。
5.1 実施事業と実施主体
本基本計画を実現するため、地域公共交通活性化・再生総合事業(20∼22 年度)を活用し
て、以下の事業を実施します。
また、補助事業の実施主体は、花巻市地域公共交通活性化協議会等とします。
なお、補助事業終了後は、試験運行の結果を見ながら市事業として本格運行に移行します。
(1) 基本方針1「公共交通の路線網の確保」
・ 病院連絡バスの試験運行
・ ふくろう号のルート変更による試験運行
(2)
基本方針2「便利なサービス内容の提供」
基本方針3「公共交通利用促進策の継続的な推進」
・ 予約応答型乗合交通の試験運行及び車両購入
・ ふくろう号バス車両購入
・ バスマップ、時刻表の作成
・ バス案内表示の更新
以下の事業について、事業を円滑かつ確実に行うため国の補助事業である地域公共交通活性
化・再生総合事業の支援(最大3年)を活用し、地域公共交通活性化・再生総合事業補助金交付
要綱第3条にもとづき実施主体を補助要件である花巻市地域公共交通活性化協議会等とし、事業
者や関係機関と連携して実施していきます。
なお、補助事業終了後は、試験運行の結果を見ながら市事業として本格運行に移行します。
(1) 基本方針1「公共交通の路線網の確保」
・
病院連絡バスの試験運行
新統合病院への病院連絡バスについて、ルート等を検討し試験運行により更に検討
を加え、その結果を見ながら本格的な運行に移行します。
・
ふくろう号のルート変更による試験運行
ふくろう号を利用者にとってより便利なバスとするため、全体的にルートを見直し、
試験運行により更に検討を加え、その結果を見ながら本格的な運行に移行します。
(2) 基本方針2「便利なサービス内容の提供」
基本方針3「公共交通利用促進策の継続的な推進」
・
予約応答型乗合交通の試験運行及び車両購入
石鳥谷、大迫及び東和地域において予約応答型乗合交通の導入を検討し、試験運行
により更に検討を加え、その結果を見ながら本格的な運行に移行します。また、運行
にあたっては必要に応じて車両の購入を進めていきます。
- 53 -
・
ふくろう号バス車両購入
老朽化しているふくろう号の車両を新型の低床車両に更新し、車外から見ても楽し
いラッピングを施して乗客の増加を図るとともに、花巻市の公共交通のシンボルとし
て市民や観光客に広くPRを進めていきます。
・
バスマップ、時刻表の作成
利用者の利便性の向上を図るため、バスの路線と停留所が一目で分かるバスマップ
や時刻表を作成し、バス運行についての情報を分かりやすく提供します。
・
バス案内表示の更新
バスの利用促進を図るため、JR花巻駅などの交通結節点の案内表示を、利用者に
分かりやすいものに更新します。
スケジュール及び実施事業
年度
実施事業
事業主体
平成 20 年度
石鳥谷地域予約応答型乗合交通の試験運行
協議会
石鳥谷地域予約応答型乗合交通の車両購入
協議会・市・事業者
石鳥谷地域予約応答型乗合交通の試験運行
協議会
大迫地域予約応答型乗合交通の試験運行
協議会
大迫地域予約応答型乗合交通の車両購入
協議会・市・事業者
新県立病院への連絡バスの試験運行
協議会
ふくろう号のルート変更による試験運行
協議会
ふくろう号の車両購入
協議会・市・事業者
バスマップ・時刻表作成
協議会
バス案内表示更新
協議会
石鳥谷地域予約応答型乗合交通の試験運行
協議会
大迫地域予約応答型乗合交通の試験運行
協議会
東和地域予約応答型乗合交通の試験運行
協議会
東和地域予約応答型乗合交通の車両購入
協議会・市・事業者
新県立病院への連絡バスの試験運行
協議会
ふくろう号のルート変更による試験運行
協議会
平成 21 年度
平成 22 年度
平成 23 年度以降については、試験運行の結果を見ながら市事業として本格運行に移行します。
- 54 -
第6章
成果目標
本基本計画の平成 27 年度における成果目標を、
市内の公共交通機関が利用できる市民の比率・・・・・・80%
市内バス路線数・・・・・・・・・・・・・・・・・・・31 路線
とします。
本計画の成果目標を、計画の期間である平成 20 年度から平成 27 年度までにおいて、市内の公
共交通機関が利用できる市民の比率 80%を目指すこと及び市内のバス路線数 31 路線を維持する
ことを成果目標とします。
この成果目標は、花巻市総合計画基本計画に掲げる成果指標である「市内の公共交通機関が利
用できる市民の比率
77.7%」に、本計画の実施による効果を付加して 80%とし、より多くの市
民が公共交通を利用できることを目指すものです。
表 6-1 花巻市総合計画基本計画で掲げる施策の成果指標
平成 17 年度
成果指標名
(現状値)
市内の公共交通機関が利用できる市民の比率
市内バス路線数
- 55 -
平成 22 年度
平成 27 年度
(目標値)
77.7%
77.7%
77.7%
31 路線
31 路線
31 路線
Fly UP