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今村 彰隆 推力偏向機構を用いるマルチロータヘリコプタ の姿勢制御
様式7 論 報告番号 甲 学位論文題目 先 第 文 216 内 容 号 要 氏 旨 名 今村 彰隆 推力偏向機構を用いるマルチロータヘリコプタ の姿勢制御に関する研究 内容要旨 昨 今 、空 中 撮 影 や 農 薬 散 布 な ど に 無 人 ヘ リ コ プ タ の 利 用 が 盛 ん に な っ て い る 。我 が 国 は 国 土 が 狭 く 山 間 地 ま で 農 地 が 作 ら れ る 事 情 も あ り 、有 人 機 で は 困 難 な 狭 所 や 危 険 地 域 、ま た コ ス ト の 問 題 で 利 用 で き な い 空 中 業 務 を 無 人 機 が 代 行 で き る レ ベ ル に ま で な っ て き た 。搭 載 重 量 が 比 較 的 軽 い 空 中 撮 影 で は マ ル チ ロ ー タ ヘ リ コ プ タ が 用 い ら れ 、搭 載 重 量 が 重 い 農 薬 散 布 な ど で は 大 型 な 従 来 型 の シ ン グ ル ロ ー タ ヘ リ コ プ タ が 用 い ら れ て い る 。マ ル チロータヘリコプタはシングルロータヘリコプタに較べて構造が簡単で 操 縦 も 容 易 な た め 、玩 具 の レ ベ ル ま で 低 コ ス ト 化 が 進 ん で い る 。ま た「 ド ローン」という愛称で呼ばれ、将来性が期待されるため「空の産業革命」 と言われている。 本 論 文 は 、筆 者 が 徳 島 大 学 大 学 院 先 端 技 術 科 学 教 育 部 知 的 力 学 シ ス テ ム 工学専攻在学中に行ったマルチロータヘリコプタの姿勢制御に関する研 究 成 果 を ま と め た も の で あ り 、 以 下 の 6章 に よ り 構 成 さ れ て い る 。 第 1章 は 本 論 文 に お け る 研 究 背 景 及 び 関 連 分 野 の 研 究 動 向 に つ い て 概 説 を行うとともに、本研究の位置づけと目的を明らかにする。 第 2章 で は 、 マ ル チ ロ ー タ ヘ リ コ プ タ の 構 造 及 び 飛 行 に 関 す る 基 礎 技 術 に つ い て 概 説 す る 。さ ら に マ ル チ ロ ー タ ヘ リ コ プ タ の 空 中 撮 影 や 対 地 計 測 な ど へ の 応 用 や 課 題 に つ い て 検 討 し 、推 力 偏 向 機 構 に よ る 解 決 策 を 提 案 す る。 第 3章 で は 、 初 期 の 研 究 と し て 提 案 し た 偏 向 可 能 な 補 助 推 力 装 置 を 付 加 し た ク ア ッ ド ロ ー タ ヘ リ コ プ タ に 関 し 、本 方 式 の 機 体 構 造 、試 作 実 験 機 お よび飛行試験により行った評価結果について述べる。 第 4章 で は 、 ダ ク テ ッ ド フ ァ ン を 主 推 力 装 置 と し 、 こ れ に 推 力 偏 向 ノ ズ ルを組み合わせて推力方向制御システムとしたクアッドロータヘリコプ タ を 提 案 し 、本 方 式 の 機 体 設 計 、実 験 機 の 試 作 お よ び 飛 行 試 験 に よ る 評 価 結果について述べる。 第 5章 で は 、 テ ィ ル ト ロ ー タ 機 構 を ク ア ッ ド ロ ー タ ヘ リ コ プ タ に 組 合 せ た 、最 も シ ン プ ル な 推 力 偏 向 機 構 を 提 案 し 、本 方 式 の 機 体 構 造 、試 作 実 験 機および飛行試験による評価結果について述べる。 第 6章 で は 、 QRHの 推 力 偏 向 に 関 す る 3種 の 提 案 方 式 に つ い て 総 合 的 な 比 較評価を行い、本研究の目的に最適な方式を決定し、結論を述べる。