...

IT 業 界 の 「 匠 」 と し て 着 実 に 成 長

by user

on
Category: Documents
6

views

Report

Comments

Transcript

IT 業 界 の 「 匠 」 と し て 着 実 に 成 長
drじた
クレスコ
I T
(4674・東証 1 部)
2016 年 7 月 4 日
業 界 の 「 匠 」 と し て 着 実 に 成 長
ベーシックレポート
顧客の信頼とプロジェクト管理徹底から収益基盤は強固
1988 年創業の独立系 IT 企業。他社の追随を許さぬ技術の蓄積から、
IT を支える基盤構築、製品に組込むソフトウェアの開発に強い。アプ
㈱アイフィスジャパン
高田 悟
リケーション開発技術、IT 基盤システム構築技術、組込み技術の 3 つ
の領域にわたるコア技術を主軸にさまざまな仕組みづくりを手掛け、
IT の進化、IT プラットフォームの変化と
会
社
概
要
ともに着実に成長。
「技術」と「品質」に
所
在
地
東京都港区
こだわる「匠」の精神で顧客の信頼に応え
代
表
者
根元 浩幸
顧客基盤は強固。加えてプロジェクト管理
設 立 年 月
1988/4 月
の徹底が相まって、直近 10 年間で売上高、
資
2,514 百万円
利益ともに大幅な成長を遂げている。
本
金
17/3 期は連続 2 桁営業増益を予想、「戦略的 IT 投資」が持続
(2016/3/31 現在)
上
場
日
U
R
L
1997/7/23
IT 投資」を背景に、主力のソフトウェア開発事業においては主要金融
http://www.cresco.co.jp/
業
16/3 期は大幅増収、2 桁営業増益。事業成長を目的とした「戦略的な
種
情報・通信
関連を中心に受注が拡大。一方、組込型ソフトウェア開発事業はデジ
タル通信端末の開発規模が減少したが、カーエレクトロ二クス分野好
調などから堅調に推移した。2 事業揃っての大幅増収や品質管理の徹底
主 要 指 標 2016/7/1 現 在
株
価
2,362 円
2,389 円
(7/1)
1,547 円
(2/12)
年初来高値
年初来安値
発行済株式数
12,000,000 株
売 買 単 位
100 株
時 価 総 額
28,344 百万円
予 想 配 当
52.0 円
(
会
予 想
社
)
E P S
181.48 円
( ア ナ リ ス ト )
実 績
業
P B R
績
2 0 1 6 / 3
動
2 0 1 8 / 3
売上高
百万円
向
込まれる中、増収増益を計画。円高、株安を背景に期初計画は保守的
な印象が強く、過去数年と同様に最終着地は計画を上回ると見る。
需要変化を取り込み中期的にも好業績続く公算が大きい
国内の IT 投資需要はクラウドやモバイル端末を活用したシステムへの
移行、IT システム基盤の統合・再構築、ビッグデータの分析と活用、
ソーシャル・テクノロジーのビジネス活用、などに関連する領域の成
長が、IoT(モノのインターネット)など次世代トレンドと相まって堅
調に推移する見込みだ。幅広い技術領域を有する当社はこうした需要
を取り込めるポジションにあることに加え、
「デジタル革命」という変
化を見据え、攻めを強化すること、などから中期的にも増益基調、好
業績が続く公算が大きいと考える
。前期比
%
営業利益
百万円
前期比
%
経常利益
百万円
前期比
%
当期純利益
百万円
前期比
%
EPS
円
績
28,775
14.8
2,484
23.4
2,857
27.5
1,705
21.3
152.26
想
(2016 年 5 月発表)
31,100
8.1
2,750
10.7
3,000
5.0
2,000
17.3
177.06
ア ナ リス ト 予想
31,700
10.2
2,850
14.7
3,100
8.5
2,050
20.2
181.48
ア ナ リス ト 予想
35,200
11.0
3,200
12.3
3,400
9.7
2,200
7.3
194.76
実
会
2 0 1 7 / 3
2.19 倍
が好業績に寄与した。17/3 期は企業の「戦略的な IT 投資」の持続が見
社
予
アナリストレポート・プラットフォーム
1
えんけつ
会
社
会
社
概
概
要
要
 会社概要
・受託によるソフトウェア開発が主力
 会社概要
・ビジネス系ソフトウェア開発、IT 基盤システム構築、カーエレクトロニ
クスや携帯情報端末などの組込み系ソフトウェア開発を手掛ける
・BtoB を軸足とし、IT ビジネス領域のほぼすべてをカバーする
・メーカー、ユーザー企業を親会社としない独立系
・他業界とのアライアンスにより、幅広いソリューションが提供可能
・金融系や流通系に強い
経
営
者
 経営者
根元浩幸
1988 年 4 月当社入社、2006 年 6 月取締役ソリューション本部副本部長、
2008 年 4 月常務取締役ソリューション本部長、
2014 年 4 月代表取締役社長就任。
設
立
経
緯
 設立経緯
コンピュータのオープン化、ネットワーク化を見据えて、1988 年 4 月
にソフトウェア開発及び販売を目的に、岩﨑俊雄氏(現代表取締役会長)
ら 2 名が資本金 9,800 万円にて東京都港区西新橋に(株)クレスコを設立。
IT 基盤構築会社の(株)メディアリサーチと組込み型ソフトウェア開
発会社のテクトロン(株)が合併して(株)クレスコとなった。ラテン語
で「成長する」という意味を持つ社名のまま、以降、着実に成長を続ける。
企
業
理
念
 企業理念
「クレスコ憲章」として、
・クレスコは人間中心、実力本位の会社である
・クレスコは自由、若さ、夢をもつ会社である
・クレスコは最高の技術を発揮する会社である
・クレスコは皆が経営する会社である
・クレスコは世界で生きる会社である
創業時の想いを掲げている。
また、
「企業活動の成長が世界の人々の幸福に可能な限り最大の貢献をす
ること、そして、そこに働く人々が共に喜びと誇りをもち、自己の能力を最
高に発揮できることが企業の使命である」と考え、ラテン語で「成長する」
という意味を持つ「CRESCO(クレスコ)
」が社名の由来である。
アナリストレポート・プラットフォーム
2
会
社
沿
概
要
革
 会社概要
 沿革(図表 1)
1988 年
4月
テクトロン(株)と(株)メディアリサーチが合併し、
東京都港区西新橋に(株)クレスコを設立ト
1990 年
4月
通商産業省によるシステムインテグレータ登録企業と
なる
1997 年
7月
日本証券業協会の店頭登録企業となる
2000 年
9月
東京証券取引所市場第二部に株式上場
2001 年
9月
東京証券取引所市場第一部に株式上場
2004 年
5月
本社を東京都港区港南へ移転
2005 年
10 月
近距離無線通信ソリューションに特化したワイヤレス
テクノロジー(株)を設立
2010 年
4月
ソフトウェア開発事業拡大のため、
(株)アイオス及び
(株)インフィニード(現商号 クレスコ九州〔株〕)
の全株式を取得
2011 年
4月
近距離無線通信技術を用いた情報通信設備機器に関す
る設計・開発、製造・販売等を目的としたクレスコ・
アイディー(株)を設立
2012 年
4月
北陸を営業拠点とし、ネットワークソリューションに
特化したソラン北陸(株)
(現商号) クレスコ北陸
〔株〕
)の全株式を取得
6月
アジア地区における商圏拡大を図るため科礼斯軟件
(上海)有限公司を設立
12 月
関東エリアの営業拠点の拡大を図るため制御系システ
ムを手掛ける(株)シースリーの株式を取得
2013 年
4月
開発力強化と顧客層の拡大を図るため(株)クリエイ
ティブジャパンの全株式を取得
2015 年
4月
ワイヤレステクノロジー(株)とクレスコ・アイディ
ー(株)を合併し、クレスコワイヤレス(株)に商号
を変更
4月
ERP 事業の更なる成長に寄与するため(株)エス・アイ・
サービスの全株式を取得
10 月
関西エリアの営業拠点の拡大を図るためメディア・マ
ジック(株)の株式を取得
2016 年
4月
クレスコ・イー・ソリューション(株)と(株)エス・
アイ・サービスを合併
(出所)有価証券報告書
アナリストレポート・プラットフォーム
3
4 月会
会
大
社
社
概
概
株
要
要
主
 大株主(図表 2)
 会社概要
株主
所有株式数
(百株)
所有比率
(%)
1
(有)イワサキコーポレーション
34,396
28.66
2
浦崎 雅博
11,818
9.84
7,091
5.90
3
日本トラスティ・サービス信託銀行(株)
信託口
4
佐藤 和弘
5,566
4.63
5
クレスコ従業員持株会
4,943
4.11
6
田島 裕之
4,448
3.70
3,900
3.25
BNP PARIBAS SECURITIES
7
LUXEMBOURG/JASDEC
/FIM/LUXEMBOURG FUNDS
(常任代理人 香港上海銀行東京支店)
8
岩﨑 俊雄
3,028
2.52
9
ユニオンツール株式会社
1,508
1.25
波多腰 茂
1,263
1.05
10
(注)当社の自己株式(7,042 百株、発行済株式総数に対する所有株式数の
割合 5.86%)は、議決権がないため、上記表には含めていない。
(出所)有価証券報告書
コーポレートトピックス
 企業向け IoT プラットフォーム「KEYAKI(けやき)の提供を開始
・本年 3 月に、IoT ビジネスの利活用を強力にサポートする企業向け IoT
プラットフォーム「KEAKI(けやき)
」を開発し、提供を開始した。Beacon
プラットフォーム「Beacon Bridge」の後継ソリューションで、Beacon
以外にも NFC 等の近距離無線機器、各種センサー、マイクロサーバー、
スマートフォン等、多種多様で大量の IoT デバイスに対応し、外部アプリ
ケーションサービスの接続を担う IoT プラットフォームである。なお、
「Beacon Bridge」の提供は 3 月末で終了し、
「KEYAKI」に移行した。
 「第 2 回 IBM Watson 日本語版ハッカソン」で「アイディア賞」受賞
・3 月 10 日開催の「第 2 回 IBM Watson 日本語版ハッカソン」の決勝戦
において、当社が「アイディア賞」を受賞。行きたい場所を Watson に自
然言語で伝えると、仮想現実(VR)でその場所をつないでツアーを組み
立てることができる観光旅行設計アプリ「こまち」を出展し、Watson と
VR の良さを活かした組合わせの新規性が評価された。
アナリストレポート・プラットフォーム
4
事
事
業
業
概
の
内
要
容
 事業の内容
当社企業グループは、親会社である(株)クレスコと連結子会社 10 社及
 会社概要
び持分法適用関連会社 4 社から構成されており、ソフトウェア開発及び組込
型ソフトウェア開発などの情報サービス事業を柱として、これらに付帯する
製品・商品販売事業を合わせて営む。
(図表 3)事業の系統図
(注)
(株)エス・アイ・サービスは、平成 28 年 4 月 1 日付でクレスコ・イー・
ソリューション(株)を存続企業とする吸収合併により消滅
(出所)有価証券報告書
アナリストレポート・プラットフォーム
5
事
業
概
要
事 業 別 事 業 内 容
 会社概要

柱となる 4 つの事業
当社はアプリケーション開発技術、IT 基盤システム構築技術、組込み
技術の 3 つの領域にわたるコア技術をビジネスの主軸にしながら、
(1)ビ
ジネスアプリケーション事業、
(2)基盤事業、
(3)組込み事業、
(3)サー
ビスビジネス事業の 4 つの柱となる事業を展開する。各事業の概要は下記
のとおりである。また、4 つの事業のコラボレーションによる新たなサー
ビスの創造を強みに成長を遂げてきた。
(1)ビジネスアプリケーション事業
当事業では「お客様のやりたいことを一緒に考え、その解決に向かう課
題を共有し、そこから IT をつくるビジネス」を担っていき、IT 業務シス
テム(アプリケーション)の設計・開発・運用・保守の各サービスの提供
を行う。
(2)基盤事業
当事業では「つなぐ」、
「共有する」技術を活かして、且つビジネスアプ
リケ―ション事業と連携して、企業の根幹を支える IT 基盤システムの
構築・運用・保守等のサービスの提供を行う。
(3)組込み事業
車載電子機器、情報家電、通信機器端末から産業電子機器まで、様々な
エンジニアリングサービスを提供する。そして、当社が開発する組込み(エ
ンベデッド)ソフトウェアはカーオーディオやカーマルチメディア、
携帯電話等の身近な電子製品に搭載される。また、長年にわたる豊富な開
発実績を基に、品質管理や機能安全のサポートや次世代技術の研究も行う。
(4)サービスビジネス事業
①アプリケーション開発技術、②IT 基盤システム構築技術、③組込み
ソフトウェア開発技術の 3 つのコア技術を結集し、当社で実装実績のある
ソリューションと他のパッケージやソリューションを組合わせたサービ
スの提供を行う。
アナリストレポート・プラットフォーム
6
事
事
業
業
概
概
要
要
売
上
構
成
 会社概要
 売上構成
当社売上高は(1)ソフトウェア開発事業(ビジネスアプリケーション事
業、基盤事業、サービスビジネス事業)、
(2)組込み型ソフトウェア開発事
業、
(3)その他(商品・製品販売事業等)の 3 つのセグメントで構成され、
る。中核事業の(1)が 8 割強、
(2)が 2 割弱、そして残りが(3)の売上構
成。また、
(1)を業種別に見ると(1)の売上高の内、①金融関連分野が約
5 割、②公共・サービス分野が約 23%、③流通・その他分野が約 26%の売
上構成となり金融関連分野向けの売上比重が高い。一方、
(2)の売上は製品
別に①通信システム分野、②カーエレクトロ二クス分野、情報家電等・その
他分野に区分されるが、16/3 期は(2)の内①が 2 割弱、②が約 4 割、残り
が③の売上構成となった。スマートフォンの成熟化に伴い、
(2)においては
①の通信システム分野が減少傾向にある一方で②のカーエレクトロニクス
分野の伸長が顕著である。
(図表 4)セグメント別売上構成(16/3 期)
(出所)会社資料より筆者作成
アナリストレポート・プラットフォーム
7
事
収
業
益
概
構
要
造
 会社概要
 収益構造
・受託ソフトウェアの開発を主軸とした事業展開から取引先企業の IT 投資
の動向が受注量や受注額に大きく影響する。
・金融関連分野の比率が高く銀行、生保などの各企業の IT 投資の動向が業
績の重要なファクターとなる。
・また、組込み型ソフトウェア開発事業においては、各製品分野(通信シス
テム分野、カーエレクトロニクス分野、その他)によって異なる取引先各
企業の製品開発サイクルが重要となる。
・売上高のおよそ 66%を取引先上位 10 社が占め、加えて、その殆どが
リピートオーダーであるなど強固な収益基盤を持つ。
・受託ソフトウェア開発は収益性の観点から不採算案件の発生の多寡が
重要なファクターとなる。ただし、当社の場合、受注段階、プロジェクト
の立ち上げから納品に至るまでの各段階においてレビュー及び品質管理
の徹底が図られ、プロジェクト管理の徹底に努めることで、不採算案件発
生の未然防止が適切に図られており、その証左として業界内での相対的な
収益力も高い。
・受注段階からの目標利益の厳格な追及と管理により、セグメントや
売上分野別に収益性に大差がなく全体での収益のぶれも少ない。
ビ ジ ネ ス モ デ ル
 ビジネスモデル
・IT システムの土台である「基盤システム構築」
、その基盤の上で動く「ア
プリケーション開発」
、製品に組込む「ソフトウェア開発」の 3 つの各領
域技術をコア技術とし、ビジネスの主軸とする。
・特に創業当初から手掛けている、コンピュータをつなぐ基盤構築、ハード
ウェアをつないで製品を動かす組込み開発での「つなぐ技術」においては
他社の追随を許さない技術の蓄積がある。
・そして、
(1)
「ビジネスアプリケーション事業」、
「基盤事業」、「組込み事
業 」
、
「サービスビジネス事業」の 4 つの事業が経験に支えられた 3 つの
コア技術に支えられていること、
(2)4 つの事業のコラボレーションによ
り新たなサービスを創造していること、
(3)3 つのコア技術をワンストッ
プで提供できること、が強みである。
・加えて、緊密な連携による開発を通じた、システムの性能や信頼性の確保
により、リピートオーダーが 9 割に上るなど品質への顧客の評価は高く、
徹底した品質へのこだわりにより強い顧客基盤を築いてきた。
アナリストレポート・プラットフォーム
8
事
業
概
要
ビ ジ ネ ス モ デ ル
 会社概要
・以上、3 つのコア技術に支えられた「技術力」と「開発力」をベースに
「技術」と「品質」にこだわる「匠」の 精神で顧客の信頼に応え、IT
プラットフォームの変化に応じた進化により、IT 投資の拡大とともに顧
客密着型の IT ソリューションベンダーとして着実な成長を遂げている。
・前期から、「デジタル革命」を見据えて、AI(人口知能)、ロボティクス、
IoT(モノのインターネット)にも取組む。
・今期から新ビジョン「CRESCO Ambition 2020」をスタートし、
「Lead the Digital Transformation ~『クレスコグループ』はデジタル
変革をリードします。~」をスローガンに掲げる。
グ ル ー プ 企 業
 クレスコグループ
・近年は、プロジェクト規模の拡大や引き合いの増加及び市場の変化に的確
に対応できる体制を構築すべく、成長への M&A を積極化してきた。
・そして、グループ各社の連携を密にその統合力を発揮して、さらなビジネ
スの拡大を目指しているが、グループ各社の概要は以下のとおりである。
(連結子会社)
 クレスコ・イー・ソリューション(株)
ERP コンサルティング、システムの付加価値を高めるアドオン開発
 クレスコワイヤレス(株)
近距離無線通信(Bluetooth/BLE、RFID、NFC 等)技術を応用した、機
器の設計開発/試作、ソフトウェア設計開発、製品販売
 (株)アイオス
メインフレームシステム・オープンシステムの開発、販売、情報処理
サービス
 クレスコ九州(株)
ソフトウェア設計・開発・コンサルティング、クレスコグループのニア
ショア開発拠点
 クレスコ北陸(株)
北陸の地場産業関連システムのコンサルティング・設計開発
 科礼斯軟件(上海)有限公司
ソフトウェア開発、付帯サービスの提供、クレスコグループのオフショア
開発拠点
 (株)シースリー
制御技術・組込み技術でシステムのコンサルティングから設計開発を
サポート
アナリストレポート・プラットフォーム
9
事
業
概
要
グ ル ー プ 企 業
 会社概要
 (株)クリエイティブジャパン
IT インフラ構築を中心とした、コンピュータシステムの設計及び開発
 メディア・マジック(株)
Web 制作とソフトウェア開発を通して、お客様にとっての「最適な
カタチ」を創出
(持分法適用関連会社)
 (株)ウェイン
システムの設計/製造、ソフトウェアの解析・コンサルテ―ション・移植・
日本語化、システム開発の中国への委託紹介
 ビュルガーコンサルティング(株)
お客様の経営基盤を強化するコンサルティング
 (株)エル・ティー・エス
企業変革の経営基盤を強化するコンサルティング
 (株)エー・アイ・エムスタッフ
Java 技術を用いた Web システム開発、ソフトウェア設計・開発ネット
ワーク情報サービス
アナリストレポート・プラットフォーム
10
事 業 環 堺 ・ 業 界 分 析
事 業 環 境
の 変 遷
 会社概要
 IT の進化と IT プラットフォームの変化
当社を取り巻く環境として IT の急速な進化、そしてその活用を支える
プラットフォームの変化が指摘できる。
(図表 5)に過去約 30 年にわたる
IT の進化とその影響による IT プラットフォームの変化を示した。1980 年
代まで主流であったメインフレームおよび端末「第 1 のプラットフォーム」
は、その後クライアントサーバーシステム「第 2 のプラットフォーム」を経
て、今まさに「第 3 のプラットフォーム」の時代へ入っている。
(図表 5)IT プラットフォームの変化
2016年~
デジタル革命
2010年代
インダストリー4.0
第3のプラットフォーム
・人口知能(A I)
クラウド、ビックデータ、
2000年代
モビリティ、ソーシャル技術
第2のプラットフォーム
・ユビキタス
インターネット
1980年代
・ロボティクス
・デジタルサービス
・インターネット登場
第1のプラットフォーム ・ブロードバンド化
メインフレーム
・パソコン登場
・機器のコモディ化
(出所)会社資料をもとに筆者作成
第 3 のプラット
フォームとデジタル
革命
 「第 3 のプラットフォーム」の時代
「第 3 のプラットフォーム」は、クラウド、ビッグデータ、モビリティ、
ソーシャル技術の 4 要素で構成される。これらは、単体で活用することも可
能であるが、相互に関連を深めることで、例えば、顧客に対してより効率的
に商品やサービスを提供できるなど、ビジネスへの相乗効果が高まるのであ
る。既にこの新たなプラットフォームへのシフトに取り組んでいる企業が先
行者利益を享受していることもあり、この流れが加速すると見られている。
さらに、足下では、IoT(モノのインターネット)胎動によるデータの爆
発的な増大が想定され、様々な領域でテクノロジーの大変革が同時並行的に
進む中で、企業のビジネス戦略及び IT 戦略は難しさを増している。
アナリストレポート・プラットフォーム
11
事 業 環 堺 ・ 業 界 分 析
I T 投資の動向
 会社概要
 「第 3 プラットフォーム」関連領域の成長が加速
・IT を巡る環境変化の中で、IT 投資は、クラウドやモバイル端末(スマー
トフォンやタブレット PC 等)を利活用したシステムへの移行、IT シス
テム基盤の統合・再構築、ビックデータの分析と活用、ソーシャル・テ
クノロジーのビジネス活用など、第 3 のプラットフォームといわれる「ク
ラウド、モビリティ、ビッグデータ、ソーシャル技術」に関連する領域の
成長が、IoT(モノのインターネット)
、スマートロボット、AI(人口知
能)といった次世代トレンドと相まって、今後加速すると予測される。
I T 投資見通し
 「攻めの IT 投資」の継続が見込まれる
・当社の業績は顧客企業の IT 投資の動向との相関関係が高い。
・
(図表 6)は本年 1 月公表の一般社団法人、日本情報システム・ユーザー
協会がまとめた「企業 IT 動向調査 2016」
(IT 予算の速報値)である。
・同調査によれば、ユーザー各企業の 4 割強が 2016 年度は 2015 年度に
比べ IT 予算を「増やす」と回答した。一方で「減らす」と回答した企業
の割合は 2 割弱に止まった。
・また、IT 予算を「増やす」割合から「減らす」割合を差し引いて求めた
DI(ディフュージョン・インデックス)は 25.6 ポイントとなり、前年
調査の DI(23.8 ポイント)を上回った。
・2015 年度決算で過去最高の営業利益を達成する企業が相次いだ中で、
体力があるうちに、新たな価値の創出や競争力強化を目指す IT 投資
(いわゆる「攻めの IT 投資」
)を推進しようとする企業が増えたと
考えられる。
・足下では円高や株安への懸念はあるものの、IT 投資のトレンドに変化が
見られる中、当社にとって事業環境は決して悪くはないと考える。
(図表 6)2016 年 IT 投資の増減(2015 年度比の増減予想)
(出所)一般社団法人 日本情報システム・ユーザー協会
アナリストレポート・プラットフォーム
12
経
営
力
分
析
 高い成長力
IT 進化、IT プラッ
 会社概要
トフォームの変化と
ともに収益は順調
に拡大、成長力は
高い
・
(図表 7)は 7/3 期から 16/3 期までの過去 10 期の業績推移である。
・売上高はリーマンショックを挟んだ一時期を除き順調に拡大している。
・直近の 10 年間で売上高は 10 年前の 2.3 倍に成長した。
・創業以来、IT の進化と IT プラットフォームの変化に応じた需要の
変化や拡大を順調に取り込んでいる様子が(図表 7)から確認できる。
・また、利益面においても M&A による当初の費用増やシナジー具現までの時
間差により一時的悪化することがあっても、売上の拡大に応じ営業利益率
を順調に伸ばしていることが確認できる。
・売上増加とほぼ同ペースでの社員数の増加がある中で着実に収益性向上が
図られていることは当社の経営力の高さとして評価できよう。
・さらには、過去の実績に加え、前期より「デジタル革命」を見据えて、AI
(人口知能)、ロボティクス、IoT(モノのインターネット)にも取り組むな
ど、変化への対応が迅速であることなどを踏まえると中期的な成長余地も
大きいと考える。
(図表 7)
過去10年間の業績推移
( 単位: 百万円)
35,000
10.0%
9.0%
30,000
8.0%
25,000
7.0%
20,000
6.0%
5.0%
15,000
4.0%
10,000
3.0%
2.0%
5,000
1.0%
0
0.0%
7/3
8/3
9/3
10/3
11/3
売上高
12/3
13/3
14/3
15/3
16/3
営業利益率
(出所)決算短信より筆者作成
アナリストレポート・プラットフォーム
13
経
営
力
分
析
 強い経営体質が成長を支える
財務は盤石、
プロジェクトの
収益性向上により
収益力を高め
強固な経営基盤を
構築
・
(図表 8)では過去 5 期の自己資本比率の推移、
(図表 9)では
ROA と ROE の推移を示した。
・前期末の自己資本比率は 63.3%に達し、財務は盤石と言える。
・また、営業利益率の改善とともに ROA 及び ROE も上昇傾向にある。
・前期の ROE は 14.8%と業界大手とそん色がない収益水準を実現している。
・
(1)盤石な財務を背景に積極的な M&A により協業ビジネスの推進や競争力
のある開発体制の整備を図ってきたこと、
(2)特に過去数年はプロジェク
ト利益率の全社目標値を設定し、品質管理とプロジェクトマネジメント力
向上により不採算プロジェクトの撲滅に取組むなどプロジェクトごとの
収益性向上を図ってきたこと、などが高い収益力を実現したと見られる。
・利益重視のぶれない経営哲学が成長を支えていると言えそうだ。
(図表 8)
自己資本比率
63.3%
64.0%
63.0%
62.0%
61.6%
60.8%
61.0%
60.0%
59.6%
59.5%
13/3
14/3
59.0%
58.0%
57.0%
12/3
15/3
16/3
(出所)会社資料より筆者作成
(図表 9)
ROA及びROEの推移
16.0%
14.1%
14.8%
14.0%
10.7%
12.0%
9.5%
10.0%
8.0%
6.0%
5.8%
8.5%
9.2%
6.4%
5.7%
3.7%
4.0%
2.0%
0.0%
12/3
13/3
14/3
ROE
15/3
16/3
ROA
(出所)会社資料より筆者作成
アナリストレポート・プラットフォーム
14
業
績
 16/3 期業績
16/3 期は大幅
・16/3 期は売上高が前期比 14.8%増の 287 億円、営業利益が同 23.4%増
 会社概要
増収、2桁営業
の 24.8 億円となり大幅増収、2 桁営業増益となった。
増益、「戦略的な
IT 投資」を背景に
受注が拡大
・大企業、中小企業を中心とする事業成長(事業領域の拡大、業務プロセス
改革、ビジネスモデルの変革など)を目的とした「戦略的な IT 投資」を
背景に受注が拡大した。
・主力のソフトウェア開発事業においては、アプリケーション、基盤システ
ム関連ともに開発規模や案件が増加した。
・組込型ソフトウェア開発事業はデジタル通信端末の開発規模が減少
したものの、車載系のシステム開発が堅調に推移したことに加え、
デジタル情報家電、医療機器、制御系の好調などで補い、全体で好調に
推移した。
・こうした中、大幅増収となり、プロジェクトごとの収益マネジメントの
徹底により2桁営業増益となった。
・経常利益、純利益と各段階の利益も前期から 2 桁増となった。
(図表 10)損益計算書
単位:百万円
15/3期
金額
売上高
25,063
売上総利益
4,511
営業利益
16/3期
利益率
金額
前期比
利益率
28,775
114.8%
18.0%
5,231
116.0%
18.2%
2,013
8.0%
2,484
123.4%
8.6%
経常利益
2,240
8.9%
2,857
127.5%
9.9%
純利益
1,405
5.6%
1,705
121.3%
5.9%
(出所)決算短信より筆者作成
アナリストレポート・プラットフォーム
15
業
績
 2 事業が揃って大幅増収、2 桁増益
セグメント別
 業績動向
会社概要
・
(図表 11)にソフトウェア開発、組込型ソフトウェア開発の 2 事業セグ
メントの業績推移を示した。
・16/3 期はソフトウェア開発が売上高は前期比 14.8%増の 237 億円
となり、セグメント利益は同 20.2%増の 29.0 億円となった。
・主力の金融関連分野において銀行及び保険業の案件が増加したことが牽引
し、合わせて、公共サービス分野や流通・その他分野も堅調に推移したこ
が同セグメントの好業績に寄与した。
・一方、組込型ソフトウェア開発事業は売上高が同 15.6%増の 49 億円、
セグメント利益が同 16.0%増の 6.6 億円となった。製品別の売上高で
通信システム分野が前年割れとなったものの、好調なカーエレクトロニク
ス分野が大幅増収となったことや情報家電等のその他分野が好調に推移
したことで補い、大幅増収となり、2 桁増益を確保した。
・なお、両セグメントともに目標利益設定による厳格な品質管理やプロジェ
クトマネジメントの推進により利益率は 2 桁の高水準となった。
(図表 11)セグメント別業績
単位:百万円
15/3期
セグメント
ソフトウェア
売上高
16/3期
利益
(1)売上高 (2)利益 (1)前期比 (2)前期比 利益率
金融関連
10,330
1,205
12,003
1,466
116.2%
121.7%
12.2%
公共サービス
5,047
589
5,572
680
110.4%
115.6%
12.2%
流通・その他
5,326
621
6,191
756
116.2%
121.7%
12.2%
計
20,704
2,415
23,767
2,904
114.8%
120.2%
12.2%
964
130
870
117
90.2%
90.5%
13.4%
通信システム
組込型
カーエレクトロ二クス
1,555
209
1,948
263
125.3%
125.8%
13.5%
ソフトウェア
その他
1,720
231
2,082
281
121.0%
121.5%
13.5%
計
4,241
571
4,901
662
115.6%
116.0%
13.5%
117
▲ 30
106
▲ 39
90.4%
25,063
2,956
28,775
3,527
114.8%
119.3%
12.3%
商品・製品販売
合計
(出所)会社資料より筆者作成
アナリストレポート・プラットフォーム
16
業
績
 増収、2 桁営業増益を計画
17/3 期 計 画
 会社概要
・(図表 12)に 17/3 期会社計画を示した。
・17/3 期は売上高が前期比 8%増の 311 億円、営業利益が同 10.7%増の
27.5 億円を計画。
・国内では日銀のマイナス金利や円高・株安、海外では中国をはじめとする
新興国景気の低迷など外部環境は従来から悪化し不透明感も強い。
・ただし、当社グループの顧客動向や営業状況から鑑み、新たな価値の創造
や競争力強化を目指す(いわゆる「攻めの IT 投資」)は当面継続すると
想定し増収、2 桁営業増益を会社は計画。
(図表 12)17/3 期業績計画
単位:百万円
16/3期
金額
17/3期予想
利益率
金額
31,100
前期比
利益率
売上高
28,775
108.1%
売上総利益
5,231
18.2%
営業利益
2,484
8.6%
2,750
110.7%
8.8%
経常利益
2,857
9.9%
3,000
105.0%
9.6%
純利益
1,705
5.9%
2,000
117.3%
6.4%
nm
(出所)会社資料より筆者作成
 17/3 期は大幅増収、会社以上の増益を見込む
17/3 期は会社計画
を上回ると見る
・17/3 期は売上高が前期比 10.2%増の 317 億円、営業利益が同 14.7%増の
と見る
タイトル(2行)
・
(1)外部環境の悪化から会社計画は保守的に立てられたと見られること
28.5 億円を筆者は予想。
(2) ここ数年は概ね期初会社計画を上回る着地となっていること、
(3) 幅広い技術領域を有する当社は IT 投資のトレンドの変化や変化に
伴う需要の拡大を取り込めるポジションにあること、などを勘案したこと
などから、会社計画を上回る着地を予想した。
アナリストレポート・プラットフォーム
17
業
績
 18/3 期以降も年 10%程度の売上成長が見込まれる
中 期 的
 業
会社概要
績 展 望
・事業環境・業界分析(12 ページ)の中での記載したとおり、IT 投資は
「第 3 のプラットフォーム」といわれる「クラウド、モビリティ、ビッグ
データ、ソーシャル技術」に関連する領域の成長が、ウェアブルテクノロ
ジーや IoT(モノのインターネット)と相まって加速すると予測される。
・医療、エネルギー、ロボットの 3 業種が市場にイノベーションをもたらす
分野になると考えられており、当社においては主力のソフトウェア開発関
連事業の他、先端関連事業の成長が当面見込まれる。
・また、マイナンバー制度に伴う個人情報保護体制の強化や標的型攻撃に
代表される高度なサイバー攻撃、悪意のある従業員による内部からの情報
漏洩などの不祥事が多発する現状を背景に、企業のセキュリテイに対する
意識、関心が高まっており、当社のプラットフォーム関連事業にとって新
たなビジネスチャンスになると考えられる。
・こうした中で(1)当社グループが提供するサービスは幅広い技術領域を
有しており、世の中のトレンドを概ね取り込めるポジションにあること、
(2)
「デジタル変革」といった新たなステージを企業が迎えることになる
中で、
「戦略的 IT 投資」を通じて成長を実現できる現実的な提案が顧客か
ら期待されるが、こうした変化への対応が着実に進められておりデジタル
変革のパートナーとしての貢献が期待できること、などから 18/3 期以降
も年平均 10%程度の売上成長が可能と筆者は見ている。
5ヶ年の新ビジョンを
スタート
 デジタル変革をリードする
・当社グループは本年(2016 年)4 月から 5 ヶ年の新ビジョン
『CRESCO Ambition 2020』 をスタートした。
・前記のとおり足下、急成長する「第 3 のプラットフォーム」といわれ領域
は、今後は IoT(モノのインターネット)などの次世代トレンドと相まっ
て、さらに急激な変化が今後、予測されている。
・これは、市場の多様なニーズを満たすためにすべての企業が直面し、体験
する「劇的な変化」である。
・すなわち、あらゆる企業・団体・産業が、デジタル技術を活用したビジネ
ルモデルの 革新を模索する「デジタル変革」のステージを迎えることが
想定されるが、こうした変化を見据え「デジタル変革をリードする。
」を
スローガンに、劇的な変化の時代を攻めさらなる成長を目指す。
・具体的には事業の柱であるソフトウェア開発事業において、技術及び品質
の面から更なる強化を図るとともに、先端技術を積極的に取込み、企業の
業績改善に寄与するサービス、ソリューションを充実させていく。
アナリストレポート・プラットフォーム
18
(出所)㈱QUICK
上記チャート図の一部又は全部を、方法の如何を問わず、また、有償・無償に関わらず第三者に配布してはいけません。
上記チャート図に過誤等がある場合でも㈱QUICK 社及び東京証券取引所は一切責任を負いません。
上記チャート図の複製、改変、第三者への再配布を一切行ってはいけません。
2014/3
株 価 推 移
2015/3
2016/3
2017/3 予
(アナリスト)
株価(年間高値)
円
1,170
2,050
2,198
-
株価(年間安値)
円
642
964
1,517
-
月間平均出来高
百株
3,434
3,625
3,769
-
高
百万円
22,028
25,063
28,775
31,700
売
上
営
業
利
益
百万円
1,430
2,013
2,484
2,850
経
常
利
益
百万円
1,676
2,240
2,857
3,100
百万円
941
1,405
1,706
2,050
業 績 推 移
当 期 純 利 益
E
P
S
円
87.40
133.12
152.26
181.48
R
O
E
%
10.7
14.1
14.8
-
流動資産合計
百万円
9,015
11,401
12,020
-
固定資産合計
百万円
6,175
6,484
7,209
-
資
百万円
15,190
17,886
19,230
-
産
合
計
借 対 照 表
流動負債合計
百万円
3,908
4,791
4,712
-
主 要 項 目
固定負債合計
百万円
2,167
2,148
2,335
-
負
百万円
6,076
6,939
7,048
-
株主資本合計
百万円
8,922
10,557
12,302
-
純 資 産 合 計
百万円
9,114
10,946
12,181
-
営業活動による CF
百万円
960
1,681
1,543
-
投資活動による CF
百万円
-466
178
-1,287
-
財務活動による CF
百万円
-757
8
-286
-
現金及び現金同等
物の期末残高
百万円
3,633
5,504
5,470
-
キャッシュフ
ロー計算書
主 要 項 目
債
合
計
アナリストレポート・プラットフォーム
19
リ
事
関
ス
す
ク
業
る リ
 会社概要
分
ス
析
に
ク
 事業に関するリスク

日本アイ・ビー・エム(株)への売上高の割合(16/3 期連結売上
高の 17.8%)が高い。取引関係は取引基本契約により、永年にわ
たり安定している。しかし、日本アイ・ビーエム(株)の事業方針
や外注政策に変化が仮に生じた場合、業績への影響は大きい。

すべてのプロジェクトに対し作業工程数に基づく必要工数やコス
トを正確に見積もることが困難である。このため、仕様変更や追加
作業発生などにより低採算または採算割れとなる可能性がある。さ
らには、納期遅延等により損害遅延金が発生し、最終的に作業完
了・納品ができない場合には損害賠償が発生するリスクがある。

優れた人材の採用及び育成が重要課題の一つである。特に有能なシ
ステムエンジニアが今後の当社グループの事業拡大に不可欠であ
る。しかし、労働市場の環境等によりこうした人材を確保できない、
または、育成できなかったりする可能性がある。

事業運営に際し、協力会社等、さまざまなパートナーとの連携体制
を構築している。しかし、これらのパートナーを適宜、適正に確保
できない、あるいは関係に変化が生じた場合、プロジェクトの立ち
上げや遂行、サービスの提供に支障が発生する可能性がある。

当社企業グループが提供するサービスやシステムの開発体制やプ
ロセスの構造的な問題、属人性の高さから、長時間労働や加重労働
が発生し、それらを起因とした健康問題や生産性の低下などにより
経営成績等に影響が及ぶ可能性がある。
業
関
す
界
る リ
に
ス ク
 業界に関するリスク

業務遂行上、顧客が有する様々な機密情報を取り扱う場合がある。
厳格な情報管理にも関わらず企業情報や個人情報が万が一漏洩し
た場合、損害賠償責任や社会的信用喪失等のリスクがある。

情報サービス産業においては国が推進、要請する IT 戦略や各企業
の戦略的情報投資、IT 利用者の拡大などその需要が景気の動向に
大きく左右される傾向が強まっている。

事業展開をする市場は、激しい価格競争下にある。競争の更なる激
化や価格低減要請の長期化による受注価格の変動のリスクがある。
アナリストレポート・プラットフォーム
20
デ ィ ス ク レ ー マ ー
1.本レポートは、株式会社東京証券取引所(以下「東証」といいます。
)が実施する「アナリストレポー
ト・プラットフォーム」を利用して作成されたものであり、東証が作成したものではありません。

会社概要
2.本レポートは、本レポートの対象となる企業が、その作成費用を支払うことを約束することにより作
成されたものであり、その作成費用は、当該企業が東証に支払った金額すべてが、東証から株式会社ア
イフィスジャパン(以下「レポート作成会社」といいます。
)に支払われています。
3.本レポートは、東証によるレビューや承認を受けておりません(ただし、東証が文面上から明らかに
誤りがある場合や適当でない場合にレポート作成会社に対して指摘を行うことを妨げるものではありま
せん)
。
4.レポート作成会社及び担当アナリストには、この資料に記載された企業との間に本レポートに表示さ
れる重大な利益相反以外の重大な利益相反の関係はありません。
5.本レポートは、投資判断の参考となる情報の提供を唯一の目的として作成されたもので、有価証券の
取引及びその他の取引の勧誘又は誘引を目的とするものではありません。有価証券の取引には、相場変
動その他の要因により、損失が生じるおそれがあります。また、本レポートの対象となる企業は、投資
の知識・経験、財産の状況及び投資目的が異なるすべての投資者の方々に、投資対象として、一律に適
合するとは限りません。銘柄の選択、投資判断の最終決定は、投資者ご自身の判断でなされるようにお
願いいたします。
6.本レポート作成にあたり、レポート作成会社は本レポートの対象となる企業との面会等を通じて、当
該企業より情報提供を受けておりますが、本レポートに含まれる仮説や結論は当該企業によるものでは
なく、レポート作成会社の分析及び評価によるものです。また、本レポートの内容はすべて作成時点の
ものであり、今後予告なく変更されることがあります。
7.本レポートは、レポート作成会社が信頼できると判断した情報に基づき記載されていますが、東証及
びレポート作成会社は、本レポートの記載内容が真実かつ正確であり、そのうちに重要な事項の記載が
欠けていないことやこの資料に記載された企業の発行する有価証券の価値を保証又は承認するものでは
ありません。本レポート及び本レポートに含まれる情報は、いかなる目的で使用される場合におきまし
ても、投資者の判断と責任において使用されるべきものであり、本レポート及び本レポートに含まれる
情報の使用による結果について、東証及びレポート作成会社は何ら責任を負うものではありません。
8.本レポートの著作権は、レポート作成会社に帰属しますが、レポート作成会社は、本レポートの著作
権を東証に独占的に利用許諾しております。そのため本レポートの情報について、東証の承諾を得ずに
複製、販売、使用、公表及び配布を行うことは法律で禁じられています。
<指標の説明について>
本レポートに記載の指標に関する説明は、東京証券取引所ウェブサイトに掲載されております。
参照 URL ⇒ http://www.jpx.co.jp/listing/ir-clips/analyst-report/02.html
アナリストレポート・プラットフォーム
21
Fly UP