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2016.03.15-16 2015年度 量子ビームサイエンス - PF-XAFS
2016.03.15-16 / 量子ビームサイエンスフェスタ2015・第33回PFシンポジウム 226T 硬X線XAFSビームラインの近況 1,2 浩明 ・丹羽 1 尉博 ・武市 1,2 泰男 ・阿部 1,2 仁 ・木村 1,2 正雄 仁谷 1 2 ( KEK-PF物質化学G / 総研大高エネルギー加速器科学研究科) 概要 PF物質化学グループでは、硬X線XAFS実験ステーションを運用しており、現在PFおよびPF-ARにおいて6つの専用ス テーションを有している。XAFS実験は、年間約200件の課題が実施されているが、XAFSはあくまで分析手法であり、 分析対象は触媒から構造材料、岩石、細胞など、あらゆる分野に利用されている。このように多岐にわたるXAFS 実験をスムーズに行えるように、既存の実験ステーションをある程度“特化”させて、要求される設備が似通った実 験をまとめることで、効率的なビームタイム運用を目指している。 ※各ビームラインの性能は代表値です。 BL-9A [BM] 高強度・軟X線利用実験 2.1keVから利用出来る高強度X線を生か して、低濃度試料や表面分析をターゲッ トにしている。19素子Ge半導体検出器が 利用可能。 BL-9C [BM] その場(in situ)観察実験 触媒や電池材料など、主にガスフローを 伴う化学実験のその場観察実験をター ゲットにしている。プログラミング可能な マスフローガス混合システムとそれと同 期制御された昇温炉が使用可能。 分光器方式:Si(111)水冷二結晶 カム駆動方式 集光光学系:Rh湾曲円錐台ミラーx2 高調波抑制:Niダブル平板ミラー エネルギー域:2.1~15 keV ビームサイズ:0.5H x 0.3V mm 最大光子束:6x1011 phs/s @7 keV (左)集光用円錐台ミラー、(右)軟X線実験用Heチャンバー 常設設備:19素子GeSSD、クライオクーラー 分光器方式:Si(111)水冷二結晶 カム駆動方式 集光光学系:Rh湾曲円筒ミラー エネルギー域:6~23 keV ビームサイズ:0.8H x 0.6V mm 最大光子束:1x1011 phs/s @8 keV 常設設備:自動ガスフローin situ実験装置、 クライオクーラー (左)自動ガスフローシステム用シリンダキャビネット、 (中)ガス混合制御システム、(右)ガスフロー昇温炉 分光器方式:Si(111)水冷二結晶 カム駆動方式 BL-12C [BM] ハイスループット実験 集光光学系:Rh湾曲円筒ミラー 産業利用など、ルーチンワーク的に大量 高調波抑制:Niダブル平板ミラー エネルギー域:4~23 keV の試料を測定する実験をターゲットにし ている。100連装ロボットアーム型自動試 ビームサイズ:0.6H x 0.6V mm 10 phs/s @10 keV 最大光子束:5x10 料交換装置や、自動電離箱ガス切り替え 常設設備:自動試料交換機、自動測定器調整機 装置等が使用可能。 19素子GeSSD、クライオクーラー BL-15A1 [U] セミマイクロビーム実験 アンジュレータからの高輝度ビームを利 用して、試料位置において20ミクロン角 のビームが利用可能。9Aに匹敵する強 度もあるため、高速試料スキャンによる マッピング実験も短時間で可能。 (左)100連装自動試料交換装置、 (右)電離箱用自動ガス混合フロー装置 分光器方式:Si(111)LN2冷却二結晶 計算結合方式 集光光学系:Rh湾曲平板ミラー+Bimorphミラー 高調波抑制:Niダブル平板ミラー エネルギー域:2.1~15 keV ビームサイズ:0.02H x 0.02V mm 最大光子束:3.5x1011 phs/s @5.5 keV(Gap 4.0 mm) 常設設備:高計数SDD、Pilatus100k、試料観察顕微鏡 XAFS(透過・蛍光)、回折同時測定システム AR-NW2A [U] 高速時間分解実験 分光器方式:白色 / Si(111) LN2冷却二結晶 計算結合方式 集光光学系:Rh湾曲円筒ミラー+湾曲平板ミラー 白色X線と湾曲分光結晶を利用した 高調波抑制:Ni/Rhダブル平板ミラー DXAFS実験をターゲットにしている。レー エネルギー域:5~20 keV(白色時は40 keVまで) ザーを利用したポンププローブ実験など ビームサイズ:0.6H x 0.2V mm ARリングの特徴である単バンチ運転を生 最大光子束:6x1012 phs/s @12 keV (左)YAGレーザー、(右)DXAFS測定装置 かした実験が可能。 常設設備:加速器同期YAGレーザー、DXAFS装置 分光器方式:Si(311)水冷二結晶 カム駆動方式 集光光学系:Pt湾曲円筒ミラー 6.5GeVのARリングを光源とし、最大42keV 高調波抑制:Rhダブル平板ミラー までの単色X線が利用可能。PFでは届か エネルギー域:14~42 keV ないエネルギー域であるため、半導体検 ビームサイズ:1.0H x 1.0V mm 出器やその場観察実験設備など多くの 最大光子束:6x1010 phs/s @25 keV 実験に対応が可能。 常設設備:25素子GeSSD(PAD)、クライオクーラー AR-NW10A [BM] 高エネルギー利用 ビームライン運用体制 2016年4月~ BL主担当者 BL-9A: 阿部 仁 BL-9C: 阿部 仁 BL-12C: 仁谷 浩明 BL基幹部担当者 BL-15A1: 武市 泰男 AR-NW2A: 丹羽 尉博 AR-NW10A: 仁谷 浩明 五十嵐 教之 小山 篤 松岡 亜衣 (左)25素子GeSSD、(右)特ガス除害排気装置 物質化学グループ 木村 正雄 高橋 慧 伊藤 麻衣 産業利用促進グループ 君島 堅一 詳しい情報は こちら! http://pfxafs.kek.jp/