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消費者契約法に関連する消費生活相談と裁判の概況
2002 年 6 月 6 日 国民生活センター 消費者契約法に関連する消費生活相談と裁判の概況∼法施行後1年∼ 2001 年 4 月 1 日に消費者取引に係る包括的民事ルールとして消費者契約法が施行されて、 1 年が経過した。 国民生活センターや全国の消費生活センターにおける消費者契約法に関連する消費生活 相談については、半年経過分を昨年 12 月 5 日に公表したが、今回は法施行後 1 年を区切り としてとりまとめた。件数は 1162 件となったが、内容・傾向はほとんどかわっていない。 消費者契約法については、裁判の動向が注目されるが、いくつかの簡易裁判所の判決と 先物取引の訴訟などが確認されているので、関連訴訟一覧としてまとめた。 1.消費者契約法に関連する相談件数 2001 年 4 月 1 日以降 2002 年 3 月 31 日までに国民生活センターおよび各地消費生活セン ターで受付け、2002 年 4 月 10 日までにPIO−NET(全国消費生活情報ネットワーク・ システム)により把握できた消費者契約法に関連する消費生活相談(※)は合計 1162 件で ある。契約の締結過程について規定した第 4 条関連の相談が約 83.6%、不当条項について 規定した第 8∼10 条関連の相談が約 13.8%となっている。第 4 条関連の相談を項目ごとに みると、 「不実告知」が 508 件と最も多く、次いで「監禁」 (退去妨害) (260 件)である(表 参照)。 ※消費者契約法に関連する消費生活相談とは PIO−NETに入力される消費生活相談のうち、消費者契約法が施行された 2001 年 4 月 1 日以降に消費者が業者と契約をしているもので、かつ相談を受付けた消費生 活センターがその相談処理を行なう際に消費者契約法を利用した相談をいう。消費者 契約法の要件に該当すると考えられる事例であっても、「特定商取引に関する法律」 等に規定されるクーリング・オフ制度で解決されたものなどは含まれない。 表 消費者契約法に関連する消費生活相談件数 相談受付期間 '01年4月∼'01年9月 '01年10月∼'02年3月 消費者契約法に関連する相談 不実告知 第4条関連の 断定的判断の提供 項目 不利益事実の不告知 不退去 監禁(退去妨害) 第8∼10条 関連の項目 問題契約書 '01年4月∼'02年3月 665件 534件 288件 62件 18件 86件 140件 100.0% 80.3% 43.3% 9.3% 2.7% 12.9% 21.1% 497件 437件 220件 50件 16件 71件 120件 100.0% 87.9% 44.3% 10.1% 3.2% 14.3% 24.1% 1162件 971件 508件 112件 34件 157件 260件 100.0% 83.6% 43.7% 9.6% 2.9% 13.5% 22.4% 102件 15.3% 58件 11.7% 160件 13.8% その他 54件 8.1% 8件 1.6% 62件 5.3% ※ 各項目はマルチカウント。(2001年4月1日から2002年3月31日までに受付けた相談のうち2002年4 月10日までにPIO-NETにより把握できたもの) 1 2.内容と主な事例 (1)第 4 条関連の項目 ①「不実告知」508 件:勧誘に際して、業者が消費者に契約に関する重要な事項について 事実とは異なることを説明しているケース。 「不実告知」の事例は 508 事例である。相談の多い商品・サービスは、 「自動車」 「健 康食品」「教養娯楽教材」「資格取得用教材」「浄水器」「アクセサリー」「ふとん」で ある。勧誘方法をみると、 「家庭訪販」 「電話勧誘販売」 「アポイントメントセールス」 によるものなどが多い。特に「家庭訪販」によるものは 179 件で 35.2%を占める。 「自動車」に関するものは、多くが中古車であり、 「事故車ではないと説明を受け たが事故車だった」という「事故車」に関するものが約 6 割を占めている。「健康 食品」では、勧誘時に商品に関する薬事的な効果をうたっているケースが多く、契 約当事者は 60 歳以上の女性が多い。 「教養娯楽教材」と「資格取得用教材」につい ては、契約当事者が 20・30 歳代であるものが多い。また、 「資格取得用教材」は、 「電 話勧誘販売」によるケースが多い。 〔事例1〕 輸入中古車を雑誌で見つけ、業者に電話して申し込んだ。「事故車でない」と言われて、 購入したが、3カ月後に突然タイヤがはずれたために修理に出したら、修理業者に「修復さ れた痕が多数ある」と言われ事故車とわかった。現状渡しで購入したが、返車することは できるか。 (男性 30歳代 給与生活者) 〔事例2〕 4日前、訪問販売で健康食品を勧められた。「血液がサラサラになる」「腸もきれいにな る」「血糖値が下がる」「糖尿病の注射も減る」などと言われ、信販会社とのクレジット を利用して約16万円で購入する契約をした。しかし、実際に数日飲んでも血糖値が下がら ないので、解約したい。溶かして飲む商品の120包のうち5包は飲んだ。 (女性 60歳代 家事従事者) 〔事例3〕 電話があって訪れたセールスマンに補習用学習教材セットを勧められた。息子が通う中 学校で使っている「教科書に準拠する教材」「教材メーカーと直結しているのは当社だけ」 「注文してから製作するが、今申し込まないと間に合わない」などと説明した。結局、5教 科3年分を約175万円で信販会社とクレジット契約したが、メーカーと直結や教科書準拠の 説明が嘘とわかったので、解約したい。 (女性 40歳代 家事従事者) 2 ②「断定的判断の提供」112 件:勧誘に際して、業者が消費者に、「必ず儲かる」などの ように本当は確実でないものをあたかも確実であるかの ように断定的に決めつけて説明しているケース。 「断定的判断の提供」のケースは 112 事例である。商品・サービスは「商品相場」 「内職・副業」に関するものが多い。「商品相場」については、利殖となることを強 調して投資を勧誘する「利殖商法」によるものが多くみられる。具体的な相場の種類 としては「石油相場」「コーン相場」が多い。また、契約当事者は男性が多い。チラ シ配りをして収入を得るなどの「内職・副業」に関するものは、契約当事者の半数以 上が 20・30 歳代の女性である。 〔事例4〕 2カ月にわたり「本当は言えないが、確実にもうかる」などと複数の営業員から執拗な勧 誘を受けて、確実にもうかるならと根負けし、「両建」でガソリンの先物取引をした。「売 り」の指示や「手仕舞」の指示に従わず、新たな取引を勧めるなどして損がかさんだ。取 引中、会社や自宅の電話や携帯電話に、1日に7∼8回「私の言うことが信じられないか」 などと怒鳴る電話が入ったりするので、取引をやめたい。 (男性 30歳代 自営・自由業) 〔事例5〕 4カ月前に、テープ起こし募集の雑誌を見て資料請求した。電話で、「仕事をするために は技術修得の教材を買って研修することが必要」などと説明され約68万円振込んだ。「簡 単な研修で月2∼5万円の収入になる」などと言われたが、認定試験に合格しないと仕事が できないこともわかったのでやめたい。 (女性 40歳代 家事従事者) ③「不利益事実の不告知」34 件:勧誘に際して、業者が消費者に、消費者に利益になる ことを説明する一方で、消費者に不利益になることを 説明していないケース。 「不利益事実の不告知」のケースは 34 事例である。商品・サービスは様々であるが、 消費者契約法に関連する相談全体の 2.9%と該当ケースは少ない。 〔事例6〕 夫が生命保険を転換した。転換前の保険は、60 歳払込満了で以後終身年金が受け取れて 医療特約も 80 歳まで付加できるものだった。転換後のものは毎年見直し出来る介護やガン に厚い保険だが、60 歳以降は高額の保険料を払わなければ保障がない。老後の保障は前の 保険の方がよかったのに、転換を勧められた際、60 歳以降の比較説明がなかった。元の契 約にもどしたい。 (男性 50 歳代 給与生活者) 3 ④「不退去」157 件:自宅や職場に業者がきて、「帰って欲しい」などと意思表示したに もかかわらず業者が帰らなかったために、契約をしてしまったケー ス。 「不退去」のケースは 157 事例である。商品・サービスは「ふとん」 「浄水器」 「電 気掃除機」 「健康食品」 「補習用教材」が多い。勧誘方法をみると「家庭訪販」がほと んどであるが、退去しないだけでなく勧誘が長時間に及んでいるケースも 48 件みら れ、「不退去」全体の約 3 割を占めている。また、 「不退去」だけでなく「不実告知」 もあったケースが 29 件(18.5%)ある。なお、契約当事者についてみると、60 歳以 上の高齢者が 83 件で半数以上となっている。 〔事例7〕 3カ月前、セールスマンが来訪し、高額な羽毛入り敷ふとんパットを勧めた。「経済的余 裕がない」と断ったが、しつこく粘られた。「帰って」と何度も言ったのに、2時間も居座 られて恐くなり、精神的にもおかしくなりそうだったので仕方なく約14万円で信販会社の クレジットを利用して購入契約をした。この販売方法は、消費者契約法の不退去に当るこ とがわかったので、このような販売方法をなくすためにも契約の取消しをしたい。 (女性 30歳代 給与生活者) 〔事例8〕 夜9時過ぎ、若いセールスマンが「新人で転勤してきたばかりで友達もいないので、友達 になって欲しい」と訪問してきた。上司も来てふとんのセットの勧誘をされた。「買わな い」と断わり続けたが、「いつ買うのか。買わないのであればなぜ部屋に入れた」と怒っ た。「売らないと新人の人生にもかかわる」などと言われ、勧誘も夜12時頃まで続き、約 85万円で信販会社のクレジット契約を利用して購入契約してしまった。自分のふとんは下 取りに出してしまったので、購入したふとんを使っているが取消したい。 (男性 20歳代 給与生活者) 〔事例9〕 「水道水のことで来たから見せて欲しい」と訪問してきたセールスマンが、今年1月に つけたばかりの浄水器を見るなり、「これはだめだ。うちは役所の推薦できている」と言 った。「要らない」と断っているのに、強引に自社製の浄水器と取り替え、約 44 万円でク レジット契約した。一人暮らしでどうしてよいか分からず、取り付けられた浄水器を使用 し続けているが、やめたい。 (女性 4 70 歳代 無職) ⑤「監禁」(退去妨害)260 件:消費者が、業者が勧誘している場所から「帰りたい」な どと意思表示したにもかかわらず帰してもらえなかった ために、契約してしまったケース。 「監禁」(退去妨害)のケースは 260 事例である。商品・サービスは「アクセサリ ー」 「和服」 「絵画」が多い。勧誘方法としては、 「アポイントメントセールス」 「展示 販売」によるものが多く、特に「アポイントメントセールス」が 143 件(55.0%)あ る。契約当事者をみると、20 歳代が最も多く 180 件であったが、これは、「アポイン トメントセールス」などで被害に遭いやすい年齢層の一般的な特徴を反映した結果と いえる。 「展示販売」による勧誘方法は、 「和服」のケースに多くみられ、このケース における契約当事者は女性が多い。また、勧誘が長時間にわたった事例が 147 件 (56.5%)で、「不退去」よりもさらに多くみられる。 〔事例10〕 前の月にネックレスの契約をした業者から、パーティーがあると呼び出され、ピアスを 勧められた。「買うつもりはない」と言ったのに、「何故か」と問い詰められた。「帰り たい」と言ったが帰してもらえず、涙がこぼれてきたのでトイレへ行った。女性が様子を うかがいにきたので、トイレを出た。結局、長時間にわたる勧誘に疲れ、約90万円の信販 会社のクレジットで購入する契約書にサインしてしまったが、後で契約したピアスを解約 したい。 (女性 20歳代 給与生活者) 〔事例11〕 3日前、着物の展示会へ行き、「経済的に今回は買えない」と何度も断わったが、「仕立 代をサービスする」「帯、ショールをサービスする」などと3∼4人の販売員に囲まれて、4 時間余りも説得された。疲れ切って、約110万円の高額な着物を信販会社とのクレジット契 約を利用して契約をしてしまった。2日後に断りの電話を入れたが、特別にいろんなサービ スをしたので駄目だと言われた。こちらが望んだサービスでもなく解約したい。 (女性 50歳代 家事従事者) 〔事例12〕 路上で、女性に「絵の展示会を見て下さい」と声をかけられ断ったのに、後からずっと ついて来るので、「見るだけ」と約束して展示場に連れて行かれた。見終った後、「もっ と良い絵がある」と暗い個室でスポットライトを当てられて4時間も説明された。帰ろうと 立上ったら、「どうして帰るのか」と言われた。疲れてしまい約86万円の絵画を信販会社 のクレジット契約を利用して契約してしまった。強要されて契約したので、解約したい。 (男性 30歳代 給与生活者) 5 (2)第 8∼10 条関連の項目 「問題契約書」160 件:契約書に消費者契約法第 8∼10 条で無効としている消費者の権利 を不当に害する契約条項を含んでいると思われる相談。 「問題契約書」のケースは 160 事例である。商品・サービスをみると「自動車」 「パ ソコン・ワープロ教室」 「賃貸アパート」「貸衣装」「ペット」が多い。 〔事例13〕 中古車販売店へ出向き、約200万円の中古車の自動車注文書にサインした。翌日、解約を 申し出たら、約款を根拠に車両代金の15%の30万円という高額な違約金を請求された。契 約前に販売員から「早い時期でのキャンセル料は不要だが、車の点検や整備の作業を行っ た後はかかった費用を請求する」と説明されていた。オートローン契約書や自動車保管場 所証明書等をまだ提出していない翌日の段階で、キャンセル料を請求されるのは不合理だ。 (男性 20歳代 給与生活者) 〔事例14〕 パソコン教室の契約をした。約60万円を信販会社のクレジットを利用して契約した。体 験講座を受けたら事前説明と違っていたため、解約を申し出たが、「契約後一切変更、解 約しない」旨の規約を根拠に拒否された。週2日の通学との説明だったが、4日に変更され た、個別授業と言ってもマンツーマンでない、キー操作の初歩から始まるなど、最初の説 明と大きく異なる。体験授業を受けたらコース変更も解約も認めないのはあまりにも強引 である。 (女性 20歳代 給与生活者) 〔事例 15〕 自分(父親)名義の携帯電話を高校 3 年生の息子に利用させていた。その電話で息子が 出会い系サイトを利用したらしい。息子が請求された情報料 1100 円を支払わなかったとこ ろ、違約金を含め 4 万 1100 円を支払うように電話があったと言う。 息子は興味本位で利用し、すぐに切ったらしい。利用時、 「19 歳未満利用禁止。情報料の 支払いは 4 日以内に。支払いがなければ 4 万円の違約金を請求する」との案内が携帯電話 の画面に流れたという。電話で請求があったと言うが、全額支払わなければならないか。 (男性 40 歳代 給与生活者) 6 3.消費生活相談における消費者契約法の活用状況 契約締結過程について定める第 4 条関連の消費生活相談では、 「不実告知」関連の「自 動車」や「断定的判断の提供」関連の「商品相場」以外の上位商品・サービスの多くが、 訪問販売や電話勧誘販売などによる悪質勧誘に係るものである。クーリング・オフ期間 経過後に相談が寄せられた事例で、自主交渉の助言やあっせんにより、消費者が「不実 告知」や「不退去」 「監禁」 (退去妨害)による取消しの主張をし、業者が取消しを認め たものや無条件の解約で解決しているケースが多くみられる。 一方、「自動車」や「商品相場」関連はあっせん例は多くなく、考え方を助言し、法 律相談などを紹介しているものが多い。 また、第 8 条から第 10 条の「問題契約書」 (不当条項)の関連では、不当条項の考え 方を助言しているものが多い。明らかに不当条項に該当すると考えられる場合は、条項 の無効を主張してあっせんを行っている事例もあるが、不当条項かどうかの判断が難し い場合などは、法律相談の紹介などにより対応している。 「内職・副業」関連等で「毎月○万円の収入になる」などと勧誘された事例では「断 定的判断の提供」による取消しを、また、高齢者への「ふとん」や「浄水器」の強引な 家庭訪問販売や若年層へのアポイントメントセールスでの長時間勧誘で、「経済的に無 理」「帰りたい」など契約をしない意思を示した事例では、「不退去」や「監禁」(退去 妨害)による取消しを主張して解決する処理がかなり定着しつつあるといえる。 交渉中の事例や事業者の対応まで確認できていない例も少なくないが、わかっている ものでセンターによるあっせんで解決しているものが約 4 割あり、そのうちの 8 割以上 が取消しまたは解約になっている。 「問題契約書」(不当条項)の関連相談において、不当と考えられる条項につき、セ ンターが事業者等に要望している例はあるが、変更されたという例は確認されておらず、 今後の実効性確保における課題である。 7 消費者契約法関連訴訟一覧 【判決】 番号 事件名等 1 旅行情報 提供サー ビス 2 貸金請求 判決日 裁判所 平成 13 年 川越簡裁 7 月 18 日 (少額訴 (確定) 訟判決) 原告 事業者 (有限 会社) 被告 事件の概要 判決の内容 消費者 事業者からの旅行情報提供サービス会員の入会金請 自社割賦と思ったら、サラ金からの借 (本人) 求訴訟に対し、消費者が支払方法につき消費者契約 り入れが条件だった。不実告知の取消 法の不実告知等による取消しを主張した。 しを認めた。 平成 11 年 2 月に借り入れた 20 万円の返済について 遅延損害金の率を 14.6%に制限する の平成 13 年 6 月にした和解契約(遅延損害金年率 とした。 (欠席判決) 26.28%)に基づく、事業者からの返済請求訴訟。 3 タレント 消費者が、俳優等養成所に歌手志望で入所直後、思 3 カ月後の月謝の値上げを告げなか 養成サー っていたものと違うとして、消費者契約法の不実告 ったことが不利益事実の不告知に該当 ビス 知等による取消し等を主張して、支払済み費用の返 するとして取消しを認めた。 還を求めた。 その他、簡易裁判所における事業者からの貸金請求事件で、平成 9 年から平成 12 年までの計約 22 万円の貸付の遅延損害金 18%と 26.28%につき、消費者が消費者契 約法第 9 条による無効を主張したが、消費者契約法施行前の契約であること、施行後でも利息制限法が優先適用するとの判断をしたものがある。これも本人訴訟。 【訴訟中】 番号 事件名等 1 とうもろ こしの先 物取引 2 コーヒー の先物取 引 3 ガソリン の先物取 引 平成 13 年 札幌簡裁 事業者 消費者 11 月29 日 (本人) (確定) 平成 14 年 神戸簡裁 消費者 事業者 3 月 12 日 (本人) (控訴) 提訴 裁判所 平成 13 年 東京地裁 10 月 9 日 原告 消費者 被告 先物取引 業者 事件の概要 リスクの説明なく、 「絶対値上がりする」などと国内とうもろこし先物取引を勧誘した行 為が、消費者契約法の断定的判断の提供などにあたるとして取消し等を主張。 平成 13 年 大阪地裁 10 月 11 日 消費者 先物取引 業者 平成 14 年 京都地裁 3 月 22 日 消費者 先物取引 業者 南米からアメリカへのコーヒーの輸出が制限されるので、必ず値上がりするとコーヒーの 先物取引を勧誘した行為が、消費者契約法の不実告知、断定的判断の提供、不利益事実の 不告知に当たるなどとして取消し等を主張。 「絶対に儲かる」などと勧誘し、実際はしていない注文をしてしまったと虚偽の事実を告 げた行為につき、断定的判断の提供、不実告知に当るとして取消し等を主張。 8 (本件連絡先) 国民生活センター 相談部 消費者契約法相談分析・支援室 TEL 03-3443-8359 消費者情報部 TEL 03-3443-8666 *相談は、各地消費生活センター等最寄りの窓口へ。 <title>消費者契約法に関連する消費生活相談と裁判の概況∼法施行後1年∼</title> 9