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3.用語解説

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3.用語解説
3.用語解説
り排出される。
【ア行】
インバータ
電力機器に供給する交流電力を任意の周波数と電圧
ISO14001
で作り出す装置。モーターや照明機器などを効率良く
国際標準化機構(ISO)が制定した環境管理と改善の
制御するために使われる。
手法を標準化・体系化した国際規格。①計画(Plan)、
②実行(Do)、③点検(Check)、④見直し(Action)
ウォームビズ
という PDCA サイクルを構築し、継続的に実施するこ
暖房時のオフィスの室温を 20℃にした場合でも、ちょ
とで、環境への負荷の軽減を図る。
っとした工夫により「暖かく効率的に格好良く働くこ
とができる」というイメージを分かりやすく表現した、
アイドリングストップ
秋冬の新しいビジネススタイルの愛称。重ね着をする、
自動車の駐停車時にエンジンを切ること。不必要な燃
温かい食事を摂る、などがその工夫例。
料の消費を抑え、二酸化炭素や窒素酸化物の排出を抑
運輸部門
制することがねらい。
二酸化炭素排出統計に用いられる部門の一つで、産
アジェンダ 21
業・民生などあらゆる主体が行う人・物の輸送に関す
1992 年ブラジルで開催された地球サミットで採択さ
るものが含まれる。具体的には自動車、鉄道、船舶及
れた持続可能な開発のための具体的な行動計画。大気、 び航空を示す。
森林、砂漠、生物多様性、海洋等の分野ごとのプログ
永久凍土
ラムのほか、実施のための資金協力などの制度のあり
ロシアやカナダにある夏季にも融けることのない凍
方を 138 項目にわたり規定している。
土。凍土の下には温室効果ガスの一つである大量のメ
育成林
タンが貯蔵されており、温暖化により大気への放出が
更新方法(天然更新・人工更新)のいかんを問わず、
森林の機能等の目的を発揮させるために保育などの
懸念される。
液化天然ガス(LNG)
人為的管理のなされた森林。
メタンを主成分とする天然ガスを加圧し液化したも
イクレイ(ICLEI)−持続可能性を目指す自
治体協議会
の。同じ熱量を出す石炭と比べ、二酸化炭素の排出量
持続可能な開発を公約した自治体及び自治体協会で
然ガスへの燃料転換が注目されている。
は約半分であるため、温暖化対策の一つとして液化天
構成された国際的な連合組織。1990 年に国際連合本部
エコドライブ
において「International Council for Local Environmental
Initiatives」という名称で誕生。具体的な地域活動を積
環境に配慮した自動車の運転方法。急発進、急加速、
み重ね、地球環境を守り持続的社会づくりを目指して
空ぶかしをしない、タイヤの空気圧を適正に保つ、不
課題解決に取り組んでいる自治体を結集し、地球共有
要な物を積まない、計画的なドライブをする、など。
の資源・環境を守る世界的な運動を推進。本部はカナ
エコ燃料
ダのトロント。
生物資源であるバイオマスを加工処理して得られる
一次エネルギー
再生可能燃料。
石油、石炭、水力、原子力、太陽熱など、自然から直
エコマーク
接得られるエネルギー源のこと。一次エネルギーから
様々な商品(製品及びサービス)の中で、「生産」か
電力などの二次エネルギーが得られる。
ら「廃棄」にわたるライフサイクル全体を通して環境
一酸化二窒素(N2O)
への負荷が少なく、環境保全に役立つと認められた商
京都議定書の対象ガスの一つ。亜酸化窒素、酸化二窒
品につけられる環境ラベル。
素ともいう。笑気ガスとも呼ばれ、全身麻酔に使用さ
エスコ(ESCO)事業
れるガス。地球温暖化係数(GWP:Global Warming
工場やビルの省エネルギーに関する包括的なサービ
Potential)は二酸化炭素の 310 倍であり、オゾン層破
スを提供し、それまでの環境を損なうことなく省エネ
壊作用も有する。窒素肥料の使用、自動車の走行によ
ルギーを実現し、さらにはその結果得られる省エネル
73
ギー効果を保証する事業。
温室効果ガス
エネルギー原単位
温室効果をもたらす気体のこと。とりわけ産業革命以
降、代表的な温室効果ガスである二酸化炭素やメタン
エネルギー効率を表す値。たとえば、製品一単位を生
のほか、フロンガスなどの大気中濃度が人為的な活動
産するのに必要なエネルギーの量など。
により増加傾向にある。京都議定書では、温暖化防止
エネルギー転換部門
のため、二酸化炭素、メタン、一酸化二窒素のほか
二酸化炭素の排出統計に用いられる部門の一つ。石炭
HFC 類、PFC 類、SF6 が削減対象の温室効果ガスと定
や石油などの一次エネルギーを電力などの二次エネ
められた。
ルギーに転換する部門。発電所などがここに含まれる。
温室効果ガス排出抑制計画
NPO(Non Profit Organization)
事業活動により排出される温室効果ガスの削減を図
ボランティア活動などの社会貢献活動を行う、営利を
るため、一定規模以上のエネルギーを使用する事業者
目的としない団体の総称。このうち「NPO 法人」とは、
に対して、山梨県地球温暖化対策条例において作成及
特定非営利活動促進法(NPO 法)に基づき法人格を取
び県への提出を義務付けている計画。
得した「特定非営利活動法人」の一般的な総称。法人
格の有無を問わず、様々な分野(福祉、教育・文化、
まちづくり、環境、国際協力など)で、社会の多様化
温度差エネルギー
年間を通じて温度変化の少ない河川水や海水、地下水、
中・下水等と外気との温度差(夏は外気よりも冷たく、
したニーズに応える重要な役割を果たすことが期待
冬は外気よりも暖かい)や大気中の温度差を利用して
されている。
ヒートポンプの原理などを用いて、冷暖房、給湯など
LED
を行う技術であり、一般に未利用エネルギー(今まで
発光ダイオード(Light Emitting Diode)。電流を通す
あまり利用されてこなかった熱の利用)と呼ばれるも
と発光する半導体。蛍光灯に比べて消費電力が約 2 分
のの一つ。
の 1 であること、材料に水銀などの有害物質を含まな
【カ行】
いこと、熱の発生も少ないなどから環境負荷が低い発
光体として注目されている。
カーボンオフセット
エル・ニーニョ
日常生活や経済活動において避けることができない
太平洋東部赤道域の海水表層部水温が平均値より異
CO2 等の温室効果ガスの排出について、まずできるだ
常に高くなる現象。南アメリカの太平洋沿岸諸国や熱
け排出量が減るよう削減努力を行い、どうしても排出
帯地域のアジア太平洋諸国に異常気象をもたらすと
ともに、同地域の漁獲にも大きな影響を与える。逆に、
太平洋東部赤道域の海水表層部水温が平均値より異
される温室効果ガスについて、排出量に見合った温室
効果ガスの削減活動に投資すること等により、排出さ
れる温室効果ガスを埋め合わせるという考え方。イギ
常に低くなる現象をラ・ニーニャと呼ぶ。
リスを始めとした欧州、米国等での取組が活発であり、
オゾン層
日本でも民間での取組が拡がりつつある。
成層圏のうちオゾン濃度が比較的高い部分のことを
カーボンニュートラル
いう。成層圏のオゾンは太陽光に含まれる有害な紫外
ライフサイクルの中で、二酸化炭素の排出と吸収がプ
線の大部分を吸収して、地球上の生態系を保護してい
ラスマイナスゼロのことを言う。例えば、植物の成長
る。大気中に放出されるフロンなどのオゾン層破壊物
過程における光合成による二酸化炭素の吸収量と、植
質によりオゾン濃度が低下した部分をオゾンホール
物の焼却による二酸化炭素の排出量が相殺され、実際
と呼ぶ。
に大気中の二酸化炭素の増減に影響を与えないこと
温室効果
をいう。
二酸化炭素やメタン、フロンガスなどは、太陽光は通
カーボンフットプリント
過するが地表からの赤外線による熱放射を吸収する
商品及びサービスの原材料調達から廃棄・リサイクル
効果を持ち、昼夜の温度差を少なくして地表の平均気
に至るライフサイクル全体を通しての環境負荷を定
温を 15℃に維持している。これが大気の温室効果であ
量的に算定する LCA(ライフサイクルアセスメント)
り、このような効果を持つ気体を総称して温室効果ガ
手法を活用し、ライフサイクル全体における温室効果
スと呼ぶ。
ガス排出量を CO2 に換算し表示するもの。
74
海面上昇
事業者向けに環境省が策定した認証・登録制度。環境
地球温暖化による影響の一つ。地球温暖化により、主
マネジメントシステム、環境パフォーマンス評価、環
に海水温が上がり海水が膨張し、また、地球の両極の
境報告を一つに統合したものであり、ISO14001 規格を
氷が融けることにより海面が上昇する現象。特に海抜
ベースとしつつ、取組期間が短く、経費も安価であり、
の低い島嶼諸国での冠水被害や砂浜の流出などが危
取り組みやすいよう工夫されている。
惧されている。
環境管理システム(環境マネジメントシステム)
化石燃料
事業者等が環境に与える負荷を軽減するための方針
化石エネルギー
古代地質時代の動植物の死骸が化石化し、燃料となっ
等を自ら設定し、これらの達成に取り組んでいくため
た石炭、石油、天然ガスなどのエネルギー源。燃焼に
の仕組み。このシステムの国際規格が ISO14001 であ
より地球温暖化の主要な原因となる二酸化炭素を発
る。
生する。
環境教育
家庭用ホームエネルギーマネジメントシステム
(HEMS)
環境の保全についての理解を深めるために行われる
環境の保全に関する教育及び学習。子どもから大人ま
家庭におけるエネルギーを無理なく適切に管理する
で、学校や地域、家庭、企業などそれぞれの場で、環
ため、エネルギー使用量をコストとして表示しリアル
境問題を知識として理解するだけでなく、実際の体験
タイムで視覚化することにより、エネルギーに対する
を通して、環境の中で生き、その恵みで生活している
コスト意識を高め、家庭内の主要機器を最適に制御す
ことを実感し、自然を大切に思う心を育てること、そ
るもの。
してまた、人間の活動による環境負荷が、地域や地球
家電リサイクル法(特定家庭用機器再商品化法)
エアコン、テレビ、洗濯機、冷蔵庫及び冷凍庫につい
の環境に影響を及ぼしていることを理解し、環境を守
っていくために行動していく人材を育てることを目
標としている。
て、小売業者に消費者からの引取り及び引き取った廃
環境税
家電の製造者等への引渡しを義務付けるとともに、製
造業者等に対し引き取った廃家電の一定水準以上の
環境に負荷を与えるものに対する課税制度。近年議論
リサイクルの実施を義務付けたもの。
されているのは、地球温暖化の原因となる二酸化炭素
等の排出量に応じて企業や家庭などから幅広く税金
環境影響評価
を徴収することによって二酸化炭素の排出を抑えよ
環境に大きな影響を及ぼすおそれがある事業につい
うとするもので、炭素税とも呼ばれる。
て、その事業の実施に当たり、あらかじめその事業の
が国においては、環境影響評価法等に基づき、道路や
環境と開発に関する国連会議(United Nations
Conference on Environment and Development :
UNCED)
ダム、鉄道、発電所などを対象にして、地域住民や専
環境保全と持続可能な開発をテーマに、1992 年にブラ
門家、環境担当行政機関が関与しつつ手続が実施され
ジルのリオデジャネイロで開催された国連の会議。リ
ている。
オ宣言、アジェンダ 21 などが採択された。地球サミ
環境への影響を調査、予測、評価し、その結果に基づ
き、その事業について適正な環境配慮を行うこと。わ
ットとも呼ばれる。
環境家計簿
環境(への)負荷
家庭での電気、ガス、水道、灯油、ガソリンなどの使
用量や支出額を集計して、二酸化炭素などの環境負荷
人間の活動により環境に加えられる影響であって、環
を計算できるように設計された家計簿。二酸化炭素排
境の保全上の支障の原因となるおそれのあるものを
出量を減らす実践的な行動を促進するとともに、他の
いう。直接的に、あるいは集積・蓄積して、さまざま
環境問題の解決にも貢献し、なおかつ家計の節約にも
な環境悪化を引き起こす排出物質や自然の改変など
結びつけることを目的としている。山梨県では、2009
のこと。
年に県内全世帯に配布し、4 か月間の取組を呼びかけ
環境やまなし創造会議
ている。
地球温暖化対策や循環型社会の形成、クリーンエネル
環境活動評価プログラム(エコアクション21)
ギーの開発と活用、さらには景観対策も含めた美しい
環境に配慮した活動に自主的・積極的に取り組むため
県土づくりなど、本県の総合的な環境政策の在り方を
のガイドラインとなる簡易なプログラムとして、中小
検討する場として、2008 年度に設置された有識者会議。
75
環境ラベリング製品
を意味する略称として用いられるが、1997 年のいわゆ
環境負荷が小さく環境的に優れたことを示すラベル
る京都会議(COP3)以降、気候変動枠組条約締結国
を付けた製品。環境ラベルには、エコマーク、グリー
会議のことを一般的には指すことが多くなった。1995
ンマーク、国際エネルギースタープログラムなどがあ
年ドイツのベルリンで第 1 回締約国会議(COP1)が
る。
開催されて以来、毎年開催されている。1997 年京都で
開催された COP3 では各国の温室効果ガスの削減目標
間伐材
を規定した京都議定書が決議された。
森林の木々が成長して林内が過密になってくると、光
基準年
が地面まで届きにくくなり、木々が健全に育つことが
難しくなる。このため、木々の一部を切ることで、森
温室効果ガスの削減に関し、基準となる年。京都議定
林全体を健全な状態に保つ作業を間伐といい、その際
書では基準年を原則的に 1990 年としている。本計画
に伐採される木材を「間伐材」と呼ぶ。
における基準年は、最新年度の 2005 年度としている。
気温の日較差
議定書
24 時間の最高気温と最低気温の差。
国際条約を部分的に強化するため、条約本体とは別に
定められた取り決め。1992 年に採択され 1994 年に発
気候変動(Climate Change)
効した気候変動枠組条約に関しては、1997 年に京都議
地球の大気の組成を変化させる人間活動に直接また
定書が採択された。このほかオゾン層破壊物質である
は間接に起因する気候変化のことで、それと同程度の
フロンガスに関して、ウィーン条約の細部を取り決め
長さの期間にわたって観測される自然な気候変動に
たモントリオール議定書がよく知られる。
加えて生じるものをいう。気候変化とも訳される。近
吸収源
年では、地球温暖化と同義語として用いられることが
大気中の二酸化炭素などの温室効果ガスを吸収し、比
多い。
較的長期間にわたり固定することのできる森林や海
気候変動に関する国際連合枠組条約(Framework
Convention on Climate Change : FCCC)
洋などのこと。京都議定書では、先進締約国が温室効
一般的に気候変動枠組条約と呼ばれる。地球温暖化防
植林、土地利用変化などの活動を考慮することが規定
止に関する取組を国際的に協調して行っていくため
されている。
果ガス削減目標を達成する手段として、新規植林、再
1992 年 5 月に採択され、
1994 年 3 月 21 日に発効した。
京都議定書
本条約は、気候系に対して危険な人為的影響を及ぼす
こととならない水準において、大気中の温室効果ガス
1997 年 12 月京都で開催された COP3 で採択された気
濃度を安定化することをその究極的な目的とし、締約
候変動枠組条約の議定書。2005 年 2 月に発効。先進締
国に温室効果ガスの排出・吸収目録の作成、地球温暖
約国に対し、2008∼2012 年の第一約束期間における温
化対策のための国家計画の策定とその実施等の各種
室効果ガスの排出を 1990 年比で、5.2%(日本 6%、
の義務を課している。日本は、1992 年に署名、1993
米国 7%、EU8%など)削減することを義務付けてい
年に批准。
る。2000 年に、最大排出国である米国が経済への悪影
響と途上国の不参加などを理由に離脱している。
気 候 変 動 に 関 す る 政 府 間 パ ネ ル
(Intergovernmental Panel on Climate Change :
IPCC)
京都メカニズム
1988 年に、国連環境計画(UNEP)と世界気象機関
ーン開発メカニズムの 3 つの柔軟性措置。
(WMO)により設立。地球温暖化に関する科学的・
共同実施(Joint Implementation : JI)
京都議定書に規定される排出量取引、共同実施、クリ
技術的・社会経済的な評価を行い、得られた知見を政
京都議定書による京都メカニズムの一種類。議定書の
策決定者を始め広く一般に利用してもらうことを任
削減約束を達成するに当たって、先進国同士が温室効
務とする。5∼6 年ごとに地球温暖化について網羅的に
果ガスの排出削減・吸収増進事業を共同で行い、その
評価した評価報告書を発表するとともに、適宜、特別
報告書や技術報告書、方法論報告書を発表している。
2007 年のノーベル平和賞を受賞。
結果生じた削減量・吸収量を当事国の間で分配するこ
とのできる制度。
クールビズ
気候変動枠組条約締約国会議(COP)
COP は、各条約の締約国会議(Conference of the Parties)
76
冷房時のオフィスの室温を 28℃にした場合でも、「涼
しく効率的に格好良く働くことができる」というイメ
スで、溶剤、冷媒剤、エアゾールスプレー用高圧ガス、
ージを分かりやすく表現した、夏の新しいビジネスス
発泡包装材などに用いられる。 モントリオール議定
タイルの愛称。「ノーネクタイ・ノー上着」スタイル
書の規制対象物質であるため、京都議定書の対象には
がその代表。
されていない。
クリーンエネルギー自動車
高性能ガラス
天然ガスあるいはメタノールなどを動力源とした自
断熱性の高いペア(複層)ガラスよりもさらに高性能
動車。新エネルギーの一つとして、従来型エネルギー
なガラスで、金属膜をガラス表面に特殊コーティング
の新利用形態の中に分類されている。
したもの。金属膜を室側のガラスにコーティングした
クリーン開発メカニズム
タイプを「高断熱複層ガラス」といい、室内の熱を外
部に伝えにくくして暖房効率を高めることができる。
先進国が途上国において共同で温室効果ガス削減プ
一方、室外側のガラスにコーティングした「高遮熱複
ロジェクトを実施し、そこで得られた吸収分あるいは
層ガラス」は、日射の熱を反射し、西日の入る部屋で
削減分を先進国がクレジットとして獲得し、自国の温
も効率よく冷房できる。
室効果ガス削減量に充当できる仕組み。京都議定書に
交通需要マネジメント(Transportation Demand
Management : TDM)
規定される柔軟性措置の一つ。
グリーン購入
交通手段を利用する側をコントロールする対策。乗り
企業や国・地方公共団体が商品の調達や工事発注など
入れ規制、パークアンドライド、共同配送などがある。
に際し、できるだけ環境負荷の少ない商品や方法を積
TDM により、排ガス対策、交通渋滞解消のほか二酸
極的に選択するやり方。グリーン購入を率先して実施
化炭素排出削減などの効果が期待できる。
する企業や自治体などで構成する「グリーン購入ネッ
トワーク」で基準などを取り決めている。
高炉セメント
グリーン購入法(国等による環境物品等の調達の
推進等に関する法律)
ポルトランドセメントと高炉スラグ微粉末(高炉で銑
鉄を製造する工程で発生する残滓(スラグ)を微粉末
状にしたもの)とを混合したセメント。
国等の機関にグリーン購入を推進するための方針(調
達方針)の作成と、「調達方針」に基づく環境負荷の
氷蓄熱設備
低減に資する物品、役務の調達を義務付け、国等が率
商用電力の供給コストの割安な夜間蓄熱電力(22∼8
先してグリーン購入を推進しようとする法律。平成 13
時)を利用して製氷し、昼間に放熱して冷房を行うた
年 4 月 1 日から全面施行。
めの設備。夜間の商用電力は化石燃料比率が昼間より
グリーンコンシューマー
低いため、二酸化炭素の発生を抑制できる。
商品やサービスを購入する際に、評価尺度として環境
面への影響を重視する消費者。
国 連 環 境 計 画 ( United Nations Environment
Programme : UNEP)
グリーン電力
1972 年 6 月に開催された国連人間環境会議で採択さ
れた「人間環境宣言及び国連国際行動計画」を実施に
太陽光、風力、バイオマス等の再生可能エネルギーか
移すための機関として設立。UNEP の目的は、既存の
ら得られる電力のこと。
国連諸機関が実施している環境に関する活動を総合
グリーン電力証書
的に調整管理し、着手していない環境問題に関して触
再生可能エネルギーによって得られた電力の環境付
媒的機能を果たしていくことにある。
加価値を、取引可能な証書にしたもの。グリーン電力
コジェネレーションシステム
証書を購入する企業・自治体などが支払う費用は、証
発電に際し、電力に併せ同時に得られる熱も有効利用
書発行事業者を通じて発電設備の維持・拡大などに利
する方式。コジェネレーションにより、熱効率が改善
用される。発電設備を持たなくても、証書発行を受け
し、二酸化炭素の排出削減につながる。
たグリーン電力相当量の再生可能エネルギーの普及
に貢献できるため、地球温暖化につながる仕組みとし
こどもエコクラブ
て関心が高まっている。
次世代を担う子どもたちが、人と環境との関わりにつ
クロロフルオロカーボン類(CFCs)
いての体験を積み重ねながら、環境を大切にする心を
育んでいくことを目的として、環境省が地方公共団体
成層圏オゾン層破壊ガスであるとともに温室効果ガ
77
との連携のもとに実施している。こどもエコクラブの
車・クリーンディーゼル自動車・天然ガス自動車等の
参加募集は、全国の市区町村又は都道府県の環境担当
こと。2020 年までに新車の 2 台に 1 台の割合で導入す
課が窓口となっており、幼児から高校生なら誰でも参
る目標を掲げている。
加可能。
次世代省エネルギー基準
コミュニティバス
住宅におけるエネルギー消費に伴う二酸化炭素排出
交通空白地域の住民の移動手段を確保するため、自治
削減を目的とし、従来の新省エネルギー基準より 10
体が運営主体となり、バス会社等に運行を委託するバ
∼30%程度の省エネ効率向上を目指して、断熱性能、
ス運行サービス。
日射遮蔽性能、気密性能、通風・換気、暖房について
混合セメント
設定された基準。平成 11 年 3 月 30 日に建設省・通商
産業省から、「住宅に係るエネルギーの使用の合理化
高炉スラグ微粉末やフライアッシュ(石炭灰)など製
に関する基準」として、告示されたもの。
造時に通常の原料と異なるものを混ぜたセメント。
自然エネルギー
コンポスト
地熱、太陽光、太陽熱、風力、波力、潮力、バイオマ
家庭から排出される生ごみや下水及び浄化槽汚泥、家
畜のふん尿等の有機物を、微生物の働きによって発酵、
分解させ、堆肥化すること。
ス及び廃棄物の燃焼から得られるエネルギーのこと。
再生可能なエネルギー及び廃棄物利用によるリサイ
クルエネルギーから構成される。
【サ行】
自然冷媒
再生可能エネルギー
素などの自然界にある冷媒。フロン類と比べ、温室効
有限で枯渇の危険性を有する石油・石炭などの化石燃
果がほとんどないか小さく、オゾン層も破壊すること
料や原子力と対比して、自然環境の中で繰り返し起こ
はない。
フロンなどの人工の冷媒に対し、アンモニアや炭化水
る現象から取り出すエネルギーの総称。具体的には、
太陽光や太陽熱、水力(ダム式発電以外の小規模なも
持続可能な開発
将来世代に多大な資源的制約や環境上の負荷をもた
のを言うことが多い)や風力、バイオマス(持続可能
らさないような人類の活動のこと。「環境と開発に関
な範囲で利用する場合)、地熱、波力、温度差などを
する世界委員会」が 1987 年に発表した報告書「我ら
利用した自然エネルギーと、廃棄物の焼却熱利用・発
共有の未来」の中で提唱した概念。1992 年の地球サミ
電などのリサイクルエネルギーを指し、いわゆる新エ
ットにおいて、これを実現するための世界行動指針と
ネルギーに含まれる。
して「アジェンダ 21」が採択された。
さわやか・やまなし環境創造本部
自動車環境計画
チャレンジ山梨行動計画の基本目標の一つである「さ
山梨県地球温暖化対策条例に基づき、自動車を使用す
わやか・やまなし」の実現に向けて、本県の豊かな自
然環境の保全と継承、循環型社会システムの構築など、
環境の保全と創造に係る施策を総合的かつ効果的に
る事業者が策定する、自動車に係る温室効果ガスの排
出の抑制に関する計画。
自動車単体対策
推進するため、平成 20 年 4 月 14 日に庁内に設置され
た。
自動車が原因の地球温暖化、大気汚染を防止するため
産業部門
に、自動車自体から排出される温室効果ガス、汚染物
質を削減する対策。自動車単体対策としては低公害車
温室効果ガスを排出する部門の一つであり、第 1 次産
業及び第 2 次産業が含まれる。
具体的には農林水産業、
鉱業、建設業及び製造業を示す。オフィス機能(本社・
事務所など)の部分は業務部門に含まれる。
の導入、燃料品質対策等がある。また、自動車単体対
策のほかに、自動車交通量の削減対策や交通量の円滑
化対策等がある。
省エネ法(エネルギーの使用の合理化に関する法
律)
次世代自動車
平成 20 年 7 月に閣議決定された「低炭素社会づくり
燃料資源の有効な利用を目的として、第 2 次石油危機
行動計画」において、運輸部門からの二酸化炭素削減
後の 1979 年に制定。工場、建築物、機械器具のエネ
のため定められた、ハイブリッド自動車・電気自動
ルギー使用の合理化を総合的に推進するために必要
車・プラグインハイブリッド自動車・燃料電池自動
78
な措置などを講じている。また、1999 年 4 月に施行さ
生物多様性
れている改正省エネ法は、新たにトップランナー方式
種のレベル、固体レベル及び遺伝子のレベルで広がり
が導入されている。
のあるさまざまな生物が共存している状態をいう。地
省エネラベリング制度
球温暖化により生物多様性の破壊が進むと危惧され
2000 年 8 月に JIS 規格によって導入された表示制度で、
る。
家庭で使用される製品を中心に国の省エネルギー基
石灰石
準を達成しているかどうかをラベルに表示するもの。
炭酸カルシウムを成分とする鉱石。セメントやガラス
現在 13 機器が対象となっている。
の原料であり、これらの生産過程で加熱され分解し、
小規模水力発電
二酸化炭素が放出される。工業プロセスから排出され
る二酸化炭素の大半は石灰石に起因している。
再生可能エネルギーのひとつで、河川や水路に設置し
た水車などを用いてタービンを回し発電する。自然破
【タ行】
壊を伴うダム式の水力発電とは区別されるのが一般
的。二酸化炭素を排出せず、またエネルギーの再利用
待機電力
が可能な発電方法として、地球温暖化防止という観点
家電機器などを使用していない状態で消費される電
からも見直されている発電方法である。
力。地球温暖化防止の対策の一つとして待機電力の節
新エネルギー
減が注目されている。
「新エネルギー利用等の促進に関する特別措置法」
代替フロン
(1997 年制定)において、「新エネルギー利用等」と
オゾン層破壊力の大きい特定フロン(CFC 類)に替わ
して規定されており、「技術的に実用化段階に達しつ
り生産されているフロン類。当初は CFC に替わりオ
つあるが、経済性の面での制約から普及が十分でない
ゾン層破壊力が弱い代替フロン HCFC 類が広く使用さ
もので、石油代替エネルギーの導入を図るために特に
れてきたが、HCFC は漸次生産中止の方向にあり、現
必要なもの」と定義されている。具体的には、太陽光
在 はオ ゾ ン 層を 破 壊 しな い 第二 世 代 の代 替 フ ロン
発電、風力発電などの自然エネルギーや廃棄物による
HFC 類が使用されるようになった。しかし、代替フロ
発電、熱利用などが該当する。
ン類はいずれも温室効果が極めて高く、HFC 類は京都
森林認証制度(FSC)
議定書で削減の対象ガスに加えられた。
適正に管理された森林から産出した木材などに認証
太陽光発電
マークを付すことによって、森林の保護を図ろうとす
太陽エネルギーは、その利用形態から熱利用と光利用
る制度。独立した第三者機関が、一定の基準に照らし
に大別できる。シリコンなどの半導体に光が当たると
合わせて評価・認証するもので、世界的な森林減少・
電気が発生するという光電効果を応用した太陽電池
劣化の問題と、グリーンコンシューマーリズムの高ま
を使用し、太陽の光から直接電気を得て利用するのが
りを背景として生まれた。森林の価値を木材産出の場
太陽光を利用した太陽光発電である。
として評価する制度であることから「木材認証制度」
とも呼ばれる。山梨県では、県有林が 2002 年度に取
対流圏
得している。
雲 や天 気 現 象が 現 れ る中 緯 度で は 地 表か ら 高 度約
10km(平均的には、高緯度では 9km、熱帯では 16km)
税制のグリーン化
までの大気の下層部分。対流圏は、一般に気温が高さ
環境に負荷を与える製品や行為の税金を重くし、環境
とともに減少する領域と定義される。
保全につながる製品や行為の税を軽くする措置。
炭素税
成層圏
代表的な環境税の一つで、二酸化炭素排出につながる
対流圏より上の約 10∼50km の大気の成層した安定な
経済活動に課す税のこと。石油などの化石燃料に含有
領域。
される炭素の量に応じて課税するのが一般的で、欧州
生物圏
ではスウェーデンなどで既に実施されている。
地球の一部で、さまざまな形態で生命を維持するもの
のことで、生態組織やそれによる派生物(たとえば、
廃棄物、土壌)を含む。
断熱サッシ
アルミには熱が伝わりやすく、結露しやすいという弱
点があるため、アルミの枠材や建具の部材を室内側と
79
室外側に分け、熱を伝えにくい樹脂や木材をアルミと
を指定。
組み合わせることにより、断熱性を高めるものが断熱
地球温暖化防止行動計画
サッシである。特に、省エネルギー工法を採用した住
地球温暖化防止に向けた日本政府の行動計画で、1990
宅などで使用されている。
年 10 月に地球環境保全に関する関係閣僚会議におい
地 球温暖化 係数( Global Warming Potential :
GWP)
素排出量について、2000 年以降おおむね 1990 年レベ
温室効果ガスの温室効果をもたらす程度を、二酸化炭
ルでの安定化を図ることなどを定めている。
素の当該程度に対する比で示した係数。温室効果を見
地産地消
て策定された。この計画では、一人当たりの二酸化炭
積もる期間の長さによって変わる。100 年間の GWP
「地元で生産された農林畜水産物を地元で消費する」
で比較して、メタンは二酸化炭素の 21 倍、一酸化二
という意味で使われている言葉。地産地消を進めるこ
窒素は 310 倍、フロン類は数百∼数千倍となる。
とは、消費者が求めている新鮮で安全・安心な農産物
地球温暖化対策推進大綱
等を提供することによる「食と農」の信頼の回復につ
日本政府が定めた、京都議定書の約束を履行するため
ながる。また、化学肥料や農薬の削減、食料の遠距離
の具体的裏付けのある対策の全体像を明らかにした
輸送にともなうエネルギー資源の抑制という効果も
基本方針。2002 年策定。
期待される。
地球温暖化対策推進本部
窒素酸化物
COP3 直後の 1997 年 12 月に設置。内閣総理大臣を本
窒素酸化物の総称であり、通称ノックス(NOx)とも
部長に関係府省大臣をメンバーとして、京都議定書の
言う。大気汚染物質のとしての窒素酸化物は一酸化窒
着実な実施に向け、具体的かつ実効ある対策を総合的
素、二酸化窒素が主である。工場の煙や自動車排気ガ
に推進する。
スなどの窒素酸化物の大部分は一酸化窒素であるが、
地球温暖化対策地域協議会
これが大気環境中で紫外線などにより酸素やオゾン
などと反応し二酸化窒素に酸化する。窒素酸化物は、
地球温暖化対策を地域で推進するためにつくられる
光化学オキシダントの原因物質であり、硫黄酸化物と
行政・事業者・住民からなる組織。2002 年の「地球温
暖化対策の推進に関する法律」の改正で盛り込まれた。
地球温暖化対策の推進に関する法律
同様に酸性雨の原因にもなっている。また、一酸化二
窒素(亜酸化窒素)は、温室効果ガスのひとつである。
地熱発電
地球全体の環境に深刻な影響を及ぼす地球温暖化、気
候変動に関する国際条約を踏まえ、地球温暖化に関し、
国、地方公共団体、事業者、国民の責任を明確にし、
地球温暖化対策を推進することにより、国民の健康と
地下の熱水や高温蒸気を利用し、発電する方法。再生
可能エネルギーの利用拡大にともない地熱利用も注
目されてきている。
文化的生活を確保し、人類の福祉に貢献することを目
長伐期林
的とした法律。京都議定書の批准を受け、2002 年の改
森林のもつ公益的機能の発揮等の観点から、伐採時期
正よって京都議定書の的確な実施を掲げるとともに、
を延長する林。長伐期林では、スギの場合 80 年から
国民の取組の強化を図る措置が盛り込まれた。
100 年程度の大木になるまで育て上げる。
地球温暖化防止活動推進員
低公害車
「地球温暖化対策の推進に関する法律」に基づき、市
大気汚染物質の排出が少なく、環境への負荷が少ない
民などによる地球温暖化防止の活動を支援し助言す
自動車。天然ガス自動車、電気自動車、ハイブリッド
るため、都道府県知事が委嘱する運動員。山梨県では、
自動車、メタノール自動車、燃料電池自動車など低燃
平成15年から委嘱を開始。任期は2年間。
費かつ低排出ガス認定車をいう。
地球温暖化防止活動推進センター
低炭素社会
「地球温暖化対策の推進に関する法律」に基づき設置
経済発展を妨げることなしに、温室効果ガス排出を大
が定められた地球温暖化防止に向けた普及啓発のた
幅に削減した社会のこと。
めの組織。全国に一箇所及び都道府県又は指定都市等
低炭素社会づくり行動計画
に各一箇所を指定することが決められている。山梨県
低炭素社会へ移行していくための具体的な道筋を示
では、平成 16 年に特定非営利活動法人フィールド’21
すもの。地球温暖化対策推進本部(本部長:内閣総理
80
大臣、本部員:全閣僚)の了承を経て平成 20 年 7 月
環させ、気化と液化のサイクルを用いて熱を移動させ
29 日閣議決定された。2050 年までの長期目標として
る。温度差エネルギーの活用方法の一つ。
温室効果ガス排出量を現状から 60∼80%削減するこ
燃料転換
とを掲げている。
二酸化炭素の排出を削減するため、使用する燃料の種
デマンドバス
類を換えること。通常は、石炭や石油から天然ガスや
乗客の要望に応じて、運行ルートや乗降場所などを臨
再生可能エネルギーに換えることを指す。
機応変に対応させることのできる“予約乗り合いバ
燃料電池
ス”。運行する事業者によって自由になる部分(ルー
水素と酸素の化学的な結合反応によって生じるエネ
ト/時間/乗降位置/呼び出しの有無など)は異なる
ルギーにより電力を発生させる装置のこと。この反応
が、おおむねタクシーのような感覚で利用できるバス
により生じる物質は一酸化二水素、すなわち水(水蒸
だと言える。近年、各種ハイテク技術を利用したデマ
気)だけであり、クリーンで、高い発電効率であるた
ンドバスが登場し、ITS(高度道路交通システム)
め、地球温暖化問題の解決策として期待されている。
の活用策として注目されている。この場合、乗客は電
現在では、燃料電池自動車、家庭用の燃料電池開発な
話や専用端末やインターネットなどを通じて乗車の
ど商品化に向けての研究が進んでいる。
予約を行い、事業者がその情報などを元にバスの運行
プランを立てるところがポイント。
燃料電池自動車
洞爺湖サミット
燃料電池により発生する電力を動力源とする自動車。
第 34 回主要国首脳会議(34th G8 Summit)。テーマは
【ハ行】
世界経済、環境・気候変動、開発・アフリカ、政治問
題。地球温暖化に関しては、G8 は 2050 年までに世界
バイオエタノール
全体の温室効果ガスの排出量を少なくとも 50%削減
サトウキビを原料とする砂糖の生産工程で、副産物と
するという長期目標を、世界全体の目標として採択す
してできる廃糖蜜を発酵して精製したアルコール。ト
ることを求める、との認識で一致した。
ウモロコシなども原料となり、二酸化炭素を吸収固定
特定フロン
する植物が原料であるため、燃やした際の二酸化炭素
クロロフルオロカーボン(CFC)類を指し、オゾン破
の排出量が固定量との差引でゼロとなる。
壊能力が特に強い物質。1995 年に生産が中止されたが、 バイオエタノール混合ガソリン
現在使用中の電気機器類に貯蔵されているものがあ
バイオエタノールを混合したガソリン。「E3」とはバ
り、廃棄に際し、回収の努力がなされている。
イオエタノールの混合比率が 3%であることを示す。
トップランナー方式
バイオガス
電気製品などの省エネ基準や自動車の燃費・排ガス基
有機質のごみや家畜のふん尿などを発酵させて得ら
準を、市場に出ている機器の中で最高の効率のレベル
れる可燃性ガス。通常はメタンガスであり、再生可能
に設定すること。
エネルギーの一つ。
バイオマス
【ナ行】
エネルギー源として活用が可能な木製品廃材やし尿
二酸化炭素(CO2)
などの有機物のこと。再生可能エネルギーの一つ。発
炭酸ガスともいう。無色、無臭の安定な気体で水に溶
酵させ発生するメタンガスを燃料として利用するこ
け、溶液は微酸性を示す。二酸化炭素は自然界にも存
ともある。
在しているが、特に化石燃料等の消費拡大に伴い、大
バイオマスタウン
気中に排出される量が増加している。代表的な温室効
バイオマスの発生から利用まで最適なプロセスで結
果ガスであり、我が国の温室効果ガス総排出量の 9 割
ぶ総合的な利活用システムが構築された地域、あるい
以上を占めている。
は今後行われることが見込まれる地域をいう。国では、
熱回収ヒートポンプ
2010 年までに 300 地域程度を目指す。バイオマスタウ
温度の異なる二つの熱源を利用し、冷暖房などを行う
ンを形成しようとする市町村は、地域のバイオマス利
装置。通常、二つの熱源の間に気化しやすい液体を循
活用の全体プランである「バイオマスタウン構想書」
81
を作成し、バイオマス・ニッポン総合戦略推進会議事
っている。
務局で基準に合致しているか検討された後、バイオマ
パーフルオロカーボン類(PFCs)
ス情報ヘッドクォーターに公開される。
1980 年代から、半導体のエッチングガスとして使用さ
廃棄物発電
れている化学物質で、人工的温室効果ガス。HFCs ほ
廃棄物の燃焼で得られる熱を利用した発電方式。ごみ
どの使用量には達しないものの、CFCs の規制ととも
焼却場などで広く採用されてきている。
に、最近、使用量が急増している。100 年間の地球温
排出権取引
暖化係数(GWP)は、二酸化炭素の数千倍。京都議定
書における削減対象の温室効果ガスの一つ。
京都議定書に定められた各国の排出削減目標を達成
BDF(バイオディーゼルフューエル)
するため、先進国間で排出量を売買する制度。国内の
温室効果ガス削減努力に対し、補完的手段として認め
菜種油・ひまわり油・大豆油・コーン油などの生物由
られた柔軟性措置の一つ。
来の油や、各種廃食用油(てんぷら油など)から作ら
ハイドロクロロフルオロカーボン類(HCFCs)
れる軽油代替燃料(ディーゼルエンジン用燃料)の総
称。燃焼によってCO2を排出しても、大気中のCO2
自然界に存在しない人工的な温室効果ガスであり、オ
総量が増えないカーボンニュートラルである。従来の
ゾン層破壊物質でもある。CFC よりオゾン破壊係数が
軽油に混ぜてディーゼルエンジン用燃料として使用
小さいので、生産の中止が決まった CFC に替わり、
できるため、CO2削減の手段として注目されている。
洗浄剤や冷蔵庫、カーエアコンなどの冷媒に広く使用
また、従来の軽油と比較して、硫黄酸化物(SOx)
されていたが、モントリオール議定書により全廃まで
排出量がほとんど出ないという利点もある。
の規制スケジュールが定められた。
バックキャスティング
ハイドロフルオロカーボン類(HFCs)
将来のあるべき社会の姿を想定し、そこから現在を振
オゾン層を破壊するフロンガスで、京都議定書の削減
り返ることで、そこに辿り着くために今後必要となる
対象である 6 種のガスのうちの一つ。 クロロフルオ
行動を考え実施する手法。地球温暖化のように過去の
ロカーボン(CFCs)の代替物であり、地球温暖化係数
トレンドを打ち破る変革が必要な問題については、こ
(GWP)は 140∼11,700 と極端に高い。 エアコンの
のバックキャスティングという考え方が非常に重要
冷媒等に使われているが、モントリオール議定書によ
となる。
り、先進国では 1996 年より生産の総量規制が開始さ
れ、2030 年の全廃が決まっている。
パッシブソーラーシステム
ハイブリッド自動車
人工的な装置を使用せず、太陽熱や自然風などを建物
の構造、間取り、方位などの工夫により利用する方法。
複数の動力源を組み合わせて、低公害化や省エネルギ
ー化を図った自動車。ガソリンエンジンまたはディー
ヒートアイランド現象
ゼルエンジンと電気動力を組み合わせ、双方の利点を
都市域において、人工物の増加、地表面のコンクリー
生かして高効率で走行する。
トやアスファルトによる被覆の増加、それに伴う自然
パークアンドライド
的な土地の被覆の減少、さらに冷暖房などの人工排熱
の増加により、地表面の熱収支バランスが変化し、都
都市部への自動車乗り入れを規制する手段の一つ。都
心域の気温が郊外に比べて高くなる現象をヒートア
市近郊に大型駐車場を設置し、そこから都心部へは公
イランド現象という。この現象は、都市及びその周辺
共の鉄道やバスなどで移動するシステム。イギリスな
の地上気温分布において、等温線が都心部を中心とし
ど欧州で広く実施されている。
て島状に市街地を取り巻いている状態により把握す
パークアンドレールライド
ることができるため、ヒートアイランド(熱の島)と
鉄道への乗り換えを行うパークアンドライド。
言われる。
発泡剤
非エネルギー起源二酸化炭素
冷蔵庫などのプラスチック系断熱材の気泡を形成す
工業プロセスの化学反応で発生・排出されるCO2(セ
るために用いられるガス。従来は CFC-11 や-12 が使わ
メントの生産によるものが約9割を占める)や、廃棄
れてきたが、現在は HCFC、HFC に切り替えられてい
物の焼却で発生・排出されるCO2。
る。断熱材を使った家電製品の廃棄に際し、発泡剤が
大気中に放出され、温室効果を高めることが問題とな
82
【マ行】
ビオトープ
本来、生物が互いにつながりを持ちながら生息してい
マイクロガスタービン
る空間を示す言葉だが、特に、開発事業などによって
環境の損なわれた土地や都市内の空き地、校庭などに
燃料として都市ガスや灯油を使い、100kW 以下の規模
造成された生物の生息・生育環境空間を指して言う場
の発電システムを構成する小型ガスタービン。
合もある。
マイ箸
非附属書 I 国
自分用の持ち歩き用の箸。割り箸の使い捨てを見直そ
気候変動枠組条約(FCCC)の附属書に記載されない
うという環境保全運動のひとつ。
国(途上国)のこと。これらの国は 2000 年までの削
マイバッグ
減努力や報告義務が免除されている。
小売店が渡すレジ袋を使わず、消費者が持参した袋や
ビルエネルギーマネジメントシステム(BEMS)
バッグを使用しようという運動。一人ひとりが実行で
ビルやビルで使用するエネルギーの管理を効率的に
きる、もっとも身近な環境保全運動のひとつ。
行うために、コンピュータによる情報処理機能を利用
マイボトル
し、一元的な管理を行うためのシステム。
自分用の持ち歩き用の飲料ボトル。ペットボトルの使
風力発電
い捨てを見直そうという環境保全運動のひとつ。
自然のエネルギーである風力エネルギーを、風車を利
窓用断熱シート
用して回転エネルギーに変換し、そのエネルギーで発
窓ガラスに貼るだけで、窓ガラスの熱の伝わりを小さ
電機を回して電力エネルギーを得る方法。
くし、部屋の冷暖房効率を高める透明シートで、ガラ
附属書 I 国
スと部屋の間に空気の層を作ることで暖房効率を向
気候変動枠組条約(FCCC)で規定される先進国及び
上するとともに、窓ガラス室内側の表面温度低下を抑
旧ソ連、東欧諸国を指し、温室効果ガスの削減やさま
制して結露を防ぐなどの効果がある。
ざまな報告の義務を負う。日本はここに含まれる。
マニフェスト制度
フライアッシュセメント
排出事業者が廃棄物の処理を委託する際に処理業者
ポルトランドセメントとフライアッシュ(微粉砕した
に管理票(マニフェスト)を交付し、処理終了後に処
石炭をボイラ内で燃焼させ溶融状態になった灰の粒
理業者よりその旨を記載した管理票の写しの送付を
子を電気集塵機で集めたもの)とを混合したセメント。 受けることにより、排出事業者が廃棄物の流れを管理
し、適正な処理を確保するための仕組みのこと。平成
フロン回収破壊法(特定製品に係るフロン類の回
収及び破壊の実施の確保等に関する法律)
3 年の廃棄物処理法改正により創設され、平成 5 年 4
オゾン層の破壊や地球温暖化を招くフロンを大気中
が、平成 10 年 12 月の同法改正によりすべての産業廃
にみだりに放出することを禁止するとともに、機器の
棄物に拡大された。また、家電リサイクル法や自動車
廃棄時における適正な回収及び破壊処理の実施等を
リサイクル法でも採用されている。
月から特別管理産業廃棄物に限って義務づけられた
義務付けた法律。
緑のカーテン
分散型エネルギー
ゴーヤなどの植物を建築物の外側に生育させること
により、建築物の温度上昇抑制を図る省エネルギー手
法。
従来の原子力発電所、火力発電所などの大規模な集中
型の発電所で発電し各家庭・事務所等に送電するシス
テムに対して、地域ごとにエネルギーを作りその地域
未利用エネルギー
内で使っていこうとするシステムのこと。
今まで利用されていなかったエネルギーの総称。①生
ペアガラス
活排水や中・下水の熱、②清掃工事の排熱、③超高圧
2 枚のガラスの間に薄く空気層を挟み込むことによっ
地中送電線からの排熱、④変電所の排熱、⑤河川水・
て断熱性能を向上させ、部屋の内外の温度差が原因と
海水の熱、⑥工場の排熱、⑦地下鉄や地下街の冷暖房
なる結露などを減少させる複層ガラス。
排熱、⑧雪氷熱等がある。
民生部門
二酸化炭素排出統計に用いられる部門の一つ。家庭部
83
門と業務部門の二部門から成る。
モントリオール議定書
民生部門家庭系
1985 年の「オゾン層保護に関する国際条約」に基づき、
オ ゾン 層 破 壊物 質 で ある フ ロン を 規 制す る た めに
民生部門のうち、自家用自動車などの運輸関係を除く
1987 年に採択された議定書。以後、規制の内容は見直
家庭消費部門。
しされ強化された。この議定書に基づき、95 年以降の
民生部門業務系
先進国によるクロロフルオロカーボン類(CFC)の生
民生部門のうち、企業の管理部門など、事務所・ビル、
産は全廃された。
ホテル、百貨店などの第三次産業などにおける消費部
【ヤ行】
門。
メガソーラー発電
約束期間
出力 1,000kW(=1MW(メガワット)=0.1 万 kW)
温室効果ガスの削減目標を達成しなければならない
以上の規模を有する太陽光発電に対する総称で、強力
ことが定められた期間。京都議定書では最初の約束期
な導入支援策を講じている海外諸国では既に相当量
間(第1約束期間)を 2008 年から 2012 年の 5 年間と
導入されている。必ずしも技術的に明確な定義がある
している。
わけではないが、規模の大きさに加え、太陽光発電を
発電所(発電事業)として利用していることが多いこ
山梨県間伐等推進計画
とが、その特徴である。
本県における間伐推進の現状と課題を踏まえた間伐
メカトロニクス
推進の取組の方向性を示すとともに、年度ごとの間伐
等の目標と実績を公表。計画期間は平成 17 年度∼19
機械装置に電子工学的知見を融合させることによっ
年度。
て、新たな価値を求めようとする学問・技術分野。機
械工学(Mechanics)と電子工学(Electronics)を合わ
山梨県環境基本計画
せた和製英語。
環境基本条例で定めた環境の保全及び創造に関する
施策の方向等を明らかにするとともに、施策を総合的、
メタン
京都議定書の対象ガスの一つ。工業プロセスのほか、
計画的に推進するため、平成 17 年 2 月に策定。
水田や反芻動物の畜産からも発生する。
山梨県環境保全審議会
モーダルシフト
環境の保全、鳥獣の保護及び狩猟、温泉に関する事項
について調査審議を行う審議会。専門的な事項を審議
旅客や貨物のトラック輸送を貨車や船舶輸送に切り
替えることにより、二酸化炭素の排出削減を図る方式。
木質バイオマス
するための部会として鳥獣部会、温泉部会、廃棄物部
会、地球温暖化対策部会を設置。
山梨県環境保全率先行動計画
木材からなる生物資源量。樹木の伐採や造材時に発生
県自ら率先して消費者、事業者としての立場で事務事
した枝、葉などの林地残材、製材工場などから発生す
業における省エネルギー・省資源の推進、廃棄物の削
る樹皮やのこ屑などのほか、住宅の解体材や街路樹の
減など、環境に配慮した取組を継続的かつ効果的に推
剪定枝など。植物は温室効果ガスである二酸化炭素を
進するための計画。平成 11 年 7 月策定。
吸収し成長するため、それを石炭、石油などの化石燃
料の代替エネルギー源として用いれば、飛躍的に二酸
山梨県森林吸収源対策推進プラン
化炭素発生量を減らすことができる。最近では、木質
2002 年 12 月に国が策定した「地球温暖化森林吸収源
バイオマスのエネルギー源としての利用を促進する
10 ヶ年対策」を受け、2003 年 12 月に策定。本県にお
ため、燃焼技術の開発、燃焼方法、ガス化などの研究
いて、今後5年間に取り組む森林整備・保全管理の基
が進められている。
本方向を定めた計画。
木質ペレット
山梨県森林吸収量確保推進計画
間伐材や製材等の木くずを破砕して木粉にし、水分を
「山梨県森林吸収源対策プラン」の取組を強化するた
取り除いて、粒状に高圧で固めて作った木質燃料のこ
め、2007 年 8 月に策定。2007 年から 2012 年の 5 か年
と。
計画。
84
山梨県ノーレジ袋推進連絡協議会
六ふっ化硫黄(SF6)
レジ袋を削減するための方策やレジ袋削減について
1960 年代から電気及び電子機器の分野で絶縁材など
の意識啓発等を行うため、事業者、消費者団体、行政
として広く使用されている化学物質で、人工的な温室
等を構成メンバーとして平成 19 年 8 月 31 日設立。
「平
効果ガス。使用量はそれほど多くないが、近年新たな
成 20 年度容器包装 3R 推進環境大臣賞」の「地域の連
用途開発の進展に伴い需要量が増加している。100 年
携・協働部門
間の地球温暖化係数(GWP)は、二酸化炭素の 23,900
奨励賞」を受賞。
倍。HFCs、PFCs とともに、京都議定書で削減対象の
山梨県緑化計画
温室効果ガスの一つに指定された。
「山梨県環境緑化条例」に基づき、これからの緑化施
策の総合的かつ計画的な推進を図るために平成 16 年
ワットチェッカー
3月に策定。緑の状況を把握した中で、様々な場面で
本体をコンセントに差すだけで電力・電圧・電流・周
の緑のあり方を提示するとともに、緑づくりの指標等
波数・力率等 8 種類の測定ができる機器。家庭におけ
を明らかにしている。計画期間は、2004(平成 16)年
る消費電力の「見える化」に有効。
から 2013(平成 25)年の10年間。
やまなしの森づくり・CO2吸収認証制度
山梨県内における企業・団体の森づくりへの参加を促
進するとともに、より多くの県民が森づくり活動の効
果に関心を持つ契機とするために実施するCO2吸収
量を認証する制度。山梨県地球温暖化対策条例では、
温室効果ガス排出抑制計画において、排出量と森林整
備による吸収量の相殺(オフセット)を認めている。
【ラ行】
ライフサイクルアセスメント(LCA)
物品の生産から廃棄までの環境負荷などを調査、分析
して評価する手法。各種の製品やサービスについて、
二酸化炭素排出量の LCA が行われれば、事業者や消
費者が地球温暖化防止に取り組むために有用となる。
リターナブル容器
中身を消費した後の容器を、販売店を通じて回収し、
飲料メーカーが洗浄して再び使用する容器。ワンウェ
イ容器のようにごみにならないことから、ごみの発生
抑制の手段として有効。
リユース
一度使用された製品又はその部品を、そのまま再利用
すること。
リユース食器
何度も繰り返し洗って使用できる食器で、使い捨ての
紙コップやプラスチック容器の替わりに屋外イベン
ト等で用いられるもの。
冷媒
冷蔵庫やエアコンの冷却剤として使われる物質。代表
的な冷媒としてフロンがあるが、オゾン層破壊と地球
温暖化防止の観点から脱フロン化が進められている。
85
Fly UP