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は じ め に ~原点に立ち返る気概とらしさを求めて~ 自分らしさ、こどもらしさ、たけたらしさ。この「らしさ」 ということば、よく使用されます。そもそも「らしさ」とは、 『そのものが飾らずして備えている独自性』のことと定義づ けられています。 私たちは、 「らしさ」ということばを頻繁に使いますが、深 くはその意味を考えて使ってはいないものです。何となく、 曖昧な感覚であり、そして、その対象のイメージ※1 をそれ となく捉えて使っているものです。 しかし、この「らしさ」とは、実は、非常にすばらしいこ とばなのです。介護保険法の精神にあるように個人としての 尊厳の保持と自分らしさを求めていくことの崇高さ。こういう混沌※2 とした時代背景 だからこそ、私たちは「らしさ」を求めていかなくてはならないといえるのです。 さて、当市が展開する施策の基軸であります竹田市新生ビジョン「TOP 運動※3」。こ の運動は、全てを包み込むものです。「目標がなければチャンスが見えない、ビジョン ※4 がなければ決断ができない」、 「内に豊かに、外に名高く」。まさに、市民の方々の心 が豊かでなければ、この竹田市新生ビジョンも成り立っていくものではありません。 また、「地域力」・「人間力」・「経営力」・「行政力」の 4 本を柱に個々が独立して機能 するのであれば、その力は、個々の力でしかありません。この 4 本の柱がひとつにまと まっていくことで個々なる力は、二乗、三乗にもなっていきます。 この新生ビジョンには、「竹田ならでは」、「竹田らしさ」を創出していく動きが凝縮 されており、飾らず、驕ることなくオンリーワン※5 やオリジナリティー※6 を打出し ています。加えて、常に主人公は、 「市民の皆様」であることの意識づけもしています。 つまり、このビジョンを掲げ、具現化していくことは、「らしさ」を求め、その「らし さ」を活かすことになるのです。 高齢社会、比類なき高齢化の進むわがまち「たけた」。しかしながら、裏返せばそれ は、いわば「いのちにやさしいまち」であるともいえるのです。高齢社会が有するもの。 それは、「負」の方が大きいのかもしれませんが、この負が財となり得ることも当然あ ります。いのちにやさしいまちであるということは、個としての輝きがあるということ なのです。 このように転じた思考を持つこと、現実を直視することで見えてくる課題、そして未 来の竹田の姿。理想を描くことは、未来を、自分を、家族を、地域をデザインすること と考えます。理想なきは、夢なきもの。夢なきものは、語ることができません。そして、 夢を語ることにおいて、長幼は決して関係のないことです。 比類なき高齢化の進行、地域コミュニティ※7 の維持や機能不全、年齢を重ねること に伴う「介護」への不安感、拠るべき「介護保険」とその制度設計への不安。 私たちは、解決しなければならない多くの課題を抱えています。手をこまねいては何 もできません。立ち止まっていては何も始まりません。傍観者でいてはいけないのです。 気概を持つことと、自分を愛すること、そして、たけたを愛すること、そのことが「ら しさ」を築き上げていくことになります。 介護保険制度が施行されて早 12 年。今までは、制度という電車の指定席に乗車し、 保険者や事業者という車掌に導かれて過ごしてきました。 これからの未来はそうではなく、いま一度この制度の原点に立ち返り、制度という電 車に乗車したからには、自由席乗車、立つこと、混雑も厭わずに、「らしさ」を求めて いくこと、個として輝き続けること、そして、何よりも「ならないこと」を強く心に持 つことが最も重要なこととなります。 作用点は、大きく「介護」から「予防」へと働いています。介護と予防、既存資源と 新資源、既存サービスとインフォーマルサービス※8。二極が一対となり、市民の皆様 へと展開されていくこととなります。二極分化ではなく、二極一対、多極一対となります。 「介護」の原点。それは、「人」。 「予防」の原点。それは、「意識」。 置き換えれば「行政」の原点は、「市民の皆様」であり、「施策」の原点は、「市民の 皆様の意識」であるといえます。 私たちは、市民の皆様とともに、いつも心の中でこうしたフラッグ※9 を掲げ続けて いかなければなりません。 何故ならば、「らしさ」を求めることは、そのものが飾らずして備えている独自性を 求めていくことだからです。 結びに本計画が向こう 3 年間の高齢者保健福祉施策の指針となるべく輝きを放つこと を祈りつつ、計画策定に当たってのことばとさせていただきます。 平成 24 年 3 月 竹田市長 ※を付した用語は、巻末に解説を掲載しています。 目 第1章 次 計画の概要 1 計画策定の背景 ........................................................ 2 2 計画の位置づけ及び目的 ................................................ 6 3 計画の基本理念 ...................................................... 7 4 計画の基本目標 ...................................................... 7 5 計画の体系 6 市民の意見反映 ....................................................... 10 7 計画期間及び進行管理 ................................................ 14 第2章 .......................................................... 9 高齢者等の現状 1 人口構造の推移 2 高齢者人口の推移と高齢化率 ........................................ 17 3 地域における高齢者の現状 ......................................... 19 4 要支援認定者・要介護認定者の状況 .................................... 24 第3章 .................................................... 16 平成 26 年度における高齢者のあるべき姿(目標) 1 健やかで活力あるまちづくり ......................................... 26 2 安心して暮らせるまちづくり ........................................ 31 3 見守りと支えあいのまちづくり 4 自分らしさを活かせるまちづくり 第4章 ...................................... 36 .................................... 44 介護保険事業の運営状況 1 給付状況及び認定状況 .............................................. 48 2 地域支援事業実施状況 ............................................... 50 第5章 ■ 第 5 期介護保険事業計画の仕組みと事業量の推計 1 第 5 期介護保険料基準額算定の仕組 .................................... 54 2 第 5 期介護保険料基準額算定の考え方 .................................. 56 3 第 1 号被保険者数の推計 .............................................. 57 4 第 5 期介護保険サービス事業量の見込 .................................. 58 5 標準給付費見込額の算定 6 第 1 号被保険者保険料収納必要額 7 予定保険料収納率 ..................................................... 66 8 第 5 期介護保険料基準額の算定 資 料 編 ............................................. 62 ..................................... 63 ....................................... 66 ■ 竹田市介護保険事業計画等策定運営委員会委員 ............................. 68 用語解説 ............................................................... 69 第 1 章 計画の概要 第1章 計画の概要 1 計画策定の背景 (1)時代の動き 急速に進む少子・高齢化の大きなうねりの中、私たちは今この時代を生きています。 年齢を重ねることに伴い生じる心身の状況の変化は、誰にも共通し、そして誰もが経 験をする不安要因です。一方で、年齢を重ねることにより得られる豊かな経験・知識・ 能力、人と人との絆や地域のつながりは貴重な財産です。高齢者に対する尊敬や思い やり、風習や伝統を尊重し、高齢者が誇りを持てる社会を築き、守っていくことが必 要です。 高齢化に伴う不安要因、とりわけ「介護」については、個人だけでなく地域社会に おいても解決すべき大きな課題となっています。住み慣れた地域で個人としての尊厳 を保ち生活を維持していくことは、老若男女を問わず当然に保障された権利でもあり ます。 人と人とがつながり支えあう「地域社会」の機能を強化し、高齢になっても「地域 の元気人・文化人(文化・伝統を伝えていく)」という意識を持ち、これまで培ってき た知恵や経験を活かして「地域」のために役立つことで、自ら「介護予防」を実践し ていることにつながっていきます。 高齢化を「負の要素」と捉えてしまえば、そこからは何も生まれてはきません。何 よりも「その人らしさ」を求めていくことが豊かな人生を全うすることに繋がるので はないでしょうか。 (2)本市の現状と将来を見据えて 本市は、比類なき高齢化が進行しています。新市となりました平成 17 年 4 月末時 点での高齢化率は、36.6%、合併から 6 年を経過した平成 23 年 9 月末では、39.3%と なっており、この 6 年間で約 3.0%の上昇となっています。とりわけ、総人口が減少 傾向にある中での上昇は、必然的に高齢者の顕著な増加を意味し、介護保険や医療保 険への潜在的な需要者が多いことを示しています。反面、その一方では、いわゆる元 気高齢者の存在が地域を育み、昔から培われてきた人と人、地域と地域との「結びつ き」を守り、静かに息づく伝統・文化の伝承に重要な役割を担っていることも事実で す。 超高齢社会という本市の将来像を見据えたとき、こうして残されゆく「ふれあい」・ 「習慣」・「風習」・「慣習」、そして「絆」、貴重な経験や体験を深く積んでこられた高 齢者をいかに点から線、線から面へと展開する事業へ参画していただくか?このこと きすう が本市の将来の帰趨※10 を決することになるといっても過言ではありません。 つまり、これから迎える時代の潮流に対応していくためには、高齢者の社会参加・ -2- 第 1 章 計画の概要 生きがい活動の推進は、決して欠かすことができないことなのです。また、若い世代 との世代間交流も必須となります。こうした状況を見据え第 5 期計画では、この活動 を積極的に進めてまいります。 (3)これまでの課題解消に向けて 平成 12 年 4 月 1 日に介護保険制度が施行されて以降、これまで第 1 期計画(平成 12 年度~平成 14 年度)、第 2 期計画(平成 15 年度~平成 17 年度)、第 3 期計画(平 成 18 年度~平成 20 年度)、第 4 期計画(平成 21 年度~平成 23 年度)のそれぞれの 事業実施に伴う中で課題が生じています。本市では、その将来に向かっての課題を分 析し、次期計画への定義づけをしてまいりました。 しかしながら、PDCA サイクル※11 やフィードバック方式※12 等々活かせる方策 で再度課題を浮き彫りにし、解消を図りつつも、地域特性や地域資源等の物理的事象、 価値観や見解等の心理的事象により、一朝一夕にはその解消は進みませんでした。 今回、第 5 期計画の策定に当たって、広く市民の方の声を聴くべく「竹田市 65 歳 以上の方の生活と健康に関する調査」(以下「元気度調査」という。)を実施し、これ までの事業実施における検証及び何が必要で、何が必要でないかという真の心の需要 を推し測ることができました。 したがって、この貴重な調査結果を今後の各施策展開におけるひとつの方向性とし て捉えることで、ひとつずつ課題の解消に向けての取組みを進めてまいります。 (4)今後の進むべき方向性として こうした時代背景の下、安心して生活を営んでいくことが可能となるために目指す べき社会理念の醸成と諸施策の具現化、そして、 「行政」 ・ 「地域」 ・ 「市民」がそれぞれ の立場で取組むべき課題を明確にすることを目的として、これまで介護保険法に基づ き、3 年を 1 期として、平成 11 年度に第 1 期計画、平成 14 年度に第 2 期計画、新竹 田市となった平成 17 年度には第 3 期計画、平成 20 年度に第 4 期計画を策定し、質の 高いサービス提供、自立支援の方策、予防事業、健康づくり事業等々の円滑な推進に 努めてきました。 今年度の計画見直しに当たっては、各種アンケート調査を実施し、地域力の偏在の 有無、地域資源の把握、施策基盤の再確認、そして何よりも「生の声」に耳を傾ける ことで本市の置かれている現状に重き視点を向けることへの結びつけができたところ です。 以上のことを踏まえ、施策体系や施策内容等の充分な検証を行う上で将来への課題 を盛込み、向こう 3 年間の方向性を示す羅針盤としての位置づけであります「竹田市 第 5 期老人福祉計画・介護保険事業計画(以下「本計画」という。)を策定しました。 -3- (5)第 5 期介護保険事業計画の改正点等 基本的な考え方 ①地域包括ケアシステム※13 の構築 第 5 期計画では、要支援、要介護状態となっても住み慣れた地域で生活が継続で きるよう、地域ケア※14 体制の確立という第 4 期計画までの流れをさらに進め、高 齢者が地域で自立した生活を営めるよう、 「医療」、 「介護」、 「予防」、 「住まい」、 「生 活支援サービス」を一体化し、提供する「地域包括ケアシステム」の実現に向けた 取組みを推進していきます。 なお、この取組みは、団塊の世代が高齢期を迎える 2015 年からその 5 年後、10 年後である 2020 年、2025 年を見据えた目標の設定に当たることとされています。 ②孤立化のおそれのある高齢単身・夫婦のみの世帯に対する生活支援の留意 高齢者が要介護状態となっても、自分の意思で自分らしい生活を営むことが可能 となるよう「高齢者の尊厳を支えるケア」を確立することとします。 また、高齢者が地域で孤立化しないよう、安心して日常生活を営むことができる ようにするため、様々なサービスのネットワーク※15 化により、高齢者の生活状況 を把握し、適切な機関につなぐ等の対応ができるシステムの構築を図ります。 そのために、連続的、かつ、一貫性を持った予防給付対象サービス及び介護予防・ 日常生活支援総合事業※16 が適切に提供できる体制づくりに努めます。 ③重点記載事項 第 5 期計画では、下記の 4 項目を重点記載事項とし、具体的に計画に記載してい きます。 認知症支援策の充実 医療との連携 高齢者の居住に係る連携 生活支援サービス -4- 第 1 章 計画の概要 【地域包括ケアシステムについて】 日常生活圏域 (30 分でかけつけられる圏域) 介護 医療 生活支援 住まい 予防 【地域包括ケアの5つの視点による取組み】 地域包括ケアを実現するためには、次の5つの視点での取組みが包括的(利用者のニーズに応じ た①~⑤の適切な組み合わせによるサービス提供)、継続的(入院、退院、在宅復帰を通じて 切れ目ないサービス提供)に行われることが必須。 ①医療との連携強化 ・24 時間対応の在宅医療、訪問看護やリハビリテーションの充実強化 ・介護職員によるたんの吸引などの医療行為の実施 ②介護サービスの充実強化 ・特養などの介護拠点の緊急整備(平成 21 年度補正予算:3 年間で 16 万人分確保) ・24 時間対応の定期巡回・随時対応サービスの創設など在宅サービスの強化 ③予防の推進 ・できる限り要介護状態とならないための予防の取組や自立支援型の介護の推進 ④見守り、配食、買い物など、多様な生活支援サービスの確保や権利擁護など ・一人暮らし、高齢夫婦のみ世帯の増加、認知症の増加を踏まえ、様々な生活支援(見守り、 配食などの生活支援や財産管理などの権利擁護サービス)サービスを推進 ⑤高齢期になっても住み続けることのできる高齢者住まいの整備(国交省と連携) ・一定の基準を満たした有料老人ホームと高専賃を、サービス付高齢者住宅として高齢者住ま い法に位置づけ -5- 2 計画の位置づけ及び目的 本計画は、第 3 期計画及び第 4 期計画の延長上に位置づけられ、第 3 期計画に定めた平 成 26 年度までの目標を達成する仕上げの計画となります。 その一方で団塊の世代が高齢期に達し、高齢化が本格化する平成 27 年度以降における 地域包括ケアシステムの構築を見据えた新たな視点での取組みを盛り込んでいく計画とも なります。 竹田市老人福祉計画 (全ての高齢者を対象とした福祉事業全般に関する総合計画) ○高齢者全体の現状把握、需要把握 ○介護保険給付対象外のサービス提供体制 ○サービス対象者の把握、サービス提供の方策 竹田市介護保険事業計画 (要支援認定者・要介護認定者及び要支援・要介護状態となるリスク※17 の 高い高齢者を対象とした、介護サービス等の基盤整備に関する実施計画) ○介護保険給付対象者及び地域支援事業※18 対象者の現状把握、 個別需要の把握 ○介護保険給付対象サービス及び地域支援事業の供給体制 ・サービス見込量の算出とその確保に向けての整備方策 ・サービスの円滑な提供のための事業 ○介護予防・日常生活支援総合事業推進のための基盤づくり ○事業費の見込みに関する事項 -6- 第 1 章 計画の概要 3 計画の基本理念 やすらぎと安心に満ちた支えあうくらしづくり 本計画は、最上位計画である「竹田市総合計画」※19 との整合性を図り、そのまちづく り将来像「自然・歴史・文化を育む名水名湯田園観光都市」を踏まえて定められましたまち づくりの基本方針「やすらぎと安心に満ちた支えあうくらしづくり」を基本理念とします。 4 計画の基本目標 本計画では、基本理念を実現するために、次の 4 つの基本目標を掲げます。 (1)健やかで活力あるまちづくり ◇高齢者がそれぞれの個性や価値観に基づき、生活の中に「働くこと」 ・ 「学ぶこと」・ 「愉(楽)しむこと」を豊かに組込むことができるよう社会参加と生きがい活動の 場を広げ、その活動を支援していきます。 ◇高齢者が健康で、可能な限り活力あふれる生活を営むことができるよう健康づくり と介護予防(一次予防・二次予防)を推進し、高齢者が主体的に取り組むことがで きるよう各健康づくり組織等との連携を図ってまいります。 ◇介護予防・日常生活支援総合事業推進のための基盤づくりを進めていきます。 (2)安心して暮らせるまちづくり ◇高齢者が可能な限り健やかで活力あふれる生活を営み、住み慣れた地域で安心して暮ら していくことができるよう「地域コミュニティ」を活かしたまちづくりを構築します。 ◇高齢者が住み慣れた地域で安心して暮らしていくことができるよう福祉サービス (生活支援サービス)の充実を図っていきます。 ◇高齢者が住み慣れた地域で安全・快適に暮らしていくことができるよう安全性の高 いまちづくり、生活の拠点となる快適な住まいの整備(高齢者の居住に係る連携) に取組んでいきます。 そ ご ◇ひとり暮らしの高齢者、認知症、個性や価値観の違いから生じる見解の齟齬※20 に ひょうぼう ついての説明や「いつでも、誰でも気軽に!」をフレーズ※21 として 標 榜 ※22 す ることができるような相談体制の構築と高齢者の方が人権を侵されることなく、そ の意思が尊重されるための公的仕組みである権利擁護事業※23 の充実を図ってい きます。 -7- (3)見守りと支えあいのまちづくり ◇高齢者が地域で安心して自立した生活を送ることができるよう医療・介護・予防・ 住まい・生活支援サービスが一体化して提供される「地域包括ケアシステム」(医 療との連携)の実現に向けた取組みを進めていきます。 ◇認知症の早期発見・早期治療の重要性の普及啓発を行い、認知症ケアについて、正 しい知識を地域に広げていくための活動を関係機関と連携して進めていきます。 認知症支援策の充実(ネットワーク化・認知症サポーターの養成・認知症地域支援 推進員※24 の役割) ◇高齢者がいつまでも住み慣れた地域で、尊厳を保ちその人らしく暮らし続けるため に、適切なサービス多様な支援が途切れることなく提供できるよう、地域包括ケア の中核施設としての役割が果たせるよう、地域包括支援センターの充実強化を図り ます。 (4)自分らしさを活かせるまちづくり ◇高齢者が自己決定に基づき、主体的に介護予防に取組み、生活機能の維持・向上を 目指すとともに支援者側である介護支援専門員及び介護保険サービス事業者のス キルアップ※25 を図り、包括的・継続的ケアマネジメント※26 を推進していくこ とが可能となるための保険者としての機能強化を進めていきます。 ◇介護保険事業の円滑かつ安定的な運営を図るため、適正なサービスの「量」を維持 するとともに、その「質」を確保するための取組みを進めていきます。 -8- 第 1 章 計画の概要 5 計画の体系 《竹田市型地域包括ケアシステムの構築に向けての取組み》 理念 や す ら ぎ と 安 心 に 満 ち た 支 え あ う く ら し づ く り 基本目標 1 ①社会参加・生きがい活動の推進 健やかで活力あるまちづくり ②健康づくり・介護予防の推進 ③介護予防・日常生活支援総合事業 推進のための基盤づくり ①地域コミュニティを活かしたま ちづくり ②福祉サービスの充実 2 安心して暮らせるまちづくり (生活支援サービス) ③居住環境の整備・安全対策の推進 (高齢者の居住に係る連携) ④権利擁護の推進 ①地域包括ケアシステムの構築 (医療機関等関係機関との有機的連携) 3 見守りと支えあいのまちづくり ②認知症ケアの充実, 認知症支援策の充実 ③地域包括支援センターの充実 ※27 ①保険者機能の強化 4 自分らしさを活かせるまちづくり ②介護保険事業の円滑かつ安定的 な運営 ■医療との連携は、全ての基本目標と連動します。 -9- 6 市民の意見反映 保険者には、高齢者への各種の施策展開や介護サービスを提供するに当たって、広くそ のニーズ※28 を把握し、課題検証をした上で計画の策定に活かしていくことが求められま す。 このため、竹田市では、本計画を策定する中で以下の取組みを行いました。 (1)竹田市 元気度調査 高齢化が急速に進む中、65 歳以上の方が「どのような家庭環境で?」、 「どのような 地域環境で?」、「どのような身体状況で?」日常生活を送られているかについてお尋 ねをし、得られた結果を本計画並びに今後の高齢者福祉施策に反映させていくことを 目的として、平成 23 年 9 月に調査を実施しました。 【調査対象者】 ①65 歳以上の方で要介護認定を受けてい しっかい 7,328 人(悉皆)※29 ない方 ②65 歳以上の方で要支援 1・2 の認定を受 けている方 450 人(無作為抽出)※30 ※ ①及び②共に 90 歳以上は、調査対象外としました。 【回収結果】 回 ①65 歳以上の方で要介護認定 を受けていない方 ②65 歳以上の方で要支援 1・2 の認定を受けている方 - 10 - 収 数 回 収 5,370 人 73.3% 308 人 68.4% 率 第 1 章 計画の概要 (2)竹田市 居宅サービス利用者実態調査 前記しました元気度調査と同様に居宅サービスを利用されている方の「生活状況」、 「健康状況」、 「健康づくり」及び「福祉・介護」に関する考えについて、お尋ねをし、 得られた結果を本計画並びに今後の高齢者福祉施策に反映させていくことを目的とし て、平成 23 年 10 月に調査を実施しました。 【調査対象者】 要介護 1 以上の居宅サービス利用者 331 人(無作為抽出) 【回収結果】 回 居宅サービス利用者 収 数 175 人 実態調査 回 収 率 52.9% 【全体的調査結果】 ・約 58.9%の人が自分の健康への不安を持ち、約 26.3%の人が家族の健康を 気遣っていること。 ・外出がほとんどない人が約 33.1%となっており、認知症やひきこもりとな るおそれが大きいこと。 ・地域包括支援センターの周知度が低いこと。 ・自分自身が利用しているサービス以外のサービスへの関心度が低いこと。 (無回答の多さ) ・可能な限り在宅で生活をしたいこと。 ・家族介護への配慮が深いこと。 ・元気度調査結果と同じ傾向があること。(周囲との関わり合い) - 11 - (3)竹田市 介護保険事業所アンケート調査 第 5 期計画(平成 24 年度~平成 26 年度)での各サービスの供給体制、各サービス への新規参入意向等、また、現下の介護保険制度での課題、事業所や地域で抱える意 見等をお聞かせいただき、本計画策定に資することを目的に事業所アンケート調査を 実施しました。 回答事業者 市内 18 事業者中 9 事業者 【全体的意見】 ・有資格者の確保に苦慮していること。 ・職員の資質向上が利用者支援やサービスの適正化へと結びつくこと。 (自己研鑽・専門性・職員相互の融和) ・家族支援や地域とのつながりを強化すること。(認知症を支える家族への支援) ・経営の安定化を図ること。 ・医療と介護の連携の強化を図ること。 【地域包括ケアの取組】 ・各関係機関が担うべき役割の明確化と連携強化を図ること。 ・地域を支えていくこと。 ・24 時間・365 日のサービス提供の実施すること。 【制度及び保険者への意見】 ・本来の介護保険サービスのあり方の周知を図ること。 ・規制緩和を進めること。 ・地方の声を中央へ届けること。 ・竹田市型地域包括ケアシステム構築の必要性があること。 等々の「声」が意見として寄せられました。 - 12 - 第 1 章 計画の概要 (4)事業計画等策定運営委員会での審議 本計画の策定に当たっては、「識見を有する者」、「保健・医療・福祉関係者」、「被 保険者代表」及び「その他市長が認める者」の 15 人(実委員数:14 人)で構成され ています「竹田市介護保険事業計画等策定運営委員会」の中で、様々な見地や角度か らの考察と議論をいただきました。 竹田市介護保険事業計画等策定運営委員会設置根拠 ■介護保険法第 117 条第 6 項 「市町村は、市町村介護保険事業計画を定め、又は変更しようとするときは、あ らかじめ、被保険者の意見を反映させるために必要な措置を講ずるものとする。」 ■竹田市介護保険条例第 4 条第 1 項 「介護保険事業の円滑な運営を図るとともに、被保険者の意見を反映させるため、 竹田市介護保険事業計画等策定運営委員会を設置する。」 - 13 - 7 計画期間及び進行管理 本計画は、平成 24 年度を初年度として、平成 26 年度までの 3 年間を計画期間としてい ます。ただし、本計画の実施状況の把握と進行管理については、毎年度検証と評価を行い、 得られた課題を分析するものとします。 平成 平成 平成 平成 平成 平成 21 年度 22 年度 23 年度 24 年度 25 年度 26 年度 見直し 計画期間 3年 第 5 期計画期間 第 4 期計画期間 見直し 【参考】 第 1 期計画 平成 12 年度~平成 14 年度(平成 14 年度見直し) 第 2 期計画 平成 15 年度~平成 17 年度(平成 17 年度見直し) 第 3 期計画 平成 18 年度~平成 20 年度(平成 20 年度見直し) - 14 - 第 2 章 高齢者等の現状 第 2 章 高齢者等の現状 第2章 高齢者等の現状 1 人口構造の推移 平成 23 年 9 月 30 日現在の本市の総人口は、24,914 人となっており、このうち男性は、 11,599 人、女性は、13,315 人となっています。 また、年齢構成別では、年少人口(0~14 歳)は、全体の 9.2%、就業人口(15 歳~64 歳) は、51.5%、高齢者人口(65 歳以上)は 39.3%を占めています。 性別の属性では、男性で最も人口が多い年代は、60 歳から 64 歳で、1,308 人、女性は 75 歳から 79 歳の 1,290 人となっています。 現在の 65 歳から 69 歳の方は、第二次大戦時に生まれた世代であり、それ以前、以後の世 代よりも少なくなっていますが、60 歳から 64 歳の年代層が高齢者となる第 5 期(平成 24 年から平成 26 年)では、前期高齢者が増加となることが予想されます。 3 100- 34 男:11,599人 144 149 90-94 391 女:13,315 人 380 85-89 801 864 80-84 922 1,211 75-79 850 1,290 70-74 709 1,133 892 65-69 1,308 1,166 60-64 976 40-44 509 529 35-39 495 516 30-34 25-29 459 466 20-24 435 417 10-14 367 5-9 362 360 0-4 352 500 0 0 500 15~64歳 51.5% 20% 30% 0~14歳 資料 460 15-19 431 10% 458 467 533 0~14歳 9.2% 532 45-49 478 1,000 795 50-54 522 1,500 936 55-59 792 0% 20 95-99 40% 1,000 1,500 65歳以上 39.3% 50% 60% 15~64歳 70% 80% 65歳以上 住民基本台帳(平成 23 年 9 月 30 日現在) - 16 - 90% 100% 第 2 章 高齢者等の現状 2 高齢者人口の推移と高齢化率 (1)高齢者人口の推移 本市の高齢者数は、平成 22 年までは、増加を続けていましたが、平成 23 年は、初め て減少に転じました。 しかしながら、団塊の世代が高齢者となります平成 24 年以降は、再び増加傾向に転じ ると予想されます。 図 総人口と高齢者数 (人) 40,000 37.5% 39.6% 39.4% 38.8% 38.3% 39.3% 40% 35,000 30,000 27,294 26,789 26,347 25,851 25,376 30% 24,914 25,000 20,000 20% 15,000 10,243 10,260 10,216 10,183 10,041 9,793 10,000 10% 5,000 0% 0 H18 H19 H20 総人口:A H18 H21 高齢者人口:B H19 H20 H22 H23 高齢化率:B/A H21 H22 H23 総人口 27,294 26,789 26,347 25,851 25,376 24,914 高齢者人口 10,243 10,260 10,216 10,183 10,041 9,793 高齢化率 37.5% 38.3% 38.8% 39.4% 39.6% 39.3% - 0.2% -0.4% -0.3% -1.4% -2.5% 高齢者人口 対前年度比 資料 住民基本台帳(各年 9 月 30 日現在) - 17 - 第 2 章 高齢者等の現状 (2)前期高齢者数と後期高齢者数 平成 23 年 9 月 30 日現在の前期高齢者数は、3,584 人、後期高齢者数は 6,209 人とな っています。 前期高齢者数は、平成 22 年度に比べ 6.6%の減少となっていますが、後期高齢者数は、 前年度に比べ 0.1%の増加となっています。 図 前期高齢者数と後期高齢者数 (人) 7,000 6,000 5,000 6,205 5,687 5,996 5,843 4,556 4,417 4,220 4,060 4,000 3,000 前期高齢者人口:B 6,209 6,123 3,836 3,584 後期高齢者人口:C 2,000 H18 H19 項目 H20 H18 総人口:A H19 H21 H20 H22 H21 H23 H22 H23 27,294 26,789 26,347 25,851 25,376 24,914 前期高齢者人口:B 4,556 4,417 4,220 4,060 3,836 3,584 後期高齢者人口:C 5,687 5,843 5,996 6,123 6,205 6,209 前期高齢化率:B/A 16.7% 16.5% 16.0% 15.7% 15.1% 14.4% 後期高齢化率:C/A 20.8% 21.8% 22.8% 23.7% 24.5% 24.9% 増加数(前期) - ▲ 139 ▲ 197 ▲ 160 ▲ 224 ▲ 252 増加数(後期) - 156 153 127 82 4 対前年度比(前期) - ▲3.1% ▲4.5% ▲3.8% ▲5.5% ▲6.6% 対前年度比(後期) - 2.7% 2.6% 2.1% 1.3% 0.1% 資料:住民基本台帳各10月1日現在 - 18 - 第 2 章 高齢者等の現状 3 地域における高齢者の現状 平成 23 年 9 月、7,778 人の高齢者を対象に元気度調査を実施しました。以下、この調査の 結果を 8 点にまとめました。 【ひとり暮らし高齢者の状況】 ひとり暮らし高齢者は、一般高齢者で 16.2%、同居家族がいる高齢者においても 23.3% が「日中ひとりでよくいる」と回答しており、全体の約 40.0%の高齢者が日中ひとりで いる状況となっています。 日中ひとりきりが「よくある」と 回答した同居高齢者の割合 ひとり暮らし高齢者の割合 (一般高齢者) (一般高齢者) 無回答, 4.0% 施設等, 0.9% 1人暮らし, 16.2% 無回答 12.3% よくある, 23.3% ない, 20.9% 同居世帯, 78.8% たまにある, 43.6% 【身体状況等】 食事・更衣・移動・排泄・整容・入浴などの日常生活動作については、一般高齢者の 90.8%の方が ADL※31 90 以上で問題なしと判断されますが、その他約 10.0%の方に 対しては、何らかの配慮が必要とされています。 また、買い物・料理・掃除といった手段を使った日常生活動作(IADL)※32 につい て、「高い」は 80.1%、「やや低い」が 5.9%、「低い」が 3.1%となっています。 ADL得点 (一般高齢者) IADL機能判定(一般高齢者) 100.0% 90.8% 100.0% 80.1% 80.0% 80.0% 60.0% 60.0% 40.0% 20.0% 40.0% 2.7% 0.4% 6.1% 4 0 6 0 5 9 8 9 0.0% 20.0% 判 定 不 能 0.0% 0.0% ~ ~ 4 0 未 満 9 0 以 上 - 19 - 3.1% 5.9% 低 い や や 低 い 10.9% 高 い 判 定 不 能 第 2 章 高齢者等の現状 【認知機能】 認知機能について、一般高齢者の 74.7%が問題なしのレベルとなります「0 レベル」 でありましたが約 20.0%の高齢者にやや認知機能の低下が見受けられました。 一方、要支援者の認知機能については、45.5%の人が「問題なし」の「0 レベル」であ りましたが、44.8%の人は 1 レベル以上となっています。 認知機能判定 【一般高齢者】 100.0% 80.0% 74.7% 60.0% 40.0% 13.3% 20.0% 4.9% 0.9% 0.2% 0.7% 0.1% 2 レ ベ ル 3 レ ベ ル 4 レ ベ ル 5 レ ベ ル 6 レ ベ ル 5.3% 0.0% 0 レ ベ ル 1 レ ベ ル 判 定 不 能 認知機能判定 【要支援】 100.0% 80.0% 60.0% 45.5% 40.0% 24.0% 20.0% 18.2% 1.9% 0.3% 0.3% 0.0% 3 レ ベ ル 4 レ ベ ル 5 レ ベ ル 6 レ ベ ル 9.7% 0.0% 0 レ ベ ル 1 レ ベ ル 2 レ ベ ル - 20 - 判 定 不 能 第 2 章 高齢者等の現状 【ひとり暮らし高齢者の認知機能】 ひとり暮らしの方で認知機能が 1 レベル以上の人は、216 人で、全体の 3.8%となって おり、一次予防事業対象者※33 のひとり暮らし高齢者で、認知機能が 1 レベル以上の人 は、172 人で、全体の 3.2%となっています。 認知機能に何らかの問題があるひとり暮らしの高齢者の割合 地区名 一般高齢者 認定者 計 地区名 一般高齢者 認定者 計 竹田 23 4.3% 3 10.0% 26 4.6% 岡本 5 2.3% 2 20.0% 7 3.0% 明治 6 3.4% 2 14.3% 8 4.2% 豊岡 18 3.8% 3 15.0% 21 4.2% 玉来 17 3.5% 4 18.2% 21 4.1% 松本 2 0.9% 2 13.3% 4 1.8% 入田 6 3.5% 4 30.8% 10 5.4% 嫗岳 8 4.5% 1 5.9% 9 4.6% 宮砥 4 2.0% 2 13.3% 6 2.8% 菅生 3 2.3% 1 6.7% 4 2.7% 宮城 9 3.6% 2 18.2% 11 4.2% 城原 5 2.0% 3 17.6% 8 3.0% 荻 10 2.6% 4 14.8% 14 3.4% 柏原 5 2.5% 3 33.3% 8 3.9% 久住 8 2.4% 1 7.1% 9 2.6% 白丹 8 3.4% 0 0.0% 8 3.3% 都野 12 3.5% 2 14.3% 14 3.9% 長湯 下竹田 13 10 3.5% 5.0% 3 2 15.0% 11.8% 16 12 4.1% 5.5% 計 172 3.2% 44 14.2% 216 3.8% 【二次予防事業対象者※34 の状況等】 二次予防事業は、介護が必要な状態になる可能性のある 65 歳以上の人が、できる限り 要介護状態にならずに地域で生活できるように実施するもので、対象は要支援・要介護 認定を受けていない一次予防事業対象者となりますが、53.0%の高齢者は、何らかの機 能の低下が見受けられ、二次予防事業を受けたほうがよいと判断されます。 事業別では、 「認知症予防事業」の受講が望ましいと判断された人が最も多く、30.9%、 次が「うつ予防事業」の 26.2%、3 番目が「運動器機能向上教室」の 22.7%となってい ます。 二次予防対象者 【一般高齢者】 60.0% 53.0% 50.0% 40.0% 30.0% 30.9% 22.7% 26.2% 20.7% 20.0% 11.3% 10.0% 1.8% 0.0% 機運 能動 向器 上の 栄 養 改 善 口 の 腔 向 機 上 能 予閉 防じ ・ こ 支も 援り - 21 - 認 ・ 知 支症 援予 防 う つ 支 予 援 防 ・ 二 対 次 象 予 者 防 第 2 章 高齢者等の現状 【自分の周りに身の回りの世話を頼める友人、知人について】 困った時、 「気軽に頼める友人、知人がいる」と回答した人は、71.1%となっています。 近くに気軽に頼める人がいる(同居者を含む) 71.1% 気軽ではないが、いざという時には頼める人がいる 13.0% 近くにはいないが、頼める人がいる 7.5% 頼める人がいない 3.1% 0.0% 20.0% 40.0% 60.0% 80.0% 100.0% 【地域の方に協力してほしいこと】 地域の方に協力してほしいこととして、掲げられているもので最も多かったのは、 「急 病など緊急時の手助け」で、26.2%となっています。 安否確認の声かけ・見守り 16.9% 話し相手 12.1% 買い物の手伝い 4.6% 通院など外出の手伝い 3.5% 急病などの緊急時の手助け 26.2% 災害時の手助け 18.9% 掃除や食事づくり、ゴミ出しなど、家事の手伝い その他 2.4% 0.8% 特にない 0.0% - 22 - 36.8% 20.0% 40.0% 60.0% 80.0% 100.0% 第 2 章 高齢者等の現状 【声かけ事業の希望について】 声かけについて、「ぜひとも頼みたい」と回答した人は、32.6%、「状況によっては頼 みたい」と回答した人は 46.2%でした。とりわけ嫗岳(45.8%)、宮城(40.2%)、白丹(40.5%) の 3 地区は 40.0%を超えている状況です。 ぜひとも頼みたい 32.6% 状況によっては頼みたい 46.2% なるべくなら遠慮したい 絶対に拒否したい 5.1% 0.1% わからない 3.8% 0.0% 20.0% 40.0% 60.0% 80.0% 100.0% 以上の結果から、不安要因として、 ①日中をひとりで過ごす高齢者が約 39.5%存在すること。 ②日常の生活動作に対する何らかの配慮が必要な高齢者が約 10.0%存在すること。 ③認知機能がやや低下している高齢者が約 20.0%存在すること。 ④二次予防事業の認知症予防事業の対象高齢者が約 30.9%存在すること。 等々の高齢者像が窺えました。 また、著しい高齢化のため、地域資源としての自治会機能の低下が取沙汰される当市 ではありますが、安心要因としては、 ①困った時に頼ることのできる人が近くにいると回答された高齢者が約 71.1%存在す ることから、高齢化率の高い地域ではあるものの、お互いがお互いを尊敬し、支え 合っていること、古くから連綿と続くつきあいの慣習があること、強い絆があるこ と等々マイナス要因が多い中でのプラス要因を窺い知ることができます。このこと は、まさに当市が「いのちにやさしいまち」であるといえるものです。 次に要望事項として ①急病時や緊急時の対応をお願いしたいと回答された高齢者が約 26.2%存在すること。 ②見守りや声かけを頼みたいと回答された高齢者が約 32.6%存在すること。 等々の高齢者像が窺えました。 この調査から高齢者の約 3 人に 1 人が常に心理的な不安を抱いていることが明らかに なりました。したがって、可能な限り日中は、自宅の外へ出て、近所の方と話をしたり、 軽度の作業を行う等々の必要性が生じており、特に認知症の予防策及び支援策として、 人と人との交わりや関わりが重要視されていることが明確に解ってきたところです。 - 23 - 第 2 章 高齢者等の現状 4 要支援認定者・要介護認定者の状況 本市の平成 23 年度 9 月 30 日現在の要支援認定者数・要介護認定者数(65 歳未満の 2 号 被保険者を除く)は、2,245 人となっており、高齢者人口に占める割合(認定率)は、22.9% となっています。 なかでも認定の割合が最も多いのは、要支援 1 であり、499 人となっています。 平成 23 年は、平成 22 年と比べて、要支援 1、要支援 2、要介護 4、要介護 5 が増加して います。その一方では、要介護 1、要介護 2、要介護 3 は、減少している状況です。 認定率は、平成 19 年以降、ゆるやかに増加し、平成 23 年は 22.9%となっています。 図 要支援・要介護認定者の推移(1 号被保険者) 2,500 2,231 2,111 2,245 2,220 2,146 2,245 2,000 1,500 1,000 500 0 H18 H19 要支援1 年度 要支援2 H20 経過的 要介護1 H21 要介護2 H22 要介護3 要介護4 要介護認定者数(65歳以上) 要支援1 要支援2 経過的 要介護1 要介護2 要介護3 要介護4 要介護5 計 H23 要介護5 第1号被保 認定率 険者数 (1号のみ) H18 H19 322 469 169 421 263 0 639 297 253 307 209 233 202 207 174 177 2,231 2,111 10,239 10,257 21.8% 20.6% H20 492 420 0 314 317 253 186 164 2,146 10,223 21.0% H21 527 387 0 330 341 246 223 166 2,220 10,194 21.8% H22 H23 501 499 349 382 0 0 393 349 349 329 267 260 215 220 171 206 2,245 2,245 10,052 9,808 22.3% 22.9% - 24 - 第 3 章 平成 26 年度における 高齢者のあるべき姿 ( 目標 ) 第 3 章 平成 26 年度における高齢者のあるべき姿 (目標) ~計画の体系に基づく各論として~ 1 健やかで活力あるまちづくり ―定 義― 「健やかで活力あるまち」とするための高齢者の社会参加活動・ 生きがい活動を展開し、一人ひとりが介護予防・疾病予防に関心 を持つことができるよう取組みを進めていきます。 (1)社会参加・生きがい活動の推進 【現状と課題】 総じて、年齢を重ねていくことは、その態様に応じて身体面や精神面での能力が低下 していくこととなります。1 年前に可能であった運動が少しずつ難しくなり、また、つ いつい新聞や雑誌等活字を敬遠するようになってしまいます。 しかしながら、高齢者は、地域で古くからの慣習を守り、伝統や文化を育み、未来へ 伝えていく枢要※35 な役割を担っており、また、世代をつなぐ紡ぎ人(びと)でもあり ます。 こうしたことから、永年にわたり培ってきた事象を社会へ還元することやその尊さを いちばん承知している高齢者。つまり、高齢者が持つ経験値を活かしていくことのでき る「集いの場」を確保することとその場を常態化させていくことが急務であるといえま す。現状では、高齢者の社会参加・生きがい活動として地区単位や自治会単位で開催さ れています各教室、ボランティア活動、老人クラブ活動、高齢者大学等々の活動があり ます。これらの活動を引続き展開していくことは、高齢者の日々の生活の中に「こころ の豊かさ」を組込んでいくこととなり、高齢者の閉じこもり予防、ひいては介護予防へ と必ず結びついていくものです。 現在、行われている活動自体の安定性と価値観の共有化を図っていくためには、参加 できない若しくは参加したくない高齢者をいかに参加させていくかについての最良の方 策を講じていくことが課題となるものです。 - 26 - 第3章 平成 26 年度における高齢者のあるべき姿 【今後の取組み】 これらの課題を踏まえ、 ①ボランティア※36 活動への支援と育成(無償ボランティア・有償ボランティア) ②シルバー人材センター※37 への加入・就労の促進 ③生涯学習の充実 ④地区公民館活動 ⑤老人クラブ等の活動推進 ⑥世代間交流の機会の拡充 ⑦「話しとぎ」※38 づくり 以上の 7 本の事業を主な柱に据え、高齢者の社会参加・生きがい活動の推進に努めて まいります。 (2)健康づくり・介護予防の推進 【現状と課題】 平成 23 年 9 月に実施しました元気度調査結果から、日ごろの生活の悩みや心配事につ いては、「自分の健康のこと」と回答した人は、61.0%と一番多く、2 番目に「家族の健 康のこと」が 46.8%で、次に「地震や風水害など災害時の対応のこと」 「生活費や経済的 なこと」が 18.3%となっています。日中一人きりになっている高齢者は、 「よくある」が 23.0%で、「たまにある」が 43.6%で、あわせると一人でいる人の割合は約 70.0%です。 地域の方に協力してほしいこととして、最も多かったのは、 「急病などの緊急時の手助け」 が 26.2%で、「災害時の手助け」「安否の確認の声かけ・見守り」の順となっています。 また、介護が必要な状態になる可能性のある何らかの機能低下が見受けられる人が 53.0%おり、二次予防事業を受けた方がよいと判断されます。事業別では、「認知症予防 事業」「うつ予防事業」「運動器機能向上事業」の順となっています。これらの介護予防 事業について、関心がある人は、約 60.0%です。 このことから、高齢者にとって「健康」や「災害時の対応」などに対する不安が大き いことがわかります。さらに、日中ひとりで過ごしている高齢者には、日中を会話なく 過ごすことにより「閉じこもり」、 「ひきこもり」、 「生活不活発」を誘引することになり、 特に認知症を引き起こす要因となります。 これまで、一次予防事業として高齢者全般に、健康づくり事業と合わせた予防活動や 健康づくり組織活動の支援を実施してきました。二次予防事業としては、機能低下が予 測される対象者に、運動器の機能向上・栄養改善・口腔機能の向上を組み合わせた教室 を各地域で実施してきました。一次予防・健康づくり事業と二次予防事業が連動してお らず、事業終了後の受け皿が不足するなど、参加者が継続して介護予防に取組むための 施策が展開できていないという課題があります。 - 27 - こうしたことから、高齢になってもいきいき暮らせるために、疾病の早期発見、早期 治療のみならず、生活習慣を改善して健康を増進し、疾病を予防する「予防活動」に重 点を置いた対策を推進し、健康づくりをはじめとした一次予防事業と二次予防事業の連 動した取組みを進めます。 さらに、地域での声かけ・見守り等健康づくりを支援する組織の育成と健康を実現す るための環境整備について推進を図ります。 【今後の取組み】 ①健康づくり・一次予防事業と二次予防事業を組み合わせた総合的な予防活動 ・生活習慣の改善 ・健康教育・健康相談・訪問指導 ・こころの健康づくり事業・食育の推進・予防接種事業 ②疾病の早期発見・早期治療 ・健康手帳の交付・特定健診・がん検診 ・健康づくりの情報提供・普及啓発 ③健康づくり組織の育成と環境整備 ・健康づくり組織との協働 ・他機関との連携 【重点事業】 《こころの健康づくり事業》 各地域でうつ病や認知症について正しく理解し、地域で支えあってこころの健康づく りを推進するため、専門医師による講演会を開催します。また、自殺予防の普及啓発と して民生・児童委員、介護支援専門員などの相談業務にあたる方を対象に自殺予防研修 会を開催し、自殺予防キャンペーンなど啓発活動を行っていきます。 こころの健康づくりに関心を高め、身近で気軽に相談できる体制づくりを推進します。 こころの病にかかっても地域で安心して暮らすことができるよう専門医や保健師による 相談支援活動を心の相談支援事業所等の関係機関と連携を図りながら実施していきます。 《疾病の早期発見・早期治療》 年に 1 回の健康診査を受けることが必要です。現状は、 「定期的に病院にかかっている から」の理由で、受けない人が加齢とともに増加しています。健康状態をチェックし、 生活習慣を見直す機会として、また生活習慣病、がんなどの早期発見・早期治療を目的 に各種健診を実施します。健診の実施にあたり、日曜日健診の実施、健診機関の増加等 受診しやすい健診体制を整備するとともに、利便性を図り総合健診として実施します。 - 28 - 第3章 平成 26 年度における高齢者のあるべき姿 また、受診勧奨・未受診者対策を愛育保健推進員の協力を得て実施するなど受診率向 上に向けて取組みを推進します。 《組織活動支援事業》 お互いに支えあい、仲間同士で健康づくり活動を積極的に推進している多くの組織の 育成支援を行うとともに、地域の現状と課題の共有、各健康づくり組織の役割の明確化 を図り、組織間が協働して健康づくり・介護予防を行うためのネットワークづくりを推 進していきます。特に、愛育保健推進員を中心に、積極的に「声かけ・見守り」等を推 進していきます。また、閉じこもりや機能低下予防のため、高齢者が集う「おしゃべり サロン」等の場を提供し継続した予防活動を推進していきます。 【健康づくり組織】 1 19 母子保健推進員 を構成員とした組織 組織数: 4 登録者: 389 愛育保健推進員 自助型A組 課題解決のため相互学習 相互扶助が目的の組織 組織数: 26 登録者:2765 育児サークル、運動教室OB会、 食生活改善推進協議会、男性料 理の会、おしゃべりサロンなど 自助型B組 病気や障害を持つ個人や 家族の集まり 組織数: 7 登録者: 127 地域内で保健活動に参加 組織数: 3 登録者: 105 委員型組織 地縁型組織 健康づくり組織 ボランティア 行政から委嘱された個人 の集まり 地域から選出された個人 するボランティア組織 組織数: 登録者: 障がい児の保護者会、外国人妻 の会、糖尿病予防の会、断酒会 子育てボランティア、精神ボラン ティアOB会、運動教室OB会 ※組織の分類は、厚生労働省「保健・医療・福祉にかかる医療資源の有効活用に関する研究」に基づき作成。 ※組織数及び登録者数は、平成22年度の実績に基づき記載している。 - 29 - (3)介護予防・日常生活支援総合事業推進のための基盤づくり 【現状と課題】 平成 23 年 6 月 22 日に公布されました「介護サービスの基盤強化のための介護保険法 等の一部を改正する法律」に基づいて、介護予防・日常生活支援総合事業が創設されま した。この事業は、市町村の判断で、地域の実情に応じて、多様な資源を活用して①予 防サービス②生活支援サービス③ケアマネジメントを一体的に提供し、もって介護予防 や日常の生活支援に資することを目的としています。また、この事業は、地域支援事業 のひとつと位置づけられ、介護予防の観点から、第 2 号被保険者の保険料も併せてその 財源となります。 当市では、第 5 期計画中、介護予防・日常生活支援総合事業が円滑に実施できるため の基盤づくりを進めていくこととしています。 したがって、来る第 6 期計画での位置づけを視野に入れ、関係各課、関係機関及び各 地域資源がいかに有機的な連携をし、知識の集積を図っていくことが可能となるのか、 また、そのことが事業の成否を決めていくものとの認識に立つことが課題となってきま す。 【今後の取組み】 これらの課題を踏まえ、 ①行政内部の関係課による情報共有及び検討(担当者会議・WG※39 会議) ②関係機関及び地域資源の再把握と既存事業の検証 ③有機的連携を図るためのネットワークづくり (三位一体※40「行政・関係機関・地域資源」 ) ④事業開始のための基礎的組織づくり(三位一体「行政・関係機関・地域資源」 ) ⑤生き活き興起雇用大作戦※41 との連動 以上の 5 本の事業を主な柱に据え、基盤づくりに努めていきます。 - 30 - 第3章 平成 26 年度における高齢者のあるべき姿 2 安心して暮らせるまちづくり ―定 義― お互いが「安心して暮らせるまち」とするための地域コミュニ ティを重要な資源として位置づけ、福祉サービスとの連動を図 り、居住環境の整備並びに安全・安心のための取組みを進めてい きます。 (1)地域コミュニティを活かしたまちづくり 【現状と課題】 当市では、著しい高齢化の進行に伴い、平成 23 年 3 月末現在、小規模集落と呼ばれる 自治会は、83 自治会を数え、全自治会の 22.8%を占めています。このため自治会機能の 維持や古くから伝えられている伝統、文化等を後世に引継いでいくことが非常に厳しく なっているのが現状です。 しかし、その一方では、いのちにやさしい「まち」、伝統や文化を育んできた多くの土 壌があります。高齢者が安心して暮らせる「まち」であるとの意識づくりを進めていく ための地域コミュニティを活用した取組みが求められています。 地域や自治会を支えていくのは、そこに住んでいる人はもちろんのこと、地域以外の 人も共通した考えを持つことが重要であり、更に同年代だけでなく、異なる世代間で地 域の課題を共有することが地域や自治会の機能を取り戻していくことにつながるもので す。 こうした目指すべき方向性をいかに具体化していくことができるのかが今後の課題と なります。 【今後の取組み】 これらの課題を踏まえ、 ①「TOP」運動を基軸とした施策の推進(地域力向上) ②元気度調査結果からうかがえる状況と課題の分析 ③人と人との結びつきを更に強めていくための取組み ④小地域ネットワークの構築 以上の 4 本の事業を主な柱に据え、地域コミュニティを活かしたまちづくりに努めて いきます。 - 31 - (2)福祉サービスの充実(生活支援サービス) 【現状と課題】 少子・高齢化及び過疎化が急速に進行していく中で、当市の高齢者が安心して暮らせ るまちとしていくためには、福祉サービスの充実、とりわけ生活支援サービスの充実が 求められてきます。 見守り、声かけ、移動に制約を受ける高齢者が市域全体に居住している現実を踏まえ、 そのための施策を講じていくことは、高齢者の自立を促しつつ、安心して暮らすことの できるまちづくりへと結びついてきます。 しかしながら、こうした視点に沿った取組みは、高齢者の理解を充分には得ることが できない状況にもあり、その点が課題となるものです。つまりは、セーフティネットを どの程度拡げていくことが高齢者の介護予防や疾病予防の効果となっていくのかが行政 にとって非常に判断し難いことであることも事実なのです。 【今後の取組み】 これらの課題を踏まえ、 ①日常生活支援の充実(ライフサポーター事業※42) この事業は、現行、買い物や掃除の支援が主体となっていることから、今後は、 配食サービスとの併用など高齢者等の自立生活支援のためのメニューのひとつとし て活用してもらいながら介護保険未利用者の在宅支援を行っていきます。 ②安全・安心な食生活の確保(食の自立支援事業「配食サービス事業」) 今後、この事業は、単に配食するだけでなく、 「食」の自立の観点から他の福祉サ ービスとの利用調整を行ってまいります。また、配食を妥当と判断した後のケアを 充実する必要があります。 以上の 2 本の事業を主な柱に据え、福祉サービス(生活支援サービス)の充実に 努めていきます。 (3)居住環境の整備・安全対策の推進 【現状と課題】 高齢者が住み慣れた地域で安心して暮らしていくためには、居住環境の整備は必要不 可欠なことです。要介護状態等にあるとないとを問わず、永年にわたり居住してきた自 宅での生活を望むことは、ごく当然のことであり、特に阪神淡路大震災や東日本大震災 を経験した私たちは、自然災害に強いまちづくりを進めていくことに軸足を移し、対策 としての各組織のあり方について検証を深める必要があります。例えば、地域防災計画 との整合化、自主防災組織の設立、情報伝達のための告知放送端末の充分な利活用等々 - 32 - 第3章 平成 26 年度における高齢者のあるべき姿 環境づくりと体制強化を図り、一人ひとりに防災意識を植え付けることが必要となって きています。 また、高齢者にとって安全に暮らしていくことができるまちづくりを進めていくこと も行政に求められている課題となります。自然災害のみならず、交通災害や消費者被害 等々あらゆる災害に対しての弱者である高齢者がより安全により安心に日々の生活を送 ることができるための方策を講じることは、すなわち「介護予防」や「疾病予防」への 仕組みを創っていくこととなります。 【今後の取組み】 これらの課題を踏まえ、 ①在宅高齢者住宅改造助成事業 この事業は、平成 16 年度の大分県の実施要綱改正に伴い補助基準額が 100 万円 から 60 万円に変更となりました。(介護保険住宅改修費用を含めた額)今後の事業 実施に当たっては、介護保険住宅改修制度と併用しながら活用されるケースが多く 見込まれ、また、在宅での高齢者介護に重点を置くことが予想されることから、利 用者の増加を前提に有効な活用が期待されています。 ②おおいた安心住まい改修支援事業 平成 23 年度の新規提案事業として高齢者と子育て世代に対する住環境向上のた め、 「おおいた安心住まい改修支援事業」が創設されました。この事業は、大分県の 単独事業でア高齢者安心住まい改修支援事業-1:簡易耐震改修型-2:バリアフリー※ 43 改修型 イ子育て安心住まい改修支援事業の 3 項目からなる事業です。 ③老人日常生活用具給付等事業 この事業は、日常生活上の便宜と安全の確保を図ることを目的に要援護者等に日 常生活用具を給付する事業です。主な日常生活用具としては火災警報器、IH 調理器 があります。 ④高齢者共同生活(グループリビング※44)支援事業(よりあいたけた事業) 「豊後路」(入居者 7 人)と「夢でまり」(入居者 5 人)を開設しています。運営 ゆめつと は、NPO 法人※45夢苞に委託しています。入居者は、それぞれに支援員が作成した 介護予防プランに沿って毎日の生活を送っており、利用者の状況は、後期高齢者が ほとんどで 90 歳以上の方や認知症の高齢者も入居しています。 この事業は、施設介護と在宅介護の中間サービスとしても期待されていますが、 ますます高齢化が進む中、ひとり暮らし高齢者の日常生活に対する不安は今後更に 高まると考えられます。また、生活支援ハウスの活用も考慮しながら実施していき ます。 - 33 - ⑤生活支援ハウス運営事業 生活支援ハウスは、荻(定員 12 人)並びに直入(定員 15 人)の 2 施設があり、 養護老人ホームと在宅との中間に位置づけられています。利用状況は、平成 24 年 1 月末現在で荻が 10 人、直入 14 人となっています。今後も在宅生活が困難な高齢者 の支援に力を入れていきます。 ⑥養護老人ホームへの措置 さまざまな社会経済環境の変化に伴い、養護老人ホームの果たすべき役割は重要 性を増しています。今後も在宅において養護が受けることが困難な者を老人福祉法 第 11 条の規定により市の責任において保護していきます。なお、本市には、養護老 人ホーム「南山荘」(定員 60 人)があります。 ⑦緊急通報装置貸与事業 緊急通報装置は、在宅で生活を送る独居・高齢世帯にとって緊急時の通報手段の ひとつとなっています。電話回線を使用する緊急通報装置は、毎年 40 台の設置を計 画しています。さらに、竹田市ケーブルネットワーク事業による告知端末を活用し たメールによる緊急通報見守りシステムの設置を平成 21 年度から行っています。 ⑧高齢者生活管理指導短期宿泊事業 この事業は、家族の急病や災害時、虐待者からの隔離が必要な場合などの緊急時 に特別養護老人ホーム等の空きベッドを活用して一時的に宿泊させる事業であり、 生活習慣等の指導を行うとともに体調管理を図っていくものです。 ⑨災害時要援護者支援対策 災害時に自力で避難できない高齢者や障がい者等について、民生委員児童委員や 自治会長等の地域の支援者に協力を得ながら避難支援プランを個別に作成し、シス テムに登録を行うことで災害弱者を地域全体で見守るための支援を行います。この システムに登録したデータは、福祉事務所、社会福祉協議会、総務課及び消防本部 で共有し、災害時並びに防災活動に活用できるよう整備していきます。 ⑩竹田市住宅マスタープラン※46 との整合と連動 以上の 10 本の事業を主な柱に据え、居住環境の整備に取組んでいきます。 - 34 - 第3章 平成 26 年度における高齢者のあるべき姿 (4)権利擁護の推進 【現状と課題】 平成 18 年 4 月に「高齢者虐待の防止、高齢者の養護者に対する支援等に関する法律(通 称:高齢者虐待防止法) 」が施行され 6 年が経過しましたが、在宅高齢者に対する虐待事 例は後を絶ちません。逆に最近は、様々な要因が複雑に絡み合う解決困難な事案が増え ています。虐待件数の増加は、法律の周知が図られ通報義務の意識が高まったことや認 知症高齢者人口の増加などによるものと思われますが、それにより成年後見制度や日常 生活自立支援事業の利用が必要な事案が増えています。 なお、施設入所者に対する虐待事例も増えており、高齢者虐待防止法の適用とともに、 老人福祉法、介護保険法の規定による権限の行使が必要です。 市、地域包括支援センター、介護支援専門員等の関係機関・団体が連携・協力し、高 齢者虐待防止に向けて取組む必要があります。 【今後の取組み】 これらの課題を踏まえ、 ①市民や関係機関・団体等へ相談・通報窓口の周知・啓蒙 ②高齢者虐待防止のため関係機関や団体等との連携による問題解決、再発防止 ③成年後見制度の普及と活用 市長申立や利用支援事業の積極的な活用と市民後見人養成の検討 ④日常生活自立支援事業(安心サポート)の利用促進 以上の 4 本の事業を主な柱に据え、高齢者虐待防止の推進に取組んでいきます。 - 35 - 3 見守りと支えあいのまちづくり ―定 義― 「見守りと支えあいのまちづくり」とするための地域包括ケア システムの構築と増加する認知症の方へのケア体制の充実を図 っていきます。 (1)地域包括ケアシステムの構築(関係機関相互の有機的連携) 【現状と課題】 平成 18 年度の介護保険制度の大幅な改正では、 「持続可能な制度設計」を前提として、 地域包括支援センターの設置、日常生活圏域※47 の設定により、地域に根ざし、地域で 完結するサービスとしての地域密着型サービスの創設、と「地域」を意識した各施策の 展開が盛り込まれました。このことで、従来型の点的整備から面的整備へと移行するこ とが可能となり、各地域資源と有機的に結びつけることで生活基盤の整備へと連携して いくこととなります。 しかしながら、少子・高齢化の進行に伴う核家族化や単身高齢者、高齢者のみの世帯、 要介護認定者数の増加及び老々介護の現状。そして、依然として高い施設サービス利用 率。高齢者を取巻く状況は、不安定要因が多く存在していることも事実です。 こうした中、 「介護」、 「予防」、 「医療」、 「生活支援」、 「住まい」の五つのサービスを一 体的に提供していく「地域包括ケア」の概念を採入れた仕組みである「地域包括ケアシ ステム」の構築が最重要視され、また、実効性のあるものとして期待をされているとこ ろです。 つまり、このシステムは、地域という枠組みの中で切れ目のないサービス提供をする ことで、高齢者の生活を柔軟に継続支援していくことが可能となるものであり、高齢者 が安心して暮らせるまちを創出していくための大きな役割を担うものでもあります。 第 3 期計画及び第 4 期計画からの継続課題であります平成 26 年度のあるべき高齢者 像。私たちは、 「地域包括ケアシステム」の持つ基本理念を明確化することにより、各資 源機能の共有化を図り、 「竹田市型地域包括ケアシステム」を構築し、もって高齢者の保 健医療福祉の向上につなげなくてはなりません。 介護保険制度施行前から「地域包括ケアシステム」の概念やその有効性については、 論じられていたものの、結果として現時点での構築ができていない現状を踏まえたとき、 定例的な考え方やパターン化された行動のみでは「地域包括ケアシステム」の構築は、 決してできるものではありません。 したがって、この課題を深く刻み込み、これまでの反省に立ち、結果優先ではなく、 過程を重んじ、活かしていくことが構築への確固とした道となるものです。 - 36 - 第3章 平成 26 年度における高齢者のあるべき姿 【今後の取組み】 これらの課題を踏まえ竹田市型地域包括ケアシステムの構築のため全ての事業に取組 んでいきます。特に、①課題解決に向けての段階ごとに、関係者が役割を認識し有機的 に連携することで、早期の課題解決を目指す仕組みづくり、②地域住民も主体的に参加 し、行政、専門機関、事業者等が連携し、課題解決に向けての方法の協議や政策提言し ていく「包括ケアネットワーク推進会議(仮称)」の設立と推進を図ります。 市全体 医 療 健康づくり 介護予防 介 護 高齢者 家族 住まい 安心して暮らせる 住まいの整備 生活支援 見守り・相談 社会参加 生きがい活動 生活圏域 地域 社会福祉協議会 竹田市地域包括支援センター 竹田市 地域包括ケアの推進 - 37 - 総合相談窓口・各ネットワークのコーディネイト 竹田市民生委員児童委員協議会総会 竹田市民生委員児童委員研修会 - 38 - 支えあうまちづくりネットワーク 家族 高 齢 者 地域 早期発見・見守りネットワーク ・地域での見守りや早期発見 ・地域でできる支援体制づくり 保健・医療・福祉介護ネットワーク 地域住民 自治会(長)愛育保健推進員、福祉委員、地区 社会福祉協議会、民生児童委員、老人クラブ、サロン ・早期発見、早期治療 ・適正な医療・介護の提供・連携 ・在宅生活支援 連 携 生活圏域 15 箇所 連 携 専門機関介入支援ネットワーク ・専門家による支援や協力 警察、消防署、消防団、郵便局、薬局、金融機 関、商工会、 コンビニ、タクシー協会、大野竹田 バス、NPO、ボランティアなど 災害時見守り・徘徊 SOS ネットワーク 医 療 介 護 かかりつけ医・専門病院 ・医師会・歯科医師会 ・薬剤師会 ・地域リハ広域センター 権利擁護 福 祉 弁護士、司法書士、社会福祉士、 人権擁護委員、虐待対応チーム 社会福祉士事務所 あんしんサポート センター、心の相談支援事業所、 障がい者生活支援センタ- 保 険 在宅介護支援センター 総合相談支援センター 警察・消防署、裁判所、法務局、医療 機関、保健所、消費者センター 介護保険事業所 介護支援専門員 専門職 健康づくり組織 社会福祉協議会 竹田市地域包括支援センター 竹田市 ① 総合相談支援 地域包括ケアの推進 <段階> ② 介護予防マネジメント 地域包括ケアシステム構築のための3段階 問題共有・地域課題解決 包括ケアネットワーク推進会議(仮) 個別事例のみならず、市全体の課題解決のために、地域住民代表と行政や専門機関、事業者等各種専門団体・ 機関(フォーマル・インフォーマル)が連携・協働し課題解決方法の協議や政策提言する会議 竹田市地域包括ケア連絡調整会議 適切なサービスの提供及び構築、ネットワーク化を図るため、関係機関が連絡調整を図る会議 総合相談窓口・各ネットワークのコーディネート ③ 包括的・継続的マネジメント支援 ④ 権利擁護 地域包括ケアシステム構築のための段階とネットワークの役割 課題解決の段階 役割 具体的内容 社会資源・システムの改善・開発 地域の普遍的・共通的課題を共有し、解決のために、 既存のサービス・資源、システムの有効活用をはじめ、 利用しにくいものの改善や、既存のものの連携、不足し ているものの開発を行う 問題共有・地域課題解決 連携・ネットワーク 4地域ネットワーク会議 【地域ケアネットワーク会議(竹)・総合相談支援センター運営会議(荻・直)あんしんあんぜん協議会(久)】 →12地区ネットワーク会議 生活圏域における地域住民主体の会議 個別課題解決 社会福祉協議会 地域住民からなる地区社協 のコーディネイト・コミュニィ ーソーシャルワークの推進 専門機関介入支援ネットワーク 保健・医療・福祉ネットワーク 高齢者虐待や消費者被害等への 法的支援やアドバイス 早期発見・早期治療、適正な医療 ・介護の提供・連携、在宅生活支援 地域包括支援センター 総合相談の受理とアセスメント、具体的支援体制のコーディネイト 個別課題 発見・抽出 地域での相談窓口として機能 個別事例のみならず、地域課題の解決のために、地 域住民と行政や専門機関、事業者等の各種専門団体 ・機関(フォーマル・インフォーマル)が連携・協働する 早期対応・支援 事例の問題解決のために、早期に専門機関がアプロ ーチし、必要な制度やサービス、資源と結び付ける スーパービジョン・相談・協議 要援護者の支援を行う中で、解決が難しい事例につい て、また高度な専門的知識・技術を要する事例につい て、専門的助言・指導を得る ニーズの把握 支援を必要としている人や地域住民のニーズ・社会資 源を把握する 情報発信・集約 地域住民が医療や福祉・介護をはじめ、各種の生活場 面において利用できる制度やサービス、資源等に関す る情報が行き届く 個別課題発見・抽出 日常生活、社会生活において何らかの支援を必要とし 早期発見・見守りネットワーク 生活圏域15か所 地域住民・自治会長・愛育保健推進員・福祉委員 ・民生児童委員・老人クラブ・サロン等 事業所・学校 郵便局・金融機関・薬局・商工会・コンビニ ・タクシー協会・大野竹田バス・小中学校・高校等 関わるネットワーク 包括ケアネットワーク推進会議(仮) 地域包括ケア連絡調整会議 小地域ネットワーク会議 保健・医療・福祉介護ネットワーク 個別課題解決 地域ケア会議 ケースに応じて必要な事業所・専門職 ・インフォーマルサービス等を招集 在宅介護支援センター 総合相談支援センター ⑤ 地域ケア会議 専門機関介入支援ネットワーク 早期発見・見守りネットワーク (災害時・徘徊SOSネットワーク 含む) 対象者早期発見(日常的な見守り) ている人に近隣住民等が早く気づき、専門機関につな げられる 地域への普及啓発 地域の生活・福祉課題の早期発見のために、地域住民 や専門機関の意識づくりを行う - 39,40 - 第3章 平成 26 年度における高齢者のあるべき姿 (2)認知症ケアの充実・認知症支援策の充実 【現状と課題】 厚生労働省の推計では、2015 年の認知症高齢者は、約 300 万人、2035 年には約 445 万人に上るとされています。当市においても後期高齢者の増加に伴い、認知症の人も必 然的に増加していくものと想定されます。元気度調査結果から、約 2 割強の高齢者に軽 度の認知機能の低下が見受けられました。ほかに認知症についてよくわからない、どこ に相談していいか分からない、予防活動の場がないなどの意見が聞かれています。 認知症は誰でもが発症する可能性のある病気です。誰もが自らの問題と認識し、地域 全体で認知症の人を支える体制整備が重要です。 そのために、行政だけの取組みでなく、介護・福祉・医療等の関係者や地域の団体や 住民との連携が重要です。また、地域の課題を住民自ら解決する取組みが不可欠で、自 治会・民生児童委員・福祉委員・愛育保健推進員など地区社会福祉協議会、NPO 法人・ ボランティア団体などとの情報共有や積極的な連携によるネットワークづくりが必要で す。とりわけ、地域の高齢者の現状や声から実態をしっかりと捉え、当事者の視点に立 ったネットワークの形成が課題となります。 【今後の取組み】 これらの課題を踏まえ、 ①認知症について正しい理解と予防活動の推進 ・普及啓発活動(講演会・教室・パンフレット配布・情報提供など) ・生活習慣病の予防 ・生きがいづくりの推進 ・地域でのサロン活動の推進や組織活動の支援 ・介護予防の必要な高齢者に対する二次予防事業の実施(通所型・訪問型) ・個別訪問指導の実施 ②認知症について早期に相談・受診・対応ができる体制づくり ・相談窓口の整備や周知(地域総合相談や心の相談支援事業の実施) ・医療と福祉、介護の連携に関する取組み (認知症サポート医やかかりつけ医との連携) ・地域ごとのネットワークづくり(竹田、荻、久住、直入) ・小地域の組織活動の支援(地区社協や愛育保健推進活動の推進など) ・認知症ケアについて検討する「オレンジネットの会」の開催 ・認知症地域支援推進員による連携強化 - 41 - ・包括的調整会議の開催や地域包括支援センターの活動の充実強化 ・こころの健康相談の実施 ・徘徊 SOS ネットワークの構築 ・地域資源マップの活用 ③認知症の人のケアや支援のための人材育成や仕組みづくり ・認知症家族の会(笑顔の会)の開催 ・認知症介護や生活を支援するサポーターの養成や活動支援 ・認知症サポーターの養成 ・センター方式の普及や研修会の開催 ・認知症ケア地域推進員の育成 ・認知症地域支援推進員の配置 ・事例検討会の実施 ・介護支援専門員協議会の支援 ・事業者連絡会の開催 ・徘徊 SOS ネットワークのシステム周知 ・権利擁護事業の普及啓発と推進 以上の 3 本を主な柱として、『認知症になっても安心して暮らせる竹田市』を目指し、 認知症ケア対策の取組みの推進を図っていきます。 (3)地域包括支援センターの充実 【現状と課題】 平成 18 年 4 月、介護保険法の改正に伴い、地域包括ケアを担う中核機関として市地域 包括支援センターを 1 か所設置して、包括的支援事業の 4 つの基本事業を主体的に実施 してきました。総合相談事業では、高齢者が身近なところで気軽に相談できるワンスト ップ相談窓口の機能が果たせるよう在宅介護支援センターや総合相談支援センター4 か 所をブランチとして設置しています。相談件数も年々増加していますが、地域包括支援 センターの認知度も低く、地域には把握できていない困難な状況にある高齢者もいるこ とから、相談につながりやすいネットワークの構築が求められています。介護予防ケア マネジメントでは、二次予防事業対象者の把握を行い介護予防事業(通所型・訪問型) へとつなぎ、高齢者の自立支援に努めてきました。しかしながら、二次予防事業を実施 する事業所(2 か所)が少ないことや高齢者の介護予防に対する認識が不十分なことか ら、介護予防事業参加者の割合は少なく、課題となっています。介護予防に対する意識 の向上を図ることや二次予防事業の実施方法の検討が必要です。権利擁護事業では、消 - 42 - 第3章 平成 26 年度における高齢者のあるべき姿 費者被害や虐待の防止、成年後見制度の普及と利用支援に努めてきましたが、多様な問 題を抱えているケースも増加しており、行政や介護関係者、専門機関等と連携して対応 するネットワークが必要となっています。包括的・継続的ケアマネジメント事業では、 地域で暮らす高齢者の状態の変化に応じて包括的・継続的に多様なサービスが提供でき るよう、主治医と介護支援専門員の連携、他職種や地域とのネットワークづくりに努め てきました。居宅介護支援事業所の困難事例の相談支援、介護保険事業者連絡会の開催 や事例検討会を開催しています。今後更に地域包括ケアを担うネットワークの構築に取 組む必要があります。 【今後の取組】 これらの課題をふまえ、 ①地域包括支援センターの周知を図り、高齢者の実態把握や相談窓口につながりやす い体制づくり ②二次予防対象者の把握と適切な介護予防ケアマネジメント ③消費者被害や虐待の予防、対応ネットワークの構築、成年後見制度の普及と利用支援 ④介護や福祉、医療、行政等関係機関の包括ケアネットワークの構築 ⑤「地域ケア会議」の開催 以上の 5 本の事業を主な柱に据え、地域包括支援センターの周知に努め、事業の充実 を図っていきます。 - 43 - 4 自分らしさを活かせるまちづくり ―定 義― 介護が必要な状態となっても尊厳を保ち、心豊かに「自分らし さを活かせるまちづくり」のための保険者機能の強化や介護保険 事業の円滑かつ安定的な運営に努めていきます。 (1)保険者機能の強化(市・地域包括支援センター) 【現状と課題】 平成 12 年 4 月 1 日に介護保険制度が施行されて 12 年が経過をし、制度の浸透がかな り図られてきました。しかしながら、まだまだ充分とはいえず、とりわけ、市地域包括 支援センターの担う役割は、年を経るごとに重くなってきている状況にあります。 こうした中、介護保険事業及び高齢者福祉施策を展開していく課程では保険者として の弾力的、横断的、柔軟性のある思考が求められることとなり、また、いま一度原点に 返る必要性もあります。 介護保険制度を動かしているのは、 「人」です。動かしていくのも「人」です。 したがって、この制度をさらによりよい制度としていくためには、持続可能な制度と していくためには常に「人」の質的向上を欠かすことができません。こうしたことを踏 まえ、平成 23 年の法改正では、地域包括支援センターの機能強化が盛り込まれ、各関係 機関との連携と保険者としての責務の強化を図ることが謳われています。 「連携」と「責務」。当然に果たすべき役割や分かち合う負担。再度の検証をすること が求められ、その中でお互いの領域を共有することが可能となるのかが課題となります。 【今後の取組み】 これらの課題を踏まえ ①策定運営委員会の運営 ②地域密着型サービス運営委員会の運営 ③地域包括支援センター運営協議会の運営 ④地域包括支援センターの役割周知 ⑤介護給付費適正化 ⑥各種研修会への積極的参加 ⑦事業者連絡会の活用 以上の 7 本の事業を柱に据え、機能強化を図っていきます。 - 44 - 第3章 平成 26 年度における高齢者のあるべき姿 (2)介護保険事業の円滑かつ安定的な運営 【現状と課題】 介護保険事業を円滑、かつ、安定的に保っていくことは、当然に求められることであ り、持続する制度設計とし、需要と供給とのバランスに基づく、計画的な運営を行って いくことで、第 1 号被保険者である高齢者の生活の質を高めていくことに結びつきます。 しかしながら、現状では増え続ける介護給付費に充てるため、対処療法として第 1 号 被保険者保険料を改定せざるを得ず、未だ抜本的な解決には至っていない状況にありま す。このため、 「自立」を基本姿勢に必要最小限の保険料と利用料で、真に介護を必要と する人が介護を受けられるような仕組みづくりと国策としての国の公費負担のあり方が 課題となってきます。 【今後の取組み】 これらの課題を踏まえ、 ①介護事業者の質的向上(事業者連絡会の開催) ②各種の研修への参加 ③研修の企画・立案 ④介護保険事業計画の検証 ⑤国への要望 以上の 5 本の事業を柱に据え、介護保険事業の円滑、かつ、安定的な運営に努めます。 - 45 - 第 4 章 介護保険事業の運営状況 第4章 介護保険事業の運営状況 1 給付状況及び認定状況 単位:円 【介護給付費実績(見込含む) 平成 20 年度 総給付費 平成 21 年度 平成 22 年度 平成 23 年度 (見込み) 2,429,650,437 2,558,440,485 2,684,686,280 2,823,209,049 在宅サービス 1,109,915,633 1,164,288,730 1,219,963,400 1,263,336,102 施設サービス 1,170,561,235 1,216,084,574 1,244,742,369 1,297,068,659 居住系サービス※ 149,173,569 178,067,181 219,980,511 262,804,288 高額サービス費等※ 161,575,367 171,139,243 192,499,229 213,061,162 標準給付費総額(A) 2,591,225,804 2,729,579,728 2,877,185,509 3,036,270,211 計画値(B) 3,130,413,197 2,844,043,002 2,956,688,507 3,094,991,916 82.8% 96.0% 97.3% 98.1% 計画比(A/B) ※ 居住系サービスとは、認知症対応型共同生活介護、特定施設入居者生活介護(密着型 含)、地域密着型介護老人福祉施設入所者生活介護 ※ 高額サービス費等には、高額介護サービス費、高額医療合算介護サービス費、特定入 所者介護サービス費、審査支払手数料を含む 平成 21 年度の対前年度給付費総額の伸率は、約 5.3%、平成 22 年度の対前年度給付費総 額の伸率は、約 5.4%、平成 23 年度の対前年度給付費総額の伸率(見込)は、約 5.5%となっ ています。この実績状況から、高齢化の進行及び後期高齢者数の増加に伴い、年を経るごと に確実に給付費は増加していることが窺えます。とりわけ、居住系サービスは、各年度共に 2 桁の伸率となっています。 本市での居住系サービス実績のうち、地域密着型介護老人福祉施設入所者生活介護(小規 模特養)サービスの提供は、実質的に平成 24 年度からとなるため、この伸びの主たる要因は、 認知症対応型共同生活介護サービスであり、認知症高齢者の急増を如実に示していることと なります。 - 48 - 第 4 章 介護保険事業の運営状況 【要介護度別サービス利用状況】 平成 21 年度 人数 要支援2 390 77.8% 1 0.2% 3 0.6% 0 0.0% 未利用 145 26.8% 138 25.9% 111 22.2% 在宅 290 77.1% 276 77.1% 313 79.4% 4 1.1% 1 0.3% 0 0.0% 82 21.8% 81 22.6% 81 20.6% 244 67.2% 272 67.3% 247 68.6% 施設・居住系 45 12.4% 45 11.2% 37 10.3% 未利用 74 20.4% 87 21.5% 76 21.1% 219 65.8% 217 62.0% 214 61.0% 施設・居住系 64 19.2% 69 19.7% 74 21.1% 未利用 50 15.0% 64 18.3% 63 17.9% 125 48.4% 133 48.3% 114 42.5% 施設・居住系 97 37.6% 97 35.3% 110 41.1% 未利用 36 14.0% 45 16.4% 44 16.4% 在宅 55 23.9% 53 23.4% 64 27.2% 139 60.4% 134 59.3% 132 56.2% 未利用 36 15.7% 39 17.3% 39 16.6% 在宅 22 12.9% 35 18.8% 40 18.6% 115 67.7% 123 66.1% 143 66.5% 33 19.4% 28 15.1% 32 14.9% 1,349 59.4% 1377 59.1% 1382 59.5% 施設・居住系 465 20.5% 472 20.2% 496 21.3% 未利用 456 20.1% 482 20.7% 446 19.2% 施設・居住系 施設・居住系 在宅 要介護4 要介護5 施設・居住系 施設・居住系 未利用 在宅 計 比率 73.5% 在宅 要介護3 人数 391 在宅 要介護2 比率 73.0% 未利用 要介護1 人数 平成 23 年度 394 在宅 要支援1 比率 平成 22 年度 ◇基準日:毎年度 4 月 1 日 前掲しました介護サービス利用状況表から、在宅サービスや施設サービスの別を問わ ず、サービス利用者は、増加傾向にあり、認定者の約 80.0%が何らかのサービスを利用 している現状にあります。また、本市の傾向として、比較的軽度の認定者が多く、認定 者の中で要支援 1、要支援 2 及び要介護 1 の軽度の認定者が占める割合は、全体の約 55.0%となっています。 - 49 - 2 地域支援事業実施状況 (1)介護給付、予防給付、地域支援事業の流れ 平成 18 年度から、介護給付(要介護 1 から 5 の方を対象)、予防給付(要支援 1、2 の方 を対象)に加え、地域支援事業が設けられました。 地域支援事業は、大きく「介護予防事業」、「包括的支援事業」、「任意事業」とに分か れます。 さらに、介護予防事業は、一般の高齢者向けのサービス(一次予防事業)と要介護状 態・要支援状態にはないが、そのおそれがあると考えられる 65 歳以上の高齢者を対象と して実施するサービス(二次予防事業)とに分かれます。 二次予防事業は、日常生活の状況に関する 25 項目からなる基本チェックリストにより スクリーニング(選り分け)し、その中で要支援・要介護になるおそれがある人を「二 次予防事業対象者」として、二次予防事業への参加勧奨を保険者(竹田市)が行います。 高 齢 者 要支援 要介護者 <要介護認定> ○ 要介護状態区分の審査 介護予防の 二次予防事業 スクリーニング + 非該当者 ○ 状態の維持又は改善可能性の審査 スクリーニング 要介護1 元気な高齢者 特定高齢者に 二次予防事業に 該当しない者 該当しない者 要支援・要介護に なるおそれのある者 要支援1 要支援2 地域包括支援センター 地域包括支援センター 二次予防対象者 特定高齢者 要介護 2 3 要介護 要介護 4 5 居宅介護支援事業所 (ケアマネジメント事業) (介護予防ケアマネジメント) (介護予防ケアマネジメント) 一般高齢者 要介護 要支援者 要介護者 ※ 地域支援事業のうち 地域支援事業 介護予防事業 新予防給付サービス 介護給付サービス ・居宅サービス 介護予防 一次予防事業 一般高齢者施策 介護予防 二次予防事業 特定高齢者施策 ・介護予防サービス ・介護予防普及啓発事業 ・介護予防普及啓発 ・地域介護予防活動支援事業 ・地域介護予防活動 ・一次予防に係る事業評価 ・対象者把握事業 ・通所型、訪問型 ・通所型介護予防事業 (転倒骨折予防教室 ・訪問型介護予防事業 ・二次予防に係る事業評価 栄養指導等) ・地域密着型介護予 支援事業 - 50 - 防サービス ・地域密着型サービス ・施設サービス 第 4 章 介護保険事業の運営状況 (2)地域支援事業の種類と財源 地域支援事業は、虚弱な高齢者が要支援状態になることを防ぐために行うものであり、 「介護予防事業」、「包括的支援事業」、「任意事業」で構成されます。 「介護予防事業」は、介護給付と同じ財源配分となりますが、 「包括的支援事業」及び 「任意事業」については、第 2 号被保険者(40 歳~64 歳)の負担はなく、第 1 号被保 険者の負担割合を除いたものについて、国が 2 分の 1、県、市町村がそれぞれ 4 分の 1 の負担をするしくみとなっています。 <介護予防事業の財源> <包括的支援事業・任意事業の財源> 負担は ありません 第1号保険料 第1号保険料21% 19% 保険料 21% 第2号保険料 29% 第2号保険料 31% 保険料 50% 第1号保険料 第1号保険料21% 19% 第1号被保険 者の負担割 合は変わりま せん。(21%) 国 39.5% 公 79% 国 25% 都道府県 19.75% 公 費 50% 費 都道府県 12.5% 市町村 12.5% 市町村 19.75% - 51 - (3)地域支援事業実施状況 本市では、以下のような地域支援事業を実施しています。 <高齢者の生きがいと健康づくり> ・生きがいサロン、シニアクラブ、ゆう・遊クラブ、お達者クラブ ・高齢者生活管理指導短期宿泊事業 <介護予防普及啓発事業> ・おしゃべりサロン、歯科保健推進事業 ・こころとからだのアクティブトレーナー養成 ・湯ったりサロン ・お茶筋教室 ・高齢者食改善、男性料理教室 ・健康相談 <地域介護予防活動支援事業> ・愛育保推進員活動 ・おしゃべりサロン、お湯健クラブ、竹田しゃんしゃん会 ・糖尿病予防支援 ・運動普及の会支援 ・健康づくり組織支援 ・ヘルスタサポーター養成 ・食生活改善推進協議会支援 ・男性料理教室OB会 <任意事業> ・給付適正化 ・認知症高齢者支援 ・食の自立支援事業 ・グループリビング ・成年後見制度利用支援 ・家族介護用品支給(おむつ券) ・家族介護慰労金 ・認知症【認知症家族の会(笑顔の会)、認知症ケア検討会(オレンジネットの会)】 以上、実施しています地域支援事業には、介護保険財政における貴重な一般財源であ ります第 1 号被保険者保険料が投下されています。 - 52 - 第 5 章 第5期介護保険事業計画 の仕組みと事業量の推計 第5章 第 5 期介護保険事業計画の仕組みと事業量の推計 1 第 5 期介護保険料基準額算定の仕組 (1)第1号被保険者負担割合の変更 現行の介護保険事業の財源構成は、保険料 50%(第 1 号被保険者 20%、第 2 号被保険 者 30%)、公費 50%(国 25%、都道府県 12.5%、市町村 12.5%)となっています。 平成 24 年度からは、保険料 50%のうち、第 1 号被保険者負担割合が 20%から 21%、 第 2 号被保険者負担割合は 30%から 29%へと変更となります。 【第 4 期】 公費 50% 1 号被保険者 (65 歳以上)が 支払う保険料 【第 5 期】 2 号被保険者が 支払う保険料:30% 公費 50% 20% 2 号被保険者が 支払う保険料:29% 21% (2)多段階設定における保険料の弾力化 年々、増大する介護給付費に比例して、第 1 号被保険者の保険料負担も大きくなって きています。より安定した介護保険事業を運営していくためには、これまで以上に各被 保険者の「負担能力に応じた保険料を賦課」することが求められています。 このような状況下、本市では、第 4 期計画中、税制改正に伴う激変緩和措置の水準を 保つことを目的に保険料第 4 段階を 2 区分化するという保険料の軽減策(弾力化)を講 じてきました。 この軽減策は、第 4 段階に位置する「本人が市民税非課税で前年の合計所得金額と課 税年金収入額の合計が 80 万円以下の方」に対し、適用する保険料標準割合を「1.00」か ら「0.80」とする内容のものです。 本市では、第 5 期計画においても引続き税制改正に伴う激変緩和措置の水準を保つべ く、この軽減策(弾力化)を行うこととします。 - 54 - 第5章 第 5 期介護保険事業計画の仕組みと事業量の推計 - 55 - 2 第 5 期介護保険料基準額算定の考え方 本市の第 5 期計画でのサービス量については、第 4 期計画のサービス量に加え、後期高齢 者の増加による自然増分、居宅サービスのサービス量の増加分、新たに市内に設けられる地 域密着型サービス(定期巡回・随時対応型訪問介護看護)によるサービス量の増加分を加味 して試算しました。 制度からの増分 第1号被保険者の 第1号被保険者の 費用負担 費用負担 20% 21% H24~26 H23 居宅サービス サービス量の増加 サービス量の増加 サービス量の増加 要介護者の増分 (自然増) 要介護者の増分 (自然増) 要介護者の増分 (自然増) 平成 23 年度 平成 23 年度 平成 23 年度 平成 23 年度 サービス利用量 サービス利用量 サービス利用量 サービス利用量 H24 H25 H26 地域密着型サービス 施設サービス サービス量の増加 サービス量の増加 サービス量の増加 平成 23 年度 平成 23 年度 平成 23 年度 平成 23 年度 サービス利用量 サービス利用量 サービス利用量 サービス利用量 H24 H25 H26 平成 23 年度 平成 23 年度 平成 23 年度 平成 23 年度 サービス利用量 サービス利用量 サービス利用量 サービス利用量 H24 H25 H26 - 56 - 第5章 第 5 期介護保険事業計画の仕組みと事業量の推計 3 第 1 号被保険者数の推計 第 1 号被保険者は、所得に応じて保険料を負担することとなります。 第 3 期計画から第 4 段階が保険料率 1.0(基準額)となっており、第 1 段階の保険料は、 基準保険料の 0.5 倍、第 2 段階は、基準保険料の 0.5 倍、第 3 段階は、基準保険料の 0.75 倍、 第 5 段階は、基準保険料の 1.25 倍、第 6 段階は、基準保険料の 1.5 倍となります。 本市の第 5 期計画の平均第 1 号被保険者数は 9,855 人ですが、所得段階別補正係数を乗じ た後の第 1 号被保険者数は、8,668 人となります。 基準額 所得段階別加入者数 に対す H24 H25 H26 る割合 第 1 段階 190 人 1.9% 190 人 1.9% 191 人 1.9% 0.50 第 2 段階 2,625 人 26.7% 2,633 人 26.7% 2,642 人 26.7% 0.50 第 3 段階 1,777 人 18.1% 1,783 人 18.1% 1,788 人 18.1% 0.75 第 4 段階 1,064 人 10.8% 1,067 人 10.8% 1,071 人 10.8% 1.00 2,034 人 20.7% 2,040 人 20.7% 2,046 人 20.7% 0.80 第 5 段階 1,594 人 16.2% 1,600 人 16.2% 1,604 人 16.2% 1.25 第 6 段階 540 人 5.5% 542 人 5.5% 544 人 5.5% 1.50 9,824 人 (100.0%) 9,855 人 (100.0%) 9,886 人 (100.0%) 弾力化対象者 第1号被保険者数計 平均1号被保険者数 補正第1号 被保険者数計 9,855 人 8,641 人 補正第1号 8,669 人 8,668 人 被保険者数平均 - 57 - 8,696 人 4 第 5 期介護保険サービス事業量の見込 第 5 期計画における各サービスの見込みは、以下のとおりです。 (1)居宅サービス 居宅サービスは、要介護 1 以上の方に対して、可能な限り、在宅で過ごすことができ るようにとの願いから設けられたサービスのことです。 以下は、第 5 期計画における居宅サービス見込量です。 平成 24 年度 給付費(千円) 訪問介護 回数(回) 144,460 38,748 147,207 39,519 人数(人) 2,753 2,836 2,886 回数(回) 13,239 1,172 13,741 1,216 14,242 1,261 人数(人) 275 286 297 23,054 3,613 24,186 3,794 25,319 3,975 給付費(千円) 訪問看護 回数(回) 人数(人) 766 801 835 回数(回) 3,205 610 3,352 638 3,498 665 人数(人) 152 160 168 1,203 131 1,296 142 1,389 154 226,656 29,588 230,839 30,248 236,265 31,015 給付費(千円) 訪問リハビリテーシ ョン 居宅療養管理指導 給付費(千円) 人数(人) 給付費(千円) 通所介護 回数(回) 人数(人) 3,180 3,264 3,359 回数(回) 201,611 23,098 207,377 23,750 209,420 23,974 人数(人) 2,966 3,051 3,082 回数(回) 170,268 19,993 178,894 21,070 190,640 22,369 人数(人) 1,512 1,608 1,701 給付費(千円) 5,701 600 87 6,061 637 90 6,421 673 92 28,198 171 30,048 177 30,307 180 37,731 3,420 39,344 3,552 40,951 3,675 2,871 132 2,958 136 3,132 144 給付費(千円) 通所リハビリテーシ ョン 給付費(千円) 短期入所生活介護 短期入所療養介護 回数(回) 人数(人) 特定施設入居者生活 介護 福祉用具貸与 特定福祉用具販売 平成 26 年度 137,633 36,850 給付費(千円) 訪問入浴介護 平成 25 年度 給付費(千円) 人数(人) 給付費(千円) 人数(人) 給付費(千円) 人数(人) - 58 - 第5章 第 5 期介護保険事業計画の仕組みと事業量の推計 (2)介護予防サービス 介護予防サービスは、第 3 期計画から創設されたサービスで要支援 1 及び要支援 2 の 方に対して、要介護状態へと移行しないことを目的として提供されるものです。 以下は、第 5 期計画における介護予防サービス見込量です。 平成 24 年度 介護予防訪問介護 介護予防訪問入浴 介護 給付費(千円) 51,046 51,968 人数(人) 2,508 2,616 2,663 給付費(千円) 2,700 2,892 3,083 回数(回) 39 42 44 人数(人) 13 14 15 3,320 3,509 3,698 回数(回) 547 579 610 人数(人) 140 149 157 1,234 1,303 1,373 回数(回) 257 271 286 人数(人) 64 67 71 174 174 174 12 12 12 97,686 102,993 108,300 3,302 3,460 3,618 120,459 127,231 134,002 人数(人) 3,348 3,516 3,683 給付費(千円) 1,878 1,893 2,015 回数(回) 292 295 313 人数(人) 97 98 104 495 495 619 回数(回) 48 48 60 人数(人) 10 10 12 2,097 2,097 2,097 24 24 24 給付費(千円) 介護予防訪問リハビ リテーション 介護予防居宅療養 管理指導 介護予防通所介護 介護予防通所リハビ リテーション 介護予防短期入所 生活介護 給付費(千円) 人数(人) 給付費(千円) 人数(人) 給付費(千円) 給付費(千円) 介護予防短期入所 療養介護 特定介護予防施設 入居者生活介護 平成 26 年度 48,729 給付費(千円) 介護予防訪問看護 平成 25 年度 給付費(千円) 人数(人) 介護予防福祉用具 貸与 給付費(千円) 5,220 5,522 5,824 人数(人) 1,399 1,478 1,557 特定介護予防福祉 用具販売 給付費(千円) 2,088 2,349 2,741 96 108 126 人数(人) - 59 - (3)地域密着型サービス・介護予防地域密着型サービス 地域密着型サービス・介護予防地域密着型サービスは、第 3 期計画から設けられたサ ービスで、可能な限り、住み慣れた地域で過ごすことができるように、施設サービスと 居宅サービスの中間的な存在のサービスとして位置づけられています。また、文字通り 地域でサービスの提供をし、地域で完結するサービスのことです。 第 5 期計画では、新たに「定期巡回・随時対応型訪問介護看護」が本市内で実施され ることとなりました。 平成 24 年度 平成 25 年度 平成 26 年度 地域密着型サービス、介護予防地域密着型サービス 定期巡回・随時対応 型訪問介護看護 夜間対応型訪問介 護 認知症対応型通所 介護 小規模多機能型居 宅介護 認知症対応型共同 生活介護 地域密着型特定施 設入居者生活介護 地域密着型介護老 人福祉施設入所者 生活介護 介護予防認知症対 応型通所介護 介護予防小規模多 機能型居宅介護 介護予防認知症対 応型共同生活介護 給付費(千円) 90,267 90,267 90,267 360 360 360 2,706 2,875 3,043 38 39 41 給付費(千円) 28,887 29,495 30,104 回数(回) 4,370 4,469 4,567 人数(人) 479 489 500 75,558 75,558 75,558 492 492 492 194,405 194,346 194,352 816 816 816 44,278 44,417 44,605 240 240 240 173,537 173,537 173,537 人数(人) 696 696 696 給付費(千円) 536 574 612 回数(回) 168 180 192 人数(人) 26 28 30 8,930 8,930 8,930 144 144 144 2,884 2,974 3,123 13 13 14 人数(人) 給付費(千円) 人数(人) 給付費(千円) 人数(人) 給付費(千円) 人数(人) 給付費(千円) 人数(人) 給付費(千円) 給付費(千円) 人数(人) 給付費(千円) 人数(人) - 60 - 第5章 第 5 期介護保険事業計画の仕組みと事業量の推計 (4)施設サービス 介護保険事業における施設サービスは、介護老人福祉施設(特別養護老人ホーム)、介護 老人保健施設及び介護療養型医療施設の 3 種類があります。この施設サービスは、 要介 護 1 以上の認定を受けている方が対象となります。 なお、第 5 期計画では、新たな施設整備の予定はないものとしてサービス量を見込ん でいます。 平成 24 年度 平成 25 年度 平成 26 年度 介護保険施設サービス 給付費(千円) 介護老人福祉施設 人数(人) 給付費(千円) 介護老人保健施設 人数(人) 給付費(千円) 介護療養型医療施設 人数(人) 532,809 532,809 532,809 2,088 2,088 2,088 598,336 601,938 605,539 2,232 2,244 2,256 205,533 205,533 205,533 624 624 624 (5)その他の介護サービス 住宅改修、居宅介護支援及び介護予防支援の各サービスについては、下記のとおり見 込みます。 平成 24 年度 費用(千円) 平成 25 年度 平成 26 年度 28,791 30,568 32,627 254 270 288 112,854 116,017 119,432 8,328 8,532 8,736 37,626 38,914 41,126 8,796 9,096 9,612 住宅改修 人数(人) 費用(千円) 居宅介護支援 人数(人) 費用(千円) 介護予防支援 人数(人) - 61 - (6)地域支援事業 地域支援事業は、高齢者が、要介護状態になることを予防し、生活機能の維持・向上 が図られるよう支援するとともに、地域において介護予防の自発的な活動が広く実施さ れ、高齢者自ら主体的に介護予防に取組む地域社会の構築を目指すことを目的とした事 業です。 この事業の対象者は、要介護認定を受けていない一般高齢者となります。 第 5 期計画での地域支援事業費は、介護保険事業の総給付費の 3.0%を上限としてい ます。 5 標準給付費見込額の算定 総給付費とは、介護保険事業の費用額のうち、介護保険サービス費用額(10 割分)から、 自己負担分(1 割分)を控除した後の保険財政が負担する額(9 割分)を指すものです。この 総給付費に特定入所者介護サービス費等給付額、高額介護サービス費等給付額及び算定対象 審査支払手数料を加えたものを標準給付費見込額といいます。 本市の第 5 期計画での標準給付見込額は、10,735,154,010 円と推計されます。 平成 24 年度 平成 25 年度 平成 26 年度 3 年間合計 3,275,385,636 円 3,332,814,019 円 3,385,881,408 円 9,994,081,063 円 156,000,000 円 160,000,000 円 164,000,000 円 480,000,000 円 高額介護サービス費 68,783,098 円 69,989,094 円 71,103,510 円 209,875,702 円 高額医療合算介護 サービス費等給付額 11,000,000 円 12,000,000 円 13,000,000 円 36,000,000 円 4,910,265 円 5,063,310 円 5,223,670 円 15,197,245 円 3,516,078,999 円 3,579,866,423 円 3,639,208,588 円 10,735,154,010 総給付費 特定入所者介護サ ービス費 算定対象審査支払 手数料 標準給付費見込額 - 62 - 第5章 第 5 期介護保険事業計画の仕組みと事業量の推計 6 第1号被保険者保険料収納必要額 介護保険制度において、国が負担する割合は、総給付費の 25%で、残りの 25%を市町村と 県とが 12.5%ずつ負担します。また、国の負担額の 25%のうち 5%は、調整交付金の基本枠 として負担されますが、調整交付金は、所得が低い高齢者が多い市町村や後期高齢者が多い 市町村には多く交付されます。その計算式の係数として、所得補正係数、後期高齢者補正係 数が使われます。 (1)所得段階別加入割合補正係数・後期高齢者加入割合補正係数 所得段階別加入割合補正係数は、所得が低い第 1 号被保険者が多い市町村により多く 国から調整交付金として交付するための計数で、1 よりも大きい市町村は、全国平均よ りも第 1 号被保険者の所得が高い市町村であり、1 よりも小さい市町村は全国平均より も所得が低い市町村ということになります。 なお、本市の所得段階別加入割合補正係数は、0.8795 となります。 また、介護保険サービスを利用する割合が高い後期高齢者が多い市町村についても国 からより多く調整交付金が交付されます。その交付率の計算に後期高齢者加入割合補正 係数が使われますが、1 よりも大きい市町村は全国平均よりも後期高齢者が少ない市町 村で、1 よりも小さい市町村は全国平均よりも後期高齢者が多い市町村ということにな ります。 なお、本市の後期高齢者加入割合補正係数は、0.8250 となります。 (2)調整交付金交付割合 国が負担する 25%のうち、5%は調整交付金として交付されますが、後期高齢者補正係 数、所得段階別加入割合補正係数により、5%よりも多めに交付されることとなります。 調整交付金交付率の算出式は、下記のとおりです。 26%-21%×後期高齢者加入割合補正係数×所得段階別加入割合補正係数 本市の場合は、所得段階別加入割合補正係数が 0.8795、後期高齢者加入割合補正係数 が 0.8250 であることから調整交付金の交付割合は 10.76%となり、この交付割合から基 本交付割合を減じた(10.76%―5%)率に当たる金額が、第 1 号被保険者保険料収納必要額 から控除されます。 したがって、第 1 号被保険者の実質負担割合は、21%から 5.76%軽減され、15.24%と なります。 - 63 - (3)財政安定化基金交付額 財政安定化基金は、第 1 期計画から県内の各市町村の介護保険財政の収支が赤字とな らないよう必要な資金を貸付けることを目的として県が設置したものです。 今回、第 1 号被保険者の保険料上昇を抑制する観点から国の方針でこの基金を取崩す こととなり、平成 24 年度に基金積立金の一部が交付されることとなりました。 ちなみに本市の大分県財政安定化基金からの交付金は、37,181,000 円となります。 (4)財政安定化基金交付額・その他 さらに、本市では、急激なサービス量の増加に対応するために設置しています介護給 付費準備基金から 55,400,000 円を取崩し、第 5 期保険料基準額の急激な上昇を抑制して います。 この外に第 1 号被保険者の負担として地域支援事業費の 21%を収納する必要がありま す。 以上の計算を行なうと、第 5 期計画における本市の第 1 号被保険者の保険料収納必要 額は、3 年間で 1,610,991,770 円となります。 - 64 - 第5章 第 5 期介護保険事業計画の仕組みと事業量の推計 【参考:第1号被保険者保険料収納必要額の推計】 標準給付見込額(A) (要支援・要介護者に対する費用) 10,735,154千円 地域支援事業費(B) (要支援にならないための 介護予防事業費等) 321,599千円 標準給付見込額(A)に 対する割合 3.0% - 65 - 総費用額 11,056,753千円 7 予定保険料収納率 予定保険料収納率とは、保険料として賦課する総額に対して、実際に収納される保険料の 見込額の割合をいいます。この収納率を適用することは、相互扶助の観点から、収納されな い保険料分を見越して賦課総額に上乗せすることを意味しています。 本市の試算では、予定保険料収納率は、98.5%としています。 【保険料収納必要額】 【予定収納率】 (3年間) ÷ 1,610,991,770 円 98.5% 【保険料賦課総額】 = (3年間) 1,635,524,640 円 8 第 5 期介護保険料基準額の算定 前述の保険料の負担割合による第 1 号被保険者の実質人数(補正第 1 号被保険者数)で 3 年間の保険料賦課総額を除したものが年間の保険料基準額となりますが、本市の場合、急激 な保険料の増加となる第 1 号被保険者に対し、弾力的な対応をするため、弾力化後の年間保 険料基準額は、65,999 円となります。 以上の計算により本市の第 5 期計画における第 1 号被保険者の保険料基準額は、 月額 5,500 円となります。 【保険料賦課総額】 (3年間) 1,635,524,640 円 【補正 1 号被保険者】 ÷ (3年間) 26,005 人 【弾力化前】 【弾力化後】 【保険料基準額】 【保険料基準額】 (年間) (年間) 62,893 円 65,999 円 - 66 - 【保険料基準額】 = (年間) 62,893 円 【保険料基準額】 ÷12 ヶ月= (月額) 5,500 円 資 料 編 竹田市介護保険事業計画等策定運営委員会委員 任期:平成23年6月1日~平成26年5月31日 1 識見を有する者 所 属 豊肥保健所長 氏 名 摘 要 大 神 貴 史 副委員長 氏 名 摘 要 2 保健・医療・福祉関係者 所 属 竹田市医師会代表 加 藤 一 郎 竹田市歯科医師会代表 後 藤 博 文 竹田市社会福祉協議会会長 猪 野 一 男 介護老人福祉施設代表 伊 藤 寿和子 介護老人保健施設代表 加 藤 一 郎 竹田市介護支援専門員協議会代表 本 田 浩 史 委員長 3 被保険者代表 所 属 氏 名 竹田地区(民生委員児童委員) 添 田 紀 夫 荻 地区(民生委員児童委員) 大 塚 英 子 久住地区(民生委員児童委員) 村 田 きよ子 直入地区(民生委員児童委員) 安 東 章 子 摘 要 4 その他市長が必要と認める者 所 属 氏 名 竹田市女性団体連絡協議会会長 本 田 紀代子 竹田市食生活改善推進協議会会長 田 北 伸 枝 竹田市自治会連合会代表 穴 見 一 男 竹田市老人クラブ連合会代表 林 長 男 ■委員長及び副委員長については、平成23年8月9日開催の第1回策定運営委員会にて選出。 - 68 - 摘 要 資料編 ◇用語解説 ※1 イメージ 像、映像、心象、印象のこと。 ※2 混沌(こんとん) 形勢がどう変わるか、見通しの立たない様子のこと。 ※3 TOP 運動 T→タケタ、トライ O→オリジナリティ、オンリーワン P→プロジェクト、パワー 「たけた」らしさを求めて展開される各施策の基軸となる動きのこと。 ※4 ビジョン 将来への展望、見通し、先見、未来構想、視覚、視力のこと。 ※5 オンリーワン 他に似たようなものがないことの意。 ※6 オリジナリティー 独創性、独自性、独創力のこと。 ※7 地域コミュニティ 地域住民が生活している場所のこと。消費、生産、労働、教育、衛生、医療、遊び、スポーツ、 芸能、祭りに関わり合いながら住民相互の交流が行われている地域社会若しくはそのような住 民集団のこと。ちなみにコミュニティとは、共同体、地域社会、共同生活体、共同生活が行わ れる一定の地域のこと。 ※8 インフォーマルサービス 行政が直接・間接的に提供するサービスでは充足されない「隠れた」ニーズに対応するサービ スのこと。例えば、近隣や地域社会、民間やボランティアなどの非公式な援助活動のこと。⇔ フォーマルサービス(公式なサービス) ※9 フラッグ(フラグ) 旗のこと。 ※10 帰趨(きすう) (情勢が)どういう結果になるか?、ということ。 ※11 PDCA サイクル Plan(計画)→ Do(実行)→ Check(評価)→ Action(改善)の 4 段階を繰返すことで業務 を継続的に改善すること。 ※12 フィードバック 結果を原因に反映させて調節し、より適切なものとしていく仕組みのこと。 - 69 - ※13 地域包括ケアシステム 介護、予防、医療、生活支援、住まいの五つのサービスを一体的に提供していく体制の こと。 ※14 ケア 配慮、気配り、保護、世話、心配等のこと。狭義では、介護、看護のこと。 ※15 ネットワーク 放送網、回線網、企業の支店、商店のチェーン網のこと。 ※16 介護予防・日常生活支援総合事業 市町村の判断で地域の実情に応じて、多様な人的資源や社会資源の活用等を図りながら、 要支援者、二次予防事業対象者へ介護予防、配食及び見守り等の生活支援サービスを総合的に 提供する事業のこと。 ※17 リスク 損害を受ける危機、危険のこと ※18 地域支援事業 平成 18 年 4 月に創設されたもので、介護予防を目的として、市町村が行う事業のこと。 ※19 竹田市総合計画 法律に基づき策定されたもので、平成 18 年から平成 28 年までの 10 年を計画期間とする竹田 市のまちづくりの指針となるもの。 (市最上位計画) ※20 齟齬(そご) 物事がうまくかみ合わないこと、食い違うこと。 ※21 フレーズ 慣用句、決まり文句 ※22 標榜(ひょうぼう) 行動の目標や理由づけとすること。 ※23 権利擁護事業 認知症、知的障がい者、精神障がい者等判断能力が不充分な方が地域において、自立した生活 を送ることができるよう契約に基づき、福祉サービスの利用援助等を行うことで、権利擁護に 資することを目的として行われる事業のこと。 ※24 認知症地域支援推進員 認知症となっても住み慣れた地域で生活を継続していくためには、医療、介護及び生活支援を 行う様々なサービスが連携したネットワークを形成し、効果的な支援を行うことが重要です。 このため、市町村において、医療機関、介護サービス及び地域を結びつけるコーディネーター としての役割を担う存在が欠かせません。このコーディネーター役となるのが認知症地域支援 推進員となります。 - 70 - 資料編 ※25 スキルアップ スキルは、教養・能力のこと。能力上昇のこと。 ※26 ケアマネジメント 主に介護等の福祉分野で福祉や医療等のサービスとそれを必要とする人のニーズをつなぐ手法 のこと。 ※27 地域包括支援センター 平成 18 年 4 月の介護保険法の改正に伴い創設されたもので、地域住民の保健、福祉、医療の向 上、虐待防止、介護予防マネジメント等を総合的に行う機関のこと。 本市の場合、社会福祉法人 竹田市社会福祉協議会へセンターの運営及び事業を委託していま す。 ※28 ニーズ 欲求、要求、需要のこと。 ※29 悉皆(しっかい) 残らず、すっかり、全部のこと。 ※30 無作為抽出 調査対象をある母集団(調査対象全体)から無作為(ランダム)に標本抽出(サンプリ ング)すること。 ※31 ADL 日常生活動作のこと。食事、更衣、移動、排泄、整容、入浴等生活を営む上で不可欠な基本的 行動のこと。 ※32 IADL 手段的日常生活動作のこと。話の使い方、買い物、家事、移動、外出、服薬の管理、金銭の管 理など、日常生活では捉えられない高次の生活機能の水準を測定するもの。 ※33 一次予防事業 第 1 号被保険者(65 歳以上)の全ての人(元気な高齢者)を対象にした、生活機能の維持又は 向上を図るための事業のこと。 ※34 二次予防事業 第 1 号被保険者のうち要介護状態等(要支援状態・要介護状態)となるおそれの高い人を対象 として実施される事業のこと。 ※35 枢要(すうよう) その物の中で中心的役割を果たすこと。大切な部分のこと。 ※36 ボランティア 自発性、無償性、ボランティア活動に携わる人のこと。 - 71 - ※37 シルバー人材センター 高年齢者等の雇用の安定等に関する法律に定められた、地域毎に 1 つずつ設置されている高年 齢者の自主的な団体で、臨時的・短期的な仕事を、請負・委任の形式で行う公益法人社団のこ と。 ※38 とぎ 大分県に伝わる方言。相手、友だちのこと。 ※39 WG ワーキンググループのこと。何か問題や課題が発生した際にその解決のために特別に組織され るチームのこと。 ※40 三位一体(さんみいったい) 三つのことを一つに合わせること。 ※41 生き活き興起大作戦 豊かな地域資源と人に光を当て、新たな仕組みづくりと人材育成により産業の振興と地域の活 性化を図ることを目的に行われている事業のこと。 (厚生労働省委託 地域雇用創出推進事業:平成 23 年度から平成 25 年度) ※42 ライフサポーター 日常生活を支援する人のこと。 ※43 バリアフリー 広義の対象者としては、障がい者を含む高齢者等の社会生活弱者、狭義の対象者としては、障 がい者が社会生活に参加する上で生活の支障となる物理的な障害や精神的な障壁を取り除くた めの施策、若しくは具体的に障害を取り除いた状態のこと。 ※44 グループリビング 比較的元気な高齢者が自発的に高齢期の自立支援や生活支援を目的として、仲間とともにひと つ屋根の下で助け合って生活をすること。 ※45 NPO 法人 様々な社会貢献活動(事業)を行い、団体の構成員に収益を分配することを目的としない団体 の総称のこと。 ※46 竹田市住宅マスタープラン 平成 24 年 3 月策定。平成 24 年度から平成 33 年度までの本市の住宅施策の方向性を示す計画 書のこと。 ※47 日常生活圏域 通常、日常生活を営んでいる地域のこと。 - 72 - 竹田市第 5 期老人福祉計画・介護保険事業計画 長寿活き生きプラン 平成 24 年 3 月 編集・発行 竹田市 〒878-8555 大分県竹田市大字会々1650 番地 TEL 0974-63-1111(代表) FAX 0974-64-0133