...

カーペンターエドワーズPERIMOUNT牛心のう膜生体弁TFX[大動脈弁

by user

on
Category: Documents
55

views

Report

Comments

Transcript

カーペンターエドワーズPERIMOUNT牛心のう膜生体弁TFX[大動脈弁
2014年10月 2日作成(新様式第1版)
医療機器承認番号
22600BZX00413
機械器具07 内臓機能代用器
高度管理医療機器 ウシ心のう膜弁 35591100
(人工弁ホルダ及びハンドル 70483000)
生物由来製品
カーペンターエドワーズPERIMOUNT牛心のう膜生体弁TFX
[大動脈弁 モデル2900TFX]
本品は米国産のウシの心のう膜を用いて製造されたものである。ུ຦͈ঀဥ͞૒̢ࣺ͙ͥ͢ͅഥో଻٬࿀ેෞછȪUTFȫ͈͒ۜஅ͈
ၑაഎςΑ·ͬۖ஠ͅ๛೰̱ං̞̈́ため本品の使用にあたってはその必要性を考慮の上、使用すること。
【「重要な基本的注意」参
照】
再使用禁止
【警告】
れた生体弁を人体に使用しないこと。箱の側面にある温度
表示器が「使用可」の表示でない場合は、その弁は使用し
ないこと。凍結、又は凍結したおそれのある生体弁は人体
に使用しないこと。
4.電磁波や超音波を使用した温熱療法加温装置(ハイパー
サーミア装置)は、使用しないこと。
[本品に使用されてい
る金属部分の温度を上昇させるおそれがあり、これまでに
安全性を立証する研究報告はされていないため。
]
適用上の禁忌
1.この生体弁の使用が患者にとって最善の処置とは考えられ
ない場合には使用しないこと。本品の使用に際し、患者の
解剖学的構造及び病理学的状態を含む様々なリスクをすべ
て評価した上で判断すること。
1.本カーペンターエドワーズPERIMOUNT牛心のう膜生体弁大
動脈弁用を乾燥させないよう、常に湿らせた状態にしてお
くこと。本品の両面の弁尖組織を滅菌生理食塩水で湿らせ
た状態にしておくこと。
[弁尖組織の水分が適切に保持され
なかった場合、生体弁の機能不全に繋がる可能性があるた
め。]
2.弁尖組織へのダメージを避けるため、器具を用いて本品を
持たないこと。
[非常に小さな穿孔でも、時間の経過と共に
弁の機能に重大な影響を与える可能性があるため。
]
3.すべての植え込み医療機器同様に免疫反応を起こす可能性
があるため、過敏症の患者に使用する場合には注意して使
用すること。
[本品の原材料の一部にコバルト、クロム、
ニッケル、モリブデン、マンガン、炭素、ベリリウム、鉄
を含む。本品の原材料に天然ゴムラテックスは含まれてい
ないが、ラテックス含有環境下で製造されている可能性が
ある。]
「取り扱い及
4.グルタルアルデヒド溶液の濃度を下げるため、
び準備方法」の項を参照し、本品を植え込み前に滅菌生理
食塩水で十分に洗浄すること。
5.滅菌生理食塩水以外の他の溶液、薬剤、化学物質、抗生物
質などをグルタルアルデヒド溶液や洗浄液に加えないこ
と。弁を保存溶液又は滅菌生理食塩水以外の他の溶液、化
学物質、抗生物質などにさらさないこと。
[弁尖組織に目視
で確認できない不可逆的なダメージを与えることがあるた
め。]
6.診断用カテーテル、経静脈ペーシング用リードを本品には
通さないこと。弁に損傷を与える可能性があるため、これ
らの手技は避けること。
7.手術器具を本品に通す場合は細心の注意を払うこと。
[弁に
損傷を与える可能性があるため。
]
【形状・構造及び原理等】
本カーペンターエドワーズPERIMOUNT牛心のう膜生体弁大動脈弁
用は、グルタルアルデヒド溶液中で保存され、柔軟性のあるフ
レームに取り付けられたウシの心のう膜でできている三葉の生
体弁です。生体弁はグルタルアルデヒド溶液と共に組織を加温
処理し、Carpentier-Edwards ThermaFix処理方法によって処理
されています。生体弁は包装されてから最後にグルタルアルデ
ヒド溶液で滅菌されます。文献(1,2)で、グルタルアルデヒド
による組織異種移植生体弁の抗原性の低下と組織の安定性の増
加が報告されています。グルタルアルデヒド処理のみで、生体
弁の石灰化に影響をおよぼしたり石灰化を低減させたりするこ
とは実証されていません。
【禁忌・禁止】
使用上の禁忌
1.再使用禁止。
[本品は単回使用を目的として設計、意図、流
通されており、再使用、又は再処理した後の本品の無菌
性、非発熱性、及び機能性を裏付けるデータは存在しな
い。]
2.再滅菌禁止。弁又は容器へX線、蒸気、エチレンオキサイ
ドガス、又はその他の化学滅菌剤による滅菌を行わないこ
と。
3.凍結・高温での保管の禁止。極度の低温及び高温にさらさ
ࣔࢹࣝࠉ7);
フレーム(ワイヤーフォーム)は、弁口と交連部で適合するよ
うに設計されています。
コミッシャーポストは、弁のコミッシャー部及び弁尖の自由縁
部にかかる衝撃による負荷を軽減するよう設計されています(3)。
弁口部は、弁尖の負荷を軽減するよう設計されています。
1/6
【操作方法又は使用方法等】
弁口部のデザインコンセプトは自然な心臓弁の生理学と力学と、
ステント無しのホモグラフトの植え込みに関する報告に基づい
ています(4,5)。
使用前確認
本カーペンターエドワーズPERIMOUNT牛心のう膜生体弁大動脈弁
用は、グルタルアルデヒド溶液を入れたプラスチック容器を
シールした、無菌かつ発熱性物質が無い状態で供給されます。
本品は側面の窓から温度表示器を確認できる箱に入っています。
製品の保管条件は「貯蔵・保管方法」の項を参照して下さい。
受領後すぐに温度表示器を確認して下さい。箱の表示を参照し、
「使用可」となっていることを確認して下さい。
「使用可」の表
示でない場合は、その弁は使用しないで下さい。
注意:温度表示器は運送中、高温又は低温状態にさらされてい
ないか確認するためのものです。
軽量ワイヤフォームのフレームは、優れたスプリング効果と耐
疲労特性からなるコバルト・クロム・ニッケル合金製、耐腐食
合金製で、ポリエステル布で覆われています。
薄いコバルト・クロム・ニッケル合金製のバンド及びポリエス
テルバンドがワイヤー状のフレームの基部を囲み、弁口を構造
的に支えています。このフレームに、組織の増殖と包含化を促
進するために、柔らかいシリコーンゴムとポリエステル不織布
を多孔質のシームレスポリテトラフルオロエチレン布で覆った
縫着輪が取り付けられています。
本品を返品する場合は、弊社営業担当者まで連絡の上、受領し
た時と同じ状態で返品して下さい。
注意:納品後3日以上経過した後、冷凍された又は過剰な熱が加
わった商品はお客様の管理下において発生したものと考
えられ、代替品はお客様の負担となります。
[生体弁はそ
の生物学的特質から、取り扱い及び環境条件によってダ
メージを受ける可能性があります。
]
大動脈弁縫着輪は、患者の大動脈基部にフィットするように曲
線を描く構造になっています。
この縫着輪の性質により、不規則な組織又は石灰化組織への弁
の植え込みを容易にします。
本カーペンターエドワーズPERIMOUNT牛心のう膜生体弁大動脈弁
用のサイズは、19、21、23、25、27及び29mmがあります。本品
の公称値は表1を参照して下さい。
取り扱い及び準備方法
1.本品は、スクリューキャップの上にシールがされたプラス
チック容器に滅菌された状態で入っています。開封前に容器
に破損(容器や蓋のひび割れ)、漏れ、シールの欠損や破損が
ないか注意深く確認して下さい。
注意:極端な温度にさらされた形跡や他のダメージがないか、
植え込み前に生体弁を注意深く検査、観察して下さい。
注意:生体弁とグルタルアルデヒド溶液は共に滅菌されてい
ます。容器の外側は滅菌されていないので、絶対に清
潔野に置かないようにして下さい。
注意:溶液の漏れがある場合や、容器の開封・破損がある場
合、本品がグルタルアルデヒド溶液に覆われていない
場合、又はシールが破れている場合には、本品を使用
しないで下さい。
注意:植え込むことが確実になるまで、決して本カーペン
ターエドワーズPERIMOUNT牛心のう膜生体弁大動脈弁用
を開封しないで下さい。これは汚染のリスクを軽減さ
せるために重要であり、グルタルアルデヒドだけでは
可能性のあるすべての汚染物質に対して100%効果的で
ないことが立証されているためです。
2.容器のシールを剥がしてスクリューキャップを外して下さい。
注意:弁を完全に浸す十分な量のグルタルアルデヒド溶液が
容器に入っていることを確認して下さい。
注意:弁は汚染を防ぐため無菌的に扱って下さい。
3.手袋をはめた手で、弁がまだ容器に入っている状態で、弁ホ
ルダーにハンドルを差し込み、抵抗を感じるまで時計方向に
回転させます。差し込んだハンドルを使って支持枠ごと弁を
容器から取り出します。手袋をはめた手で支持枠を持ち、ハ
ンドルをしっかり取り付けて下さい(図1)。このとき、弁そ
のものを持たないで下さい。
弁ホルダーは、植え込み時の弁の取り扱い及び縫合を容易に
するため、固定糸を用いて生体弁に取り付けられています。
ホルダーは容易に取り外すことが可能です。
ハンドル、サイザーやトレイキットについては、それぞれの
製品の添付文書を参照して下さい。
注意:支持枠から弁が外れ弁尖組織を損傷させないように、
ハンドルを回転させているときに過剰な力をかけない
ように注意して下さい。
仕様
寸法
公称値(mm)
カーペンターエドワーズPERIMOUNT牛心のう膜生体弁TFX
モデル2900TFX
表1
サイズ
19mm 21mm 23mm 25mm 27mm 29mm
A.患者弁輪径
(ステント外径)
19
21
23
25
27
29
B.弁口径
(ステント内径)
18
20
22
24
26
28
C.全弁高
14
15
16
17
18
19
D.縫着輪外径
26
29
31
33
35
37
236
291
355
422
502
573
2
幾何学的弁口面積 (mm )
注意:サイジングについては【操作方法又は使用方法等】の項
を参照して下さい。
【使用目的、効能又は効果】
本品は、ヒト以外の動物由来(ウシ心のう膜)の弁開閉部を有
する異種心のう膜弁であり、機能不全に陥った心臓弁の機能を
代用することを目的とする。
【品目仕様等】
1.流体力学的試験
ISO5840「心臓血管用インプラント─人工心臓弁」の6を参考
とし、人工心臓弁の流体力学的特性を評価するとき、本品は
既存品と同等以上であること。
2.動物による前臨床試験
ISO5840「心臓血管用インプラント─人工心臓弁」の8を参考
とし、動物による前臨床試験を実施し、人工心臓弁の性能及
び物理的特性試験では予測できない有害事象を評価するとき、
本品は既存品と同等以上であること。
2/6
露に関する詳細な情報については、エドワーズライフ
サイエンス社が提供するMSDS(Material Safety Data
Sheet)を参照して下さい。
6.本品の縫着輪には縫合糸でシリアル番号札がつけてあります。
このシリアル番号を容器及び特定医療機器登録用紙に記載さ
れているシリアル番号と照合し、番号が一致していない場合
には、その弁は使用せずに返品して下さい。
7.弁の検査と、シリアル番号札の取り外しを、植え込みの直前
に行って下さい。シリアル番号札は植え込みの直前まで取り
外さないで下さい。
注意:シリアル番号札を取り外すときに縫着輪の布を切った
り裂いたりしないように注意して下さい。
ᅗ
手術方法
適切な縫合方法を用いて生体弁を縫合して下さい。
注意:弁尖が折れ曲がったり弁口がゆがんだりするのを防ぐた
めに、弁輪と人工弁の縫着輪の縫合間隔が一致するよう
十分注意して下さい。マットレス縫合糸を使用して10mm
から15mmの間隔で縫合した結果、巾着状に縫縮され、生
体弁の弁口が圧迫されることが報告されています。
注意:これらの弁を取り扱うとき、保護していない鉗子は絶
対に使用しないで下さい。弁尖組織には絶対に触れな
いで下さい。
注意:大動脈生体弁で使用するときには、モデル1111及びモ
デル1126(ディスポーザブル)のハンドルを使用して
下さい。
注意:装着したハンドルは、植え込み完了後、ホルダー部分
を術野から出すまで、ホルダーから外さないで下さい。
4.支持枠の縁を把持し、手前に引いて支持枠を外します(図2)。
支持枠は廃棄して下さい。
心臓弁置換手術は複雑で、その方法は多岐に渡ります。最終的
な手術方法は、前述の警告、禁忌・禁止、操作方法又は使用方
法等に従い、各医師が適切に決定して下さい。一般的には次の
手順で行います。
1.医師が必要と判断した病変や損傷のある弁尖と組織のすべて
を、外科的に取り除きます。
2.縫着輪を確実に固定するため、弁輪の石灰化組織を完全に外
科的に取り除きます。
3.カーペンターエドワーズ牛心のう膜生体弁用サイザー、モデ
ル1161を用いて、弁輪のサイズを測定します。オーバーサイ
ジングに注意して、適したサイズの生体弁を選びます。
4.必要に応じ、スープラアニュラー位又はイントラアニュラー
位のいずれにも植え込めるよう、モデル1161(図3)を用い
て、本カーペンターエドワーズPERIMOUNT牛心のう膜生体弁大
動脈弁用のサイズを決めることができます。
注意:生体弁の取扱いには弊社製のサイザー/ハンドルを使
用して下さい。サイズの測定(サイジング)には弊社
製の本品専用のサイザーを使用して下さい。他のサイ
ザーを使用した場合、適切な弁を選択できない場合が
あります。
ᅗ
注意:弁を落としたり損傷させたり、又は取り扱いを間違っ
てしまった弁を使用しないで下さい。また、植え込み
中に破損してしまった弁を修復して使用しないで下さ
い。
[弁尖組織に目視で確認できない不可逆的なダメー
ジを与えることがあるため。
]
5.最低500mLの滅菌生理食塩水で生体弁を洗浄して下さい。生体
弁とホルダーが完全に生理食塩水に浸っていることを確認し
て下さい。弁とホルダーを浸漬した状態で、洗浄用容器を
ゆっくり撹拌するか、又は取り付けたハンドルを使って、最
低1分間、弁を前後にゆっくり回します。洗浄液を捨て、新し
い生理食塩水で最低1分間、この同様の操作を繰り返して下さ
い。組織の乾燥を防ぐために、弁は使用するまでそのまま洗
浄液に浸しておいて下さい。
注意:タオル、リンネルなど糸くずや微粒子の元になるもの
に洗浄液又は弁尖組織が触れないようにして下さい。
弁尖組織にそれらが付着する可能性があります。
注意:生体弁を回転又は撹拌させている間、洗浄用容器の底
又は側面に弁尖を接触させないで下さい。シリアル番
号札が弁尖組織と接触して弁尖組織に損傷を与えない
ように注意して下さい。その他のものを洗浄用容器の
中に入れないで下さい。
注意:グルタルアルデヒドは、皮膚、目、鼻、及び喉に炎症
を引き起こす可能性があり、また、皮膚への感作の原
因にもなります。グルタルアルデヒドに長時間触れた
り、繰り返し触れたり、長時間その蒸気を吸うことは
避けて下さい。十分に換気されている場所でのみ使用
して下さい。グルタルアルデヒドに触れた場合にはそ
の箇所をすぐに水で洗浄して下さい。目に入った場合
には、診察を受けて下さい。グルタルアルデヒドの曝
ᅗ
注意:大きすぎる弁を使わないで下さい。
[オーバーサイジン
グは局所的な機械的ストレスを引き起こし、心臓の損
傷、弁尖の損傷、ステントディストーション、生体弁
の逆流に繋がるおそれがあります。
]
本カーペンターエドワーズPERIMOUNT牛心のう膜生体弁大動脈
弁用の植え込みには特別なトレーニングを必要としません。
本品の植え込みには、他のステント付き大動脈人工弁と同様
に、イントラアニュラー又はスープラアニュラー位の植え込
みが用いられます。
注意:機械弁とは異なり、ステント部分は柔らかいため、縫
合針が貫通するので、ステント側面の穿孔と弁尖組織
3/6
の裂傷を防ぐため、縫着輪に縫合糸を通す際には細心
の注意を払って下さい。
スープラアニュラー位のサイジング
正しいサイズを決定するために、弁輪の面とサイザーを平行
にします。サイザー円筒部の先端が弁輪内に抵抗なく進み、
サイザーつば部をスープラアニュラー位で弁輪上に位置させ
て下さい(図4参照)
。
ᅗ
1.図6のように外科用メス又はハサミを用いて、ホルダー表面
3ヶ所の固定糸をそれぞれ切断して下さい。
注意:固定糸を切断するときに、ステントや繊細な弁尖組織
を切ったり、損傷を与えないようにして下さい。
2.3ヶ所の固定糸をすべて適切に切断後、ハンドル/ホルダー
アセンブリーを、固定糸と共に、弁から取り外して下さい。
3.手術後、ホルダーはハンドルから取り外して、廃棄して下さ
い。
ᅗ
患者登録
特定医療機器登録用紙:
本品には患者登録用の特定医療機器登録用紙が添付されていま
す。弊社生体弁が使用された場合は、特定医療機器トラッキン
グ制度に基づいて、患者の同意を得た上で、本品に添付されて
いる特定医療機器登録用紙に必要事項をもれなく記入し、製造
販売承認取得者等用控(ピンク)を弊社まで返送して下さい。
また、医療関係者用控(青)を保存し、特定医療機器利用者控
(黄)を患者へお渡し下さい。なお特定医療機器登録用紙には、
生体弁の外箱及びシリアル番号札に記載されているシリアル番
号が印字されています。本品が廃棄された場合、または以前植
え込まれた弊社製品が摘出された場合には、製造販売承認取得
者等用控にその旨を記入の上、返送して下さい。
イントラアニュラー位のサイジング
正しいサイズを決定するために、弁輪の面とサイザーを平行
にし、つば部を含めてサイザー全体を弁輪内に進めます。こ
うすることで、生体弁をイントラアニュラー位で弁輪内に植
え込むことができます(図5参照)
。
摘出弁の回収
弊社では、摘出された本カーペンターエドワーズPERIMOUNT牛心
のう膜生体弁大動脈弁用を解析のため回収することに努めてい
ます。要望により、所見をまとめた報告書を提供致します。回
収された本品は弊社製造元(Irvine、米国)で解析されます。
摘出された生体弁の回収に関しては弊社営業担当者まで連絡し
て下さい。摘出された生体弁は、10%ホルマリン溶液や2%グル
タルアルデヒド溶液等の組織固定液に入れて弊社営業担当者へ
お渡し下さい。摘出弁に関しては、温度管理の必要はありませ
ん。
ᅗ
注意:画像診断装置を使ってサイザー/ハンドルの破片の位
置を特定することはできません。
ハンドル、サイザーやトレイキットについては、それぞれの
製品の添付文書を参照して下さい。
以下の注意を参考に、適切なサイズの弁を適切な縫合方法で
縫着して下さい。
注意:手術野では高い温度や強い照明にさらされるので、植
え込み手技の間、弁を湿った状態に維持するため、生
体弁の両側を滅菌生理食塩水で頻繁に湿らせて下さい
(1~2分毎に湿らせることを推奨します)
。
注意:縫合糸の結び目の近くを切り、縫合糸の端が弁尖組織
と接触しないようにして下さい。縫合糸の端の接触に
よる弁尖組織の損傷が逆流を引き起こし、弁置換を要
した症例が報告されています(17)。
注意:ステントを有する人工弁では縫合糸がループ状になる
ことやひっかかることによって弁機能が損なわれない
ように注意して下さい。
注意:生体弁のステントは左右対称で等間隔です。ステント
が冠動脈口を塞がないようにステントを自己弁輪の交
連部に位置させる必要があります。
【使用上の注意】
使用注意(次の患者には慎重に適用すること)
1.重度な全身性高血圧症がある患者
2.患者の予想生存年数が本品の耐久年数より長いと予想される
場合
20歳未満の患者への使用については慎重に検討すること。
[安
全性と及び有効性を証明した臨床データはないため。
]
次の患者に人工弁を選択する場合には機械弁の使用を考慮す
ること。
3.カルシウム代謝に影響を与える条件がある場合
4.カルシウムを含有する長期の薬物治療を行っている場合
5.高カルシウム食事療法を行っている患者
6.透析療法を続けている患者
ホルダー及びハンドルの取り外し
縫合糸の結紮後に、以下の手順でホルダーとハンドルを共に取
り外します(図6参照)
。
4/6
と畜場)のみから心のう膜を採取し、感染性因子及びウイル
スに対して生物学的に安全であるように製造・滅菌していま
す。本品の使用・植え込みによりTSEがヒトに感染したとの報
告はありません。したがって本品がTSEの感染源となる危険性
は極めて低いと考えられますが、理論的には完全に否定し得
ないので、本品の利点とリスクを十分に評価した上で患者へ
の説明を考慮して下さい。
10.他の人工弁同様に生体弁の使用は、時には死に至る重篤な不
具合又は有害事象を併発することがあります。植え込まれた
生体弁に対する患者個々の反応による、又は構成部品(特に
生物由来)の物理的、化学的変化による不具合・有害事象が、
様々な時期(数時間又は数日後)に発生することもあり、再
手術や弁置換の必要が生じることがあります。
重要な基本的注意
1.MRI安全性情報
非臨床試験により、本カーペンターエドワーズPERIMOUNT牛心
のう膜生体弁大動脈弁用はMR Conditional(条件付きでMRIが
可能)であることが証明されています。本品を植え込んだ患
者は、以下の条件下で安全にMRI検査を受けることができま
す。
-3T以下の静磁場
-空間傾斜磁場:3000gauss/cm未満
-15分間の通常操作モードでのスキャンにおける全身平均
比吸収率(SAR)の最大値:2.0W/kg(スキャニングシー
ケンス毎)
ASTM F2182-11aに則り、本カーペンターエドワーズPERIMOUNT
牛心のう膜生体弁大動脈弁用よりも高い温度上昇を示すテス
トバルブを用いて非臨床試験を実施した。GE社製Signa 64
MHz(1.5 T)RFコイルで15分間の照射、ファントムの全身平均
比吸収率(SAR):2.0W/kgで最大で2.3℃の温度上昇が認められ
ました。
GE社製Signa HDx 3T(ソフトウェアバージョン15/LX/MR、ソ
フトウェアリリース15.0.M4.0910.a)で15分間の照射、ファ
ントムの全身比吸収率(SAR):2.0W/kgで最大で2.1℃の温度上
昇が認められました。
非臨床試験においてASTM規格F2119-07(2013)に規定されてい
るスピンエコー法及びグラジェントエコー法を用いて、GE社
製Signa 3T HDxで画像アーチファクトを測定しました。スピ
ンエコー法の画像ではアーチファクトが見られ、それは留置
部位から最大8.5mmの位置までのびており、それは一部又は完
全に内腔を覆っていました。
グラジェントエコー法では不透明な三角形のアーチファクト
が見られ、それは留置部位から最大27.5mmの位置までのびて
おり、それは完全に内腔を覆っていました。
金属アーチファクトの低減のために設計されたシーケンスに
より、アーチファクトを低減できる可能性があります。
2.ラベルに記載されている使用期限を過ぎたものは使用しない
で下さい。
3.本品を使用するかどうかは、その患者に対する短期及び長期
のリスクとベネフィットを評価し、他の治療法も考慮に入れ
た上で、最終的に医師が個々の患者について判断して下さい。
4.生体弁の使用によって、時として死亡に至るような重篤な有
害事象又は重篤な合併症が起こる可能性があります(不具
合・有害事象の項参照)。患者には、手術前に必ずリスクとベ
ネフィットについての説明を十分に行って下さい。
5.弁関連の合併症、特に材料の劣化に関連した不具合・合併症
を診断し、適切に管理できるように、医学的なフォローアッ
プ(少なくとも年に一度の診察)を注意深く継続することを
推奨します。
6.医師は、患者に、他科の診察を受ける際は生体弁が植え込ま
れていることを伝えるよう指導して下さい。
(歯科治療を受ける等)菌血症に
7.人工弁植え込み後の患者は、
なるリスクにさらされています。このため患者に予防的な抗
生物質治療について説明して下さい。
8.人工弁植え込み患者は禁忌がない限り、植え込み後の初期治
癒期間中、患者一人一人の状態に基づいて、医師が必要と判
断した期間は、抗凝固療法を継続して行って下さい。左心房
拡張、又は以前に洞調律が失われたことや心房壁の石灰化、
血栓、心房細動、心房粗動の既往がある患者に対しては長期
の抗凝固剤の使用及び/又は抗血小板治療を検討して下さ
い(16)。
9.本品は地理的に限定された農場で厳重な管理の下に飼育され
た米国産のウシの心のう膜を用いて製造されたものです。原
材料であるウシ心のう膜は、WHO(世界保健機構)/EMA(欧州
医薬品庁)により伝達性海綿状脳症(TSE)感染の危険性が低
い組織に分類されています。弊社が認証したウシ群(農場・
不具合・有害事象
重大な不具合
本カーペンターエドワーズPERIMOUNT牛心のう膜生体弁大動脈
弁用の使用に関連する不具合としては、スーチャーループ
ジャミング、弁が歪んだ状態で植え込まれたために起こる機
能不全、コバルト・クロム・ニッケル合金製ワイヤーステン
トの破損、パンヌス及び自己組織の増殖、又は弁の構成部品
の物理的、化学的劣化による機能不全などがあります。組織
劣化には感染、石灰化、弁尖の肥厚、穿孔、変性、縫合糸に
よる擦過傷、器具による傷、ステントポストからの弁尖離脱
が含まれます。
重大な有害事象
本カーペンターエドワーズPERIMOUNT牛心のう膜生体弁大動脈
弁用の使用に関連する有害事象としては、弁の機能不全によ
る狭窄又は閉鎖不全、弁周囲逆流、心内膜炎、溶血、血栓塞
栓症、血栓による閉塞、抗凝固療法に関連する出血性合併症、
局所性及び/又は全身性の感染があります。
臨床的な症状としては、異常な心雑音、息切れ、運動不耐症、
呼吸困難、起坐呼吸、貧血、発熱、不整脈、出血、一過性脳
虚血発作、脳卒中、麻痺、低心拍出量、肺水腫、うっ血性心
不全、心不全、心筋梗塞として現れます。
また、本品の使用に関連する有害事象としては以下のものが
発生するおそれがあります。
狭心症、不整脈、心内膜炎、局所性及び/又は全身性の感染、
心不全、溶血、溶血性貧血、出血、心筋梗塞、弁尖のエント
ラップメント、非構造的劣化、パンヌスの増殖、弁周囲逆流、
逆流、構造的劣化、血栓、脳卒中、血栓塞栓症
これらにより以下の事象に繋がるおそれがあります。
・再手術
・摘出
・不可逆的な障害
・死亡
妊婦、産婦、授乳婦及び小児等への適用
以下の患者に関しては安全性及び有効性が確認されていません。
・妊産婦
・授乳婦
・カルシウム代謝異常のある患者(例:慢性腎不全、上皮小体
亢進症)
・変性による大動脈瘤の患者(例:嚢胞性中膜壊死、マルファ
ン症候群)
・小児、青少年又は若年成人
生体弁についての文献(6,7,8,9,10,11,12,13)で、20歳以下の
患者では弁尖の石灰化の発生率が高い傾向にあることが報告さ
れています。また、動物実験においては、体内のカルシウム濃
度が高いことが早期の石灰化に繋がることが報告されていま
す(14)。さらに、成人において、毎日のカルシウムサプリメント
の摂取と弁尖の早期石灰化との間に関係がある可能性があるこ
とが報告されています(15)。可能であれば、術後期間中にカルシ
5/6
Long Term Results of Valvular Heterografts. J. Thorac.
Cardiovasc. Surg., 58:467-483, 1969.
15.Liao, K., et al. Bovine Pericardium Versus Porcine
Aortic Valve: Comparison of Tissue Biological
Properties as Prosthetic Valves. Artif. Organs, 16:4,
361-365, 1992.
16.American Heart Association. Guide to Anticoagulant
Therapy Part 1:Heparin and Part 2:Oral Anticoagulants.
Circulation, 89(3):1449-1480, 1994.
17.American Edwards Laboratories Technical BulletinBioprostheses Suture Abrasion. 106159-2, August, 1979.
ウムを含む長期薬物静注を繰り返し行うことや、小児の場合は
牛乳や乳製品の過剰摂取は避けて下さい。現時点において、他
の市販されている生体弁と比較して、本カーペンターエドワー
ズPERIMOUNT牛心のう膜生体弁大動脈弁用の石灰化に対する耐久
性が優れていることを示す臨床データはありません。
【貯蔵・保管方法及び使用期間等】
貯蔵・保管方法
本品は、直射日光を避け乾燥した場所に10℃から25℃で保管し
て下さい。期限内に生体弁を使用するために、包装のラベルに
記された使用期限を定期的に確認して下さい。
注意:凍結させないで下さい。常に乾燥した清潔な場所で生体
弁を保管して下さい。
有効期間・使用の期限
ラベルに記載(自社基準による)
文献請求先
エドワーズライフサイエンス株式会社CVSマーケティング部
〒160-0023 東京都新宿区西新宿6丁目10番1号
電話番号:03-6894-0500
【製造販売業者及び製造業者の氏名又は名称及び住所等】
【包装】
エドワーズライフサイエンス株式会社
〒160-0023 東京都新宿区西新宿6丁目10番1号
電話番号:03-6894-0500(顧客窓口センター)
外国製造業者(国名):エドワーズライフサイエンス社(米国、
スイス、シンガポール)
Edwards Lifesciences LLC
1個入
【主要文献及び文献請求先】
主要文献
1.Carpentier, A. From Valvular Xenograft to Valvular
Bioprosthesis(1965-1977). Med. Instrum., 11(2):98-101,
1977.
2.Carpentier, A., et al. Continuing Improvements in
Valvular Bioprostheses. J. Thorac. Cardiovasc. Surg.,
83(1):27-42, 1982.
3.Pelletier, C., et al. Clinical and Hemodynamic Results
with the Carpentier-Edwards Porcine Bioprosthesis. Ann.
Thorac. Surg., 34(6):612-624, 1982.
4.Aupart, M., et al. The Carpentier-Edwards Pericardial
Aortic Valve: Intermediate Results in 420 Patients.
Eur. J. Cardio. Thorac. Surg., 8(5):277-280, 1994.
5.Bloomfield, P., et al. A Prospective Evaluation of the
Bjork-Shiley, Hancock, and Carpentier-Edwards Heart
Valve Prostheses. Circulation, 73(6):1213-1222, 1986.
6.Antunes, M.J., et al. Performance of GlutaraldehydePreserved Porcine Bioprostheses as a Mitral Valve
Substitute in a Young Population Group. Ann. Thorac.
Surg., 37(5):387-392, 1984.
7.Forfar, J.C., et al. Severe and Early Stenosis of
Porcine Heterograft Mitral Valve. Br. Heart J., 40:
1184-1187, 1978.
8.Gonzalez-Lavin, L., et al. Five-year Experience with
the lonescu-Shiley Bovine Pericardial Valve in the
Aortic Position. Ann. Thorac. Surg., 36(3):270-280,
1983.
9.Ionescu, M.l. Long-Term Durability of the Pericardial
Valve. Z. Kardiol., 75(Suppl. 2):207-212, 1986.
10.Magilligan, D.J., et al. The Porcine Bioprosthetic
Valve. Twelve Years Later. J. Thorac. Cardiovasc.
Surg., 89:499-507, 1985.
11.Relland, J., et al. The Third Generation CarpentierEdwards Bioprosthesis: Early Results. JACC, 6(5):11491154, 1985.
12.Reul, G.J., et al. Valve Failure with the lonescuShiley Bovine Pericardial Bioprosthesis: Analysis of
2680 Patients. J. Vasc. Surg., 2(1):192-204, 1985.
13.Sanders, S.P., et al. Use of Hancock Porcine Xenografts
in Children and Adolescents. Am. J. Cardiol., 46(3):
429-438, 1980.
14.Carpentier, A., et al. Biological Factors Affecting
Edwards、エドワーズ、カーペンターエドワーズ、PERIMOUNT及
びThermaFixはEdwards Lifesciences Corporationの登録商標で
す。
これらの製品は、以下複数の米国特許5,928,281、5,931,969、
5,961,549、6,102,944、6,214,054、6,245,105、6,413,275、
6,416,547、6,547,827、6,561,970、6,837,902、6,945,997、
7,214,344、7,806,926の下、製造及び販売を行っており、諸外
国の特許にも対応しています。
148087001A
6/6
Fly UP