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第6章 その他の品詞 - 現代ポーランド語文法

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第6章 その他の品詞 - 現代ポーランド語文法
その他の品詞
1
第6章 その他の品詞
第1節 前置詞
Ⅰ序
1.前置詞は語と語の関係を示す単語であり、ロシア語においては種々のものがあるが、
ポ-ランド語においても同じである。ロシア語の前置詞は主格以外の格支配を受けるが、
ポ-ランド語も同じである。通常は一つの前置詞について支配される格は一つであるが、
中には2つあるいは3つの格に支配されるものもある。この点も、ロシア語と同じであ
る。
2.前置詞は、名詞や代名詞、副詞の前に置かれ、特定の格によってそれらの語を支配
する機能を持つ不変化の語であって、それぞれの語の関係を示すものである。前置詞は
連結詞の一つである。連結詞は語、句ないしは付加語、文肢あるいは文を相互的に結び
つけ、ひとつの統合された単位を作り出す機能を有するものである。しかし、同じ連結
詞である接続詞と異なり、単なる語あるいは語群を結びつけるものである。また、前置
詞は、文肢の一部になったり、付加語の一部になるものである。
尚、ロシア語においては前置詞は名詞や代名詞しか結びつかないが、ポ-ランド語に
おいてはそれのみならず副詞とも結びつくことがあることに注意すべきである(この点
はドイツ語やスペイン語と同じである。)。例えば、od zaraz 今すぐに、jaiko na miękko
半熟卵、がある。このような場合、実質的にそれらの前置詞は格支配を有しないと言っ
て良い。なぜなら、副詞自体は変化しないからである。
3.ロシア語の前置詞には本来のものと、副詞由来のものと、名詞由来、動詞由来のも
の等があったが、この点でも同じである。
1)本来の前置詞
これらの前置詞の具体的な意味と用法は多岐にわたり複雑であることが特徴である。
その主なものは下記のごとくである。
bez, w, na, dla, do, za, z, ku, nad, o, od, przed, po, pod, przy, u, przez, zza, spod
2)派生の前置詞
前置詞の中には本来の前置詞が接頭辞となって名辞類と複合前置詞を構成するもの
がある。また、他品詞から派生するなどして、形成されるものもある。それらは、その
意味・用法の範囲がある程度制限されており、大部分は生格要求である。それらの中に
は、独立した副詞としても用いられるものもあるが、それについては副詞の項で述べる。
派生の前置詞と考えられるものには以下のものが挙げられる。
blisko, dokoła, dookoła, koło, około, mimo, naprzeciw, obok, opodal, oprócz, podczas,
poniżej, pośrodku, wśród, pośród, powyżej, według, wobec, zamiast
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その他の品詞
przeciw, dzięki, między
4.尚、jako ~として、は通常は副詞あるいは接続詞に分類されているが、これは格支
配のない前置詞と考えるべきである。さらに特殊なものとしては niż がある。これは支
配される動詞によってそれに続く格が異なってくる。従って、格支配があるのではなく、
逆に動詞に支配されると言える。例えば、Minobe jest starszy niż Nakasone. 美濃部は
中曽根より年長である、は niż の後は Minobe と同じく主格になるが、Minobe woli
herwatę niż kawę. 美濃部はコ-ヒ-よりも紅茶の方が好きである、の場合は、対格同
士比較(woleć は直接補語として対格を取る。)であるので、niż の後は対格となる。
その他には、
On bardziej chce chleba niż ryżu. 彼はご飯よりパンが欲しい(生格)。
Adam bardziej służy społeczeństwu niż krajowi. アダムは国家よりも社会に奉仕す
る(与格)。
On bardziej włada angielskim niż polskiem. 彼はポ-ランド語より英語が堪能であ
る。(造格)。
5.また、言語によっては前置詞と言いながら、関係する語の後に位置するものもある
(例えば、ドイツ語の entgegen )。しかし、ポ-ランド語の前置詞は原則として前置
である。しかし、naprzeciw は後置することもある。すなわち、「反対に」とか「向か
い側に」という意味の場合は通常通り前置であるが、「途中で出会う」の様な意味を表
す場合には、後置となるのである。しかも、前置する場合には生格支配であるが、後置
する場合には与格支配でもあるのである。
Księgarnia jest naprzeciw hotelu. 書店はホテルの向かい側にある。
Wyszedłem przyjacielowi naprzeciw. 私は途中で友人に出会った。
6.前置詞の特別な形
単数3人称の人称代名詞の生格形と前置詞が結びついた場合に人称代名詞の語頭音
である ń (ni) が前置詞に付着してしまう現象が起きる。これは特に文学作品で見られる。
これらの主なものを挙げると、
dla niego → dlań 彼のために、 do niego → doń 彼の所へ、 od niego → odeń 彼
から、 przez niego → przezń 彼によって、 z niego → zeń 彼から、 za niego → zań
彼のために na niego → nań その上に、w niego → weń その中に、等
7.前置詞句の用法
前置詞とそれに続く名詞や代名詞が付いたものを前置詞句と言うが、前置詞句は、①
副詞規定詞、② 動詞の補語、③ 形容詞の補語、④ 名詞の付加語、⑤ 述語内容詞、等
として用いられるが、これらの詳細については「格の用法」で述べる。そして、ここで
はこれらの用法について概観する。
① 副詞規定詞
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Czekam na most. 私は橋の上で待っている。
② 動詞の補語
Czekam na autobus. 私はバスを待っている。
③ 形容詞の補語
On jest podobnym do swojego ojca. 彼は自分の父親に似ている。
④ 名詞の付加語
herbata bez cukru 砂糖なしの紅茶
⑤ 述語内容詞
Gazeta była na stole. 新聞はテ-ブルの上にあった。
Ⅱ 生格支配のみの前置詞
生格支配の前置詞は原則として生格に支配されるだけであり、それ以外の格に支配さ
れることはほとんどない(ただ、例外は z と za と naprzeciw であり、z と za の場
合は生格と対格と造格であり、naprzeciw は生格と与格である。)。この点は、ロシア
語と同じである。
生格支配のみの前置詞は43個を数える。それらには、
bez, blisko, dla, do, dokoła, dookoła, koło, mimo, naokoło,nieopodal, niedaleko, obok,
od, około, opodał, oprócz, porócz, pośród, powyżej, prócz, spod, spomiędy, sponad,
spośród, spoza, sprzed, u, według, wobec, wokoło, wokół, wskutek, podczas, podług,
pomimo, poniżej, wśród, wzdłuż, względem, zamiast, znad, zza
1.bez
1)様態や手段や付随状況を否定する場合に用いられる。ロシア語では без で
あり、「~なしに」の意味が基本である。ただ、ロシア語の без は時刻を表
す場合にも用いられ、「~分前に」の場合に使うことがあるが、ポ-ランド語
においてはそのような用法はない。また、「~の他に」、という意味がロシア
語の без にはあるが、ポ-ランド語にはない。例えば、ロシア語ではИ без тебя
есть много желающихю 君の他にも希望者はたくさんいる、のような使い方
があるが、ポ-ランド語にはないのである。
bez trudu 楽に bez wyjątku 例外なく bez sensu 無意味に
2)構成要素が存在しないことを表す。
To jest pokój bez okien. それは窓なしの部屋である。
Piję kawę bez cukru. 私は、砂糖なしのコ-ヒ-を飲む。
Pijesz kawę z cukrem czy bez? コ-ヒ-は砂糖入りかなしかどちらを飲み
ますか?
3)否定の条件の場合に用いられる。
Bez powietrza człowiek nie może żyć. 空気がなかったなら、人間は生きて
行くことはできない。
Bez deszczu uprawy zginęłyby. 雨がなかったなら、作物は駄目になったで
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あろう。
4)マイナスを表す。
trzy miesiące bez czterech dni 3ヶ月に4日足りない
5)述語部なしの命令文を作る。
Tylko bez żartów! 冗談は言わないで。
Bez dyskusji! 言い争っている暇はない。
6)動名詞の前に使うことにより否定の小辞 nie を使用した文の代わりになる。
On weszedł bez pukania. 彼はノックせずに入ってきた( pukania は
pukać ノックする、の動名詞 pukanie の生格であり、nie を使用すると、
On weszedł nie pukając. であり、その代わりになるものである。)。
2.blisko は「~の近くに」であり、ロシア語では близ に相当する。場所に
関する場合だけではなく、時間に関する場合にも使われる。注意すべきは前置
詞のみならず、副詞としても機能するということである。
blisko lotniska 空港の近くに
Było już blisko pólnocy. ほとんど真夜中近くであった。
Maż jest blisko pięćdziesiątki. 私の夫は50歳に近い。
この同意語は niedaleko であり、前述の例で blisko を niedaleko に替え
ても良い。blisko, niedaleko とも副詞として使われることが多い。特に、
niedaleko は副詞として使われることが多く、前置詞として使われることは少
ない。
3.dla ロシア語では для であり、「~のために」の意味が基本である。ロ
シア語の для には① 奉仕の対象、② 目的、③ 用途、使命、④ 関係、⑤ 理
由、動機、原因、等があったが、ポ-ランド語においてもほぼ同様である。
1)奉仕の対象
dla ciebie 君のために
On ofiarował wszystkie dla narodu. 彼は民衆のためにすべてを犠牲にした。
2)目的
spacerować dla zdrowia 健康のために歩く
wyjść za mąż dla pieniędzy 金のために結婚する
3)用途、使命
wagon dla palących 喫煙者用車両
pokój dla dzieci 子供用の部屋
książki dla dorosłych 大人向けの書籍
4)関係
Dla mnie to większe wydarzenie. 私にとってこれは一大事件である。
Był to dla niego ciężki okres. それは彼にとって一つの難しい局面だった。
Palinie jest szkodliwo dla zdrowia. 喫煙は健康にとって有害である。
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5)理由、動機、原因
Maria zalała się łzami dla smutku. マリアは悲しみのあまりわっと泣き出
した。
6)刑罰の対象
dwa lata więzienia dla niego 彼に対して2年の懲役刑
kara dla wrogu reżimu 政府の敵に対する罰
7)尚、形容詞で dla を伴うものがある。
uprzejmy dla nas 我々に親切な、szkodliwy dla zdrowia 健康にとって有害
な、pożyteczny dla otoczenia 環境にとって有益な
4.do はロシア語では до であり、ロシア語においては1)(空間的限界)
~まで、2)(時間的限界)~まで、3)(時間的に)~の前に、4)(数量
的限界)~まで、等を表す。ポ-ランド語においてはほぼ同様の用法があるが、
それ以外にも様々な用法がある。
1)(空間的限界)~まで
od Paryża do Berlina パリからベルリンまで bilet do Gdańska グダニスクまで
の切符
2)方向
Idę do biblioteki. 私は図書館へ行く。pojechać do Japonii 日本へ行く
pójść do kina 映画に行く
3)(時間的限界)~まで
do jutra 明日まで do ostatniej chwili 最後まで Mieszkał w Warszawie do
śmierci. 彼は死ぬまでワルシャワに住んでいた。do widzenia さようなら
4)~より前に、~以前に
wpól do dziesiątej 9時30分に(直訳すると10時30分前)、do wybuchu
wojny 戦争の勃発前に
5)(数量的限界)~まで
rozbić szbkość do osiemdziesiąt kilometrów na godzinę スピ-ドを時速8
0キロまで上げる。lyczyć od jedego do dziesięciu 1から10まで数える
6)用途を表す場合もある。
przybory do pisania 筆記用具(書くための器具)、piracka machina do robienia
pieniędzy お金を奪うための海賊の船、
lekarstwo do użytku zewnętrznego 外用薬、
klucz do drzwi ドアの鍵、lakier do paznokci マニキュア液
7)おおよそを表す場合もある。
U nego do trzech tysięcy książek. 彼は約3000冊の本を持っている。
8)中への移動
włożyć do szuflady 引き出しに入れる、wejść do pokoju 部屋へ入る wsiąść
do samolotu 飛行機に乗る
9)~に属する。
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należeć do stowarzyszenia 連盟に属する zapisać się do klubu クラブに加
入する
10)気分・感情を表現する。
niechęć do życia 生活に疲れたこと
11)限度を表す場合もある。
kara do pięciu lat więzienia 5年間の懲役
12) 目的を表す場合もある。
chętny do roboty 仕事への意欲、brón do ataku 攻撃のための武器、Matka
ułożyła dziecko do snu. 母親は子供を寝かせた(直訳すると、夢をみるよう
に子供を置いた。)。środki do pielęgnacji stóp フットケア製品、
Student przygotowuje się do egzaminów. 学生は試験のために準備する。
13)愛好・欲求の対象
miłość do żony 妻に対する愛
14)成句で Jest ci do twarzy w - ~についてあなたによく似合う
15)do +生格で動詞の補語となる。もっとも、これは前述した用法の繰り返
しと考えられる。
pasować do ~に似合う、przybyć do 到着する、dojść do ~に終わる
16)権利の対象 prawo do pracy 労働権
17)形容詞で do を取るものもある。
Twoja siostra jest podobna do twojej mamy. あなたの妹はあなたの母親にそっくり
だ。
18)可能性・不可能性を表す。
hałas nie do wytrzymania 耐えられない音、wyrażenie nie do przetłumaczenia 翻
訳できない表現
19)比率を表す。
mapa w skali 1 do 50000 5万分の1の地図
5.dokoła(dookołaも同じ)
1)「~の回りに」、を表す。空間的な意味で用いられる。
dokoła はロシア語では вокруг である。
Siedzieliśmy dokoła stołu. 我々はテ-ブルの回りに座っていた。
rejs dookoła świata 世界一周航海
Ziemia obraca się dokoła Słońce. 地球は太陽の周りを回る。
2)「-~をめぐって、~に関して」、を表す。
gorące spory dokoła złożonego sprawy 複雑な問題を巡る激烈な論争
3)尚、副詞として機能する用法もあり、基本的には副詞としての用法の方が主体と言
える。
6.koło, około ロシア語では около возле мимо であり、「~の回りに」、「~の
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そばに」、という意味である。
1)空間的な意味では「~のそばに」とか、「~の回りに」とかいう意味で用いられる。
Koło domu stała ławka.家のそばに銀行がある。
2)時間的な意味では、「~頃」の意味で用いられる。
On wrócił koło północy. 彼は午前0時頃、帰ってきた。
3)近似数を表すこともある。
Tam koło trzysta ludzi pracuje. そこでは300人近くが働いている。
4)対象を表すこともある。
krzątać się kóło dziecka 子供のことで忙しい
7.mimo
譲歩の意味を表す前置詞である。すなわち、主たる意味は「~にもかかわら
ず」であり、ロシア語のнесмотря на に相当するが、ロシア語の場合は対格支
配である。ロシア語の мимо とは異なることに注意すべきである。
尚、pomimo も同じである。
mimo wszystko それでもやはり、mimo to それにもかかわらず、mimo woli 思わず
Sprzeciwił się mimo ostrzeżeń. 警告にもかかわらず、彼は反論した。
mimo najlepszych chęci 幾らその気になっても
Mimo deszczu Maria spacerowała po parku. 雨にもかかわらず、マリアは
公園を散歩した。
8.naokoło は「~の周囲に」であり、ロシア語では вокруг に相当する。
naokoło lasu 森の回りに、naokoło jeziora 湖の回りに
9.naprzeciw(naprzeciwko も同じ)は「~に向かって、~に対して、~に
面して」という意味であり、ロシア語ではнапротив である。
On mieszka naprzeciw kościoła. 彼は教会の向いに住んでいる。
Siadł naprzeciw gościa. 彼は客の向いに座った。
※ 尚、与格支配の場合もある。
Wyszli naprzeciw życzeniom. 彼らは要求を満足させるために努力した。
また、この naprzeciw は特殊で、与格支配の場合は後置することもある(上述のⅠ
序 5参照)。
10.niedaleko 「~の近くに」 空間的な意味の場合と、時間的な意味の場
合がある。
Usiedł niedaleko rzeki. 彼は川の近くに座った。
Było już niedaleko pólnocy. ほとんど真夜中近くであった。
11.obok
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1)「~の隣に、~と並んで」である。ロシア語では рядом с + 造格が相当する。
Dziecko siedziało obok matki. その子供は母親と並んで座っていた。
Obok biurka stoi fotel. 机の隣に肘掛け椅子が立っている。
Kontakt jest obok drzwi. スイッチはドアのそばにある。
2)また、「~に加えて」、という意味もある。
Obok pensij on ma jeszcze inne dochody. 給料に加えて、彼には別の収入がある。
12.od
これはロシア語では от である。しかし、それよりもいろいろな意味があり、ロシア
語の от よりは広いと言える。例えば、比較において「~よりも」、の意味である。
1)原因、主に自然現象並びに無意識的動作の原因
oczy czerwone od płaczu 泣いたために真っ赤になった目、
blednąć od strachu 恐怖のために蒼白となる、biały od śniegu 雪で白い
2)距離・位置関係の起点
na północ od Londynu ロンドンから北の方へ、
1000 metrów od brzegu 岸から1000メ-トル、
od Paryża do Berlina パリからベルリンまで
3)運動の起点
iść od przystanka autobusowej do metro バス停留所から地下鉄まで歩く
4)時間の起点
Od kiedy tu mieszkasz? あなたはいつからここに住んでいますか。
5)数の起点
On pracuje od dziewiątej do osiemnastej. 彼は9時から18時まで働く。
6)比較の対象
Córka jest wyższy od syna. 娘は息子より身体が大きい。
7)(防除・治療のため)~よけの、~止めの
lekarstwo od bólu głowy 頭痛薬、
chronić oczy od słonca 太陽から眼を守る
8)構成要素等を示して
Ten tekst roi się od błędów. このテキストは間違いで一杯である。
Okolica roi się od ludzi. その地域は人々でごった返している。
9)付属物の主体
kołnierz od płaszcza コ-トの襟、dziurka od klucza 鍵穴、drzwi od szafy 戸棚の扉
10)出所・源泉
Wczoraj dostałem od matki. 昨日私は母から手紙を受け取った。
list od mojej siostry 私の姉からの手紙
11)目的、用途
klucz od mieszkania 家の鍵、ubezpieczenie od ognia 火災保険
12)逸脱
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wyjątek od reguły 規則の例外
13)専門領域
nauczyciel od polskiego ポ-ランド語の教師、ekspert od chemii 化学の専門家
14)単位を表す。「-につき」
płacić od sztuki 1個ごとに払う
15)条件
To zależy od zgody rodziców. それは両親の同意いかんにかかっている。
16)その他、いろいろな成句で用いられる。
od czasu do czasu 時々、od przypadku do przypadku ケ-スバイケ-スで、
od stóp do głów 頭からつま先まで(日本語とは反対になることに注意=直訳すると、
つま先から頭まで、となる)、od a do z aからzまで
13.opodal 「~から遠くないところに」という意味であり、空間的意味で使われる。
正確な位置を示さない場合である。
Opodal wsi była rzeka. 村から遠くないところに川がある。
※ 尚、nieopodal も同じ意味であり、nie- が付加されたとしても意味が変わらないこ
とに注意すべきである。
14.oprócz, prócz はロシア語の кроме であり、「~の他に」、の意味であ
る。この場合、この前置詞で導かれる名詞を含める場合と含めない場合がある
ことに注意すべきである。もっとも、このことはポ-ランド語、ロシア語のみ
ならず、ドイツ語、日本語でも同じである。
Oprócz przyjaciół byli u mnie sąsiedzi. 私のところに友人以外に隣人もい
た。=含める場合
Oprócz mężczyzn były i kobiety. 男性に加えて女性もいた。=含める場合
Piję wszystko oprócz piwa.私はビ-ル以外は何でも飲む。=含めない場合
Nie przyszedł nikt oprócz niej.彼女の他には誰も来なかった。=含めない場
合
Nie chcę mówić z nikim oprócz niego. 私は彼以外とは誰とも話したくない。
=含めない場合
15.podczas ロシア語では во время であり、「~の間に」、の意味であ
る。
Zachrowała podczas urlopu. 休暇の間に彼女は病気になった。
Przyszedł podczas mojej nieobencści. 私の不在の間に彼が来た。
Podczas wizyty w Polsce Aso spotkał się z Tuskiem. ポ-ランドの訪問の間に、麻生
首相はトゥスク首相に会った。
16.podług 「~によれば」、の意味である。これはwedług と全く同じであ
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る。
17.pomimo 「~にもかかわらず」、の意味であり、mimo と全く同じであ
る。
18.poniżej 「~の下方に、~の下に」、という意味である。一応、ロシア語の ниже
に相当するが、それよりも意味は広い。
1)「~の下方に、~の下に」、の意味の場合
On wędkuje poniżej mostu. 彼は橋より下流で釣りをする。
Dziś jest sześć stopni ponieżej zera. 今日は気温はマイナス6度である。
cios poniżej pasa ベルトの下を殴ること
pniżej normy 規格の下に
2)特殊な意味に、「南方に」という意味がある。これは地図上、北が上で南が下にな
っているためである。
miasto położone poniżej Moskwy モスクワの南に位置する町
3)比喩的な使い方で、次のような使い方もある。
być poniżej jego godności 彼の品位に関わる
być poniżej krytyki 批評に値しない
19.pośrodku 「~の中間に」、という意味であり、場所的な関係で用いられる。ロ
シア語の посередине に相当する。
Pośrodku dużego pokoju stał stól.大きな部屋の真ん中にテ-ブルがある。
Pomnik stał pośrodku placu. 記念碑は広場の真ん中にある。
20.pośród 「~の間に」の意味であり、wśród と同じである。
21.powyżej 「~の上方に、~の上に」、という意味である。ロシア語の выше に
相当するが、それよりも意味が広い。
1)「~の上方に、~の上に」
Dziś jest pięć stopni powyżej zera. 今日は気温は5度である。
Dziadek ma powyżej osiemdziesięciu lat. おじいさんは80歳以上である。
Skaleczył się powyżej kolana. 彼は膝の上を負傷した。
2)また、特殊な意味として、「北方に」という意味があるのは ponieżej と同じ起源
に基づいている。
miasto położone powyżej Moskwy モスクワの北に位置する町
22.spod
1)「~の下から」の意味であり、ロシア語の из-под に相当する。これは造格支配の
前置詞 pod と生格支配の前置詞 z の複合したものである。そして、p の前では z が
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s に交替するのである。造格支配の pod は位置を表すだけであるのに対して、spod は
方向が加わる。
Kot wychodzi spod łóżka.. 猫はベッドから出てくる。
2)そこから転じて、「~の状態から」、という意味もある。
wyzwolić się spod jego wpływu 彼の影響から自由になる
On rodził się spod Warszawy. 彼はワルシャワ近郊で生まれた。
Przestępca uwolnił się spod dozoru policji. その犯罪者は警察の監視下から開放され
た。
3)星座を表す場合もある。
Syn jest spod Raka, a córka spod Lwa. 息子は蟹座で、娘は獅子座である。
23.spośród 「~の内で」とか、「~から」、という意味である。ロシア語の из に
類似しているが、かなり異なる。pośród ~の間に、に z が付いたものと考えればよい。
従って、直訳的には「~の間から」という意味になる。
Spośród wszystklich dzwiękow polskich, cz jest szczególnie trudne. すべてのポ-ラ
ンド語の発音の内、cz が特に難しい。
Słońce wyjrzało spośród chmur. 大陽は雲の間から顔を出した。
Wybrano go spośród młodych ludzi. 若者の中から彼が選ばれた。
24.spomiędzy 「~の間から」、という意味である。ロシア語では из あるいは из-за
に相当する。pomiędzy ~の間に、に z が付いたものである。
List wypadł spomiędzy notatek. 手紙がノ-トの間から出てきた。
wybrać spomiędzy kandydatów 立候補者の中から選ぶ
25.sponad 「~の向こうから」、という意味である。ponad ~の向こうに、に z が
付いたものである。
Sponad gór wiał wiatr. 風が山を越えて吹いていた。
Sponad drzew wystawał czarny komin. 木の向こうから黒い煙突がそびえ立ってい
た。
26.spoza 「~の後から、~の外から、~に属していない」、という意味であり、ロ
シア語では из-за に相当する。poza ~の後ろに、に z が付いたものである。
Słońce wyjrzało spoza chmur. 大陽が雲の後から現れた。
Ona pochodzi spoza Warszawy. 彼女はワルシャワ郊外の出身である。
osoby spoza klubu クラブのメンバ-でない人々
27.sprzed 「~の前から」、という意味である。時間的な意味と空間的な意味で用
いられる。przed ~の前に、に z が付いたものである。
Był u nas znajomy sprzed woiny. 我々は、戦争前から知り合いであった。
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その他の品詞
Samachód odjechał sprzed domu. 自動車は家の前から出発した。
28.u
u はロシア語では у であり、ロシア語の у については多様な使用法がある。1) ~
のそばに、~の近くに、2)従事・参加の対象、3)~の所で、4)~の所に(所有)、
5)付属・所有の意味を強める、6)取得・入手の源、等を表す。しかし、ポ-ランド
語においては多少異なっている。もっとも大きな違いは、ロシア語との場合、所有の表
現として「~には~がいる」と言う場合、У меня есть два сына. 私には2人の息子が
いる、というように у を使うが、ポーランド語の場合はそのような表現を用いず、動詞
の mieć を使い、Mam dwóch synów. と表現し、前置詞の u を使わないことである。
また、行為の主体と推定される者を表すこともある。例えば、zamówić suknię u
krawcowej 洋服を仕立屋に注文する、である。全体を表す場合もある。例えば、palec u
nóg 足指、や u podnóża góry 山の麓に、である。しかし、 場所を表すのは同じである
(On miezkał od zeszłego roku u rodziców. 彼は昨年より両親のところに住んでいた。
)
。
1) ~のそばに、~の近くに
u podnóża góry 山の麓に、(抽象的に)być u władzy 権力の座にある(直訳する
と権力のそばにいる)、szukać pomocy u kogoś (人に)助けを求める
2) ある部分を表す場合にその全体を表す場合
palec u rąk 手の指、palec u nóg 足の趾、klamka u drzwi ドアの取っ手、mankiet u
jego koszuli 彼のシャツの袖
3)~の所で、~のもとで
być u ciebie 自分の家にいる
Był w odwiedzinach u znajomych. 彼は友人達の所を訪れた。
4)行為の主体を表す場合
płaszcz uszyty u krawca 仕立屋によって作られたコ-ト(krawca の主格は
krawiec)
5)性質・特質に関する場合
nowotwory u szczrów ラットに特有な腫瘍
29.według
ロシア語ではやや異なり по である。по は与格支配である。ロシア語の по は意味
が広いが、według は基準・根拠あるいは依拠・相応を表す程度である。
według niej 彼女の考えによれば、według środowych szacunków WHO WHOの
水曜日の警報によれば、według przepisów 規則によれば、według japońskiej telewizji
NHK 日本のテレビ局のNHKによれば、według niego 彼の意見によれば
30.wobec
ロシア語では перед であり、これは造格支配である。「~を前にして」、という意
味があるが、по отношению к ~に対して、という意味もある。また、「~のために」、
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となり原因を表す場合もある。
1)「~を前にして」という意味がある。
Powiedział to wobec świadów. 彼は証人を前にしてそれを語った。
2)「~に対して」という意味もある。
On jest krytycznym wobec ojca. 彼は父親に対して批判的である。
UE złagodzi sankcje wobec Białorusi? EUはベラル-シに対して制裁を緩和する
か?
Wobec handlarzy narkotyków stosowano surowe kary. 麻薬商人に対して厳しい罰
が下された。
3)「~のため」という意味で原因を表す用法もある。
wobec tego faktu この事実のため、wobec braku czasu 時間がなかったため
4)「~と比較して」という意味もある。
Dostępne środki są niewilkie wobec olbrzymich potrzeb. 大きな必要性に比較して
執られる措置は小さい。
31.wokoło, wokół
いずれもkoło と同じである。ロシア語では вокруг であり、例えば、wokoło domu 家
の回りに、が挙げられる。また、Ziemia obraca się wokół Słońca. 地球は太陽の周りを
回る、という使い方もある。
ただ、それから派生する別の意味もある。「~について」、という意味である。
Ona krząta się wokół chorej matki. 彼女は病気の母を気にかけている。
32.wskutek
出来事の原因を表す場合に用いられる。「~の結果」、とか「~が原因で」という意
味になる。ロシア語では вследствие に相当する。
Wskutek powodzi nie mogliśmy przejachać przez most.洪水の結果、我々は橋を渡る
ことができなかった(尚、powodzi の主格は powódź である)。
wskutek wypadku 事故が原因で、wskutek choroby 病気のため
Zmarł wskutek raka płuc. 彼は肺ガンで死んだ。
33.wśród
ロシア語では среди であり、「~の間に」、の意味である。これは時間的の意味のみ
ならず、空間的意味にも用いる。
Dom stał wśród wysokich drzew.家は、大きな木の間に立っている。
On wrócił wśród nocy. 彼は夜の間に帰ってきた。
34.wzdłuż 「~に沿って」、という意味がある。ロシア語の вдоль に相当する。
iść wzdłuż brzegu 岸伝いに歩く
pływać wzdłuż rzeki. 川に沿って航行する
14
その他の品詞
wzdłuż zachodniej i wschodniej granicy indyjsko-chińskiej インドと中国の西側及
び東側の国境に沿って
35.względem 「~に関して」とか「~に対して」とかの意味がある。wzgląd 関
心・考慮、の造格形から派生したものである。wobec と意味が近いが、wobec よりは
意味が狭い。
Ona jest obojętną względem jego. 彼女は彼に関して関心がない。
Miała obowiązki względem rodziców. 彼女は両親に対して義務を負っている。
36.zamiast 「~の代わりに」、という意味である。ロシア語では вместо で
ある。
Zamiast ojca zrobił to brat. 父の代わりに、兄がそれを行った。
Zamiast wódki Nowac pije wino. ノヴァックは、 ウオッカの代わりに、ワインを飲
む。
37.znad これは nad 上に、に z が付いたものである。これには2つの意味がある。
1)~の上の方から
Zdjął obraz znad stólu. 彼は机の上の方に掛かっていた絵を降ろした。
2)近くのものから
Wczoraj wróciliśmy znad morza. 昨日、我々は近くの海から帰ってきた。
38.zza これは za 後ろに、に z が付いたものである。znad と同様、2つの意味が
ある。「~の後ろから」、と「遠くから」という意味である。
1)~の後ろから
Zza zakrętu wyjechał samochód. 角の後ろから自動車が走り出てきた。
2)遠くのものから
Wczoraj wróciliśmy zza granicy. 昨日、我々は外国から帰ってきた。
39.wewnątrz 「~の内に」という意味である。
Wewnątrz kraju nie ma oponenta. 国内には反対派はいない。
Wewnątrz sali jest siedem osób. 部屋の中には7人いる。
Ⅲ 生格、対格及び造格支配の前置詞 z
生格、対格及び造格支配の前置詞には z と za があり、いずれも多様であり、重要な
前置詞であるので、項を分けて記載する。まず、z は、生格支配の場合、ロシア語では из
あるいは、с あるいは от である。
1.生格支配の場合
ある範囲からの動きの方向や事象の根拠・動機等を表す。
その他の品詞
15
1)場所に関する場合
① 内から外への方向 wyjść z domu 家から出る
② 場所の起点 z południa na północ 南から北へ
③ 位置 ogród z tyłu domu 家の後ろ側にある庭(tyłu は tył 「後ろ」の生
格)
Z daleka słychać pociąg. 遠くから列車の音が聞こえる。
2)時に関する場合
Dostałem twój list z czwartego kwietnia. 4月4日付のあなたからの手紙
を受け取った。
zamek z Ⅴ wieku 5世紀からある城
3)情報の源
z prasy マスコミから、wiadomość z gazety 新聞からのニュース
4)原因
z głodu 空腹が原因で
Tusk śmiał się z dowcipu. トゥスクはジョ-クで笑った。
Posąg rozsypał się ze starości. 像は老朽化から崩れ落ちた。
Jordania jest zadowolona z apelu Obamy. ヨルダンはオバマ大統領の呼びかけに満
足している。
5)材料
Ten stól jest z drzewa. このテ-ブルは木でできている。
6)総体からの区分・抽出
niektórzy z was あなた方の内の数人
Ona jest najlepszą studentką ze wszystkich.彼女はすべての学生の中で最
も良い。
7)構成要素
Z pączka rozwinęła się róża. バラは蕾から生長した。
8)範囲・分野
Ona jest dobra z matematyki. 彼女は数学が得意だ。
ezamin z biologii 生物学のテスト
9)理由・動機・目的
z ciekawości 好奇心から z radości 喜びから
10)動作の様態・方法
z całych sił 全力で z całego serca 心から
11)熟語的用法
z urodzenia 生まれは
2.造格支配の場合
造格支配の場合は行為、状態、物体の随伴する状況を表す場合が多い。ロシ
ア語の造格支配の場合の с に相当する。
16
その他の品詞
1)~と、~とともに
Chodź ze mną! 私と一緒に来い
2)付加・補足(~のついた)
kawa z mlekiem ミルク入りコ-ヒ-
3)具有・付属・内包
człowiek z poczuciem humoru ユ-モアを持った人
4)所持(~と共に、~を持って)
sidzieć u rzeki z wędką 釣り竿を手に川岸に座っている
5)付随(~を伴って)
słuchać z przyjemnością 喜んで聴く z uwagą 注意して
6)動作の方法・手段(~によって、~を使って)
myć z mydłem 石けんを使って洗う
7)動作の目的(~のために)
iść z wizytą 訪問するために、行く
8)隣接・接近(~と接して)
sidzieć razem c bratem 弟と並んで座る
granica z Czechami チェコとの国境
9)同時性(~とともに、~につれて)
Z każdym rokiem jest piękniejsza. 毎年、彼女はだんだんときれいになる。
10)相手(~と)
kłócić się z mężem 夫と喧嘩する
Rosjanie desperacko walczą z upałem. ロシア人達は必死に炎暑と戦っている。
11)離合・比較・関係(~と)
porównać przeszłość z przyszłością 過去を未来と比較する
12)祝賀の動機・根拠(~で)
Gratuluję z okazji ślubu! 結婚おめでとう
13)標識
chłopiec z krótkimi włosami 短い髪をした少年
pan z brodą あごひげを生やした人
14)内容
karton z sokiem ジュ-ス入りのパック
15)付随する様態、意図
Słuchaliśmy go z uwagą. 我々は注意して彼の言うことを聞いていた。
3.対格支配の場合
この場合は概数を表す場合に限られる。
On ma chyba z dziewięćdziesiąt lat. 彼はおそらく90歳くらいだろう。
To będzie kosztowało z tysiąc złotych. それは約1000ズウォティするだ
ろう。
その他の品詞
17
Ⅳ 生格、対格、及び造格支配の前置詞 za
za はロシア語においては за が相当する。ただ、ロシア語の場合は対格と造
格支配だけであり、生格支配のはない。
1.生格支配の za
1)生格支配の場合は、時間的関係で用いられるが、同時期を表すか、あるい
は統治下の時期に関することとして使われる。この使い方は特殊であり、対格、
造格支配の場合と比べると遙かに使用頻度が少ない。
Za dawnych czasów tego nie było. 古い時代には、それは起こらなかった。
Za panowania ostatniego króla było dużo walk. 最後の王の支配時には、多
くの戦争があった。
ostatni premier za rządów Kaddafiego カダフィ-政権下の最後の首相
za dnia 一日中
Egipt nie będzie tak uległy jak za Mubaraka. エジプトはムバラク政権下ほど従順
ではない。
2)時間的関係以外にも生格支配の za はある。例えば、Uważano go za
eksperta 彼は専門家として見なされていた、の場合、特徴を指摘する用法であ
る。
2.対格支配の za いろいろな使い方がある。まず、基本的な用法として言う
ならば、造格支配の場合との大きな違いは、対格支配の場合は運動の方向を表
したのに対して、造格支配の場合は存在・行為の場所を表すことである。この
点はロシア語でも同様である。
1)向こう側・外側・背後への運動(~の向こうへ、~の陰へ、~の外へ、~
の後ろへ)
schować się za drzewo 木の後ろへ隠れる
Ojciec wyszedl za dom. 父は家の後ろの方へ出て行った。
2)時間的隔たり(~後に)
Jest za dwie trzciej 3時2分前です(2分後に3時に、という意味)。
za rok o tej porze 来年のこの時間に、za cztery lata 4年後に
3)期間(~の間に)
Pracował za dwie. 彼は2時間働いた。
4)把握・接触・着手の対象(~を、~に)
Matka prowadzi dziecko za rękę. 母親は子供の手をとって連れて行った。
złapać kogoś za kołnierz (人の)襟を捕まえる
schwycić kogoś za rękę (人の)手を掴む
5)感情を引き起こす対象(~のことを思って)
Muszę to zrobić za niego. 私は彼のためにそれをしなければならない。
modliwa za binLadena ビンラディンのための祈り
18
その他の品詞
6)保証・責任の対象(~に対して)
Merkel została skrytykowana za bin Ladena. メルケル首相はビンラディンの件で
批判された。
odszkodowanie za masakrę na placu Tiananmen 天安門広場での虐殺に対する補償
Przepraszał za spóźnienie. 彼は、到着の遅れを謝罪した。
7)支持・擁護・獲得の対象(~のために)
walczyć za wolność 自由を求めて戦う
próba zemsty za śmierć bin Ladena ビンラディンの死に対する復讐の試み
8)根拠・原因(~の故に、~のために)
Podziękuję ci za pomoc. 私は君の援助を感謝します。
Dziękuję za zwycięstwo. 私は勝利に感謝しています。
9)交換・売買・代償(~に対して、~の代償に、~の対価で)
Kupiłem to za 5 złotych. 私はそれを5ズウォティで買った。
Kupiłem trzy jabłka za pięć złotych. 私は3つのリンゴを5ズウォティで買った。
(注意すべきは、Kupiłem trzy jabłka po pięć złotych.との違いである。この場合は、
私は一つ5ズウォティのリンゴを3つ買った、となる。)
W 2008 roku na aukcji w Genewie ponad 35-karatowy niebieski diament
sprzedano za 24,3 mln dolarów. 2008年のジュネ-ブで行われたオ-クション
で35カラット以上の青色のダイヤモンドは24.3ミリオンドルで 競り落とさ
れた。
kokaina za milion dolarów 百万ドルもするコカイン
10)代理・代行(~に代わって、~人分)
pracować za dwóch 2人分働く
Juppe za Alliot-Marie アリヨ・マリ-に代わってジュペ
11)認知・評価の対象(~として)
ogłosić coś za nieważne 何かを重要でないものとして宣言する
uzunać języka rosyjskiego za drugi język państwowy 国の第二言語としてロシア語
を認める
12)結婚・求婚の相手
wyjść za mąż 結婚する(女性のみに使用)
13)補償の対象
żadać odszkodwania za szkodę 損害に対して補償を要求する
14)~の罪で
skazanie za kradzież 窃盗の罪で有罪判決
3.造格支配の za
1)存在・行為の場所(~の向こう側に、~の後ろに、~の陰に)
Dziecko bawi się za domem. その子供は家の後ろで遊んでいる。
2)接近・従事の対象
その他の品詞
19
siedzieć za stołem 机に向かって座っている
3)追随(~のあとについて)
Pies biegł za kotem. 犬が猫の後を追って走った。
gonić za chłopakami 少年達を追いかける
4)交替・継起(~に代わって、~に続いて)
Za deszczami gorąco przyszło. 長雨に続いて暑さが訪れた。
5)数詞や名詞を反復して(次々と、相次いで)
jeden za drugim 次々に、iść krok za krokiem 一歩一歩行く
6)従事の時(~の時に、従事中に)
za każdym razem 毎回
Za śniadniem ojciec czytał gazetę. 朝食の時、父は新聞を読んでいた。
7)注意・監視・保護の対象(~に対する)
opiekować się za dziećmi 子供達の世話をする
8)追求・取得の対象(~を求めて、~を迎えに)
za chlebem パンを求めて、tęsknić za ~を切望して
być stęskniony za ojczyzną ホ-ムシックにかかる(文字通りには「母国に対してあ
こがれがこもっている」となる。)
9)原因・理由(~のために、~のゆえに)
zwolnić kogoś za kaucją 保釈金で~を解放する。
On został zwolniony za kaucją wysokości 500 tysięcy dolarów. 彼は50万ドルの
保釈金で保釈された。
10)手段・方法で
Rozwód za jednym kliknięciem ワンクリックでの離婚(離婚手続きをイン
タ-ネット上、ワンクリックで行うこと)
Ⅴ 与格支配のみの前置詞
与格支配のみの前置詞は5つである。それは、dzięki, ku, przeciw, przeciwko,
wbrewである。与格支配のみの前置詞は、それ以外の格に支配されることはな
く、常に与格に支配されるだけであることに注意すべきである。
ロシア語では与格支配の前置詞は比較的少なくк、по、благодаря、согласно、
навстречу、вопреки 等が見られるだけであるが、ポ-ランド語においても5
つと比較的少ないのである。
1.dzięki ロシア語ではблаголаря に相当する。「~のお陰で」という意味
である。
Dzięki twojej pomocy otrzymałem nagrodę. あなたの助けのお陰で、私は賞
を得ることができた。
Dzięki rodzicom skończyła studia. 彼女は両親のお陰で大学を卒業するこ
とができた。
20
その他の品詞
dzięki Bogu 神のお陰で
2.ku ロシア語の к に相当するが、ロシア語よりは使用範囲が少ない。この
前置詞は方向や、感情の向かう方や、時間的に近いことに向かう場合に使われ
る。
1)方向を表す。
Ku wiosce prowadziła wąska droga. 村へ向かって狭い道が続いていた。
podejść ku stołowi テーブルの方へ行く
2)感情が向かう矛先を表す。
Ku mojemu zdziwieniu, zdał egzamin. 驚いたことに、彼は試験に合格した。
3)時間的に近いことに向かっている場合に使う。
Urlop miał się ku końcowi. 休みが終わりに近づいている。
4)目的を表す(但し、まれである。)。
Pisał ku utrzymywanie się z pracy. 彼は生活の糧を得るために書いた。
3.przeciw, przeciwko ロシア語では против に相当し、「~に反して」と
いう意味である。特定の意見や地位に反する場合に用いられる。尚、ロシア語
は生格支配である。
Dostał lekarstwo przeciw grypie. 彼は感冒に対する薬を手に入れた。
To jest przeciw jej woli. そのことは彼女の意思に反している。
Czesi protestują przeciw rządowi. チェコ人達は政府に対して抗議活動をしている。
尚、przeciwko は przeciw と全く同じである。
4.wbrew ロシア語の вопреки と同じであり、「~にもかかわらず」、と
か、「~に反して」、という意味である。
Wstał z łóżka wbrew zaleceniom lekarza 彼は医師の忠告にもかかわらず、ベッドか
ら起きた。
To jest wbrew naturze. それは自然に反している。
wbrew przepisom 規則に反して
wbrew wszystkiemu それにもかかわらず
Ⅵ 対格支配のみの前置詞
対格支配のみの前置詞は2つであり、それは poprzez と przez である。
poprzez とprzez は同じ用法があり、一部重なっている。また、poprzez と
przez との共通の用法でも前者は後者を強調したニュアンスで用いられる。し
かし、特殊な場合には przez だけが、使われる。
1.両者に共通の使用法
行為や経過の道筋や期間を表す。ロシア語の через に相当する。また、否定
その他の品詞
21
的な原因を表すこともある。これは、与格支配の前置詞である dzięki の反対
語である。
1)行為や経過の道筋
Do domu śpieszlimy poprzez zagony. 我々は、農地を通って急いで帰宅した。
Jechali poprzez łaki i góry. 彼らは、乗り物で草地や野を越えて行った。
przeskakiwać przez płot 垣根を飛び越える
100 tys. ludzi uciekło przez granicę tunezyjsko-libijaską. 10万人の人々がチュニ
ジアとリビアの国境を通って逃げた。
2)期間
Była chory poprzez cały zimę. 彼女は冬の間中、病気だった。
Nie widziałem go przez cały miesiąc. 丸1ヶ月間、彼に会っていない。
Czekałem na autobus przez pięć godzin. 私はバスを5時間待っていた(godzin と複
数生格になっているのは、数詞においては5以上の場合、関連する名詞の対格は複
数生格で表すためである。)。
3)否定的な原因
Dała mu pieniądze poprzez litość. 彼女は哀れみから彼にお金を与えた。
Przez nieuwagę zapomniałem portfel. 私は集中力を欠いていたので、財布を忘れて
しまった。
przez pomyłkę 過失から przez nieuwagę 不注意から
4)手段を表す場合もある。
pić przez słomkę ストローで飲む
głosować poprzez Internet インタ-ネットで投票する
Co przez to rozumiesz? あなたはそれに関して何を理解しているのか(それはどうい
う意味か。)。
5)~のおかげで ( dzięki と同じ意味の場合もある )
Poznałem ją przez mojego znajomego. 私は知り合いのおかげで彼女を知ることがで
きた。
2.przez のみの使用法
1)最も重要な用法は受動態文で行為の主体を表すことである。
Ten dom został zbudowany przez znanego architekta.この家は、有名な建
築家によって建てられた。
Książka jest czytana przez jego. その本は彼によって読まれている。
Wszedł do pokoju niezauważony przez nikogo. 彼は誰にも気付かれずに部屋に入っ
た。
2)割り算やかけ算を表す場合
Pomnóż pięć przez trzy. 5に3を掛けろ。
Osiem podzielone przez cztery jest dwa. 8÷4は2である。
3)成句で
22
その他の品詞
Mówili jeden przez drugiego. 彼らは互いに話し合っていた。
Ⅶ 前置格支配のみの前置詞
これは przy のみである。この前置詞は空間的、時間的な接近を表す。また、これは
ロシア語の при、за、у、около に相当するように、意味が広い。
1)そばに.・近くに、という意味の場合
przy mnie 私のそばに、przy oknie 窓のそばに、przy tym stoliku このテ-ブルに
2)~の前で、という意味の場合
Zrobił to przy świadkach. 彼は目撃者の前でそれをした。
3)所有者に関して ロシア語の у に相当
Nie miał przy sobie pieniędzy. 彼はお金を持っていなかった。
4)時を表す
Malował tylko przy świadkach. 彼は昼間でしか絵を描かなかった。
przy przednodzeniu przez ulicę 通りを渡る時に、przy kolacji 夕食時に
5)方法、手段を表す
przy muzyce 音楽に合わせて przy twojej pomocy あなたの助けで
6)比較を表す
Przy nim ona wydaje się wysoka. 彼女は彼と比べて背が高いように見える。
7)付着を表す
broszka przy bluzce ブラウス上のブロ-チ guziki przy płaszczu コ-トのボタン
trwać przy swoim zdaniu 自分の意見に固執する
8)行為の対象
majstrować przy motorze オ-トバイをいじる
9)~に附属して、~に従属して、~付きの
szkoła przy akademii ekonomicznej 経済大学の附属学校
tłumasz przy kierowniku drużyna 監督付きの通訳
10)成句で
przy pracy 仕事中に przy innej okazji 別の機会に
przy współpracy z +造格 ~と協力して
Ⅷ 造格・対格支配の前置詞
造格支配のみの前置詞はなく、造格支配と対格支配の前置詞が7つ、造格支
配と対格支配と生格支配の前置詞が、前述したように z と za の2つである。
ここでは造格支配と対格支配の前置詞について言及する。
それらには、między, nad, poza, przed, pod, pomiędzy, ponad がある。
これらの前置詞に共通的なこととして、一般に、行為が行われたり、状態が
続いたりする場所を表す場合は造格、行為によって主語や補語が移動する方
向・到着点を表す場合は対格が用いられることが挙げられる。
その他の品詞
23
1.między ( pomiędzy も同じ) 基本的な意味は「~の間に」、である。ロシ
ア語の между に相当するが、ロシア語の場合には造格支配だけであるのに対して、
ポ-ランド語の場合は対格支配もあることに注意すべきである。ただ、対格支配の場合
は、かなり限られる。
1)対格支配の場合
① この場合は空間的な意味で用いられ、方向に関して二つあるいはそれ以上の関係する
ものの間に、という意味を表す。
Postawiliśmy krzesło między szafę i okno.我々は椅子を戸棚と窓の間に置いた。
② 分配が行われる範囲を示す場合も対格を取るのが原則である。
podziać majątek między dwóch synów 財産を2人の息子に分ける
2)造格支配の場合
① 空間的な意味の場合は、場所に関して2つあるいはそれ以上の関係するものの間に、
という意味を表す。
Krzeslo stoi mięzdy szafą i okinem. 椅子が戸棚と窓の間にある。
Między nami nie bylo nieporozumień. 我々の間には信頼関係がある。
Między sobą rosmawiali po polsku.我々は互いにポ-ランド後で話す。
② 時間的な意味の場合は、常に造格支配である。
Odwiedzimy was między pierwsą i drugą . 我々は1時と2時の間にあなたのところ
に訪問する。
③ 方向に関するものであっても、
目的に合わせた動きに関する一定の動詞と共に使う場
合には対格ではなく、造格支配となる。
Schowałem list między książkami. 私はその手紙を本の間に隠した。
④ 多数の同種の人や事物の間に交じっている場合も造格で表す。
Między drzewami stały posągi. 木立の間に像が立っていた。
⑤ 相互的な関係
przyjaźń między Polską a Japonią ポ-ランドと日本の友好
2.nad 基本的な意味は「~の上に」、「上方に」、である。ロシア語の над に相当
するが、ロシア語の場合は造格支配だけであったのに対して、ポーランド語の場合は対
格支配もあることに注意すべきである。
1)対格支配の場合 空間的な意味に使われ、ある方向への動作・行為を表す。
Jutro idziemy opalać się nad jezioro. 明日は、湖の方へ日光浴に行く予定だ。
On przenosi się nad morze. 彼は海辺へ引っ越した。
2)造格支配の場合
① 空間的な意味の場合、まず、「~の上に」「~の上方に」を表す
Nad stołem wisi lampa. テ-ブルの上に、ランプが掛かっている。
Patrzymy na gwiazdy nad nami. 我々の上にある星を、我々は見ている。
Nad miastem latały niezliczone ilości ptaków. 町の上空に無数の鳥が飛び回ってい
た。
24
その他の品詞
「~のそばに」という意味の場合もある。
nad morzem 海岸で nad rzeką 川岸で
② 時を表す場合は、常に造格である。意味は「~頃」を表す。
Wróciliśmy nad ranem. 我々は朝方帰宅した。
③ 慣用句において動詞や動名詞の後に nad が来る場合、必ず造格である。
mieć litość nad kimś ~に対して哀れみを抱く
żyć nad stan 質素な生活をする
④ 空間的意味の場合で、ある方向への行為を表していても、一定の目的にかなった行為
に向けられた場合には、造格となる。
Musimy powiesić obraz nad stołem. 我々は、その絵をテ-ブルの上に掛けなければ
ならない。
⑤ 支配、上位を表す場合、も使われる。意味は、「~に対して」である。
opieka nad dziećmi 子供に対する世話
⑥ 地理的位置を表す場合
Nagoya leży nad zatoką Ise. 名古屋は伊勢湾に面している。
⑦ 「~について、~に関して」、を表す
dyskutować nad - ~について議論する
rozpłakać się nad losem syna 息子の運命にわっと泣き出す
3.poza ロシア語では кроме に相当し、「~に加えて」、「~の他に」の意
味があり、この場合は造格支配である( кроме は生格支配であった。)。し
かし、ポーランド語はそれよりは意味は広く、しかも対格支配の場合もある。
1)対格支配の場合
「~の外へ」、という意味の場合は対格支配である。
wyjechać poza miasto 町の外へ出る
To wychodzi poza moje kompetencje. それは私の能力を上回る。
2)造格支配の場合
① ~以外に
Poza nim nikogo ni było w klasie.教室には彼以外には誰もいなかった。
Poza nim w pokoju było jeszcze czterech chłopaków. 彼以外に部屋にはま
だ4人の少年がいた。
Jej niepodległość - poza Rosją - uznały tylko Nikaragua, Nauru i
Wenezuela. ロシア以外にその独立を承認したのは、ニカラグア、ナウル
とベネズエラだけだった。
Klaus nie odniósł obrażeń, poza lekkim urazem ramienia. クラウスは腕の
軽いけが以外に、けがを負わなかった。
② 「~の向こうに」、という意味の場合は造格支配である。
On mieszka poza granicem kraju. 彼は国外に住んでいる。
③「~の後ろに」という意味もあるが、この場合も造格支配である。
その他の品詞
25
Usłuszał skowyt psa poza sobą. 彼は自分の後ろで犬の吠え声を聞いた。
④ 時間的な意味で「~外で」という意味もある。
poza godzinami pracy 仕事の時間外で
poza miejscem pracy 勤務外に
⑤ 場所的な意味で「~外で」という意味もある
seks poza sypialnią ベッドル-ム外でのセックス
⑥ 慣用句で
być się poza nawiasem 疎外されている
4.przed ロシア語の перед とほぼ同じである。基本的な意味は、「~の前へ」(対
格支配)「~の前に」(造格支配)、という意味である。ただ、ロシア語の場合は造格
支配のみであるが、ポ-ランド語の場合は造格支配のみならず対格支配もあることが異
なっている。
1)対格支配の場合
空間的関係で方向を表す。「~の前へ」という意味である。
Dzieci poszły się bawić przed dom. 子供たちは家の前へ遊びに行く。
wyjść przed dom 家の前へ行く
2)造格支配の場合
① 空間的関係で「~の前に」
Dzieci bawiły przed domem. 子供たちは家の前で遊んでいる。
przed nami 我々の前に
② 空間的関係の場合で、ある方向への行為を表していても、一定の目的にかなった行為
に向けられた場合には、造格となる。
Postawił rower przed domem. 彼はその家の前にその自転車を置いた。
③ ~の前に(時間的関係)
przed wojną 戦前に、przed piątą 5時前に、przed czasem 前もって・早めに
Pójdę przed drugą.. 私は2時前に行くつもりだ。przed południem 午前
④ 序列に関して、優位の意味で
mieć pierwszeństwo przed innymi 何にもまして優先する
⑤ 防御、警告、回避等を表す動詞とともに
bronić się przed krytyką 批判から自分の身を守る
przestrzegać przed pożarem 火事警報を出す
ostrzegać przed terrorem テロに対して警告する
uciekać przed burzą 嵐から避難する
uchronić się przed słońcem 太陽の光から保護する
drżeć przed kimś ~(人)を怖がる
5.pod ロシア語の под に相当する。ロシア語においても対格支配と造格支配があっ
たが、その点は同じで、基本的な意味は「~の下へ」(対格支配)、「~の下に」(造
26
その他の品詞
格支配)である。
1)対格支配の場合
① ~の下へ
Postawił pudło pod stół. 彼は箱をテ-ブルの下へ置いた。
② 注意すべきは nad, przed と異なり、時を表す場合も対格支配であるということであ
る。「頃」という意味がある。
Wrócę dopiero pod wieczór. 私は夕方になってやっと帰る。
Pod koniec lat 70 70年代の終わり頃
③ ~に向かって
pod wiatr 風に向かって
④ (適合・合致)~に合った、~に合わせて
kapeluusz pod kolor płaszcza コ-トの色に合った帽子
podkładać słowa pod melodię 歌詞をメロディ-に合わせる
⑤(模造・模倣の対象)~に似せて、~をまねて
obrazy malowane pod Moneta モネをまねた絵画
2)造格支配の場合
① ~の下に
Pudło stoi pod stołem. 箱はテ-ブルの下にある。
② ~の近くに
mieszkać pod Helsinkami ヘルシンキの近くに住む
③ 原因、条件、付帯事情などを表す
pod wpływem czegoś ~の影響の元に、pod warunkiem czegoś ~するならば
Zrobił to pod przymusem. 彼は強制下でそれをした。
pod zarzutem morderstwa 殺人罪で、pod ostrzałem 非難を浴びて
Były mistrz świata w biatlonie zginął pod lawiną. バイアスロンの前世界チャンピ
オンが雪崩で死亡した。
④ ~という名で
Występował pod nazwiskiem Nowak. 彼はノバックという名前で登場した。
⑤ 番号と共に
mieścić się pod numerem piątym 5番に位置している
6.ponad ロシア語の понад に相当するが、ロシア語の場合は廃れてしまっているが、
ポ-ランド後の場合は比較的頻繁に使われる。
1)対格支配の場合
① 主な用法は nad と同じく、「上方へ」と方向を表す。
Samolot wzbił się ponad chmury. その飛行機は雲の上に上昇した。
② 「~以上に」の意味を表す用法もある。
Nasz sąsiad ma ponad osiemdzieści lat. 私の隣人は80歳以上だ。
Tutaj pracuje ponad czterdzieści osób. ここには40人以上の人々が働いている。
その他の品詞
27
2)造格支配の場合 nad と同じで、「上方に」と、場所を表す場合に用いられる。
Samolot leciał ponad chmurami. 飛行機は雲の上を飛んでいた。
Ⅸ 前置格及び対格支配の前置詞
これには4つあり、w, na, o, po である。ロシア語の в や на が頻繁に使われたよう
に、これらも頻繁に使われる。ロシア語と同様に前置格支配か対格支配かで意味が異な
る。
1.w ロシア語の в に相当する。
ロシア語と同様、対格支配の場合は、原則として内部への運動を表す。それに対して、
前置格支配の場合は、ロシア語と同様、一定の場所内における存在、位置関係を表す。
曜日を表す場合も対格である。これはロシア語と同じである。w sabotę 土曜日に
※ 一方、月を表す場合は前置格となる。これもロシア語と同じである。w marcu 三
月に(後述)
1) 対格支配の w
① 内部への運動
Królik wbiegł w las. ウサギは走って森に入った。
② ~を通して(見る、のぞく、投げる)、という意味を表す
patrzyć w lustro 鏡で見る
③ 接触・打撃の対象を表す
bić w skałę 岩を砕く、bić pięćią w stól 拳を机にたたきつける
Piorun uderzył w samolot. 稲妻が飛行機を襲った。
uderzyć w bęben ドラムを叩く、uderzyć 人対 w twarz (人)の顔を叩く、
gazem łzawiącym w protestujących 反対者に対して催涙ガスを用いて
④ 動作の目的を表す。すなわち、「~のために」、「~として」、の意になる。
obracać coś w żart 何かを冗談として扱う、w dowód wdzięczności 感謝の印に
⑤ 曜日を表す場合
w sabotę 土曜日に
⑥ 時間を表す場合
Pan musi to zrobić w godzinę. あなたはそれを1時間でしなければならない。
Skończyłem kurs w dwa miesiące. 私は2ヶ月でその講習を終了した。
⑦ 前置詞 w を支配する動詞の場合
wierzyć w Boga 神を信じる、grać w karty カ-ドで遊ぶ
uderzyć się w kolano(自分の)膝をぶつける
⑧ 前置詞 w を持つ前置詞句が、形容詞の補語となる場合
Nasz znajomy jest bagaty w doświadczenia 我々の知人は経験が豊富だ。
⑨ ゲ-ムやスポ-ツの対象
grać w piłkę nożną サッカ-をする
grać w tenisa テニスをする(tenisa は tenis の対格)
28
その他の品詞
2)前置格支配の w
① 一定の場所内における所在
Uniwersytet znajduje się w mieście. 大学はその町にある。
Króliki żyją w lesie. ウサギは森の中に住んでいる。
w pobliżu domu 家の近くに
② 時代・年月・日時を表す場合
W tym roku w Warszawie było bardziej zimno, niż zawsze. 今年、ワルシャワはいつ
もよりずっと寒かった。
Ona odpoczywała w końcu grudnia w Turcji. 彼女は12月の終わりにトルコで休暇
を過ごした。
w XXI wieku 21世紀に、w 2011 roku 2011年に、w zimie 冬に
w przyszły roku 来年、w styczniu 1月に
w dniu szesnastego grudnia 12月16日に(~月~日に、と言う場合、szesnastego
grudnia だけでも良いが、w dniu を付けても良い。)
w dawnych czasach 昔
③ ある種の肉体的、精神的、感情的状態、経済状況等を表す場合に用いられる。
On jest w dobrym humorze. 彼は気分が良い。w dobrym nastroju 良い気分で、
w pośpiechu 急いで、w nędzy 貧乏で
On jest mężczyzną w średnim wieku. 彼は中年の男性である。
Słuchała go w milczeniu. 彼女は彼の言うことを黙って聞いていた。
w wysokości ~ ~の金額で
④ ~を着ている、という意味を表す
kobieta w bieli 白の服を着ている女性
⑤抽象的な表現として
w modzie 流行して w druku 活字になって w moim guście 自分の好みに
w pamięci 記憶によれば w zdumieniu 驚いて
⑥ ~の間に
w podróży 旅行の間に
⑦ 構成要素
komedia w trzech atakach 3幕から成るコメディ
Włoski premier jest oskarżony w trzech procesach. イタリアの首相は3つ
のケ-スで起訴されている。
⑧ 文法において格を示す場合
Mianownik liczebnika porządkowego plus nazwa miesiąca w dolełniaczu
wyraża aktualną datę. 順序数詞の主格と月の名前の生格で話題となって
いる日付を表す。
※ 上の文では plus があっても全体が単数扱いになるので、wyraża と単数3
人称が使われているのである。
⑨ 状態を表す
その他の品詞
29
w furii 憤慨して、w milczeniu 黙って
⑩ 自然現象を表す
w osuwisku 地滑りで
⑪ 回数を表す
Putin wygrał w pierwszej turze. プ-チンは第1回目の投票で勝利した。
2.na ロシア語の на に相当する。
これもロシア語と同様、対格支配の場合は、一定方向への運動、前置格支配の場合は、
場所が事物の上や表面上であることを表す。尚、w となるか、na となるかは、ロシア
語同様、難しい問題があるので、それについては別項を設けて詳述する。
1)対格支配の na
① 一定の方向への運動を表す
Jedzimy na północ. 北へ行こう。kłaść coś na stół 物をテ-ブルの上に置く、
przybyć na lotnisko 飛行場に到着する
800 imigrantów przybyło na Lampedusę. 800人の移民者がランペドゥ-ザ島(イ
タリアのペラ-ジェ諸島にある島)に到着した。(比較:przybyć do Warszawy)
② 期間・時を表す
na wiosnę 春に (秋は前置格支配であることに注意、また、夏及び冬は w を取り、
しかも前置格支配である。w lecie 夏に、 w zimie 冬に)
na obiad 昼食時に z piątku na sabotę 金曜から土曜日にかけて
z 3 na 4 lutego 2月3日から4日にかけて
żyć z dnia na dzień その日暮らしをする、z tygodnia na tydzień 毎週
Pożyczyłem pieniędzy na dwa lata. 私は2年間の約束でお金を貸した。
na pięć lat więzienia 5年間の拘禁
※ 正確な時点を表す時も、na + 対格、で表す。
On zamówił taksowkę na siódmą rano. 彼は朝7時にタクシ-を予約した。
③ ~につき
czterdzieści kilometrów na godzine 時速40kmで、jeden na pięć 5分の1、
czterech na pięciu Norwegów 5人のノルウエ-人の内の4人(5分の4のノルウエ
ー人)
④ 深さ、厚さ、広さ、高さ、寸法等を表す
Jadła kromkę chleba na trzy centymetry. 彼女は3cm のパンを食べた。
Ten most jest szeroki na piętnaście metrów. この橋は幅が15メ-トルある。
⑤ 求める対象を表す
Pracuję na chleb. 私はパンを求めて働いている。
polować na cudzoziemców 外国人に対して攻撃を仕掛ける
atak na Iran イランへの攻撃
Idę do miasta na zakupy. 私は買い物をしに町に出かける。
Idę jutro na polowanie. 私は明日、狩りに出かけるつもりだ。
30
その他の品詞
jechać na wakacje 休暇に出かける
Ban Ki Mun liczy na porozumienia w sprawie Cypru na jesieni. バン・ギ
ムン事務総長は秋にキプロス問題で合意することを予定している。
kandydat na wiceprezydenta 副大統領候補
⑥ 様態を表す
Nauczyłem się piosenkę na pamięć. 私はその歌を暗記した。
Kupił to na kredyt. それをクレジットで買った。
⑦ 目的・用途を表す
skrzynia na list 手紙を入れる箱
⑧ 結果を表す
Lekarz przyjechał na naszą prośbę. 医者は我々の要求でやってきた。
zamienić 物1 na 物2 物1を物2に交換する
W 1993 Yakushima została wpisana na Listę światowego
dziedzictwaUNESCO. 1993年に屋久島はUNESCOの世界遺産に
登録された。
⑨ 期待するものを表す
cieszyć się na coś 何かを楽しみにしている
⑩ 動詞の多くは、na を要求して、動詞句を作るが、その場合の na は対格支配である。
cierpieć na grypę 風邪に罹る、czekać na pociąg 列車を待つ、
patrzeć na słońce 大陽を見る、narzekać na przepisy 規則に不平を言う、
oszczędzać na przyszłość 未来のために蓄える
lichyć na ~を期待する
Ban Ki Mun liczy na porozumienia w sprawie Cypru na jesieni. バン・ギムン事務
総長は秋にキプロス問題で合意に達することを期待している。
⑪ 一部の形容詞は na を要求するが、その場合は対格支配である。
odporny na zimno 寒さに対して強い、
chciwy na pieniądze お金に対して貪欲である、
czuły na poezję 詩に対して敏感である
⑫ 薬に対する効能を表す。
lekarstwo na kaszel 咳止め
⑬ 原因を表す。
Cieszę się na twój przyjazd. あなたが到着してうれしく思う。
Umarł na dżumę. 彼はペストで死んだ。
Zmarł na atak serca. 彼は心臓発作で死亡した。
⑭ 方角を表す。
Fudżi leży na wypie Honsiu, na południowy zachód od stolicy Tokio. 富士山は本州
で首都東京の南西に位置する。
⑮ 手段を表す。
Złowił rybą na wędkę. 彼は釣り竿でその魚を釣った。
その他の品詞
31
2)前置格支配の na
① 動作の行われる場所を表す。
Na stole leży gazeta. テ-ブルの上に新聞がある。
Na ścianie wisi obraz. 壁に絵が掛けてある。na koncercie コンサ-トで
② 演奏する楽器
grać na gitarze ギターを演奏する
③ 動詞で補語として na + 前置格を取るものがある。
grać na ~を演奏する、przestawać na ~で満足する、polegać na ~に頼る、
zależeć na ~を大切にする、znać się na ~に精通している、
odpowiedziać na pytanie 質問に答える
④ 位置を示す
Polska jest na ósymym miejscu w drużynowych mistrzostwach świata. ポ-ランド
は団体の世界選手権で8番目である。
Był na miejscu przestępstwa. 彼は犯行現場にいた。
na jego miejscu 彼の立場なら
⑤ 季節を表す
na jesieni 秋に(春は対格支配であることに注意)
⑥ 時を表す
na wakacjach 休暇で
3)副詞を伴う na この場合は方法の副詞類となる。
na żywo 生で(放送に関して)、pranie na sucho ドライクリ-ニング、
na pewno 確かに
Dom jest pomalowany na zielono. 家は緑に塗られている。(状態受動)
Malował samochód na niebiesko. 彼は自動車を青に塗った。
Te jajka są ugotowane na miękko. これらの卵は緩くゆでられた。
3.w と na
場所、所在を表す前置格支配の w と na は前述したように難しい問題がある。どち
らを使っても差し支えがない場合もあるが、一般的には以下のように言える。
1)すなわち、w が使われる場合は閉じられた空間や三次元的な状態を表す場合である
が、na が使われる場合は開かれた空間や表面上の状態を表す場合である。例えば、Uczę
się w szkole. 私は学校で習っている、と言う場合、~ na szkole. とはならないのであ
る。一方、Książka leży na stole. 本は机の上にある、の場合、~ w stole. とはならな
いのである。だから、Wczoraj byłem w kinie. 昨日、私は映画館にいた、となる。
従って、対立的に示すと、
On jest w domu/sklepie/teatrze/aptece. 彼は、家に/店に/劇場に/薬局に、いる。
On jest na rynku/dworcu/ulicy. 彼は、市場に/駅に/通りに、いる。
従って、方角を表す場合には、開かれた空間であるので、na を取る。
na południu 南側に、na wschodzie 東側に
32
その他の品詞
2)都市の名前は原則として w を取る。
w Warszawie ワルシャワで、w Krakowie クラコフで、w Łodzi ウッチで、w Pradze
プラハで、w Londynie ロンドンで、w Kopenhadze コペンハーゲンで、w Karaczi カ
ラチで
従って、W mieście jest głosniej niż na prowincji. 都市は地方より騒がしい(後述
のように地方の名前に関しては na を取るので、na prowincji となるが、w mieście
となる。)。
3)国の名前も原則として w を取る。
w Polsce ポーランドで、w Czechach チェコで、w Niemczech チェコで、we
Włoszech イタリアで、w Rosji ロシアで、w Hiszpanii スペインで、w Egipcie エジ
プトで、w Kanadzie カナダで、w Japonii 日本で、w Stanach Zjednoczonych アメ
リカ合衆国で
※ しかし、na Ukrainie ウクライナで、na Białorusi ベラルーシで、na Litwie リト
アニアで、na Łotwie ラトビアで、na Słowacji スロバキアで、na Węgrzech ハンガ
リーで
4)山脈の名前も原則として w を取る。
w Sudetach ズデーデン山地で、w Karpatach カルパティア山脈で、w Tatrach タ
タラ山脈で、
w Beskidach ベスキッド山脈で、
w Pamirze パミール高原で、
w Andach
アンデス山脈で.
※ しかし、na Uralu ウラル山脈で、na Kaukazie コーカサスで
5)地方の名前は原則として na を取る。
na Śląsku シレジアで、na Pomorzu ポメラニアで、na Kujawach クヤヴィエンで、
na Mazowszu マゾヴィアで、na Saharze サハラで、kościoł na Florydzie フロリダ
州の教会
※ しかし、w prowincji Murcja ムルシア州で(スペインの州)
6)日本の県は w を使う。
w prefekturze Kagoshima 鹿児島県で
日本の地方も w である。
w regione Kantou 関東地方で
7)地方の町の名前も原則として na である。
na Pradze プラハ地方で、na Żeraniu ジェラニ地方で、na Ursynowie ウリスノフ
地方で
しかし、w Wielkopolsce 大ポーランドで、w Małopolsce 小ポーランドで、w
Śródmieściu ワルシャワのダウンタウンで、w Nowej Hucie クラコフの東の地方で
8)海洋の名前も原則として na を取る。
na Pacyfiku 大西洋で、na Bałtyku バルト海で、na Morzu śródziemnym 地中海で
9)島の名前も原則として na を取る。群島、半島も同様である。
na Krecie クレタ島で
Prezydencki samolot wylądował na wyspie Kunaszyr. 大統領の飛行機は国後島に
その他の品詞
33
着陸した。
これらの場所へ行くことを表す場合にも na であり、この場合は対格支配となる。
Jedziemy na Kretę. 我々はクレタ島へ行く。
10)以上は原則であるが、w に取るか、na を取るかはある程度慣用的でもある。
Mieszkam na wsi. 私は田舎に住んでいる。
Mieszkam w mieście. 私は都会に住んでいる。
Wychowała się na przedmieściu 私は郊外に育った。
Wielu ludzi mieszka na tym osiedlu. この団地には多くの人々が住んでいる。
Ptak śpiewa na drzewie. 鳥が木にとまってさえずっている。
しかし、同じ場面でも低木となると w krzakach となる。
Postanowiłem studiować na uniwersytecie. 私は大学で学ぶことを決心した。
しかし、w akademii となる。
Stoję w środku. 私は真ん中に立っている。
しかし、na początku 先の方に、na końcu 縁に、となる。
11)さらに、同じ単語を文脈によって使い分ける場合もある。
① 例えば、niebo 空、の場合、
Na niebie świeciły gwiazdy. 空には、星が輝いていた、と na niebie の場合には「空」
を意味するが、Czuć się jak w niebie. 私は天にも昇る心地である、とか、Panie Juzu w
niebie. 天国にいるイエス様、のように w niebie の場合には「天国」を意味するのが通
常である。
② Ziemie 地球、の場合は、
Człowiek to jeden z wielu gatunków żyjących na Ziemi. 人間は地球上における大
きな生き物の一つである。
Jestem najszczęśliwszym mężczyzną na ziemi. 私は地球上で最も幸福な男である。
Wykopałem dziurę w ziemi. 私は地面に穴を掘った。
③ しかし、しばしばどちらでも使われる場合がある。例えば、私はこのベッドでよく眠
った、という場合、
Dobrze mi się spało w tym łóżku.でも良いし、Dobrze mi się spało na tym łóżku. で
も良い。
また、
Zabrania się postoju w tym miejscu. この場所では駐車は禁止される、
でも良いし、Na tym miejscu wybudowano katedrę. この場所に大聖堂が建てられた、
でも良い。
4.o
1)対格支配の場合は、ロシア語と同様、 接触・衝突の対象物を表したり、 比較構文
において程度の差を表したり、 目的、努力、感情の対象となったり、する。
① 接触・衝突の対象物の場合
uderzyć się o ścianę 壁を叩く、potykać się o kamień 石につまずく
② 比較構文における程度の差
po spadku o 3,85 proc. 3.85%も低下の後に
34
その他の品詞
wyższy od ciebie o całą głowę 君より頭分だけ背が高い、o wiele lepszy 遙かに良い
比較構文ではなくても、程度の差を表す場合には o + 対格となる。
Szczyt generalny Ligi Arabskiej został odroczony o rok. アラブ連盟の首脳会議は1
年間延期された。
③ 目的・努力の対象
walczyć o pokój 平和を求めて戦う、bać się o przyszłość 将来を心配する、
dbać o czystość 清潔さについて心配する、prosić o pomoc 助けを求める
④ また、慣用句での用法もある。
Trudno jest o dobrą pracę. 良い仕事を見つけるのは難しい。
2)前置格支配の場合はロシア語と同様、「~について」や、「~に関して」を表す。
また、 時刻を表す場合もある。もっとも、これはロシア語ではほとんど使われなくなっ
てきている用法である。さらに、 特徴を表す場合や、 手段を表す場合もある。
①「~について」や、「~に関して」を表す。
artykuł o lasach tropikalnych 熱帯林に関する論文
biżuteria o wartości 30 mln euro 3000万ユ-ロの価値のある宝石
② 時刻を表す場合
o godzinie piątej 5時に、o świcie 明け方に、o zmroku 日暮れ時に
③ 特徴を示す場合
dziewczyna o jasnych włosach 明るい髪をした少女
④ 手段を表す場合
o własnych siłach 他人の手を借りずに
5.po これは対格支配、前置格支配に加えて、与格支配の場合もあり、やや複雑であ
る。
1)対格支配の場合は、ロシア語の по + 対格と類似している。「~まで」、という意
味になる。価格、量を表す場合も対格である。
① ~まで
woda po kolana 膝までの水 po horyzont 水平線まで
od Tunezji po Egipt チュニジアからエジプトまで
②「~を求めて」、という目的を表す場合も対格支配である。
ロシア語では за +造格に相当する。
Pacjent przyszedł do lekarza po radę. その患者は診察を受けに医者の所に来た。
iść po zakupy 買い物に行く
po co? 何のために。wyjść po zakupy 買い物に出かける
Poszedł do mistrza po radę. 彼は助言を求めに師匠の所へ行った。
③ 価格、量を表す場合も対格である。
Pomiodor jest po trzy złote. このトマトは3ズウォティする。
Dostała po kilka cukierków. 彼女は数個のキャンデ-を手に入れた(cukierków と
複数生格になっているのは、kilka の後の対格は生格で表すためである。)。
その他の品詞
35
④ 序数詞と共に用いて「~番目に」を表す
po czwarte 4番目に po raz pierwszy 初めて
⑤ 「~ずつ」を表す。すなわち、物や人がそれぞれに分配されたことに関して示すので
ある。
On pracuje po osiem godzin dziennie. 彼は毎日8時間ずつ働く。
2)前置格支配の場合
① 前置格支配の場合は、まず、ロシア語の после とほぼ同じで意味の使い方がある。
「~の後に」、という意味である(もっともロシア語の場合は生格支配である。)。
po chwili しばらくして、po obiedzie 昼食後に、pięc po ósmej 8時5分
Wrócił po kilku latach. 彼は、数年後に帰ってきた。
この種の用法には、完了体から派生した動名詞が来ることも多い。
po wyjściu 去った後に
② 順序が下位であることを示す
Jest tu drugi po szefie. 彼はここではシェフに続いて2番手である。
③ 空間的な意味で「~に沿って」を表す。ロシア語では по +与格に相当する。「~の
周りに」とか「~を通って」とかを表す。
po ulicy 通りに沿って、Statek płynie po rzece. 船は川に沿って進んでいく。
④「~の周りに」を表す。ロシア語では вдоль、по +与格に相当する。
po sklepach 店の周りに、chodzić po pokoju 部屋の周りを回って歩く
po całej Europe ヨ-ロッパ全土に
⑤「~の中を」を表す。
podróżować po świecie 世界中を旅行する、błądzić po lesie 森の中をぶらぶらする
⑥ 体の部分
przejechać dłonią po włosach 手で髪をなでる
⑦ 連続したものを表すこともある。
po nocach 夜ごとに(nocach は複数前置格)、あるいは
noc po nocy 夜ごとに(nocy は単数前置格)
chodzić po sklepach 買い物に行く(店から店へと行く)
⑧ ~ずつ、を表す
wchodzić po dwóch 二人ずつ入る krok po kroku 一歩ずつ
Daj im po jablku 彼らそれぞれにリンゴ一個ずつ与えなさい。
Dałem dzieciom po jabłku. 子供達それぞれにリンゴを与えた。
jeden po drugim 次から次へと
⑨ 用途、を表す
butelka po mleku ミルク用の容器
⑩ ~を越えて
Mąż jest po pięćdziesiątce. 私の夫は50を越えている。この場合の po は
「~を越えて」、という意味である。
⑪ 認識の対象を表す
36
その他の品詞
sądzić po wyglądzie 容姿によって判断する
rozpoznać kogoś po głosie 声によって誰かを認める
ocenić po pozorach 外見によって判断する
⑫ 受け継ぐ対象
Ma talent po matce. 彼は母親から才能を受け継いでいる。
spadek po rodzicach 両親の遺産
⑬ ある位置を表す
Kościól jest po prawej stronie, stacja po lewej. 教会は右側に、駅は左側にある。
⑭ 慣用的に
po całych dniach 一日中、po całych nocach 夜中
3)po +与格支配の場合も難しい。
po imieniu ファ-ストネ-ムで、mówić po polsku ポ-ランド語で話す
miasto Bielce (po rumuńsku Balti) ビエルツエ(ル-マニア語でバルチ)
4)po + 副詞の場合もあるが、この場合は、方法の副詞類となる。
zrobić coś po swojemu 自分のやり方で何かをする
po cichu 静かに、po trochu 徐々に、po prostu 簡単に
Ⅹ 特殊な前置詞
これには jako, niż, co がある。
1.jako は「~として」の意味がある。
On jest znany jako wybitny specjalista w dziedzinie genetyki. 彼は、遺伝学の専門
家として有名である(この場合、wybitny specjalista は主格で on と格が一致す
る。)。
Znałem go jako studenta. 私は学生の頃の彼を知っていた(この場合、studenta は
対格で go と格が一致する。)。
2.niż
前述のⅠ 序 4を参照されたい。
3.co 「毎~」を表し、主格あるいは対格支配の前置詞である。
co sabota 毎土曜日毎に(主格支配) co sabotę 毎土曜日毎に(対格支配)
co dwa tygodnie 2週毎に co drugi tydzień 2週毎に
co pięciu tygodni 5週毎に co piąty tydzień 5週毎に
※ ここで注意すべきは時を表す語が複数の場合には数詞は個数詞が使われ、
単数の場
合には数詞は序数詞が使われると言うことである。(これらは数詞との関係がある
ので、数詞の項も参照されたい。)
ⅩⅠ 2つ以上の語から成る前置詞
前置詞として扱われるものには2つ以上の語から成るものがある。
1.2つの語から成る前置詞
その他の品詞
37
1)これらの前置詞は本来の前置詞と名詞から形成され、生格支配であるのが原則であ
る。
① na domiar - ~に加えて
na domiar złego さらに悪いことには
② na mocy ~によれば(mocy は moc 力、の単数前置格)
na mocy nowego ustawy 新しい法律によれば na mocy nowego porozuminenia 新
しい協定によれば
③ na przekór - ~に反して wbrew と同じである
④ na skutek - ~の結果
na skutek złego pagody 悪天候の結果
④ pod względem - ~に関して
pod względem jakości 質に関して
⑤ przy pomocy - ~の援助で
przy pomocy ojca 父の援助で
⑥ z wyjątkiem - ~を例外として、~以外に、~を除いて
Wszyscy byli zadowoleni z wyjątkiem brata. 私の兄を除いて、皆が喜んでいた。
⑦ co do ~に関する限り、~としては
co do mnie 私に関する限り
2)もっとも、造格支配の場合も見られる。
① wraz z - ~と一緒に
wraz z grupą ekspertów 専門家のグル-プと共に
wraz z swym partnem 自分のパ-トナ-と一緒に
② zgodnie z ~に従って、~によると、~に応じて
zgodnie z umową 契約によると
2.3つの語から成る前置詞
これらの前置詞は、本来の前置詞が2つと1つの名詞から形成される。そして、その
格支配は直接関係する本来の前置詞によって規定されるので、格支配は様々なものとな
る。
① bez względu na +対格 ~にも関わらず
bez względu na pogodę 天候にも関わらず
② ze względu na +対格 ~を配慮して、~のために
ze względu na stan zdrowia 健康状態を配慮して ze wzgędu na małoletniość 年少
のため ze względu na nieobecność 不在のため
③ w porównaniu z +造格 ~と比較して
w porównaniu z sąsiadami 隣人達と比較して
④ w związku z +造格 ~と関連して、
w związku z tym これと関連して w związku z referatem 報告によると
38
その他の品詞
ⅩⅡ 前置詞の繰り返しに関する問題
1.前置詞が2つ以上必要な場合で、それが同じものであり、しかも格支配も同じ場合
で同じ節で使用される場合には省略されるのが原則である。例えば、rozwawiać z
bratem i siostrą 弟と妹と会話する、と言う場合、本来は、rozwawiać z bratem i z
siostrą であるが、後の z は省略するのである。
człowiek ze krwi i kości 生身の人間(この場合の z は生格支配)
しかし、強調する場合には繰り返すし、節が異なれば繰り返す。
Roswawiam z bratem, nie z siostrą. 私は弟と会話しているのであって、妹とではな
い。
Rano poszedłem do szpitala, a wieczorem do kina. 朝は病院へ行き、夕方は映画に行
った。
2.前置詞が異なっていても格支配が同じ前置詞が2つ以上必要な場合には、最後の前
置詞の後に名詞が来るだけであり、それ以前の名詞は省略される。
Pudło stoi nad i pod stołem. 箱はテーブルの上と下にある。
3.しかし、前置詞が異なって格支配も異なる場合には、それに支配される名詞が同じ
ものであってもその名詞は省略されない。例えば、例えば、前述の、「本は机の上と下
にある」、と言う場合に、
Pudło stoi nad i pod stołem. 箱はテーブルの上と下にある、だが、Pudło stoi na stole
i pod stołem. 箱はテーブルの上と下にある、となる。この場合、nad, pod は造格支
配であるのに対して、na は前置格支配であるので、前者では名詞が一部省略可能で
あるが、後者では省略できないのである。
そして、この後者の場合、2つ目以降の名詞は代名詞を使うのが通常である。従っ
て、前述の文は、Pudło stoi na stole o pod nim. とするのが、通常である。
4.前置詞が連続する場合
文によっては、前置詞を2つ以上連続しなければならないものが出てくる。例えば、
約4年後に、と言う場合、直訳すれば za około cztery lata となるが、このように前置
詞 za と około を連続して使うのは好ましくない。そこで、このような場合には za
miniej więcej cztery lata とするべきである。
しかし、連続する前置詞が回避できないこともある。
ⅩⅢ 対になる前置詞
ロシア語でも見られたが、ポーランド語でも対になって使用される前置詞がある。そ
れらには、od ... do ... や od ... po ..., z ... do ... や z ... na ... である。
1.od ... do ...
その他の品詞
39
最も典型的なものである。主として、「~から~まで」の意味がある。これには、時
に関するもの、空間に関するもの、等がある。
1)時に関するもの
od poniedziałku do środy 月曜日から水曜日まで
od rano do wieczora 朝から晩まで
od trzeciej do ósmej po południu 午後3時から8時まで
2)空間に関するもの
chodzić od sklepu do sklepu 店から店まで行く
od Paryża do Berlina パリからベルリンまで
Przemókła od pasa do kolan. 彼女は腰から膝までびしょ濡れになった。
3)慣用句で
od czasu do czasu 時々
od stóp do głów 頭からつま先まで(日本語と逆であることに注意)
2.z .... do ....
Inflacja spadła z dziesięciu do osiemu procent. インフレは10パーセントから8パ
ーセントまで低下した。
Wrócił z Madryta do Amsterdama. 彼はマドリードからアムステルダムまで帰った。
3.z .... na ...
na の後は対格が来るが、連続する時を表すのが通常である。慣用句として使われる
ものが多い。
z roku na rok 毎年
z miesiąca na miesiąc 毎月
z dnia na dzień 毎日
z godziny na godzinę 1時間毎に
z minuty na minutę 1分毎
Winda jeździ z góry na dół. エレベーターが昇り降りしている。
wznieść się z pierwszego piętra na trzeciego piętro 1階から3階まで上がる
40
その他の品詞
第2節 副詞
Ⅰ序
ロシア語においては、副詞は変化はしないで、動詞、形容詞、他の副詞、名詞、代名
詞を修飾する単語であるが、この点ではポーランド語でも同じである。また、句、節、
文全体を修飾することがあるのも同様である。また、その一部で比較級、最上級等、等
級があるのも同じである。そして、統語論上は副詞は文肢となりうる点で後述する接続
詞、助詞、間投詞と異なる。
動詞を修飾する例:pracować dobrze よく働く siedzieć razem 一緒に座る
形容詞を修飾する例:bardzo dobry 非常に良い
niemal gotowy ほとんど準備のできた
副詞を修飾する例:zupelnie wolno まったくゆっくり
śmiertelnie nudno 死ぬほど退屈に
名詞を修飾する例:Nawet dziecko to zrozumie. 子供だって、それは分かる。
代名詞を修飾する例:On także lubi kawę. 彼もまたコーヒーが好きである。
文全体を修飾する例:Niestety zoatał ranny w wypadku dorogowym. 運悪く、彼は
交通事故でけがをした。
副詞はロシア語と同じく形容詞(といってもそのうちの記述的形容詞)から派生する
ものが多いが、さらに、ロシア語と同じく名詞、動詞、数詞、代名詞から派生するもの
もあり、また、副詞固有のものもある。
Ⅱ 形容詞由来の副詞
1.ロシア語においては形容詞の短語尾中性形と形が同じであることが多い。従って、
語尾は о か е になる。ポーランド語においては原則として短語尾中性形は見られない
のであるが、語尾は -o か -e になる。ただ、特殊なのがあり、po + -u となって全体が
副詞となるものもある(ただ、これは副詞句と称すべきものである)。
1) 語幹が軟口蓋音で終わる形容詞から派生する副詞は語尾が -o となる。
cichy → cicho 静かに、 bliski → blisko 近くに、 drogi → drogo 高価に
2)語幹が(広義の)軟音で終わる形容詞から派生する副詞も語尾が -o となる。
głupi → głupio 愚かに、tani → tanio 安く、świeży → świeżo 新鮮に、
gorący → gorąco 熱く、obcy → obco 外国に
3)語幹が p, b, s, t, d で終わる形容詞から派生する副詞も語尾が -o となる。
ślepy → ślepo 盲目的に、słaby → słabo 弱く、gruby → grubo 太く、bosy → boso
裸足で、czysty → czysto きれいに、bogaty → bogato 豊に、lodowaty → lodowato
非常に寒く、kraczasty → kraczasto 毛深く、młody → młodo 若く、chudy →
chudo やせて
その他の品詞
41
4) 語幹が子音+ n で終わる形容詞から派生する副詞は語尾が -e となるものが多い
が、-o となるものもある。
① -e となる場合
solidny → solidnie 信頼できる、 cudny → cudnie すばらしく、 żyzny → żyznie
実り多く silny → silnie 強く
その他には、biednie 貧乏で、dziecinnie 子供らしく、fizycznie 物理的に、
grzecznie 控えめに 、 jesiennie 秋に、 ładnie 可愛らしく、podejrzanie 疑わしく、
przyjemnie 喜んで、wojennie 戦いで、 zdecydowanie 決定的に、等がある。
この場合は、語尾が -nie となることに注意すべきである。なぜなら、-e は e1 で
あり、その前の子音に第一子音交替を起こさせるからである。
② -o となる場合
しかし、数は少ないが、-o となる場合もある。例えば、pilny → pilno 急いで、trudny
→ trudno 難しく、等である。 その他には、brudno 汚く、 chłodno 寒く、 ciemno
暗く、czarno 黒く、duszno 息苦しく、głodno 空腹で、głośno 大声で、jasno 明る
く、 kwaśno 酸っぱく、mocno しっかりと、parno 蒸し暑く、pełno 十分に、próżno
無駄に、wolno 自由に、zimno 冬に、等がある。
5)語幹が母音+ n で終わる形容詞から派生する副詞は原則として -nie となる。この
場合は受動形容分詞から派生するものが多い。もっとも、受動形容分詞から派生する
副詞は少ないが、受動形容分詞の中には形容詞化されているものもあり、そのような
形容詞から派生する副詞がこれに含まれる。
nieoczekiwany → nieoczekiwanie 思いがけず、szalony → szalonie 正気でなく
但し、色に関係する形容詞から派生する副詞は -o となる。
czerwony → czerwono 赤に、zielony → zielono 緑に、( 子音 + n で終わるが、
czarny → czarno 黒に)
6)語の終わりが -omy となる形容詞から派生する副詞の語尾は -o となるものが多い。
nieruchomy → nieruchomo 動かなく、niewiadomy → niewiadomo 知られずに、
nieznajomy → nieznajomo 変に、ruchomy → ruchomo 動いて、 rzekomy →
rzekomo 嫌疑のかかった、wiadomy → wiadomo 知られて、znajomy → znajomo
知られて、znikomy → znikomo わずかに、等である。
※ しかし、łakomy → łakomie 貪欲に、nieświadomy → nieświadomie 無意識に、
świadomy → świadomie 意識的に
7)語の終わりが -ły となる形容詞から派生する副詞は語尾が -le となる。そして、注
意すべきは l の前の子音に子音交替があるものがあることである。
biegły → biegle 流暢に、dojrzały → dojrzale 熟して、doniosły → doniośle 重点的
に、dorosły → dorośle 大人になって、doskonały → doskonale 上手に(例文:mówić
doskonale po polsku ポーランド語で上手に話す)、oziębły → ozięble 寒く、trwały
→ trwale 永久に、zawiły → zawile 複雑に、zły → źle 悪く、ścisły → ściśle 狭く
8)語の終わりが -iwy, -ywy となる形容詞から派生する副詞は語尾が -iwie, -ywie と
なる。
42
その他の品詞
dokuczliwy → dokuczliwie いらいらして、fałszywy → fałszywie だまして、
piskliwy → piskliwie 耳をつんざくように、 prawdziwy → prawdziwie 本当に、
przeraźliwy → przeraźliwie 恐ろしく
9)語の終わりが -owy となる形容詞から派生する副詞は語尾が -o となる。
brązowy → brązowo 青銅色に、fioletowy→ fioletowo スミレ色に、nerwowy →
nerwowo 神経質に、
papierowy → papierowo 紙に、pionowy → pionowo 垂直に、
pokojowy → pokojowo 平和に、purpurowy → purpurowo 深紅色に、różowy →
różowo バラ色に、 środkowy → środkowo 中心に、zimowy → zimowo 冬に
10)語尾が -awy となる形容詞から派生する副詞の中には語尾が -awie となるもの
もある。例えば、ciekawy → ciekawie 興味深く、łaskawy → łaskawie 親切に
11)語尾が -isty, -ysty となる形容詞から派生する副詞は語尾が -e となる。また、こ
の e は e1 であるので、第一子音交替があり、st は ść に子音交替が起きる。
wieczysty → wieczyście 永遠に、 wyrazisty → wyraziście 表情豊かに
12)その他の形容詞から派生する副詞は語尾が -o となったり -e となったりする。そ
れらには規則性はないので、個々に覚えるしかない。
całkowity → całkowicie 完全に、dobry → dobrze 良く、 łakomy → łakomie 貪
欲に、mądry → mądrze 賢く、nieświadomy → nieświadomie 無意識に、otwarty
→ otwarcie 開いて、skryty → skrycie 秘密裏に、świadomy → świadomie 意識的
に、uprzejmy → uprzejmie 丁寧に.
13)さらに、2種類の副詞を有し、使い方が異なるものもある。
例えば、smutny 悲しい、から派生する副詞には、smutno と smutnie があるが、
smutno の場合は、Jest nam smutno bez niego. 彼がいないと我々は悲しい、という様
に無人称文で使われる。一方、smutnie の方は、Siedziała smutnie. 彼女は悲しげに座
っていた、という様に動詞を修飾する用法で使われる。
また、nudy 退屈だ、から派生する副詞には nudno と nudnie があり、nudno は
Było mi nudno. 私は退屈だった、という様に無人称述語の用法で、nudnie は Mówiła
nudnie. 彼女は退屈そうに話した、という様に動詞を修飾する用法で使われる。miły 可
愛い、から派生した miło と mile の場合も同様である。
2.副詞の縮小辞
形容詞に縮小辞が見られたように副詞にも縮小辞が見られる。ただ、これが見られ
るのは少なく副詞の一部だけである。
trochę 少し → troszkę → troszeczkę ほんの少し
cicho 静かに → cichutko ひっそりと
cienko 薄く→ cieniutko 非常に薄く
słabo 弱く→ słabiutko 全く弱く
blisko 近く → bliziutko 非常に近く
mało 小さく → malutko → malusieńtko 非常に小さく
krótko 短く → króciutko 非常に短く
その他の品詞
43
szybko 速く → szybciutko 今すぐに
3.副詞の位置
形容詞から派生した副詞の位置は原則として修飾されるものの前後に置く。動詞を修
飾するものであればその動詞の前後に置くのが通常である。また、形容詞を修飾するも
のであればその形容詞の前に、副詞を修飾するものであれば、その副詞の前に、名詞を
修飾するものであれば、名詞の直後に置かれる。
1)Adam cicho zamknął drzwi. アダムは静かにドアを閉めた。
2)On jest bardzo dobry w piłkę nożną. 彼は非常にサッカーが上手だ。
3)Adam mówi bardzo wolno. アダムは非常にゆっくりと話す。
4)jajko na miękko 半熟卵
Ⅲ 比較級
形容詞に比較級があるのと同じく形容詞から派生した副詞にも比較級がある。しかし、
本来的な副詞には原則として比較級は見られない。そこで、ここでは形容詞から派生し
た副詞についてのみ言及する。形容詞派生の副詞の比較級は、語の最後の e または o を
取って、ej を付加するのが原則である。すなわち元の形容詞の語幹に接尾辞 ‘ej を付加
して作るのである。しかし、詳細に見ると語尾が e か o によって作り方が異なってい
る。
1. 語の最後が -e か -ie の場合。
この場合は、
単純に -j を付加すれば良い。
例えば、
ładnie 良く、
の場合、
比較級は ładniej
となる。mądrze 賢く、の場合、mądrzej となる。この場合は、2.と異なって子音交
替は起きない。原級自体に e があるので、既に子音交替が起きているからである。
2.語の最後が -o または -io の場合(但し、語尾が -ko,-eko,-oko となる場合は除く)
この場合はやや複雑である。まず、原則としては -o を取って、-ej を付加する。例えば、
tanio 安く、の場合、taniej となる。ただ、-ej の e は e2 であるので第二子音交替が
起きる。従って、硬子音の場合は i を付加することによって子音を軟音化する。。
1)元の形容詞の語幹が b, p, n, m, w, c, s, z で終わる場合は i を付加することによって軟
音化が生じる。
słabo 弱く、は słabiej、skąpo 節約して、は skąpiej 、trudno 難しく、は trudniej、
ruchomo 動いて、は ruchomiej、 łatwo 簡単に、は łatwiej、等となる。
2)元の形容詞の語幹が ł, d, g, r, t, ch で終わる場合は軟子音に交替する。-ej の e が e2
であり、第二子音交替が起きるからである。
ł は l になる。例えば、ciepło 暖かく、の場合は cieplej となる。また、wesoło 快活に、
は weselej となる( o → e への母音交替があることに注意。)。
d は dzi となる。例えば、młodo 若く、の場合は młodziej となる。
g は ż となる。例えば、drogo 高く、の場合は drożej となる。długo 長く、は dłużej と
44
その他の品詞
なる。
r は rz となる。例えば、ostro 鋭く、の場合は ostrzej となる。
st は ści となる。例えば、prosto まっすぐに、の場合は prościej となる。
ch は sz となる。例えば、cicho 静かに、の場合は ciszej となる。
3) 副詞の終わりが -ko, -eko, -oko となる場合
この場合は、それぞれ -ko, -eko, -oko を取り、ej を付加する。この場合の e も e2 で
あるので、その前が基本的子音である場合には第二子音交替が起きる。
ciężko 重く→ciężej cienko 薄く→ cieniej
rzadko 珍しく→ rzadziej
głęboko 深く→ głebiej daleko 遠く→ dalej
しかし、原則通りの子音交替が起きない場合もある。例えば、prędko 素早く →
prędzej の場合は、d が dz となる(これは d の第三子音交替である。)。また、 blisko
近くに→ bliżej 、nisko 低く → niżej (これらの場合は、s が ż になり、通常の子音
交替とは異なる。)、wąsko 狭く→ węziej (この場合は、s が ź になる点で、blisko
と異なるし、また、ą → ę への母音交替が起こっている点でも特殊である。)、krótko
短く → krócej ( t が c に替わる点が特殊である。)
3.不規則な比較級
これは、1.2で説明した比較級の作り方では説明できないものである。
dobrze 良く→ lepiej、 dużo 多く・大きく→ więcej、lekko 軽く→ lżej 、mało 少
なく→ mniej、szybko 速く → szybciej 、bardzo 非常に → bardziej 、źle 悪く→
gorzej、gorąco 熱く → goręcej
4.bardziej を加える場合
形容詞の比較級と同じく、副詞の原級に bardziej を加えて示す場合もある。
blisko 近くに → bardziej blisko より近くに
5.劣等比較の場合
形容詞の劣等比較と同じように、副詞の原級に mniej を付けて表す。
blisko 近くに → mniej blisko より近くなく
Ⅳ 最上級
1.最上級の場合は比較級に接頭辞として naj を付加する。また、稀ではあるが、原級
の前に najbardziej を置く場合もある。
dalej → naidalej ciszej → najciszej lepiej → najlepiej
daleko 遠くに → najbardziej daleko
2.劣等最上級の場合には、mniej に接頭辞として naj を付加したものを用いる。
その他の品詞
45
daleko 遠くに → najmniej daleko
Ⅴ 比較級の対象の表現
これは、形容詞の比較級と同じく、niż を用いる方法と od を用いる方法がある。形
容詞の比較級の項を参照されたい。
Ⅵ 比較級・最上級に関する諸問題
比較級や最上級を用いなくても、比較級や最上級を使用したのと同じ意味を表すこと
ができる。また、比較級や最上級を用いて、さらにその意味をアレンジしてニュアンス
を強調したり緩和したりすることがある。
1. 原級の場合
これには bardzo-bardziej-najbardziej を使ったり、mało-mniej-najmniej を使う場合
がある。また、szczególnie 特別に、nadzwyczaj 著しく 、fantastycznie 驚くべき、za
~し過ぎる、を使う場合もある。
późno 遅く・遅れて、を使った例を示すと、
bardzo późno 非常に遅く bardziej późno より遅く、naibardziej późno 最も遅く
mało późno わずかに遅く mniej późno より遅くなく、
najmniej późno 最も遅くなく
szczególnie późno 特に遅く、nadzwyczaj późno ものすごく遅く、
fantastycznie późno とてつもなく遅く、za późno 遅すぎる
2.比較級の場合
1)これには dużo, znacznie, jeszcze, o wiele, nieco, niewiele, trochę, szczególnie,
coraz 等を用いる方法がある。
duźo później 遙かに遅く、znacznie później 遙かに遅く、o wiele później 遙かに遅く、
jeszcze później 遙かに遅く、trochę później 少し遅く、nieco później 少し遅く、
niewiele później ほとんど遅くなく、coraz później ますます遅く、
coraz więcej ます ます多く
2)特殊な使用 im ... , tym .... ~すればするほど~だ
例えば、Im szybciej, tym lepiej. 速ければ速いほど良い.。
3)比較の対象を表現する場合には、形容詞と同じく、niż を使う場合と od を使う場
合がある。
Mój syn pisze ładniej niż ja. 私の息子は私より字がうまい。
Mój syn pisze ładniej od mnie. 私の息子は私より字がうまい。
4)劣等比較の対象は jak +主格で表す。
Dziś nie czuję się zimniej jak wszoraj. 今日は昨日より寒くない。
3.最上級の場合
46
その他の品詞
1)ze wszystkich これは「すべての中で最も・・・」を表す場合に用いられる。
Adam biegnie najszybiej ze wszytkich. アダムは誰よりも速く走る。
2)jak あるいは jak można を用いるもの
最上級と同時に使われると「できるだけ・・・」の意味になる。
Zrób pracę domową jak najwcześniej. できるだけ早く宿題をせよ。
Wyjaśniaj wypadek jak można najkrócej. できるだけ簡潔にその事故について説明
せよ。
Chcę otwierać sklep jak najbliżej. 私はできるだけ近くに店を開きたい。
尚、「できるだけ・・・」、という場合、jak を用いずに czym を用いる方法がある
が、この場合は副詞は比較級となる。czym późiej できるだけ遅く czym prędzej でき
るだけ速く
3)慣用句として
co najmniej 少なくとも
co najmniej 20 osób zginęło. 少なくとも20人が死亡した。
Ⅶ 本来の副詞
本来的副詞の場合には原則として比較級、最上級は考えられないので、ここで項を改
めて記載する。
代表的なものに以下のようなものがある。
już すでに、tylko ただ、zawsze 常に、przedtem 以前に、czasami しばしば、
niedługo すぐに、wkrótce すぐに・直ちに
potem それから、dziś 今日、jutro 明日(名詞と全く同じであることに注意)、zbyt
~過ぎる、zwykle 普通に、teraz 今、rzadko まれに、razem 一緒に、akurat 丁度、
codziennie 毎日、nagle 突然に、chyba おそらく
本来の副詞は意味と形式から次のように分類できる。しかし、この分類は理解のため
の便宜上のものなので、重複もあり、相対的区別に留まることに注意すべきである。ま
た、2語以上の組み合わせで副詞の働きをする語である副詞句も含めて記載する。
1.時を表す副詞
1)już すでに
この副詞は頻繁に出てくるものであり、肯定文では「既に」、否定文では「もはや」
を意味する。また、疑問文では「もう」を意味する。
Widziałem już ten film. 僕はその映画は既に見た。
Już tam nie pracuję. 私はもはやそこでは働いていない。
Czy zrobiłeś już to zadanie? あなたはもうこの宿題を済ませましたか。
2)jeszcze 依然として
już と jeszcze は類似しているが、実際的にはjuż の反意語が jeszcze nie で
あり、jeszcze の反意語が już nie である。
Czy już tam pracujesz? あなたは既にそこで働いているのですか?に対し
その他の品詞
47
て、
Nie jeszcze tam nie pracuję.いいえ、私はまだそこでは働いていません、と
なる。
一方、
Czy jeszcze tam pracujesz? あなたはまだそこで働いているのですか?に対
して、
Nie, już tam nie pracuję. いいえ、もうそこでは働いていません。
3)dzisiaj 「今日」、を表す。 dziś も「今日」を表す。
Dzisiaj idę z Janem do koncertu. 今日、私はジョンと一緒にコンサートに行
く。
Dziś rano padało. 今日の朝雨が降っていた。
4)jutro 明日 pojutrze 明後日
Jutro jeżdżę do Warszawy. 私は明日ワルシャワへ行く予定だ。
5)wczoraj 昨日
Dostałam wczoraj list od Adama. 昨日私はアダムから手紙を受け取った。
6)teraz 今
Rano padało, ale teraz już się rozpogodziło. 朝は雨が降っていたが、今はす
でに天気は晴れ渡っていた。
7)zaraz すぐに od zaraz 即刻 niedługo すぐに
Zaraz wracam. 私はすぐ戻ります。
8)natychmiast すぐに
Zrób to natychmiast! すぐにそれをしなさい。
9)wtedy ① 当時、② それから、を表す
① Miał wtedy trzynaście lat. 当時、彼は13歳だった。
② Jeśli wrócisz wcześniej, wtedy gram w tenisa z tobą. もしあなたが早く帰
ってくるなら、それから私はあなたとテニスをする。
I co wtedy? それから何?
10)wtem 突然に
Zmarła wtem. 彼女は突然に死んだ。
11)obecnie 目下の所、今、現在
Obecnie on jest kierowcą dyrektora. 目下のところ、彼は社長の運転手をし
ている。
12)potem その後に
Najpierw zjedz obiad, a potem dostaniesz deser. まず、食事を取りなさい。
その後に、デザートを取ることができる。
13)kiedy? いつ? od kiedy? いつから?
Kiedy muszę zwrócić samochód? いつ私は自動車を返さなければなりませ
んか。
14)zawsze 常に
48
その他の品詞
On jest zawsze zadowolony z sobie. 彼は常に自分自身に満足している。
15)przedtem 以前は
Przedtem Adam mieszkał w Paryżu, teraz mieszka tu. 私は以前はパリに
住んでいた。今はここに住んでいる。
16)kiedyś ある時、以前、かつて
Była kiedyś piękną kobietą. かつて、彼女は美しい婦人であった。
17)jak długo どれくらい
Jak długo spałem? どのくらい私は眠っただろうか。
18)prędzej czy później 遅かれ早かれ
Prędzej czy później muszę rozwiązywać tą probremę. 遅かれ早かれ私はこ
の問題を解決しなければならない。
19)nadal 依然として、まだ
Stalin jest nadal popularny. スターリンは依然として(まだ)人気がある。
20)wkrótce すぐに
On został odwieziony do szpitala, wkróce wyszedł z tego. 彼は病院に入院
したが、すぐに退院した。
2.場所を表す副詞
1)tu/tutaj ここに
Mieszkam tutaj. 私はここに住んでいる。
2)tam あそこに
Tam jest toaleta. トイレはあそこにある。
3)na przodzie 前に、do przodu 前の方へ・先に、z przodu 前から、w przód
前へ
これらは przód 前、という名詞から作られた副詞句である。
Pójdę do przodu. 私は先に行きます。
4)do tyłu 後ろへ z tyłu 後ろから
これらは tył 後ろ、という名詞から作られた副詞句である。
Odsuń się do tyłu! 後ろへ下がれ。
5)wszędzie 至るところに
Wszędzie się je sprzedaje. 至る所でこれらの物は売られている。
6)nigdzie どこにも~でない
Nigdzie ją nie widzę. 私はどこにも彼女を見かけないだろう。
3.様態を表す副詞
1)jako tako まあまあ
Jako ci poszedł egzamin? 試験はどうだった? Jako tako. まあまあです。
2)nagle 突然に
Autobas nagle zatrzymał się. バスは急に停車した。
その他の品詞
49
3)naraz 突然に、同時に、一緒に
Naraz zachciało mi się spać. 突然、私は眠たくなった。
4)pomału 徐々に
Na dworze robi się pomału jasno. 外は徐々に明るくなる。
5)powoli ゆっくりと
Ona idzie powoli. 彼女はゆっくりと歩く。
Śpiesz się powoli. 急がば回れ。
6)wolno ゆっくりと(話法の助動詞と区別せよ)
On idzie bardzo wolno. 彼は非常にゆっくりと歩く。
7)jakoś 何となく
Czuł się jakoś nieswojo. 彼は何となく嫌な感じを抱いた。
8)wraz 一緒に wraz z kimś/ czymś (人の造格)と一緒に、あるいは(物の造格)
と一緒に
Zjadła obiad wraz z kolcją. 彼女は夕食と一緒に昼食を食べた。
Opuścił Hiszpanię wraz z rodzinami. 彼は家族と一緒にスペインを出発した。
4.程度を表す副詞
1)za ~しすぎる
On jest za młody na to stanowisko. 彼はこのポストに着くには若すぎる。
Te buty są za ciasne. この靴はきつすぎる。
2)zbyt ~し過ぎる
zbyt krótki 短すぎる
3)bardzo 非常に
On jest bardzo dobry w piłkę nożną. 彼は非常にサッカーが上手だ。
4)wcale nie 全く~でない(wcale の後は常に否定形が来る)
Wcale ją nie znam. 私は彼女を全く知らない。
5)ledwo かろうじて、ほとんど~でない (否定の nie とは一緒に使われな
いことに注意すべきである。)
Jestem ledwo żywy. 私はかろうじて生きている(死んだも同然だ)。
同意語ledwie, z trudem
6)nieco わずかに
mieć nieco czasu わずかな時間しかない
7)równie ~と同様に
Anna jest równie piękna jak jej sistra. アンナは妹と同様に美しい。
8)okropnie 恐ろしく strasznie 恐ろしく
okropnie zmarznąć ひどく冷え込む
Ona ma strasznie dużo pieniędzy. 彼女は非常にたくさんのお金を持ってい
る。
9)dosyć かなり、dość かなり
50
その他の品詞
dosyć zimny かなり寒い dość zimny かなり寒い
10)niemal ほとんど
Fajerwerki zabiły niemal sto osób 花火が約100人の人間を殺した。
5.頻度を表す副詞
頻度を表す副詞を導く疑問文は通常は、「Jak często? どのくらい?」であ
る。それに関する副詞には zawsze 常に、czasami しばしば、czasem 時々、
rzadko めったに・まれに、zwykle 普通は、zazwyczaj 一般的に、等がある。
1)znowu 再び
Tłumy zbierali znowu na placu. 群衆は再び広場に集まった。
2)wciaż 絶えず、いつも
powtarzać wciąż to samo 絶えず、同じことを繰り返す
3)rzadko めったに
Adam rzadko czyta książkę. アダムはめったに本を読まない。
4)zwykle 普通は
jak zwykle いつものように
Co zwykle robisz po klasie? いつも授業後は何をしますか。
5)zawsze 常に
Adam zawsze czyta książkę. アダムは常に本を読んでいる。
6)czasami しばしば
On czasami ogląda telewizję. 彼はしばしばテレビを見る。
7)zazwyczaj 一般的に、通常
On zazwyczaj wraca o siódmej. 彼は通常7時に帰宅する。
6.語及び文に意味を添加する副詞
1)też ~もまた、także ~もまた
Jeśli państwo nie pojadą, ja też nie pojadę. もしあなた方が行かないのな
ら、私もまた行きません。
2)chyba おそらく
Chyba Adam teraz śpi. おそらくアダムは今眠っているだろう。
3)może ひょっとして、多分
Może masz rację. 多分あなたは正しい。
4)właśnie 正確に、丁度
Właśnie przyjechał. 彼は丁度着いたところだ。
5)nawet
ロシア語の даже に相当する。
① ~さえ、~すら、~も(通常後に続く語句を強調する。)
Mam tylko parę złotych. Nawet za mało na kawę. 私は数ズウォティしか
持っていない。コーヒーすら飲むのに少なすぎる。
Nie mam nawet trochę pieniędzy. 私は少しのお金すら持っていない。
その他の品詞
51
Nawet 40 tys. ludzi uciekło z Jemena. 4万人もの人々がイエメンから逃げた。
② ~(する、になる)ほどに=最高の程度や限界を表す文などを付加する
W pоkоju jеst сiеpłо, nawet gоrąсо. 部屋は暖かくて、暑いくらいだった。
尚、同義語としては、co więcej がある。
6)niestety 運悪く、不幸にも
Niestety tego komputera nie da się naprawić. 運悪く誰もそのコンピュー
ターを修理することはできない。
7)ponadto さらに
Ona jest ładna, a ponadto inteligentna. 彼女は可愛い上に、賢い。
8)również また
Ona może mówić po polsku i po angielsku, a również po niemiecku. 彼女
はポーランド語、英語で話すことができるし、さらにまたドイツ語で話す
こともできる。
Przyszedł również i on. 彼もまた来た。
9)dopiero
① ただ~だけ
On ma dopiero trzy lata. 彼はたった3歳だ。
② やっと、ようやく
Dopiero teraz zrozumiałem. 今になってやっと私は分かった。
dopiero jutro 明日になってやっと
Dopiero wczoraj dostałem list od ciebie. 昨日になって初めて彼はあなたからの手紙
を受け取った。
7.因果副詞
これは、理由、原因、条件、結果及び目的等を表す副詞である。
① z jakiegoś powodu ある理由から
Z jakiegoś powodu chodził do szkoły. ある理由から、彼は学校へ行かなかっ
た。
② po co? 何のために?
po co to robisz? 何のためにあんたはそれをするのか。
③ dlaczego なぜ?
Dlaczego jej nie lubisz? なぜあなたは彼女が好きではないのか?
④ umyślnie わざと
Nie zrobiłem tego umyślnie. 私はわざとそれをしなかった。
8.否定を表す副詞
① nigdy 決して~でない
jak gdyby nigdy nic 何も起こらなかったかのごとく
② nigdzie どこにも~でない
52
その他の品詞
Nie widzieliśmy go nigdzie 私はどこにも彼を見なかった。
③ nijak 決して~でない
Nijak nie możesz wchodzić do domu. 決して家に入ってはいけない。
9.本来的副詞の位置
本来的副詞の位置は形容詞派生の副詞と同じく、動詞の前や後に置くのが通
常である。例えば、Wyjechaliśmy stamtąd w czwartek. 我々は木曜日にここ
から出発する、である。
Ⅷ 代名詞的副詞
副詞の中には具体的な内容を示さず、「そこ」「そのとき」「そんな風に」などのよ
うに一定の不特定の範囲の意味のみを示す、代名詞のような副詞がある。これを代名詞
的副詞という。これには、指示的、疑問的、関係的、強調的疑問的、拡張的、否定的、
不定的代名詞的副詞を区別することができる。
1.指示的代名詞的副詞
これには tak, tu, tutaj, tam, ówdzie, dalej, stąd, stamtąd, tędy, tamtędy, wtedy,
wtenczas, odtąd, dotąd, dopóty, dlatego を挙げることができる。
① tak そのように
Zrób to tak ,żeby cię nie zauważył. 彼に気づかれないように、それをしなさい。
Myślę tak. 私はそう思う。
② tu ここで
Czy tu wolno palić? ここでたばこを吸っても良いですか?
③ tutaj ここで(tu とほぼ同じである。)
④ tam あそこで
Kto tam? あそこにいるのは誰ですか?
tam i z powrotem 往復の bilet tam i z powrotem 往復切符
⑤ ówdzie あそこで( tam の雅語)
tu i ówdzie あちこちに
⑥ dalej 次に
Nie wiedzieli, co dalej zrobić. 彼らは次に何をすべきか分からなかった。
⑦ stąd ここから
niedaleko stąd ここから遠くなく
⑧ stamtąd そこから
blisko stamtąd そこから近くに
⑨ tędy こちらへ
Chodzę tędy. 私はこちらへ行く。 tędy i owędy あちこち
⑩ tamtędy あちらへ (owędy も同じである。)
その他の品詞
53
nie tędy, tamtędy proszę. こちらではなく、あちらへどうぞ。
⑪ wtedy その時に
Miał wtedy osiem lat. その時、彼は8歳だった。
⑫ wtenczas その時に
Wtenczas jeszcze był studentem. その時彼はまだ学生だった。
⑬ odtąd ここから(場所)、その時から、以後(時)
Pobiegnij odtąd. ここから走りなさい。
Odtąd wszystko się zmieni. 今後、すべてが変わるだろう。
⑭ dotąd ここまで(場所)、これまで(時)
odtąd dotąd ここからここまで
Dotąd nie było takich problemów. これまでそのような問題はなかった。
⑮ dlatego それ故
Późno wyszedłem, dlatego spóźniłem się na pociąg. 家を出るのが遅かったので、列
車に乗り損ねた。
⑯ inaczej 違った風に
Ona wygląda inaczej z tymi krótkimi włosami. 彼女はそのような短い髪をすると違
った風に見える。
Tak czy inaczej on jest leniwy. とにかく彼は怠惰だ。
⑰ na tyle それほど
Nie myślałem, że on jest na tyle mściwy. 彼がそれほど執念深いとは思わなかった。
On jest na tyle bogaty, że może kupić ten samochód. 彼はその車を買うことができ
るほど、金持ちである。
2.疑問代名詞的副詞
これには jak, gdzie, skąd, dokąd, którędy, kiedy, gdy, odkąd がある。
① jak どのように
Jak się masz? お元気ですか?
② gdzie どこに
Gdzie on jest? 彼はどこですか?
③ skąd どこから
Skąd Pan jest? あなたはどこの出身ですか?
④ dokąd どこへ
Dokąd Pan pójdzie? あなたはどこへ行くのですか?
⑤ którędy どちらの方に
Którędy przebiega granica? 国境はどちらの方にあるのですか(走っているのです
か)?
⑥ kiedy いつ
Kiedy wrócisz? あなたはいつ帰るのですか?
⑦ odkąd いつから
54
その他の品詞
Odkąd się znacie? いつからあなた方は知り合いなの?
⑧ jak długo どれくらい
Jak długo tam będziesz? あなたはどのくらいそこにいるつもりですか。
⑨ dlaczego なぜ
Dlaczego spóźniłeś się na zajęcię? なぜ、あなたは授業に遅れたのですか。
⑩ czemu なぜ(この場合は非難めいた意味で用いる)
Czemu tak mizernie wyglądasz? なぜ、あなたはそんなにみすぼらしく見えるの?
3.関係代名詞的副詞
関係代名詞的副詞は原則として疑問代名詞的副詞と同じものがなりうるのであるが、
次のものは例外で関係代名詞副詞としてのみ機能する。
gdy
Lubię spać, gdy pada. 私は雨が降る時に眠るのが好きだ。
尚、関係代名詞的副詞は従属節のみで使われ、主節や単文では使われない。
4.強調的疑問代名詞的副詞
それぞれの疑問代名詞的副詞に対して、以下のごとく強調的疑問代名詞的副詞がある。
jakże, gdzież, skądże, dokądże, którędyż, kiedyż, dlaczegoż, czemuż 等があるが、
gdizeiż の例は、
Gdzież położyła swój klucz? 一体全体彼女は鍵をどこに置いたのか。
5.包括的疑問代名詞的副詞
① wszędzie 至るところに
Chodziła wszędzie. 彼女は至る所を歩き回った。
② zewsząd あらゆる所から
Zewsząd zbiegli się ludzie. あらゆる所から、人々が走ってくる。
6.否定代名詞的副詞
① nijak 全く~でない
Nijak nie mogę zasnąć. 私は全く眠ることができない。
② nigdy 決して~でない
Ona nigdy nie zmienia fryzurę. 彼女は決して髪型を変えない。
③ nigdzie どこにも~でない
Nie widzieliśmy go nigdzie. 我々はどこにも彼を見なかった。
④ znikąd どこからも~でない
nie oczekiwać znikąd pomocy どこからも援助は期待できない
⑤ donikąd どこへも~でない
On donikąd nie wyjdzie w święto. 彼は祝日にどこへも行かない。
その他の品詞
55
7.不定代名詞的副詞
① jakoś 何とかして
Jakoś mu się udało to zrobić 彼は何とかしてそれをやった。
② gdzieś どこかで
Ona gdzieś sobie kupi dom.彼女はどこかで家を買うだろう。
③ skądś どこからか
Skądś śmierdzi dymem. どこからか煙の臭いがする。
④ dokądś どこかあるところへ
Dokądś położyłem książkę, ale teraz nie mogę znaleźć. 本をどこかへ置いたのだが、
今はそれを見つけることができない。
⑤ kiedyś いつかある時、かつて
Był kiedyś ucziwym człowiekiem. 彼はかつて誠実な男であった。
⑥ jakkolwiek 何らかの方法で・何とかして・どんなに~でも
Mogę pomalować ten dom jakkolwiek. 私はその家を何とかして塗ることができる。
Ⅸ 副詞類の形成方法
副詞類とは副詞以外に副詞としての機能を果たすものであり、ポーランド語において
は次のようなものが認められる。尚、Ⅶ 本来の副詞の項で述べたものの中には2単語以
上のものもあるが(例えば、na przodzie、jak długo 等)それらは慣用的に2単語以
上で一つの副詞として扱われているので、この副詞類とは区別すべきである。
1. po + 言語あるいは国民を表す形容詞で終わりが -u となるもの これらの形容詞は
終わりが -ski となるものが多い。
polski ポーランド人の・ポーランド語の、から po polsku ポーランド語で
angielski イギリス人の・英語の、から po angielsku 英語で
2.同じく終わりが -ski となる形容詞に po + -u として、作られるもの。
chamski 不作法な、から po chamsku 不作法に
mistrzowski 見事な、から po mistrzowsku 見事に
3.ある種の形容詞の単数中性与格の形に、po を付けて作られるもの。すなわち、po
+ ...-emu となる。
domowy 家の、から po domowemu 家の様に
pijany 酔っぱらった、から po pijanemu 酔っぱらって
boży 神の、から po bożemu 神の御心にかなって
stary 年取った、から po staremu 老練な方法で
※ po cichu 黙って(しかし、これは作り方が、やや異なり、基本の形容詞は cichy 静
かな、である。)czytać po cichu 黙読する
56
その他の品詞
4.あるいは代名詞からも形成されることがある。
mój 私の、から po mojemu 私のやり方で
nasz 我々の、から po naszemu 我々のやり方で
5.数詞から作られる副詞類
po pierwsze 第一に、po drugie 第二に、po trzecie 第三に
また、w + 集合名詞の対格、で「~人で」を表す。例えば、we troje 3人で、となる
6.na + -o として慣用句を形成する場合もある。この場合、-o となるものの元になる
ものは形容詞であり、語尾の代わりに -o が付加される。
ubierać się na czarno 黒い服を着る、na czczo 空腹で、 na długo 長い間、
na lewo 左へ、na pewno 確かに、na prawo 右へ、na miękko 半熟で
iść na lewo 左へ行く
7.na + 対格または前置格で副詞類を形成することもある。その場合の、対格または
前置格は名詞である。
na ogól 全体として(名詞の対格)、na razie 当分の間・現在の所(名詞の前置格)、
na górze 上で(名詞の前置格)、na dole 下で(名詞の前置格)、na boku 脇へ(名
詞の前置格)
8.その他、それぞれの前置詞から副詞類が形成される。この場合、前置詞+形容詞、
という形になるが、形容詞自体は女性形が使われるのが通常である。
1)od + ... -a
od dawna ずっと以前から、od niedawna 先頃から、od nowa 新たに・改めて、od naga
裸で、do sucha 乾くまで
2)z + ...-a
z bliska 近くから、z daleka 遠くから、z dawna 以前から、z lekka 軽く、z rzadka
めったに.、z angielska イギリス風に、z cudzoziemska 外国風に、z francuska フラ
ンス風に、z hiszpańska スペイン風に、z pańska 威厳のある風に、z węgierska. ハ
ンガリー風に
3)その他の前置詞 + 形容詞
za ciemna 暗闇の中に
9.名詞の造格から作られる副詞
wierczorem 夕方に(wierczór 夕、の造格)、czaasem 時々(czas 時間、の造格)
10.w + 名詞の前置格あるいは対格で形成される副詞句
w nocy 夜に( w+名詞の前置格)、tej nocy その夜に(生格の用法の一つで時間の生
格である。)、w górę 上へ(w+ 名詞の対格)、w dół 下へ(w+ 名詞の対格)、w prawo
その他の品詞
57
右の方へ、w tył 後ろへ(対格であるので、方向を表す)、w tyle 後ろに(前置格で
あるので、位置を表す。)、w pobliżu 近くに、w przód 前に(空間的にも時間的に
も)
11.前置詞と関連した代名詞から作られる副詞類
po co 何のために(この場合の co は対格である。)
12.前置詞付きの分詞から作られる副詞類
na siedząco 座ったまま na leżąco 横になったまま
13.本来の副詞に前置詞が付いた副詞類
na zawsze きっぱりと・これを最後に(zawsze は「常に」であるが、na の後に来
ると、このような意味になるのである。) Zakazuję to ci na zawsze. おまえには金輪
際、それを許さないからな。w lewo 左の方へ、za dużo 多すぎ、za mało 少なすぎ
14.その他の前置詞 + 名詞、で副詞類を形成するもの
od niechcenia 偶然に、od razu すぐに、do szczętu 完全に、ze szcztem 完全に、z
reguły 概して
Ⅹ 名詞から派生した副詞
ロシア語においては名詞の造格から派生した副詞、例えば утром 朝に летом 夏に
шагом 徒歩で、 名詞の対格から派生した副詞、例えば минуту しばらく сейчас 今、
前置詞と共に用いられた名詞から派生した副詞、例えば вперёд 前へ наверху 上で、
等があった。ポーランド語においても同様のものが見られる。naprzód 前へ、wciąż 絶
えず、wkrótce まもなく、zaprawdę 本当に、zaraz 直ちに.、wstecz 後ろへ、
ⅩⅠ 無人称構文を構成する副詞
これは副詞述語と呼ばれ、無人称構文を構成するものである。ロシア語にも同様のも
のがあったが、ポーランド語では比較的良く使われる。
そのような副詞には、自然状態を表す場合や、生理・心理的状態を表す場合が考えら
れる。その例には、dobrze 良く、łatwo 簡単に、trudno 難しく、miło 快く、na próżno
無駄に、przykro 残念に、doskonale すぐれて、chłodno 涼しく、ciemno 暗く、gorąco
暑く、smutno 悲しく、wesoło 愉快に、等がある。
W Niemczech łatwo ukraść samochód. ドイツでは車を盗むことは簡単だ。
Doskonale mu mieć czas 9,9 na sto meterów. 彼が100メートルを9秒9で走るの
は素晴らしい。
Przykro mi to mówić. そのように言ってごめんなさい。
Miło mi państwa poznać. 私は、あなた方と知り合いになれてうれしい。
58
その他の品詞
Chłodno jej w ręce. 彼女の手は冷たい。
Chłodno dziś na dworze. 今日、外は寒い。
Smutno mi. 私は悲しい。
その他の品詞
59
第3節 接続詞
Ⅰ序
接続詞は、文と文同士、または、主節と文肢文、あるいは文肢と文肢同士を繋ぐ品詞
である。そして、接続詞自体は文肢ではなく、変化もしない。
この場合の文とは単一文を表し、文肢文とは文肢の代わりをする副文のことである。
そして、文肢とは、主語、述語、補語、副詞規定詞/状況語という4つの文構成要素を
指す術語である。従って、文肢の代わりをする、とは文肢としての働きをする、ことを
意味する。そして、文肢は文の一構成要素にしか当たらず、文肢文は副文となるのであ
る。例えば、Nie wychodziłem, albowiem padał. 雨が降っていたので、私は外出しなか
った、という文の場合、「Nie wychodziłem」が主節で 「albowiem padał」が副文と
なるが、主節が単一文であり、副文が文肢文となり、それを結びつける albowiem が接
続詞なのである。(単一)文と(単一)文同士を繋ぐ接続詞が使われる例は、Ona wróciła
do domu i zjadła obiad.彼女は家に帰り、そして食事をした、という文の i である。文
肢と文肢同士を繋ぐ接続詞が使われる例は、Będę u jego pojutrze albo jutro. 彼のとこ
ろへ、明後日か明日、行きます、という文の albo である。
接続詞は、大きく分けると並立接続詞、従属接続詞がある。並立接続詞は対等な関係
にある(単一)文、文肢等を繋ぐものである。一方、従属接続詞は一方が他方に対し、
意味上従属的な関係にある文や文肢を繋ぐものである。そして、注意すべき点は、従属
接続詞の場合は、副文の文肢の一つになるが、並立接続詞はあくまでも二つの単一文の
どちらにも所属せず、二つの単一文の間に立って、両者の論理的関係を表すという点で
ある。
尚、単に形態からみると、① 一つの単語から成るもの(例えば、jeśli)、② 2つ以
上の連続した単語から成るもの(例えば、momo że)、③ 2つ以上の単語から成るが、
文の中で離れているもの(例えば、nie tulko..., lecz i)に分けることができる。ただ、
形態から見た分類は重要ではないので、ここでは並立接続詞、従属接続詞の観点から接
続詞を分類して述べることにする。
Ⅱ 並立接続詞
これには1.連辞的接続詞、2.排除的接続詞、3.離接的接続詞、4.逆説的接続
詞、5.説明的接続詞、6.結果的接続詞、がある。
1.連辞的接続詞
1)i ~と
① 基本的な働きはもっぱら(単一)文と(単一)文、文肢文と文肢文、文肢と文肢を情
報単位として繋いだり、付け加えたりすることである。
60
その他の品詞
brat i siostra 弟と妹
On śpiewa i gra. 彼は歌い、そして遊ぶ。
Ona wróciła do domu i zjadła obiad. 彼女は家に帰り、そして食事をした。
② 先行する文の内容が、後行する文の内容の原因となっている場合は i は因果関係を
表すことができる。
Nauczył się dużo i zdał egzamin. 彼は一生懸命勉強して、試験に合格した。
③ 先行する文の内容が条件を表し、後行する文の内容がその帰結を表す場合もある。
Będzie być pogodnie, i pójdziemy na wycieczkę. 明日、晴れれば、我々は遠足に行く。
④ 並立接続詞 i の対比・対照的な性格が特に現れる場合もある。
On mam kaszel, i pali. 彼は咳が出るにもかかわらず、タバコを吸っている。
2)oraz ~及び
Kupiła sera oraz kiełbasę. 彼女はチーズと同様にソーセージも買った。
Wesołych świąt Bożego Narodzenia oraz Szczęśliwego Nowego Roku メリークリ
スマスと新年おめでとう
3)a także さらに
Kupił sera, a także szynki. 彼はチーズとさらにハムも買った。
4)jak również ~と同様(jak też も同じ)
Musimy pomóc bratu jak również sąsiadom. 我々は、兄弟を助けると同様に隣人も
助けなければならない。
5)i...i... ...も...も
On i kompetentny i pracowity.彼は有能でもあり、かつ、勤勉でもある。
Lubię jabłka i banany, i pomidory. 私は卵、バナナ、トマトが好きだ(3つ以上のも
のを並列的に言及する場合、最後の i の前にカンマを付けるのが通常である。)。
Kupił chleb, masło i szynkę oraz galaretkę. 彼はパンと肉とハムとゼリーを買った
(4つ以上のものを並列的に言及する場合、最後は i よりも oraz を使うのが通
常である。あるいは
Kupił chleb i miasło oraz szynkę, a także galaretkę. というように ..i ... oraz.... , a
także とする方法もある。)。
6)~のみならず、~も
この意味を表す表現はいろいろあって、下記のものが挙げられる。
nie tylko..., ale
nie tylko..., ale/lecz też
nie tylko..., ale/lecz także
nie tylko..., ale/lecz również(również 自体は「~もまた」という副詞である)
zarówno..., jak i
例文は、
On jest nie tylko leniwy, ale głupi. 彼は怠惰のみならず、愚かでもある。
Ona jest nie tylko ładna, ale również inteligentna. 彼女は可愛いばかりではなく、賢
くもある。
その他の品詞
61
zarówno on, jak i ona 彼のみならず、彼女も
7)~と同様、~も
tak..., jak i
tak syn, jak i córka 息子と同様、娘も
8)そして
a
(逆接的接続詞にもなり、文脈で判断するしかないが、a の前にカンマがあるかどうか
がある程度判断する基準になる。連辞的接続詞の場合はなく、逆説的接続詞の場合には、
カンマがあるのが原則である。)
między mną a tobą 私とあなたの間には
2.排除的接続詞
1)ni..., ni... ...でもなく...でもない(この場合は、2番目の ni の前にカンマが必要であ
ることに注意すべきである。)
On nie otrzmał ni list, ni gazetę. 彼は手紙も新聞も受け取らなかった。
慣用句で、
ni stąd, ni zowąd どこからともなく・知らないうちに
2)ani..., ani... ...でもなく、...でもない(この場合も、2番目の ani の前にカンマが
必要であることに注意すべきである。)
ani dziś, ani jutro 今日でもなく、明日でもなく
Pogoda jest ani gorąca, ani zimna. 天気は暑くもないし、寒くもない。
Ten plan nie jest ani mądry, ani ciekawy. このプランは良くもないし、興味も引かな
い。
3. 離接的接続詞 この接続詞は選択的あるいは交換的表現に用いられるものである。
1)albo または
Będę u jego pojutrze albo jutro. 彼のところへ、明後日か明日、行きます。
2)albo..., albo... ~か、または~
albo dziś, albo jutro 今日か、または明日
3)bądź または
Można tam dojechać tramwajem bądź autobusem.そこへは電車もしくはバスで行く
ことができる。
4)lub
Chcę jeść jabłko lub mandarynka. 私はリンゴかミカンが食べたい。
Jutro pojadę gdzieś lub zostanę w domu. 明日はどこかへ出かけるか、家にとどまる
かします。
5)czy 並立接続詞としては、文肢同士で選択的表現の場合(~か~か)に用いられる。
Tak czy inaczej, muszę tam być. いずれにしろ、私はそこへ行かなければならない。
Co pan woli, kawę czy herbatę? コーヒーか紅茶かどちらが好きですか?
62
その他の品詞
6)bądź...bądź... ~か、あるいは~
Można pójść bądź do parku bądź do kina. 公園か、あるいは映画に行くことができる。
Złodziej wszedł bądź zepstymi drzwiami, bądź otwartym oknem. 窃盗がドアを壊し
たか、あるいは窓を開けたかして侵入した。
4.逆接的接続詞
1)a 一方では
Dziś wstałem o szóstej, a wczoraj o wpół do siódmej. 僕は今日は午前6時に起きた
が、昨日は6時30分であった。
2)zaś 一方では
Pewne zdarzenia pozostają w pamięci, inne zaś nie. ある出来事は記憶に残る一方、
別の出来事はそうではない。
3)natomiast しかしながら、一方では ロシア語では зато に相当する。
Ja jestem tu, ty natomiast tam. 私はここにいる。一方では、あなたはあそこにいる。
4)podczas gdy 一方では
Lubię psy, podczas gdy on woli koty. 私は犬が好きだ。一方、彼は猫をより好む。
5)ale しかし
Ona nie jest bogata, ale szczęsliwa. 彼女は金持ちではないが、幸福だ。
6)jednak しかし jednakże しかし
To jest niewiarygodne, jednak prawdziwe. それは信じられないが、本当だ。
7)lecz しかし(雅語)
Czekałem, lecz nie przyszedł. 私は待ったが、彼は来なかった。
8)inaczej さもないと
Pośpiesz się, inaczej się spóźnisz na pociąg. 急ぎなさい。さもないと君は列車に乗り
遅れるだろう。
5.説明的接続詞
つまり、すなわち、もっと正確に言うと、等
1)a mianowicie
Przychodzę dziś, a mianowicie o siedemnastej. 私は今日行きます。もっと正確に言
うと17時に。
2)czyli 換言すれば
Nie poszedła do dentysty, czyli stchórzyła. 彼女は歯医者に行かなかった。換言すれ
ば、怖かったのだ。
3)lub też というか
On przydzie, lub też ona zadzwoni. 彼は来るだろう、というか彼女が電話をかけるだ
ろう。
4)to jest すなわち・つまり
On rozumie dwa języki, to jest polski i rosyjski. 彼は2つの言語が分かる。つまり、
その他の品詞
63
ポーランド語とロシア語だ。
5)to znaczy すなわち・つまり
On pracowa tutaj od 1962, to znaczy prawie pół wieku. 彼は1962年から、すなわ
ちほとんど半世紀、ここで働いている。
6.結果的接続詞
これは後方の主節が前方の主節の内容から生じる結果を表す際に使われる接続詞で
ある。これには i, a, więc, tak więc, tak że, dlatego, w wyniku czego, skutkiem tego,
zatem, toteż, tedy, to, to i, przeto, stąd がある。
1)więc
Była piękna pogoda, więc poszedłem na spacer. すばらしい天気だったので、私は散
歩に出かけた。
Nie nauczyłem się, więc dostałem dwójkę. 私は勉強しなかった。それ故、成績は2
だった。
2)dlatego それ故、そのため
Wniosek wpłynął po terminie, dlatego nie został rozpatrzony. その申請書は期日後
に届いた。そのため、受け付けられなかった。
3)zatem だから
Masz gorączkę, a zatem jesteś chory. あなたは熱がある。だから、病気である。
4)przeto それ故
Był młody, przeto niedoświadczony. 彼は若かった。それ故、未熟者であった。
5)toteż それ故、の意味。文頭には来ない。
Zagrzmiało, toteż zostaliśmy w domu. 雷が鳴った。それ故、我々は家に留まってい
た。
Ⅲ 従属接続詞
1.多機能的接続詞 これには że, aby, żeby, ażeby, czy 等があるが、内容を説明した
り、目的を表したり、結果を表したり、提案内容を導いたり、命令内容を説明したり、
考え、説得内容、信頼内容、心情を表す等、多機能性を有する。また、これらの接続詞
の用法に関しては主節と従属節の主語が一致する場合と異なる場合で少し注意を要す
る。すなわち、主節の主語と従属節の主語が一致する場合には、従属節の動詞は不定詞
が用いられるが、異なる場合には定形が用いられることである。
1)że ロシア語の что に該当するものである。陳述内容を説明する接続詞として働く
ことが最も多い。そして、ほとんどの場合、相関詞と結びつく。陳述内容を説明する接
続詞としては、① 主語的従属節を導く場合、② 述語的従属節を導く場合、③ 補語的従
属節を導く場合、④ 定語的従属節を導く場合、等がある。その他には、⑤ 状況語的従
属節の内で、結果を表す場合がある。
① 主語的従属節を導く場合 相関詞を使うことが多い。
64
その他の品詞
To prawda, że ją nie lubię. 私が彼女を好きでないのは本当だ。
Okazało się, że Maria przyjechała wcześniej. マリアが早く到着したことが分かった。
② 述語的従属節を導く場合
Najważniejsza rzecz jest taka, że on jest zdrowy. 重要なことは彼が健康であるとい
うことである。
③ 補語的従属節を導く場合 この場合は相関詞を欠くことが多い。
On powiedział, że Maria mnie pomoga. 彼は、マリアが私を助けると言った。
Obawiam się, że on to zrobił. 彼がそれをしたということが怖い。
④ 定語的従属節を導く場合
Dobre miałem przeczucie, że zdam ten egzamin. 私はその試験に合格して気持ちが
良い(良い感情を持つ)。
⑤ 結果を表す接続詞としての że この場合は、状況語的従属節を導くものとなる。
主節の陳述内容が原因・理由となって、結果的に、あるいは陳述内容の影響を受けて
生じた出来事や事柄を表すものである。
Był tak zmęczony, że zaraz usnął. 彼は疲れていたので、すぐに眠ってしまった。
Przez to, że ją szybko operowano, uratowano jej życie.彼女はすぐに手術をされたの
で、一命を取り留めることができた。
2)żeby ロシア語の чтобы に相当する。主語的従属節を導く場合や、述語的従属節を
導く場合、補語的従属節と結びつく場合や状況語的従属節を導く場合がある。状況語的
従属節を導く場合には、目的を表す場合と結果を表す場合がある。żeby を用いた場合
には、従属節の動詞は過去形か、不定詞となる。
① 主語的従属節を導く場合 「~することに、~であることに」の意となる。
To bardzo ważne, żeby on mi pomógł. 彼が私を助けることが重要だ。
Nie przyszło mi do głowy, żeby do niego zadzwonić. 私には彼に電話をすることにつ
いて頭に浮かばなかった。
To nieprawa, żeby sportowcy zawsze byli uczciwi,. スポーツマンが常に正直である
と言うことは、真実ではない。
② 述語的従属節を導く場合
Byłoby takie dobrze, żeby on zdał egzamin. 彼が試験に受かったら良かったのに。
③ 補語的従属節を導く場合
Nie chcę, żebyś tam jechał. あなたがそこへ行くことを私は望まない。
④ 状況語的従属節を導く場合
Wуstаrсzą mi trzу dni, żeby skоńсzуć prасę. その仕事を終えるために、私には3日
間で十分である(目的)。
Tusk ciężko pracuje, żeby się dostać na uniwersytet. トゥスクは大学に入るために
一生懸命勉強している(目的)。
Jest zbyt ambitny, żeby zrezygnować. 彼は、自尊心が高いので、引き下がることは
しない(結果)。
⑤ byle と同じ用法もある。
その他の品詞
65
Może być jakikolwiek samochód, żeby jeździł. 動きさえすれば、どのような車でも良
い。
Ona zrobi wszystko, żeby zarabia dużo pieniędzy. 彼女はたくさんのお金を得さえ
すれば、何でもやるだろう。
⑥ gdyby もし~ならば、と同じ用法もある。。
Żebym miała pieniądze, to już dawno bym to kupiła. もし彼女がお金を持っていた
ならば、とうの昔にそれを買ったのだが。
3)aby これも目的を表す場合と結果を表す場合がある。さらに、że と同じく「~と
いうこと」を表す場合もある。
Przyszedłam, aby jego zobaczyć. 私は彼に会うためにやって来た。
Był zbyt chory, aby iść do szkoły. 彼は病気だったので、学校に行かなかった。
Jest za młody, aby to zrozumieć. 彼はそれを理解するには若すぎる。
Niemożliwe, aby to udała się. 彼女がそれに成功することは不可能だ。
4)by これも目的を表すのが主たる用法であるが、補語的従属節を導く場合もある。。
Powidziałem mu, by przyszedł. 私は彼に来るように言った。
Biegła przez całą drogę, by zdążyć na pociąg. 彼女は列車に乗るために、途中の道を
走った。
Podniosła rękę, by zadać pytanie. 彼女は質問するために、手を挙げた。
5)byle 「~しさえすれば」等の意味であり、条件を表すのが基本である。
Ona wyjdzie za każdego, byle miał pieniądze.彼女はお金を持っている人なら、誰と
でも結婚するであろう。
「ただ、~するために」の意味で目的を表す場合もある。
On zrobi wszystko, byle osiągnąć swój cel. 彼は自分の目的を達成するためだったら、
何でもする。
※ 尚、byleby は「~しさえすれば」等の意味であるが、単に byle に by が付加され
ただけであり byle と同様に考えれば良いであろう。
Byleby tylko nie zachrował. 彼がただ病気にならなければなあ。
6)czy 従属接続としては、副文において「~かどうか」というあまり深い意味のない
疑問文の繋ぎとして使われる。
① 主語的従属節を導く場合
Czy to jest prawda, jest niepewno. それが真実かどうかは不確かだ。
② 述語的従属節を導く場合
Pytanie jest takie, czy on może obiecywać pomoc. 問題は彼が援助を約束できるかど
うかだ。
③ 補語的従属節を導く場合
Nie wiem, czy on zdał egzamin. 彼が試験に受かったかどうか、私は知らない。
Nie wiem, czy przyjdę. 彼が来るかどうか、私は知らない。
④ 定語的従属節を導く場合
Pytanie, czy on jest chory, zostało postawione. 彼が病気かどうか、という質問は出さ
66
その他の品詞
れなかった。
2.原因
1)dzięki temu, że ~のお陰で
Dzięki temu, ze nastawiłem budzik, nie zaspałem. 目覚まし時計をセットしたお陰
で私は寝過ごさなかった。
2)bo ~なので
Nie wychodż teraz, bo pada. 雨が降っているので、今、外出するな。
3)dlatego że ~なので
Krzyczał, dlatego że się zdenervował. 彼は、怒ったので、叫んだ。
Dlatego że miał wpadek, spóźnił się. 事故にあったので、彼は遅刻した。
4)ponieważ 従属節が主節の前に来る場合でも、逆に従属節が主節の後に来る場合で
も使うことができる。
Ponieważ padało, zostałam w domu. 私は、雨が降ったので、家にいた。
Listonosz zostawił list pod drzwiami, ponieważ bał się groźnego psa. 郵便配達員は、
手紙をドアの下に置いた。なぜなら、吠える犬が怖かったからだ。
5)bowiem ~なので
Nie kupił książki, bowiem zapominiał pieniędzy. 彼はお金を忘れたので、本を買わ
なかった。
6)albowiem ~なので
Nie wychodziłem, albowiem padał. 雨が降っていたので、私は外出しなかった。
7)gdyż ~なので
Nie zastałem go, gdyź nie było go w domu. 彼が家にいなかったので、私は彼に会え
なかった。
Zaimiki pan, pani itd.są gramatycznie zaimkami trzciej osoba, gdyż łączą się z
trzecią osobą czasownika. pan や pani といった代名詞は文法的には3人称の代
名詞 である。なぜなら、動詞の3人称と結びつくからである。
8)jako że ~なので
Jako że padał, nie wychodzili. 雨が降っていたので、彼らは外出しなかった。
9)wskutek tego że ~の結果(主として不随意的な理由の時に使用する。)
Wskutek tego że padał, mecz się nie odbył. 雨が降った結果、試合は行われなかった。
10)w związku z tym że ~の結果
W związku z tym że lekaratwo blokuje receptory alfa, może wystąpić
niedociśnienie. その薬がα受容体をブロックする結果、低血圧が起こりうる。
11)wobec tego, że ~を勘案すれば
Wobec tego, że nie ma czasu, to jest wspaniały. 時間がないことを勘案すれば、それ
は素晴らしい。
12)na tyle ..., że ・・・なので、~である。
Przyjechaliśmy na tyle wcześnie, że znaleźliśmy wolne miejsce na parkingu. 我々
その他の品詞
67
は朝早く着いたので、駐車場で空いている場所を見つけた。
13)
o tyle ...o ile... それだけ、
その限りにおいては постольку.....поскольку...(столько
は tyle に相当し、
сколько は ile に相当する。
そして、
постольку は o tyle に相当し、
поскольку は o ile に相当する。そして、o tyle は主節中で、o ile は従属節中で用いら
れる。
O ile rozwiązanie już przyjemnie, o tyle potrzeba wypełniać go dokładnie. 決議が採
択された以上、それを正確に履行することが必要となる。
3.様態、比較、制限等
1)im ...., tym ~すればするほど~だ
Im dłużej czekam, tym bardziej się denerwję. 私は長く待てば待つほど不安になる。
2)jak ~ほど、~より、~のように、~と同じように
Nie ma nic bardziej zajmującego, jak podróż. 旅行ほど面白いものはない。
biały jak śnieg 雪のように白い
On mówi po polsku jak urodzony Polak. 彼はポーランド語をネイティブスピーカー
のように話す。
włosy czarne jak heban 黒檀(植物の一種)の様に黒い髪
3) niż ~より
Ojciec wydawał się młodszy, niż był. 父は以前より若く見えた。
Raczej się z nim rozstanę, niż mu to wybaczę. 私は彼を許すと言うよりもむしろ彼
とは関わりたくない。
4)tak...., jak ~のように・・・である
Defilada był tak miły, jak się spodziewałem. パレードは私が期待していたように、
楽しいものだった。
5)jakby あたかも~のように
Stała prosto, jakby niczego nie widziała. 彼女はまるであたかも何も見なかったよう
に立っていた。
6)jak gdyby まるで~のように
Spojrzała na mnie, jak gdyby chciała o coś zapytać. 彼女はまるで何かを質問したい
かのように私を見た。
Zbladła, jakby zobaczyła ducha. 彼女はあたかも幽霊を見たかの如く、青ざめた。
Zachowywał się, jakby nic się nie stało.彼は、まるであたかも何も起きなかったよう
に振る舞った。
7)w miarę jak ~に応じて
W miarę jak czas mija, niemiecki mi coraz się podoba. 時間が経つにつれて、私はま
すますドイツ語が好きになる。
W miarę jak dziecko rośnie, ono poznaje nowe słowa. 子供は成長するに連れて、新
しい言葉を獲得する。
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その他の品詞
4. 仮定、条件
1)jeśli もし~なら jeśli +直説法(現在、または未来=従属節)、直説法(主節)
Jeśli nikt nie zwycięży w pierwszej turze, odbywa się drugie głosowanie.もし、第一
回目のラウンドで勝者がいなければ、2回目の投票が行われる。
2)jeżeli もしも~なら jeśli の雅語
3)jeśliby もし~なら
Jeślibyś ją zobaczył, to pozdrów ją ode minie. もし、彼女に会うようなことがあれば、
私からよろしくと伝えて下さい(pozdrów は pozdrowić の命令形)。
4)jeżeliby jeśliby の雅語
5)gdyby もし~なら Gdyby +仮定法(従属節)、仮定法(主節)
Gdybym wiedział że ona lubi kwiaty, to kupiłbym je dla niej. もし、彼女が花が好
きだと言うことを知っていたなら、彼女に花を買うのだが( je は複数非男性人間
形対格で、ここでは kwiaty を指す)。
Gdybyś się pospieszył, zdążyłbyś na pociąg. もしあなたが急げば、その電車に乗るこ
とができるのだが。
6)jakby もし~なら
Jakbym był zdrowy, mógłbym jeździć na rowerze. もし、健康なら、自転車で行くこ
とができるのだが。
7)skoro もし~なら、という意味もある。その他に、skoro tylko ~するやいなや、と
いう意味があるが、こちらの方が良く使われる。
Skoro nie masz ochoty, to nie musisz. あなたがやる気がないなら、それをする必要
はない。
8)chyba że もし~でないなら
On chodzi na spacer codziennie, chyba że pada deszcz. 雨が降らないなら、彼は毎日
散歩に出かける。
9)jak もし~なら
Jak nie masz ochoty, to nie musisz. あなたがやる気がないなら、それをする必要は
ない。
5.譲歩 ~とはいえ、たとえ~であろうとも、~にもかかわらず
1)choć(chociaż も同じ) ~だけれども
Było zimno, choć świeciło słońce. 大陽が照っていたけれども、寒かった。
2)choćby ~としても
Nic nie powiem, choćby mnie zmusali. 彼らが、私に促したとしても、私は何も言わ
ない。
3)mimo że ~にもかかわらず
Kwiaty pięknie wyrosły, mimo że słońce było mało. 太陽の光は少なかったにもかか
わらず、花は美しく生長した。
4)jakkolwiek ~にもかかわらず
その他の品詞
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Jakkolwiek go nie lubiła, poszedła z nim do kina. 彼女は彼が嫌いだったにもかかわ
らず、彼と一緒に映画に行った。
5)żeby も譲歩を表すことがある。
żeby mnie zmusali, nic nie powiem. たとえ彼らが私に促したにしても、私は何も
言わない。
6. 時 これは比較的多い。言語においては、発話がなされる時点を、「現在」と呼び、
それ以前を「過去」と呼び、発話時点から先を「未来」と呼ぶ。発話時点である「現在」
がほんの一瞬の時点である場合ばかりではなく、長さを持つ時間帯をも意味するが、こ
のことは過去及び未来においても当てはまる。このような言語上の「現在」と「過去」
と「未来」の互いの関係が主節の陳述内容と副文の陳述内容としてどのようにして示さ
れるかを表す接続詞を一括して「時を表す接続詞」と言う。
そして、従属節の陳述内容が主節の陳述内容に対して時間的に先行していれば、前時
性といい、従属節の陳述内容が主節の陳述内容の後に続く場合には、後時性といい、双
方の陳述内容が同時的である場合には、同時性という。
1)同時性
① kiedy ~する時
Kiedy zobaczył psa, uciekł. 彼が犬を見た時、彼は走り去った。
② gdy ~する時
Otrzymam dyplom, gdy zdam ostatni egzamin. 最後の試験が終われば、卒業証書を
受け取れるだろう。
※kiedy, gdy とも同時性に関する接続詞であるが、gdy の方が時間的に幅があると言
える。
③ jak ~する時
Tak nauczyciela spotkasz, pozdrów go. 先生に会う時は、挨拶をしなさい。
④ skoro ~する時 skoro tylko ~するやいなや
Skoto tylko on jest w domu, telefonuje. 彼は家に着くやいなや、電話をする。
Skoro tylko się dowiem, poinformuję cię. 私は見つけるやいなや、すぐにあなたに知
らせます。(dowiem は dowiedzieć の単数1人称)
⑤ podczas gdy ~する間に
Podczas gdy szybko biegł, machał ręką. 彼は速く走る間に、合図をした。
⑥ póki ~する間は、~する限りは
Póki byłem zdrów, pracowałem. 私が健康であった間は、働いた。
⑦ dopóty -, dopóki - ~さえすれば、~する限り、~である以上
Dopóki świeciło słońce, było ciepło. 太陽が照っている限りは、暖かかった。
Grał w kasynie, dopóki wygrywał. 彼はカジノで勝っている限り、ゲームをした。
~の間、という意味もある。
Czekała, dopóki ją nie wpuścił. 彼女は、彼が入らせない間は待っていた。
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その他の品詞
2)後時性 従属節の陳述内容が主節の陳述内容に続く場合である。すなわち、主節、
従属節の順に進むのである。
① nim(zanim) ~する前に ロシア語では прежде чем に相当する。
Chiny mogą się zestarzeć, zanim się wzbogacą 中国は、成長する前に年を取ってし
まうだろう。
Zanim położysz się spać, odrób pracę domową. 眠る前に、宿題をやりなさい。
Zanim odpowiemy, musimy się zastanowić. 我々は答える前に、よく考えなければな
らない。
② aż ~まで
Poczekaj, aż zadzwonię. 私が呼ぶまで、待ちなさい(この場合、待つことが先であ
り、呼ぶのが後であるので、後時性となる。)。
③ dopóki, póki ~まで
これは主節が継続的な出来事を述べている場合に、dopóki/póki が導く従属節はその
継続的な出来事がいつ終了するかを指定するものである。そのため、dopóki/póki が導
く従属節の陳述内容の後時性が示されるのである。
Czekałem, dopóki wrocił do domu. 彼が帰ってくるまで、私は待っていた。
3)前時性 従属節の陳述内容が主節の陳述内容よりも時間的に先行している場合であ
る。すなわち、従属節、主節の順に陳述内容が進むのである。これに関係する接続詞に
は、od czasu jak, aż, dopóki, dopóki - nie, jak tylko, ledwi, zanim - nie, 等がある。
① od czasu jak ~して以来
Od czasu jak on jest tu, czuje się dobrze. 彼がここに来て以来、彼は気分がよい。
② dopóki ~する限り・~する間 dopóki - nie ~するまで
条件的前時性を表すことになる。すなわち、主節と従属節が共に否定文の場合には「~
するまでは~する」という関係が「~しないうちは~しない」となる。これは従属節で
達成されるべき事項が実現されない内は主文の出来事も生じないことを意味するので、
実際に従属節で達成される時点ないし時間帯は主文の陳述内容が達成されるよりも前
になる。
Nie mogę wrocić do domu, dopóki odpowie na pytanie. 私はその疑問に答えないと
帰宅することを許されない。
Czekał, dopóki go nie wpuścili. 彼らが彼を入れるまで、彼は待っていた。
③ jak tylko ~するやいなや
Jak tylko skończę obiad, pójdę na spacer.私は朝食を終えるやいなや、散歩に出かけ
る。
④ ledwie ~するやいなや
Ledwie wyszliśmy, zaczęło padać 我々が、出発するやいなや、雨が降り出した。
⑤ zanim - nie
Zanim on nie przyjdzie, nie mogę wyjść. 彼が来ない内は、私は外出することは許さ
れない(この場合、「来る」のが先で、「外出する」のが後であるので、従属節が
先に来ており、前時性となるのである。)。
その他の品詞
71
※ dopóki, póki についてはこれが後時性であることは分かりにくい。
これは主節が継続
的な出来事を述べている場合に、dopóki/póki が導く従属節はその継続的な出来事がい
つ終了するかを指定するものである。そのため、dopóki/póki が導く従属節の陳述内容
の後時性が示されるのである。
72
その他の品詞
第4節 助詞
Ⅰ序
助詞は変化もしないし、直接的な意味に乏しいし、文法的には重要な位置を占めない
ものである。そして、文肢にはならないので、状況語でもない。しかし、個々の単語や
文全体に特定の意味やニュアンスを付加する役割を担っている。そして、主として話さ
れている内容に対する話者の態度を示すものであると言って良い。助詞はこのように単
語や文章に様々なニュアンスを付け加えるのである。
尚、同じ単語が接続詞となったり、副詞になったりすることがあるが、それは副詞が
文肢となりうるのに助詞はなり得ない点で区別できるし、接続詞が文肢と文肢を繋ぐも
のであるのに対して、助詞はそのような機能を有しない点でそれと区別できると言えよ
う。
さらに、副詞は単独で補足疑問文に対する答えになることができるが、助詞は単独で
は補足疑問文に対する答えになることができない、といえる。
副詞の例:Kiedy on wróci? Jutro. 彼はいつ帰ってきますか。明日です。
助詞の場合:Kiedy on wróci? *Chyba. 彼はいつ帰ってきますか。おそらく。
後者の文は成立しないのである。
Ⅱ 各助詞
1. a
1)前の文や語句を結びつけることに使われる。
A nie mówiłem, że będzie padać? それで、雨が降るとは僕は言わなかった。
Kraje bałtyckie, a mianowicie Litwa, łotwa i Estonia ... バルト海の国、
すなわちリト
アニア、ラトビア、エストニア・・・
2)語句や単語を強める場合に使われる。
Nigdy a nigdy bym tego nie powiedział. 私は決してそのように言うつもりはない。
Wcale a wcale nie będę tego tobić. 私は全くそれをする気持ちになれない。
Powiedział to lekarz taki a taki. 医者はこれこれ、しかじか、と言った。
a tam! えっ、何だって。
2.aby
助詞としての aby は希望や疑問を表す。
Aby zdążyć przed deszczem! 雨が降る前にやり遂げたい。
Czy to aby prawa? それは果たして本当に正しいのか?
3.albo/ alboż
質問や呼びかけを強調する働きをする。助詞の czy と同じ働きである。
その他の品詞
73
Albo mi to mówiono? 誰か私に何か言いましたか?
Alboż mi to źle tutaj? ここで、私に悪いことが起きるだろうか。
4.ale, ależ 何と
接続詞としても用いられるが、助詞として使われるときは、驚き、感動を強調したり、
強烈な否定となったりする。
Ale szybki! 何と速いことか。
Ale głupiec z nim. 彼は何と愚かなことか。
Ależ ona brzydka! 彼女の何と醜いことよ!
5.ani
これは慣用的な言い回しの中で使われる否定詞を強調する。
Nie powiedział ani słowa. 彼は一言もしゃべらなかった。
Nie wypił ani kropli. 彼はアルコールが一滴も飲めなかった。
6.aż
これは強調したり、
逆に語句の意味を限定したりする時に使われる。
動詞のみならず、
形容詞、副詞、数詞、名詞、前置詞句の前に置かれる。
Dom jest aż czarny od brudu. 屋根は汚染物でほとんど真っ黒だ。
Siedział aż do wieczora. 彼は夕方までそこに座っていた。
Pozostawała niezamężna aż do śmierci. 彼女は死ぬまで独身であった。
Nie będę tam aż tak długo. 私はそんなに長くはそこにいないつもりだ。
7.bądź
これは主として疑問代名詞や疑問副詞と関係があり、不定のものや場所を表す。
Możemy pójść dokąd bądź. 我々はどこでも行くことができる。
Zjemy szybko co bądź. 我々はすぐに何でも食べる。
kiedy bądź いつでも jak bądź とにかく
8.bo
繰り返す言葉を結びつける場合に使われる。疑問文ではとりわけ疑念を表現する場合
に使われる。
Ładna bo ładna, ale głupia, 彼女は非常に美しいが、愚かだ。
Bo to prawda? それは果たして正しいか。
Bo on zapłacił? 彼は払ったでしょうね。
9.bodaj
推測、疑念、希望等を表す。強いて訳せば、「おそらく」「少なくとも」になる。
Miał bodaj dziewiętnastu lat. 彼はおそらく19歳だったろう。
Daj mi bodaj 50 złotych. 私に少なくとも50ズウォチ下さい。
74
その他の品詞
Bodaj by odpocząć. 休息が取れれば良かったんだが。
10.by, żeby, oby, ażeby
これらは非現実のことや願望あるいは驚きを表現する場合に使われる。
Żeby tylko zaczęło padać! そろそろ雨が降ってくれたらなあ!
Oby się nie rozmyśliła. 彼女が心変わりしないなら良いのに。
Aby tylko była jutro pododa! 明日は良い天気だったらなあ!
Żeby tylko nic wam się nie stało! あなた方に何も起こりませんように。
Ażeby to cholera! なんと言うことだ。
Oby tak było. そう祈ろう。
11.byle
不特定の人や物や場所を表現する場合に用いる。「どんな~も」「何らかの~」「少
しの~」等を表す。主として軽蔑的な意味で使う。
Byle głupiec to potrafi. どんな愚か者でもそれをすることができる。
Możesz to położyć byle gdzie. あなたはそれをどこかに置いて良い。
Ona śmiała się z byle czego. 彼女はちょっとしたことにでも笑う。
Ona płacze z byle powodu. 彼女はちょっとした原因で泣く。
12.bynajmniej, wcale
これらは否定を強調するために使われる。
O tym wcale nie myślę. それについて私は全く考えない。
To nie jest bynajminiej proste. それは全く簡単ではない。
Bynajmniej nie uważam, że ... ~ということを全く考えない。
13.ci
ty の与格と同じであるが、はっきりとした意味なしで強調の助詞として使われる。
A to ci dopiero historia! それは、私にとってとんでもない話だ。
Masz ci los! 心配していたとおりになったじゃないか。
14.chyba
可能性を表す。「おそらく」、という意味になるであろう。
Jesteś chyba bardzo zmęczona. おそらくあなたは非常に疲れているだろう。
Chyba ona będzie na wakacjach. おそらく彼女は休暇中だろう。
To chyba on. おそらくそれは彼だろう。
15.co
多彩な機能を有している。何度も繰り返される場合や繰り返される特質の連続するこ
とを示したり、副詞の比較級をより強く表現するために使われたりする。疑問を表す場
その他の品詞
75
合もある。
1)強調
Co prawda, to prawda. 本当のことは本当だ。
co najmniej 少なくとも co najwyżej せいぜい
Ona urosła, co? 彼女は本当に成長したのかな。
co nieco 少しの co prawda もちろん co niemiara 過度に co więcej むしろ
2)繰り返し co chwila 今にも co drugą stronę 1ページおきに
co dwa tygodnie 2週間ごとに co dzień 毎日 co niedziela 毎日曜日に co tydzień
毎週 co miesiąc 毎月 co rok 毎年 尚、co + 主格以外に、co + 対格あるいは co + 生格
でも表される。
3)正確性 co do jednego 例外なくすべてに co do sekundy 1秒たりとも正確に
16.czy
疑問文で使われ、疑問文であることを表す。また、決定疑問文で「または」の意味を
持つ。
Czy masz jutro czas? 明日、時間がありますか。
Pijesz herbatę czy kawę? あなたは、紅茶かコーヒーのどちらを飲みますか?
17.dopiero
表現を高めたり、強くしたり、たとえたりする。あるいは表現に色をを付けたりする。
表現に対して、言葉の感情的なニュアンスを強調することもある。
Dziecko ma dopiero rok. その子供はたった1歳だ。
Dopiero co wrócił. 彼はたった今、帰ってきた。
Zrobił dopiero połowę. 彼はやっと半分やった。
To dopiero pech! なんと言うことだ。
18.dosyć, dość 再検討
nie dość na tym それに加えて
19.jakby
一種の、という意味を添える。表現の意味を和らげる働きをする。
On się jakby zawahał. 彼は少しためらった。
Czuł się jakby odrętwienie. 彼は少しこわばった感じがした。
W tym roku lata tak jakby nie było. 今年は夏はほとんどなかった。
20.jakoby
表現の正しさについて確認するものである。
Mówiono, jakoby był nieucziwy. 彼は不誠実のように疑われているが、果たしてそう
か。
76
その他の品詞
On jest jakoby bogaty. 彼は金持ちとの評判である。
21.jednak
これは対立するものや異なったことに関する事象を強調する場合に使われる。
Ma bóle, a jednak się nie skarży. 彼には痛みがある。が、訴えない。
22.jeszcze
1)日本語で言えば、まだ、とか、なお、の意である。自分が予期したよりも従来の事
象が長く続く場合に使用される。
Jeszcze wczoraj padał śnieg. 昨日はまだ雪が降っていた。
Jeszcze nie skończyłem. 私はまだ準備していない。
2)比較級を強める場合にも用いる jeszcze później 遙かに遅く
3)さらに、その上、の意味を有する。
Maria chciałaby się z nim jeszcze raz spotokać. マリアはもう一度彼に会
いたがっている。
4)事象が自分が予期したよりも早く実現した場合に使われる。この使い方は
後述の juź と同じである。
Wyjechał jeszcze w zeszłym tygodniu. 彼は既に(もう)先週、出発した。
23.już
この助詞は頻繁に出てくるものであり、肯定文では「すでに」、否定文では「もはや」
を意味する。また、疑問文では「もう」を意味する。
Widziałem już ten film. 僕はその映画は既に見た。
Już tam nie pracuję. 私はもはやそこでは働いていない。
Czy zrobiłeś już to zadanie? あなたはもうこの宿題を済ませましたか。
既に、とか、もう、という意味である。ある事象が自分が予期したよりも早く実現し
た場合に使用される。否定では「もはやーでない」という意味になる。
Jest już godzina dziewiąta. もう9時だ。
NIe mamy już nic do roboty. 我々にはもはやすることはない。
※ już と jeszcze は類似しているが、実際的にはjuż の反意語が jeszcze nie
であり、jeszcze の反意語が już nie である。もっとも、20)④で示したよ
うに同じ使い方の場合もある。
Czy już tam pracujesz? あなたは既にそこで働いているのですか?に対し
て、
Nie jeszcze tam nie pracuję.いいえ、私はまだそこでは働いていません、と
なる。
一方、
Czy jeszcze tam pracujesz? あなたはまだそこで働いているのですか?に対
して、
その他の品詞
77
Nie, już tam nie pracuję. いいえ、もうそこでは働いていません。
24.lada
事象が重要でないことや選択したものの任意性を強調する場合や、すぐに実現する時
点を強調する。
nie lada sukces かなりの成功
Musisz wrócić lada chwila あなたは今すぐにでも帰らなければならない。
25.li
これは現代ではほとんど廃れてしまった助詞である。ただ、jeśli や jeżeli 等の接続
詞の一部に残っている。
26.może
表現に推量やためらいや緩和のニュアンスを与える。また、疑問文においては控えめ
な依頼を表す。
Spotkaliśmy się może trzykrotnie. 多分、我々は3回会ったであろう。
Może się przejedzie-my? 散歩に出かけてくれませんか?
27.nadzwyczaj, niezwykle 非常に
事象の特別性や一回性を強調するものである。
Lato było nadzwyczaj upalne. 夏は非常に暑かった。
Wykład był niezwykle żywy. 講演は非常に活気に満ちたものだった。
28.nawet
「 ~すら」、「~さえも」、の意味を表す。要するに当該事象に対して異常であるこ
と、予想外であること、典型的ではないこと等のニュアンスを与えるのである。
Nie chcę nawet słyszeć o tym. 私はそれについて聞きたくもない。
Nie mam trochę pieniędzy. 私は少しのお金さえも持っていない。
29.niby
「~のように」、の意味を表す。
Niby mądry a nic nie wie. 彼は賢いと見られているが、何も知らない。
robić coś na niby 見せかけに何かをする。
30.nie
nie は否定を表すものであるが、いろいろな品詞と関係する。
1)まず、決定疑問文の否定である。
Czy byłeś w szkole?- Nie. あなたは学校へ行きましたか。いいえ。
2)文全体を否定する場合もある。
78
その他の品詞
To nie jest mój zeszyt. これは私の帽子ではない。
3)否定代名詞が使われる時に必要とされる。
Nigdy tam nie byłam. 私は決してそこにはいなかった(行ったことがない?)。
4)nie が文の述語ではなく、文の成分と関係する場合には、述語ではなく、否定する
文の成分の前に nie を置く。
Widzieliśmy nie tragedię, lecz komedię. 我々は悲劇ではなく、喜劇を見た。
31.niech
1)三人称単数、複数に対する命令形で用いられるのであるが、丁寧な命令となる。も
っとも、pan, państwo を使う場合には形式上は三人称単数、複数であるものの二人称
に対する命令形となる。
Niech pan zrobi. やって下さい。
Niech on zrobi. 彼にやらせて下さい。
Niech państwo zrobią. やって下さい。
Niech oni zrobią. 彼らにやらせて下さい。
2)命令法以外にも暗示とか動機付け等の意味に使う場合もある。
Niech on dzwoni do minie o każdej porze dnia i nocy. 彼はいつでも私を訪ねてくる
だろう。
3)また、呪いを含んだニュアンスの場合もある。
Niech go czort trafi. 悪魔が彼を連れて行くように。
4)また、一人称で使う場合もある。
Niech ja to zrobię za ciebie.どうして、私があなたの代わりにそれをすることができよ
うか。
32.no
これはいろいろな意味があり、命令、威嚇、指示、驚き等を強める働きが主たるもの
である。
1)命令文において促しを活発化する。
Chodź no tutaj. 早くここに来なさい。
Siedź no spokojnie! 静かに座れ!
2)説得の意味を表す
Zrób no to dla mnie. 私のためにそれをやってくれません。
33.oto
(目前の人・物・事象を指して)ほら、そら、これ、ここに
Oto nasz dom. ほら、これが我が家です。
34.owszem
1)決定疑問文で tak の代わりに用いられる。
その他の品詞
79
Widziałeś go? – Owszem. 彼を見ましたか。はい、もちろん。
2)反対の意味を表す場合もある。「それどころか」
Deszcz nie ustawał, owszem, padał coraz większy. 雨はやまなかった。それどころか
ますます強くなってきた。
35.precz , won
命令法で使われる。
Idź precz! 出て行け!
36.przecież
1)(発話の主内容を強調して)本当に、実際
To przecież jasne. どのみち、それは明らかだ。
2)(疑問文で)自分の欲する答えを相手に求めて ~でしょう、~ではないか
Przecież wiesz o tym? あなたはそれについて知らないのですね。
Przecież
そうでしょうが、そうじゃないですか。
37.rzekomo
niby や jakoby に類似した意味を有する。とりわけ文の内容が正しいかどうか疑問が
ある時に使われる。
Nie było go wczoraj . Rzekomo był chory. 昨日、彼はそこにいなかった。おそらく病
気だったに違いない。
38.tak
決定疑問文で肯定する時に使われる。また、文において同格を示すとか、関係する語
を強める時に使われる。
Widzisz to drzewo? – Tak. 木を見ますか?-はい。
Mam tak dużo pracy. 私はそんなに多くの仕事を抱えている。
39.tam
物事に対する批判的なあるいは強めの態度を少し、和らげるために用いることが多い。
Kto tam wie? 一体全体、誰が知ろうか。
Gdzie tam! まさか、とんでもない。
gdzieś tam どこかに kiedyś tam いつか
40.też
1)「~もまた」を表す。
Ja też cię kocham. 私もまた、あなたが好きです。
Adam spotokał się z Maią wczoraj. I Tusk też. アダムは昨日マリアにあった。
トゥ
スクもだ。
80
その他の品詞
Jeśli państwo nie pojadą, ja też nie pojadę. もしあなた方が行かないの
なら、私もまた行きません。
2) 非難の意味を込めて言う場合にも使う。
Co też mówisz? 君は何を言っているのか?
41.to
これは、他の語や文や別の小辞を強めるものである。
Kogo to ja widzę? 私は一体誰を見ているのか。
A to pech! 何という不運だ。
42.właśnie
表現を高めたり、強調したり、肯定的にしたり、より具体的にしたりする。
Właśnie tego mi było trzeba. 私はちょうどそれをする必要がある。
ta właśnie kobieta まさにこの婦人
Ona to własnie powidziała. それがまさしく彼女が言った言葉です。
43.wprawdzie 確かに~だが
物事の正しさを強調すると同時に、反対の概念を伝える場合に使われる。
Jest wprwdzie zdolny, ale mało zdecydowany. 彼は確かに有能だが、決断力に劣る。
44.zaś
主文の内容を説明する副文を強調する働きを有する。=本当か?平成22年5月3日
午後8時15分
直前の語を強調する 一体いつあなたは来るのですか。
指示代名詞・副詞に添えて同一性・類似性・不変性を強調する まさに、丁度同じ
彼はずっと同じ所に住んでいる
45.zawsze
いずれにしろ、という意味を表す。
Zawsze to coś znaczy. いずれにしろこれは重要だ。
46.znacznie, o wiele
47.zwłaszcza 特に
Lubię muzykę poważną, zwłaszcza sonatę. 私はクラシック音楽が好きだ。特に、ソ
ナタが。,
48.-że/-ż
疑問詞やその他の表現を強調したり、驚きを示す場合に使われる。
Chodźże do mnie! 僕の所へ来い!
その他の品詞
81
Ależ to pogoda! それにしても良い天気だなあ。
cóż? 何!? gdzież? しかし、どこ!? czyż 本当に!
49.zbyt ~しすぎる
Był zbyt dummy, żeby prosić o pomoc. 彼は自尊心が高いので、助けを求めることは
しない。
50.chociaż せめて~でも、少なくとも
Mógłbyś chociaż podziękować. せめてありがとうぐらい言ってくれても良いのに。
Chociaż w sobotę on odpoczywa. 彼は少なくとも土曜日は休みを取る。
51.także 同様に
On także interesuje się piłką nożną. 彼はサッカーにも興味がある。
Ona mówi po francusku, także po niemiecku. 彼女はフランス語と同様にドイツ語
も話す。
82
前置詞
第5節 間投詞
Ⅰ序
間投詞は文の他の部分と文法上の関係なしに文中に投入される言葉であり、各種の
感情を表したり、何かを促したり、擬声や擬態を表したりする。また、相手に影響を
与え、話者の真に発言したいことのためにニュアンスを与えるものである。従って、
助詞との違いは、助詞が文肢ではないとはいえ、文の中に組み込まれるが、間投詞は
文の外に現れる、間投詞は変化もしないが、それだけで一文を構成することもある。
間投詞は文法上は特別なものでポーランド語の綴りや発音や規則に抵触する場合も
多い。例えば、子音だけの単語 brr, psst や、ポーランド語にない発音 hu もある。
hu の h はポーランド語では ch と同じであるが、この場合は無声の声門音となる。
この発音は英語と同じである。
Ⅱ 個々の間投詞
1.a! あー、おー
A! to ty! あー、それはあなただったの!
2.ach! ああ、まあ、おお、を表す間投詞
Ach, co za nieszczęście. ああ、何という不運だ。
Ach naprawdę? あー、本当?
3.bee 羊の鳴き声
4.bum ドカーン・ドスン(擬音語)
nagle bum 突然ドカートンという音がした。
na zewnątrz słychać bum 外でドカーンという音がする
5.cyk かちかちという音(時計の鳴る音)
6.cześć やあ、こんにちわ。
Cześć, jak się masz? やあ、元気?
7.dość もうたくさんだ。
Dość jego historii. 彼の話にはうんざりだ。
8.ech(eh) 仕方ないか
Ech, szkoda gadać! そのような話は残念だが、仕方ないか。
9.ejże まあね・やれやれ
10.fe ゲー・オエー
Fe, jakie to brudne! ゲー、何と汚い!
11.ha ほう・まあ
ha! ha! あはは(相手を小馬鹿にするような笑い)
12.hej ねえ・ちょっと・おい
前置詞
Hej! jest tam kto? ちょっと、そこにいるのは誰?
13.hejże ねえ・ちょっと(呼びかけ)
Hejże, co tam robisz? ちょっと、そこで何をしているの?
14.hopla ジャンプ!
15.kura 羊の鳴き声
16.łup バシッ・ビシッ(擬音語)
Ona go nagle łup w głowe. 彼女は突然彼の頭をバシッと叩いた。
17.mee 山羊の鳴き声
18.miau 猫の鳴き声
19.mrr 猫の鳴き声
20.no うん(肯定表現)no pewnie 確かに
1)驚き、警戒、不確実性、忍耐などを表す。
Mam do Pana pytanie. No? あなたに質問があるが、どうかな?
No, no. さあさあ。
Było ich, no, może siedemdziesięciu. おそらく彼らはは70人ほどいたかな。
2)最終的状態を表す。
No, dobrze, dobrze. 万事OK。
3)肯定表現
No, czasami. ウン、時々ね。
21.och おお!
Och, jaku tu pięknie! おお!ここは何と美しいことか。
22.oho おお!
Oho, jaki ciężki! おお!何と重いことか。
23.oj 痛い!・ワーッ!
Oj, brzydlo ワーッ、何という悲惨なことか。
24.ojej おやまあ!・何てことだ
Ojej, co z tobą! おやまあ!どうしたの?
25.paf ドスンという音
26.puk トントン(ノックする音)
"puk, puk!" "kto to?" 「トントン」「どちら様?」
27.uwaga 注意して
uwaga, zły pies 猛犬に注意
28.wara 干渉しない・触らない
wara ode mnie 私から離れて
29.witaj ようこそ!
30.właśnie まさに no właśnie! まさにその通り!
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