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超音波装置の基礎 Vol

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超音波装置の基礎 Vol
● 超音波装置の基礎 Vol.1
(株)日立メディコ
元木
満 氏
超音波診断装置で使用する周波数は、2MHz∼10 数 MHz くらいの範囲です。
周波数が高くなると波長が短くなるので分解能は向上しますが、人体の深部への到達度が低くなり、
浅い部分しか診断できなくなります。
超音波検査の、他のモダリティと比較したときの大きな特徴は、 「無害」「軟部組織が高分解能」「リ
アルタイム」「設備が容易」というものです。心臓、胆のう・肝臓などの腹部臓器、胎児(産科)では
必須の検査法です。
超音波診断装置の原理を魚群探知機の仕組みによって、説明します。
1.船の底にとりつけたトランスデューサから、下に向けて超音波パルスを発射します。
2.超音波パルスは、まっすぐ進み、海底で反射して戻ってきます。
3.この超音波パルスを発信してから、モニター画面上に、受信信号があったかどうかの表示をし
ていきます。
4.魚がいると超音波が早く反射し、モニター上に、魚影を認識することができるのです。
超音波診断装置では、送受信の位置を電気的に移動させるので、電子走査(電子スキャン)といい、
走査をすばやく繰り返しているため、断層像が連続的に作られ動画像で生体内部を観察できるので
す。
超音波画像の基本モードを説明します。
最初に B モードですが、通常上が体表、下が体の奥になります。
液体成分は、超音波の反射がほとんどないので、黒っぽくなります。血管や胆のうは、液体成分の
ため、超音波の反射が非常に小さく、黒く表示されます。
実質臓器は中間調の明るさとなり、明るさや、粒の細かさなどから診断情報が得られます。
横隔膜などの反射が強いものは、明るく表示されます。
M モードは、主に心臓の動きの解析に使います。
M モードの画像の横軸は時間、縦軸は、上が体表、下のほうが体の奥になります。
カラードプラは、心腔や血管の血液の流れを色をつけて観察できます。
通常の表示では、体表に近づく血流を赤、遠ざかる血流を青で表示します。そして、血流の速度が
速いほど、色が明るく表示します。
このカラードプラモードは、心臓や頸動脈の検査では、必須のモードになっています。
通常パワードプラと呼ばれるモードでは、カラードプラよりも速度が遅く、細い血管の描出に向い
ています。細く血流の遅い血管を高感度、高分解能に表示できます。
ドプラは、血流を局部の血流を詳細に検出するために使います。
横軸は時間、縦軸は流速を数値で得られます。心臓や血管の状態の精査に使っています。
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