...

全文PDF - 日本精神神経学会

by user

on
Category: Documents
10

views

Report

Comments

Transcript

全文PDF - 日本精神神経学会
8
6
4
精神経誌 (
2
0
0
7
)1
0
9巻 9号
第1
0
3回日本精神神経学会総会
[
司匡】
回回回[
司
感情障害の器質因
三 国
雅 彦,福 田
間 島
井 田
正 人,大 嶋
竹 彦 ,竹 富
明 彦,高 橋
啓 介,酒 井
勉,熊 野
大 志,
秀 記 (
群馬大学大学院医学系研究科脳神経精神行動学教室)
,
逸 朗 (
国立病院機構高崎病院精神科)
,池 田
は じめ に
研 二 (
慈圭病院精神科 ・慈圭精神医学研究所)
- ドバ ック機能の低下所見は健常者の出現頻度 よ
これ までわれわれは感情障害の発症脆弱性 とし
り脳卒中後 うつ状態で も大 うつ病性障害で も有意
て,前頭前野 に神経発達期の細胞構築異常 と退行
に高いことが知 られている.例えば,脳卒中後の
期 の微細 な脳血管障害 とい う別々の微小な器質異
症例でのうつ状態の有無 についての臨床診断 とデ
常が存在 し,それぞれの初発年齢の ピークの存在
キサメサゾン抑制試験での非抑制か抑制かを比較
と一致 していることを報告 して きた (
三国)
.ま
す ると, うつ状態で非抑制 とい う検 出感受性 は
た近赤外線スペク トロスコピーを用いた認知課題
4
7% と低いなが らも,特異性 は 8
7% と高 く, う
負荷時の局所脳血液量の変化パター ンから,双極
つ状態 を呈 していない脳卒中後患者での非抑制の
性の うつ状態 と単極性 うつ病 とでは異なる病態が
Har
ve
y
出現 は稀であるこ とが報告 されている (
存 在 す る こ とを明 らか に して きて お り
& Bl
ac
k,1
9
9
6
)
.大 うつ病性障害では高 コルチゾ
(
Kame
yama,e
tal
.
)
,感情障害 は単一の疾患 で
ール濃度暴露によ り海馬の細胞構築が変化 し,海
はな く,それぞれの発症脆弱性,病態 によって亜
馬容積が低下 していることを示す証拠が集積 しつ
型分類 される症候群であると考 えられる.
つあ り,特 に,初発年齢が低いほど,反復す る病
この小論では感情障害の器質因 として脳卒中後
相回数が多いほど,未治療の期間が長いほど,幼
うつ状態や症候性器質因のクッシング症候群やイ
児虐待の既往のあるものほど海馬容積の低下が著
ンターフェロン療法後 うつ状態 を参照 しなが ら,
明であることが報告 されている (
Ne
ume
i
s
t
e
r
,e
t
いわゆる内因性の大 うつ病性障害の器質因 につい
al
.
)
. しか も海馬 は視床下部-下垂体 一副腎皮質
て どこまでわかって きているかを略述 してみたい.
(
HPA)系を抑制的に調節 しているので, これ ら
の海馬損傷がコルチコ トロピン遊離促進 ホルモン
1. 脳器質性 といわゆる内因性の共通点
脳卒中後 うつ状態はその卒中発作後半年以内に
多 く出現,脳幹出血や小脳血管障害 に比 して,大
(
CRH)分泌 を促進することが動物実験では証明
されている. したがって,HPA 系の脱抑制 によ
る高コルチゾール濃度暴露で海馬損傷,その結果,
脳, とくに左前方での血管障害での発生頻度が高
さらに HPA 系の脱抑制 を生 じるとい う悪循環が
い こ とが知 られ て お り,大 うつ病 性 障害 で の
生 じることになる.われわれの検討で も合成 ステ
PET 画像解析 による左前頭前野 を中心 とす るグ
ロイ ドのデキサメサ ゾン (
DEX) を前夜 に投与
ル コース取 り込み低下や局所脳血流の低下知見 と
してグルココルチコイ ド受容体 を刺激 してお き,
符合 している. また,症候性器質因のクッシング
翌 日午 後 に CRH を注 射 す る負荷 試 験 (
DEX/
症候群の ように,コルチゾールの分泌過多 とフイ
CRH 試験) を実施す ると,わが国の多施設共同
8
6
5
シ ンポ ジ ウム :うつ病の心因,内因,器質困
キ ヌレニ ン
トリプ トファン
インドー ル ア ミン ・
2,
3・ダ イ ・オ キ シ ゲ
IL
1
などで
ネー ス (
5
OHトリプ トファン
セ ロトニン
キ ヌレン酸
(
NMDA非
競合措抗)
酵 素 活 性化 誘 導 )
● 末梢の免疫担 当細
OHキ ヌレ
胞 から分 泌されたサイ 3
トカインは上行性二ュ ニ ン (
酸化
ロンを介 して、また脳
的 ス トレス)
室周囲組織や脈絡叢
か ら拡散 。
キ ノリン酸
. 脳 内のミクログリア
(
NMDA
はこのキヌレニン回路
の酵素系をもっている。 ア ゴニス ト)
Ku
n
u
gi
,e
ta
l
.
) と同様 に約 7
5%の
研究の結果 (
実際, トリプ トファン水酸化酵素 タイプ 2の遺伝
未治療 うつ病症例で非抑制 を示すが,抗 うつ療法
子多型でセロ トニ ン合成低下 に関連す る-塩基多
が奏功すると,抑制パターンになる (
Ai
ha
r
a,e
t
壁 (
SNP)を もつ うつ病 は全体 の 10%程度であ
al
.
)
.動物実験では各種抗 うつ薬 の反復投与が海
ることが最近報告され,セロ トニ ンの合成低下で
馬のステロイ ドホルモン受容体の発現 を促進 して,
説明できるうつ病 は一部である可能性が高いこと
視床下部での CRH mRNA の発現 を抑制 する成
になる. しか し,SSRIで寛解 しているうつ病が
績が報告され,抗 うつ薬 によるうつ病の奏功に関
低 トリプ トファン飲食料で急速 に悪化するとい う
する分子機序 として注目されている.
一連の研究報告はセロ トニン濃度の低下が うつ病
このように脳器質性のうつ状態 といわゆる内因
性の大 うつ病性障害 との間の共通点 として,画像
態 に関与 していることを明確 にしているし,αメチルートリプ トファンを PET リガ ン ドとして
解析 による左前頭前野を中心 とするグルコース取
用い,脳局所でのセロ トニン合成能 を解析する方
り込み低下や局所脳血流の低下知見並びに HPA
法が開発 され,内側前頭 前野 BAI
Oや前部帯状
系の脱抑制所見 とが挙げられている.
Ro
s
aNe
t
o
,
e
ta
l
.
)
回での合成低下 という知見 (
が ようや く出始 めてお り, うつ病 とセロ トニンと
2. セロ トニン合成の低下 と免疫系機能異常
従来か らセロ トニ ンの前駆ア ミノ酸 によるうつ
病治療の効果が必ず しも確認 されてお らず,また,
の関連が一層明 らかにされ ると期待 される.
これまで もよ く知 られていた ことではあったが,
トリプ トファンはセロ トニンに合成 される経路が
低 トリプ トファン飲食料などの負荷で,血中の遊
メインではな く,キヌレニン回路がメインであっ
離 トリプ トファン濃度 を低下 させ,脳 内のセロ ト
て, この回路の酵素の活性化がサイ トカインで誘
ニ ンの合成低下 を引 き起 こして も,宋治療のうつ
導 され ることが知 られているので,キヌレニン代
病で増悪す るのは 2
5%程度であ り,5
0%の症例
謝回路が冗進す るとセロ トニ ン合成 に用い られ る
は不変,残 りの 2
5%は軽快す る とい う報告が な
トリプ トファンが欠乏 して しまい,セロ トニン合
されているように,セロ トニ ンの欠乏が うつ病の
成が局所的に低下することがあ り得 ることになる.
原因であると単純 に解釈することはで きなかった.
種々の身体疾患羅息時 にしばしばうつ病が合併す
8
6
6
精 神経誌 (
2
00
7)1
09巻 9号
る機序が実 はこれではないか という仮説が提唱 さ
電気刺激療法の治療反応性 も乏 しく,せん妄 を起
れてお り (
Mul
l
e
r&Sc
hwar
z
)
, この仮説 どお
こしやすいことも報告されている. したがって,
りであるとす ると, うつ病の単なる併存ではな く,
脳血管性因子を念頭 においた新たな治療的アプロ
一般身体疾患 によるうつ病 ということになる.
ーチが必要 とされている.
イン ドールアミン2
,3
-ダイ ・オキシゲナーゼ
(
I
DO)は トリプ トファンを基質 とし, トリプ ト
ファン水酸化酵素 より 1
0倍以上 トリプ トファン
病 とい う概念ではとらえきれない,いわゆる内因
ところで,Al
e
xo
poul
usらによる血管 性 うつ
性 の大 うつ病性障害で,MRIの T2強調 画像 で
を代謝するキヌレニ ン代謝経路の律速酵素である.
の前頭葉深部 白質高信号 を有する症例 も考 えられ
この I
DOはイ ンター フェロン γ,イ ンター ロイ
ている.なぜならば死後脳解析の結果,前頭前野
キ ン-1β な どによっては強力 に活性誘 導 され る
白質の細動脈の動脈硬化 と周囲の微小軟化巣が存
ことが知 られてお り,インターフェロン療法後の
在するケース と,細動脈の動脈硬化 はないが,細
うつ状態の病態生理に関与 している可能性が指摘
動脈周囲へのマクロファージの出現や CD6
8陽性
されている. また,中枢神経系では ミクログリア
の ミクログ リアの増加が認められるケース とがあ
や侵入 した単球のみが この系の酵素のセッ トを有
り,後者 は従来診断での内因性に相当し,脳血管
していることが知 られているが, これ まで報告 し
障害性 には相当しないうつ病 ということになるが,
てきたように,中高年初発 うつ病の死後脳では前
このようなケースで も微細 な炎症性の器質病変で
頭前野 白質の細動脈の硬化所見や ミクログ リアの
血管障害 と関連する障害が存在 していることにな
増加所見な どが存在するので, この増加 した ミク
るか らである. したがって,その器質因 に作用す
ログ リアがサイ トカイ ンを産生 し,I
DOの活性
る可能性のある根治療法 を探求することが課題 と
誘導 を起 こしている可能性がある.
なっている.そこで,DSMⅠ
Ⅴ-TR に従 って大
その結果,前頭皮質の灰 白質 と白質で高濃度の
うつ病性障害 と診断 され,頭部 MRIT2強調画
キノ リン酸が出現する可能性があ り,キノ リン酸
像 で深部 白質 に高信号 が認 め られ,T2*強調画
は興奮性神経伝達 を担 うグルタ ミン酸の NMDA
像 においてヘモジデ リン陰性 とい うことで微小出
受容体のアゴニス トであるので,細胞内カルシウ
血がな く,症状が遷延 している症例 を対象に,抗
ム濃度 を増大 させ,前頭皮質の神経細胞の機能異
血 小板 薬 で あ るシロス タ ゾ-ル (
5
0
-2
0
0mg/
常 を引 き起 こすことが示唆 される.一方,セロ ト
day) をその時点の抗 うつ治療 と併用す る試験研
ニン合成のための トリプ トファン利用が低下 し,
究 を実施 している.
前頭皮質でのセロ トニン合成が低下することにな
る可能性がある.
すでに報告 した症例 (
Taka
has
hi
,e
tal
.
) を紹
介する と,大 うつ病性障害 の 7
9歳女性 で,入院
後 も薬物療法奏効せず,電気刺激療法を施行 し,
3. 抗 うつ薬治療抵抗性の中高年初発 うつ病に対
する抗血小板薬のオーギュメンテ-ション療法
うつ状態 は軽減 した ものの,せん妄 の出現・
増悪
を認 め,寛解 まで継続 困難 であった.頭部 MRI
中高年 うつ病 は非 うつ病群 よ り MRIの T2強
では深部白質に T2強調画像 にて高信号 を示す病
調画像 における白質の高信号が有意に多い ことが
変 が出現 していたが,T2書陰性 であ り,脳室拡
報告 され るようにな り,潜在性の微小脳梗塞 と脳
大 もなかった.せん妄改善後 も心気症状,不安焦
卒 中 後 う つ 病 と を合 わ せ て 1
9
9
7年 に Al
e
x-
煤,活動性の低下 を中心 とした症状が遷延 してい
opoul
usらにより血管性 うつ病 という概念が提唱
たが, シロスタゾ-ル 5
0mg/
dayを追加投与 し
されている.無症候性 を含 む脳血管性病変 を有す
た ところ,投与 1週間後では活動性,抑 うつ気分
るうつ病患者では抗 うつ薬治療抵抗性 となること
などの改善がみられ,その後不安感なども改善 し
も多 く,副作用がでやすい ことが知 られてお り,
てい き,ハ ミル トンうつ病尺度 も 2
1(
投与時)
シンポジウム :うつ病の心因,内因,器質困
8
6
7
-1
5(
1週間後)-6(
5週 間後) と改善 し,追
dys
f
unc
t
i
o
ni
nunme
di
c
a
t
e
dma
j
orde
pr
e
s
s
i
vedi
s
or
de
r
院 となった. シロスタゾ-ルは慢性期の脳梗塞患
andi
t
sno
r
mal
i
z
at
i
onb
ypham ac
ot
he
r
a
pyc
or
r
e
l
a
t
e
s
者 において脳機能の改善 をもた らした という報告
wi
t
hal
t
e
r
at
i
o
nofne
ur
a
lac
t
i
vi
t
yi
npr
e
f
r
ont
alcor
t
e
x
があ り (
Mochi
zuki
,etal
.
)
,ホスホジエステラ
ーゼの阻害作用 を有 し,二次メッセンジャーであ
る cAMP の濃度 を高めることが血小板お よび血
管平滑筋細胞で確認 されている. また慢性脳虚血
andl
i
mbi
c
/
pa
r
al
i
mbi
cr
e
gi
ons
.Ps
yc
hi
at
r
yRe
s:Ne
ur
・
oi
ma
gl
n
g,1
5
5;2
4
5
2
5
6
,2
0
0
7
2)Al
e
xopo
ul
os
,G.
S.
,Me
ye
r
s
,B.
S.
,Youn
g,R.
C.
,
e
tal
∴ V̀as
c
ul
arde
pr
e
s
s
i
on'hypo
t
he
s
i
s
.Ar
c
hGe
nPs
y・
r
y,5
4;91
52
2
,1
9
9
7
c
hi
a
t
により障害されたラッ トの白質 においてシロスタ
3
)Kame
yama,M"Fukuda,M.
,Yamag
is
hi
,Y.
,e
t
ゾ-ル投与群では cont
rol群 に比べて, リン酸化
al
.
:Fr
ont
all
o
bef
unc
t
i
o
ni
nbi
pol
ardi
s
or
de
r:Amul
t
i
・
CAMP r
esponse el
ement bi
ndi
ng prot
ei
n
c
hanne
lne
ar
i
nf
r
ar
e
ds
p
e
c
t
r
os
copys
t
udy.Ne
ur
oi
mage,
(
CREI
i
)
,Bc
l
2
,COX2の発現が増加 し,神経
2
9;1
7
2
1
8
4
,2
0
0
6
保護 的 に作 用 して い る こ とが報 告 され て い る
(
W at
anabe,etal
.
)
.大 うつ病性障害患者 に対 し,
シロスタゾ-ルによる細胞内情報伝達系の活性化
を介 して神経活動の活性化がお こり,結果的にう
つ状態の改善 をもた らした可能性が考 えられ,釈
4
)Kunug
i,H.
,I
da,
I
.
,Owas
hi
,T.
,e
tal
.
:As
s
e
s
s
・
me
ntoft
hede
xa
me
t
ha
s
one
/
CRH t
e
s
tasas
t
at
ede・
pe
nde
ntmar
ke
rf
orHPA axi
sa
bnor
mal
i
t
i
e
si
nma
j
or
de
pr
e
s
s
i
vee
pi
s
ode:A mul
t
i
c
e
nt
e
rs
t
udy.Ne
ur
ops
yc
ho・
pham ac
ol
,31;2
1
2
2
2
0
,2
0
0
6
,Bl
ac
k,K.
∫
.
,e
tal
∴ The de
x5
)HaⅣe
y,S.
A.
たなオーギュメンテ-ション療法 としての可能性
ame
t
has
ones
uppr
e
s
s
i
ont
e
s
tf
ordi
agnos
i
ngde
pr
e
s
s
i
on
が示唆 されている. したがって, この器質因に作
i
ns
t
r
okepat
i
e
nt
s
.AnnCl
i
nPs
yc
hi
at
r
y,8;35
3
9,1
9
9
6
用する薬物が抗 うつ効果 を導 き出す ことに関与 し
6
)Me
ndl
e
wi
c
z
,∫
.
,Kr
i
wi
n,P.
,Os
wal
d,P.
,e
tal
∴
た ことにな り,微小脳血管障害が器質因 として作
Sho
r
t
e
ne
dons
e
tofac
t
i
o
nofant
i
de
pr
e
s
s
a
nt
si
nma
j
or
用 している根拠 を得た ことになる. この報告 とあ
de
pr
e
s
s
i
onus
i
ngac
e
t
yl
s
al
i
c
yl
i
cac
i
daugme
nt
a
t
i
on?:a
い前後 して,アセチルサ リチル酸の SSRI治療抵
pi
l
otope
nl
a
be
ls
t
udy.t
ntCl
i
nPs
yc
ho
pha
r
ma
c
ol
,2
1;
2
2
7
2
3
1
,2
0
0
6
抗性 うつ病 に対するオーギュメンテ-ション療法
の報告が Mendl
ewi
czらによってなされてい る.
今後,症例 を限定 して,安全に配慮 しなが ら慎重
に治験 をすすめてい く必要がある.
以上 まとめると,少な くともメランコリータイ
プのうつ病の中核群の発症脆弱性因子 としては脳
7) 三国雅彦,福田正人,池田研二ほか :
感情障害の
発症脆弱性.精神経誌,1
0
9(
4
);3
2
8-3
3
2
,2
0
07
8
)Moc
hi
z
uki
,Y.
,Oi
s
hi
,M.
,Mi
z
ut
ani
,T.
,e
tal
.
:
Efe
c
t
sofc
i
l
os
t
az
olonc
e
r
e
br
albl
oodf
low,P3
0
0,and
s
e
r
uml
i
pi
dl
e
ve
l
si
nt
hec
hr
o
ni
cs
t
a
geofc
e
r
e
br
ali
nf
ar
ct
i
on.∫St
r
okeandCe
r
e
br
ovas
cDi
s
,1
0;6
3
6
9,2
0
01
内の前頭前野 と辺縁系に微細な器質的多型がある
9
)Mul
l
e
r
, N.
, Sc
hwar
z, M.
J
.
:The i
mmune
-
可能性が高 くな り,一方,発症の引 き金 となるス
me
di
at
e
dal
t
e
r
at
i
on ofs
e
r
ot
oni
n andgl
ut
amat
e:t
o・
トレス と関連する視床下部一
下垂体一
副腎皮質系の
war
dsani
nt
e
gr
a
t
e
dvi
e
w ofde
pr
e
s
s
i
o
n.MoIPs
yc
hi
a-
機能冗進や免疫系のサイ トカイン類の機能異常が
脳内のア ミン神経並びに興曹性 と抑制性のア ミノ
酸神経伝達の機能 を変化 させることも明 らか とな
りつつある.脳科学の飛躍的な進歩 に基づいたこ
t
r
y,2
0
0
7(
i
npr
e
s
s
)
1
0
)Ne
ume
i
s
t
e
r
,A.
,Char
ne
y,D.
S.
,Dr
e
ve
t
s
,W.
C.
:
De
pr
e
s
s
i
o
nandt
hehi
ppoc
ampus
.Am ∫Ps
yc
hi
a
t
,1
6
2;
1
0
5
7
,2
0
0
5
1
1
)Ro
s
aNe
t
o,P.
,Di
ks
i
c,M.
,
Okaz
awa,H.
,
e
tal
.
:
れか らのうつ病研究の進展が根治的な治療法の確
Me
as
ur
e
me
ntofbr
ai
nr
e
gi
onalal
pha-(
l
l
C) me
t
hyl
-
立 を可能 にするもの と期待 され る.
Lt
r
ypt
ophant
r
appi
nga
same
as
ur
eo
fs
e
r
ot
oni
ns
ynt
he
s
i
si
nme
di
c
at
i
onf
r
e
epa
t
i
e
nt
swi
t
hma
j
orde
pr
e
s
-
文
献
1
)Ai
har
a,M.
,
I
da,
Ⅰ
リYuuki
,N.
,
e
tal
∴ HPAaxi
s
s
i
o
n.Ar
c
hGe
nPs
yc
hi
at
r
y,61;5
5
6
5
6
3
,2
0
0
4
1
2
)Taka
has
hi
,K.
,Os
hi
ma,A.
,I
noue
,K.
,e
tal
∴
Powered by TCPDF (www.tcpdf.org)
8
6
8
Nove
laugme
nt
at
i
on t
he
r
apywi
t
hc
i
l
os
t
az
olf
ort
he
精 神経誌 (
2
0
0
7)1
0
9巻 9号
1
3
)Wat
anabe
,T.
,
Zhang,N.
,Li
u,Mリe
tal
∴ Ci
l
o
s
-
ger
i
at
r
i
cma
j
orde
pr
e
s
s
i
vedi
s
or
de
rpat
i
e
nt
swi
t
hde
ep
t
az
olpr
ot
e
c
t
sagai
ns
tbr
ai
nwhi
t
ema
t
t
e
rda
ma
geand
whi
t
emat
t
e
rhyp
e
r
i
nt
e
ns
i
t
i
e
so
n T2
we
i
ght
e
d br
ai
n
co
gni
t
i
vei
mpai
r
me
nti
nar
atmo
de
lofc
hr
oni
cc
e
r
e
br
al
MRI:a cas
er
e
po
r
t
.Phar
mac
ops
yc
hi
at
r
y,2
0
0
7(
i
n
hypope
r
f
us
i
on.St
r
oke
,3
7;1
5
3
9
1
5
4
5
,2
0
0
6
pr
e
s
s
)
Fly UP