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【No.150】IT普及の先進県 福井 ~携帯電話とインターネット
NO.150 20.10.30 福井県総務部政策統計課 ― IT普及の先進県 福井 ~携帯電話とインターネットからみて~ ― 私たちの生活はIT(Information Technology)の発展に伴い、10年前とは比較にならないほ ど便利になりました。携帯電話は今や国民1人に1台という割合で普及しており、デジタル社会に触 れない日はありません。携帯電話はコミュニケーションとして重要な役割を担う一方で、 デジタル社会特有のトラブルも引き起こしています。 そこで、今回は携帯電話とネット環境にスポットを当てて、福井県の情報通信分野 に関する統計を集めてみました。 【移動電話通信料が3倍に増加!】 携帯電話の普及に伴い、移動電話通信料への支出が増加し、福井市の平成 19 年の1世帯当たり 年間電話通信料は平成 11 年の 1.7 倍になっています。 移動電話通信料への支出は、平成 12 年には固定電話通信料の半分でしたが、平成 14 年には固 定電話通信料を上回り、平成 19 年には固定電話通信料の 2 倍となっています。移動電話通信料の 推移だけを見ると、平成 19 年は平成 12 年の約3倍の支出額になっています。 1世帯当たりの年間の電話通信料(固定電話・移動電話通信料)への支出の推移(福井市) ※ 平成 12年から、固定電話通信料、移動電話通信料に分けて集計 <携帯電話の通話時間も増加!> (千時間) 25,000 「全国で携帯電話の通話時間が固定電話を 抜いた」という総務省の公表をうけて、福 20,000 井県の状況を調べてみると、平成 17 年度 15,000 コミュニケーションツールとして、携帯 電話が普及していることが分かります。 出典:電気通信事業者協会調べ 福井県の固定電話と携帯電話の通話時間比較 24,253 固定電話 19,225 15,856 の時点で携帯電話の通話時間が固定電話を 上回っていました。 出典:家計調査 12,881 11,379 携帯電話 10,000 9,884 10,438 10,878 11,036 平成13年度 14年度 15年度 16年度 11,032 5,000 0 17年度 【県民の約73%の人が携帯電話を持っている !?】 平成 19 年度末時点の携帯電話契約数を見ると、福井県人口約 81 万人のうち、約 73%の人が携帯 電話をもっている計算になります。これは、15~69 歳の福井県人口に匹敵する数です。 (ただし、企業が社員分をまとめて法人契約しているケースもあるため、県の総人口を上回る契約数になる場合が あります。そのため、北陸3県のデータを掲載してありますが、厳密な都道府県比較はできません。) 携帯電話契約数の推移 (携帯:契約数)、(人口:人) 1,100,000 石川県 952,504 ※ 福井県人口は毎年10月1日時点の人口 1,000,000 900,000 800,000 690,424 700,000 784,012 737,088 625,327 582,636 545,864 828,790 722,177 621,111 600,000 818,276 755,056 659,961 福井県 467,871 403,646 300,000 富山県 804,592 523,742 500,000 400,000 875,580 378,622 336,141 417,085 444,265 469,092 492,294 538,250 561,950 593,402 200,000 福井県人口 100,000 831 829 829 828 827 826 822 819 816 平成11年度末 12年度末 13年度末 14年度末 15年度末 16年度末 17年度末 18年度末 19年度末 0 出典:北陸総合通信局、電気通信事業者協会調べ 【携帯電話・PHSの回収に御理解と御協力を!】 平成13年4月から、全国約 10,400 店(平成20年3月末現在)の販売店等で、使用済みの携 帯電話・PHS を無償で回収する取組み(モバイル・リサイクル・ネットワーク)が行われています。 しかし、その回収台数は全国的に年々減少傾向にあります。携帯電話には鉄やアルミといった一般 的な金属のほか、金、銀、パラジウム等の貴金属、希少金属も広く使用されています。資源の有効 活用のために、使い終わった携帯電話・PHS のリサイクルに御協力ください。 携帯電話・PHS 本体の回収台数と回収重量 (t) (千台) 16,000 14,000 1000 回収重量(t) 67 7 10,000 8,000 6,000 携帯電話等に含 まれる有用金属 参考:鉱石の 平均値 金 ( g/t ) 400 0.92 銀 ( g/t ) 2,300 93 600 銅 (%) 17.2 1.2 500 パラジウム ( g/t ) 100 181 800 74 6 12,000 鋼 種 900 821 7 99 700 622 13 ,107 558 11 ,369 5 44 1 1,717 8,528 回収台数 ( 千台 ) 7,444 6 ,622 6,443 400 0 300 0 4,000 平成13年度 14年度 携帯電話等の有用金属含有量 15年度 16年度 17年度 18年度 19年度 出典:電気通信事業者協会調べ 出典:平成 20 年版環境・循環型社会白書(環境省) 【福井県の世帯普及率は全国上位!(パソコン、ケーブルテレビ)】 パソコンやケーブルテレビの世帯普及率を見てみると、福井県は世帯普及率が高く、パソコンでは 全国3位、ケーブルテレビは全国5位となっています。北陸地方はパソコンの世帯普及率が全国に比 べて高い傾向にあり、ケーブルテレビについても、福井県と富山県は全国を大きく上回っていること が分かります。本県の家庭においては、ネット環境が他県に比べて整っている状況が窺えます。 パソコンの世帯普及率 (%) 80.0 ケーブルテレビの世帯普及率 (%) 80.0 H16年 70.0 70.0 福井県 76.0 60.0 60.0 71.7 71.6 50.0 40.0 55.9 53.2 H11年 40.0 38.0 35.4 全国 33.2 58.1 56.5 40.3 54.3 49.7 46.9 65.0 62.2 59.2 50.0 富山県 69.3 30.0 20.0 普及率の算出には、 住民基本台帳の世帯数を使用。 42.4 30.0 36.5 石川県 39.7 38.7 37.9 23.0 20.2 37.7 10.0 29.9 27.2 20.0 10.0 0.0 0.0 福井県 石川県 富山県 全国 平成15年度末 16年度末 出典:平成 16 年全国消費実態調査 17年度末 18年度末 19年度末 出典:北陸総合通信局調べ 【15~24 歳は動画・音楽の入手、25~34 歳はネット販売目的のインターネット利用者が多い!】 平成 17 年 10 月 20 日から平成 18 年 10 月 19 日の1年間にインターネットを利用した人の 利用形態をみると、最も多いのは電子メールで、15~44 歳の利用者の 7 割、45~54 歳の 5 割、 10~14 歳の 4 割が利用しています。 画像・動画等の入手では 15~24 歳の 6 割、商品などの購入・支払いでは 25~34 歳の 4 割が 利用するなど、若い世代を中心にインターネットが活用されており、生活に欠かせないものになっ ていることが分かります。 年齢、利用形態別、インターネットの利用者率 (%) 80.0 74.1 63.7 70.1 68.5 60.0 50.4 47.0 40.0 43.0 38.5 35.5 32.1 27.8 20.0 18.4 19.9 24.1 10.9 27.2 7.5 10.8 13.2 4.3 3.9 3.4 1.3 1.2 65~74歳 75歳以上 0.0 10~14歳 15~24歳 電子メール 25~34歳 35~44歳 画像・動画・音楽データ,ソフトウエアの入手 45~54歳 55~64歳 商品やサービスの予約・購入,支払いなどの利用 出典:平成 18 年社会生活基本調査 【サイバー犯罪に関する相談件数:福井県は若干減少、全国は増加傾向に】 携帯電話やインターネットの普及が拡大するにつれ、これらを原因とするトラブルも拡大していま す。サイバー犯罪等に関する相談件数は、ワンクリック詐欺の対策強化により、いったん減少したもの の、新たな手口の広まりから全国的には再び増加傾向に転じることが予想されています。 サイバー犯罪等に関する相談状況 (件) 84,173 2,500 90,000 77,012 73,193 70,614 2,000 80,000 61,467 70,000 全国 60,000 41,754 50,000 1,500 (件) 903 1,000 40,000 893 790 721 30,000 617 527 20,000 500 福井県 10,000 0 0 平成15年 平成16年 平成17年 平成18年 平成19年 平成20年(予測) 出典:福井県警本部サイバー対策支援室、警察庁サイバー犯罪対策 ※ 相談内容における区分は以下の通り。 ○詐欺・悪質商法 ○インターネットオークション ○不正アクセス、コンピュータウィルス ※ 予測は、福井県:1~8 月 ○名誉毀損、誹謗中傷等 ○迷惑メール、○違法・有害情報 ○その他 全国 :1~6 月 までの件数を 1 年分に単純計算した数字である。 【参考:携帯電話には福井の技が盛りだくさん♪】 携帯電話には福井の技術がたくさん活かされています。抵抗器、コンデンサ、電子部品のメッキ、ボ ディ装飾など携帯電話の小型軽量化、高機能化、サービスの高度化に貢献しています。 デジタル社会を根底から支える本県の技術は、縁の下の力持ちのように重要なものです。 統計調査からわかる福井の技 抵抗器(微小角型チップ 固定抵抗器)の全国シェア 第1位 宮城県 20.3% 第2位 長野県 19.5% 第3位 福井県 13.8% 出典:平成 18 年工業統計調査 福井県の工業製品出荷額等 (百万円) 第1位 固定コンデンサ 第2位 その他の電子部品 第3位 駆動・伝導・操縦装置部品 固定コンデンサ(積層セラミック コンデンサ)の全国シェア 第1位 秋田県 33.6% 136,901 第2位 福井県 13.4% 89,770 第3位 島根県 9.2% 83,955 出典:平成 18 年工業統計調査 出典:平成 18 年工業統計調査 この資料内容の照会は政策統計課産業統計グループ(電話 0776-20-0272)へご連絡ください。