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平成22年第2回教育委員会会議録
平成22年第2回教育委員会会議録 1 日時 平 成 22 年 1 月 20 日 ( 水 ) 2 午 前 10 時 場所 委員会議室 3 出席者 委員長:飯野毅紀 委 員:貝田由紀,森重隆,大田夏美,八尾坂修 教育長:山田裕嗣 中島教育次長,菊池理事 飯田総務部長,白水施設部長,富松人権・同和教育部長,重光学校経営部長, 則松教育支援部長,久池井指導部長,宮川文化財部長 江口総務企画課長,萩尾施設計画課長,松石施設整備課長,島廻人権・同和教 育課長,重松学事課長,池田学校支援課長,長谷川学校指導課長,濱石埋蔵文 化財第1課長 4 会議事項 (1)付議事項 第1号 (2)協議・報告事項 ア,イ 5 開会 委員長開会を宣告 午 前 10 時 付議案第1号は議会の議決を経る前の案件のため,教育委員の議決により非公 開とされた。 6 付議事項 ▼第1号 「議会の議決を経るべき議案に関することについて」 ( 平 成 21 年 度 一 般 会 計 教 育 委 員 会 所 管 補 正 予 算 案 ) 江口総務企画課長より説明 《原案どおり可決》 - 1 - 7 協議・報告事項 ▼協議・報告ア 「 平 成 22 年 度 全 国 学 力 ・ 学 習 状 況 調 査 に つ い て 」 長谷川学校指導課長より説明 〔質疑等〕 (飯野委員長) ○ 抽出調査対象外となる希望参加の学校の結果はどのように返すのか。 (学校指導課長) ○ 県が一括して業者に委託する場合は,業者で採点を行い,子どもたちに返すこ ととなる。 (飯野委員長) ○ 希望参加の学校の結果の公表はどのように行うのか。 (学校支指導長) ○ 抽 出 対 象 の 学 校 と 希 望 参 加 の 学 校 は ,採 点 者 が 異 な る た め ,採 点 基 準 も 異 な り , 同一基準では比較できない。このため,希望参加の学校の調査結果の公表につい ては,抽出対象校と同じようには行わない予定である。 (八尾坂委員) ○ 学校の抽出方法はどうなっているか。 (学校指導課長) ○ 国 は 統 計 学 上 の 有 意 性 を 保 て る 割 合 の 最 低 ラ イ ン を 3 割 と し て い る 。そ の 中 で , 大規模校・中規模校・小規模校が偏らないこと,過去の調査結果の成績が偏らな いこと等の条件に従い,乱数を使って学校単位で抽出している。以前は学級単位 という話もあったが,学校運営上の問題から,学校単位での抽出となっている。 ▼協議・報告イ 「メディアリテラシーについて」 池田学校支援課長より説明 〔質疑等〕 (飯野委員長) ○ 「新しいふくおかの教育計画」は,子どものメディア漬けによる弊害に目を向 - 2 - け,メディアリテラシーの育成を重要な施策に取り上げた。先進的な取組といえ る。今後は充実したカリキュラムの開発が急がれる。先駆的な取組をしているN PO法人「子どもとメディア」などの民間団体や先進校の知恵を借りながら早急 に練り上げてほしい。 ○ また「子どもとメディアの問題」は,乳幼児期,就学前からの取組が不可欠で あり,保護者への教育も欠かせない。このため学校や教育委員会だけではなく, 市長部局,PTAなどの民間団体,地域との緊密な連携が必要である。さらに私 立の幼稚園・保育所,小中学校への広がりをどう図るか。公私を超えた,校種を 超えた保護者会や学校協議会みたいなものも必要になろう。 ○ 新しい学習指導要領でこのメディアリテラシーをどのように扱っているか。個 別の教科で,情報モラル,マナー,犯罪防止などの観点では取り上げているかも しれないが,子どもとメディアの問題は,そうした問題もさることながら,子ど もたちの心と体の健全な発達,いわば人間の基本に直接関わる。今使っている中 学保健の教科書も,メディアへの過度の接触は大脳(前頭前野)の健全な発達に 影響を与えるという指摘を紹介している。 (指導部長) ○ 新しい学習指導要領においては,まず中学校の総則の中に,情報モラルを身に 付け,コンピューター等の情報手段を適切に活用するとの記述がある。個別の教 科では,技術・家庭科でのコンピューターの操作,保健・体育でのコンピュータ ーと健康との関係と基本的な生活習慣との位置付けなどが取り上げられている。 学校が体系的に教えるには,教育指導計画の中で,メディアリテラシーについて 一つのカリキュラムを形づくることが大切である。 (理事) ○ 本市教育委員会はメディアリテラシーに関する取組は多くやってきていると思 う。しかし,軸がはっきりしていないため,後に続かず,そのとき限りのものも あった。例えば,冊子「コンピュータ活用のために」は,その内容を教育委員会 内で論議し,小学校1,2年生向けに毎年配付するつもりで作ったが,最近は配 付されなくなった。内容は良いものなので,改訂を加えながら,入学時に配付す るようにすれば良いと考えている。また,生徒指導上のメディア被害防止の取組 もやっている。例えば,「小学生の○○を殺す」といったメールが送られたとき は,県警のサイバー犯罪担当の部署と連携し,送り手を特定することができた。 さらに,「新しいふくおかの教育計画」では,メディアリテラシーの育成や保幼 小連携を主な事業及び取組事項に挙げているので,今後も組織的に着実に進めて いかなければならないと認識している。 - 3 - (貝田委員) ○ 脳の関係では,朝起きてすぐテレビを見るのは良くなく,その前に音読をした り計算問題を解いたりして脳を活性化してからテレビを見た方がよいと聞いたこ とがある。このように脳に直接影響があるという話の方が,マナーの話よりも保 護者は危機感を持つと思うので,ぜひ資料に入れてほしい。 ○ 野芥小学校では「野芥スタンダード」として,ノーテレビデーに取り組んでい る。警固公民館では,NPO「子どもとメディア」が,保護者・地域を対象に連 続講座を開催しており,身近でも色々な取組がなされている。 (飯野委員長) ○ 事務局は優れた実践例をぜひ集めてほしい。 (教育長) ○ メ デ ィ ア に 関 し て は ,平 成 19 年 度 か ら ,積 極 的 に 国・企 業 が 取 組 を 始 め て お り , 本 市 で も 平 成 20 年 に D V D「 イ ン タ ー ネ ッ ト 有 害 情 報 へ の 対 応 」を 学 校 に 配 付 し て い る 。本 市 で は ,色 々 な 取 組 を し て い る が ,そ れ が 体 系 付 け ら れ て い な い の で , メディア教育をしっかり体系付け,現場の先生が自分の役割を認識する必要があ る。教育委員会だけではできない部分は,市長事務部局やNPOやPTAと連携 しながら取り組んでいきたい。 (八尾坂委員) ○ 教員が全員受講する研修や校内ワークショップで,より力を入れて取り組んで ほしい。 (理事) ○ インターネットの被害防止の取組は,実は教員の負担となっている。以前,い くつかの中学校で,教員とPTAが,インターネットのサイトをチェックするネ ットパトロールを行った。そこで出てきた課題は,時間がかかること,接続料の お金がかかること,個人情報等の処理の対応が難しいこと,であった。このこと から,相当の人員と予算がないと,ネットパトロールは難しいと感じた。 (教育支援部長) ○ ネットパトロールを行う専門の業者もある。専用のソフトを使って検索する方 法で行っている。他の政令指定都市でも,このような業者と委託契約していると ころもある。ネットパトロールで見つかった被害については,対策を学校・教育 委員会・警察等が連携して行っている。本市では,現状の教員と予算でできるこ と,それ以上のことをやろうとすればどれだけの予算・人員・組織が必要かとい - 4 - うことをまとめていきたい。 (森委員) ○ 児童生徒への指導は,1回で終わるのではなく,繰り返しやらなければならな い。保護者については,説明会等に参加する保護者は良いが,参加しない保護者 が問題である。このような保護者にも,どう伝えていくかが大事である。 (大田委員) ○ 聴いてほしい保護者ほど聴いてくれないという現状がある。PTAや学級懇談 会等色々な場面で話をしているが,来ない保護者にはその情報が伝わらない。ま た,講演会を聴いたばかりのときは気を付けても,携帯電話の使用についての約 束やチェックを確認し続けないと元に戻ってしまう。私は,基本的には中学生ま では携帯電話を持たないようにした方がよいと思う。 ○ 特に女子生徒に携帯メール依存になっている子どもが多いと思う。最初は携帯 電話の使用はリビングのみと約束していても,しばらくすると甘くなり,自分の 部屋で夜遅くまでメールばかりしている。この点が非常に心配である。 ○ ノーテレビ,ノーゲームの習慣はぜひ乳幼児期から家庭・地域で取り組むべき である。長時間のテレビも悪影響があると思うが,特にゲームは,戦いのゲーム をすると,普段おとなしい子どもでも,「お前」「殺すぞ」等の汚い言葉が出た りしており,このようなゲームは絶対にさせるべきではないと思う。 ○ 冊子「コンピューター活用のために」は小学校に入学した児童が対象というこ とだが,内容が難しいので,小学1~2年生は読まないと思う。もっとイラスト を入れたり,授業の中で使用したりする工夫が必要である。 ○ 現在はインターネットで麻薬を購入できるので,メディアリテラシーの話をす るときには,薬物防止についても子ども・保護者に啓発してほしい。 8 閉会 委員長閉会を宣告 午 前 11 時 30 分 会議終了後,教育委員協議会を開催 - 5 -