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中学での武道必修化、家畜伝染病対策について県の姿勢を問う! 中学
2 3 本会議 で質問 中学での武道必修化、家畜伝染病対策について県の姿勢を問う! 浅井よしたかは、来年度から始まる中学での武道必修化ならびに家畜伝染病予防法の改正を受けた本県の防疫 体制について、12月5日の県議会本会議において質問を行いました。武道の中でも柔道は、この20数年間で、 中学・高校の練習中に120件近い死亡事故が起きており、重症者も270人を超える状 況です。武道必修化に向けては、より安全な指導体制の確立が急務であるとの思いから、 現状の問題点を指摘し、県教委の答弁を求めました。また、鳥インフルエンザや口蹄疫対 策についても、徹底したシミュレーションに基づく防疫対応マニュアルを一刻も早く確立 する必要があるとの思いから、その進捗確認と課題の指摘をさせて頂きました。 中 学での 武 道 必 修 化 武道必修化に向けた準備状況について 国の学習指導要領の改訂により、中学での武道必修化が決まってから、3年半以上が過ぎま した。いよいよ来年度からスタートしますので、県教委として県内の公立中学校の準備状況の実情把握は不可欠 なはずです。公立中学校の武道場整備状況や県内851名の保健体育教師の段位取得状況、及び柔道指導の未経 験体育教師の人数などは、どのような状況でしょうか?併せて、それらの実態を踏まえた、県教委としての今後 の対応方針もお聞かせください。 浅井よしたか 武道場の整備状況についてですが、名古屋市以外の県内の公立中学校304校の内260校 に武道場が設置されております。教員の段位の取得状況と柔道の指導経験についてでありますが、本年5月現 在中学校保健体育担当教員851名のうち、柔道の有段者は215名であり、指導経験の有無については現時 点で把握できていません。議員のご指摘の通り、その把握は必要だと考えますので、来年度早期に調査を行 い、その結果を踏まえて対策を講じて参ります。 教育長 質問のポイントと課題 平成21年の文教委員会での私の質問で、武道必修化に当たっては「指導者の養成・確保が県教委の役割で ある」との答弁がありましたので、その現状を伺ったのですが、実態把握が十分にできていないとの答弁に は、大変驚くとともにがっかりしました。すべての施策に共通することですが、現場の実態を正確に捉えるこ と無くして、適切な政策立案・実行は不可能だと思います。 指導者の資質向上について 浅井よしたか より安全な指導体制の確立のためには、保健体育の先生方を輩出されている各大学と教職課 程の講義内容に関しても連携したり、全柔連が本年6月に改訂した「柔道の安全指導第3版」を中学校の指導現 場における教材として、より徹底した活用の推進をすべきと考えます。また、県主催の指導者養成講習会につ いても、現場から要望のある参加人数枠の拡大や柔道大国フランスなどでも行われている医学的知識を学ぶ講 習の充実が必要だと思いますが、いかがでしょうか? 教育長 指導者の資質向上については、「武道指導者養成講習会」等において実技研修を行っていま す。講師として大学関係者の協力を得るなどして、安全に配慮した指導などを行っていますが、今後は医学的 知識の充実などに努めてまいります。講習会の参加人数については、可能な限り拡大できるよう努めてまいり たいと考えております。「柔道の安全指導第3版」の活用については、各市町村教育委員会に対し、周知徹底を 図ったところです。大学との連携については、県教育委員会と県内にある大学との連携推進会議を設置し、定 期的に意見交換をしておりますので、その場を通じて協力を求めて参ります。 質問のポイントと課題 日本の3倍以上の約60万人の柔道人口を誇るフランスでは、柔道の練習で死亡した中高生は10年間以上 一人もいません。その理由は、フランスで柔道指導者になるためには、実技試験だけでなく、柔道の練習中に 起きやすい脳震盪への適切な対処法等の医学的な知識の試験にも通らなくてはならないからです。医学的な知 見は、日本の柔道指導者にも求められるべきだと考えます。 外部指導者の活用について 現状の進捗では、市町村ごとで指導者確保にかなりの格差が生じてしまうのでは、と危惧し ます。改善策としては、現場の先生方の理解を十分得ながら、文部科学省も推奨しているように警察官のOB や中学、高校の体育教師OB等の外部指導者の活用を積極的に進めるべきと考えますが、ご所見を伺います。 浅井よしたか 教育長 武道の指導に専門性の高い外部の指導者を活用することは、授業の充実、教員の指導力の向上 に有意義なことと考えております。本県では、これまでも数校の中学校に外部指導者の派遣を行って参りました が、今後も武道団体の協力を得て、各学校での外部指導者の活用が一層図られるよう働きかけて参ります。 質問のポイントと課題 外部指導者の活用は、授業内容の充実のみならず、体育教師自身の技術向上にも貢献すると考えますので、 今以上に推進すべきだと考えます。ただ、現場の先生方のご理解を十分に得ながら進めていくべきなのは、当 然のことです。 家畜伝染病の防疫体制 防疫マニュアル改訂について 徹底したシミュレーションに基づく本県防疫マニュアル改訂作業の進捗状 況及び市町村との連携状況を、鳥インフルエンザと口蹄疫それぞれについてお示しください。 また私は、市町村にも独自の対応マニュアルが必要であると考えますので、早急に市町村への 策定要請を行い、その上で県としてもマニュアル策定の支援を行うべきと考えますが、ご所見 を伺います。 浅井よしたか 農林水産部長 防疫マニュアル改訂作業の進捗状況についてですが、鳥インフルエンザは 11月30日に改訂し、口蹄疫は今年度末を目途に完成させたいと考えております。市町村 単独の対応マニュアルについては、議員のご指摘通り必要だと考えますので、県のマニュア ルと整合性のある市町村マニュアル策定を要請、支援していくとともに、市町村及び関係団 体の方々と一層の連携強化を進め、万全な防疫活動を行っていきたいと考えております。 質問のポイントと課題 家畜伝染病防疫対応の要は、やはり初動対応の的確さと迅速さにあります。それを行うためには、平時の徹底 したシミュレーションに基づく防疫マニュアルが必要ですが、それも県の担当課が単独で作るのではなく、市町 村や県警、道路管理者などと連携して策定することが極めて重要です。一刻も早く進めるべきだと思います。 獣医師職員の配置について 鳥インフルエンザや宮崎県での口蹄疫に実際に携わった本県職員の貴重な経験を、いざとい う時に最大限活かすためには、獣医師職員の配置の工夫などが必要であると思いますが、どのようにお考えか、 お伺いいたします。 浅井よしたか 万一、家畜伝染病の発生があった場合には、県内各地に配置している経験豊かな獣医師職員を 発生地域に速やかに参集させ、機動的な防疫活動を実施し、まん延防止に努めてまいりたいと考えております。 農林水産部長 質問のポイントと課題 全国的には、獣医師職員の確保そのものに苦労している自治体が多い中、本県の状況はかなり充実していま す。問題は、それらの人材の効果的な活用にありますので、いざという時の機動的な組織体制が重要です。